JP2014085320A - 粒子濃縮装置及び粒子検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】微粒子を濃縮するサイクロン装置の使用可能範囲(処理流量、サンプルの粒子径)をより広げることを目的とする。
【解決手段】本発明の粒子濃縮装置(10)は、浮遊する粒子を含む気体を濃縮する気中粒子濃縮装置(10)において、流入する気体を内壁面に沿って旋回させて遠心力によって上記気体中の粒子を濃縮(気体の単位体積中の粒子数を増加)するサイクロン部(18,19)を備え、上記サイクロン部の内壁面にフッ素樹脂膜が形成されることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、粒子濃縮装置及び粒子検出装置に関し、特に、簡単な構成で気体中の粒子濃度を増加させる粒子濃縮装置及び粒子検出装置の改良に関する。
食品、薬品、及び一般工業製品の製造現場や研究現場で気中や液中の粒子を検出する検出装置が必要とされている。検出対象とすべき気中や液中の粒子は、物理的な存在としての粒子だけではなく、例えば、細菌、真菌(カビなど)、マイコプラズマ等の微生物粒子も検出対象に含まれる。
微生物粒子を検出する場合は、一般に、微生物(微粒子)抽出用のフィルタを用いてサンプル粒子を捕獲して培養し、増殖した微生物のコロニーを肉眼や顕微鏡などで観察する。また、最近では、検査対象の粒子に検査光(例えば、レーザ光)を照射し、粒子からの散乱光や蛍光(微生物の場合)を検出する粒子検出装置が提案されている(特許文献1)。粒子検出装置はリアルタイムで粒子を検出することができる利点がある。
上記粒子検出における粒子の分析効率(分析気体量)を高めると共に、気体中の粒子をより確実に検出するために、サンプリング対象の気体を大量に集めて当該気体中を浮遊する粒子を一定量の気体中に濃縮(粒子密度を高める)したものを粒子検出装置で検査することが望ましい。例えば、非特許文献1には、このような濃縮方法の一例として、サイクロン(Cyclone)と呼ばれる濃縮装置を用いことが提案されている。
国際公開WO2010/O080643号公報
K.S.LIM他, "Particle Collection and Concentration for Cyclone Concentrators" Aerosol Science and Technology 39:113-123, 2005
サイクロン装置は遠心力を利用した分離器の一種であるが、装置自体が遠心力を発生させるものではなく、流入する気体の旋回力により生ずる遠心力を利用して粒子の分離を行うものである。この装置は比較的に構造が簡単で処理能力が大きい(濃縮効率が高い)という利点がある。
しかしながら、サイクロン装置には、供給される気体(流体)の流量がある量を超えたり、気体中の濃縮(分離)対象である粒子の粒径がある大きさを超えると、濃縮出力の気体中に含まれる粒子数が減少するという傾向がある(非特許文献1、図6)。
そこで、本発明はサイクロン装置の使用可能範囲(処理流量、サンプルの粒子径)をより広げることを目的とする。また、サイクロン装置を使用する粒子検出装置の性能を向上することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の粒子濃縮装置の一態様は、気体中を浮遊する粒子を濃縮する気中粒子濃縮装置において、供給される第1の気体を内壁面に沿って旋回させて上記第1の気体中の粒子に遠心力を作用させて相対的に粒子濃度の高い第2の気体(出力気体)と粒子濃度の低い第3の気体(排出気体)を得るサイクロン部を備え、上記サイクロン部の内壁面にフッ素樹脂膜が形成されている。
かかる構成とすることによって、フッ素樹脂膜によってサイクロン内部の壁面が覆われる。フッ素樹脂膜には、低摩擦特性、非粘着性という特性があり、種々の実験の結果、他のものより遠心力による粒子の内壁面への付着を減少させる効果が顕著であることが判った。
上述した供給される第1の気体の流量がある量を超えたり、粒子の粒径がある大きさを超えると、第2の気体(出力気体中)に含まれる粒子数が減少する理由は、遠心力の増大によって粒子がサイクロン内部の壁面に付着して外部(第の2気体)に出てこなくなることに原因がある。
そこで、本発明では渦巻き流を発生するサイクロン部の内部壁面の表面に粒子が付着しにくい状態とする。それにより、サイクロン装置への供給気体流量を増加(流速増加)して粒子に作用する遠心力を増大させても、サイクロン内部の壁面への粒子の付着数を少なくすることが可能となり、気体の処理流量を増大しても濃縮効率が低下しないようにすることが可能となる。また、より大きい粒子も検出対象とすることが可能となる。「濃縮効率」は、「第2の気体(出力気体)に含まれる粒子数/第1の気体に含まれる粒子数」で表される。
