JP2014021249A - レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 - Google Patents

レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法 Download PDF

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Junji Nakanishi
潤次 中西
Makoto Akita
誠 秋田
Maki Kawamura
麻貴 河村
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Abstract

【課題】膜厚均一性に優れた組成物層を形成可能なレジスト組成物を提供する。
【解決手段】酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)を含むレジスト組成物であって、溶剤(D)が、沸点が160℃以上250℃以下の溶剤を含む溶剤であり、沸点が160℃以上250℃以下の溶剤の含有量が、溶剤の総量に対して、10質量%以上100質量%であり、溶剤(D)の平均沸点が150℃以上250℃以下であり、溶剤(D)の含有量が、レジスト組成物の総量に対して、35〜80質量%であるレジスト組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト組成物及びレジストパターンの製造方法に関する。
半導体チップの多ピン薄膜実装において、接続用端子(バンプ)である高さ4〜150μm程度の突起電極は、フォトリソグラフィ技術によって基板上に配置される。このようなバンプの形成に用いられるレジスト組成物として、例えば、特許文献1には、クエンチャーとしてジシクロヘキシルメチルアミンを含有するレジスト組成物が記載されている。
特開2008−134515号公報
従来から知られる上記のレジスト組成物では、レジスト組成物を基板に塗布し、乾燥して形成した組成物層の膜厚均一性が必ずしも十分に満足できない場合があった。組成物層の膜厚均一性がよくないと、得られるレジストパターンの寸法ばらつきが大きくなるため、該レジストパターンを鋳型として形成されるバンプにおいても、同様のばらつきが生じてしまう。
本発明は、以下の発明を含む。
〔1〕 酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)を含むレジスト組成物であって、
溶剤(D)が、沸点が160℃以上250℃以下の溶剤を含む溶剤であり、
沸点が160℃以上250℃以下の溶剤の含有量が、溶剤の総量に対して、10質量%以上100質量%であり、
溶剤(D)の平均沸点が150℃以上250℃以下であり、
溶剤(D)の含有量が、レジスト組成物の総量に対して、35〜80質量%であるレジスト組成物。
〔2〕 さらに、溶剤(D)が、沸点が100℃以上160℃未満の溶剤を含む溶剤である〔1〕記載のレジスト組成物。
〔3〕 (1)〔1〕又は〔2〕記載のレジスト組成物を基板に塗布する工程;
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
(3)組成物層に露光する工程;
(4)露光後の組成物層を現像する工程;
を含むレジストパターンの製造方法。
本発明のレジスト組成物によれば、膜厚均一性に優れた組成物層を形成できる。
本発明のレジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。)と、酸発生剤(B)と、溶剤(D)とを含む。
本発明のレジスト組成物は、さらにクエンチャー(C)を含むことが好ましい。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは「アクリレート及びメタクリレートの少なくとも一種」を意味する。「(メタ)アクリル酸」等の表記も同様の意味を表す。
<樹脂(A)>
樹脂(A)は、酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂(以下「樹脂(A1)」という場合がある。)を含み、さらに、樹脂(A1)以外の樹脂(以下「樹脂(A2)」という場合がある。)を含んでいてもよい。
<樹脂(A1)>
「酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する」とは、酸との接触によりアルカリ水溶液への溶解性が増大することを意味する。酸との接触前ではアルカリ水溶液に不溶又は難溶であり、酸との接触後にアルカリ水溶液に可溶となることが好ましい。このような樹脂としては、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a1)」という場合がある。)を含む樹脂(以下「樹脂(A1a)」という場合がある。)が挙げられる。
「酸不安定基」とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
Figure 2014021249
[式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
Figure 2014021249
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成する−CH−は、−O―又は―S−で置き換わってもよい。
a1〜Ra3のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
a1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
Figure 2014021249
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
a1及びRa2が互いに結合して2価の炭化水素基を形成する場合の−C(Ra1)(Ra2)(Ra3)としては、例えば、下記の基が挙げられる。2価の炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜12である。*は−O−との結合手を表す。
