JP2014084576A - 支保工用部材、並びに、土留め壁の切削方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支保工用部材1は、立坑30の土留め壁31の一部たる切削可能領域を、その周囲に存在する地盤の土圧や水圧の外力に対抗させるべく設けられる補強部材である。この支保工用部材1は、複数の支持片3が直列状に並べられて連結された本体2を有し、シールド掘削機Sによって切削可能領域を切削する場合に、シールド掘削機Sと切削可能領域との間に配されて使用される。そして、支保工用部材1を前記間に配した状態で、シールド掘削機Sを作動すると、当該支保工用部材1には、その進行方向に直交する方向に外力が作用し、支持片3同士の合わせ面Gを基準に、各支持片3が相対移動して分断する。
【選択図】図1
Description
一般的に、このシールド工法は、まず、開切工法によって、縦穴たる立坑(発進立坑)を形成し、この発進立坑から地下にシールド掘削機を運び込み、発進立坑の掘削側面をシールド掘削機で掘削して、横方向に発進し、目的地点たる終点までトンネルを掘削する工法である。なお、通常、このようなシールド工法においては、トンネルの終点や、終点に辿り着くまでの中間地点に、発進立坑と同様の縦穴(到達立坑)が形成され、その到達立坑にシールド掘削機を到達させる。
このような事情により、シールド工法を用いたトンネル工事では、立坑における、作業効率の向上及び安全性の向上が望まれている。
例えば、特許文献1にその技術が開示されている。
また、切削可能領域の断面を通常の断面よりも大断面化する場合においても、同様の問題が懸念されていた。
そこで、シールド工法における通常の工程を利用するべく提供される請求項4に記載の発明は、直列方向に隣接した支持片同士は、アルカリ性を呈する液体によって分解する分解可能部材を介して連結されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の支保工用部材である。
すなわち、先に説明したように、アンカー部材のような補強部材によって補強された切削可能領域を、シールド掘削機によって切削する場合であって、補強部材の一部あるいは全部を除去しなければならないような状況であっても、支保工用部材を用いた切削可能領域の補強が可能であるため、作業上の安全性が不十分となることはない。
また、本発明では、支保工用部材の分断を、シールド掘削機の切削動作によって可能にしているため、SEW工法の施工性を確保することができる。
そこで、そのような不具合を解消するべく提供される請求項8に記載の発明は、前記補強部材は、外力の作用によって引張り力が発生する引張り部材と、当該引張り部材に引張り力を発生させる補助機能を有する緊張補助手段を有し、除去工程では、緊張補助手段の一部又は全部が除去されることを特徴とする請求項7に記載の土留め壁の切削方法である。
また、本発明の土留め壁の切削方法は、切削可能領域を補強する補強部材の緊張補助手段の一部又は全部を除去したとしても、支保工用部材による切削可能領域の補強効果が期待できるため、切削作業の安全性を確保することができる。さらに、その支保工用部材は、前記したように、シールド掘削機の動作によって容易に分断できるため、SEW工法の施工性を確保することができる。
本実施形態の支保工用部材1は、シールドトンネルを掘削するにあたって形成される立坑30の土留め壁31を、一時的に支保すると共に、支保の必要性がなくなれば容易に破砕できる機能を備えたものである。そして、本実施形態では、特に、仮壁切削工法たるSEW工法(Shield Earth Retaining Wall System)に用いられる土留め壁31の切削部分を支保することを目的としたものである。
なお、本実施形態では、支持片3同士を単に連結ピン5で連結しただけであるが、連結ピン5あるいはピン穴36に接着剤等を塗布して連結しても構わない。
本実施形態の支保工用部材1は、前記したように、SEW工法に用いられる土留め壁31の切削可能領域11を支保する部材である。特に、本実施形態の支保工用部材1は、設置環境(例えば大深度領域に配する等)や設計条件(例えば大断面に設計する等)等に起因した切削可能領域の撓み量を抑制するべく、アンカー部材(補強部材)12が設置された切削可能領域(以下、単にアンカー補強領域ともいう)11の切削を行う場合に好適に使用できるものである。
なお、以下の説明においては、アンカー補強領域11を備えない土留め壁あるいはアンカー補強壁の施工途中の土留め壁は、単に土留め壁31という。
