JP2014084755A

JP2014084755A - 送風機

Info

Publication number: JP2014084755A
Application number: JP2012232632A
Authority: JP
Inventors: Takemoto Sakai; 建基酒井
Original assignee: Shinano Kenshi Co Ltd
Current assignee: Shinano Kenshi Co Ltd
Priority date: 2012-10-22
Filing date: 2012-10-22
Publication date: 2014-05-12
Anticipated expiration: 2032-10-22
Also published as: CN103775361A; US9404504B2; JP5659208B2; US20140112805A1; CN103775361B

Abstract

【課題】回転子軸をスラスト方向には支持しない軸受を用いても長期間にわたってインペラの浮上を抑制することができ簡素で組立て性の良い送風機を提供する。
【解決手段】インペラ９のブレード９ａ形成面を回転子８と軸方向に対向するように回転子軸７に組み付けられ、当該回転子軸７のインペラ９側とは反対側の軸端は、スラスト受け１０により支持されている。モータＭ側より流体を吸込んでインペラ９が周回する周方向から送風され。
【選択図】図３

Description

本発明は、例えば睡眠時無呼吸症候群の患者向けの治療用送風機などに用いられる送風機に関する。

送風機の一例として、CPAP（Continuous Positive Airway Pressure：経鼻的持続陽圧呼吸療法）に図４、図５に示すような送風機が用いられる。この送風機は、第１ケース体５１と第２ケース体５２を組み合わせたスクロールケース５３には、モータＭとインペラ５５が回転可能に組み込まれている。

第１ケース体５１には筒状の軸受ハウジング５６が組み付けられている。軸受ハウジング５６にはモータ基板５７及び固定子５８が組み付けられている。また、軸受ハウジング５６内にはラジアル荷重（回転子軸の径方向の荷重）およびスラスト荷重（回転子軸の軸方向の荷重）を支持する転がり軸受（例えばボールベアリング５９；図４参照）或いはラジアル荷重のみを支持するすべり軸受（例えばメタル含油軸受６０；図５参照）が組み付けられており回転子軸６１を回転可能に軸支している。回転子軸６１には回転子６２及びインペラ５５が一体に組み付けられている。インペラ５５は回転子軸６１に対してモールド、接着、圧入等により組み付けられる。回転子６２はカップ状に形成された回転子ヨークの内周壁に環状のマグネット（図示せず）が設けられているマグネットは固定子極歯と対向して配置されている。

また、インペラ５５は第２ケース体５２側に配置されている。この第２ケース体５２の中央には，流体（エア）の吸込み口５２ａが形成されている。インペラ５５はブレード５５ａを吸込み口５２ａに向けて回転子軸６１に組み付けられている。インペラ５５の周囲には圧縮室６３が周回して設けられている。第２ケース体５２には図示しないが圧縮室６３に接線方向に連続する流体の吐出口が設けられている。

モータＭを起動すると、回転子６２と共にインペラ５５が回転し、吸込み口５２ａから流体が吸込まれる。吸込まれた流体はブレード５５ａに沿って径方向外側に導かれ、圧縮室６３内で圧縮されて吐出口より吐出されるようになっている。一例として、呼吸補助装置に用いられた回転子軸がベアリング支持されたタービンが提案されている（特許文献１参照）。

特許第４１５９９９２号公報

上述した送風機においては、インペラ５５の径方向中心の吸込み口５２ａから流体を吸い込むため吸込み口５２ａ付近は負圧になり流体の吐出口付近やインペラ５５のブレード５５ａの反対面は正圧となる。このため、インペラ５５にはモータＭ側（反ブレード側）からブレード５５ａ側にむかってインペラ５５を浮上させようとする力Ｆが発生する。このインペラ５５に作用する力Ｆは、インペラ５５が発生させる圧力の増加に伴って増え、ロータマグネットと固定子極歯の吸引力を上回ることもある。
そこで、インペラ５５と第２ケース体５２とが干渉しないように支持する必要があるが、図４に示すボールベアリングを用いた転がり軸受を用いる場合、回転子軸６１がスラスト方向にも支持されているため、インペラ５５に作用する浮き上がり力Ｆは問題とならない。