Figure 2014021249
式(1)で表される基としては、例えば、1,1−ジアルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中においてRa1〜Ra3がアルキル基である基、好ましくはtert−ブトキシカルボニル基)、2−アルキルアダマンタン−2−イルオキシカルボニル基(式(1)中、Ra1、Ra2及びこれらが結合する炭素原子がアダマンチル基を形成し、Ra3がアルキル基である基)及び1−(アダマンタン−1−イル)−1−アルキルアルコキシカルボニル基(式(1)中、Ra1及びRa2がアルキル基であり、Ra3がアダマンチル基である基)等が挙げられる。
a1'〜Ra3'の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
a2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、Ra1'〜Ra3'の炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
a1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
式(2)で表される基の具体例としては、例えば、以下の基が挙げられる。*は結合手を表す。
Figure 2014021249
<構造単位(a1)>
構造単位(a1)を導くモノマーは、酸不安定基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマーが好ましく、式(1)で表される基及び/又は式(2)で表される基とエチレン性不飽和結合とを有するモノマーがより好ましい。
樹脂(A1a)は、構造単位(a1)の1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
構造単位(a1)としては、式(a1−1)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−1)」という場合がある。)及び式(a1−2)で表される構造単位(以下「構造単位(a1−2)」という場合がある。)が好ましい。
Figure 2014021249
[式(a1−1)中、
a4は、水素原子又はメチル基を表す。
a1〜Ra3は、上記と同じ意味を表す。
式(a1−2)中、
a5は、水素原子又はメチル基を表す。
a1’〜Ra3’は、上記と同じ意味を表す。
a6は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。
mは、0〜4の整数を表す。mが2以上のとき、複数のRa6は互いに同一でも異なっていてもよい。]
式(a1−2)において、Ra1’は、好ましくは、水素原子である。
a2’は、好ましくは、炭素数1〜12の炭化水素基であり、より好ましくはメチル基及びエチル基である。
a3’の炭化水素基は、好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基、炭素数6〜18の芳香族炭化水素基又はこれらが組合わせされた基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式脂肪族炭化水素基又は炭素数7〜18のアラルキル基である。前記アルキル基及び前記脂環式炭化水素基は無置換が好ましい。前記芳香族炭化水素基が置換基を有する場合、その置換基としては炭素数6〜10のアリールオキシ基が好ましい。
a5は、水素原子が好ましい。
a6は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
mは、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
構造単位(a1−1)としては、例えば、式(a1−1−1)〜式(a1−1−17)のいずれかで表される構造単位が挙げられる。
Figure 2014021249
Figure 2014021249
構造単位(a1−2)としては、例えば、式(a1−2−1)〜式(a1−2−8)のいずれかで表される構造単位が挙げられる。

Figure 2014021249
樹脂(A1a)が構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)を有する場合、これらの合計含有割合は、樹脂(A1a)の全構造単位に対して、10〜95モル%が好ましく、15〜90モル%がより好ましく、20〜85モル%がさらに好ましく、30〜60モル%が特に好ましい。
<酸不安定基を有さない構造単位>
樹脂(A1a)は、構造単位(a1)に加え、酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある。)を有していてもよい。樹脂(A1a)は、構造単位(a2)の1種のみを有していてもよく、複数種を有していてもよい。
樹脂(A1)が構造単位(a2)を有する場合、構造単位(a1)と構造単位(a2)との含有比〔構造単位(a1):構造単位(a2)〕はモル基準で、好ましくは10:90〜80:20であり、より好ましくは20:80〜60:40である。
構造単位(a2)としては、たとえば、式(a2−1)〜式(a2−3)のいずれかで表される構造単位(以下、式番号に応じて「構造単位(a2−1)」等という場合がある。)が挙げられる。
Figure 2014021249
[式(a2−1)中、
a7は、水素原子又はメチル基を表す。
a10は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数1〜6のアルコキシ基を表す。
m’は0〜4の整数を表す。m’が2以上のとき、複数のRa10は互いに同一でも異なっていてもよい。
式(a2−2)中、
a8は、水素原子又はメチル基を表す。
a11は、炭素数1〜10の炭化水素基を表す。
式(a2−3)中、
a9は、水素原子又はメチル基を表す。
a12は、炭素数1〜6のアルキル基を表す。
