JP2014084031A - 階段昇降機 - Google Patents

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Takashi Matsumoto
崇 松本
Hiromitsu Ota
浩充 太田
Fumitaka Achinami
文高 阿知波
Kazumi Ota
和美 太田
Tomohiro Honda
朋寛 本田
Yasuhiro Murata
康弘 村田
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Abstract

【課題】搭載される物体の重量や搭載位置が異なっても階段昇降を安定して動作させることができる階段昇降機を提供する。
【解決手段】階段昇降機1の搭載部30には、搭載される物体の重量を検出する少なくとも2つの重量検知センサ92が搭載部の前後方向にずれて設けられている。そして、制御装置70は、重量検知センサ92で検出した物体の重量mおよび検出重量に基づいて算出した搭載部30の搭載平面内における物体の重心位置Pw(xw、yw)に基づいて、第一、第二および第三の回転アクチュエータ40,50,60を制御する。
【選択図】図7

Description

本発明は、物や人等の物体を搭載して階段を昇降可能な階段昇降機に関するものである。
例えば、特許文献1には、4輪で走行可能な本体部と、人が搭乗可能な搭載部とを備えた階段昇降機が記載されている。前後の2輪の各車軸は、アームの両端に回転可能に支持され、アームの中央は、本体部の下部に回転可能に支持され、搭載部は、本体部の上部に回転可能に支持されている。このような構成において、階段昇降機が階段を昇るときは、本体部が階段側に回転して重心移動し、アームが階段側の例えば後輪の車軸を中心に回転し、前輪が階段の上段のステップに接地する直前に本体部が階段側とは逆側に回転して重心移動するという一連の動作を繰り返す。また、特許文献2には、車椅子の座部に重量検知センサを配置し、重心を計算して車椅子で回転するときの回転中心を求める電動車椅子が記載されている。
特許第4574016号公報 特許第3552542号公報
特許文献1に記載の階段昇降機に特許文献2に記載の重量検知センサを配置して重心を計算することにより、階段昇降機で回転するときの回転中心を求めることができる。しかし、階段昇降機に搭載される物体の重量が異なる場合、階段昇降機の重量バランスが変化するため重心の制御が困難となり、階段昇降の際に不安定となり易いが、上述の階段昇降機では対応することができない。また、階段昇降機に搭載される物体の搭載位置が異なる場合、階段昇降機の重心バランスが崩れるため、階段昇降の際に不安定となり易いが、上述の階段昇降機では対応することができない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、搭載される物体の重量や搭載位置が異なっても階段昇降を安定して動作させることができる階段昇降機を提供することを目的とする。
(請求項1)本発明の階段昇降機は、本体部と、前記本体部の下部に配置され、前記本体部を回転可能に支持する支持部と、前記支持部において前記本体部の回転方向と同一の回転方向に自転可能にそれぞれ支持される前輪および後輪と、前記本体部に設けられ、前記前輪および前記後輪と前記支持部とを相対的に回転する第一の回転アクチュエータと、前記本体部に設けられ、前記支持部に対して前記本体部を回転する第二の回転アクチュエータと、前記本体部の上部において前記本体部の回転方向と同一の回転方向に回転可能に支持され、物体の搭載が可能な搭載部と、前記搭載部に設けられ、前記搭載部を回転する第三の回転アクチュエータと、前記本体部に設けられ、前記第一、第二および第三の回転アクチュエータを駆動し、前記前輪および前記後輪を階段のステップに交互に接地させて前記階段を昇降させる制御装置と、を備える階段昇降機であって、前記搭載部には、搭載される物体の重量を検出する少なくとも2つの重量検知センサが前記搭載部の前後方向にずれて設けられ、前記制御装置は、前記重量検知センサで検出した重量および前記検出重量に基づいて算出した前記搭載部の搭載平面内における前記物体の重心位置に基づいて、前記第一、第二および第三の回転アクチュエータを制御する。
(請求項2)前記制御装置は、前記物体を含む前記階段昇降機全体の合成重心が、前記階段を昇降する際の接地側の車輪の車軸を通る鉛直線上に位置するように、前記第一、第二および第三の回転アクチュエータを駆動するようにしてもよい。
(請求項1)物体の重量および搭載平面内における物体の重心位置に基づいて第一、第二および第三の回転アクチュエータを駆動するので、物体の重量や搭載位置が異なっても階段昇降を安定して動作させることができる。
(請求項2)階段昇降機全体の重心が前方もしくは後方に極端に移動することがないので、階段昇降機による階段昇降を安定して動作させることができる。
