JP2014087954A - 二軸延伸シート及び容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】厚さムラがない二軸延伸シートを提供し、該二軸延伸シートを用いて、外観や座屈強度に優れた容器を提供する。
【解決手段】超高分子量多分岐型共重合体と線状重合体とを含むスチレン系樹脂組成物をシート成形してなり、該スチレン系樹脂組成物の130℃におけるHencky歪が2.5及び0.5の時の伸長粘度をη2.5及びη0.5とした時、η2.5/η0.5で示される一軸伸長粘度比が15〜28である二軸延伸シートとする。
【選択図】なし

Description

本発明は、容器の熱板成形に適した二軸延伸シートと該シートを用いて成形した容器に関する。
スチレン系樹脂は、安価で、透明性、成形性、剛性に優れた樹脂として、家庭用品、電気製品等の成形材料に広く用いられている。これらの成形品は、射出成形、或いはシートからの真空成形、圧空成形、さらには押出し機から樹脂をパリソンと呼ばれる筒状に押出し、金型に挟み込んだ後に内部から圧縮エアー等を吹き込むブロー成形等の手段で得られる。また軽量及び断熱性能を有する成形体を得るためには発泡成形等の技術も用いられる。これらの成形方法において、特に溶融延伸過程を有するシート成形、ブロー成形、発泡成形等の成形方法には、溶融時の歪み硬化性の高い素材の要求が高い。
上記の成形方法における歪み硬化性の低い樹脂材料を用いた場合の問題点としては、シート成形では食品容器等の深絞り成形品に二次加工する際に、加熱溶融に伴うダレ現象で製品に厚さムラが生じやすく、また延伸性の不足による製品の割れ、破れ等が生じやくなること、ブロー成形ではパリソン形成時に歪み硬化性が低いとドローダウンを生じ成形が困難となる上、厚さムラによる製品強度のバラツキが大きいこと、さらに発泡成形では断熱性能を高めるため、発泡体の気泡を微小化、独立化させることが困難となる等の現象があげられる。
溶融状態での歪み硬化性に代表される溶融粘弾性を制御する手段としては、スチレン系樹脂組成物に超高分子量成分を含有させる方法が有効であることが知られている。超高分子量成分を含有し、溶融特性に優れたスチレン系樹脂組成物としては、特許文献1に、多分岐型超高分子量成分と線状成分とを含有し、ゲル状物のないスチレン系樹脂組成物が開示されている。
特開2011−225866号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたスチレン系樹脂組成物を用いて二軸延伸シートを成形したところ、シートに厚さムラを生じる場合があり、該二軸延伸シートを用いて熱板成形にて形成した容器において、外観や座屈強度が不十分である場合があった。
本発明の課題は、厚さムラがないスチレン系の二軸延伸シートを提供し、該二軸延伸シートを用いて、外観や座屈強度に優れた容器を提供することにある。
本発明の二軸延伸シートは、スチレンを必須とするビニル系モノマーに、平均して1分子中にビニル基を2以上有し、分岐構造を有する溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体を、質量基準で50ppm〜5000ppm添加し、均一混合した後に、連続的に配置された重合反応器に供給して重合反応を進行させ、前記溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体と前記ビニル系モノマーが重合して生じる超高分子量多分岐型共重合体と、前記ビニル系モノマーが重合して生じる線状重合体とを含むスチレン系樹脂組成物を用いた二軸延伸シートであって、前記スチレン系樹脂組成物の130℃におけるHencky歪が2.5及び0.5の時の伸長粘度をη2.5及びη0.5とした時、η2.5/η0.5で示される一軸伸長粘度比が15〜28であることを特徴とする。
また、本発明の容器は、容器の深さをH[mm]、容器の開口部の最小内寸をL[mm]とした時に、H/Lで示される容器の絞り比が0.1〜0.6であり、上記本発明の二軸延伸シートを熱板成形して得られることを特徴とする。
本発明によれば、上記構成をとることにより、厚さムラのない二軸延伸シートが得られ、係る二軸延伸シートを熱板成形することで、外観に優れ、座屈強度に優れた容器を提供することができる。