しかしながら、このようにラジアル方向のみならずスラスト方向の荷重を受けることができるボールベアリングを用いた転がり軸受は高価である。

また、図５に示すすべり軸受（例えばメタル含油軸受）を用いた場合には、ラジアル方向の荷重を受けるがスラスト方向の荷重を受けることができない。このため、例えば図５においては回転子軸６１に止め輪６４等を用いて抜け止めする必要がある。

しかしながら、高速回転駆動する場合やインペラ５５を浮上させる力Ｆが大きい場合には抜け止め手段が短時間で摩耗してしまう。
また、インペラ５５と第２ケース体５２とが干渉しないようにスラスト受けを用いて軸方向の移動量を規制しようとした場合、モータＭ側にスラスト受けを配置することができるが、インペラ５５側には吸込み口５２ａが設けられるためスラスト受けを配置することができない。

本発明はこれらの課題を解決すべくなされたものであり、その目的とするところは、回転子軸をスラスト方向には支持しない軸受を用いても長期間にわたってインペラの浮上を抑制することができ簡素で組立て性の良い送風機を提供することにある。

本発明は上記目的を達成するため、次の構成を備える。
ケース体内に固定子及びラジアル軸受を介して回転子軸が支持され当該回転子軸に回転子及びインペラが一体に組み付けられ、前記インペラの回転により前記ケース体内に軸方向から流体を吸い込んで周方向から送風する送風機であって、前記インペラのブレード形成面を前記回転子と軸方向に対向するように前記回転子軸に組み付けられ、当該回転子軸のインペラ側とは反対側の軸端は、スラスト受けにより支持されていることを特徴とする。

これにより、モータを起動してインペラが回転すると当該インペラに軸方向でモータ側に浮き上がる力が作用するが、回転子軸の軸端はスラスト受けに支持されているためインペラが軸方向に移動することはなくなる。よって、インペラとケース体とが干渉することはなく送風機の信頼性を向上させることができる。
また、送風機が高回転駆動しインペラの浮上力が大きい場合でも、モータ側のスラスト受けと接触する軸端面の形状を曲線が緩やかなＲ面等に工夫することで軸方向の浮上を防ぐことができる。
さらに、ケース体に対して軸受ハウジンク、ラジアル軸受、モータ及びインペラを一方向から順に組み付けるだけで組み立てられるので、構造が簡素であり、組立性も向上する。

前記ケース体にはモータ側より流体を吸込んで前記インペラが周回する周方向から送風されることにより、比較的発熱しやすいモータ側より流体を吸込むことでモータの発熱を抑えることができる。

前記ラジアル軸受は、前記回転子軸をスラスト方向に支持しない軸受であってもよい。これにより、ラジアル方向のみならずスラスト方向の荷重を受けることができるボールベアリング等の高価な軸受を使用せずに、コストダウンを図ることができる。

前記ラジアル軸受として、すべり軸受が用いられた場合には、静粛性や耐衝撃性が高く、長寿命化を図ることができる。

上述した送風機を用いれば、すべり軸受などの回転子軸をスラスト方向には支持しない軸受を用いても長期間にわたってインペラの浮上を抑制することができ簡素で組立て性の良い送風機を提供することができる。

送風ファンの外観を示す斜視図である。図１の一部切欠き斜視図である。送風ファンの垂直断面図である。従来の送風ファンの垂直断面図である。従来の送風ファンの垂直断面図である。

以下、本発明に係る送風機の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。本発明に係る送風機は、睡眠時無呼吸症候群の患者向けの治療用送風機などに用いられる。
また、回転子軸を軸支するラジアル軸受として一例としてすべり軸受を用いた場合について説明する。

送風機の概略構成について図１乃至図３を参照して説明する。
図１において、送風機１は、第１ケース体２ａと第２ケース体２ｂとを組み合わせて形成されるケース体２に収納されている。ケース体２のうち第１ケース体２ａの中心部には流体（エア）を吸込む吸込み口２ｃが形成されている。また、ケース体２の外周面には接線方向に延設された吐出口２ｄが形成されている。