ここで、フッ素樹脂(fluorocarbon polymers)は、フッ素を含む合成樹脂の総称として使用している。フッ素樹脂としては、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド)、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体)等が上げられるがこれらに限定されるものではない。PTFEは「テフロン」(デュポン社の登録商標)として販売されている。
好ましくは、上記サイクロン部は、供給される気体を内壁面に沿って旋回させる円筒部と、旋回する気体の回転半径を出口に向かって減少させる円錐状(あるいはロート状)の内壁面を有する円錐部と、を含み、上記円筒部及び上記円錐部の内壁面に上記フッ素樹脂膜が形成される。それにより、サイクロン部で生ずる気体の渦巻流による遠心力によって内壁面に衝突して付着する粒子数を少なくすることが可能となる。それにより、供給気体の流量を増加して気体の濃縮効率を向上させることが可能となる。また、(従来よりも)より径の大きい粒子を検出対象とすることが可能となる。
好ましくは、上記フッ素樹脂膜の形成が上記サイクロン部の内壁面へのフッ素樹脂のコーティング処理(薄膜形成)又はライニング処理(厚膜形成)である。それにより、サイクロン部の内壁面にフッ素樹脂膜を形成することが可能となる。また、厚膜形成とした場合には、内壁面の表面状態や下地処理などに起因するフッ素樹脂膜中のピンホールの発生を回避することが容易となる。
また、本発明の粒子検出装置は、上述した粒子濃縮装置と、上記粒子濃縮装置の上記出力気体の流量を所定の値に調整する第1のポンプと、上記粒子濃縮装置の排気気体の流量を所定の値に調整する第2のポンプと、上記出力気体中の粒子を検出する粒子検出手段と、を備えることを特徴とする。なお、第1及び第2のポンプに代えて1つのポンプと調圧装置によって2つの負圧(あるいは正圧)を形成しても良い。
かかる構成によって、大量の検査対象気体を少量の気体にしてより効率的な粒子検出が可能となる。粒子検出手段としては、光学式の粒子検出器が望ましいが微生物フィルタや培養などを用いるものであっても良い。
好ましくは、上記粒子検出手段が光学的微生物検出器である。それにより、リアルタイムで粒子が無機粒子が微生物かを判断することが可能となる。光学的微生物検出器は、例えば、検査光を粒子に照射して粒子からの散乱光及び蛍光を検出する。散乱光のレベルによって粒子の存在や大きさ、蛍光の有無によって微生物かどうか等を判断可能である。
本発明の粒子濃縮装置によれば、サイクロン部の内部壁面への粒子付着が減少するので、供給気体流量や粒子の大きさを増加して粒子に作用する遠心力を増加させたとしてもサイクロン部の内部壁面への粒子付着による気体と粒子の分離機能の低下が生ずる時点を遅らせることが可能となる。それにより、濃縮効率(サイクロン部から出力される気体中の粒子数/サイクロン部へ供給される気体中の粒子数)を向上させることができる。また、従来よりも径の大きい検体粒子をも検出対象とすることができる利点がある。また、大量の検査対象の気体を処理することが可能となって具合が良い。
本発明の実施形態に係る粒子濃縮装置の構成例を説明する説明図である。 サイクロン部の動作を説明する説明図である。 サイクロン部の粒子径に対する気体出口、排気口の分離特性を説明するグラフである。 サイクロン部の構成例を説明する説明図である。 サイクロン部の内壁に、標準的な加工方法、クロムメッキ加工、及び電解研磨加工、フッ素樹脂加工を施した場合の処理流量対濃縮効率特性を示すグラフである。 サイクロン部の内壁に、標準的な加工方法、クロムメッキ加工、及び電解研磨加工、フッ素樹脂加工を施した場合の粒子サイズ対濃縮効率特性を説明するグラフである。 サイクロンの流量が増大した場合の各種表面処理における濃縮効率を説明するグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
まず、気体濃縮機能を有する粒子検出装置について図1を参照して説明する。同図には、大別して、粒子検出装置1と観察対象の環境2が示されている。観察対象の環境2は、例えば、空気中の微粒子の存在が製造品質に影響する医薬品や半導体装置の製造現場、特に清浄環境が要求される病院や研究所、ビル空調設備の空気供給系などが該当する。
粒子検出装置1は、サンプル気体中の粒子の濃縮を行うサイクロン部10と、粒子検出器20、サンプル収集管31、複数の配管32〜37、ポンプ34、検出気体を選択する配管の切換器38等によって構成されている。
