JP2014084327A - 樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板 - Google Patents

樹脂組成物、プリプレグ、積層板及びプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】ハロゲン化化合物やリン化合物を使用せずに高度の難燃性を保持し、耐熱性が高く、面方向の熱膨張率が低く、かつドリル加工性に優れるプリント配線板材料樹脂組成物、プリプレグ、積層板及び金属張積層板を提供する事を課題とする。
【解決手段】水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂(C)並びに無機充填材(D)を含有する、樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物、プリプレグ、金属箔張積層板、積層板及びプリント配線板に関する。
近年、電子機器や通信機、パーソナルコンピューター等に広く用いられている半導体の高集積化・高機能化・高密度実装化はますます加速しており、以前にもまして半導体プラスチックパッケージ用積層板に対する特性、高信頼性への要求が高まっている。特に環境問題への関心の高まりから無鉛半田を使用するため高温でのリフロー工程に適合する高い耐熱性が求められている。
また、近年では積層板の面方向の熱膨張率低減が強く求められている。これは半導体素子と半導体プラスチックパッケージ用プリント配線板の熱膨張率の差が大きく、熱衝撃が加わったときに熱膨張率差により半導体プラスチックパッケージに反りが発生し、半導体素子と半導体プラスチックパッケージ用プリント配線板間や、半導体プラスチックパッケージと実装されるプリント配線板間で接続不良が生じるためである。
積層板の面方向の熱膨張率を小さくする方法として、無機フィラーを充填させる方法がある。しかし、無機フィラーの充填量が多くなると、得られた樹脂組成物が硬く脆くなり、ドリルビットの摩耗が早く、ドリルビットの折損や孔位置精度の低下によりドリルビットの交換の頻度が増えることで生産性を著しく低下させるという問題があった。
また、他の手法としては、ゴム弾性のある有機フィラーを、エポキシ樹脂を含むワニスに配合させることが知られているが(特許文献1〜5)、このワニスを使用した場合、積層板の難燃化のために臭素系難燃剤を使用することがあり環境に負荷を与えることがあった。
この問題を解決するためにゴム弾性パウダーとしてシリコーンゴムを使用する方法も知られているが(特許文献6)、これではドリル加工性は十分ではなかった。
特許第3173332号公報 特開平8−48001号公報 特開2000−158589号公報 特開2003−246849号公報 特開2006−143973号公報 特開2009−035728号公報
ハロゲン化化合物やリン化合物を使用せずに高度の難燃性を保持し、耐熱性が高く、面方向の熱膨張率が低く、かつドリル加工性に優れるプリント配線板材料樹脂組成物、プリプレグ、積層板、金属張積層板及びプリント配線板を提供する事を課題とする。
本発明者らは、樹脂組成物として、水酸基含有シリコーン化合物、シアン酸エステル化合物、フェノール樹脂及び無機充填材又は、水酸基含有シリコーン化合物、シアン酸エステル化合物、BT樹脂及び無機充填材を配合することにより、得られた金属張り積層板が、高度の難燃性を保持し、耐熱性が高く、面方向の熱膨張率が低く、かつドリル加工性に優れていることを見出し本発明に到達した。
本発明による金属箔張積層板は、優れた難燃性、低熱膨張率、かつ、高耐熱・高信頼性、ドリル加工性を要求される半導体プラスチックパッケージ用の材料に好適である。
本発明の一態様によれば、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂(C)並びに無機充填材(D)を含有する樹脂組成物である。
また、本発明の別の態様としては、前記樹脂組成物成分に加え、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)を含有する樹脂組成物である。
また、本発明の別の態様としては、前記樹脂組成物成分に加え、マレイミド化合物(F)を含有する樹脂組成物である。
また、本発明の別の態様としては、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物とマレイミド化合物をプレポリマー化してなるBT樹脂(G)及び無機充填材(D)を含有する樹脂組成物である。
また、本発明の別の態様としては、前記樹脂組成物成分に加え、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)を含有する樹脂組成物である。
また、本発明の別の態様としては、前記樹脂組成物成分に加え、イミダゾール化合物を含有する樹脂組成物である。
さらに本発明の別の態様においては、前記樹脂組成物と基材からなるプリプレグ及び該プリプレグを用いた積層板、プリント配線板も提供される。
本発明で用いられる水酸基含有シリコーン化合物(A)は、主骨格にシロキサン結合(Si−O−Si結合)を有するシリコーン化合物に脂肪族炭化水素基及び水酸基もしくは水酸基を含有するアルキル基又はアリール置換基が導入されたものである。水酸基含有シリコーン化合物(A)を、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂(C)並びに無機充填材(D)、もしくは、シアン酸エステル化合物とマレイミド化合物をプレポリマー化してなるBT樹脂(G)及び無機充填材(D)とともに用いることで、低熱膨張の積層板が得られる傾向にある。
上記の水酸基含有シリコーン化合物(A)としては、下記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を有し、アルコキシ基を含有しないシリコーン化合物であることが好ましい。特に、作業性に優れる点から、液状のものが好ましい。
Figure 2014084327
(上記式(1)中、R1はそれぞれ同一又は異なって、置換もしくは非置換の1価の炭化水素基である。また、nは1〜100の整数である。)
Figure 2014084327
(上記式(2)中、R1は、上記式(1)中のものと同義であり、R2はそれぞれ同一又は異なって、アルキル基及び/又は、アリール基である。また、nは1〜200の整数である。)
Figure 2014084327
(上記式(3)中、R1は、上記式(1)中のものと同義であり、R3はそれぞれ同一又は異なって、アルキル基である。また、nは1〜200の整数である。)
上記式(1)中、R1で表される1価の炭化水素基の具体例としては、置換もしくは非置換の脂肪族炭化水素基が挙げられ、炭素数1〜20のものが好ましく、炭素数1〜8のものがより好ましい。より具体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、これらの1価の炭化水素基の水素原子の一部又は全部が、エポキシ基(ただし、エポキシシクロヘキシル基は除く)、メタクリル基、アクリル基、メルカプト基、アミノ基等で置換された基が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらのなかでも、R1としては、メチル基、エチル基、水素原子が好ましく、メチル基がより好ましい。
上記式(2)中、R2で表されるアルキル基及び/又はアリール基は、アルキル基は炭素数1〜20のものが好ましく、1〜10のものがより好ましい。より具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられるがこれらに限定されない。アリール基は炭素数1〜20のものが好ましく、1〜10のものがより好ましい。より具体的には、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基等が挙げられるがこれらに限定されない。これらのなかでも、R2としては、R2がそれぞれメチレン基とフェニレン基である組み合わせ及び双方のR2がフェニレン基である組み合わせが好ましく、R2がそれぞれメチレン基とフェニレン基の組み合わせがより好ましい。
