JP2014085475A - フォトレジスト組成物、レジストパターン形成方法、酸増殖剤、化合物及び化合物の製造方法 - Google Patents

フォトレジスト組成物、レジストパターン形成方法、酸増殖剤、化合物及び化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性に優れるフォトレジスト組成物の提供。
【解決手段】[A]酸解離性基を含む構造単位(I)を有する重合体、[B]感放射線性酸発生剤、及び[C]下記式(1)で表される化合物を含有するフォトレジスト組成物。下記式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。mは、0〜2の整数である。
Figure 2014085475

【選択図】なし

Description

本発明は、フォトレジスト組成物、レジストパターン形成方法、酸増殖剤、化合物及び化合物の製造方法に関する。
化学増幅型フォトレジスト組成物は、ArFエキシマレーザー光、KrFエキシマレーザー光等の露光光の照射により、露光部において酸発生体から酸を生成させ、この酸を触媒とする反応により、露光部と未露光部との現像液に対する溶解速度を変化させ、基板上にレジストパターンを形成する。
かかるフォトレジスト組成物には、加工技術の微細化に伴い、単に解像性に優れるだけでなく、形成されるレジストパターンが矩形の断面形状を有すると共に、その線幅のバラつきを示すラインウィドゥスラフネス(LWR)が小さい等、高精度のパターンを形成できることも要求される。この要求に対し、フォトレジスト組成物に、酸増殖剤を含有させることが検討されている。酸増殖剤は、上記酸発生体から発生した酸から、自己触媒的に反応することで、多量の酸を発生させることができる物質である。このような酸増殖剤について、上述のパターンの高精度化等、フォトレジスト組成物の諸性能を高めるべく、種々の構造を有するものが検討されている(特開2000−35665号公報、特開2001−81138号公報、特開2008−96743号公報及び国際公開第2011/077941号パンフレット参照)。
このような中、レジストパターンの微細化がますます進行する現在にあっては、上記解像性、断面形状の矩形性及びLWR性能をさらに向上させること共に、プロセス安定性の向上のため、焦点深度を向上させることも要求される。それに加えて、上記従来の酸増殖剤を含有するフォトレジスト組成物では、その保存安定性と上記性能とを共に高めることが難しいという不都合がある。
特開2000−35665号公報 特開2001−81138号公報 特開2008−96743号公報 国際公開第2011/077941号パンフレット
本発明は以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性に優れるフォトレジスト組成物を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた発明は、
[A]酸解離性基を含む構造単位(I)を有する重合体(以下、「[A]重合体」ともいう)、
[B]酸発生体、及び
[C]下記式(1)で表される化合物(以下、「[C]化合物」ともいう)
を含有するフォトレジスト組成物である。
Figure 2014085475
(式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明のレジストパターン形成方法は、
(1)当該フォトレジスト組成物を用い、レジスト膜を形成する工程、
(2)上記レジスト膜を露光する工程、及び
(3)上記露光されたレジスト膜を現像する工程
を有する。
本発明の酸増殖剤は、下記式(1)で表される化合物からなる。
Figure 2014085475
(式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明の化合物は、下記式(1)で表される。
Figure 2014085475
(式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明の化合物の製造方法は、
(1)下記式(i−a)で表される化合物と塩素化剤とを反応させる工程、及び
(2)上記(1)工程で得られる化合物と下記式(i−b)で表される化合物とを反応させる工程
を有する下記式(1)で表される化合物の製造方法である。
Figure 2014085475
(式(i−a)、(i−b)及び(1)中、
は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜10の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、上記式(1)において1価の酸解離性基となる基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はRと結合して環構造の一部を形成している。
Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はRと結合して環構造の一部を形成している。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
は、1価のカチオンである。
mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
本発明のフォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法によれば、高い保存安定性及び広い焦点深度を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の酸増殖剤は、当該フォトレジスト組成物の成分として好適に用いることができる。本発明の化合物は、当該酸増殖剤として好適に用いることができる。本発明の化合物の製造方法によれば、当該化合物を簡便かつ収率よく製造することができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用に好適に用いることができる。
<フォトレジスト組成物>
当該フォトレジスト組成物は、[A]重合体、[B]酸発生体及び[C]化合物を含有する。当該フォトレジスト組成物は、好適成分として、[D]酸拡散制御体、[E]フッ素原子含有重合体(以下、「[E]重合体」ともいう)及び[F]溶媒を含有してもよく、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の任意成分を含有してもよい。
以下、各成分について説明する。
<[A]重合体>
[A]重合体は、酸解離性基を含む構造単位(I)を有する重合体である。[A]重合体の酸解離性基が[B]酸発生体等から発生する酸の作用により解離してカルボキシ基等が生じることにより、[A]重合体の現像液に対する溶解性が変化する。その結果、当該フォトレジスト組成物からレジストパターンを形成することができる。
[A]重合体は、構造単位(I)以外にも、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位(II)、及び/又は極性基を有する構造単位(III)をさらに有していることが好ましく、これら以外のその他の構造単位をさらに有していてもよい。[A]重合体は、各構造単位をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
以下、各構造単位について説明する。
[構造単位(I)]
構造単位(I)は、酸解離性基を含む構造単位である。構造単位(I)としては、下記式(7)で表される構造単位(I−1)等が挙げられる。
Figure 2014085475
上記式(7)中、Rは、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Rは、下記式(p)で表される1価の酸解離性基である。
Figure 2014085475
上記式(p)中、Rp1は、炭素数1〜4のアルキル基又は炭素数4〜20のシクロアルキル基である。Rp2及びRp3は、それぞれ独立して、炭素数1〜4のアルキル基若しくは炭素数4〜20の非置換、ヒドロキシ基置換若しくはヒドロキシ基含有アルキル置換のシクロアルキル基であるか、又はこれらの基が互いに合わせられこれらが結合する炭素原子と共に構成される炭素数4〜20の脂環構造を表す。
構造単位(I−1)としては、酸解離性基の解離容易性の観点から、下記式(7−1)〜(7−4)で表される構造単位が好ましい。
Figure 2014085475
上記式(7−1)〜(7−4)中、Rは、上記式(7)と同義である。Rp1、Rp2及びRp3は上記式(p)と同義である。i及びjは、それぞれ独立して、1〜4の整数である。Rp4は、ヒドロキシ基又は炭素数1〜20のヒドロキシ基含有アルキル基である。kは、0〜5の整数である。
上記式(7−1)〜(7−4)で表される構造単位としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014085475
Figure 2014085475
上記式中、Rは、上記式(7)と同義である。
構造単位(I)としては、上記式(7−1)で表される構造単位、式(7−2)で表される構造単位が好ましく、1−アルキル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−アルキル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がより好ましく、1−エチル−1−シクロペンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位、2−エチル−2−アダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
構造単位(I)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、10モル%〜90モル%が好ましく、20モル%〜80モル%がより好ましく、25モル%〜70モル%がさらに好ましい。構造単位(I)の含有割合を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度を向上させることができる。構造単位(I)の含有割合が上記下限未満だと、当該フォトレジスト組成物のパターン形成性が低下する場合がある。構造単位(I)の含有割合が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンの密着性が低下する場合がある。
[構造単位(II)]
構造単位(II)は、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位である。[A]重合体は、構造単位(II)をさらに有することで、現像液への溶解性を適度に調整することができ、その結果、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度を向上させることができる。また、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンと基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(II)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014085475
Figure 2014085475
Figure 2014085475
上記式中、RL1は、水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(II)としては、これらの中で、ラクトン構造を含む構造単位、スルトン構造を含む構造単位が好ましく、ノルボルナンラクトン構造を含む構造単位、ノルボルナンスルトン構造を含む構造単位がより好ましく、ノルボルナンラクトン構造を含む構造単位がさらに好ましく、ノルボルナンラクトン−イル(メタ)アクリレートに由来する構造単位が特に好ましい。
構造単位(II)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、30モル%〜80モル%が好ましく、35モル%〜70モル%がより好ましく、40モル%〜60モル%がさらに好ましい。構造単位(II)の含有割合を上記範囲とすることで、[A]重合体の現像液に対する溶解性をより適度に調整することができ、その結果、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度をより向上させることができる。構造単位(II)の含有割合が上記下限未満だと、当該フォトレジスト組成物から形成されるレジストパターンの基板への密着性が低下する場合がある。構造単位(II)の含有割合が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
[構造単位(III)]
