JP2014085751A - 他車動作解析装置、および他車動作解析方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】他車の動きを解析して当該他車と衝突するか否かを適切に判定する他車動作解析装置、および他車動作解析方法を提供する。
【解決手段】測定手段が、他車の車両に対する横方向位置を示す横方向座標値と他車の車両に対する横方向速度とを測定する。他車の横方向座標値は、車両に対する位置に応じた符号の値で表され、他車の横方向速度は、車両に対する移動方向に応じた符号の値で表される。割り込み判定手段が、横方向座標値の符号と横方向速度の符号とに基づいて、他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定する。
【選択図】図1
【解決手段】測定手段が、他車の車両に対する横方向位置を示す横方向座標値と他車の車両に対する横方向速度とを測定する。他車の横方向座標値は、車両に対する位置に応じた符号の値で表され、他車の横方向速度は、車両に対する移動方向に応じた符号の値で表される。割り込み判定手段が、横方向座標値の符号と横方向速度の符号とに基づいて、他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定する。
【選択図】図1
Description
本発明は、他車の動きを解析して当該他車と衝突するか否かを適切に判定する他車動作解析装置、および他車動作解析方法に関する。
他車の存在を検知し、衝突回避または被害軽減を目的に自車のブレーキシステムを作動させる先進緊急ブレーキシステム(AEBS:Advanced Emergency Braking System)がある。
特許文献1には、レーダ装置が検知した物体が、自車と衝突する可能性があるか否かの判定を行う装置が記載されている。
しかし、特許文献1に記載されている装置は、検知した他車等の物体と自車との間の距離や自車の速度とそれらの閾値とに基づいて衝突するか否かを判定しているので、他車が自車から離間するように移動しているような場合であっても、自車と当該他車との間の距離が所定距離よりも短く、かつ、自車の速度が所定速度よりも速ければ、自車と当該他車とが衝突すると判定してしまうという問題がある。
そして、そのような問題を内包する特許文献1に記載されている装置と、AEBSとを組み合わせると、他車が自車から離間するように移動しているような場合であってもAEBSによって不要な制動動作が行われてしまうという問題が生じる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、他車と衝突するか否かを適切に判定する他車動作解析装置、および他車動作解析方法を提供することにある。
上記した目的を達成するために、請求項1の他車動作解析装置は、車両に搭載されて、他車の動きを解析する他車動作解析装置であって、前記他車の前記車両に対する横方向位置を示す横方向座標値と前記他車の前記車両に対する横方向速度とを測定する測定手段と、前記測定手段による測定結果に基づいて、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定する割り込みの判定処理を行う割り込み判定手段とを備え、前記車両に対する前記他車の横方向座標値は、当該車両の前方の右側と左側とのうち、一方の側に当該他車があるときに正の値で表され、他方の側に当該他車があるときに負の値で表され、前記車両に対する前記他車の横方向速度は、前記車両に対して、当該他車が前記一方の側から前記他方の側に向かう方向に沿って移動しているときに負の値で表され、当該他車が前記他方の側から前記一方の側に向かう方向に沿って移動しているときに正の値で表され、前記割り込み判定手段は、前記横方向座標値の符号と前記横方向速度の符号とが異なっている場合に、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしていると判定することを特徴とする。
請求項2の他車動作解析装置では、請求項1において、所定の期間内において前記横方向速度の大きさが所定の値よりも大きい期間の割合に基づいて、前記他車が右折または左折しようとしているか否かを判定する右左折判定手段をさらに備えることを特徴とする。
請求項3の他車動作解析装置では、請求項2において、前記右左折判定手段は、前記測定手段の測定対象が一の他車から他の他車に変更されたと判断した場合に、前記所定の期間の始期を変更することを特徴とする。
