JP2014084997A - ディスクブレーキ装置用ブレーキパッド - Google Patents

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Abstract

【課題】ディスクブレーキ装置の軽量化を実現しつつ、制動時におけるキャリパボディの姿勢の安定性を確保し、摩擦部材の偏摩耗の発生を抑制することのできるディスクブレーキ装置用ブレーキパッドを提供する。
【解決手段】ライニング44とライニング44が貼付されるプレッシャプレート46とを有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドであって、プレッシャプレート46には、ライニング44を貼付した面とは反対側の面に突出する、少なくとも2つのボス46bと、ロータ60の回入側と回出側のそれぞれに配置されたトルク受けとなる耳部48とを備え、ボス46bの突出面には、キャリパボディ12に対してプレッシャプレート46を固定するために用いられる雌ネジ穴46aが、ボス46bの突出方向に沿って設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ディスクブレーキ装置用ブレーキパッドに係り、特にフローティング型のディスクブレーキ装置に用いられるブレーキパッドに関する。
ディスクブレーキ装置におけるブレーキパッドには、ロータのインナ側に配置されるもの(インナ側ブレーキパッド)と、ロータのアウタ側に配置されるもの(アウタ側ブレーキパッド)がある。特に、フローティング型のディスクブレーキ装置では、インナ側ブレーキパッドとアウタ側ブレーキパッドとにおいて、その保持形態を異ならせているものが知られている。
例えば特許文献1に開示されているディスクブレーキ装置では、インナ側ブレーキパッドは、キャリパボディを支持するサポートによって保持する形態を採っている。一方、アウタ側ブレーキパッドは、サポートから延設されているガイドピンの一端に吊下させる保持形態を採っている。
また、特許文献2に開示されているディスクブレーキ装置では、インナ側ブレーキパッドは、キャリパボディのブリッジに設けたレール状のガイドと、サポートに取り付けられた管状のガイドにより保持する形態が採られている。一方、アウタ側ブレーキパッドは、キャリパボディの爪部にボルト固定することで保持する形態が採られている。
これらの特許文献に開示されたディスクブレーキ装置に対し、インナ側ブレーキパッドとアウタ側ブレーキパッドの保持形態を同様にしているディスクブレーキ装置が、特許文献3に開示されている。特許文献3に開示されているディスクブレーキ装置では、ロータを跨ぐような形態のサポートを採用し、サポートにおけるロータのインナ側とアウタ側からそれぞれロータ配置側へ向けてガイドピンを突設し、このガイドピンにより、インナ側ブレーキパッド、およびアウタ側ブレーキパッドを保持する形態としている。
特開昭54−137572号公報 特開昭56−80530号公報 特表2006−520450号公報
特許文献3に開示されているディスクブレーキ装置におけるブレーキパッドや、特許文献1に開示されているディスクブレーキ装置におけるアウタ側ブレーキパッドでは、サポートに配置されたガイドピンのみにより、制動時の接線力を受ける構成とされている。このような構成とした場合、キャリパボディの姿勢が傾斜する虞は無いが、アウタ側ブレーキパッドの接線力は、ガイドピンの先端側に負荷されることとなる。このため、制動時に負荷される接線力が高い場合には、ガイドピンの歪みが大きくなり、ライニングに偏摩耗を生じさせる虞がある。さらに、ガイドピンの歪みが塑性的に生じた場合には、キャリパボディの摺動性が悪化し、ブレーキ特性にも影響を及ぼすこととなってしまう。
また、特許文献2に開示されているディスクブレーキ装置では、キャリパボディの爪により、制動時の接線力を受ける構成としている。このような構成とした場合、制動時の接線力が高くなると、キャリパボディの姿勢の傾きが大きくなり、ライニングに偏摩耗を生じさせ易くなるという問題がある。
このような各問題を解決しようとした場合、特許文献1、3に開示されているような場合には、ガイドピンの直径を太くすることで剛性を高め、特許文献2に開示されているような場合には、キャリパボディの全体的な肉厚を増加させることで剛性を高めるという手段を採ることが考えられる。しかし、いずれの手段であっても、各要素の剛性を高めるためには、ディスクブレーキ装置全体の重量の増加を伴うこととなり、車両の燃料消費特性や、運動性能を悪化させる他、ディスクブレーキ装置の大型化による取り付け汎用性の低下も懸念されることとなる。