図2に示すように、サイクロン部10は、大別して円筒部と円錐部とによって構成され、円筒部には、その側面にサンプル気体が供給される気体入口12と、当該円筒部の軸心部分に配置された気体排気管15が設けられている。気体排気管15の上部は粒子が除去された気体を外部に排気する排気口16となっている。円筒部はその内壁が円筒状に形成され、当該内壁と気体排気管15外壁との間に形成されたドーナツ状の環状空間で入口から流入する気体を旋回させ、気体に遠心力を生じさせる。相対的に気体分子よりも重い気体中の粒子は旋回しながら壁側に移動する。
円錐部は、内径が底部に形成された気体出口14に向かって減少するロート状の内壁を有し、円筒部で生じた気体の旋回流を内壁に沿って下降旋回流として気体出口14に導出する。この際、下降旋回流の渦の中心軸に沿って上昇旋回流が生じ、上述した気体排気管15によって排気口16に導出される。気体中の粒子は遠心力によって下降旋回流側に移動するため、気体出口14から出力される気体中の粒子濃度は相対的に低濃度となる。このような機構によって、供給された気体中の粒子を濃縮することが可能となる。
ここで、濃縮の効率Cが気体入口12に供給された気体中の粒子数NINと出口14の気体中に含まれる粒子数NOUTとの比、C=NOUT/NINとして定義される。
実施例では濃縮効率Cを改善するために、サイクロン部(円筒部、円錐部を含む)の内壁面にフッ素樹脂処理を行って粒子が付着し難くなるようにし、遠心力の増大によって内壁に留まるようになる粒子を減少させる。
粒子検出器20は、特許文献1に記載のものと同様の光学式微生物検出器をを使用することができる。光学式微生物検出器は、特に図示しないが、例えば、観察位置にサンプル気体(検査対象の粒子を含む気体)を運ぶ配管、ポンプ22、観察位置に励起光としてのレーザ光線を照射する励起光光源、粒子からの散乱光を集める光学系、散乱光を電気信号に変換する光センサ、微生物粒子が励起光によって励起されて発する蛍光を集める光学系、蛍光を電気信号に変換する蛍光センサ、電気信号を処理するコンピュータシステムなどによって構成されている。励起光の光源は、固体レーザ光源、ガスレーザ光源、半導体レーザ光源など各種のものを使用可能である。また、励起光源は微生物(粒子)から蛍光及び散乱光を得ることができる励起光を発生するものであれば良く、レーザ光源等の特定のものに限定されるものではない。LED(発光ダイオード)光源などであってもよい。微粒子、微生物の判別は、例えば、コンピュータシステムのアプリケーション・プログラムが散乱光のレベルによって粒子の有無、粒子の大きさ等を判別する。また、蛍光によって微生物かどうか、微生物の種類等を判別する。これらのリアルタイムでの気体中粒子の検査結果は、図示しない気体(空気)清浄化プラント等の制御情報として利用され、観察対象環境の保全等が図られる。
上述した、主要な構成要素を機能させるために配管などによる気体供給系が適宜に構成される。例えば、観察対象環境2の適当な場所に配置されたサンプル収集管31によって抽出された気体(空気)41は配管32によってサイクロン部10の気体入口12に供給される。サイクロン部10の気体出口14から出力された気体42は配管34、切換器38、配管37を介して粒子検出器20に供給される。また、サイクロン部10の排気口16から出力された気体43は配管33を介してポンプ34によって吸入されて排気される。
切換器38には、配管35を介して配管32の気体41が供給される。また、配管34を介して気体42が供給される。また、配管36を介して配管33の気体43が供給される。切換器38は手動、又はコンピュータシステムなどによって切り換えられ、必要によりポンプ22、34等の動作も制御して選択した気体を配管37を介して粒子検出器に供給する。
切換器38で検査対象の気体を選択することによって供給気体41中の粒子数、出力気体42中の粒子数、排気気体43中の粒子数等を検出することが可能である。なお、特に図示しないが必要により配管にはポンプや調圧器を設けることができ、各配管における気体の流量は流量計や計算等によって検出可能になされる。また、切換器38を設けずに複数のパーティクルカウンタによって各配管の気体中の粒子数を計測しても良い。
図3は、上述したサイクロン部における所定流量における粒子径対粒子分離特性例を示すグラフである。同図において横軸はサンプル粒子の大きさ(粒子径,単位μm)を示す。縦軸は粒子数の割合(単位%)を示している。
この例では、空気流量70リットル/分の条件で、サンプル粒子径が、0.5,1.1,1.5,2,3.1μmの5種類について排気口16及び気体出口14から出力される気体中の粒子数の計測を行った。