請求項4の他車動作解析装置では、請求項1から請求項3のうちいずれかにおいて、前記割り込み判定手段は、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記他車の位置が前記車両に対して所定の領域内であるか否かを判定し、前記他車の位置が所定の領域内であると判定した場合に、割り込みの判定処理を行うことを特徴とする。
請求項5の他車動作解析装置では、請求項1から請求項4のうちいずれかにおいて、前記測定手段の測定結果の平滑化処理をフィードバックループを用いて行う平滑化手段と、前記平滑化手段によって平滑化処理がなされた結果を出力する出力手段とをさらに備えることを特徴とする。
上記した目的を達成するために、請求項6の他車動作解析方法は、車両の走行中に他車の動きを解析する他車動作解析方法であって、測定手段が、前記他車の前記車両に対する横方向位置を示す横方向座標値と前記他車の前記車両に対する横方向速度とを測定し、前記車両に対する前記他車の横方向座標値は、当該車両の前方の右側と左側とのうち、一方の側に当該他車があるときに正の値で表され、他方の側に当該他車があるときに負の値で表され、前記車両に対する前記他車の横方向速度は、前記車両に対して、当該他車が前記一方の側から前記他方の側に向かう方向に沿って移動しているときに負の値で表され、当該他車が前記他方の側から前記一方の側に向かう方向に沿って移動しているときに正の値で表され、前記測定手段による測定結果に基づいて、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定する割り込みの判定処理を行う割り込み判定手段が、前記横方向座標値の符号と前記横方向速度の符号とが異なっている場合に、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしていると判定することを特徴とする。
請求項1に記載された本発明の動作解析装置によれば、横方向座標値の符号と横方向速度の符号とが異なっているか否かに基づいて、他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定するという簡便な方法で他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定することが可能であり、他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを、当該他車動作解析装置の処理負荷の増大を防ぎつつ、適切に判定することができる。
請求項2の他車動作解析装置によれば、所定の期間内において横方向速度の大きさが所定の値よりも大きい期間の割合に基づいて、他車が右折または左折しようとしているか否かを判定するので、横方向速度の大きさが所定の値よりも大きい期間の割合が低ければ、他車は左右にふらつきつつも直進していると考えられるので、そのような場合に、他車が右折または左折しようとしているとの誤判定を防ぐことができる。
請求項3の他車動作解析装置によれば、測定手段の測定対象が一の他車から他の他車に変更されたと判断した場合に、所定の期間の始期を変更するので、一の他車と車両との間に他の他車によって割り込みされたときに、測定手段は自車の前方の他の他車を測定対象とするが、そのような測定対象の変更に迅速に対応することができる。
請求項4の他車動作解析装置によれば、他車の位置が所定の領域内であるか否かを判定し、他車の位置が車両に対して所定の領域内であると判定した場合に、割り込みの判定処理を行うので、割り込みの判定処理が行われる機会が限定され、当該他車動作解析装置の処理負荷の増大を防ぐことができる。
請求項5の他車動作解析装置によれば、測定手段の測定結果の平滑化処理をフィードバックループを用いて行う平滑化手段を備え、出力手段が、平滑化手段によって平滑化処理がなされた結果を出力するので、他車動作解析装置の出力データを使用する装置が、他車が直進中に左右にふらついたことに基づく出力データやノイズ等による誤動作を未然に防ぐことができる。
上記手段を用いる本発明の請求項7の動作解析方法によれば、横方向座標値の符号と横方向速度の符号とが異なっているか否かに基づいて、他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定するという簡便な方法で他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを、処理負荷の増大を防ぎつつ、適切に判定することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の他車動作解析装置100を示すブロック図である。他車動作解析装置100は、自動車等の車両に搭載される。そして、図1に示すように、他車動作解析装置100は、自らが搭載されている車両である自車の動作を制御する動作制御手段200に接続されている。