そこで本発明では、ディスクブレーキ装置の軽量化を実現しつつ、制動時におけるキャリパボディの姿勢の安定性を確保し、摩擦部材の偏摩耗の発生を抑制することのできるディスクブレーキ装置用ブレーキパッドを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係るディスクブレーキ装置用ブレーキパッドは、摩擦部材と前記摩擦部材が貼付されるプレッシャプレートとを有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドであって、前記プレッシャプレートには、前記摩擦材を貼付した面とは反対側の面に突出する、少なくとも2つのボスと、ロータの回入側と回出側のそれぞれに配置されたトルク受けとを備え、前記ボスの突出面には、キャリパボディに対して前記プレッシャプレートを固定するために用いられる雌ネジ穴が、当該ボスの突出方向に沿って設けられていることを特徴とする。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドにおいて、前記ボスは、ロータの外径に対して内周側となる位置に配置され、前記トルク受けは、前記ロータの外径に対して外周側となる位置に配置されているようにすると良い。
このような配置形態を採ることにより、ボスは、制動時に接線力が負荷される範囲に配置されることとなり、組付け状態においては、接線力をロス無くキャリパボディへ伝達することが可能となる。一方、トルク受けをロータ外径に対して外周側へ配置することによれば、ディスクブレーキ装置においてアンカとなるサポートやガイドピン等を、ロータのアウタ側側面にまで配置する必要性が無くなる。よって、装置全体の軽量化を図ることができる。また、摩擦部材よりも外周側にトルク受けを配置することにより、アンカとなるサポートやガイドピン等に負荷される接線力を低下させることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドにおいて、前記ボスは、対を成す2つのボスの中心を結ぶ直線が、制動時に受ける接線力の負荷方向に沿う直線に平行で、組み付け状態の正面視においてキャリパボディにおけるシリンダ中心に重なる位置、またはその近傍を通過する位置に配置されているようにすると良い。
このような配置形態とすることにより、制動時に負荷される接線力のキャリパボディへの伝達ロスを最小限に抑えることができる。
また、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドにおいて前記トルク受けには、前記ロータの内周方向に開口を有する凹状の切欠きを設け、前記凹状の切欠きにおける対向面をトルク受け面とすると良い。
このような構成によれば、凹状の切欠き内に、アンカが配置されることとなる。また、ロータの回転方向を問わず、アンカに対して押し、あるいは引きにより、接線力を伝達することが可能となる。また、ブレーキパッドをキャリパボディへ締結固定した後に、ロータの外周側からキャリパボディをかぶせるように、サポートへ組付けることが可能となる。
さらに、上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドにおいて前記凹状の切欠きにおける対向面は、それぞれ平行で、前記シリンダ中心に重なる位置と前記ロータの回転中心に重なる位置を通る直線に平行な直線であるY軸に平行に設けられていることが望ましい。
このような特徴を有することによれば、制動時に受けた接線力をロス無くガイドピンやサポート等のアンカへ伝達することができる。よって、トルク受け面の滑りが発生することにより、キャリパボディの姿勢が傾いたり、摩擦部材に偏摩耗が生じたりする虞がない。
上記のような特徴を有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドによれば、ディスクブレーキ装置の軽量化を実現しつつ、ブレーキパッドのプレッシャプレートをキャリパボディにおける強度メンバとして作用させることができる。よって、キャリパボディを軽量化した場合であっても、全体としての剛性を維持、あるいは高めることができる。また、制動時における接線力は、ブレーキパッドからボスを介してキャリパボディへ伝達されることとなるが、ブレーキパッドにはトルク受けが設けられている。このため、車両固定されたサポートやガイドピン等のアンカへの接線力の伝達は、キャリパボディとブレーキパッドの双方を介して成されることとなる。よって、キャリパボディの姿勢の傾きが大きくなったり、接線力を受けるガイドピン等に過度の負荷が掛かることが無く、摩擦部材の偏摩耗を抑制することが可能となる。
実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドの構成を示す正面図である。 実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドの構成を示す底面図である。 実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドの構成を示す左側面図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す正面図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す左側面図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す背面図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す上面図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置の構成を示す底面図である。 図4におけるA−A断面を示す図である。 