まず、図5に示すように、公知のソイルセメント地中連続壁工法(TRD工法)を用いて、平面視形状が四角形を呈する立坑30の側壁たる土留め壁31a〜31dを施工する。このとき、シールド掘削機Sの発進方向にあたる土留め壁31bには、シールド掘削機Sにより直接切削可能な切削可能領域11が形成される。すなわち、土留め壁31bの施工においては、図6に示すように、切削可能領域11が位置する部分に複数の長尺樹脂体13を配し、それ以外の部分(非切削領域)に金属部材15を配する。
なお、立坑30には、土留め壁31a〜31dに掛かる土圧や水圧(以下、単に土圧等という)に対抗させるべく、一定深さごとに公知の切梁(図示しない)が設けられる。
なお、中間部材25及び受圧板26は、支保工用部材1と同様のガラス製の長繊維によって強化されたポリウレタン発泡樹脂(FFU)によって成形された部材である。
こうして、アンカー補強壁31の施工が完了すれば、アンカー補強領域11の切削工事への移行が可能となる。以下、アンカー補強領域11の切削方法について説明する。
アンカー補強領域11の切削工事では、図1に示すように、まず、坑口コンクリート53を打設して、その坑口コンクリート53の内側の所定の位置にシールド掘削機Sをセットする。このとき、シールド掘削機Sは、切羽Kをアンカー補強領域11から一定の間隔(例えば500〜1000mm)離反した位置で対向させた状態とする。そして、アンカー補強領域11に掛かる土圧等に基づいて、図1に示すように、そのシールド掘削機Sとアンカー補強領域11との間の所定の位置に支保工用部材1が設置される。
このように、支保工用部材1は、シールド掘削機Sを作動することによって、支持片3同士の合わせ面Gで容易に分断する(分断工程)。そして、支保工用部材1は、図13に示すように、瞬間的に、本体2を構成する支持片3と同数の数だけ分断する。
そして、シールド掘削機Sが支保工用部材1による補強がなくなった切削可能領域11に達すれば、切羽により直接的に切削可能領域11が切削される。
2 本体
3 支持片
5 連結ピン
11 切削可能領域
12 アンカー部材(補強部材)
14 緊張補助手段
20 テンドン
21 引張り部
26 受圧板
30 立坑
31 土留め壁
37 アンカー固定穴
62 分解可能部材
68 狭窄部
G 合わせ面
K 切羽
S シールド掘削機
Claims (8)
- シールド掘削機によって切削可能な切削可能領域を備えた立坑の側壁たる土留め壁に掛かる土圧及び/又は水圧を支保する支保工用部材であって、
シールド掘削機と切削可能領域との間に配することが可能な本体を有し、
前記本体は、分断可能部を有するものであり、シールド掘削機の進行方向に対して交差する方向の外力が作用すると、少なくとも分断可能部で分断することを特徴とする支保工用部材。 - 本体を構成する複数の支持片を有し、当該支持片を直列状に並べて連結されたものであり、シールド掘削機と切削可能領域との間に配した状態を基準に、支持片同士の合わせ目が、シールド掘削機の進行方向に対して交差して、前記分断可能部を形成することを特徴とする請求項1に記載の支保工用部材。
- 直列方向に隣接した支持片同士は、ピン状の部材によって連結されていることを特徴とする請求項2に記載の支保工用部材。
- 直列方向に隣接した支持片同士は、アルカリ性を呈する液体によって分解する分解可能部材を介して連結されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の支保工用部材。
- 支持片は、外観が直方体状あるいは円筒状であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の支保工用部材。
- 前記本体は、長繊維で補強された発泡樹脂成形体によって構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の支保工用部材。
- 立坑の側壁たる土留め壁には、シールド掘削機によって切削可能な切削可能領域があり、切削可能領域には、補強部材が設けられており、当該補強部材は、立坑の周囲を覆った地盤側に引っ張る引張り力によって切削可能領域の曲げ強度を補強するものであって、
切削可能領域を切削する場合においては、シールド掘削機と切削可能領域との間に支保工用部材を配し、その状態で、前記補強部材の一部又は全部を除去する除去工程と、シールド掘削機によって支保工用部材の本体を分断する分断工程が実施されることを特徴とする土留め壁の切削方法。 - 前記補強部材は、外力の作用によって引張り力が発生する引張り部材と、当該引張り部材に引張り力を発生させる補助機能を有する緊張補助手段を有し、
除去工程では、緊張補助手段の一部又は全部が除去されることを特徴とする請求項7に記載の土留め壁の切削方法。
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