同グラフ中に黒丸のサンプリング点で示される曲線は排気気体43中の粒子数割合の変化を示している。白丸のサンプリング点で示される曲線は出力排気気体43中の粒子数割合の変化を示している。黒三角のサンプリング点で示される曲線は壁面に捕捉される粒子数割合の変化を示している。白三角のサンプリング点で示される曲線は外部に排出される粒子数割合(黒丸と白丸の和)の変化を示している。
上記結果により、粒子径が約1.1ミクロンのときに粒子が効率よく(約80%)分離されて出口14に出力され、特定の範囲の流径のみを濃縮可能であることが判る。また、粒子径が約2.1ミクロンを超えるとサイクロンの外部に粒子が出力されなくなる。これは、粒子径が大きくなると粒子に作用する遠心力が増大し、サイクロンの内壁に粒子が押しつけられて内部に残るためであると考えられる。
また、図示しないが気体の流量を増加した場合にもある流量を超えると粒子に作用する遠心力が増加してサイクロンの外部に粒子が出力されなくなる。
このように、サイクロンは「処理流量を上げると粒子の遠心力が上がり、高い濃縮効果が得られるが、ある程度以上の流量や粒子径になると壁面に付着する粒子が増えるため回収できる粒子数が減少する」という特性がある。サイクロンを用いて気中浮遊粒子(あるいは浮遊微生物)を濃縮し、粒子を検出する場合、観察対象環境中に存在する粒子を広い粒径範囲で捕集できることが求められる。本実施例では、サイクロンの内壁面に付着する粒子が減少するように壁面に処理を施した点に特徴がある。
発明者は、図4に示すような形状のサイクロン(アルミニウム製)を作成し、(少なくとも)気体の流路(円筒部内壁、円錐部内壁を含む)をアルミ無垢表面(標準)、クロムメッキ表面、電解研磨(ポリッシュ)表面、樹脂(フッ素樹脂)加工表面としたものを作成し、粒子の付着等について検討を行った。
図4(A)はサイクロンのサンプルの上面図、同図(B)は同サンプルの側面図である。円筒部の入口部の幅aは3[mm]、高さhは9[mm]、である。円筒部の直径Dは15[mm]、高さHは15[mm]である。気体排気管の直径dは7.5[mm]、高さはHOは12[mm]である。円錐部の上部直径Dは15[mm]、底部の直径dOは4.5[mm]、高さLは30[mm]である。
図5は粒子の付着性についての実験結果を示すグラフである。同図において、横軸は気体の流量を、縦軸は濃縮効率(出口粒子数42/入口粒子数41)を表している。実験では、粒径1μmのサンプル粒子を気体中の濃度約16000[個/リットル]で、流速1.15、3.15、5.15、9.15、17.15、28.35[リットル/分]で供給し、4つの表面処理について出力気体の流速1.15[リットル/分]で計測した。
同図中の各曲線は、サンプリング点が菱形(◆)の曲線は標準状態(無表面処理)の例、サンプリング点が四角形(■)の曲線はクロム処理の例を、サンプリング点が三角形(▲)の曲線は研磨処理の例、サンプリング点がばつ印(×)の曲線はフッ素樹脂処理の例を示している。図5に示すように、流量が1.15〜17.15〔リットル/分〕までは各処理の濃縮効率特性が略同様であるが、気体の流量が28.35〔リットル/分〕になると、標準状態、クロムメッキ処理、電解研磨処理の例では、濃縮効率が20〜22.5〔%〕に低下するのに対してフッ素樹脂処理の場合には濃縮効率が28.8〔%〕と低下が少ない。これは、流速の増大による遠心力の増大に対してフッ素樹脂処理によりサイクロン内壁面への粒子の引っかかりが減ったためと考えられる。
図6は、粒子の大きさ(サイズ)による粒子の付着性についての実験結果を示すグラフである。粒径0.5、1、1.6、2μmのサンプル粒子を気体中の濃度約16000[個/リットル]で、流速28.35[リットル/分]で供給し、上記と同様に4つの表面処理について出力気体の流速1.15[リットル/分]で濃縮効率を計測した。
図6中の各曲線は、サンプリング点が菱形の曲線は標準状態(無表面処理)の例、サンプリング点が四角形の曲線はクロムメッキ処理の例を、サンプリング点が三角形の曲線は電解研磨処理の例、サンプリング点がばつ印の曲線はフッ素樹脂処理の例を示している。図中に示すように、粒子サイズが0.5μmでは各表面処理の濃縮効率特性が略同じであるが、粒子サイズ1μmではフッ素樹脂処理が約29%と最も濃縮効率が高い(電界研磨処理の場合は23%)。更に、粒子サイズの増加に対しても他の表面処理に比べて濃縮効率の低下が少ない。これは、粒子サイズの増大により粒子に作用する遠心力の増加に対してフッ素樹脂処理によりサイクロン内壁面への粒子の引っかかりが減ったためと考えられる。更に、粒子径が大きくなり2μm程度になると粒子に作用する遠心力が増大していずれの表面処理によってもサイクロンの外部に粒子が出力されなくなり、濃縮を行うことができなくなっている。
