JP2014085514A - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】樹脂及び酸発生剤を含み、樹脂が、スチレン構造単位及びアクリル構造単位を含む樹脂であるレジスト組成物。
【選択図】なし
Description
従来から知られる上記のレジスト組成物は、得られるレジストパターンに熱衝撃を与えた際のクラック耐性が必ずしも十分に満足できない場合があったため、バンプ形成に用いることは困難であった。
〔1〕 樹脂及び酸発生剤を含み、
樹脂が、式(a1−2)で表される構造単位及び式(a2−3)で表される構造単位を含む樹脂であるレジスト組成物。
[式(a1−2)中、
Ra1’及びRa2’は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra1’は、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。
Ra5は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。
mは、0〜4の整数を表す。mが2以上のとき、複数のRa6は互いに同一でも異なっていてもよい。]
[式(a2−3)中、
Ra9は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra12は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
La1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
nは、1〜30の整数を表す。nが2以上のとき、複数のLa1は互いに同一でも異なっていてもよい。]
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
(3)組成物層に露光する工程;
(4)露光後の組成物層を現像する工程;
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物は、さらに、溶剤(D)及び/又はクエンチャー(C)を含むことが好ましい。
また、本明細書において、各成分として例示する化合物は、特に断りのない限り、単独で又は複数種を組合せて使用することができる。
樹脂(A)は、式(a1−2)で表される構造単位及び式(a2−3)で表される構造単位を含む樹脂(以下「樹脂(A1)」という場合がある。)を含む。樹脂(A)は、さらに樹脂(A1)以外の樹脂を含んでいてもよい。
樹脂(A1)は、式(a1−2)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−2)」という場合がある。)を含む。
[式(a1−2)中、
Ra1’及びRa2’は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra1’は、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。
Ra5は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。
mは、0〜4の整数を表す。mが2以上のとき、複数のRa6は互いに同一でも異なっていてもよい。]
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。該脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
アルキル基と脂環式炭化水素基とが組み合わせられた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、シクロヘキシルエチル基、イソボルニル基及び2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
アルキル基と芳香族炭化水素基とが組み合わせられた基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基等のアラルキル基が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、前記炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
Ra1'及びRa2'のうち少なくとも1つは水素原子が好ましい。
Ra2’は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基又はエチル基である。
Ra3’の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらが組合わせされた基であり、より好ましくは、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数3〜12の脂環式炭化水素基又はこれらが組合わせされた基である。いずれの場合も、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成してもよく、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。
Ra5は、水素原子が好ましい。
Ra6は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
mは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
[式(a2−3)中、
Ra9は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra12は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
La1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
nは、1〜30の整数を表す。nが2以上のとき、複数のLa1は互いに同一でも異なっていてもよい。]
アルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;が挙げられる。
La1は、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基が好ましく、エタン−1,2−ジイル基がより好ましい。
nは、1〜10の整数が好ましい。
[式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらが組み合わせられた基を表すか、Ra1及びRa3は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、Ra3は炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらが組み合わせられた基を表す。*は結合手を表す。]
Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基、下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。該脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とが組み合わせられた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基、イソボルニル基及び2−アルキルアダマンタン−2−イル基、1−(アダマンタン−1−イル)アルカン−1−イル基等が挙げられる。
[式(a1−1)中、
Ra1〜Ra3は、上記と同じ意味を表す。
Ra4は、水素原子又はメチル基を表す。]
[式(a2−1)中、
Ra7は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra10は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。
m’は0〜4の整数を表す。m’が2以上のとき、複数のRa10は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(a2−2)中、
Ra8は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra11は、炭素数1〜10の炭化水素基を表す。]
アルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;が挙げられる。
炭化水素基としては、式(a1−2)におけるRa1'〜Ra3'の炭化水素基と同じものが挙げられる。
Ra10は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
m’は、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
Ra11は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜10の脂環式炭化水素基が好ましい。
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;
アダマンチル(メタ)アクリレート等の多環式(メタ)アクリル酸エステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;が挙げられる。
構造単位(a2−3)の含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、好ましくは0.1〜80モル%、より好ましくは0.5〜15モル%、さらに好ましくは1〜7モル%である。
構造単位(a1−2)と構造単位(a2−3)との含有量比〔構造単位(a1−2):構造単位(a2−3)〕はモル基準で、好ましくは50:50〜99:1であり、より好ましくは70:30〜97:3である。
樹脂(A1)が構造単位(a2)を含む場合、その含有率は、樹脂(A1)の全構造単位に対して、0.1〜40モル%が好ましく、0.1〜20モル%がより好ましい。
樹脂(A1)以外の樹脂としては、アルカリ可溶性樹脂が好ましい。アルカリ可溶性樹脂とは、酸性基を含有し、アルカリ現像液に可溶な樹脂である。酸性基は、例えば、カルボキシ基、スルホ基、フェノール性ヒドロキシ基である。
アルカリ可溶性樹脂としては、レジスト分野で公知のアルカリ可溶性樹脂を用いることができ、例えば、構造単位(a1−2)と構造単位(a2−3)との両方又はいずれかを有しないビニル重合体、ノボラック樹脂等が挙げられる。
樹脂(A)は、ノボラック樹脂を含むことが好ましい。
なかでも、ノボラック樹脂の製造に用いられるフェノール化合物としては、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノールが好ましい。
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、いずれでもよい。
非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、及びスルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン及びスルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
[式(B1)中、
Rb1は、フッ素原子を有してもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されてもよい。]
[式(b1)〜式(b3)中、Rb1は、上記と同じ意味を表す。
Rb2及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基を表す。
環Wb1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。]
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
芳香族複素環としては、環を構成する原子数が6〜14の環が好ましく、例えば、下記の環が挙げられる。
環Wb1が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
環Wb1は、好ましくは無置換のナフタレン環である。
[式(b4)〜式(b7)中、Rb1は、上記と同じ意味を表す。
Rb4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。]
[式(b8)及び式(b9)中、
Ab1及びAb2は、互いに独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
Rb7〜Rb10は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
X1−及びX2−は、有機アニオンを表す。]
炭素数6〜12の芳香族化合物としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
Rb7〜Rb10は、好ましくは、炭素数6〜12の芳香族化合物であり、より好ましくはフェニル基である。
[式(b10)中、Rb11は、フッ素原子を有してもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されてもよい。]
Rb11としては、式(B1)中のRb1と同様の基が挙げられる。