本発明の二軸延伸シートは、超高分子量多分岐型共重合体と線状重合体とを含むスチレン系樹脂組成物を成形してなり、該スチレン系樹脂組成物の130℃におけるHencky歪が2.5及び0.5の時の伸長粘度をη2.5及びη0.5とした時、η2.5/η0.5で示される一軸伸長粘度比が15〜28であることを特徴とする。そして、上記スチレン系樹脂組成物は、スチレンを必須とするビニル系モノマーに、平均して1分子中にビニル基を2以上有し、分岐構造を有する溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体を、質量基準で50ppm〜5000ppm添加し、均一混合した後に、連続的に配置された重合反応器に供給して重合反応を進行させることにより得られる。
本発明に係るスチレン系樹脂組成物の重合方法としては、スチレンを含むビニル系モノマーと溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体と、必要に応じて溶剤、重合触媒、連鎖移動剤等を均一混合した後に、直列及び並列の少なくとも一方に配列された1個以上の反応器と未反応モノマー等を除去する揮発分除去工程を備えた設備に連続的にモノマー類を送入し、段階的に重合を進行させる所謂、連続塊状重合法が好適に用いられる。反応器の様式としては、完全混合型の槽型反応器、プラグフロー性を有する塔型反応器、重合を進行させながら一部の重合液を抜き出すループ型の反応器等が例示される。これら反応器の配列の順序に特に制限は無いが、連続生産においてゲル状物の生成を抑制するためには、溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体が未反応の状態で、反応器壁面の境膜中に高濃度に滞留する状態を発現させないことが重要であり、第一の反応器として完全混合型の槽型反応器を選択することが好ましい。
本発明においては、溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体は、重合溶剤等に溶解した状態で、必要に応じて上記の反応器の途中から添加することもできる。
本発明に係るスチレンを必須とするビニル系モノマー(以下、スチレン系モノマーともいう)は、スチレンが100%であってもよく、スチレンと他のビニル系モノマーを含む混合物であってもよい。他のビニル系モノマーとしては、スチレンと共重合可能なオレフィン性二重結合を有するものであればよく、パラメチルスチレン等の芳香族ビニル系モノマー類、アクリル酸、メタクリル酸等のアクリル酸モノマー、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニルモノマー、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル等のアクリル系モノマーや無水マレイン酸、フマル酸等のα,β−エチレン不飽和カルボン酸類、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のイミド系モノマー類が挙げられる。これらの他のビニル系モノマーは1種もしくは2種以上を併用して使用することもできる。そして、スチレンと他のビニル系モノマーの割合は、スチレン50〜100モル%、他のビニル系モノマー0〜50モル%であることが、スチレン系樹脂組成物の特性を生かすために好ましい。
本発明に係る溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(以下、多官能ビニル化合物共重合体ともいう)は、スチレン系モノマーと共重合化されることで多岐に分岐された超高分子量のスチレン系樹脂を与えるものである。
本発明に係る多官能ビニル化合物共重合体は、特開2004−123873号公報、特開2005−213443号公報、WO2009/110453等に開示されている方法に準じて得ることができる。具体的には、ジビニル化合物とモノビニル化合物を必須とするモノビニル化合物から選ばれる少なくとも1種以上の化合物を使用し、共重合させて、下記式(I)で示される反応性のペンダントビニル基を有する共重合体を得るものである。さらに、上記特許文献に記載されるように末端にビニル基以外の他の末端基が導入されたものを使用することもでき、特にフェノキシメタクリレート末端変性されたものは下記式(I)以外にも架橋点として作用することが可能となるため好ましい。この場合は、末端の不飽和結合も下記式(I)に含めたモル分率として取り扱う。
Figure 2014087954
(式中、R1はジビニル芳香族化合物に由来する芳香族炭化水素基を示す。)
ここで、モノビニル化合物としては、スチレン等のモノビニル芳香族化合物が100%であってもよく、これと共重合可能な他のビニル系モノマーを含む混合物であってもよい。他のビニル系モノマーとしては、上記したようなモノマーが挙げられる。モノビニル化合物は、モノビニル芳香族化合物を25〜100モル%含むことが好ましい。また、モノビニル芳香族化合物以外の単官能エチレン性不飽和結合含有化合物から選ばれるその他のモノビニル化合物を使用する場合は、全モノマーの50モル%以下、好ましくは10モル%以下使用することが好ましい。