a1は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
nは、1〜30の整数を表す。nが2以上のとき、複数のLa1は互いに同一でも異なっていてもよい。]
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。
アルカンジイル基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、エタン−1,1−ジイル基、プロパン−1,1−ジイル基及びプロパン−2,2−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;
1−メチルブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;が挙げられる。
炭化水素基としては、式(2)におけるRa1'〜Ra3'の炭化水素基と同じものが挙げられる。
a7は、水素原子が好ましい。
a10は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
m’は、0又は1が好ましく、0がより好ましい。
a11は、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素数5〜10の脂環式炭化水素基が好ましい。
a1は、エタン−1,2−ジイル基、プロパン−1,3−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基が好ましく、エタン−1,2−ジイル基がより好ましい。
nは、1〜10の整数が好ましい。
構造単位(a2−1)としては、式(a2−1−1)、式(a2−1−2)、式(a2−1−3)又は式(a2−1−4)で表される構造単位が好ましい。また、構造単位(a2−1)を導くモノマーは、例えば、特開2010−204634号公報に記載されている。
Figure 2014021249
構造単位(a2−2)を導くモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル;
シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;
アダマンチル(メタ)アクリレート等の多環式(メタ)アクリル酸エステル;
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;が挙げられる。
構造単位(a2−3)を導くモノマーとしては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノプロピルエーテル(メタ)アクリレート、エチレングリコールモノブチルエーテル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ペンタエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート、オクタエチレングリコールモノメチルエーテル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。
さらに、構造単位(a2)を導くモノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、4-メチルスチレン、2-メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−イソプロポキシスチレン等が挙げられる。
樹脂(A1a)としては、例えば、式(A1−1)〜式(A1-19)で表される樹脂が挙げられる。
Figure 2014021249
Figure 2014021249
樹脂(A1a)は、好ましくは構造単位(a1)と構造単位(a2)とを有する樹脂であり、より好ましくは、構造単位(a1−1)及び/又は構造単位(a1−2)と構造単位(a2)とを有する樹脂である。
樹脂(A1a)は、上述したようなモノマーを公知の重合法(例えばラジカル重合法)により製造できる。
樹脂(A1a)の重量平均分子量は、好ましくは、10,000以上(より好ましくは15,000以上)、600,000以下(より好ましくは500,000以下)である。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー分析により、標準ポリスチレン基準の換算値として求められるものである。この分析の詳細な分析条件は、本願の実施例に記載する。
<樹脂(A2)>
樹脂(A2)は、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。アルカリ可溶性樹脂とは、酸性基を含有し、アルカリ現像液に可溶な樹脂である。酸性基は、例えば、カルボキシ基、スルホ基、フェノール性ヒドロキシ基である。
アルカリ可溶性樹脂としては、レジスト分野で公知のアルカリ可溶性樹脂を用いることができ、例えば、ノボラック樹脂;構造単位(a1)を有しないビニル重合体;等が挙げられ、好ましくはノボラック樹脂である。
ノボラック樹脂は、上記と同様のものが挙げられる。なかでも、ノボラック樹脂の製造に用いられるフェノール化合物としては、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、3−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチル−5−メチルフェノールが好ましく、アルデヒドとしては、ホルムアルデヒドが好ましい。
ノボラック樹脂の重量平均分子量は、好ましくは、3,000以上(より好ましくは4,000以上、さらに好ましくは5,000以上)、50,000以下(より好ましくは30,000以下、さらに好ましくは15,000以下)である。
<酸発生剤(B)>
酸発生剤(B)は、非イオン系とイオン系とに分類されるが、いずれでもよい。