構造単位(III)は、極性基を有する構造単位である(但し、構造単位(I)及び構造単位(II)に該当するものを除く)。[A]重合体は、構造単位(III)を有することで、現像液に対する溶解性を適度に調整することができ、その結果、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度を向上させることができる。
上記極性基としては、例えば、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、スルホンアミド基等が挙げられる。これらの中で、ヒドロキシ基、カルボキシ基が好ましく、ヒドロキシ基がより好ましい。
構造単位(III)としては、例えば、下記式で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014085475
上記式中、Rは水素原子、フッ素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。
構造単位(III)としては、これらの中で、ヒドロキシ基を有する構造単位が好ましく、芳香環に結合するヒドロキシ基を有する構造単位、脂環に結合するヒドロキシ基を有する構造単位がより好ましく、ヒドロキシスチレンに由来する構造単位、ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレートに由来する構造単位がさらに好ましい。
なお、ヒドロキシスチレンに由来する構造単位は、例えば、単量体としてアシロキシスチレンを用いて重合体を合成した後、この重合体をアミン等の塩基存在下で加水分解反応させることにより形成することができる。
構造単位(III)の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜90モル%が好ましく、20モル%〜80モル%がより好ましく、40モル%〜75モル%がさらに好ましい。構造単位(III)の含有割合を上記範囲とすることで、[A]重合体の現像液に対する溶解性をより適度に調整することができ、その結果、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度をより向上させることができる。構造単位(III)の含有割合が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
[その他の構造単位]
[A]重合体は、上記構造単位(I)〜(III)以外にも、その他の構造単位を有していもよい。その他の構造単位としては、例えば、非酸解離性の鎖状炭化水素基を含む構造単位、非解離性の脂環式炭化水素基を含む構造単位等が挙げられる。上記その他の構造単位の含有割合としては、[A]重合体を構成する全構造単位に対して、通常30モル%以下であり、20モル%以下が好ましい。上記その他の構造単位の含有割合が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
[A]重合体の含有量としては、当該フォトレジスト組成物の全固形分中、70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましく、85質量%以上がさらに好ましい。
<[A]重合体の合成方法>
[A]重合体は、例えば、各構造単位を与える単量体を、ラジカル重合開始剤等を用い、適当な溶媒中で重合することにより合成できる。
上記ラジカル重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート等のアゾ系ラジカル開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル開始剤等が挙げられる。これらの中で、AIBN、ジメチル2,2’−アゾビスイソブチレートが好ましく、AIBNがより好ましい。ラジカル重合開始剤は1種又は2種以上を用いることができる。
上記重合に使用される溶媒としては、例えば
n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デカン等のアルカン類;
シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボルナン等のシクロアルカン類;
ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン類、ブロモヘキサン類、ジクロロエタン類、ヘキサメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;
酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、プロピオン酸メチル等の飽和カルボン酸エステル類;
アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン等のケトン類;
テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン類、ジエトキシエタン類等のエーテル類;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、4−メチル−2−ペンタノール等のアルコール類等が挙げられる。上記重合に使用される溶媒は、1種又は2種以上を用いることができる。
上記重合における反応温度としては、通常40℃〜150℃、50℃〜120℃が好ましい。反応時間としては、通常1時間〜48時間、1時間〜24時間が好ましい。
[A]重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)としては、1,000以上50,000以下が好ましく、2,000以上30,000以下がより好ましく、3,000以上20,000以下がさらに好ましく、4,000以上15,000が特に好ましい。[A]重合体のMwが上記下限未満だと、得られるレジスト膜の耐熱性が低下する場合がある。[A]重合体のMwが上記上限を超えると、レジスト膜の現像性が低下する場合がある。
[A]重合体のGPCによるポリスチレン換算数平均分子量(Mn)に対するMwの比(Mw/Mn)は、通常、1以上5以下であり、1以上3以下が好ましく、1以上2以下がさらに好ましい。
本明細書における重合体のMw及びMnは、以下の条件によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定される値である。
GPCカラム:G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本(以上、東ソー製)
カラム温度:40℃
溶出溶媒:テトラヒドロフラン(和光純薬工業製)
流速:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
[A]重合体中の低分子量部分(分子量1,000未満の部分をいう)の含有率としては、0.5質量%以下が好ましく、0.2質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましい。[A]重合体中の低分子量部分の含有率を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物の断面形状の矩形性、LWR性能、解像性及び焦点深度をさらに向上させることができる。
本明細書における重合体の低分子量部分の含有率は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、HPLCカラム(Intersil ODS−25μm(4.6mmφ×250mm)、ジーエルサイエンス製)を使用し、以下の条件により測定される値である。
溶出溶媒:アクリロニトリル/0.1質量%リン酸水溶液
流量:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
<[B]酸発生体>
[B]酸発生体は、露光により酸を発生する物質である。この発生した酸等により[A]重合体中の酸解離性基を解離させてカルボキシ基等を生成させ、その結果、[A]重合体の現像液への溶解性が変化する。当該フォトレジスト組成物においては、[B]酸発生体から発生した酸の作用により、後述する[C]化合物が分解して多量の酸が発生する。当該フォトレジスト組成物における[B]酸発生体の含有形態としては、後述するような低分子化合物の形態(以下、適宜「[B]酸発生剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた酸発生基の形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[B]酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、N−スルホニルオキシイミド化合物、ハロゲン含有化合物、ジアゾケトン化合物等が挙げられる。
オニウム塩化合物としては、例えば、スルホニウム塩、テトラヒドロチオフェニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等が挙げられる。
スルホニウム塩としては、例えばトリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1−ジフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタン−1−イルカルボニルオキシ)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート、トリフェニルスルホニウム1,1,2,2−テトラフルオロ−6−(1−アダマンタンカルボニロキシ)−ヘキサン−1−スルホネート等が挙げられる。
テトラヒドロチオフェニウム塩としては、例えば1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
ヨードニウム塩としては、例えばジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等が挙げられる。
N−スルホニルオキシイミド化合物としては、例えばN−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等を挙げることができる。
[B]酸発生剤としては、これらの中でも、オニウム塩化合物が好ましく、スルホニウム塩がより好ましく、トリフェニルスルホニウム塩がさらに好ましく、トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタン−1−イルカルボニルオキシ)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンスルホネートが特に好ましい。
[B]酸発生体の含有量としては、[B]酸発生体が[B]酸発生剤の場合、当該フォトレジスト組成物の感度及び現像性を確保する観点から、[A]重合体100質量部に対して、0.1質量部以上30質量部以下が好ましく、0.5質量部以上20質量部以下がより好ましく、1質量部以上15質量部以下がさらに好ましく、2質量部以上12質量部以下が特に好ましい。[B]酸発生剤の含有量を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物の感度及び現像性が向上する。その結果、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度を向上させることができる。[B]酸発生体は、1種又は2種以上を用いることができる。
<[C]化合物>
[C]化合物は、下記式(1)で表される化合物である。[C]化合物は、酸増殖剤としての機能を有する。酸増殖剤は、上記[B]酸発生体から発生した酸から、自己触媒的に反応することで、多量の酸を発生させることができる物質である。すなわち、酸増殖剤は、酸の作用により分解され、新たな酸を発生する化合物であり、露光光の照射により[B]酸発生体から酸が発生すると、その酸の作用により[C]化合物から新たな酸が発生し、その後も自己触媒的に反応することで、多量の酸が発生する。
当該フォトレジスト組成物は、[A]重合体及び[B]酸発生体に加えて、[C]化合物を含有することで、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性に優れる。
当該フォトレジスト組成物が上記構成を有することで、上記効果を奏する理由については必ずしも明確ではないが、例えば、以下のように推察することができる。すなわち、[C]化合物は、下記式(1)に示すように、−S(=O)−O−Rで表されるスルホン酸エステル基を有し、かつ、一定数の炭素−炭素単結合を介した位置に、Xで表される特定の電子求引性基を有し、又はXが単結合の場合、R及びRで表されるフッ素原子若しくはフッ素化アルキル基を有している。このような特定の構造を有することで、上記スルホン酸エステル基の酸解離性基Rの酸解離性が適度になると考えられる。その結果、当該フォトレジスト組成物の保存安定性が向上する。また、[B]酸発生体と酸増殖剤としての[C]化合物との協働により、露光部における発生する酸の濃度がより適度な状態で[A]重合体の酸解離性基の解離反応が進行し、結果として、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度が向上する。