図4におけるC−C断面を示す図である。 キャリパボディを取り外したサポート、およびインナ側ブレーキパッドの配置構成を示す図である。 図5におけるB−B断面を示す図である。 アウタ側ブレーキパッドにおける耳部とスリーブとの関係を説明するための図であり、押しアンカから押し引きアンカに移行する構成を示す図である。 アウタ側ブレーキパッドにおける耳部とスリーブとの関係を説明するための図であり、引きアンカから引き押しアンカに移行する構成を示す図である。 実施形態に係るディスクブレーキ装置に採用可能なカバーを示す図であり、(A)が正面、(B)が左側面、(C)が斜視をそれぞれ示す。 実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドの応用形態を説明するための図である。
以下、本発明のディスクブレーキ装置用ブレーキパッドに係る実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。まず、図1から図3を参照して、本実施形態に係るブレーキパッドについて説明する。なお、本実施形態に係るブレーキパッドは、爪部に対して固定することを前提としたアウタ側ブレーキパッドを例に挙げて説明する。ここで、図1は実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドの構成を示す正面図であり、図2は同底面図、図3は同左側面図である。
実施形態に係るアウタ側ブレーキパッド42は、摩擦部材であるライニング44と、ライニング44を貼付するための鋼板であるプレッシャプレート46から構成されている。ライニング44は、プレッシャプレート46における一方の面であって、組付状態においては、ロータ60(例えば図4、図5参照)の配置面側に位置する面に貼付されている。
プレッシャプレート46には、プレート本体とボス46b、及び耳部48が備えられている。プレート本体は、上述したライニング44を貼付するための領域であり、ライニング44の外形よりも一回り大きく形成されている。ボス46bは、プレッシャプレート46の他方の面であってライニング44を貼付した面と反対側の面、すなわち組付け状態においてキャリパボディ12における爪部16と対向する面に突設されている(例えば図4、図5参照)。このためプレッシャプレート46を正面視した際には、ボス46bは、ライニング44の摩擦面の範囲内に設けられることとなる。
ボス46bは、少なくとも一対(2個)設けられ、それぞれ組付け状態において、正面から見た際に、シリンダ部14におけるシリンダ14bの内周側に位置しないように設けられる(例えば図10、図12参照)。換言すると、対を成すボス46bがそれぞれ、ロータ60の回入側に位置する爪部16と、ロータ60の回出側に位置する爪部16に対応する位置に設けられる。このような配置形態とすることで、ボス46bを爪部16に形成した貫通孔16bに嵌合させることが可能となり、爪部16とプレッシャプレート46との一体性を持たせることができる。
また、対を成すボス46bの中心間を結ぶ直線lは、アウタ側ブレーキパッド42を組付けたディスクブレーキ装置10を正面から見た際に、ロータ60の回転中心O0と重なる位置と、シリンダ部14に形成されたシリンダ14bの中心O1と重なる位置を通る直線に平行で、プレッシャプレート46の板面に平行な軸をY軸と定め、当該Y軸に対してロータ60の接線方向に直交する直線(制動時に受ける接線力の負荷方向に沿う直線)に平行な軸をX軸と定めた場合に、X軸に平行であり、かつシリンダ14の中心O1、あるいはその近傍を通過する(図12参照)。このような配置形態でボス46bを設けることによれば、ピストン14aによる押圧中心(実際には、押圧に対する反力を受ける爪部16による押圧部分に付与される接線力の方向と直線lとが重なるため、接線力が負荷される方向に対して、爪部16とアウタ側ブレーキパッド42との一体性を高めることができキャリパボディ12における爪部16に対してロス無く接線力を伝達することができる。すなわち、アウタ側ブレーキパッド42を、キャリパボディ12の強度メンバとして作用させることができる。なお、ここでいう近傍とは、Y軸方向に沿った直線lのズレ幅の許容範囲であり、例えばボス46bの直径、あるいは後述する雌ネジ穴46aの直径程度の範囲とすることができる。
また、ボス46bにはそれぞれ、ボス46bの突出方向(軸を定める場合には、ロータの軸線方向に平行な軸(Z軸))に沿って、雌ネジ穴46aが形成されている。ボス46bに雌ネジ穴46aを設けることにより、爪部16に形成した貫通孔16bに嵌合させたボス46bをボルト17により螺合し、爪部16に安定的に締結することができる(図10参照)。これにより、アウタ側ブレーキパッド42におけるプレッシャプレート46は、爪部16と一塊の構造体とみなすことができ、アウタ側ブレーキパッド42(プレッシャプレート46)を強度メンバとして、切欠き部16aにより2つのブロックに分割されている爪部16(キャリパボディ12)の剛性を向上させることができる。