本発明の実施形態:階段昇降機を後方から見た図である。 階段昇降機を右方から見た図である。 階段昇降機を上方から見た図である。 階段昇降機の第一、第二の回転アクチュエータを示す模式図である。 階段昇降機の第三の回転アクチュエータを示す模式図である。 階段昇降機の階段昇降前の状態を示す図である。 階段昇降機の前輪が階段の壁面に当接した状態を示す図である。 階段昇降機の後輪が公転して上死点に達した状態を示す図である。 階段昇降機の後輪が上面ステップに接地した状態を示す図である。 階段昇降機の前輪が公転して上面ステップと同一高さに達した状態を示す図である。 搭載部に搭載された物体の重量および重心位置の導出方法を説明するための図である。 階段昇降機における本体部の傾斜角度の導出方法を説明するための図である。 本発明の実施形態の別例:階段昇降機を後方から見た図である。
(1.階段昇降機の構成)
本発明の実施形態に係る階段昇降機について、図1から図3を参照して説明する。本実施形態の階段昇降機1は、物(本発明の「物体」に相当する)を搭載して運搬する装置に適用する場合を説明するが、人(本発明の「物体」に相当する)が搭乗可能な車椅子に適用することも可能である。なお、以下の説明において、「前方向」および「後方向」とは、階段昇降機1の走行方向を指し、「左方向」および「右方向」は、階段昇降機1を後方から見たときの走行方向に対し水平面上で直角な方向を指す。
図1から図3に示すように、階段昇降機1は、本体部10と、走行部20と、搭載部30等とを備えて構成される。本体部10は、フレーム部材等により直方体状に形成され、本体部10の下部には走行部20が配置され、上部には搭載部30が配置されている。走行部20は、本体部10を回転可能に支持する一対の中空略直方体状の支持部21と、各支持部21の両端において本体部10の回転方向と同一の回転方向に自転可能にそれぞれ支持される一対の前輪22および一対の後輪23等とを備えている。一対の前輪22および後輪23を備えた支持部21は、本体部10の左右両側にそれぞれ配置されている。
搭載部30は、フレーム部材等によりバスケット形状に形成され、本体部10に回転可能に支持されるブラケット31と、ブラケット31の周囲を覆うように形成され、ブラケット31に固定された略球状のカバー32と、物体を搭載可能なようにカバー32の上部に固定された矩形状のトレイ33等とを備えている。
本体部10内の左右両側には、走行部20の前輪22および後輪23と支持部21とを相対的に回転する一対の第一の回転アクチュエータ40が配置されている。第一の回転アクチュエータ40は、第一のモータ41と、第一の減速機42と、ギヤトレイン43(図4参照)等とを備えている。
図4に示すように、ギヤトレイン43は、5つのスパーギヤ43aが横並びに噛み合わされ、支持部21内に回転可能に支持されている。本体部10に固定配置された第一のモータ41のモータ軸41aは、本体部10に固定配置された第一の減速機42に連結され、第一の減速機42の出力軸42aは、支持部21の中央部分に一体的に突設された中空軸21a内に貫装されている。ギヤトレイン43の中央に配置されているスパーギヤ43aは、第一の減速機42の出力軸42aに嵌合されている。
ギヤトレイン43の両側に配置されているスパーギヤ43aは、前輪22の車軸22aおよび後輪23の車軸23aにそれぞれ嵌合されている。支持部21の中空軸21aは、本体部10と支持部21とが相対回転可能なように、図略の軸受を介して本体部10の下部に貫装されている。
本体部10内の左右両側には、本体部10自体を回転する一対の第二の回転アクチュエータ50が配置されている。第二の回転アクチュエータ50は、第二のモータ51と、第二の減速機52と、ベルト機構53等とを備えている。図1および図4に示すように、ベルト機構53は、ベルト53aと、2つのプーリ53b,53cとを備えている。
本体部10に固定配置された第二のモータ51のモータ軸51aは、本体部10に固定配置された第二の減速機52に連結され、第二の減速機52の出力軸52aには、プーリ53bが嵌合されている。また、支持部21の中空軸21aには、プーリ53cが嵌合されている。そして、プーリ53bとプーリ53cとの間には、ベルト53aが架け渡されている。
本体部10内には、搭載部30を回転する第三の回転アクチュエータ60が配置されている。第三の回転アクチュエータ60は、第三のモータ61と、第三の減速機62と、ブレーキ63等とを備え、第三のモータ61および第三の減速機62は、本体部10内の左右の一方側に配置され、ブレーキ63は、本体部10内の左右の他方側に配置されている。
図1および図5に示すように、本体部10に固定配置された第三のモータ61のモータ軸61aは、本体部10に固定配置された第三の減速機62に連結され、第三の減速機62の出力軸62aは、ブラケット31の左右の一方側に装着された軸受64aに嵌合されている。ブレーキ63のブレーキ軸63aは、ブラケット31の左右の他方側に装着された軸受64bに嵌合されている。ブレーキ63は、第三のモータ61がオフになった後でもトレイ33の水平状態を維持するために設けられている。