Figure 2014085475
上記式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記Rで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば、炭素数1〜20の鎖状炭化水素基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基、炭素数6〜20の芳香族炭化水素基等の炭化水素基、上記炭化水素基の炭素−炭素間にヘテロ原子を有する基を含むヘテロ原子含有基、上記炭化水素基及びヘテロ原子含有基が有する水素原子の一部又は全部が置換基で置換された基等が挙げられる。
上記鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等のアルキニル基などが挙げられる。
上記脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルケニル基などが挙げられる。
上記芳香族炭化水素基としては、例えば、
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、アントリル基等のアリール基;
ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等のアラルキル基などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を有する基のヘテロ原子としては、炭素原子及び水素原子以外の原子であり、例えば、酸素原子、窒素原子、ケイ素原子、リン原子、イオウ原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子などが挙げられる。
上記ヘテロ原子を有する基としては、例えば、−O−、−NR’−、−S−、−CO−、−CS−、−SO−、これらを組み合わせた基等が挙げられる。R’は、炭素数1〜10の1価の炭化水素基である。
上記置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アシル基、アシロキシ基等が挙げられ、また、同一の炭素原子に結合する2個の水素原子を置換する酸素原子(=O、オキシ基)等が挙げられる。
上記Rとしては、これらの中で、1価の有機基が好ましく、置換又は非置換の1価の炭化水素基、この炭化水素基の炭素−炭素間に−CO−O−、−O−CO−O−、−SO−O−、−S−、−O−及び−NH−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基がより好ましく、置換若しくは非置換のアルキル基、脂環式炭化水素基又はアリール基、ラクトン構造を有する1価の基がさらに好ましく、シクロアルキル基、オキソ基で置換されたアルキル基、アシル基で置換されたアリール基、ノルボルナンラクトン構造を有する基が特に好ましく、ホルミル基、アシルフェニル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、ノルボルナンラクトン−イル基がさらに特に好ましい。
上記Xとしては、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−が好ましい。
上記Rで表される炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基としては、例えば、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基;
エテニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基等のアルケニル基;
エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、ペンチニル基等のアルキニル基等が挙げられる。
上記Rで表される炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等の単環のシクロアルキル基;
ノルボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基等の多環のシクロアルキル基;
シクロブテニル基、シクロペンテニル基等の単環のシクロアルケニル基;
ノルボルネニル基、トリシクロデセニル基等の多環のシクロアルキル基などが挙げられる。
上記Arで表される炭素数6〜20のアレーンジイル基としては、例えば、ベンゼンジイル基、トルエンジイル基、キシレンジイル基、トリメチルベンゼンジイル基、エチルベンゼンジイル基、シクロヘキシルベンゼンジイル基、ナフタレンジイル基、メチルナフタレンジイル基、アントラセンジイル基、フェナンスレンジイル基等が挙げられる。
で表される1価の酸解離性基としては、例えば、
2−プロピル基、2−ブチル基、2−ペンチル基、2−プロペニル基、2−ブチニル基等の結合手が2級の炭素原子である鎖状炭化水素基;
シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等の結合手が2級の炭素原子である脂環式炭化水素基;
t−ブチル基、t−ペンチル基等の結合手が3級の炭素原子である鎖状炭化水素基;
1−エチル−1−シクロペンチル基、1−メチル−1−シクロペンテニル基、2−エチル−2−ノルボルニル基、2−i−プロピル−2−アダマンチル基等の結合手が3級の炭素原子である脂環式炭化水素基等が挙げられる。
これらの中で、当該フォトレジスト組成物の保存安定性の向上の観点から、結合手が2級の炭素原子である鎖状炭化水素基、結合手が2級の炭素原子である脂環式炭化水素基が好ましく、結合手が2級の炭素原子である脂環式炭化水素基がより好ましく、結合手が2級の炭素原子であるシクロアルキル基がさらに好ましく、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が特に好ましい。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合のR、R、R及びR、並びに、Xが単結合の場合のR及びRで表される炭素数1〜20の1価の有機基としては、例えば、上記Rとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合のR、R、R及びR、並びに、Xが単結合の場合のR及びRとしては水素原子、フッ素原子、1価の炭化水素基、1価のフッ素化炭化水素基が好ましく、水素原子、アルキル基、フッ素化アルキル基がより好ましく、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基がさらに好ましい。
Xが単結合の場合のR及びRで表される炭素数1〜4のフッ素化アルキル基としては、例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロメチル基、ジフルオロn−プロピル基、トリフルオロn−プロピル基、ヘプタフルオロn−プロピル基、ヘキサフルオロi−プロピル基、ノナフルオロn−プロピル基等が挙げられる。
上記R及びRとしては、フッ素原子、パーフルオロアルキル基が好ましく、フッ素原子、トリフルオロメチル基がより好ましく、フッ素原子がさらに好ましい。
上記これらの基とRとが互いに合わせられ構成され表される環構造としては、例えば
スクシンイミド構造、グルタルイミド構造、アジピンイミド構造等の環状イミド構造;
ブチロラクトン構造、バレロラクトン構造、カプロラクトン構造等のラクトン構造;
ブチロラクタム構造、バレロラクタム構造、カプロラクタム構造等のラクタム構造;
α−ケトテトラリン構造、α,α’−ジケトテトラリン構造等のα位がオキソ基で置換された芳香環縮環脂環構造などが挙げられる。
これらの中で、環状イミド構造、ラクトン構造、α位がオキソ基で置換された芳香環縮環脂環構造が好ましく、コハク酸イミド構造、ブチロラクトン構造、α−ケトテトラリン構造がより好ましい。
上記Xが*−COO−又は*−OCO−であり、Rが炭素数1〜20の1価の脂環式炭化水素基、又はこの脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−CO−O−、−O−CO−O−、−SO−O−、−S−、−O−及び−NH−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基であることが好ましい。
[C]化合物が上記構造を有することで、この[C]化合物の昇華性を抑制することができると共に、極性を有する[A]重合体等との相溶性により、[C]化合物のレジスト膜中における分散性を向上させることができる。また、[C]化合物から生じるスルホン酸は、上記構造が[A]重合体の−COO−等の極性構造と相互作用することにより、酸拡散長を短くすることができると考えられる。その結果、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度をより向上させることができる。
このようなRとしては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基等のシクロアルキル基、このシクロアルキル基の炭素−炭素間に−CO−O−を含むノルボルナンラクトン−イル基、アダマンタン構造を有するブチロラクトン−イル基等のラクトン構造を有する基等が挙げられる。
上記Xが単結合である場合の[C]化合物も好ましい。このような[C]化合物から生じるスルホン酸は、例えばRを嵩高い基とし、スルホ基とRとの距離を短く保って分子の自由度を制御することで、酸の拡散長が短くすることができると考えられる。また、このような[C]化合物は、対応する構造の酸発生剤から、簡便に合成することができる。
上記mとしては、0又は1が好ましく、1がより好ましい。mを上記範囲とすることで、Xのスルホン酸エステル基に対する位置がより適切になると考えられ、当該フォトレジスト組成物の保存安定性、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度をより向上させることができる。
[C]化合物のXの種類、XとRとの組み合わせ、又はmを選択することにより、[C]化合物から生じるスルホン酸の酸拡散長を適切に設定することができる。
[C]化合物の好適な態様としては、下記式(2)〜(6)で表される化合物(以下、「化合物(2)〜(6)」ともいう)が挙げられる。
Figure 2014085475
上記式(2)〜(6)中、R、R、R、R、R、R、R、Ar及びmは、上記式(1)と同義である。RALCは、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R’は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Rf1及びRf2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である。nは、0〜5の整数である。
上記RALCで表される炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基としては、例えば、上記Rとして例示した1価の脂環式炭化水素基と同様の基等が挙げられる。
上記R’で表される1価の有機基としては、上記Rとして例示したものと同様の基等が挙げられる。
上記Rf1及びRf2で表される炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基としては、例えば、
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、ノナフルオロn−ブチル基等のフッ素化アルキル基;
フルオロエテニル基、トリフルオロエテニル基等のフッ素化アルケニル基;
フルオロエチニル基、ジフルオロプロピニル基等のフッ素化アルキニル基などのフッ素化鎖状炭化水素基;
フルオロシクロペンチル基、フルオロノルボルニル基等のフッ素化シクロアルキル基;
フルオロシクロペンテニル基、フルオロノルボルネニル基等のフッ素化シクロアルケニル基などのフッ素化脂環式炭化水素基;
フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、ジフルオロベンジル基等のフッ素化芳香族炭化水素基などが挙げられる。
化合物(2)としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
これらの中で、上記式(2−1)〜(2−3)で表される化合物が好ましい。