図1は、本発明の実施形態の他車動作解析装置100を示すブロック図である。他車動作解析装置100は、自動車等の車両に搭載される。そして、図1に示すように、他車動作解析装置100は、自らが搭載されている車両である自車の動作を制御する動作制御手段200に接続されている。
図1に示すように、他車動作解析装置100は、自車の周囲の他車等の物や人等の障害を検知して、自車に対する当該障害の位置や速度を測定する検知手段(測定手段)101と、自車の動作を解析する動作解析手段102と、検知手段101の測定結果を平滑化する平滑化手段103と、動作解析手段102の解析結果に基づいて、検知手段101の測定結果を出力する出力手段(右左折判定手段)104とを含む。なお、割り込み判定手段は、動作解析手段102と出力手段104とによって実現される。
検知手段101は、自車の周囲の障害を検知して、検知した障害の自車の正面に対する左右方向の位置である横方向位置を後述する横方向座標値として示す横方向位置情報と、検知した障害の自車の正面に対する左右方向の移動速度である横方向速度を示す横方向速度情報とを生成して動作解析手段102に入力する。なお、本例では、障害は他車であるとして説明する。
検知手段101は、例えば、自車の前面中央部に設置され、水平面上において自車の縦方向に沿って前方を中心とする所定の範囲内方向に電磁波を送信するとともに、出力した電磁波の反射波を受信したことに基づいて自らと障害との間の距離および縦方向に対する障害の方向を特定し、特定した結果に基づいて障害の横方向位置を算出するとともに、算出した横方向位置の変化に基づいて障害の横方向速度を算出する既知のレーダ装置である。なお、検知手段101は、例えば、自車の前面中央部に設置され、水平面上において自車の縦方向に沿って前方を中心とする所定の範囲内方向を撮影する撮影部と、撮影した映像に基づいて自らと障害との間の距離および自らからみた障害の方向を特定する映像処理部とを備えた既知の障害検知装置であってもよい。
図2は、検知手段101による障害の検知を示す説明図である。図2に示す例では、車両10(自車に相当)の前面中央部に設置されている検知手段101が、当該車両10の進行方向で左折または割り込みをしようとしている車両20(障害に相当)の車両10に対する横方向位置情報および横方向速度情報を生成する。
動作解析手段102は、検知手段101が入力した横方向位置情報および横方向速度情報を解析する。平滑化手段103は、検知手段101の算出結果の少なくとも一部を平滑化する。
出力手段104は、他車動作解析装置100が出力する情報を選択する。そして、出力手段104は、選択した情報を、例えば、動作制御手段200に出力する。
図3は、自車に対する障害の移動の軌跡Aおよび軌跡Bを示す説明図である。図3には、障害が、t1からt2を過ぎてt3にかけて、自車の前方正面から前方左方向に向かって移動したことが軌跡Aとして示されている。また、図3には、障害が、t4からt5を過ぎて、自車の前方右方向から前方正面に向かって移動したことが軌跡Bとして示されている。
なお、図3の横軸は自車に対する横方向座標値を表し、縦軸は時間である。ここで、説明の簡単のため、縦軸を自車の正面から自車の縦方向に沿って延びる仮想的な直線Lとしても用いる。
図3に示す例では、水平面上において、自車の前面中央部に設置された検知手段101から自車の前面から前方に離間する直線Lの右側の領域の横方向座標値が正の値で表され、直線Lの左側の領域の横方向座標値が負の値で表されている。そして、直線Lの左側に障害があるときに当該障害の横方向位置を示す横方向座標値は直線Lからの横方向距離に応じた負の値で表され、直線Lの右側に障害があるときに当該障害の横方向位置を示す横方向座標値は直線Lからの横方向距離に応じた正の値で表される。つまり、障害が自車の右前方にあるときには当該障害の横方向座標値は直線Lからの横方向距離に応じた負の値で表され、障害が自車の左前方にあるときには当該障害の横方向座標値は直線Lからの横方向距離に応じた正の値で表される。