非イオン系酸発生剤としては、有機ハロゲン化物、スルホネートエステル類(例えば2−ニトロベンジルエステル、芳香族スルホネート、オキシムスルホネート、N−スルホニルオキシイミド、N−スルホニルオキシイミド、スルホニルオキシケトン、ジアゾナフトキノン4−スルホネート)、及びスルホン類(例えばジスルホン、ケトスルホン、スルホニルジアゾメタン)等が挙げられる。イオン系酸発生剤としては、オニウムカチオンを含むオニウム塩(例えばジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩)等が挙げられる。オニウム塩のアニオンとしては、スルホン酸アニオン、スルホニルイミドアニオン、及びスルホニルメチドアニオン等が挙げられる。
酸発生剤(B)としては、例えば特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号、米国特許第3,779,778号、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、欧州特許第126,712号等に記載の放射線によって酸を発生する化合物を使用できる。
非イオン系酸発生剤としては、式(B1)で表される基を有する化合物が好ましい。
Figure 2014021249
[式(B1)中、
b1は、フッ素原子を有してもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されてもよい。]
炭素数1〜10の炭化水素基としては、式(2)におけるRa1’〜Ra3’と同じ基が挙げられる。該炭化水素基に含まれるメチレン基が酸素原子又はカルボニル基で置換された基としては、例えば、式(Y1)〜式(Y12)のいずれかで表される基が挙げられる。好ましくは、式(Y7)〜式(Y9)のいずれかで表される基であり、より好ましくは、式(Y9)で表される基である。
Figure 2014021249
フッ素原子を有する炭素数1〜18炭化水素基としては、好ましくは、フッ素原子を有する炭素数1〜10のアルキル基又はフッ素原子を有する芳香族炭化水素基であり、より好ましくは炭素数1〜8のペルフルオロアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数1〜4のペルフルオロアルキル基である。
式(B1)で表される基を有する化合物としては、例えば、式(b1)〜式(b3)のいずれかで表される化合物が挙げられ、好ましくは式(b1)又は式(b2)で表される化合物である。
Figure 2014021249
[式(b1)〜式(b3)中、Rb1は、上記と同じ意味を表す。
b2及びRb3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基を表す。
環Wb1は、置換基を有していてもよい炭素数6〜14の芳香族炭化水素環又は芳香族複素環を表す。]
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、好ましくはメチル基である。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基等が挙げられ、好ましくはメトキシ基である。
炭素数6〜14の芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環及びアントラセン環が挙げられる。
芳香族複素環としては、環を構成する原子数が6〜14の環が好ましく、例えば、下記の環が挙げられる。
Figure 2014021249
環Wb1が有していてもよい置換基としては、炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
環Wb1は、好ましくは無置換のナフタレン環である。
式(b1)で表される化合物としては、式(b4)〜式(b7)のいずれかで表される化合物が好ましく、式(b4)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2014021249
[式(b4)〜式(b7)中、Rb1は、上記と同じ意味を表す。
b4、Rb5及びRb6は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。]
式(b1)で表される化合物としては、例えば、式(b1−1)〜式(b1−11)のいずれかで表される化合物が挙げられる。好ましくは式(b1−5)〜式(b1−11)のいずれかで表される化合物であり、より好ましくは、式(b1−6)又は式(b1−7)で表される化合物である。
Figure 2014021249
式(b2)で表される化合物としては、例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014021249
式(b3)で表される化合物としては、例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014021249
イオン系酸発生剤としては、式(b8)又は式(b9)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014021249
[式(b8)及び式(b9)中、
b1及びAb2は、互いに独立に、酸素原子又は硫黄原子を表す。
b7〜Rb10は、互いに独立に、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜12の芳香族炭化水素基を表す。
X1及びX2は、有機アニオンを表す。]
炭素数1〜10のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。
炭素数6〜12の芳香族化合物としては、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
b7〜Rb10は、好ましくは、炭素数6〜12の芳香族化合物であり、より好ましくはフェニル基である。
X1及びX2としては、スルホン酸アニオン、ビス(アルキルスルホニル)アミドアニオン、トリス(アルキルスルホニル)メチドアニオンが挙げられる。好ましくはスルホン酸アニオンであり、式(b10)で表されるスルホン酸アニオンが好ましい。
Figure 2014021249