好ましいモノビニル化合物としては、スチレン、アルキルスチレン、フェニルスチレン等のモノビニル芳香族化合物が挙げられ、より好ましくはスチレン又はC1〜C2のアルキルスチレンが挙げられる。ジビニル化合物としては、ジビニルベンゼン、ジビニルビフェニル等が好ましく挙げられる。
多官能ビニル化合物共重合体の製造方法としては、例えば、ジビニル芳香族化合物、モノビニル芳香族化合物及び他のモノビニル化合物から選ばれる2種以上の化合物を、ルイス酸触媒、エステル化合物から選ばれる助触媒の存在下、カチオン共重合させることにより得ることができる。
ジビニル化合物とモノビニル化合物の使用量は、本発明で使用される多官能ビニル化合物共重合体の組成を与えるように決められるが、ジビニル化合物を、好ましくは全モノマーの10〜50モル%、より好ましくは30〜50モル%使用する。モノビニル化合物は好ましくは全モノマーの90〜50モル%、より好ましくは70〜50モル%使用する。ここで、2−フェノキシエチルメタクリレートのようなカチオン重合においては末端変性剤として作用するものはモノマーとしては計算しない。
多官能ビニル化合物共重合体の製造で用いられるルイス酸触媒としては、金属イオン(酸)と配位子(塩基)からなる化合物であって、電子対を受け取ることのできるものであれば特に制限なく使用できる。分子量及び分子量分布の制御及び重合活性の観点から、三フッ化ホウ素のエーテル(ジエチルエーテル、ジメチルエーテル等)錯体が最も好ましく使用される。ルイス酸触媒はモノマー1モルに対して、0.001〜10モルの範囲内で用いるが、より好ましくは0.001〜0.01モルである。ルイス酸触媒の使用量が過大であると、重合速度が大きくなりすぎるため、分子量分布の制御が困難となるので好ましくない。
助触媒としてはエステル化合物から選ばれる1種以上が挙げられる。その中で、重合速度及び共重合体の分子量分布制御の観点から炭素数4〜30のエステル化合物が好適に使用される。入手の容易さの観点から、酢酸エチル、酢酸プロピル及び酢酸ブチルが好適に使用される。助触媒はモノマー1モルに対して0.001〜10モルの範囲内で使用するが、より好ましくは0.01〜1モルである。助触媒の使用量が過大であると、重合速度が減少し、共重合体の収率が低下する。一方、助触媒の使用量が過少であると、重合反応の選択性が低下し、分子量分布の増大、ゲルの生成等が生じる他、重合反応の制御が困難となる。
本発明に係る多官能ビニル化合物共重合体は上記のような製造方法で得ることができるが、モノマーとして使用するジビニル化合物のビニル基の一部は重合させずに残すことが必要である。そして、少なくとも平均して1分子中に2以上、好ましくは3以上のビニル基が存在するようにする。このビニル基は主として上記式(I)で表わされる構造単位として存在する。そして、ビニル基の一部は重合させずに残すことにより架橋反応を抑制し、溶剤可溶性を与えることができる。ここで、溶剤可溶性とは、トルエン、キシレン、THF、ジクロロエタン又はクロロホルムに可溶であることをいい、具体的にはこれらの溶媒100gに、25℃において5g以上が溶解し、ゲルが発生しないことをいう。一方、ジビニル化合物の一部は2つのビニル基が反応して架橋又は分岐することが必要であり、これにより分岐構造を有する共重合体とすることができる。このように、ジビニル化合物の一部については2つのビニル基の一つは反応させ、一つは重合させずに残し、他の一部については2つビニル基を反応させることにより本発明で使用する多官能ビニル化合物共重合体を得ることができる。このような多官能ビニル化合物共重合体を得る重合方法は、上記のように公知であり、上記のようにして製造することができる。
多官能ビニル化合物共重合体の質量平均分子量(Mw)は、1,000〜100,000であることが好ましく、5,000〜70,000がより好ましい。1000より小さい場合は、芳香族ジビニル化合物を用いた場合と同様に連続重合におけるゲル化の進行抑制効果が小さくなり、連続重合において十分な効果を得られないため好ましくない。
本発明に係る多官能ビニル化合物共重合体は、導入されるジビニル化合物由来のビニル基を含有する上記式(I)で表わされる構造単位を有するが、この構造単位(I)のモル分率は、0.05〜0.50であることがよく、好ましくは0.1〜0.3である。係るモル分率が0.05より少ない場合は、高分子量の多分岐型共重合体が得られにくいため好ましくない。一方、モル分率が0.50を超える場合は、多分岐型共重合体の分子量が過度に増大し、ゲル化が起こりやすくなるため好ましくない。