化合物(3)としては、例えば、下記式(3−1)〜(3−4)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
これらの中で、上記式(3−1)で表される化合物が好ましい。
化合物(4)としては、例えば、下記式(4−1)〜(4−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
これらの中で、上記式(4−1)で表される化合物、(4−6)で表される化合物が好ましい。
化合物(5)としては、例えば、下記式(5−1)〜(5−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
これらの中で、上記式(5−1)で表される化合物、上記式(5−2)で表される化合物が好ましい。
化合物(6)としては、例えば、下記式(6−1)〜(6−6)で表される化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
これらの中で、上記式(6−1)で表される化合物が好ましい。
[C]化合物としては、化合物(2)、化合物(3)が好ましく、化合物(2)がより好ましい。上記化合物は、上記式(1)におけるXに結合するRとしてカルボニル基を有しているので、上記電子求引性がより適度に発揮されると考えられ、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性がさらに向上する。
[C]化合物の含有量としては、[B]酸発生体が[B]酸発生剤である場合、この[B]酸発生剤100モル%に対して、1モル%〜200モル%が好ましく、2モル%〜100モル%がより好ましく、5モル%〜70モル%がさらに好ましく、10モル%〜50モル%が特に好ましい。
[C]化合物の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0.01質量部〜20質量部が好ましく、0.05質量部〜10質量部がより好ましく、0.1質量部〜5質量部がさらに好ましく、0.3質量部〜3質量部が特に好ましい。
[C]化合物の含有量を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性を向上させることができる。[C]化合物の含有量が上記下限未満だと、当該フォトレジスト組成物のLWR性能等が低下する場合がある。[C]化合物の含有量が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物の保存安定性が低下し、また、LWR性能及び断面形状の矩形性等が低下する場合がある。
[C]化合物の製造方法は、例えば、以下の通りであり、
(1)下記式(i−a)で表される化合物と塩素化剤とを反応させる工程、及び
(2)上記(1)工程で得られる化合物と下記式(i−b)で表される化合物とを反応させる工程
を有する。
この製造方法によれば、下記式(i−a)で表される化合物と下記式(i−b)で表されるヒドロキシ化合物とから、下記式に示すように化合物(i)を、簡便かつ収率よく製造することができる。
Figure 2014085475
上記スキーム中、
は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、上記式(1)において1価の酸解離性基となる基である。*は、Rと結合する部位を示す。
Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
は、1価のカチオンである。
mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記式(i−a)で表されるスルホン酸塩と塩素化剤とを、ジメチルホルムアミド等の存在下、ジクロロメタン等の溶媒中で反応させることにより、スルホン酸の塩化物が得られる。次いで、この得られたスルホン酸の塩化物と、上記式(i−b)で表されるヒドロキシ化合物とを、トリエチルアミン等の塩基存在下、ジクロロメタン等の溶媒中で反応させることにより、上記式(1)で表される化合物が生成する。この反応液を濃縮後、分液操作、蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィーなど適切に処理することにより、[C]化合物を単離することができる。
上記塩素化剤としては、上記式(i−a)で表されるスルホン酸塩のスルホネート基をスルホン酸塩化物に変換できる物質であれば特に限定されないが、例えば、塩化オキサリル、塩化チオニル、塩化スルフリル等の酸塩化物;三塩化リン、五塩化リン等の塩化リン化合物;塩素ガス等が挙げられる。これらの中で、取扱容易性及び得られる式(1)で表される化合物の収率の観点から、酸塩化物が好ましく、塩化オキサリルがより好ましい。
で表される1価のカチオンとしては、特に限定されないが、上記式(i−a)で表される化合物の入手容易性の観点から、アルカリ金属イオンが好ましく、ナトリウムイオンがより好ましい。
[[D]酸拡散制御体]
当該フォトレジスト組成物は、必要に応じて、[D]酸拡散制御体を含有してもよい。[D]酸拡散制御体は、露光により[B]酸発生体等から生じる酸のレジスト膜中における拡散現象を制御し、未露光部における好ましくない化学反応を抑制する効果を奏する成分である。また、露光から現像処理までの引き置き時間の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に優れた組成物とすることができる。当該フォトレジスト組成物は、[D]酸拡散制御体をさらに含有することで、断面形状の矩形性、LWR性能、解像性、焦点深度及び保存安定性をさらに向上させることができる。[D]酸拡散制御体の当該フォトレジスト組成物における含有形態としては、後述するような低分子化合物である酸拡散制御剤の形態(以下、適宜「[D]酸拡散制御剤」ともいう)でも、重合体の一部として組み込まれた形態でも、これらの両方の形態でもよい。
[D]酸拡散制御剤としては、例えば、下記式(8)で表される化合物(以下、「含窒素化合物(I)」ともいう)、同一分子内に窒素原子を2個有する化合物(以下、「含窒素化合物(II)」ともいう)、窒素原子を3個有する化合物(以下、「含窒素化合物(III)」ともいう)、アミド基含有化合物、ウレア化合物、含窒素複素環化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
上記式(8)中、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、置換されていてもよい直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
含窒素化合物(I)としては、例えば、n−ヘキシルアミン等のモノアルキルアミン類;ジ−n−ブチルアミン等のジアルキルアミン類;トリエチルアミン等のトリアルキルアミン類;アニリン等の芳香族アミン類等が挙げられる。
含窒素化合物(II)としては、例えば、エチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等が挙げられる。
含窒素化合物(III)としては、例えば、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン等のポリアミン化合物;ジメチルアミノエチルアクリルアミドの重合体等が挙げられる。
アミド基含有化合物としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
ウレア化合物としては、例えば、尿素、メチルウレア、1,1−ジメチルウレア、1,3−ジメチルウレア、1,1,3,3−テトラメチルウレア、1,3−ジフェニルウレア、トリブチルチオウレア等が挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、ピリジン、2−メチルピリジン等のピリジン類、ピラジン、ピラゾール等があげられる。
また上記含窒素有機化合物として、酸解離性基を有する化合物を用いることもできる。このような酸解離性基を有する含窒素有機化合物としては、例えば、N−(t−ブトキシカルボニル)ピペリジン、N−(t−ブトキシカルボニル)イミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)−2−フェニルベンズイミダゾール、N−(t−ブトキシカルボニル)ジ−n−オクチルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジエタノールアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジシクロヘキシルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)ジフェニルアミン、N−(t−ブトキシカルボニル)−4−ヒドロキシピペリジン等が挙げられる。
また、[D]酸拡散制御体として、露光により感光し弱酸を発生する光崩壊性塩基を用いることもできる。光崩壊性塩基としては、例えば、露光により分解して酸拡散制御性を失うオニウム塩化合物等が挙げられる。オニウム塩化合物としては、例えば、下記式(9−1)で表されるスルホニウム塩化合物、下記式(9−2)で表されるヨードニウム塩化合物等が挙げられる。
Figure 2014085475
上記式(9−1)及び式(9−2)中、R〜R11は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシ基又はハロゲン原子である。E及びQは、それぞれ独立して、OH、Rβ−COO、Rβ−SO 又は下記式(9−3)で表されるアニオンである。但し、Rβはアルキル基、アリール基又はアラルキル基である。
Figure 2014085475
上記式(9−3)中、R12は、水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換されていてもよい炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルキル基、又は炭素数1〜12の直鎖状若しくは分岐状のアルコキシ基である。uは、0〜2の整数である。
[D]酸拡散制御体の含有量としては、[D]酸拡散制御体が[D]酸拡散制御剤である場合、[B]酸発生剤100モル%に対して、0モル%〜100モル%が好ましく、3モル%〜70モル%がより好ましく、5モル%〜50モル%がさらに好ましい。
[D]酸拡散制御剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0質量部〜20質量部が好ましく、0.1質量部〜15質量部がより好ましく、0.5質量部〜10質量部がさらに好ましい。
[D]酸拡散制御剤の含有量を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物のLWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性を向上させることができる。[D]酸拡散制御剤の含有量が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物の感度が低下する場合がある。
[[E]重合体]
当該フォトレジスト組成物は、[E]重合体([A]重合体に該当するものを除く)を含有してもよい。当該フォトレジスト組成物が、[E]重合体を含有することで、レジスト膜を形成した際に、膜中の含フッ素重合体の撥油性的特徴により、その分布がレジスト膜表面近傍で偏在化する傾向があり、液浸露光時における酸発生剤や酸拡散制御剤等が液浸媒体に溶出することを抑制することができる。また、この[E]重合体の撥水性的特徴により、レジスト被膜と液浸媒体との前進接触角が所望の範囲に制御でき、バブル欠陥の発生を抑制できる。さらに、レジスト膜と液浸媒体との後退接触角が高くなり、水滴が残らずに高速でのスキャン露光が可能となる。このように当該フォトレジスト組成物が[E]重合体を含有することにより、液浸露光法に好適なレジスト被膜を形成することができる。
[E]重合体としては、フッ素原子を有する重合体である限り、特に限定されないが、当該フォトレジスト組成物中の[A]重合体よりも、フッ素原子含有率(質量%)が高いことが好ましい。[A]重合体よりもフッ素原子含有率が高いことで、上述の偏在化の度合いがより高くなり、得られるレジスト膜の撥水性及び溶出抑制性等の特性が向上する。
[E]重合体のフッ素原子含有率としては、1質量%以上が好ましく、2質量%〜60質量%がより好ましく、4質量%〜40質量%がさらに好ましく、7質量%〜30質量%が特に好ましい。[E]重合体のフッ素原子含有率が上記下限未満だと、レジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。なお重合体のフッ素原子含有率(質量%)は、13C−NMRスペクトル測定により重合体の構造を求め、その構造から算出することができる。