[式(b10)中、Rb11は、フッ素原子を有してもよい炭素数1〜18の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は、酸素原子又はカルボニル基で置換されてもよい。]
b11としては、式(B1)中のRb1と同様の基が挙げられる。
式(b8)で表される化合物として、例えば、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2014021249
式(b9)で表される化合物として、例えば、下記の化合物が挙げられる。
Figure 2014021249
<溶剤(D)>
溶剤(D)は、沸点が160℃以上250℃以下の溶剤(以下「溶剤(D’)」という場合がある。)を含む。
溶剤(D’)としては、例えば、炭酸プロピレン(沸点(以下括弧内の温度も同様):242℃)、δ−バレロラクトン(220℃)、ジエチレングリコール(244℃)、オクタンジオール(244℃)、1,4−ブタンジオール(230℃)、ジプロピレングリコール(232℃)、γ−ブチロラクトン(204℃)、酢酸3−メトキシブチル(173℃)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート(188℃)、3−エトキシプロピオン酸エチル(170℃)、アセト酢酸メチル(172℃)、ジイソブチルケトン(169℃)、ブロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル(170℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(194℃)、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(188℃)、3−メトキシ−1−ブタノール(161℃)、3−メチル−3−メトキシ−1−ブタノール(174℃)、ジアセトンアルコール(168℃)、乳酸ブチル(188℃)等が挙げられる。
溶剤(D)は、さらに溶剤(D’)以外の溶剤を含んでもよい。このような溶剤としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート(145℃)、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(156℃)及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(146℃)等のグリコールエーテルエステル類;プロピレングリコールモノメチルエーテル(120℃)等のグリコールエーテル類;乳酸エチル(155℃)、酢酸ブチル(126℃)、酢酸ペンチル(149℃)及びピルビン酸エチル(144℃)等のエステル類;アセトン(56℃)、メチルイソブチルケトン(117℃)、2−ヘプタノン(151℃)及びシクロヘキサノン(155℃)等のケトン類;等が挙げられる。中でも、沸点が100℃以上160℃未満の溶剤が好ましく、沸点が100℃以上160℃未満のグリコールエーテルエステル類がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートがさらに好ましい。
溶剤(D’)の含有量は、溶剤(D)の総量に対して、10質量%以上100質量%以下であり、好ましくは30質量%以上100質量%以下である。
また、溶剤(D)の平均沸点は150℃以上250℃以下であり、好ましくは152℃以上200℃以下であり、より好ましくは155℃以上175℃以下である。ここで、「平均沸点」とは、溶剤(D)に含まれる各溶剤の沸点に溶剤(D)の総質量に対するその溶剤の含有割合を乗じて平均化したもの、すなわち加重平均である。
<クエンチャー(C)>
クエンチャー(C)は、露光により酸発生剤から発生する酸を捕捉する作用を有する化合物である。クエンチャー(C)としては、例えば、塩基性の含窒素有機化合物が挙げられる。
塩基性の含窒素有機化合物としては、例えば、アミン及びアンモニウム塩が挙げられる。アミンとしては、脂肪族アミン及び芳香族アミンが挙げられる。脂肪族アミンとしては、第一級アミン、第二級アミン及び第三級アミンが挙げられる。
アミンとしては、例えば、式(C1)又は式(C2)で表される化合物が挙げらる。
Figure 2014021249
[式(C1)中、Rc1、Rc2及びRc3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基を表し、該アルキル基及び該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、ヒドロキシ基、アミノ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基で置換されていてもよく、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜10の脂環式炭化水素又は炭素数6〜10の芳香族炭化水素基で置換されていてもよい。]
式(C1)におけるアルキル基、脂環式炭化水素基、芳香族炭化水素基、アルコキシ基、アルカンジイル基は、上述したものと同様のものが挙げられる。
式(C1)で表される化合物としては、1−ナフチルアミン、2−ナフチルアミン、アニリン、ジイソプロピルアニリン、2−,3−又は4−メチルアニリン、4−ニトロアニリン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、ジフェニルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、ジブチルメチルアミン、メチルジペンチルアミン、ジヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルメチルアミン、ジヘプチルメチルアミン、メチルジオクチルアミン、メチルジノニルアミン、ジデシルメチルアミン、エチルジブチルアミン、エチルジペンチルアミン、エチルジヘキシルアミン、エチルジヘプチルアミン、エチルジオクチルアミン、エチルジノニルアミン、エチルジデシルアミン、トリス〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕アミン、トリイソプロパノールアミン、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチルジフェニルメタン等が挙げられ、好ましくはジイソプロピルアニリンが挙げられ、特に好ましくは2,6−ジイソプロピルアニリンが挙げられる。