また、多官能ビニル化合物共重合体は、その慣性半径(nm)と上記構造単位(I)のモル分率との比が1〜100の範囲にあることが好ましい。歪み硬化性を付与するための超高分子量多分岐型共重合体成分をゲル化を伴わずに調整するためには、5〜70の範囲が更に好ましい。上記の比が100を超える場合は、ゲル化は進行しないが、高分子量の多分岐型共重合体が得られにくいため好ましくない。一方、1より小さい場合は、多分岐型共重合体の分子量が過度に増大し、ゲル化が起こりやすくなるため好ましくない。ここで、慣性半径は、実施例に記載した方法により測定される値である。
ここで定義した慣性半径と二重結合の含有量を表わす指標である構造単位(I)のモル分率の比は、超高分子量分岐型共重合体成分を構成する際に、核となる多官能ビニル化合物共重合体が重合反応溶液中でどのような広がりの中に、どれだけの反応点を有しているかを表す指標といえる。この比が小さ過ぎると、反応点が近傍にあり、ゲル化を引き起こしやすくなり、またこの比が大き過ぎると多分岐型共重合体成分の高分子量化が困難となる。このような意味で、構造単位(I)の他に重合性二重結合の含有基が存在する場合は、二重結合の含有基(ビニル基)の合計がモル分率として0.05〜0.50の範囲で、慣性半径(nm)と上記モル分率の比が1〜100の範囲内にあることが好ましい。
スチレン系モノマーに対する多官能ビニル化合物共重合体の配合率としては、質量基準で50ppm〜5000ppmであり、100ppm〜3000ppmが好ましい。多官能ビニル化合物共重合体の配合率が50ppmより少ない場合は、本発明の十分な効果が得られにくいため好ましくない。一方、5000ppmを超える場合は、ゲルを生じる可能性がある。
前記多官能ビニル化合物共重合体とスチレン系モノマーとを重合させることにより、多官能ビニル化合物共重合体とスチレン系モノマーとの共重合体である超高分子量多分岐型共重合体と、スチレン系モノマーだけから生成する線状重合体との混合物である本発明のスチレン系樹脂組成物が得られる。スチレン系モノマーとして2種類以上のモノマーを用いた場合は、線状重合体は共重合体となる。
本発明に係るスチレン系樹脂組成物のMwは、20万〜80万であることが好ましい。25万〜70万であることがより好ましい。Mwが20万未満では成形体の衝撃強度が不十分であり、Mwが80万よりも大きいと粘度が増大し、成形性が不十分になる。
上記のようなスチレン系樹脂組成物は、多分岐型共重合体と線状重合体を含むが、上記のようなMwを示すスチレン系樹脂組成物とすることにより、超多分岐型共重合体はMwが100万以上の超高分子量となり、線状重合体は10万〜50万となる。そして、スチレン系樹脂組成物全体としてのMwは、上記範囲となる。そして、Mwが100万以上の多分岐型共重合体とMwが10万〜50万の線状重合体の割合は2.0:98.0〜20.0:80.0であることが好ましい。これらの割合は、スチレン系モノマーに対する多官能ビニル化合物共重合体の配合割合や重合条件を調整することにより制御可能である。また、Mwが100万以上の多分岐型共重合体3.5〜10.0質量%と、Mwが15万〜35万の線状重合体90.0〜96.5質量%とを含有することがより好ましい。
重合反応の制御の観点から、必要に応じて重合溶剤、有機過酸化物等の重合開始剤や脂肪族メルカプタン等の連鎖移動剤を使用できる。
重合溶剤は重合反応での反応物の粘性を低下させるために、反応系に有機溶剤を添加してもよく、その有機溶剤は、トルエン、エチルベンゼン、キシレン、アセトニトリル、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、アニソール、シアノベンゼン、ジメチルフォルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン等が挙げられる。
特に多官能ビニル化合物共重合体の添加量を多くしたい場合には、ゲル化を抑制する観点からも有機溶剤を使用することが好ましい。これにより、先に示した多官能ビニル化合物共重合体の添加量を飛躍的に増量させることができ、ゲルが生じにくい。
有機溶剤の使用量は、特に限定されるものではないが、ゲル化を制御するという観点から、通常、モノマー成分の合計量100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部の範囲内であることがより好ましい。50質量部を超える場合は、生産性が著しく低下したり、スチレン系モノマーからなる線状重合体の分子量が過度に低下するため好ましくない。