[E]重合体としては、下記構造単位(Ea)及び構造単位(Eb)からなる群より選ばれる少なくとも1種を有することが好ましい。[E]重合体は、構造単位(Ea)及び構造単位(Eb)をそれぞれ1種又は2種以上有していてもよい。
[構造単位(Ea)]
構造単位(Ea)は、下記式(Fa)で表される構造単位である。[E]重合体は、構造単位(Ea)を有することでフッ素原子含有率を調整することができる。
Figure 2014085475
上記式(Fa)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。Gは、単結合、酸素原子、硫黄原子、−CO−O−、−SO−O−NH−、−CO−NH−又は−O−CO−NH−である。Rは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の1価の鎖状炭化水素基又は少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の1価の脂肪族環状炭化水素基である。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜6の鎖状炭化水素基としては、例えば、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、パーフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル基、パーフルオロn−プロピル基、パーフルオロi−プロピル基、パーフルオロn−ブチル基、パーフルオロi−ブチル基、パーフルオロt−ブチル基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基等が挙げられる。
上記Rで表される少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数4〜20の脂肪族環状炭化水素基としては、例えば、モノフルオロシクロペンチル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロペンチル基、モノフルオロシクロヘキシル基、ジフルオロシクロペンチル基、パーフルオロシクロヘキシルメチル基、フルオロノルボルニル基、フルオロアダマンチル基、フルオロボルニル基、フルオロイソボルニル基、フルオロトリシクロデシル基、フルオロテトラシクロデシル基等が挙げられる。
上記構造単位(Ea)を与える単量体としては、例えば、トリフルオロメチル(メタ)アクリル酸エステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロエチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−プロピル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロn−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロi−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロt−ブチル(メタ)アクリル酸エステル、2−(1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロペンチル)(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、1−(2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル)(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、モノフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリル酸エステル、ジフルオロシクロペンチル(メタ)アクリル酸エステル、パーフルオロシクロヘキシルメチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロノルボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロアダマンチル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロイソボルニル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロトリシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル、フルオロテトラシクロデシル(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられる。
構造単位(Ea)の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、5モル%〜80モル%が好ましく、10モル%〜60モル%がより好ましく、15モル%〜40モル%がさらに好ましい。構造単位(Ea)の含有割合を上記範囲にすることで、液浸露光時においてレジスト膜表面のより高い動的接触角を発現させることができる。
[構造単位(Eb)]
構造単位(Eb)は、下記式(Fb)で表される構造単位である。[E]重合体は、構造単位(Eb)を有することで疎水性が上がるため、当該フォトレジスト組成物から形成されたレジスト膜表面の動的接触角をさらに向上させることができる。
Figure 2014085475
上記式(Fb)中、Rは、水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基である。R13は、炭素数1〜20の(s+1)価の炭化水素基であり、R13のR14側の末端に酸素原子、硫黄原子、−NR’−、カルボニル基、−CO−O−又は−CO−NH−が結合された構造のものも含む。R’は、水素原子又は1価の有機基である。R14は、単結合、炭素数1〜10の2価の鎖状炭化水素基又は炭素数4〜20の2価の脂肪族環状炭化水素基である。Xは、少なくとも1個のフッ素原子を有する炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基である。Aは、酸素原子、−NR”−、−CO−O−*又は−SO−O−*である。R”は、水素原子又は1価の有機基である。*は、R13に結合する結合部位を示す。R15は、水素原子又は1価の有機基である。sは、1〜3の整数である。但し、sが2又は3の場合、複数のR14、X、A及びR15はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記R15が水素原子である場合には、[E]重合体のアルカリ現像液に対する溶解性を向上させることができる点で好ましい。
上記R15で表される1価の有機基としては、例えば、酸解離性基、アルカリ解離性基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基等が挙げられる。
上記構造単位(Eb)としては、例えば、下記式(Fb−1)〜(Fb−3)で表される構造単位等が挙げられる。
Figure 2014085475
上記式(Fb−1)〜(Fb−3)中、R13’は、炭素数1〜20の2価の鎖状炭化水素基又は炭素数3〜20の2価の脂環式炭化水素基である。R、X、R15及びsは、上記式(Fb)と同義である。sが2又は3である場合、複数のX及びR15はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
上記構造単位(Eb)の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、0モル%〜90モル%が好ましく、5モル%〜85モル%がより好ましく、10モル%〜80モル%がさらに好ましい。構造単位(Eb)の含有割合を上記範囲とすることで、当該フォトレジスト組成物から形成されたレジスト膜表面のアルカリ現像の際の動的接触角の低下度を向上させることができる。
[構造単位(Ec)]
[E]重合体は、上記構造単位(Ea)及び(Eb)以外にも、酸解離性基を含む構造単位(以下、「構造単位(Ec)」ともいう。)を有してもよい(但し、構造単位(Eb)に該当するものを除く)。[E]重合体が構造単位(Ec)を有することで、得られるレジストパターンの形状がより良好になり、また、[E]重合体の現像後の溶け残りが減少し、現像欠陥の発生を低減することができる。構造単位(Ec)としては、上述の[A]重合体における構造単位(I)等が挙げられる。
上記構造単位(Ec)の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対し、10モル%〜90モル%が好ましく、20モル%〜85モル%がより好ましく、30モル%〜80モル%がさらに好ましく、50モル%〜75モル%が特に好ましい。構造単位(Ec)の含有割合が上記下限未満だと、レジストパターンにおける現像欠陥の発生を十分に抑制できない場合がある。構造単位(Ec)の含有割合が上記上限を超えると、得られるレジスト膜表面の疎水性が低下する場合がある。
[他の構造単位]
また、[E]重合体は、上記構造単位以外にも、例えば、アルカリ可溶性基を含む構造単位、ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む構造単位、脂環式基を含む構造単位等の他の構造単位を有していてもよい。上記アルカリ可溶性基としては、例えば、カルボキシ基、スルホンアミド基、スルホ基等が挙げられる。ラクトン構造、環状カーボネート構造及びスルトン構造からなる群より選ばれる少なくとも1種を有する構造単位としては、上述の[A]重合体における構造単位(II)等が挙げられる。
上記他の構造単位の含有割合としては、[E]重合体を構成する全構造単位に対して、通常、30モル%以下であり、20モル%以下が好ましい。上記他の構造単位の含有割合が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
当該フォトレジスト組成物における[E]重合体の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して、0質量部〜20質量部が好ましく、0.5質量部〜15質量部がより好ましく、1質量部〜10質量部がさらに好ましい。[E]重合体の含有量が上記上限を超えると、当該フォトレジスト組成物のパターン形成性が低下する場合がある。
<[F]溶媒>
当該フォトレジスト組成物は、通常、[F]溶媒を含有する。[F]溶媒は、少なくとも[A]重合体、[B]酸発生体及び[C]化合物、並びに所望により含有される[D]酸拡散制御体等を溶解又は分散可能な溶媒であれば特に限定されない。
[F]溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒、エーテル系溶媒、ケトン系有機溶媒、アミド系溶媒、エステル系有機溶媒、炭化水素系溶媒等が挙げられる。
アルコール系溶媒としては、例えば、
メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、iso−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ペンタノール、iso−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、tert−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、2,6−ジメチル−4−ヘプタノール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フルフリルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5−トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジアセトンアルコール等のモノアルコール系溶媒;
エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,4−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ヘキサンジオール、2,4−ヘプタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等の多価アルコール系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等の多価アルコール部分エーテル系溶媒等が挙げられる。
エーテル系溶媒としては、例えば、
ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等のジアルキルエーテル系溶媒;
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル系溶媒;