上記式(3)中、R3で表されるアルキル基は炭素数1〜20のものが好ましく、1〜10のものがより好ましい。より具体的には、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基等が挙げられるがこれらに限定されない。これらのなかでも、R3としては、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基が好ましく、エチレン基、プロピレン基がより好ましい。
上記式(1)〜(3)で表される繰り返し単位を有するシリコーン化合物は、重合度が3〜100であることが好ましい。重合度がこの範囲のものは、工業的に合成が容易であるため、入手し易い。これらの特性に加えて、さらに硬化収縮を抑えることができる観点から、重合度は3〜50がより好ましく、3〜10がさらに好ましい。
本発明における水酸基含有シリコーン化合物(A)の分子量としては、数平均分子量(Mn)として、100〜10000の範囲であることが好ましく、その中でもハンドリング性の観点から100〜6000の範囲であることが特に好ましい。
本発明における水酸基含有シリコーン化合物(A)の水酸基当量としては、50〜5000g/eq.の範囲であることが好ましく、その中でもハンドリング性の観点から50〜3000g/eq.範囲であることが特に好ましい。
本発明における水酸基含有シリコーン化合物(A)の粘度としては、25℃の時5〜1000mm/Sの範囲であることが好ましく、その中でもハンドリング性の観点から5〜500mm/Sの範囲であることが特に好ましい。
上述した水酸基含有シリコーン化合物(A)は、公知の方法により製造することができ、また、市販品を用いることもできる。例えば、式(4)で表されるBY16−752及びBY16−799(東レダウコーニング(株)製)、式(5)で表されるPRX413及びBY16−873、(東レダウコーニング(株)製)、式(6)で表されるX−22−170BX、(東レダウコーニング(株)製)等が好適に用いられる。
Figure 2014084327
(式中、Rはそれぞれ同一又は異なって、アルキル基である。nは1〜200整数を表す。)
Figure 2014084327
(式中、nは1〜200整数を表す。)
Figure 2014084327
(式中、nは1〜200整数を表す。)
本発明の樹脂組成物中における水酸基含有シリコーン化合物(A)の含有量は、特に限定されないが、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)〜(C)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及びマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、5〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量部である。
また、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)、(G)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、5〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量部である。
水酸基含有シリコーン化合物(A)の含有量を好ましい範囲内とすることで、ガラス転移温度、耐熱性、低熱膨張率に優れる積層板を得ることが出来る。
本発明に使用されるシアン酸エステル化合物(B)は、耐薬品性、接着性などに優れた特性を有するため、本発明における樹脂組成物の成分として好適に使用することができる。シアン酸エステル化合物(B)としては、例えば式(7)で表されるナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物、式(8)で表されるノボラック型シアン酸エステル化合物、ビフェニルアラルキル型シアン酸エステル、ビス(3,5−ジメチル4−シアナトフェニル)メタン、ビス(4−シアナトフェニル)メタン、1,3−ジシアナトベンゼン、1,4−ジシアナトベンゼン、1,3,5−トリシアナトベンゼン、1,3−ジシアナトナフタレン、1,4−ジシアナトナフタレン、1,6−ジシアナトナフタレン、1,8−ジシアナトナフタレン、2,6−ジシアナトナフタレン、2、7−ジシアナトナフタレン、1,3,6−トリシアナトナフタレン、4、4’−ジシアナトビフェニル、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、2、2’−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、等が挙げられる。
この中でも式(7)で表されるナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物、式(8)で表されるノボラック型シアン酸エステル化合物、ビフェニルアラルキル型シアン酸エステルが難燃性に優れ、硬化性が高く、かつ硬化物の熱膨張係数が低いことから特に好ましい。
Figure 2014084327
(7)
式中、R4は各々独立に水素原子又はメチル基を表し、中でも水素原子が好ましい。
式中、nは1以上の整数を示す。nの上限値は、通常は10、好ましくは6である。
Figure 2014084327
(8)
式中、R5は各々独立に水素原子又はメチル基を表し、中でも水素原子が好ましい。
式中、nは1以上の整数を示す。nの上限値は、通常は10、好ましくは7である。
これらのシアン酸エステル化合物の製法は、特に限定されず、シアン酸エステル合成として現存するいかなる方法で製造してもよい。具体的に例示すると、式(9)で表されるナフトールアラルキル型フェノール樹脂とハロゲン化シアンを不活性有機溶媒中で、塩基性化合物存在下反応させることにより得ることができる。また、同様なナフトールアラルキル型フェノール樹脂と塩基性化合物による塩を、水を含有する溶液中にて形成させ、その後、ハロゲン化シアンと2相系界面反応を行い、合成する方法を採ることもできる。
Figure 2014084327
(9)
(式中、R6は水素原子またはメチル基を示し、nは平均値として任意の数(好ましくは1〜10までの整数)を示す。)
また、ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物は、α−ナフトールあるいはβ−ナフトール等のナフトール類とp−キシリレングリコール、α,α’−ジメトキシ−p−キシレン、1,4−ジ(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ベンゼン等との反応により得られるナフトールアラルキル樹脂とシアン酸とを縮合させて得られるものから選択することができる。
本発明に用いるフェノール樹脂(C)としては、1分子中にフェノール性水酸基を2個以上有する樹脂であれば、公知のものを適宜用いることができ、その種類は特に限定されない。その具体例としては、例えば、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、ザイロック型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、式(9)で表されるナフトールアラルキル型フェノール樹脂、式(10)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、アミノトリアジンノボラック型フェノール樹脂等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらは、目的に応じて1種を単独で或いは2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。これらのなかでも、吸水性及び耐熱性の観点からは、クレゾールノボラック型フェノール樹脂、アミノトリアジンノボラック型フェノール樹脂、ナフタレン型フェノール樹脂、式(9)で表されるナフトールアラルキル型フェノール樹脂、式(10)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂が好ましく、とりわけ、クレゾールノボラック型フェノール化合物、式(9)で表されるナフトールアラルキル型フェノール樹脂、式(10)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂がより好ましい。
Figure 2014084327
(10)
(式中、R7は水素原子またはメチル基を示し、nは平均値として任意の数(好ましくは1〜10までの整数)を示す。)