また、図3に示す例では、自車の前面において障害が右方向に移動するときには、当該障害の横方向座標値は増加するので当該障害の横方向速度を正の値で表し、自車の前面に対して障害が左方向に移動するときには、当該障害の横方向座標値は減少するので当該障害の横方向速度を負の値で表す。
図3に示す例では、軌跡Aにおいて、時刻がt1〜t2の間の期間は、障害は直線Lからの距離が0.4mの範囲内(つまり、横方向座標値の絶対値が0.4以下)で直線Lに沿って走行している。そして、軌跡Aにおいて、時刻がt2〜t3の間の期間は、障害の位置は直線Lの左側の領域にあり、当該障害の横方向座標値は負の値で表される。また、軌跡Aにおいて、時刻がt2〜t3の間の期間は、障害は自車の前面において左方向に移動しており、障害の横方向速度は負の値になる。
また、軌跡Bにおいて、時刻がt4〜t5の間の期間は、障害の位置は直線Lの右側の領域にあり、当該障害の横方向座標値は正の値で表される。また、軌跡Bにおいて、時刻がt4〜t5の間の期間は、障害は自車の前面に対して左方向に移動しており、障害の横方向速度は負の値になる。そして、軌跡Bにおいて、時刻がt5以降の期間は、障害は直線Lからの距離の絶対値が0.4mの範囲内で当該直線Lに沿って走行している。
後述するが、動作解析手段102は、障害の位置が直線Lからの距離の絶対値が0.4mの範囲内であるか否かに基づいて、障害による右左折または割り込みが起こりうるか否かを判定する。具体的には、障害の位置が直線Lからの距離の絶対値が0.4mの範囲内でない場合に、当該障害の位置が右折または左折が起こっていたり、割り込みが起こったりする領域であると判定する。また、障害の位置が直線Lからの距離の絶対値が0.4mの範囲内である場合に、当該障害の位置がぐらついたり揺れたりして左右に移動しても、右左折や割り込みでないと判定する。なお、右折または左折のことを、総括的に右左折ともいう。
図4は、障害の横方向速度および直線Lからの横方向の距離と、旋回指標の値との変化を示す説明図である。旋回指標の値とは、直前1秒間における障害の直線Lからの横方向の移動距離の変化に対して、直前微小時間における変化(より具体的には、例えば、直前0.1秒間の変化の平均値)の割合を示す値である。図4(a)には動作解析手段102による算出結果が示され、図4(b)には動作解析手段102による算出結果が平滑化手段103によって平滑化された結果が示されている。
図4(a)に示す例では、約14.5秒から約15.5秒の1秒間に、障害の直線Lからの横方向距離が約0.8m程度変化している。また、図4(a)に示す例では、約15.4秒の直前微小時間に、障害の直線Lからの横方向の距離が約0.4m程度変化している。従って、約0.4mは、約0.8mの50%程度であるので、約15.4秒の直前微小時間の旋回指標の値は、50%となる。なお、図4(a),(b)には、旋回指標の値が1/10されて示されている。
つまり、図4(a),(b)に示されている旋回指標の値は、障害の直線Lからの横方向の距離の変化の大きさを示している。すると、図4(a)に示して前述したように、障害の直線Lからの横方向距離は1秒間に50%程度変化していることになる。そのように大きく変化する値を動作制御手段200に入力することは、動作制御手段200を高い精度で適切に作動させるために好ましくない。障害の左右へのふらつきなどに基づいて、動作制御手段200が不必要なタイミングで作動してしまう恐れがあるからである。また、測定値にノイズが混入していた場合であっても、当該ノイズがそのまま動作制御手段200に出力されて、当該ノイズによって動作制御手段200が誤動作する恐れがある。そこで、本実施形態では、平滑化手段103を採用している。
平滑化手段103は、例えば、動作解析手段102から入力された検知手段101による測定結果と、当該測定結果の1〜9回微分値との平均値(つまり、当該測定結果の1〜9回微分値をフィードバックして当該測定結果に足し合わせ、10で割った値)を動作解析手段102に平滑化した結果として入力する。そして、当該平滑化した結果が動作解析手段102を介して出力手段104によって動作制御手段200に入力される。
図4(b)に示すように、平滑化手段103が平滑化した結果は、ターニングインジケータの最大値が25%(図4(b)においては1/10されているので2.5程度に示されている)となり、障害の直線Lからの横方向距離の変化が平滑化されていることがわかる。