重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤が好ましく、公知慣用の例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(4,4−ジ−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン等のパーオキシケタール類、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、ジシナモイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート等のパーオキシエステル類、N,N’−アゾビスイソブチルニトリル、N,N’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、N,N’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、N,N’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、N,N’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]等が挙げられ、これらの1種或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
連鎖移動剤はスチレン系樹脂組成物の分子量が過度に大きくなりすぎないように添加するもので、連鎖移動基を1つ有する単官能連鎖移動剤でも連鎖移動剤を複数有する多官能連鎖移動剤を使用できる。単官能連鎖移動剤としては、アルキルメルカプタン類、チオグリコール酸エステル類等が挙げられる。
多官能連鎖移動剤としては、エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール等の多価アルコール水酸基をチオグリコール酸または3−メルカプトプロピオン酸でエステル化したものが挙げられる。
本発明において、上記スチレン系樹脂組成物の130℃におけるHencky歪が2.5及び0.5の時の伸長粘度をη2.5及びη0.5とした時、η2.5/η0.5で示される一軸伸長粘度比が15〜28である。係るη2.5/η0.5が15未満の場合、及び、28を超える場合には、該スチレン系樹脂組成物で成形した二軸延伸シートの厚さムラが大きくなり、該シートを熱板成形して得られる容器において、外観や座屈強度に劣る。より好ましくは18〜28、望ましくは20〜28である。
本発明の二軸延伸シートの製造方法としては、前スチレン系樹脂組成物を押出機により溶融混練してダイ(特にTダイ)から押し出し、次いで、二軸方向に逐次又は同時で延伸する製造方法である。二軸延伸シートの厚みは特に限定されないが、通常0.05mm以上0.6mm未満、好ましくは0.1mm以上0.5mm未満である。
本発明の二軸延伸シートの、MD(Machine Direction;シート流れ方向)延伸倍率をA、TD(Transverse Direction;シート流れ方向に垂直な方向)延伸倍率をBとした時、A×Bで示される面倍率が、4〜10倍であることが好ましい。尚、係る面倍率において、MD延伸倍率及びTD延伸倍率は、いずれも1.5〜3.5倍が好ましい。A,B,A×Bのいずれかが上記範囲外の場合、シートに厚さムラが生じ、該シートを熱板成形して得られる容器において、座屈強度が低下する恐れがあり、好ましくない。尚、より好ましくは、面倍率が4〜8倍で、MD延伸倍率及びTD延伸倍率がそれぞれ2.0〜3.0倍である。
また、本発明の二軸延伸シートは、MD方向の最大配向緩和応力をa、TD方向の最大配向緩和応力をbとした時、a,bがそれぞれ0.3MPa〜2.0MPaであり、|a−b|が0.5MPa以下であることが好ましい。a,b,|a−b|のいずれかが上記範囲外の場合、シートに厚さムラが生じ、該シートを熱板成形して得られる容器において、座屈強度が低下する恐れがあり、好ましくない。より好ましくは、a,bが0.3MPa〜1.0MPaで|a−b|が0.4MPa以下、望ましくは、a,bが0.3MPa〜0.7でMPa|a−b|が0.3MPa以下である。
本発明の容器は、上記本発明の二軸延伸シートを熱板成形して得られ、容器の深さをH[mm]、容器の開口部の最小内寸をL[mm]とした時に、H/Lで示される容器の絞り比が0.1〜0.6である。換言すれば、本発明の二軸延伸シートを用いることによって、本発明に係る絞り比の容器を再現性良く成形することができる。より好ましくは絞り比が0.3〜0.6であり、望ましくは0.45〜0.6である。