本発明の樹脂組成物におけるシアン酸エステル化合物(B)及びフェノール樹脂(C)の好ましい含有量としては、両者とも樹脂組成物における機能が硬化剤として働くため合算して計算される。
樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系において、(A)〜(C)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及びマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、10〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは20〜40質量部である。
シアン酸エステル化合物(B)及びフェノール樹脂の合計含有量を好ましい範囲内とすることで、硬化度が上がり、難燃性、ガラス転移温度、吸水率、および弾性率を有するプリント配線板を得ることができる。
本発明において用いられる無機充填材(D)は、当業界において通常用いられるものであれば特に限定されない。例えば、天然シリカ、溶融シリカ、アモルファスシリカ、中空シリカ等のシリカ類、水酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム加熱処理品(水酸化アルミニウムを加熱処理し、結晶水の一部を減じたもの)、ベーマイト、水酸化マグネシウム等の金属水和物、酸化モリブデン、モリブデン酸亜鉛等のモリブデン化合物、ホウ酸亜鉛、錫酸亜鉛、アルミナ、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、焼成カオリン、焼成タルク、マイカ、ガラス短繊維(EガラスやDガラスなどのガラス微粉末類)、中空ガラス、球状ガラスなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することが可能である。
その中でも、熱膨張率、耐燃性の観点から、シリカ、ベーマイト、水酸化マグネシウム、アルミナ、タルクが好ましく、ドリル加工性の観点からモリブデン化合物や無機酸化物をコートしたモリブデン酸化合物が好ましい。
無機充填材(D)の平均粒子径(D50)は特に限定されないが、分散性を考慮すると平均粒子径(D50)が0.2〜5μmであることが好ましい。ここでD50とはメジアン径(メディアン径)であり、測定した粉体の粒度分布を2つに分けたときの大きい側の個数又は質量と小さい側の個数又は質量が全粉体のそれの50%をしめるときの粒子径で、一般的には湿式レーザー回折・散乱法により測定される。
本発明の樹脂組成物における無機充填材(D)の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)〜(C)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及びマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、50〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは80〜300質量部である。
また、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)、(G)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、50〜400質量部であることが好ましく、より好ましくは80〜300質量部である。
無機充填材(D)の含有量を好ましい範囲内とすることで、難燃性、成形性、ドリル加工性に優れたプリント配線板を得ることができる。
前記無機充填材(D)に加えて、無機充填材の分散性、樹脂と無機充填材やガラスクロスの接着強度を向上させるために、シランカップリング剤や湿潤分散剤を併用することも可能である。
これらのシランカップリング剤としては、一般に無機物の表面処理に使用されているシランカップリング剤であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン系、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシランなどのエポキシシラン系、γ−メタアクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのビニルシラン系、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩などのカチオニックシラン系、フェニルシラン系などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜組み合わせて使用することも可能である。
また湿潤分散剤としては、塗料用に使用されている分散安定剤であれば、特に限定されるものではない。例えばビッグケミー・ジャパン(株)製のDisperbyk−110、111、180、161、BYK−W996、W9010、W903等の湿潤分散剤が挙げられる。
本発明の樹脂組成物における非ハロゲンエポキシ樹脂(E)としてはハロゲン原子を分子構造に含まないものであれば特に限定されない。
例えば、式(11)で表されるフェノールフェニルアラルキルノボラック型エポキシ樹脂、式(12)で表されるフェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、式(13)で表されるナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、また熱膨張を低くするために式(14)で表されるアントラキノン型エポキシ樹脂や式(15)、式(16)で表されるポリオキシナフチレン、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、3官能フェノール型エポキシ樹脂、4官能フェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、アラルキルノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン、グリシジルエステル、ブタジエンなどの2重結合をエポキシ化した化合物、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応により得られる化合物等が挙げられ、この中でも、特に難燃性を向上させるために式(11)で表されるフェノールフェニルアラルキルノボラック型エポキシ樹脂、式(12)で表されるフェノールビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、式(13)で表されるナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、また熱膨張を低くするために式(14)で表されるアントラキノン型エポキシ樹脂や式(15)、式(16)で表されるポリオキシナフチレンであることが好ましい。
これらの非ハロゲンエポキシ樹脂は、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することが可能である。
Figure 2014084327
(11)
(式中、R8は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜10の数を示す。)
Figure 2014084327
(12)

(式中、R9水素原子またはメチル基を示し、nは1〜10の数を示す。)
Figure 2014084327
(13)
(式中、R10は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜10の数を示す。)
Figure 2014084327
(14)
Figure 2014084327
(15)
(式中、R11はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアラルキル基を表す。)
Figure 2014084327
(16)
(式中、R12はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アラルキル基を表す。)