また、このような保持形態を採ることによれば、アウタ側ブレーキパッド42をサポートにより保持する必要が無くなる。よって、サポート24にアウタ側フレームを形成する必要が無く、サポート24の小型化による製造コストの削減、および軽量化を図ることができる。なお、ボス46bを爪部16における貫通孔16bに嵌合させる構成を採ることによれば、爪部16とプレッシャプレート46を締結しているボルト17が脱落した場合であっても、アウタ側ブレーキパッド42が爪部16から脱落することを防ぐことができる。よって、安全面における信頼性も高めることができる。また、嵌合により、爪部16に対する組付け時の位置決めが容易となると共に、位置がズレた状態で組付けが完了したと誤認する虞が無い。
耳部48は、制動時にガイドピン52(本実施形態では詳細を後述するスリーブ50:図9等を参照)に当接し、ガイドピン52やスリーブ50をアンカとして、接線力を受ける役割を担う。このため、制動時にキャリパボディ12に撓みが生じた際、アウタ側ブレーキパッド42の耳部48がスリーブ50に当接し、キャリパボディ12の撓みを抑えることができる。このため、制動時の接線力は、キャリパボディ12に伝達され、キャリパボディ12の一部として耳部48からスリーブ50へと伝達されることとなる。また、接線力は耳部48からのスリーブ50への伝達の他に、キャリパボディ12から直接、サポート24に接続されたガイドピン52の基部側へ伝達されることとなる。このため、キャリパボディ12の姿勢の傾きや、スリーブ50(ガイドピン52)の歪みによるライニング44の偏摩耗を抑制することができる。
なお、本実施形態においては、スリーブ50内に収容されているガイドピン52は、シリンダ部14を基点として、爪部16におけるロータ60の対向面に至る長さを持つ。このため、爪部16のロータ60の対向面に固定されたアウタ側ブレーキパッド42のプレッシャプレート46がスリーブ50に当接する際には、その内部にガイドピン52が配置されていることとなる。よって、耳部48の当接によりスリーブ50が凹み等の損傷を受ける虞は無い。
本実施形態では、耳部48がガイドピン52、あるいはガイドピン52を被覆するスリーブ50に当接する構成を採るため、ガイドピン52(スリーブ50)が、ロータ60の外周側に配置されるディスクブレーキ装置10に組付けられることを前提とする。このため、トルク受け部となる耳部48は、ロータ60の回入側と回出側のそれぞれに、ロータ60の外径に対して外周側となる位置に配置されることとなる。これに対してボス46bは、ロータ60の外径に対して内周側に配置されることとなる。なお、特許文献3に開示されているディスクブレーキ装置のように、サポートがロータを跨いだ後、ロータ外径の内周側に、ロータ側へ突出させたガイドピンを備える形態のディスクブレーキ装置も存在するが、このような形態のディスクブレーキ装置では、サポートの重量が増える他、ガイドピンをロータのインナ側とアウタ側に設ける必要が生じ、部品点数も増加するといった難点が生じるため、本実施形態のような形態を採ることが望ましい。
また、トルク受け部に負荷される制動トルクをτ[N・m]とした場合、τ=半径r×接線方向の力Fで示すことができる。よって、トルク受け部である耳部48をロータ60の外径の外周側に配置することにより、内周側に配置する場合に比べてrを大きくすることができ、接線方向の力(接線力)Fを小さくすることができる。このため、トルク受け部となる耳部48をロータ60の外径よりも外周側に配置するブレーキパッドとすることで、制動時に、ガイドピン52やスリーブ50に掛かる負荷を低減することができる。
本実施形態に係るアウタ側ブレーキパッド42におけるプレッシャプレート46の耳部48は、図1、図12に示すように、スリーブ50を上方から覆うハンガ型とし、ロータ60の半径方向内周側に向けた開口部を持つ凹状の切欠きを形成している。耳部48をこのような形態とした場合、ロータ60の回入側に位置する耳部48では、耳部48の先端側がスリーブに当接し、いわゆる引きアンカ状態となる。一方で、ロータ60の回出側に位置する耳部48では、耳部48の基端側がスリーブ50に当接し、いわゆる押しアンカ状態となる。また、このような形態によれば、アウタ側ブレーキパッド42を爪部16に組み付けた後、スリーブ50が配置されたサポート24に、キャリパボディ12を組付けることができる。
本実施形態では、耳部48とスリーブ50との当接面である当接面a、当接面b、当接面c、当接面dの4面は、それぞれ平行となるように形成されている。そして、各当接面a〜dは、Y軸、より具体的にはY軸とZ軸の成す面(YZ面)と平行に形成されることとなる。スリーブ50における外周面がZ軸に平行に配置されるため、このような構成とすることにより、当接時における接線力の伝達ロスが少なくなるからである。なお、耳部48の形態をこのようなものとする場合、耳部48とスリーブ50との間の隙間を調整することにより、押しアンカのみ、引きアンカのみ、あるいは、制動初期時は押しアンカ(または引きアンカ)のみで、本制動時には押しアンカと引きアンカ(または引きアンカと押しアンカ)となるようにすることもできる。押し引きアンカとスリーブとの関係については、図13、図14にそれぞれ一例を示す。ここで、以下の説明は、図12に示すようにロータ60の回転方向を時計回り(右回り)と想定した際の説明である。