図5は、他車動作解析装置100の動作を示すフローチャートである。他車動作解析装置100は、以下に述べる図5に示す動作を、例えば、運転者によってキーオン操作がなされてからキーオフ操作がなされるまで繰り返し実行する。他車動作解析装置100は、検知手段101が自車の周囲の障害を検知して横方向位置情報および横方向速度情報を生成して動作解析手段102に入力すると、動作解析手段102が、所定期間の始期Tnowに現在時刻をセットする。本例では、前述したように障害は他車であるとする。そして、動作解析手段102は、横方向位置情報によって示される他車の位置が、右左折や割り込みのあり得る領域であるか否かを判定する(ステップS101)。
具体的には、動作解析手段102は、ステップS101の処理で、他車の位置が前述した直線Lからの距離の絶対値が例えば0.4m(0.5m等の0.4mよりも大きい値であってもよいし、0.4mよりも小さく、0よりも大きな値であってもよい)の範囲内でない場合に、当該他車の位置が右左折や割り込みが起こりうる領域であると判定する。
動作解析手段102によって、当該他車の位置が右左折や割り込みが起こりうる領域でないと判定された場合には(ステップS101のNo)、後述するステップS109の処理に移行する。
動作解析手段102は、当該他車の位置が右左折や割り込みが起こりうる領域であると判定された場合に(ステップS101のYes)、ステップS102以降の処理の実行を開始し、当該他車の横方向座標値の符号と、当該算出した他車の横方向速度の符号とが同じであるか否かを判定する(ステップS102)。横方向座標値の符号と横方向速度の符号とが同じとは、横方向座標値と横方向速度とがいずれも正の値またはいずれも負の値であることである。
動作解析手段102は、他車の横方向座標値の符号と、当該他車の横方向速度の符号とが同じでないと判定した場合(ステップS102のNo)、つまり、当該他車の位置が自車の前方中央部に向かって移動し、横方向座標値の絶対値が減少していくと判定した場合に、後述するステップS109の処理に移行する。
動作解析手段102は、他車の横方向座標値の符号と、当該他車の横方向速度の符号とが同じであると判定した場合に(ステップS102のYes)、現在の状態は割り込みではないと判定し、最近の固定時間ε(例えば、1秒や0.1秒)が経過する間に、自車の直前に割り込みが起きたか否かを判定する(ステップS103)。なお、割り込みが起きたか否か、および当該割り込みが起きたタイミングは、繰り返し実行されている図5に示す本フローチャートの処理において、ステップS109の処理が行われたか否か、および当該ステップS109の処理がなされたタイミングによって判断される。
動作解析手段102によって、最近の固定時間εが経過する間に、自車の直前に割り込みが起きたと判定された場合に(ステップS103のNo)、後述するステップS109の処理に移行する。なお、自車の直前に割り込みが起きたと判定された場合には(ステップS103のNo)、検知手段101による測定対象が上述の他車から他の他車に変更され、ステップS109の処理の後に、繰り返し実行される本フローチャートにおいて前述したように所定期間の始期Tnowに現在時刻がセットされる。
動作解析手段102は、最近の固定時間εが経過する間に、自車の直前に割り込みが起きたと判定した場合に(ステップS103のYes)、Tnowにセットされている時刻の後β秒(例えば1秒)経過したときから現在までの時間における、他車の横方向速度がγ(例えば、0.4m/s。βが1よりも大きい場合には、例えば、0.5m/s。)を超えていた時間の割合を算出する(ステップS104)。
ステップS104の処理に移行した後、動作解析手段102は、算出した他車の横方向座標値と、当該他車の横方向速度とを平滑化手段103に入力する。平滑化手段103は、例えば、フィードバックループを用いて、動作解析手段102の算出結果を平滑化して当該動作解析手段102に入力する(ステップS105)。
出力手段104は、動作解析手段102がステップS104の処理で算出した割合がδ(例えば、8%)を越えている場合に(ステップS106のYes)、他車によって右折または左折が行われているとして、当該他車の横方向速度を右左折時の横方向速度として考慮すると判定する(ステップS107)。具体的には、出力手段104は、動作解析手段102に入力された他車の横方向速度Vxを右左折時の横方向速度Vxturnとして出力する。より具体的には、Vxturn=Vx,Vxcutin=0を出力する。なお、VxはステップS105の処理で平滑化手段103によって平滑化された後の値である。