上記式(15)、式(16)のエポキシ樹脂の製品例としてはDIC株式会社製、EXA−7311、EXA−7311―G3、EXA−7311―G4、EXA−7311―G4S、EXA−7311L,HP−6000が挙げられる。
さらに求められる用途によりリン含有エポキシ樹脂やブロム化エポキシ樹脂も併用することができる。ブロム化エポキシ樹脂とは、1分子中に2個以上のエポキシ基を有する臭素原子含有化合物であれば特に限定されない。具体的には、ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが例示される。
また、シアン酸エステル化合物(B)を樹脂組成物に含有させる場合は、シアン酸エステル化合物(B)シアネート基数と非ハロゲンエポキシ樹脂(E)のエポキシ基数の比(CN/Ep)は、特に限定されないが、耐熱性、難燃性、吸水率の観点から、0.7〜2.5となるように含有させることが好ましく、フェノール樹脂(C)を樹脂組成物に含有させる場合は、フェノール樹脂(C)のフェノール基数と非ハロゲンエポキシ樹脂(E)のエポキシ基数の比(OH/Ep)を0.7〜2.5とすることが好ましい。
OH/Epが0.7以上にすることにより高いガラス転移温度が得られ、2.5未満にすることで高い難燃性が得られるからである。
本発明の樹脂組成物における非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)〜(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及び任意成分として含湯されるマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、5〜60質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量部である。
また、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)、(G)及び非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、5〜60質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量部である。
非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の含有量を好ましい範囲内とすることで、硬化度が上がり、難燃性、ガラス転移温度、吸水率、および弾性率に優れたプリント配線板を得ることができる。
本発明の樹脂組成物におけるマレイミド化合物(F)は、1分子中に1個以上のマレイミド基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、N−フェニルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−マレイミドフェニル)メタン、式(17)で表されるマレイミド化合物、これらマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
その中でも、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、式(17)で表されるマレイミド化合物が好ましく、とりわけ、式(17)に例示されるマレイミド化合物が好ましい。
Figure 2014084327
(17)
(式中、R13は水素原子またはメチル基を示し、nは1〜10の数を示す。)
本発明の樹脂組成物におけるマレイミド化合物(F)の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物成分が、シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系において、(A)〜(C)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、5〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜40質量部である。
マレイミド化合物(F)の含有量を好ましい範囲内とすることで、硬化度が上がり、優れた難燃性、ガラス転移温度、吸水率、および弾性率に優れたプリント配線板を得ることができる。
本発明において用いられるBT樹脂(G)とは、シアン酸エステル化合物及びマレイミド化合物を、無溶剤又はメチルエチルケトン、Nメチルピロドリン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、トルエン、キシレン等の有機溶剤に溶解して加熱混合し、プレポリマー化したものである。
用いるシアン酸エステル化合物は特に限定されず、例えば式(7)で表されるナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物、式(8)で表されるノボラック型シアン酸エステル化合物、ビフェニルアラルキル型シアン酸エステル、ビス(3,5−ジメチル4−シアナトフェニル)メタン、ビス(4−シアナトフェニル)メタン、1,3−ジシアナトベンゼン、1,4−ジシアナトベンゼン、1,3,5−トリシアナトベンゼン、1,3−ジシアナトナフタレン、1,4−ジシアナトナフタレン、1,6−ジシアナトナフタレン、1,8−ジシアナトナフタレン、2,6−ジシアナトナフタレン、2、7−ジシアナトナフタレン、1,3,6−トリシアナトナフタレン、4、4’−ジシアナトビフェニル、ビス(4−シアナトフェニル)エーテル、ビス(4−シアナトフェニル)チオエーテル、ビス(4−シアナトフェニル)スルホン、2、2’−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、等が挙げられる。
この中でも式(7)で表されるナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物、式(8)で表されるノボラック型シアン酸エステル化合物、ビフェニルアラルキル型シアン酸エステルが、得られるプリント配線板の難燃性、硬化性、低熱膨張係数の観点から好ましい。
また、マレイミド化合物も特に限定されないが、N−フェニルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3,5−ジメチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、ビス(3,5−ジエチル−4−マレイミドフェニル)メタン、式(17)で表されるマレイミド化合物、これらマレイミド化合物のプレポリマー、もしくはマレイミド化合物とアミン化合物のプレポリマーなどが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
その中でも、ビス(4−マレイミドフェニル)メタン、2,2−ビス{4−(4−マレイミドフェノキシ)−フェニル}プロパン、ビス(3−エチル−5−メチル−4−マレイミドフェニル)メタン、式(17)で表されるマレイミド化合物が好ましく、とりわけ、式(17)に例示されるマレイミド化合物が好ましい。
BT樹脂(G)におけるマレイミド化合物の割合は特に限定されないが、ガラス転移温度、難燃性、硬化性の観点から、BT樹脂(G)の総量に対し、5〜75質量%の範囲が好ましく、10〜70質量%の範囲が特に好ましい。
また、プレポリマーであるBT樹脂(G)の分子量の範囲は特に限定されるものではないが、ハンドリング性、ガラス転移温度、硬化性の観点から、数平均分子量で約100〜100000の範囲であることが好ましい。
本発明の樹脂組成物におけるBT樹脂(G)の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び無機充填材(D)が含まれる系において、(A)、(G)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、20〜80質量部であることが好ましく、より好ましくは30〜70質量部である。
BT樹脂(G)の含有量を好ましい範囲内とすることで、硬化度が上がり、難燃性、ガラス転移温度、吸水率、および弾性率に優れたプリント配線板を得ることができる。
本発明において用いられる式(18)で表されるイミダゾール化合物は硬化促進の作用を有し、硬化物のガラス転移温度を上げる作用を有する。このイミダゾール置換基Arはフェニル基、ナフタレン基、ビフェニル基、アントラセン基又はその水酸基変性物等が挙げられるが、その中でもフェニル基が好適である。