図13に示す例は、耳部48のフック部分の中心間距離L2が、スリーブ50(ガイドピン52)の中心間距離L1よりも長い場合の例を示すものである。このような構成とした場合、スリーブ50と耳部48におけるフック部分との間に生ずる隙間が、プレッシャプレート46の中心側に生じる隙間d1よりも、プレッシャプレートの端部側に生じる隙間d2の方が大きくなる。このため、制動初期時であって、キャリパボディ12あるいはガイドピン52を含むスリーブ50の撓みが少ない場合には、ロータ60の回出側に配置されたスリーブ50と耳部48との隙間d1がゼロとなり、当接面cがスリーブ50と接触して押しアンカ状態となる。その後、接線力が高まった場合、ロータ60の回入側に配置されたスリーブ50と耳部48との隙間d2がゼロとなり、当接面aとスリーブ50とが接触して引きアンカ状態となる。つまり、L1<L2とした場合には、d1<d2となり、押しアンカから押し引きアンカの状態に至る構成となる。
一方、図14に示す例は、耳部48のフック部分の中心間距離L2が、スリーブ50(ガイドピン52)の中心間距離L1よりも短い場合の例を示すものである。このような構成とした場合、スリーブ50と耳部48におけるフック部分との間に生ずる隙間が、プレッシャプレート46の中心側に生じる隙間d1よりも、プレッシャプレートの端部側に生じる隙間d2の方が小さくなる。このため、制動初期時であって、キャリパボディ12あるいはガイドピン52を含むスリーブ50の撓みが少ない場合には、ロータ60の回入側に配置されたスリーブ50と耳部48との隙間d2がゼロとなり、当接面aがスリーブ50と接触して引きアンカ状態となる。その後、接線力が高まった場合、ロータ60の回出側に配置されたスリーブ50と耳部48との隙間d1がゼロとなり、当接面cがスリーブ50と接触して押しアンカ状態となる。つまり、L1>L2とした場合には、d1>d2となり、引きアンカから引き押しアンカの状態に至る構成となる。なお、本説明では、ロータ60の回転方向が時計回り(右回り)の場合を想定して説明したために、スリーブ50と接触する当接面は、当接面aと当接面cとなったが、ロータ60の回転方向を反時計回り(左回り)とした場合には、当接面bと当接面dがスリーブ50と接触することとなる。また、図13および図14では、説明の理解を促すために、スリーブ50と各当接面a〜dの間に明らかな隙間があるように記載しているが、実際には、スリーブ50と各当接面a〜dの間の隙間は、ごく僅か、あるいはほぼ接触している状態となっており、制動時に、各当接面a〜dに接線力が負荷されることとなる。
上記のような構成のアウタ側ブレーキパッド42によれば、キャリパボディ12の爪部16に対する固定を行うことにより、キャリパボディ12の強度メンバとしての働きを担い、キャリパボディ12の剛性を高めることができる。また、制動時の接線力をキャリパボディ12に伝達し、キャリパボディ12の一部としてスリーブ50へ伝達することとなる。このため、爪部16に固定される保持形態を採る場合であっても、制動時の接線力によるキャリパボディ12の姿勢の傾きを抑制し、ライニング44の偏摩耗の発生を防ぐことができる。
次に、上記のような構成のアウタ側ブレーキパッド42を組付けるためのディスクブレーキ装置の構成の一例について、図4から図12、および図15を参照して説明する。なお、図4は、実施形態に係るディスクブレーキ装置の正面構成を表す図である。また、図5は、同左側面の構成を表す図であり、図6は同背面構成、図7は同上面構成、図8は同底面構成をそれぞれ表す図である。また、図9は、図4におけるA−A断面を示す図であり、図10は、図4におけるC−C断面を示す図である。図11は、キャリパボディを取り外したサポートをインナ側から見た構成を示す図である。図12は、図5におけるB−B断面を示す図である。図15は、実施形態に係るディスクブレーキ装置に装着可能なカバーの構成を示す正面、左側面、斜視の3面図である。
本実施形態に係るディスクブレーキ装置10は、キャリパボディ12、サポート24、インナ側ブレーキパッド34、アウタ側ブレーキパッド42、およびロータ60を基本として構成されている。なお、アウタ側ブレーキパッド42の詳細な構成については、上述した通りである。
キャリパボディ12は、シリンダ部14と爪部16、センタブリッジ18、およびサイドブリッジ20を有する。シリンダ部14は、実施形態に係るディスクブレーキ装置10の駆動源であり、ピストン14aと、ピストン14aを収容、および突出させるためのシリンダ14bを有する。また、シリンダ部14には、詳細を後述するガイドピン52を組付けるためのガイドピン組付け部22が設けられている。ガイドピン組付け部22は、ロータ60の外周よりも外側に位置するように設けられている。組付けられたガイドピン52をロータ60の外周よりも外側に位置させ、ロータ60とガイドピン52の干渉を避けるためである。
爪部16は、ピストン14aによって生ずる押圧力に対する反力受けである。爪部16には、シリンダ部14におけるシリンダ形成位置と対向する位置に、切欠き部16a(内周側切欠き部)が設けられている。切欠き部16aを利用して、シリンダ部14におけるシリンダ14bの内周加工が行われるからである。爪部16を構成する各ブロック(本実施形態に示す例では2つのブロック)には、それぞれボルトを挿通させるための貫通孔16b(図12参照)が形成されている。貫通孔16bは、段孔とされ、締結に用いられるボルト17のボルト頭が外部に突出しない形態とすることが望ましい。キャリパボディ12は、ロータ60とホイール内壁との限られたスペースに配置されるため、ボディからの突出部位を減らすことにより、ホイールとの干渉を抑制することができると共に、フラット面の形成による美観の向上にも繋がるからである。