ジフェニルエーテル、アニソール(メチルフェニルエーテル)等の芳香環含有エーテル系溶媒等が挙げられる。
ケトン系溶媒としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、ジエチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、2−ヘプタノン(メチル−n−ペンチルケトン)、エチル−n−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン等の鎖状ケトン系溶媒:
シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、シクロオクタノン、メチルシクロヘキサノン等の環状ケトン系溶媒:
2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン等が挙げられる。
アミド系溶媒としては、例えばN,N’−ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルピロリドン等の環状アミド系溶媒;
N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロピオンアミド等の鎖状アミド系溶媒等が挙げられる。
エステル系溶媒としては、例えば、
酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸iso−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸iso−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸n−ノニル等の酢酸エステル系溶媒;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒;
ジエチルカーボネート等のカーボネート系溶媒;
ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸iso−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチルなどが挙げられる。
炭化水素系溶媒としては、例えば
n−ペンタン、iso−ペンタン、n−ヘキサン、iso−ヘキサン、n−ヘプタン、iso−ヘプタン、2,2,4−トリメチルペンタン、n−オクタン、iso−オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、エチルベンゼン、トリメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、n−プロピルベンゼン、iso−プロピルベンゼン、ジエチルベンゼン、iso−ブチルベンゼン、トリエチルベンゼン、ジ−iso−プロピルベンセン、n−アミルナフタレン等の芳香族炭化水素系溶媒等が挙げられる。
これらの中で、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましく、多価アルコール部分エーテルアセテート系溶媒、環状ケトン系溶媒がより好ましく、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノンがさらに好ましい。当該フォトレジスト組成物は、[F]溶媒を1種又は2種以上含有していてもよい。
[その他の任意成分]
当該フォトレジスト組成物は、上記[A]〜[F]成分以外にも、その他の任意成分を含有していてもよい。上記その他の任意成分としては、例えば、偏在化促進剤、界面活性剤、脂環式骨格含有化合物、増感剤、[A]重合体及び[E]重合体以外の他の重合体等が挙げられる。これらのその他の任意成分は、それぞれ1種又は2種以上を併用してもよい。
(偏在化促進剤)
偏在化促進剤は、[E]重合体を、より効率的にレジスト膜表層に偏在化させる効果を有するものである。当該フォトレジスト組成物にこの偏在化促進剤を含有させることで、[E]重合体の含有量を従来よりも少なくすることができる。従って、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び焦点深度等の特性を損なうことなく、レジスト膜から液浸液への成分の溶出をさらに抑制したり、高速スキャンにより液浸露光をより高速に行うことが可能になり、結果としてウォーターマーク欠陥等の液浸由来欠陥を抑制するレジスト膜表面の疎水性を向上させることができる。このような偏在化促進剤として用いることができるものとしては、比誘電率が30以上200以下で、1気圧における沸点が100℃以上の低分子化合物を挙げることができる。このような化合物としては、具体的には、ラクトン化合物、カーボネート化合物、ニトリル化合物、多価アルコール等が挙げられる。
上記ラクトン化合物としては、例えば、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン、メバロニックラクトン、ノルボルナンラクトン等が挙げられる。
上記カーボネート化合物としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等が挙げられる。
上記ニトリル化合物としては、例えば、スクシノニトリル等が挙げられる。
上記多価アルコールとしては、例えば、グリセリン等が挙げられる。
当該フォトレジスト組成物における偏在化促進剤の含有量としては、重合体の総量100質量部に対して、10質量部〜500質量部が好ましく、15質量部〜300質量部がより好ましく、20質量部〜100質量部がさらに好ましい。
(界面活性剤)
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する効果を奏する。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤;市販品としては、KP341(信越化学工業製)、ポリフローNo.75、同No.95(以上、共栄社化学製)、エフトップEF301、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ製)、メガファックF171、同F173(以上、DIC製)、フロラードFC430、同FC431(以上、住友スリーエム製)、アサヒガードAG710、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−102、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC−106(以上、旭硝子工業製)等が挙げられる。当該フォトレジスト組成物における界面活性剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
(脂環式骨格含有化合物)
脂環式骨格含有化合物は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等を改善する効果を奏する。
脂環式骨格含有化合物としては、例えば
1−アダマンタンカルボン酸、2−アダマンタノン、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル等のアダマンタン誘導体類;
デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル等のデオキシコール酸エステル類;
リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル等のリトコール酸エステル類;
3−〔2−ヒドロキシ−2,2−ビス(トリフルオロメチル)エチル〕テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン、2−ヒドロキシ−9−メトキシカルボニル−5−オキソ−4−オキサ−トリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン等が挙げられる。当該フォトレジスト組成物における脂環式骨格含有化合物の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常5質量部以下である。
(増感剤)
増感剤は、[B]酸発生剤等からの酸の生成量を増加する作用を示すものであり、当該フォトレジスト組成物の「みかけの感度」を向上させる効果を奏する。
増感剤としては、例えばカルバゾール類、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレン類、フェノール類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン類、アントラセン類、フェノチアジン類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。当該フォトレジスト組成物における増感剤の含有量としては、[A]重合体100質量部に対して通常2質量部以下である。
<フォトレジスト組成物の調製方法>
当該フォトレジスト組成物は、例えば、[A]重合体、[B]酸発生体、[C]化合物、必要に応じて含有される任意成分及び[F]溶媒を所定の割合で混合することにより調製できる。当該フォトレジスト組成物は、上記混合後に、例えば、孔径0.2μm程度のフィルター等でろ過することが好ましい。当該フォトレジスト組成物の固形分濃度としては、0.1質量%〜50質量%が好ましく、0.5質量%〜30質量%がより好ましく、1質量%〜20質量%がさらに好ましい。
<レジストパターン形成方法>
当該レジストパターンの形成方法は、
(1)当該フォトレジスト組成物を用い、基板上にレジスト膜を形成する工程、
(2)上記レジスト膜を露光する工程、及び
(3)上記露光されたレジスト膜を現像する工程
を有する。
当該レジストパターン形成方法によれば、上述の当該フォトレジスト組成物を用いているので、高い保存安定性及び広い焦点深度を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。
以下、各工程について説明する。
[(1)工程]
(1)工程では、当該フォトレジスト組成物を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、基板上に塗布することにより、レジスト膜を形成する。基板としては、例えばシリコンウェハ、二酸化シリコン、反射防止膜で被覆されたウェハ等が挙げられる。具体的には、得られるレジスト膜が所定の膜厚となるように当該フォトレジストを塗布した後、プレベーク(PB)することにより塗膜中の溶媒を気化させ、レジスト膜を形成する。PB温度としては、通常60℃〜140℃であり、80℃〜120℃が好ましい。PB時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。
また、(2)工程において液浸露光を行う場合は、(2)工程の前に、液浸液とレジスト膜との直接の接触を保護するために、液浸液に不溶性の液浸用保護膜をレジスト膜上に設けてもよい。液浸用保護膜としては、(3)工程の前に溶媒により剥離する溶媒剥離型保護膜(例えば特開2006−227632号公報参照)、(3)工程の現像と同時に剥離する現像液剥離型保護膜(例えばWO2005−069076号公報、WO2006−035790号公報参照)のいずれを用いてもよい。但し、スループットの観点からは、現像液剥離型液浸用保護膜を用いることが好ましい。
[(2)工程]
(2)工程では、(1)工程で形成されたレジスト膜に、フォトマスクを介して(場合によっては、水等の液浸媒体を介して)露光光を照射し、露光する。露光光としては、目的とするパターンの線幅に応じて、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、γ線等の電磁波;電子線、α線等の荷電粒子線などが挙げられる。これらの中でも、遠紫外線、電子線が好ましく、ArFエキシマレーザー光(波長193nm)、KrFエキシマレーザー光(波長248nm)、電子線がより好ましく、ArFエキシマレーザー光、電子線がさらに好ましい。
上記露光の後、ポストエクスポージャーベーク(PEB)を行い、レジスト膜の露光された部分において、露光により[B]酸発生体等から発生した酸による[A]重合体の酸解離性基の解離を促進させることが好ましい。このPEBによって、露光された部分(露光部)と露光されていない部分(未露光部)の現像液に対する溶解性に差が生じる。PEB温度としては、通常50℃〜180℃であり、80℃〜130℃が好ましい。PEB時間としては、通常5秒〜600秒であり、10秒〜300秒が好ましい。
[(3)工程]
(3)工程では、露光されたレジスト膜を、現像液で現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。現像後は、水又はアルコール等のリンス液で洗浄し、乾燥することが一般的である。
上記現像液としては、