イミダゾール置換基R14は水素原子、アルキル基またはその水酸基変性物、フェニル基等のアリール基が好適であり、さらに、Ar基、R基ともにフェニル基であることがさらに好ましい。
Figure 2014084327
(18)
(式中、Arはフェニル基、ナフタレン基、ビフェニル基、アントラセン基またはその水酸基変性物、R14は水素原子、アルキル基またはその水酸基変性物、フェニル基等のアリール基を示す。)
本発明の樹脂組成物におけるイミダゾール化合物の含有量は特に限定されないが、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)〜(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及び任意成分として含湯されるマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、0.01〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量部である。
また、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)、(G)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、0.01〜10質量部であることが好ましく、より好ましくは0.1〜5質量部である。
イミダゾール化合物の含有量を好ましい範囲内とすることで、硬化度が上がり、ガラス転移温度、吸水率、および弾性率に優れたプリント配線板を得ることができる。
また本発明においては、所期の特性が損なわれない範囲において、前記イミダゾール化合物に加え、他の硬化促進剤を併用する事も可能である。このような化合物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、パラクロロベンゾイルパーオキサイド、ジ−tert−ブチル−ジ−パーフタレート等で例示される有機過酸化物;アゾビスニトリル当のアゾ化合物;N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチルトルイジン、2−N−エチルアニリノエタノール、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、キノリン、N−メチルモルホリン、トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、テトラメチルブタンジアミン、N−メチルピペリジンなどの第3級アミン類;フェノール、キシレノール、クレゾール、レゾルシン、カテコールなどのフェノール類;ナフテン酸鉛、ステアリン酸鉛、ナフテン酸亜鉛、オクチル酸亜鉛、オレイン酸錫、ジブチル錫マレート、ナフテン酸マンガン、ナフテン酸コバルト、アセチルアセトン鉄などの有機金属塩;これら有機金属塩をフェノール、ビスフェノールなどの水酸基含有化合物に溶解してなるもの;塩化錫、塩化亜鉛、塩化アルミニウムなどの無機金属塩;ジオクチル錫オキサイド、その他のアルキル錫、アルキル錫オキサイドなどの有機錫化合物などが挙げられる。
さらに本発明においては、所期の特性が損なわれない範囲において、シリコーンパウダーを用いても良い。シリコーンパウダーは燃焼時間を遅らせ、難燃効果を高める難燃助剤としての作用がある。
シリコーンパウダーは、シロキサン結合が三次元網目状に架橋したポリメチルシルセスキオキサンを微粉末化したもの、ビニル基含有ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンの付加重合物を微粉末化したもの、ビニル基含有ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンの付加重合物による微粉末の表面にシロキサン結合が三次元網目状に架橋したポリメチルシルセスキオキサンを被服させたもの、無機担持体表面にシロキサン結合が三次元網目状に架橋したポリメチルシルセスキオキサンを被服させたもの等である。
シリコーンパウダーの平均粒子径(D50)は特に限定されないが、分散性を考慮すると平均粒子径(D50)が1〜15μmであることが好ましい。
任意成分として含有されるシリコーンパウダーの配合量は特に限定されないが、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)〜(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及び任意成分として含湯されるマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、3〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜80質量部である。
また、樹脂組成物成分が、水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び無機充填材(D)が含まれる系においては、(A)、(G)及び任意成分として含有される非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、3〜120質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜80質量部である。
シリコーンパウダーの含有量を好ましい範囲内とすることで、難燃助剤としての効果から難燃性、硬度が低い成分が配合されることからドリル加工性、また過剰な添加を避けることで成形性に優れたプリント配線板を得ることができる。
さらに、本発明の樹脂組成物は、必要に応じて溶剤を含有していてもよい。例えば、有機溶剤を用いると、樹脂組成物の調製時における粘度が下がり、ハンドリング性を向上されるとともにガラスクロスへの含浸性が高められる。溶剤の種類は、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂の混合物もしくは水酸基含有シリコーン化合物(A)及びBT樹脂(G)の混合物を溶解可能なものであれば、特に限定されない。その具体例としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルセルソルブなどのケトン類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミドなどのアミド類、プロピレングリコールメチルエーテル及びそのアセテートなどが挙げられるが、これらに特に限定されない。溶剤は、1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明における樹脂組成物は、常法にしたがって調製することができ、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂(C)、無機充填材(D)及び上述したその他の任意成分、もしくは水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)、無機充填材(D)及び上述したその他の任意成分を均一に含有する樹脂組成物が得られる方法であれば、その調製方法は、特に限定されない。例えば、水酸基含有シリコーン化合物、シアン酸エステル、シリカを順次溶剤に配合し、十分に攪拌することで本実施形態の樹脂組成物を容易に調製することができる。
本発明の樹脂組成物の調製時において、必要に応じて有機溶剤を使用することができる。有機溶剤の種類は、水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂(C)もしくは水酸基含有シリコーン化合物(A)及びBT樹脂(G)の混合物を溶解可能なものであれば、特に限定されない。その具体例は、上述したとおりである。
なお、樹脂組成物の調製時に、各成分を均一に溶解或いは分散させるための公知の処理(攪拌、混合、混練処理など)を行うことができる。例えば、無機充填材(D)の均一分散にあたり、適切な攪拌能力を有する攪拌機を付設した攪拌槽を用いて攪拌分散処理を行うことで、樹脂組成物に対する分散性が高められる。上記の攪拌、混合、混練処理は、例えば、ボールミル、ビーズミルなどの混合を目的とした装置、又は、公転・自転型の混合装置などの公知の装置を用いて適宜行うことができる。