Figure 2014021249
[式(C2)中、環Wは、環を構成する原子に窒素原子を含む複素環、あるいは、置換又は無置換のアミノ基を有するベンゼン環を表す。
は、フェニル基又はナフチル基を表す。
nは、2又は3を表す。]
前記の置換又は無置換のアミノ基は、−NRで表され、R及びRは、互いに独立に、水素原子、炭素数1〜10の脂肪族炭化水素基、炭素数3〜10の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜14の芳香族炭化水素基を表す。
脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、式(1)中のRa1〜Ra3におけるものと同様の基が挙げられる。芳香族炭化水素基としては、式(2)中のRa1’〜Ra3’におけるものと同様の基が挙げられる。
環を構成する原子に窒素原子を含む複素環は、芳香環でも非芳香環でもよく、窒素原子とともに他のヘテロ原子(例えば、酸素原子、硫黄原子)を有していてもよい。該複素環が有する窒素原子の数は、例えば、1〜3個である。該複素環としては、例えば、式(Y13)〜式(Y28)のいずれかで表される環が挙げられる。
Figure 2014021249
環Wは、は、好ましくは環を構成する原子に窒素原子を含む複素環であり、より好ましくは、式(Y20)〜式(Y25)のいずれかで表される環である。
式(C2)で表される化合物として、例えば、式(I−1)〜式(I−11)のいずれかで表される化合物が挙げられる。好ましくは式(I−2)〜式(I−8)のいずれかで表される化合物である。
Figure 2014021249
<その他の成分>
本発明のレジスト組成物は、必要に応じて、その他の成分(以下「その他の成分(F)」という場合がある)を含有していてもよい。その他の成分(F)に特に限定はなく、レジスト分野で公知の添加剤、例えば、増感剤、溶解抑止剤、界面活性剤、安定剤及び染料等が挙げられる。
<レジスト組成物の製造方法>
レジスト組成物は、樹脂(A)、酸発生剤(B)、溶剤(D)並びに、必要に応じて用いられる塩基性化合物(C)及びその他の成分(F)を混合することにより調製することができる。混合順は任意であり、特に限定されるものではない。混合する際の温度は、樹脂等の種類や樹脂等の溶剤(D)に対する溶解度等に応じて適切な温度範囲を、例えば10〜40℃である。混合時間は、混合温度に応じて選ぶことができ、例えば0.5〜24時間である。混合手段に特に制限はなく、例えば攪拌混合等が挙げられる。
各成分を混合した後は、孔径0.1〜50μm程度のフィルターを用いてろ過することが好ましい。
樹脂(A)の含有量は、固形分の総量に対して、好ましくは80質量%以上99質量%以下である。尚、本明細書において「固形分」とは、本発明のレジスト組成物から溶剤(D)を除いた成分の合計を意味する。固形分及び本発明のレジスト組成物に含まれる各成分の含有量は、例えば、液体クロマトグラフィー又はガスクロマトグラフィー等の公知の分析手段で測定することができる。
樹脂(A1)の含有量は、樹脂(A)の総量に対して、好ましくは10質量%以上100質量%以下であり、より好ましくは30質量%以上100質量%以下である。
酸発生剤(B)の含有量は、樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上10質量部以下であり、より好ましくは0.5質量部以上5質量部以下である。
クエンチャー(C)の含有量は、固形分の総量に対して、好ましくは0.01質量%以上4質量%以下であり、より好ましくは0.1質量%以上3質量%以下である。
溶剤(D)の含有率は、本発明のレジスト組成物の総量に対して、35質量%以上80質量%以下であり、好ましくは40質量%以上70質量%以下、より好ましくは45質量%以上68質量%以下である。溶剤(D)の含有率が上記範囲内であると、レジストパターンを製造する際に、厚み2〜100μm程度の組成物層を形成しやすい。
その他の成分(F)を用いる場合、その含有量は、その他の成分(F)の種類に応じて適宜選択する。
<レジストパターンの製造方法>
本発明のレジストパターンの製造方法は、
(1)本発明のレジスト組成物を基板に塗布する工程、
(2)塗布後のレジスト組成物を乾燥して組成物層を形成する工程、
(3)組成物層に露光する工程及び
(4)露光後の組成物層を現像する工程
を含む。
工程(1)における本発明のレジスト組成物の基板上への塗布は、スピンコーター等、通常、当該分野で用いられている塗布装置によって行うことができる。基板としては、例えば、シリコンウェハ等が挙げられ、基板上には予め半導体素子(例えば、トランジスタ、ダイオード等)等が形成されていてもよい。本発明のレジスト組成物をパンブ形成に用いる場合、基板としては、さらに導電材料が積層されているものが好ましい。導電材料としては、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、スズ(Sn)、パラジウム(Pd)及び銀(Ag)からなる群より選ばれる少なくとも一種の金属、又は当該群から選ばれる少なくとも一種の金属を含む合金が挙げられる。好ましくは、銅又は銅を含む合金である。
これらの基板は予め洗浄したり、反射防止膜を形成してもよい。この反射防止膜の形成には例えば、市販の有機反射防止膜用組成物を用いることができる。
工程(2)では、塗布後の組成物を乾燥することにより、溶剤が除去され、基板上に組成物層が形成される。乾燥は、例えば、ホットプレート等の加熱装置を用いた加熱乾燥(いわゆるプリベーク)、減圧装置を用いた減圧乾燥、或いはこれらの手段を組み合わせて行われる。この場合の温度は、例えば、50〜200℃程度が好ましい。また、圧力は、1〜1.0×10Pa程度が好ましい。