シリンダ部14と爪部16とは、ロータ60の外周よりも外側を跨ぐセンタブリッジ18とサイドブリッジ20により接続されている。実施形態に係るディスクブレーキ装置10では、センタブリッジ18の中央に、貫通孔19が設けられている。貫通孔19を設けることにより、ブレーキパッド(インナ側ブレーキパッド34およびアウタ側ブレーキパッド42)におけるライニング36,44の減り具合の視認を容易に行うことが可能となると共に、制動時に生ずる熱の放熱にも寄与させることができる。サイドブリッジ20は、センタブリッジ18を基点として、ロータ60の回入側と回出側にそれぞれ設けられる。サイドブリッジ20を設けることによりキャリパボディ12は、平面視で枠型のフレームを有する構造となる。このため、キャリパボディ12の剛性を高めることができる。
よって、鋳鉄よりも軟質なアルミニウム(アルミニウムを主体とした合金を含む)などによりキャリパボディ12を構成する場合であっても、センタブリッジ18の肉厚(いわゆる背肉)を薄くしつつ、制動時に生ずるシリンダ部14と爪部16との間の開きや、ロータ回転方向への歪み(チルト)を抑制することができる。センタブリッジ18やサイドブリッジ20の肉厚を薄くすることによれば、車輪のホイール内壁とロータ60の外周との隙間が狭い場合であっても、その隙間にキャリパボディ12を配置することができる。
ホイール内壁とロータ60の外周の間にキャリパ12が収まらない場合、ホイールのインチアップや、ロータのサイズダウンといった対策を採る必要が生ずる。そうした場合、例えばホイールのインチアップを図ると、タイヤの偏平を小さくする必要が生じ、乗り心地の悪化を招いたり、大径ホイールの装着によるコストアップが懸念される。また、ロータのサイズダウンを図った場合には、ピストン径を大きくし、ロータに対して同じ液圧を付与した際に、広い押圧面を確保する必要が生ずる。液圧を高めることによりロータに対して高い押圧力を付与するようにした場合には、制動時に生ずるシリンダ部と爪部との間の広がりが大きくなってしまうためである。また、大径のピストンを採用する場合には、重量の増大や、ブレーキ操作時におけるペダルのタッチフィーリングの悪化等の問題が生ずることが懸念される。
また、上記のような構成とし、キャリパボディ12をアルミニウム等の軽量部材により構成することによれば、ディスクブレーキ装置10全体の軽量化を図ることができ、車両の運動性能向上にも寄与することができる。
センタブリッジ18とサイドブリッジ20との間にはそれぞれ、爪部16に掛かるように形成された切欠き部21(外周側切欠き部)が設けられている。切欠き部21は、シリンダ部14におけるガイドピン組付け部22に対応する位置に設けられている。ガイドピン52を摺動させるためのサポート24におけるガイドピン案内部32(本実施形態においてはガイドピン案内部32に設けられたスリーブ50)と、キャリパボディ12との干渉を避けるためである。
また、爪部16側における切欠き部21は、ロータ60の外周よりも外側にあたる部位に設けられている。爪部16においてロータ60の外周よりも内側にまで切欠き部21を広げた場合、サイドブリッジ20に接続された爪部16の構成部位とセンタブリッジ18に接続された爪部16の構成部位との連結部位が小さくなり、当該連結部位での撓みが生じる。このため、サイドブリッジ20の剛性によりセンタブリッジ18の撓みを抑制するという効果が薄らぎ、キャリパボディ12の開きや捻れを抑制するために、センタブリッジ18の肉厚を厚くするという手段を採る必要が生じることとなる。これに対し、切欠き部21の範囲をロータ60の外周よりも外側にあたる部位といった最小限の範囲に抑えることにより、キャリパボディ12全体としての剛性を高めることができると共に、捻れや開きに関する力の分散を図ることができる。
サポート24は、車体に固定され、キャリパボディ12を摺動自在に支持する役割を担う。本実施形態においてサポート24は、キャリパボディ12におけるシリンダ部14と爪部16との間、すなわちキャリパボディ12のフレーム内に配置されている。
サポート24には、少なくとも、アンカ26と、ブリッジ28、取り付け孔30、およびガイドピン案内部32が備えられている。アンカ26は、ロータ60の回入側と回出側のそれぞれに配置されている。本実施形態においては、インナ側ブレーキパッド34を支持すると共に、インナ側ブレーキパッド34が制動時に、ロータ60の回転に供回りしようとする力を受けとめるトルク受け部としての役割を担う。
ブリッジ28は、はロータ60の回入側に配置されるアンカ26と回出側に配置されるアンカ26とを接続する接続部材である。取り付け孔30は、各アンカ26とブリッジ28との接続部に設けられ、車両に設けられた取り付け穴(不図示)に対してボルト(不図示)を介してサポート24を締結するための孔である。