クエンチャー(C)は、露光により酸発生剤から発生する酸を捕捉する作用を有する化合物である。クエンチャー(C)としては、例えば、塩基性の含窒素有機化合物が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、例えば、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられ、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、式(1)中のRa1〜Ra3におけるものと同様の基が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、式(2)中のRa1’〜Ra3’におけるものと同様の基が挙げられる。
溶剤(D)は、本発明のレジスト組成物に含まれる成分を溶解するものであれば、特に限定されず、例えば、エチルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテート及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;乳酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル及びピルビン酸エチル等のエステル類;アセトン、メチルイソブチルケトン、2−ヘプタノン及びシクロヘキサノン等のケトン類;γ−ブチロラクトン等のラクトン類等、及びこれらの混合溶剤が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、上述の成分以外のその他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料等が挙げられる。
レジスト組成物は、樹脂(A)、酸発生剤(B)、並びに、必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)、溶剤(D)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を、例えば10〜40℃である。混合時間は、混合温度に応じて選ぶことができ、例えば0.5〜24時間である。混合手段に特に制限はなく、例えば攪拌混合等が挙げられる。
各成分を混合した後は、孔径0.1〜50μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)請求項1又は2記載のレジスト組成物を基板に塗布する工程;
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
(3)組成物層に露光する工程;
(4)露光後の組成物層を現像する工程;
を含む。
これらの基板は予め洗浄したり、反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜の形成には例えば、市販の有機反射防止膜用組成物を用いることができる。
工程(2)で得られた組成物層の膜厚が3〜150μmであることが好ましい。より好ましくは4〜100μmである。
現像後、超純水等でリンス処理を行い、さらに基板及びレジストパターン上に残存している水分を除去することが好ましい。
本発明のレジスト組成物は、特に優れた形状のレジストパターンを製造できるため、バンプの形成に有用である。バンプは、通常以下の手順より形成される。
半導体素子等が形成されたウェハ上に、導電材料(シードメタル)を積層して導電層を形成した後、該導電層上に本発明のレジスト組成物によりレジストパターンを形成する。次いで、該レジストパターンを鋳型として、メッキにより電極材料(例えば、Cu、Ni、はんだ等)を堆積させた後、レジストパターンと、レジストパターンの下に残存する導電層をエッチング等により除去することにより、バンプを形成することができる。導電層を除去した後、必要に応じて、熱処理によって電極材料を溶融させたものをバンプとしてもよい。
樹脂の重量平均分子量は、下記の分析条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
装置 :東ソー株式会社製HLC−8320GPC型)
カラム:TSKgel G4000HXL+TSKgel G2000HXL+ guardcolumn(東ソー社製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量 :1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μL
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー社製)
樹脂の構造は化合物の構造はNMR(ECA−500型;日本電子製)により分析した。
樹脂の合成において使用した化合物(モノマー)を下記に示す。
モノマーA:p-(1−エトキシエトキシ)スチレン(東ソー有機化学(株)製;PEES)
モノマーB:メタクリル酸メトキシポリエチレングリコール(共栄社化学(株)製;ライトエステル130MA)
モノマーC:メタクリル酸メトキシジエチレングリコール(新中村化学工業(株)製;NKエステル(登録商標)M−20G)
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコにプロピレングリコールメチルエーテルアセテートを34部仕込み、窒素置換後85℃まで昇温した。そこへ上記モノマーA50部、モノマーB 6.8部及びアゾビスイソブチロニトリル0.54部をプロピレングリコールメチルエーテルアセテート51部に溶解した溶液を2時間かけて滴下した。その後85℃を保ったまま6時間攪拌を継続した。反応液を40℃に冷却後、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート62部を添加し、この液を冷却したヘプタン738部に注ぎ樹脂を再沈させた。ろ過して樹脂を取得した後、得られた樹脂をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300部で溶解し、濃縮を行い、樹脂A1−1のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液98部(固形分36%)を得た。樹脂A1−1の重量平均分子量は2.8×104であった。樹脂A1−1において、重合に用いたモノマーAに対する、エトキシエチル基が脱離してヒドロキシ基が形成されたものの割合を1H−NMRにより測定したところ、14.7モル%であった。樹脂A1−1は、下記の構造単位を有する。
冷却管、攪拌機を備えた四つ口フラスコにプロピレングリコールメチルエーテルアセテートを33部仕込み、窒素置換後85℃まで昇温した。そこへ上記モノマーA50部、モノマーC5.44部及びアゾビスイソブチロニトリル0.57部をプロピレングリコールメチルエーテルアセテート49.9部に溶解した溶液を2時間かけて滴下した。その後85℃を保ったまま6時間攪拌を継続した。反応液を40℃に冷却後、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート61部を添加し、この液を冷却したヘプタン721部に注ぎ樹脂を再沈させた。ろ過して樹脂を取得した後、得られた樹脂をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300部で溶解し、濃縮を行い、樹脂A1−2のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液81部(固形分30%)を得た。樹脂A1−2の重量平均分子量は2.4×104であった。樹脂A1−2において、重合に用いたモノマーAに対する、エトキシエチル基が脱離してヒドロキシ基が形成されたものの割合を1H−NMRにより測定したところ、14.4モル%であった。樹脂A1−2は、下記の構造単位を有する。
攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、2,5−キシレノール413.5部、サリチルアルデヒド103.4部、p−トルエンスルホン酸20.1部及びメタノール826.9部を仕込み、還流状態まで昇温し、4時間保温した。冷却後、メチルイソブチルケトン1320部を仕込み常圧で1075部留去した。そこにm−クレゾール762.7部と2−tert−ブチル−5−メチルフェノール29.0部を加え65℃まで昇温し、37%ホルマリン678部を滴下終了時に87℃になるように温調しながら1.5時間かけて滴下した。87℃で10時間保温した後メチルイソブチルケトン1115部を加え、イオン交換水で3回分液水洗を行った。得られた樹脂液にメチルイソブチルケトン500部を加えて全量が3435部になるまで減圧濃縮を行って樹脂液を得た。得られた樹脂液にメチルイソブチルケトン3796部とn−ヘプタン4990部を加え60℃に昇温して1時間攪拌した後、分液を行い下層の樹脂液をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3500部で希釈し、濃縮を行い、ノボラック樹脂(樹脂A2−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液1690部(固形分43%)を得た。樹脂A2−1の重量平均分子量は7×103であった。
ポリビニルフェノール(日本曹達(株)製「VP−15000」)20部をメチルイソブチルケトン240部に溶解し、エバポレーターで濃縮した。還流冷却管、攪拌器、温度計を備えた四つ口フラスコに、濃縮後の樹脂溶液及びp−トルエンスルホン酸2水和物0.003部を仕込み、20〜25℃に保持したまま、エチルビニルエーテル5.05部を10分間かけて滴下した。混合液を、同温度を保持したまま、2時間攪拌を継続した後、メチルイソブチルケトン200部で希釈しイオン交換水で分液洗浄を5回行った。洗浄終了後の有機層を、エバポレーターを用いて45部まで濃縮を行ったのち、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を加えて、再度濃縮を行い、樹脂AXのプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液78部(固形分29%)を得た。樹脂AXの重量平均分子量は2.21×104、エトキシエチル基の導入率は38.5%であった。樹脂AXは、下記の構造単位を有する。
(レジスト組成物の調製)
表1に示す質量部の各成分を混合して溶剤に溶解させた後、孔径0.5μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物を調製した。
A1−1:樹脂A1−1
A1−2:樹脂A1−2
A2−1:樹脂A2−1
AX:樹脂AX
C1:2,4,5−トリフェニルイミダゾール (東京化成工業(株)製)
C2:N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン (アルドリッチ社製)
D1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
S1:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レ・ダウコーニング(株)製)
4インチのシリコンウェハ上に銅が蒸着された基板に上記のレジスト組成物をプリベーク後の膜厚が5μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレートにて、90度で180秒間プリベークして組成物層を形成した。次いで、該組成物層に、i−線ステッパー〔(株)ニコン製の“NSR 1755i7A”、NA=0.5〕を用い、露光量を段階的に変化させて1:1ラインアンドスペースパターンを形成するためのマスクを介して露光した。
露光後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を3回繰り返して行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、線幅2μmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
Claims (3)
- 樹脂及び酸発生剤を含み、
樹脂が、式(a1−2)で表される構造単位及び式(a2−3)で表される構造単位を含む樹脂であるレジスト組成物。
[式(a1−2)中、
Ra1’及びRa2’は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra1’は、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又は硫黄原子で置き換わってもよい。
Ra5は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。
mは、0〜4の整数を表す。mが2以上のとき、複数のRa6は互いに同一でも異なっていてもよい。]
[式(a2−3)中、
Ra9は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra12は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
La1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
nは、1〜30の整数を表す。nが2以上のとき、複数のLa1は互いに同一でも異なっていてもよい。] - 式(a1−2)で表される構造単位及び式(a2−3)で表される構造単位を含む樹脂において、式(a2−3)で表される構造単位の含有率が、該樹脂の全構造単位に対して、0.1〜80モル%である請求項1記載のレジスト組成物。
- (1)請求項1又は2記載のレジスト組成物を基板に塗布する工程;
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
(3)組成物層に露光する工程;
(4)露光後の組成物層を現像する工程;
を含むレジストパターンの製造方法。
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