本発明の容器を成形するための成形方法としては、熱板成形方法である。該成形方法は熱源に加熱した熱板を使用し、その加熱した熱板に二軸延伸シートをクランプし、圧空で加熱した熱板に密着させ軟化させる。その後、熱板側から圧空をかけ、二軸延伸シートを金型に密着させて成形品を得る。該成形方法は、二軸延伸シートの軟化時間が早く、成形時間も短い。また、加熱による二軸延伸シートの変形を抑えることができるため、シートに印刷した絵柄を成形品の目的の位置に合わることも可能である。更に成形品の型再現性がよいことも特徴である。
〔溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)〕
ジビニルベンゼン160g、エチルビニルベンゼン94g、スチレン223g、2−フェノキシエチルメタクリレート633g、トルエン1080gを3Lの反応容器に投入し、50℃で57gの三フッ化ホウ素のジエチルエーテル錯体を添加し、6時間反応させた。重合溶液を炭酸水素ナトリウム水溶液で停止させた後、純水で3回、油層を洗浄し、室温で反応混合液を大量のメタノールに投入し、重合体を析出させた。得られた重合体をメタノールで洗浄し、濾別、乾燥、秤量して、溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)を得た。
〔スチレン系樹脂組成物〕
(樹脂(1))
直列に接続された内容積40Lの完全混合性を有する槽型反応器を2個と、プラグフロー性を有する静的混合機を内蔵した内容積20Lの塔型反応器と、予熱器と真空槽を有するフラッシュチャンバー型の揮発分除去設備と、を有した連続塊状重合設備に、スチレン85質量部、エチルベンゼン15質量部、溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)0.06質量部を均一に混合した後に15L/hrで連続的に送入した。第1の槽型反応器は135℃、第2の槽型反応器は135℃、第3の塔型反応器は入口部を145℃、出口部が165℃になるように段階的に温度を上昇させた後、225℃に加熱した予熱器に移送し、圧力を665Pa(5Torr)に調整した予熱器の真下の真空槽に投入することにより、未反応モノマーと溶剤とを除去した後、真空槽からギアポンプにてストランド状に樹脂を抜き出しながらカットすることでスチレン系樹脂組成物(樹脂(1))を得た。
(樹脂(2))
上記樹脂(1)の重合における溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)の添加量を0.3質量部とした以外は樹脂(1)と同じ方法で重合し、スチレン系樹脂組成物(樹脂(2))を得た。
(樹脂(3))
上記樹脂(1)の重合における溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)の添加量を0.01質量部とした以外は樹脂(1)と同じ方法で重合し、スチレン系樹脂組成物(樹脂(3))を得た。
(樹脂(4))
上記樹脂(1)の重合における溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)の添加量を0.003質量部とした以外は樹脂(1)と同じ方法で重合し、スチレン系樹脂組成物(樹脂(4))を得た。
(樹脂(5))
上記樹脂(1)の重合における溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)の添加量を0.015質量部とし、さらにt−ドデシルメルカプタン0.05質量部を加えた以外は樹脂(1)と同じ方法で重合し、スチレン系樹脂組成物(樹脂(5))を得た。
(樹脂(6))
上記樹脂(1)の重合における溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)の添加量を0.48質量部とし、第1の槽型反応器は120℃、第2の槽型反応器は125℃、第3の塔型反応器は入口部が130℃、出口部が160℃となるように段階的に温度を上昇させた以外は樹脂(1)と同じ方法で重合し、スチレン系樹脂組成物(樹脂(6))を得た。
(樹脂(7))
上記樹脂(1)の重合における溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体(α)の添加量を0.8質量部とした以外は樹脂(1)と同じ方法で重合し、スチレン系樹脂組成物(樹脂(7))を得た。
(樹脂(8))
東洋スチレン社製の汎用ポリスチレン(GPPS)である「HRM61」を使用した。
(樹脂(9))
電気化学工業社製のスチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(SBS)である「クリアレン850L」を使用した。
〔実施例1〕