一方、出力手段104は、動作解析手段102がステップS104の処理で算出した割合がδ%を越えていない場合に(ステップS106のNo)、他車は右左折も割り込みもしていないとして、当該他車の横方向速度を考慮しないと判定する(ステップS108)。具体的には、出力手段104は、Vxturn=0,Vxcutin=0を出力する。動作解析手段102がステップS104で算出した割合がδ%を越えていない場合には他車による横方向への移動が短時間であり、右左折も割り込みも試みていない通常走行中における横方向への移動と考えられるからである。
また、出力手段104は、動作解析手段102がステップS102の処理で他車の横方向座標値の符号と、当該他車の横方向速度の符号とが同じでないと判定した場合(ステップS102のNo)、または動作解析手段102によって、最近の固定時間εが経過する間に、自車の直前に割り込みが起きなかったと判定された場合に(ステップS103のNo)、当該他車の横方向速度を割り込み時の横方向速度として考慮すると判定する(ステップS109)。具体的には、出力手段104は、動作解析手段102に入力された他車の横方向速度Vxを割り込み時の横方向速度Vxcutinとして出力する。より具体的には、Vxturn=0,Vxcutin=Vxを出力する。なお、VxはステップS105の処理で平滑化手段103によって平滑化された後の値である。
図6は、他車動作解析装置100と動作制御手段200とが組み合わされた例としてAEBSの動作を示すフローチャートである。なお、AEBSは、以下に述べる図6に示す動作を、例えば、他車動作解析装置100と同様に、運転者によってキーオン操作がなされてからキーオフ操作がなされるまで繰り返し実行する。また、本例においても、障害は他車であるとして説明する。
AEBSは、例えば、他車動作解析装置100の検知手段101を利用して他車の存在を検知し(ステップS201)、測定した他車との距離および他車と自車との相対速度、および他車動作解析装置100の横方向速度に基づいて、自車が他車と衝突するまでの時間である衝突予測時間を算出する(ステップS202)。
そして、AEBSは、ステップS202の処理で算出した衝突予測時間が所定の自動ブレーキ作動タイミングに対応する時間でない(具体的には、算出した衝突予測時間が、衝突を回避するために自動ブレーキを作動させる所定のタイミングよりも遅い)と判定した場合には(ステップS203のNo)、所定の自動ブレーキ作動タイミングに到達するまでの時間が所定時間内であるときに(ステップS204のYes)、警報動作を行ってステップS202の処理に移行し(ステップS205)、所定の自動ブレーキ作動タイミングに到達するまでの時間が所定時間内でないときに(ステップS204のNo)、警報動作を行わずにステップS202の処理に移行する。
また、AEBSは、ステップS202の処理で算出した衝突予測時間が所定の自動ブレーキ作動タイミングに対応する時間である(具体的には、衝突予測時間が、衝突を回避するために自動ブレーキを作動させる所定のタイミングになった)と判定した場合には(ステップS203のYes)、自動ブレーキを作動させる(ステップS206)。
本実施形態によれば、他車動作解析装置100はより高い精度で衝突判定を行うことができる。従って、AEBS等による警報動作や自動ブレーキの作動をより高い精度で適切に行わせることができる。
また、本実施形態によれば、他車動作解析装置100は、動作解析手段102がステップS102の処理で、障害である他車の横方向座標値の符号と、当該他車の横方向速度の符号とが同じであるか否かに基づいて、他車が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定するので、検知手段100の測定結果の符号に着目した簡便な方法で障害が車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定することが可能であり、当該他車動作解析装置100の処理負荷の増大を防ぐことを防ぐことができる。
また、本実施形態によれば、他車動作解析装置100は、動作解析手段102がステップS101の処理で、障害である他車の位置が右左折や割り込みが起こりうる領域であると判定された場合に、横方向速度の算出処理を行うので、横方向速度の算出処理が行われる機会を限定して、当該他車動作解析装置100の処理負荷の増大を防ぐことができる。
本実施形態によれば、他車動作解析装置100は、平滑化手段103を備えているので、障害の左右へのふらつきなどに基づいて、AEBSの不必要なタイミングにおける作動を未然に防ぐことができる。また、測定値にノイズが混入していた場合であっても、当該ノイズがそのままAEBSに出力されて、当該ノイズによるAEBSの誤動作を防ぐことができる。