工程(2)で得られた組成物層の膜厚が3〜150μmであることが好ましい。より好ましくは4〜100μmである。
工程(3)では、好ましくは、露光機を用いて組成物層に露光する。この際、通常、求められるパターンに相当するマスクを介して露光が行われる。露光機の露光光源としては、製造しようとするレジストパターンの解像度に応じて選択すればよいが、波長345〜436nmの光を放射する光源が好ましく、g線(波長:436nm)、h線(波長:405nm)又はi線(波長:365nm)がより好ましい。
工程(3)の後、露光後の組成物層を加熱する工程(いわゆるポストエキスポジャーベーク)を加えてもよい。好ましくは、加熱装置により現像する工程である。加熱装置としては、ホットプレート等が挙げられる。加熱温度としては、通常、50〜200℃、好ましくは、60〜120℃である。加熱時間としては、通常、40〜400秒、好ましくは、50〜350秒である。
工程(4)は、好ましくは、露光後の組成物層を現像装置により現像する。前記加熱工程を行う場合は、加熱後の組成物層を現像する。現像には、通常、アルカリ現像液が利用される。該アルカリ現像液としては例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドや(2−ヒドロキシエチル)トリメチルアンモニウムヒドロキシド(通称コリン)の水溶液等が挙げられる。
現像後、超純水等でリンス処理を行い、さらに基板及びレジストパターン上に残存している水分を除去することが好ましい。
<用途>
本発明のレジスト組成物は、特に優れた形状のレジストパターンを製造できるため、バンプの形成に有用である。バンプは、通常以下の手順より形成される。
半導体素子等が形成されたウェハ上に、導電材料(シードメタル)を積層して導電層を形成した後、該導電層上に本発明のレジスト組成物によりレジストパターンを形成する。次いで、該レジストパターンを鋳型として、メッキにより電極材料(例えば、Cu、Ni、はんだ等)を堆積させた後、レジストパターンと、レジストパターンの下に残存する導電層をエッチング等により除去することにより、バンプを形成することができる。導電層を除去した後、必要に応じて、熱処理によって電極材料を溶融させたものをバンプとしてもよい。
実施例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。例中、含有量ないし使用量を表す「%」及び「部」は、特記しないかぎり質量基準である。
樹脂の重量平均分子量は、下記の分析条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
装置 :HLC−8120GPC型(東ソー(株)製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
合成例1[樹脂A1−1の合成]
ポリビニルフェノール(日本曹達(株)製「VP−15000」)20部をメチルイソブチルケトン240部に溶解し、エバポレーターで濃縮した。還流冷却管、攪拌器、温度計を備えた四つ口フラスコに、濃縮後の樹脂溶液及びp−トルエンスルホン酸2水和物0.003部を仕込み、20〜25℃に保持したまま、エチルビニルエーテル5.05部を10分間かけて滴下した。混合液を、同温度を保持したまま、2時間攪拌を継続した後、メチルイソブチルケトン200部で希釈しイオン交換水で分液洗浄を5回行った。洗浄終了後の有機層を、エバポレーターを用いて45部まで濃縮を行ったのち、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート150部を加えて、再度濃縮を行い、樹脂A1−1のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液78部(濃度29%)を得た。樹脂A1−1の重量平均分子量は2.21×10、エトキシエチル基の導入率は38.5%であった。樹脂A1−1は、下記の構造単位を有する。
尚、エトキシエチル基の導入率は、H−NMR法により、5.1〜5.5ppmのピーク面積と5.8〜7.2ppmのピーク面積との比から求めた。
Figure 2014021249
合成例2[樹脂A1−2の合成]
攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、ジオキサン118部を仕込み
77℃まで昇温した。そこへメタクリル酸エチルシクロペンチル54.7部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート(共栄社化学(株)製「ライトエステル130MA」;式
Figure 2014021249
で表わされる化合物)29.8部、メタクリル酸メトキシジエチレングリコール45.2部、及びアゾビスイソブチロニトリル0.4部をジオキサン59部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。その後、さらに同温度で10時間撹拌を継続した。冷却後、反応混合物を、メタノール130部及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテート92部で希釈し、希釈した反応混合物を、水1440部に注ぐことにより、樹脂を沈殿させた。沈殿物をろ過した後、ろ過した沈殿物を、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート184部により溶解し、その溶解液を、メタノール423部及び水918部の混合溶媒に注ぐことにより、再び樹脂を沈殿させた。得られた沈殿をプロピレングリコールメチルエーテルアセテートに溶解後、濃縮を行って濃度40%である樹脂A1−2の溶液を得た。得られた樹脂A1−2の重量平均分子量は1.6×10であった。樹脂A1−2は、下記の構造単位を有する。
Figure 2014021249
合成例3[ノボラック樹脂A2−1の合成]