樹脂(1)を用い、シート押出機(Tダイ幅500mm、φ40mmのエキストルーダー(田辺プラスチック機械社製))を用い、押出温度230℃で、厚さ1.3mmの未延伸シートを得た。このシートを130℃に予熱し、歪み速度0.1/secでMD方向2.5倍、TD方向2.5倍(面倍率6.3倍)に延伸し、厚さ0.2mmの二軸延伸シートを得た。
得られた二軸延伸シートを用いて、熱板成形機を用いて熱板温度130℃にて下記絞り比の容器(1)〜(4)をそれぞれ20個ずつ得た。
容器(1):開口部100mm×150mm、高さ50mm、テーパー角度10°、絞り比0.5
容器(2):開口部100mm×150mm、高さ40mm、テーパー角度10°、絞り比0.4
容器(3):開口部100mm×150mm、高さ20mm、テーパー角度10°、絞り比0.2
容器(4):開口部100mm×150mm、高さ8mm、テーパー角度10°、絞り比0.08
使用した樹脂(1)について一軸伸長粘度比を後述する測定方法により測定した。また、二軸延伸シートの平均厚さと厚さムラとを後述する方法により測定し、さらに、該二軸延伸シートから得られた容器について、後述する方法により評価した。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(2)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(3)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(1)と樹脂(8)とを質量比で80/20の割合で使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(1)と樹脂(9)とを質量比で95/5の割合で使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例6〕
未延伸シートの厚さを1.9mmとし、MD方向3.1倍、TD方向3.1倍(面倍率9.6倍)に延伸した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例7〕
未延伸シートの厚さを2.9mmとし、MD方向3.8倍、TD方向3.8倍(面倍率14.4倍)に延伸した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例8〕
未延伸シートの厚さを0.5mmとし、MD方向1.8倍、TD方向1.4倍(面倍率2.5倍)に延伸した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例9〕
未延伸シートを歪み速度0.13/secでMD方向2.5倍、歪み速度0.07/secでTD方向2.5倍(面倍率6.3倍)に二軸延伸した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例10〕
未延伸シートを歪み速度0.18/secでMD方向2.5倍、歪み速度0.09/secでTD方向2.5倍(面倍率6.3倍)に二軸延伸した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔実施例11〕
未延伸シートを120℃に予熱し、歪み速度0.2/secでMD方向2.5倍、歪み速度0.13/secでTD方向2.5倍(面倍率6.3倍)に二軸延伸した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(4)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例2〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(5)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例3〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(6)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例4〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(7)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例5〕
樹脂(1)の替わりに樹脂(8)を使用した以外は実施例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例6〕
未延伸シートの厚さを2.9mmとし、MD方向3.8倍、TD方向3.8倍(面倍率14.4倍)に二軸延伸した以外は比較例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例7〕