ガイドピン案内部32は、対を成すアンカ26の先端であって、組付け状態においてはロータ60の外周よりも外側となる位置に設けられた貫通孔、あるいは袋穴である。本実施形態では、ガイドピン案内部32を貫通孔とし、当該貫通孔に袋状に形成したスリーブ50を配置する構成とし、当該スリーブ50内にガイドピン52を摺動させるようにしている。
ディスクブレーキ装置10の軽量化を図るために、サポート24をアルミニウム等の軽量金属で形成した場合であっても、摺動部材であるガイドピン52には、鉄などの鋼材が採用される。こうした場合、両者の間には構成材料の違いから、電蝕(電気科学的腐食)が生じ、摺動性能の悪化を招く虞がある。このため、摺動部材が接触する箇所にスリーブ50を配置し、当該スリーブ50をガイドピン52と同質部材(同様な強度を有する部材)により構成することで、両者の間に生じる電蝕を防ぐことができ、かつ軽量化も図ることができる。また、サポート24構成部材がガイドピン52の構成部材よりも軟質である場合には、摺動に起因してガイドピン案内部32が摩耗する虞があるが、硬質のスリーブ50を配置することによれば、これを防ぐことができる。
なお、ガイドピン52は、上述したキャリパボディ12におけるシリンダ部14の、ガイドピン組付け部22に組付けられる棒状部材である。組付けに関しては、ガイドピン52の基端をシリンダ部14に配置し、先端を爪部16側に配置するようにする。ここで、ガイドピン52の長さは、組付け状態において爪部16におけるロータ60の対向面に至る程度の長さとすれば良い。
ここで、ガイドピン案内部32、スリーブ50、およびガイドピン52は、組付け状態においてキャリパボディ12に形成された切欠き部21に位置するように配置されている。このような構成とすることで、ロータ60の外周よりも外側に配置されることとなるガイドピン案内部32、スリーブ50、およびガイドピン52が、キャリパボディ12と干渉することを防ぐことができる。なお、ガイドピン案内部32、スリーブ50、およびガイドピン52は、いずれもキャリパボディ12におけるセンタブリッジ18と2つのサイドブリッジ20を結ぶことで構成される円弧の内側、すなわち、背肉部の厚みの範囲内となるように配置構成されている。このような構成とすることで、キャリパボディ12が収容可能な領域であれば、ガイドピン案内部32等がホイール等と干渉することが無いからである。
インナ側ブレーキパッド34は、ロータ60のインナ側に配置され、シリンダ部14に備えられたピストン14aにより直接押圧されるブレーキパッドである。インナ側ブレーキパッド34は、ロータ60の摺動面に当接する摩擦部材であるライニング36と、ライニング36が貼付される鋼板であるプレッシャプレート38から構成されている。インナ側ブレーキパッド34は、サポート24のアンカ26に保持され、ロータ60の軸方向へ摺動する構成を採る。このため、プレッシャプレート38の端部(組付け状態でロータ60の回入側と回出側に位置する端部)には、アンカ26の内側に形成された凹形状に対応する凸状の耳部40が形成されている。なお、組付け時においては、アンカ26と耳部40との間に、インナ側ブレーキパッド34のガタつきを抑えると共に軸方向への摺動性を保つためのパッドクリップ54が配置されることとなる。
ロータ60は、インナ側ブレーキパッド34とアウタ側ブレーキパッド42との間に配置される回転板であり、各ブレーキパッドにおけるライニング36,44の対向位置に摺動面を有する。ロータ60は、図示しない車輪と共に供回りするように固定されている。
また、本実施形態に係るディスクブレーキ装置10には、爪部16に形成される切欠き部16aを覆うカバー70が備えられている。カバー70は、キャリパボディ12のアウタ側側面(正面)に生ずる凹凸を平滑化し、キャリパボディ12の外観的な印象を変化させる。
カバー70は、ベースプレート72とカバープレート74から構成されている。ベースプレート72は、カバー70をキャリパボディ12に固定するためのプレートである。本実施形態の場合ベースプレート72は、アウタ側ブレーキパッド42のプレッシャプレート46と、爪部16との間に配置され、プレッシャプレート46を爪部16に固定するボルト17により、共締めされる。このため、ベースプレートには、ボルト17を挿通させるための固定孔72aが形成されている。このような構成とすることにより、カバー70がキャリパボディ12から脱落する虞が無くなる。
カバープレート74は、カバー70の主体部分であり、その形状は多岐に亙る。例えば本実施形態の場合、切欠き部16aにより生ずるプレッシャプレート46と、爪部16のアウタ側面との間の段差を平滑化するように、ベースプレート72に対して凸状となるように形成されている。そして、爪部16の肉薄部分に沿うように、凸状に形成されたカバープレート74にも、ロータ70の内径側に配置される方向へ向けて、凸の厚みが薄くなるように傾斜が設けられている。このように、切欠き部16aによってキャリパボディ12のアウタ側側面に生ずる段差を被覆し、外観の印象を変化させることで、ディスクブレーキ装置10のデザイン性を向上させ、いわゆる高級感や個性を出すことが可能となる。