一方、本発明のプリプレグは、上記の樹脂組成物を基材と組み合わせる、具体的には、上記の樹脂組成物を基材に含浸又は塗布させることにより、得ることができる。プリプレグの作製方法は、常法にしたがって行うことができ、特に限定されない。例えば、本発明における樹脂成分を基材に含浸又は塗布させた後、100〜200℃の乾燥機中で1〜30分加熱するなどして半硬化(Bステ−ジ化)させることで、本実施形態のプリプレグを作製することができる。なお、本実施形態のプリプレグは、特に限定されないが、プリプレグの総量に対する樹脂組成物(無機充填剤を含む。)の量が、30〜90質量%の範囲であることが好ましい。
本発明で使用される基材としては、特に限定されるものではなく、各種プリント配線板材料に用いられている公知のものを、目的とする用途や性能により適宜選択して使用することができる。その具体例としては、例えば、Eガラス、Dガラス、Sガラス、Qガラス、球状ガラス、NEガラス、Tガラス等のガラス繊維、クォーツ等のガラス以外の無機繊維、ポリパラフェニレンテレフタラミド(ケブラー(登録商標)、デュポン株式会社製)、コポリパラフェニレン・3,4’オキシジフェニレン・テレフタラミド(テクノーラ(登録商標)、帝人テクノプロダクツ株式会社製)等の全芳香族ポリアミド、2,6−ヒドロキシナフトエ酸・パラヒドロキシ安息香酸(ベクトラン(登録商標)、株式会社クラレ製)等のポリエステル、ポリパラフェニレンベンズオキサゾール(ザイロン(登録商標)、東洋紡績株式会社製)、ポリイミドなどの有機繊維が挙げられるが、これらに特に限定されない。
これらの中でも低熱膨張性の観点から、Eガラス、Tガラス、Sガラス、Qガラスが好ましい。
これら基材は1種を単独で或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。
基材の形状としては織布、不織布、ロービング、チョップドストランドマット、サーフェシングマットなど、織布の織り方としては、平織り、ななこ織り、綾織り等が知られており、これら公知のものから目的とする用途や性能により適宜選択して使用することができ、これらを開繊処理したものやシランカップリング剤などで表面処理したガラス織布が好適に使用される。基材の厚さや質量は、特に限定されないが、通常は0.01〜0.3mm程度のものが好適に用いられる。とりわけ、強度と吸水性の観点から、基材は、厚み200μm以下、質量250g/m以下のガラス織布が好ましく、Eガラスのガラス繊維からなるガラス織布がより好ましい。
他方、本発明の金属箔張積層板は、上述のプリプレグを少なくとも1枚以上重ね、その片面もしくは両面に金属箔を配して積層成形することにより、得ることができる。具体的には、前述のプリプレグを1枚あるいは複数枚以上を重ね、所望によりその片面もしくは両面に銅やアルミニウムなどの金属箔を配置した構成とし、これを必要に応じて積層成形することにより、本実施形態の金属箔張積層板を作製することができる。ここで使用する金属箔は、プリント配線板材料に用いられるものであれば、特に限定されないが、圧延銅箔や電解銅箔などの公知の銅箔が好ましい。また、金属箔の厚みは、特に限定されないが、2〜70μmが好ましく、より好ましくは2〜35μmである。金属箔張積層板の成形方法及びその成形条件についても、特に限定されず、一般的なプリント配線板用積層板及び多層板の手法及び条件を適用することができる。例えば、金属箔張積層板の成形時には多段プレス機、多段真空プレス機、連続成形機、オートクレーブ成形機などを用いることができ、また、温度は100〜300℃、圧力は面圧2〜100kgf/cm、加熱時間は0.05〜5時間の範囲が一般的である。さらに、必要に応じて、150〜300℃の温度で後硬化を行うこともできる。また、本実施形態のプリプレグと、別途作製した内層用の配線板とを組み合わせて積層成形することにより、多層板とすることも可能である。
上記の本実施形態の金属箔張積層板は、所定の配線パターンを形成することにより、プリント配線板として好適に用いることができる。そして、本発明の金属箔張積層板は、低い熱膨張率、高い難燃性、良好な成形性及びドリル加工性を有し、そのような性能が要求される半導体パッケージ用プリント配線板として、殊に有効に用いることができる。
本発明におけるプリント配線板は、例えば、以下の方法により製造することができる。まず、本発明の銅張積層板等の金属箔張積層板を用意する。金属箔張積層板の表面にエッチング処理を施して内層回路の形成を行い、内層基板を作製する。この内層基板の内層回路表面に、必要に応じて接着強度を高めるための表面処理を行い、次いでその内層回路表面に本発明のプリプレグを所要枚数重ね、更にその外側に外層回路用の金属箔を積層し、加熱加圧して一体成形する。このようにして、内層回路と外層回路用の金属箔との間に、基材及び熱硬化性樹脂組成物の硬化物からなる絶縁層が形成された多層の積層板が製造される。次いで、この多層の積層板にスルーホールやバイアホール用の穴あけ加工を施した後、この穴の壁面に内層回路と外層回路用の金属箔とを導通させるめっき金属皮膜を形成し、更に外層回路用の金属箔にエッチング処理を施して外層回路を形成し、プリント配線板が製造される。
本発明のプリプレグ(基材及びこれに添着された本発明の樹脂組成物)、金属箔張積層板の樹脂組成物層(本発明の樹脂組成物からなる層)が、本発明の樹脂組成物を含む絶縁層を構成することになる。
以下に、実施例、比較調製例、比較例を示し、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
合成例1 α−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物の合成
温度計、攪拌器、滴下漏斗及び還流冷却器を取りつけた反応器を予めブラインにより0〜5℃に冷却しておき、そこへ塩化シアン7.47g(0.122mol)、35%塩酸9.75g(0.0935mol)、水76ml、及び塩化メチレン44mlを仕込んだ。
この反応器内の温度を−5〜+5℃、pHを1以下を保ちながら、撹拌下、式(9)におけるR6がすべて水素原子であるα−ナフトールアラルキル型フェノール樹脂(SN485、OH基当量:214g/eq.軟化点:86℃、新日鐵化学(株)製)20g(0.0935mol)、及びトリエチルアミン14.16g(0.14mol)を塩化メチレン92mlに溶解した溶液を滴下漏斗により1時間かけて滴下し、滴下終了後、更にトリエチルアミン4.72g(0.047mol)を15分間かけて滴下した。
滴下終了後、同温度で15分間撹拌後、反応液を分液し、有機層を分取した。得られた有機層を水100mlで2回洗浄した後、エバポレーターにより減圧下で塩化メチレンを留去し、最終的に80℃で1時間濃縮乾固させて、α−ナフトールアラルキル樹脂のシアン酸エステル化物(α−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物)が23.5g得られた。
合成例2 BT樹脂1の合成
合成例1で作成したα−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物(シアネート当量:261g/eq.)36質量部と式(17)におけるRがすべて水素原子であり、nが0〜1であるマレイミド化合物(BMI−2300、大和化成工業(株)製)26質量部をジメチルアセトアミドに溶解し、150℃で攪拌しながら反応させ、BT樹脂1を得た。
合成例3 BT樹脂2の合成
合成例1で作成したα−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物(シアネート当量:261g/eq.)30質量部と合成例2で使用したマレイミド化合物(BMI−2300、大和化成工業(株)製)30質量部をジメチルアセトアミドに溶解し、150℃で攪拌しながら反応させ、BT樹脂2を得た。
実施例1