攪拌器、還流冷却管、温度計を備えた四つ口フラスコに、2,5−キシレノール413.5部、サリチルアルデヒド103.4部、p−トルエンスルホン酸20.1部及びメタノール826.9部を仕込み、還流状態まで昇温し、4時間保温した。冷却後、メチルイソブチルケトン1320部を仕込み、留去物の量が1075部程度になるまで常圧蒸留を行った。蒸留後、m−クレゾール762.7部及び2−tert−ブチル−5−メチルフェノール29.0部を加え、65℃まで昇温し、さらに37%ホルマリン678部を、混合物の温度が87℃になるように温調しながら、1.5時間かけて滴下した。87℃で10時間保温した後、メチルイソブチルケトン1115部を加え、イオン交換水で3回分液水洗を行った。洗浄終了後の有機層にメチルイソブチルケトン500部を加え、さらに、全量が3435部になるまで減圧濃縮を行った。得られた樹脂液にメチルイソブチルケトン3796部とn−ヘプタン4990部を加え60℃に昇温して1時間攪拌した後、分液を行い下層の粘調な樹脂を取り出した。取り出した樹脂にプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート3500部を加えて溶解し、1690gになるまで濃縮蒸留を行った。この樹脂溶液のうち630部を、攪拌しながらn−ヘプタン3150部に注ぎ、析出した粉体をろ過により取り出したのち減圧乾燥を行い、粉体のノボラック樹脂A2−1 255部を得た。得られた樹脂Bの重量平均分子量は7×10であった。
実施例1〜8及び比較例1
(レジスト組成物の調製)
表1に示す質量部の各成分を混合して溶剤に溶解させて、レジスト組成物を調製した。尚、表1の溶剤欄において、括弧内の数値は平均沸点を表す。
Figure 2014021249
<樹脂>
A1−1:樹脂A1−1
A1−2:樹脂A1−2
A2−1:ノボラック樹脂A2−1
<酸発生剤>
B1:N−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−1,8−ナフタルイミド;商品名「NAI−105」(みどり化学(株)製)
Figure 2014021249
<クエンチャー>
C1:N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン (アルドリッチ社製)
<溶剤>
D1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(沸点:146℃)
D2:3−エトキシプロピオン酸エチル(沸点:170℃)
D3:酢酸3−メトキシブチル(沸点:173℃)
<界面活性剤>
S1:ポリエーテル変性シリコーンオイル(トーレシリコーンSH8400;東レ・ダウコーニング(株)製)
(膜厚均一性の評価)
直径4インチのシリコンウェハに上記のレジスト組成物をプリベーク後の膜厚が50μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレート上にて110℃で180秒間プリベークして組成物層を形成した。こうしてウェハ上に形成された組成物層について、膜厚計〔Filmetrics,Inc.製、F20−EXR〕を用いて、5mm間隔の格子点上の161点における膜厚を測定した。これらの膜厚の測定値から、平均膜厚、標準偏差及び変動係数を求めたところ、表2の結果が得られた。尚、変動係数は下記式に従って求めた。
〔変動係数〕=〔標準偏差〕/〔平均膜厚〕×100 (%)
変動係数が小さいほど、膜厚均一性は良好であるといえる。
Figure 2014021249
(レジストパターンの製造)
実施例1のレジスト組成物について、上記と同様の操作を行い、シリコンウェハ上に組成物層を形成した。該組成物層に、i線ステッパー〔(株)ニコン製の“NSR−1755i7A”、NA=0.5〕を用いて、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光し、2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で100秒間のパドル現像を3回行うことにより、レジストパターンを製造した。
得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観察し、40μmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量(すなわち実効感度)は400mJ/cmであった。また、この露光量で形成されたラインアンドスペースパターンにおいて、各パターンの分離が確認されら最小線幅、すなわち解像度は10μmであった。
上記の結果から、本発明のレジスト組成物によれば、膜厚均一性に優れた組成物層を形成できることがわかる。このことから、本発明のレジスト組成物から得られるレジストパターンは膜厚均一性に優れるため、バンプの形成に有用である。
本発明のレジスト組成物は、膜厚均一性に優れた組成物層を形成できる。

Claims (3)

  1. 酸の作用によりアルカリ水溶液への溶解性が増大する樹脂(A)、酸発生剤(B)及び溶剤(D)を含むレジスト組成物であって、
    溶剤(D)が、沸点が160℃以上250℃以下の溶剤を含む溶剤であり、
    沸点が160℃以上250℃以下の溶剤の含有量が、溶剤の総量に対して、10質量%以上100質量%であり、
    溶剤(D)の平均沸点が150℃以上250℃以下であり、
    溶剤(D)の含有量が、レジスト組成物の総量に対して、35〜80質量%であるレジスト組成物。
  2. さらに、溶剤(D)が、沸点が100℃以上160℃未満の溶剤を含む溶剤である請求項1記載のレジスト組成物。
  3. (1)請求項1又は2記載のレジスト組成物を基板に塗布する工程;
    (2)塗布後のレジスト組成物を乾燥させて組成物層を形成する工程;
    (3)組成物層に露光する工程;
    (4)露光後の組成物層を現像する工程;
    を含むレジストパターンの製造方法。
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