100 他車動作解析装置
101 検知手段
102 動作解析手段
103 平滑化手段
104 出力手段
200 動作制御手段
101 検知手段
102 動作解析手段
103 平滑化手段
104 出力手段
200 動作制御手段
Claims (6)
- 車両に搭載されて、他車の動きを解析する他車動作解析装置であって、
前記他車の前記車両に対する横方向位置を示す横方向座標値と前記他車の前記車両に対する横方向速度とを測定する測定手段と、
前記測定手段による測定結果に基づいて、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定する割り込みの判定処理を行う割り込み判定手段とを備え、
前記車両に対する前記他車の横方向座標値は、当該車両の前方の右側と左側とのうち、一方の側に当該他車があるときに正の値で表され、他方の側に当該他車があるときに負の値で表され、
前記車両に対する前記他車の横方向速度は、前記車両に対して、当該他車が前記一方の側から前記他方の側に向かう方向に沿って移動しているときに負の値で表され、当該他車が前記他方の側から前記一方の側に向かう方向に沿って移動しているときに正の値で表され、
前記割り込み判定手段は、前記横方向座標値の符号と前記横方向速度の符号とが異なっている場合に、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしていると判定する
ことを特徴とする他車動作解析装置。 - 所定の期間内において前記横方向速度の大きさが所定の値よりも大きい期間の割合に基づいて、前記他車が右折または左折しようとしているか否かを判定する右左折判定手段をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の他車動作解析装置。 - 前記右左折判定手段は、前記測定手段の測定対象が一の他車から他の他車に変更されたと判断した場合に、前記所定の期間の始期を変更する
ことを特徴とする請求項2に記載の他車動作解析装置。 - 前記割り込み判定手段は、前記測定手段の測定結果に基づいて、前記他車の位置が前記車両に対して所定の領域内であるか否かを判定し、前記他車の位置が所定の領域内であると判定した場合に、割り込みの判定処理を行う
ことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれかに記載の他車動作解析装置。 - 前記測定手段の測定結果の平滑化処理をフィードバックループを用いて行う平滑化手段と、
前記平滑化手段によって平滑化処理がなされた結果を出力する出力手段とをさらに備える
ことを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかに記載の他車動作解析装置。 - 車両の走行中に他車の動きを解析する他車動作解析方法であって、
測定手段が、前記他車の前記車両に対する横方向位置を示す横方向座標値と前記他車の前記車両に対する横方向速度とを測定し、
前記車両に対する前記他車の横方向座標値は、当該車両の前方の右側と左側とのうち、一方の側に当該他車があるときに正の値で表され、他方の側に当該他車があるときに負の値で表され、
前記車両に対する前記他車の横方向速度は、前記車両に対して、当該他車が前記一方の側から前記他方の側に向かう方向に沿って移動しているときに負の値で表され、当該他車が前記他方の側から前記一方の側に向かう方向に沿って移動しているときに正の値で表され、
前記測定手段による測定結果に基づいて、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしているか否かを判定する割り込みの判定処理を行う割り込み判定手段が、前記横方向座標値の符号と前記横方向速度の符号とが異なっている場合に、前記他車が前記車両の前方に割り込みしようとしていると判定する
ことを特徴とする他車動作解析方法。
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JP2012232792A JP2014085751A (ja) | 2012-10-22 | 2012-10-22 | 他車動作解析装置、および他車動作解析方法 |
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