未延伸シートの厚さを0.5mmとし、MD方向1.8倍、TD方向1.4倍(面倍率2.5倍)に延伸した以外は比較例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔比較例8〕
未延伸シートを120℃に予熱し、歪み速度0.2/secでMD方向2.5倍、歪み速度0.13/secでTD方向2.5倍(面倍率6.3倍)に二軸延伸した以外は比較例1と同様にして二軸延伸シート及び容器を得た。使用した樹脂、二軸延伸シート及び容器の物性と評価結果を表2に示す。
〔一軸伸長粘度比の測定方法〕
スチレン系樹脂組成物を230℃で加熱プレスし、20mm×10mm×0.7mmの試験片を得た。その試験片を用い、温度130℃、歪み速度0.1/secで、Hencky歪が2.5と0.5での伸長粘度(η2.5とη0.5)を測定し、その比(η2.5/η0.5)を求めた。尚、伸長粘度測定器はティー・エイ・インスツルメント社製「AR2000ex」を使用した。
〔最大配向緩和応力〕
二軸延伸シートから20mm×200mm×0.2mmの試験片を得た。その試験片の両端を固定し、130℃のオイルバスに浸漬した後、荷重が最大となった時の応力値を算出した。その時のMD方向の応力値を最大配向緩和応力aとし、TD方向の応力値を最大緩和応力bとし、|a−b|を求めた。
〔二軸延伸シートの平均厚さと厚さムラの評価〕
二軸延伸シートをMD方向及びTD方向に50mm間隔で格子状にした時の交点25点についてマイクロゲージを用いて厚さを測定し、平均厚さとその標準偏差σを算出し、厚さについては数値で、厚さムラについては標準偏差σを下記基準で評価した。
◎:σが0.03mm未満
○:σが0.03mm以上、0.05mm未満
△:σが0.05mm以上、0.07mm未満
×:σが0.07mm以上
〔容器外観の評価〕
容器(1)〜(4)について、破れやしわ、白化の発生した容器数を下記指標で評価した。
◎:0個
○:1〜2個
△:3〜5個
×:6個以上
〔容器の座屈強度〕
容器(1)〜(4)について、500mm/minの速度で圧縮した時の最大となった荷重をもとに下記指標で評価した。
◎:100Nより大
○:90N以上、100N未満
△:80N以上、90N未満
×:80N未満
〔総合評価〕
容器(1)〜(4)の外観と座屈強度の評価を下記基準で総合評価した。◎または○の例については合格とした。
◎:評価結果が◎のみの場合
○:評価結果に○か△の少なくとも一方が有り、△が1以下で×がない場合
△:評価結果に△が2以上有り、×がない場合
×:評価結果に×が有る場合
Figure 2014087954
Figure 2014087954
尚、表1において、実施例4,5の多官能ビニル化合物共重合体の添加量は、樹脂(1)と樹脂(8)及び樹脂(1)と樹脂(9)とを混合したスチレン系樹脂組成物中に含まれる多官能ビニル化合物共重合体の量を示している。

Claims (4)

  1. スチレンを必須とするビニル系モノマーに、平均して1分子中にビニル基を2以上有し、分岐構造を有する溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体を、質量基準で50ppm〜5000ppm添加し、均一混合した後に、連続的に配置された重合反応器に供給して重合反応を進行させ、前記溶剤可溶性多官能ビニル化合物共重合体と前記ビニル系モノマーが重合して生じる超高分子量多分岐型共重合体と、前記ビニル系モノマーが重合して生じる線状重合体とを含むスチレン系樹脂組成物を用いた二軸延伸シートであって、前記スチレン系樹脂組成物の130℃におけるHencky歪が2.5及び0.5の時の伸長粘度をη2.5及びη0.5とした時、η2.5/η0.5で示される一軸伸長粘度比が15〜28であることを特徴とする二軸延伸シート。
  2. 前記二軸延伸シートの二軸延伸の面倍率が4〜10倍であることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸シート。
  3. 前記二軸延伸シートのMD方向の最大配向緩和応力(a)とTD方向の最大配向緩和応力(b)とが、いずれも0.3MPa〜2.0MPaであり、且つ、(a)と(b)との差の絶対値が0.5MPa以下であることを特徴とする請求項1に記載の二軸延伸シート。
  4. 容器の深さをH[mm]、容器の開口部の最小内寸をL[mm]とした時に、H/Lで示される容器の絞り比が0.1〜0.6であり、請求項1〜3のいずれか1項に記載の二軸延伸シートを熱板成形して得られることを特徴とする容器。
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