このようにフッ素樹脂処理によるサイクロン内壁面への粒子の引っかかりの減少により粒子径の増大による遠心力の増大に対しても濃縮効率の低下が少なくなる利点がある。
図7は、気体の流量28.35〔リットル/分〕における各種の表面処理の濃縮効率を示すグラフである。実験では、フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、商品名「テフロン」(デュポン社登録商標)959−1205を使用した。フッ素樹脂の被膜はコーティング(膜厚1[mm]以下)、ライニング(膜厚1[mm]以上)のいずれであっても良い。なお、テフロンの被膜形成は公知の手法によって行うことができる。
フッ素樹脂としては、この他に同様の性質を持つ、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、ETF(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフルオライド、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン)、ECTFE(クロロトリフルオエチレン・エチレン共重合体)等を使用することが可能である。
なお、樹脂コーティング・ライニングとしてはウレタンコーティング、塩化ビニルコーティング、エポキシ樹脂ライニング、塩ビライニング等、種々のものが考えられるが、粒子を付着しにくい被膜表面の特性を重視すると、フッ素樹脂を選択することが望ましい。
上述したフッ素樹脂処理されたサイクロン部が大量の気体中の粒子を効率よく濃縮して粒子検出器に供給し、粒子検出を行わせることによって、従来(内壁表面未処理のサイクロン部)よりも大量の気体中の粒子を短時間で効率よく計測することが可能となる。また、多くの量の微粒子、微生物を検出することができるので、特に、存在自体が問題となり得る細菌などを検出しようとする場合に好都合である。
なお、実施例では気体中の粒子を検出する場合について説明したが、気体は空気に限られない。窒素などのキャリアガス中の粒子であっもよい。また、例えば、液中の微生物粒子を検出して測定する液中粒子検出装置にも適用することが可能である。
以上説明したように、本発明の粒子濃縮装置(サイクロン)は、装置本体の流路の内壁にフッ素樹脂を用いた表面加工を施す。これにより、処理流量の増大や粒子径の増大に伴う装置内壁への粒子付着を軽減できるので、処理流量や粒子径による濃縮効率の低下を抑制することが可能となって好ましい。また、本発明の粒子検出装置は気体中の粒子を濃縮して検出を行うので粒子検出の効率が良い。
1 粒子検出装置、2 観察対象環境、10 サイクロン部、12 気体入口部、14 気体出口部、15 気体排気管、16 排気口、20 粒子検出器、31 サンプル収集管、 32〜37 配管、34 ポンプ、38 切換器

Claims (5)

  1. 浮遊する粒子を含む気体を濃縮する気中粒子濃縮装置であって、
    供給される第1の気体を内壁面に沿って旋回させて前記第1の気体中の粒子に遠心力を作用させて相対的に粒子濃度の高い第2の気体と粒子濃度の低い第3の気体を得るサイクロン部を備え、
    前記サイクロン部の内壁面にフッ素樹脂膜が形成されている、ことを特徴とする粒子濃縮装置。
  2. 前記サイクロン部は、
    供給される気体を内壁面に沿って旋回させる円筒部と、
    旋回する気体の回転半径を出口に向かって減少させる円錐状の内壁面を有する円錐部と、を含み、
    前記円筒部及び前記円錐部の内壁面に前記フッ素樹脂膜が形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の粒子濃縮装置。
  3. 前記フッ素樹脂膜の形成が前記サイクロン部の内壁面へのフッ素樹脂のコーティング処理又はライニング処理である、ことを特徴とする請求項2記載の粒子濃縮装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の粒子濃縮装置と、
    前記粒子濃縮装置の前記第2の気体の流量を所定の値に調整する第1のポンプと、
    前記粒子濃縮装置の前記第3の気体の流量を所定の値に調整する第2のポンプと、
    前記第2の気体中の粒子を検出する粒子検出手段と、
    を備えたことを特徴とする粒子検出装置。
  5. 前記粒子検出手段が光学的微生物検出器である、請求項4に記載の粒子検出装置。
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