アルカリ現像の場合、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、けい酸ナトリウム、メタけい酸ナトリウム、アンモニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、エチルジメチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、ピロール、ピペリジン、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等のアルカリ性化合物の少なくとも1種を溶解したアルカリ水溶液等が挙げられる。これらの中でも、TMAH水溶液が好ましく、2.38質量%TMAH水溶液がより好ましい。
また、有機溶媒現像の場合、炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、アルコール系溶媒等の有機溶媒、又は有機溶媒を含有する溶媒が挙げられる。上記有機溶媒としては、例えば、上述のフォトレジスト組成物の[E]溶媒として列挙した溶媒の1種又は2種以上等が挙げられる。これらの中でも、エステル系溶媒、ケトン系溶媒が好ましい。エステル系溶媒としては、酢酸エステル系溶媒が好ましく、酢酸n−ブチルがより好ましい。ケトン系溶媒としては、鎖状ケトンが好ましく、2−ヘプタノンがより好ましい。有機溶媒を含有する溶媒中の有機溶媒の含有量としては、80質量%以上が好ましく、90質量%以上がより好ましく、95質量%以上がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。
<酸増殖剤>
本発明の酸増殖剤は、上記式(1)で表される化合物からなる。当該酸増殖剤は、上述の性質を有するので当該フォトレジスト組成物の成分として好適に用いることができる。
<化合物>
本発明の化合物は、上記式(1)で表される。当該化合物は、上記構造を有するので、当該酸増殖剤として好適に用いることができる。
<化合物の製造方法>
本発明の化合物の製造方法は、
(1)上記式(i−a)で表される化合物と塩素化剤とを反応させる工程、及び
(2)上記(1)工程で得られる化合物と上記式(i−b)で表される化合物とを反応させる工程
を有する上記式(1)で表される化合物の製造方法である。
当該化合物の製造方法によれば、上記式(1)で表される化合物を簡便かつ収率よく製造することができる。
当該酸増殖剤、当該化合物及び当該化合物の製造方法については、上述のフォトレジスト組成物の[C]化合物の項で説明している。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定
されるものではない。各種物性値の測定方法を以下に示す。
[重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)及び分散度(Mw/Mn)]
重合体のMw及びMnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により東ソー社製のGPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を使用し、以下の条件により測定した。また、分散度(Mw/Mn)は、Mw及びMnの測定結果より算出した。
溶出溶媒:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
カラム温度:40℃
検出器:示差屈折計
標準物質:単分散ポリスチレン
[低分子量部分含有量]
[A]重合体中の低分子量部分(分子量1,000未満の部分をいう)の含有量(質量%)は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、HPLCカラム(Intersil ODS−25μmカラム(4.6mmφ×250mm)、ジーエルサイエンス製)を使用し、以下の条件により測定した。
溶出溶媒:アセトニトリル/0.1質量%リン酸水溶液
流量:1.0mL/分
試料濃度:1.0質量%
試料注入量:100μL
検出器:示差屈折計
H−NMR分析、13C−NMR分析]
化合物のH−NMR分析及び13C−NMR分析、重合体の各構成単位含有割合及びフッ素原子含有率を求めるための13C−NMR分析は、核磁気共鳴装置(JNM−ECX400、日本電子製)を使用して測定した。
<化合物(i)の製造>
化合物(i)及びその誘導体は、以下のスキームで示す方法により製造した。
Figure 2014085475
上記スキーム中、Rは、化合物(i)のスルホン酸エステル基以外の部分である。Rは、化合物(i)において、スルホ基の酸素原子に結合する1価の酸解離性基となる基である。
[実施例1]
100mLのナスフラスコにN−シクロヘキシルスルホスクシンイミドナトリウム2.00g(7.06mmol)、N,N−ジメチルホルムアミド0.05g及びジクロロメタン40gを加え氷水浴にて0℃に冷却した。0℃に保ったまま塩化オキサリル1.34g(10.6mmol)及びジクロロメタン3gの混合溶液をゆっくりと滴下した。0℃で1.5時間攪拌した後、エバポレーションによって未反応の塩化オキサリルを除去した。次いで、これにジクロロメタン30gを加え、氷水浴にて0℃に冷却した。そこへ、0℃に保ったままシクロヘキサノール0.636g(6.35mmol)、トリエチルアミン1.07g(10.6mmol)、ジメチルアミノピリジン0.0172g(0.141mmol)及びジクロロメタン5gの混合溶液をゆっくりと滴下した。0℃で30分攪拌した後、室温で2時間攪拌した。その後、水を加えて反応を停止し、分液操作およびカラムクロマトグラフィーにて精製することにより化合物(C−1)を無色固体として0.65g(収率29.8%)得た。
Figure 2014085475
[実施例2〜9]
実施例1において、出発原料としてのN−シクロヘキシルスルホスクシンイミドナトリウムを、対応する出発原料化合物に変えた以外は、実施例1と同様にして、下記式(C−2)〜(C−9)で表される化合物をそれぞれ合成した。
Figure 2014085475
<重合体の合成>
[A]重合体及び[E]重合体の合成に用いた各単量体を下記に示す。
Figure 2014085475
[[A]重合体の合成]
[合成例1]
上記化合物(M−1)9.01g(50モル%)及び化合物(M−2)10.99g(50モル%)を2−ブタノン40gに溶解し、さらに、ラジカル重合開始剤としてのAIBN0.81g(単量体の総モル数に対して5モル%)を溶解させて単量体溶液を調製した。次に、20gの2−ブタノンを入れた100mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗を用いて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応液を水冷して30℃以下に冷却した。400gのメタノール中に冷却した重合反応液を投入し、析出した白色粉末をろ別した。ろ別した白色粉末を80gのメタノールで2回洗浄した後、ろ別し、50℃で17時間乾燥させて白色粉末状の重合体(A−1)を合成した(15.6g、収率78%)。重合体(A−1)のMwは7,200であり、Mw/Mnは1.52であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)及び(M−2)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ50.2モル%及び49.8モル%であった。また、重合体(A−1)における低分子量部分の含有量は0.04質量%であった。
[合成例3]
上記化合物(M−4)55.0g、化合物(M−5)45.0g、AIBN4g、及び連鎖移動剤としてのt−ドデシルメルカプタン1gを、プロピレングリコールモノメチルエーテル100gに溶解した後、窒素雰囲気下、反応温度を70℃に保持して、16時間重合させた。重合後、重合反応液を1,000gのn−ヘキサン中に滴下して、重合体を凝固精製した。次いで、得られた重合体に、再度プロピレングリコールモノメチルエーテル150gを加えた後、さらに、メタノール150g、トリエチルアミン34g、及び水6gを加えて、沸点にて還流させながら、8時間加水分解反応を行った。反応後、溶媒及びトリエチルアミンを減圧留去し、得られた重合体をアセトン150gに溶解した後、2,000gの水中に滴下して凝固させ、生成した白色粉末をろ過して、50℃で17時間乾燥させて、白色粉末の重合体(A−2)を合成した(65.7g、収率76.6%)。重合体(A−2)のMwが10,000であり、Mw/Mnが2.1であった。13C−NMR分析の結果、p−ヒドロキシスチレンに由来する構造単位及び(M−5)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ65.4モル%及び34.6モル%であった。また、重合体(A−2)における低分子量部分の含有量は、0.05質量%であった。
[[E]重合体の合成]
[合成例4]
上記化合物(M−1)79.9g(70モル%)及び化合物(M−3)20.91g(30モル%)を、100gの2−ブタノンに溶解し、さらにジメチル2,2’−アゾビスイソブチレート4.77gを溶解させて単量体溶液を調製した。100gの2−ブタノンを入れた1,000mLの三口フラスコを30分窒素パージした後、攪拌しながら80℃に加熱し、上記調製した単量体溶液を滴下漏斗にて3時間かけて滴下した。滴下開始を重合反応の開始時間とし、重合反応を6時間実施した。重合反応終了後、重合反応液を水冷して30℃以下に冷却した。重合反応液を2L分液漏斗に移液した後、150gのn−ヘキサンでその重合反応液を均一に希釈し、600gのメタノールを投入して振とうした。次いで、30gの蒸留水を投入し、さらに振とうして30分静置した。その後、下層を回収し、溶媒置換を行って、重合体(E−1)のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート溶液とした(収率60%)。重合体(E−1)のMwは7,200であり、Mw/Mnは2.00であった。13C−NMR分析の結果、(M−1)及び(M−3)に由来する構造単位の含有割合は、それぞれ71.1モル%及び28.9モル%であった。また、重合体(E−1)における低分子量部分の含有量は0.07質量%であった。
<フォトレジスト組成物の調製>
フォトレジスト組成物の調製に用いた各成分を下記に示す。
[[B]酸発生剤]
B−1:トリフェニルスルホニウム2−(アダマンタン−1−イルカルボニルオキシ)−2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロパンスルホネート(下記式(B−1)で表される化合物)
Figure 2014085475
[[C]成分]
上記製造した化合物(C−1)〜(C−9)、並びに下記式(CC−1)及び(CC−2)で表される化合物
Figure 2014085475
[[D]酸拡散制御剤]
D−1:N−シクロヘキシルオキシカルボニルエチルピペリジン(下記式(D−1)で表される化合物)
Figure 2014085475
[[F]溶媒]
F−1:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
F−2:シクロヘキサノン
[[G]偏在化促進剤]
G−1:γ−ブチロラクトン
[実施例10]
[A]重合体としての(A−1)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)8.5質量部、[C]化合物としての(C−1)25モル%([B]酸発生剤100モル%に対するモル比)、[D]酸拡散制御剤としての(D−1)30モル%([B]酸発生剤100モル%に対するモル比)、[E]重合体としての(E−1)3質量部、[F]溶媒としての(F−1)2,240質量部及び(F−2)960質量部、並びに[G]偏在化促進剤としての(G−1)30質量部を混合し、フォトレジスト組成物(J−1)を調製した。
[実施例11〜18及び比較例1〜3]
下記表1に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は実施例1と同様にしてフォトレジスト組成物(J−2)〜(J−9)及び(CJ−1)〜(CJ−3)を調製した。
Figure 2014085475
<レジストパターンの形成>
<ArF露光によるレジストパターン形成>
<アルカリ現像の場合>