図２において、第１ケース体２ａ及び第２ケース体２ｂの外周縁部には凹溝が形成されており、これらが対向して重なり合うことで圧縮室２ｅ（流路）が形成される。

図３において、ケース２体内にはモータＭ及びインペラ９が設けられている。以下、具体的に説明する。第１ケース体２ａには、筒状の軸受ハウジング３が組み付けられている。軸受ハウジング３にはモータ基板４及び固定子５が組み付けられている。また、軸受ハウジン３内にはすべり軸受６（例えばメタル含油軸受、流体動圧軸受等）が組み込まれている。このすべり軸受６を介して回転子軸７が支持されている。この回転子軸７の一端側には回転子８及びインペラ９が一体に組み付けられている。インペラ９は回転子軸７の一端側に対してモールド、接着、圧入等により一体に組み付けられる。回転子８はカップ状に形成された回転子ヨーク８ａの内周壁に環状のマグネット（図示せず）が設けられている。このマグネットは固定子極歯と対向して配置されている。尚、すべり軸受６は振動騒音が少なく耐衝撃性が高く高回転数まで耐え得るほかに、長寿命化を図れる等の利点がある。

インペラ９は、ブレード９ａが放射状に形成されたブレード形成面を回転子８と軸方向に対向するように回転子軸７に組み付けられている（図２参照）。また、回転子軸７の他端、即ちインペラ９とは反対側の軸端は、第２ケース体２ｂに設けられたスラスト受け１０により支持されている。回転子軸７の軸端はＲ面状に形成されており、スラスト受け１０と接触しながら回転する。スラスト受け１０としては、回転子軸７との摺動特性に優れた樹脂材（例えばＰＥＥＫ（ポリエーテルエーテルケトン）材）が用いられる。

モータＭを起動してインペラ９が回転すると、ケース体２内に吸込み口２ｃから図２の矢印Ｇ方向に流体（エア）が吸い込まれ、ブレード９ａに沿って圧縮室２ｅに導かれインペラ９の回転にしたがって圧縮されて吐出口２ｄから吐出されるようになっている。
このとき、インペラ９が回転すると当該インペラ９に軸方向でモータＭ側に浮き上がる力Ｆが作用するが（図２参照）、回転子軸７の軸端はスラスト受け１０に支持されているためインペラ９が軸方向に移動することはなくなる（図３参照）。よって、インペラ９とケース体２とが干渉することはなく信頼性を向上させることができる。また、送風機１が高回転駆動しインペラ９の浮き上がる力Ｆが大きい場合でも、モータＭ側のスラスト受け１０と接触する軸端面の形状を曲線が緩やかなＲ面等に工夫することでインペラ９の軸方向の浮上を防ぐとともにスラスト受けの磨耗も防ぐことができる。
さらに、ケース体２に対して軸受ハウジング３、すべり軸受６、モータＭ（モータ基板４及び固定子５、回転子８及びインペラ９）を一方向から順に組み付けるだけで組み立てられるので、構造が簡素であり、組立性も向上する。

また、ケース体２にはモータＭ側より流体を吸込んでインペラ９が周回する周方向から送風されることにより、比較的発熱しやすいモータＭ側より流体を吸込むことでモータＭの発熱を抑えることができる。

上記実施例は、アウターロータ型のモータＭを用いて説明したが、インナーロータ型のモータＭであっても適用することができる。
また、ラジアル軸受として、すべり軸受を例示したが、他の軸受であってもよい。
また、流体はエアについて説明したが、例えばガス、水蒸気等他の流体であってもよい。

１送風機
２ケース体
２ａ第１ケース体
２ｂ第２ケース体
２ｃ吸込み口
２ｄ吐出口
２ｅ圧縮室
３軸受ハウジング
４モータ基板
５固定子
６すべり軸受
７回転子軸
８回転子
８ａ回転子ヨーク
９インペラ
９ａブレード
１０スラスト受け
Ｍモータ

Claims

ケース体内に固定子及びラジアル軸受を介して回転子軸が支持され当該回転子軸に回転子及びインペラが一体に組み付けられ、前記インペラの回転により前記ケース体内に軸方向から流体を吸い込んで周方向から送風する送風機であって、
前記インペラのブレード形成面を前記回転子と軸方向に対向するように前記回転子軸に組み付けられ、当該回転子軸のインペラ側とは反対側の軸端は、スラスト受けにより支持されていることを特徴とする送風機。
前記ケース体にはモータ側より流体を吸込んで前記インペラが周回する周方向から送風される請求項１記載の送風機。
前記ラジアル軸受は、前記回転子軸をスラスト方向に支持しない軸受である請求項１又は請求項２記載の送風機。
前記ラジアル軸受は、すべり軸受が用いられる請求項１乃至請求項３のいずれか１項記載の送風機。