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1(BY16−752,OH当量:1500g/eq.、東レ・ダウコーニング(株)製)17質量部とポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂(HP−6000,エポキシ当量:250g/eq.、DIC(株)製)27質量部、式(10)におけるR7がすべて水素原子であるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂(KAYAHARD GPH−103、日本化薬(株)製、水酸基当量:231g/eq.)18質量部、ナフタレン型フェノール樹脂(EPICLON EXB−9500、DIC(株)製、水酸基当量:153g/eq.)18質量部、アミノトリアジンノボラック樹脂(PHENOLITE LA−3018−50P、水酸基当量:151g/eq.、DIC(株)製)3質量部、ビス(3−エチル−5−メチル−4マレイミドフェニル)メタン(BMI−70、ケイアイ化成製)17質量部、シランカップリング剤(Z6040、東レ・ダウコーニング(株)製)5質量部、湿潤分散剤1(disperbyk−161、ビッグケミージャパン(株)製)1質量部、球状溶融シリカ(SC2500−SQ、粒径:0.5μm、アドマテックス(株)製)150質量部、イミダゾール(2E4MZ、四国化成工業(株)製)0.02質量部を混合してワニスを得た。このワニスをメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのTガラス織布に含浸塗工し、140℃で3分間加熱乾燥して、樹脂含有量46質量%のプリプレグを得た。
実施例2
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1の代わりにフェノール変性シリコーン化合物2(BY16−799,水酸基当量:750g/eq.、東レ・ダウコーニング(株)製)を17質量部使用した以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
実施例3
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1の代わりに両末端シラノールジメチルシリコーン化合物1(BY16−873、東レ・ダウコーニング(株)製)を17質量部使用した以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
実施例4
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1の代わりに両末端シラノールジメチルシリコーン化合物2(PRX417、東レ・ダウコーニング(株)製)を17質量部使用した以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
実施例5
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1を17質量部、ポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂(HP−6000)を21質量部、合成例1で得られたα−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物(シアネート当量:261g/eq.)を36質量部、式(17)で表されるマレイミド化合物(BMI−2300、大和化成工業(株)製)を26質量部、シランカップリング剤(Z6040)を5質量部、湿潤分散剤1(disperbyk−161)を1質量部、湿潤分散剤2(disperbyk−111、ビッグケミージャパン(株)製)を2質量部、球状溶融シリカ(SC2500−SQ)を200質量部、式(18)のR14及びArがすべてフェニル基である2,4,5−トリフェニルイミダゾール(和光純薬工業(株)製)を1質量部混合してワニスを得た。このワニスをメチルエチルケトンで希釈し、厚さ0.1mmのTガラス織布に含浸塗工し、140℃で3分間加熱乾燥して、樹脂含有量46質量%のプリプレグを得た。
実施例6
α−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物とマレイミド化合物の代わりに合成例2で作成したBT樹脂1を62質量部使用した以外は実施例5と同様にしてプリプレグを得た。
実施例7
α−ナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物とマレイミド化合物の代わりに合成例3で作成したBT樹脂2を62質量部使用した以外は実施例5と同様にしてプリプレグを得た。
実施例8
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1の代わりにフェノール変性シリコーン化合物2を17質量部使用した以外は実施例5と同様にしてプリプレグを得た。
実施例9
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1の代わりに両末端シラノールジメチルシリコーン化合物1を17質量部使用した以外は実施例5と同様にしてプリプレグを得た。
実施例10
水酸基含有シリコーン化合物として、フェノール変性シリコーン化合物1の代わりに両末端シラノールジメチルシリコーン化合物2を17質量部使用した以外は実施例5と同様にしてプリプレグを得た。
比較例1
フェノール変性シリコーン化合物1を使用せず、ポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂(HP−6000)を44質量部にした以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
比較例2
フェノール変性シリコーン化合物1を使用せず、ポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂(HP−6000)の配合量を38質量部にした以外は実施例5と同様にしてプリプレグを得た。
比較例3
フェノール変性シリコーン化合物1を使用せず、ポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂(HP−6000)の配合量を38質量部とした以外は実施例6と同様にしてプリプレグを得た。
比較例4
水酸基含有シリコーン化合物の代わりにポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂(HP−6000)を17質量部使用し、ポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂の配合量を合計38質量部にした以外は実施例7と同様にしてプリプレグを得た。
比較例5
球状溶融シリカを250質量部にした以外は比較例1と同様にしてプリプレグを得た。
金属箔張り積層板の作成
実施例1〜10及び比較例1〜5で得られたプリプレグを、それぞれ2枚重ねて12μm厚の電解銅箔(3EC−III、三井金属鉱業(株)製)を上下に配置し、圧力30kgf/cm2、温度220℃で120分間の積層成型を行い、絶縁層厚さ0.2mmの銅張積層板を得た。
得られた銅張り積層板を用いて、面方向の熱膨張率の評価を行った結果を表1、表2に示す。
金属張り積層板の物性評価方法
面方向の熱膨張率は下記方法にて行った。
面方向の熱膨張率:銅張積層板をエッチングにより銅箔を除去したのちに、熱機械分析装置(TAインスツルメント製)で40℃から340℃まで毎分10℃で昇温し、60℃から120℃での面方向の線膨張係数を測定した。測定方向は積層板のガラスクロスの縦方向(Warp)を測定した。
Figure 2014084327
単位:ppm/℃
Figure 2014084327
単位:ppm/℃
実施例1、2、比較例1、5についてドリル加工性を評価した。結果を表3に示す。
ドリル加工性評価は、ドリルビット折損ヒット数、孔位置精度を下記のドリル加工条件で評価した。
加工機:日立ビアメカニクス(株)製 ND−1 V212
重ね数:銅張積層板4枚
エントリーシート:三菱瓦斯化学(株)製 LE400
バックアップボード:利昌工業(株)製 PS−1160D
ドリルビット:ユニオンツール(株)製 MD MC 0.18x3.3 L508A)
回転数:200krpm
送り速度:2.0m/min
ヒット数:3000
Figure 2014084327
以上の結果から、以下のことが明らかとなった。
比較例1〜5では本発明における、式(1)〜(3)で示される水酸基含有シリコーン化合物(A)を使用していないため、面方向の熱膨張率、ドリル加工性のいずれか1種以上の物性が劣る結果となった。

Claims (26)

  1. 水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)及び/又はフェノール樹脂(C)並びに無機充填材(D)を含有する、樹脂組成物。