12インチのシリコンウェハ表面に、スピンコーター(CLEAN TRACK ACT12、東京エレクトロン製)を使用して、下層反射防止膜形成用組成物(ARC66、ブルワーサイエンス製)を塗布した後、205℃で60秒間加熱することにより膜厚105nmの下層反射防止膜を形成した。この下層反射防止膜上に、上記スピンコーターを使用して上記調製した実施例及び比較例のフォトレジスト組成物をそれぞれ塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後23℃で30秒間冷却し、膜厚90nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜を、ArFエキシマレーザー液浸露光装置(NSR−S610C、NIKON製)を用い、NA=1.3、ダイポール(シグマ0.977/0.782)の光学条件にて、線幅40nmのラインアンドスペース(1L1S)形成用のマスクパターンを介して露光した。露光後、90℃で60秒間PEBを行った。次いで、2.38質量%TMAH水溶液により現像し、水で洗浄、乾燥し、ポジ型のレジストパターンを形成した。
<評価>
上記形成した各レジストパターンの測定により、フォトレジスト組成物の評価を行った。評価結果を表2に示す。表2中の「−」は、評価の基準であることを示す。なお、レジストパターンの測長には走査型電子顕微鏡(S−9380、日立ハイテクノロジーズ製)を用いた。
[感度]
上記パターン形成の際、線幅40nmのラインアンドスペース(1L1S)形成用のマスクパターンを介して線幅40nmのラインアンドスペース(1L1S)が形成される露光量(mJ/cm)を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。感度は、その値が小さいほど良好であることを示す。感度は、比較例3の場合と比べて、10%以上の感度向上(感度の数値が90%以下であることをいう)が見られた場合は「良好」と、10%未満の感度向上であった場合は「不良」と評価した。
[LWR性能]
レジストパターンの線幅を任意のポイントで計50点測定し、その測定値の分布から3シグマ値を求め、これをLWR性能(nm)とした。LWR性能は、その値が小さいほど良好であることを示す。LWR性能は、比較例3の場合と比べて、10%以上のLWR性能向上(LWR性能の数値が90%以下であることをいう)が見られた場合は「良好」と、10%未満のLWR性能向上であった場合は「不良」と評価した。
[解像性]
上記最適露光量において解像される最小のレジストパターンの寸法を解像性(nm)とした。解像性は、その値が小さいほど良好であることを示す。解像性は、比較例3の場合と比べて、10%以上の解像性向上(解像性の数値が90%以下であることをいう)が見られた場合は「良好」と、10%未満の解像性向上であった場合は「不良」と評価した。
[断面形状の矩形性]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンの断面形状を観察し、レジストパターンの中間での線幅Lbと、膜の上部での線幅Laとを測定し、La/Lbを算出した。断面形状の矩形性は、0.9≦(La/Lb)≦1.1の場合は「良好」と、(La/Lb)<0.9又は1.1<(La/Lb)の場合は「不良」と評価した。
[焦点深度]
上記最適露光量において解像されるレジストパターンにおいて深さ方向にフォーカスを変化させた際の寸法を観測し、ブリッジや残渣が無いままパターン寸法が基準の90%〜110%に入る深さ方向の余裕度を焦点深度(nm)とした。焦点深度は、その値が大きいほど良好であることを示す。焦点深度は、比較例3の場合と比べて、10%以上の焦点深度向上が見られた場合は「良好」と、10%未満の焦点深度向上の場合は「不良」と評価した。
[保存安定性]
フォトレジスト組成物を、調製後、25℃で3ヶ月保存した後に、再度、上記同様のレジストパターンの形成を行なった。保存安定性は、調製時と比べて最適露光量が3%未満の変化だった場合は「良好」と、3%以上の変化が見られた場合は「不良」と評価した。
<有機溶媒現像の場合>
上記アルカリ現像によるレジストパターン形成で用いたものと同じフォトレジスト組成物を用い、現像液として、2.38質量%のTMAH水溶液の代わりに酢酸n−ブチルを用い、現像後の水洗を行わなかった以外は、上記アルカリ現像の場合のレジストパターンの形成及び評価と同様にして、レジストパターンの形成及び評価を行った。評価結果を表2に合わせて示す。
Figure 2014085475
表2の結果から、ArF露光において、アルカリ現像及び有機溶媒現像のどちらの場合にも、実施例のフォトレジスト組成物は、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性、焦点深度及び保存安定性のすべてに優れることがわかる。
<電子線照射によるレジストパターン形成>
<フォトレジスト組成物の調製>
[実施例19]
[A]重合体としての(A−2)100質量部、[B]酸発生剤としての(B−1)20質量部、[C]化合物としての(C−1)25モル%([B]酸発生剤100モル%に対するモル比)、[D]酸拡散制御剤としての(D−1)30モル%([B]酸発生剤100モル%に対するモル比)並びに[F]溶媒としての(F−1)4,280質量部及び(F−2)1,830質量部を混合してフォトレジスト組成物(J−10)を調製した。
[実施例20〜27及び比較例4〜6]
表3に示す種類及び含有量の各成分を用いた以外は実施例19と同様にして、フォトレジスト組成物(J−11)〜(J−18)及び(CJ−4)〜(CJ−6)を調製した。
Figure 2014085475
<レジストパターンの形成及び評価>
8インチのシリコンウェハ表面にスピンコーター(CLEAN TRACK ACT8、東京エレクトロン製)を使用して、フォトレジスト組成物を塗布し、90℃で60秒間PBを行った。その後、23℃で30秒間冷却し、膜厚50nmのレジスト膜を形成した。次に、このレジスト膜に、簡易型の電子線描画装置(HL800D、出力;50KeV、電流密度;5.0アンペア/cm、日立製作所製)を用いて電子線を照射した。照射後、130℃で60秒間PEBを行った。その後、2.38質量%TMAH水溶液を用いて23℃で30秒間現像し、水で洗浄、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。形成した各レジストパターンについて、上記ArF露光のレジストパターンの場合と同様に評価を行った。評価結果を表4に示す。なお、感度、LWR性能及び解像性の評価は、比較例6の場合を基準として行い、表4中の「−」は、評価の基準であることを示す。
Figure 2014085475
表4の結果から、電子線露光の場合、実施例のフォトレジスト組成物は、LWR性能、解像性、断面形状の矩形性及び保存安定性のすべてに優れることがわかる。
本発明のフォトレジスト組成物及びレジストパターン形成方法によれば、高い保存安定性及び広い焦点深度を発揮しつつ、LWRが小さく、解像度が高く、断面形状の矩形性に優れるレジストパターンを形成することができる。本発明の酸増殖剤は、当該フォトレジスト組成物の成分として好適に用いることができる。本発明の化合物は、当該酸増殖剤として好適に用いることができる。本発明の化合物の製造方法によれば、当該化合物を簡便かつ収率よく製造することができる。従って、これらは、今後さらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用に好適に用いることができる。

Claims (8)

  1. [A]酸解離性基を含む構造単位(I)を有する重合体、
    [B]酸発生体、及び
    [C]下記式(1)で表される化合物
    を含有するフォトレジスト組成物。
    Figure 2014085475
    (式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
    Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
    Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
    mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  2. 上記式(1)で表される化合物が、下記式(2)〜(6)で表される化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のフォトレジスト組成物。
    Figure 2014085475

    (式(2)〜(6)中、R、R、R、R、R、R、R、Ar及びmは、上記式(1)と同義である。RALCは、炭素数3〜20の1価の脂環式炭化水素基である。R’は、水素原子、フッ素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Rf1及びRf2は、それぞれ独立して、炭素数1〜20の1価のフッ素化炭化水素基である。nは、0〜5の整数である。)
  3. 上記式(1)で表される化合物が下記式(2)で表される請求項2に記載のフォトレジスト組成物。
    Figure 2014085475
    (式(2)中、R及びRは、上記式(1)と同義である。nは、0〜5の整数である。)
  4. 上記式(1)におけるXが*−COO−又は*−OCO−であり、Rが炭素数1〜20の1価の脂環式炭化水素基、又はこの脂環式炭化水素基の炭素−炭素間に−CO−O−、−O−CO−O−、−SO−O−、−S−、−O−及び−NH−からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む基である請求項1に記載のフォトレジスト組成物。
  5. (1)請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のフォトレジスト組成物を用いてレジスト膜を形成する工程、
    (2)上記レジスト膜を露光する工程、及び
    (3)上記露光されたレジスト膜を現像する工程
    を有するレジストパターン形成方法。
  6. 下記式(1)で表される化合物からなる酸増殖剤。
    Figure 2014085475
    (式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
    Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
    Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
    mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  7. 下記式(1)で表される化合物。
    Figure 2014085475
    (式(1)中、Rは、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、1価の酸解離性基である。*は、Rと結合する部位を示す。
    Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
    Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
    mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
  8. (1)下記式(i−a)で表される化合物と塩素化剤とを反応させる工程、及び
    (2)上記(1)工程で得られる化合物と下記式(i−b)で表される化合物とを反応させる工程
    を有する下記式(1)で表される化合物の製造方法。
    Figure 2014085475
    (式(i−a)、(i−b)及び(1)中、
    は、水素原子又は炭素数1〜20の1価の有機基である。Xは、単結合、*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−である。Rは、炭素数1〜10の1価の鎖状炭化水素基若しくは炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基である。Arは、炭素数6〜20のアレーンジイル基である。Rは、上記式(1)において1価の酸解離性基となる基である。*は、Rと結合する部位を示す。
    Xが*−COO−、*−OCO−、*−CONR−、*−NRCO−又は*−Ar−CO−の場合、R、R、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。
    Xが単結合の場合、R及びRは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子若しくは炭素数1〜20の1価の有機基であるか、又はこれらの基とRとが互いに合わせられ構成される環構造の一部を表す。R及びRは、それぞれ独立して、フッ素原子若しくは炭素数1〜4のフッ素化アルキル基である。
    は、1価のカチオンである。
    mは、0〜2の整数である。mが2の場合、複数のR及びRはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。)
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