ボルト固定可能なカバー70により切欠き部16aを覆う構成とすることにより、その交換をするだけで、手軽にキャリパボディ12の外観に変化やアクセントを与えることが可能となる。また、キャリパボディ12全体を被覆する構成としていないため、放熱性を良好に保つことができ、ブレーキ性能を良好に維持することができる。さらに、キャリパボディ12全体を被覆するものに比べて軽量である。このため、車両全体として見た場合には、燃費の向上にもつながる。
次に、上記各実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドの応用形態について、図16を参照して説明する。本形態に対応するアウタ側ブレーキパッド42aは、上記実施形態において説明したアウタ側ブレーキパッド42と比較すると、耳部48の形態が異なる。上記実施形態において説明したアウタ側ブレーキパッド42の耳部48がハンガ型であったのに対し、本形態におけるアウタ側ブレーキパッド42aの耳部48aは、直線状に切り落とされた当接面とされ、簡略化された形態となっている。ここで、耳部48aに構成される当接面は、上記実施形態と同様に、Y軸、より具体的にはY軸とZ軸により構成される面(YZ面)に平行に構成される。
アウタ側ブレーキパッド42aの耳部48aをこのような形態とした場合であっても、スリーブ50に対する当接面を有することより、制動時においては、スリーブ50によるアンカ効果を得ることができる。しかし、本形態における耳部48aは、切り落としの当接面であるため、いわゆる引きアンカによるアンカ効果を得ることはできない。このため、アンカ効果は、ロータ60の回出側に位置するスリーブ50に対する押しアンカによるもののみとなる。なお、プレッシャプレート46の形態として、本形態のようなものを採用した場合には、上記実施形態において説明したものに比べ、板取性が向上することとなる。
なお、上記実施形態に係るキャリパボディは、本発明に係るブレーキパッドを組付け可能なキャリパボディの一形態を示したものであり、実施形態に適応するキャリパボディとしては、実施形態に係るアウタ側ブレーキパッドを組付け可能な形態であれば、具体的な構成を問うものでは無い。
10………ディスクブレーキ装置、12………キャリパボディ、14………シリンダ部、14a………ピストン、14b………シリンダ、16………爪部、16a………切欠き部、16b………貫通孔、17………ボルト、18………センタブリッジ、19………貫通孔、20………サイドブリッジ、21………切欠き部、22………ガイドピン組付け部、24………サポート、26………アンカ、28………ブリッジ、30………取り付け孔、32………ガイドピン案内部、34………インナ側ブレーキパッド、36………ライニング、38………プレッシャプレート、40………耳部、42………アウタ側ブレーキパッド、44………ライニング、46………プレッシャプレート、46a………雌ネジ穴、46b………ボス、48………耳部、50………スリーブ、52………ガイドピン、54………パッドクリップ、60………ロータ、70………カバー、72………ベースプレート、72a………固定孔、74………カバープレート。

Claims (5)

  1. 摩擦部材と前記摩擦部材が貼付されるプレッシャプレートとを有するディスクブレーキ装置用ブレーキパッドであって、
    前記プレッシャプレートには、
    前記摩擦材を貼付した面とは反対側の面に突出する、少なくとも2つのボスと、
    ロータの回入側と回出側のそれぞれに配置されたトルク受けとを備え、
    前記ボスの突出面には、キャリパボディに対して前記プレッシャプレートを固定するために用いられる雌ネジ穴が、当該ボスの突出方向に沿って設けられていることを特徴とするディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
  2. 前記ボスは、ロータの外径に対して内周側となる位置に配置され、
    前記トルク受けは、前記ロータの外径に対して外周側となる位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
  3. 前記ボスは、対を成す2つのボスの中心を結ぶ直線が、制動時に受ける接線力の負荷方向に沿う直線に平行で、組み付け状態の正面視においてキャリパボディにおけるシリンダ中心に重なる位置、またはその近傍を通過する位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載のディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
  4. 前記トルク受けには、前記ロータの内周方向に開口を有する凹状の切欠きを設け、前記凹状の切欠きにおける対向面をトルク受け面としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
  5. 前記凹状の切欠きにおける対向面は、それぞれ平行で、前記シリンダ中心に重なる位置と前記ロータの回転中心に重なる位置を通る直線に平行な直線であるY軸に平行に設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のディスクブレーキ装置用ブレーキパッド。
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