  2. さらに非ハロゲンエポキシ樹脂(E)を含有する、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. さらにマレイミド化合物(F)を含有する、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記シアン酸エステル化合物(B)が式(7)で表されるナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物及び/又は式(8)で表されるノボラック型シアン酸エステル化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2014084327
    (7)
    (式中、R4は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
    Figure 2014084327
    (8)
    (式中、R5は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
  5. 前記フェノール樹脂(C)が、式(9)で表されるナフトールアラルキル型フェノール樹脂及び/又は式(10)で表されるビフェニルアラルキル型フェノール樹脂である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2014084327
    (9)
    (式中、R6は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
    Figure 2014084327
    (10)
    (式中、R7は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
  6. 前記マレイミド化合物(F)が式(17)で表されるものである、請求項3〜5のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2014084327
    (17)
    (式中、R13は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
  7. 前記水酸基含有シリコーン化合物(A)の含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及びマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、5〜50質量部である、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂組成物。
  8. 前記シアン酸エステル化合物(B)及び前記フェノール樹脂(C)の合計含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及びマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、10〜50質量部である、請求項1〜7のいずれかに記載の樹脂組成物。
  9. 前記無機充填材(D)の含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)及びマレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、50〜400質量部である、請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂組成物。
  10. 前記マレイミド化合物(F)の含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物(B)、フェノール樹脂(C)、非ハロゲンエポキシ樹脂(E)、マレイミド化合物(F)の合計100質量部に対し、5〜50質量部である、請求項3〜9のいずれかに記載の樹脂組成物。
  11. 水酸基含有シリコーン化合物(A)、シアン酸エステル化合物とマレイミド化合物をプレポリマー化してなるBT樹脂(G)及び無機充填材(D)を含有する、樹脂組成物。
  12. さらに非ハロゲンエポキシ樹脂(E)を含有する、請求項11に記載の樹脂組成物。
  13. 前記BT樹脂(G)に使用されるシアン酸エステル化合物が、式(7)で表されるナフトールアラルキル型シアン酸エステル化合物及び/又は式(8)で表されるノボラック型シアン酸エステル化合物である、請求項11又は12に記載の樹脂組成物。
    Figure 2014084327
    (7)
    (式中、R4は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
    Figure 2014084327
    (8)
    (式中、R5は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
  14. 前記BT樹脂(G)に用いられるマレイミド化合物が、式(17)で表されるものである、請求項11〜13のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2014084327
    (17)
    (式中、R13は水素原子またはメチル基を示し、nは1以上の整数を示す。)
  15. 前記水酸基含有シリコーン化合物(A)の含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、5〜50質量部である、請求項11〜14のいずれかに記載の樹脂組成物。
  16. 前記BT樹脂(G)の含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、20〜80質量部である、請求項11〜15のいずれかに記載の樹脂組成物。
  17. 前記無機充填材(D)の含有量が、前記水酸基含有シリコーン化合物(A)、BT樹脂(G)及び非ハロゲンエポキシ樹脂(E)の合計100質量部に対し、50〜400質量部である、請求項11〜16のいずれかに記載の樹脂組成物。
  18. さらに式(18)で表されるイミダゾール化合物を含んでなる、請求項1〜17のいずれかに記載の樹脂組成物。
    Figure 2014084327
    (18)
    (式中、Arはフェニル基、ナフタレン基、ビフェニル基、アントラセン基またはその水酸基変性物、R14は水素原子、アルキル基またはその水酸基変性物、フェニル基等のアリール基を示す。)
  19. 前記イミダゾール化合物が、2,4,5−トリフェニルイミダゾールである請求項18に記載の樹脂組成物。
  20. 前記無機充填材(D)がベーマイト及び/又はシリカ類である、請求項1〜19のいずれかに記載の樹脂組成物。
  21. 前記非ハロゲンエポキシ樹脂(E)がフェノールフェニルアラルキルノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、アントラキノン型エポキシ樹脂、及び、ポリオキシナフチレン型エポキシ樹脂からなる群のうち、いずれか1種以上である、請求項2〜10及び12〜20のいずれかに記載の樹脂組成物。
  22. 請求項1〜21に記載の樹脂組成物を基材に含浸または塗布したプリプレグ。
  23. 前記基材がEガラスクロス、Tガラスクロス、Sガラスクロス、Qガラスクロス及び有機繊維からなる群のうち、いずれか一種以上である、請求項22に記載のプリプレグ。
  24. 請求項22又は23に記載のプリプレグを1枚以上重ねて硬化して得られる積層板。
  25. 請求項22又は23に記載のプリプレグと金属箔とを積層して硬化して得られる金属箔張積層板。
  26. 絶縁層と、前記絶縁層の表面に形成された導体層とを含むプリント配線板であって、前記絶縁層が請求項1〜21のいずれかに記載の樹脂組成物を含むプリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016199644A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 日立化成株式会社 変性シアネートエステルワニスの製造方法、それを用いたプリプレグ、積層板及び配線板
KR20160150587A (ko) 2015-06-22 2016-12-30 아지노모토 가부시키가이샤 수지 조성물

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