さらに、本体部10内には、第一、第二、第三の回転アクチュエータ40,50,60等の作動を制御する制御装置70および第一、第二、第三の回転アクチュエータ40,50,60等に電力を供給する駆動用バッテリ80、本体部10の傾斜角度を検知する傾斜検知センサ71、さらに図略のサーボアンプ、リレイ等の電装品が配置固定されている。
また、走行部20には、支持部21の傾斜角度を検知する傾斜検知センサ72(図4参照)が配置固定されている。また、搭載部30のカバー32とトレイ33の間には、トレイ33の水平状態を検知する水平検知センサ91およびトレイ33上に載置される物体の重量を検知する4つの重量検知センサ92が矩形状のトレイ33の四隅に配置されている。カバー32とブラケット31の間には、トレイ33の振動を抑制して物体の落下を防止するためにクッション材等でなる図略のダンパが配置されている。
(2.階段昇降機の動作)
次に、階段昇降機1による階段の昇降動作について、図6A〜Eを参照して説明する。ここでは、階段Sの水平な下面ステップSd上に位置する階段昇降機1が、制御装置70の制御により壁面Swの高さ分だけ高い水平な上面ステップSu上に昇るまでの動作について説明する。なお、図6A〜Eでは、階段昇降機1の本体部10、走行部20および搭載部30を簡略化したスケルトンにて示しており、図示右側の車輪を前輪22、図示左側の車輪を後輪23とする。
まず、図6Aに示すように、階段昇降機1は、走行部20の支持部21が水平状態にあり、本体部10および搭載部30が鉛直状態にある通常姿勢で、図中の左側から右側、すなわち前方に進行すると、図6Bに示すように、前輪22が階段Sの壁面Swに当接する。
ここで、例えば、前輪22の車軸22aに備えられている圧力センサや本体部10の前面(後面)に備えられた赤外線等による段差検出センサ等によって階段昇降機1が壁面Swに当接したことが検知されると、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動して本体部10と支持部21と搭載部30の相対位相を変化させ、本体部10を支持部21の中空軸21aを中心に前方に回転するとともに、搭載部30をブラケット31の軸受64a,64bを中心に後方に回転する。
そして、傾斜検知センサ71,72によって、支持部21の中空軸21aを通る鉛直線Lvに対し、本体部10の傾斜角度が前方にθ度となったこと、および水平検知センサ91によって、搭載部30のトレイ33の傾斜角度が90度(水平状態)になったことが検知されると、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動停止する。なお、傾斜角度θの詳細は後述する。
次いで、図6Cに示すように、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動して本体部10と支持部21と搭載部30の相対位相を変化させ、支持部21を前輪22の車軸22aを中心に前方に回転するとともに、本体部10を支持部21の中空軸21aを中心に後方に回転し、さらに搭載部30をブラケット31の軸受64a,64bを中心に前方に回転する。これにより、後輪23は、前輪22の回りを右回りに公転し、下面ステップSdから上方へ持ち上げられる。
そして、傾斜検知センサ71,72によって、支持部21の中空軸21aを通る鉛直線Lvに対し、本体部10および支持部21の傾斜角度が0、すなわち本体部10および支持部21が鉛直方向を向いたこと、および水平検知センサ91によって、搭載部30のトレイ33の傾斜角度が90度(水平状態)になったことが検知されると、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動停止する。これにより、後輪23は、前輪22の垂直上方に位置することになる。
次いで、図6Dに示すように、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動して本体部10と支持部21と搭載部30の相対位相を変化させ、支持部21を前輪22の車軸22aを中心に前方に回転するとともに、本体部10を支持部21の中空軸21aを中心に後方に回転し、さらに搭載部30をブラケット31の軸受64a,64bを中心に前方に回転する。これにより、後輪23は、前輪22の回りを右回りに公転して前輪22を越える。
そして、傾斜検知センサ71,72によって、支持部21の中空軸21aを通る鉛直線Lvに対し、本体部10および支持部21の傾斜角度が後方にθ度になったこと、および水平検知センサ91によって、搭載部30のトレイ33の傾斜角度が90度(水平状態)になったことが検知されると、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動停止する。これにより、後輪23は、上面ステップSuに接地する。
次いで、図6Eに示すように、第一、第二、第三のモータ41,51,61を駆動して本体部10と支持部21と搭載部30の相対位相を変化させ、支持部21を後輪23の車軸23aを中心に前方に回転するとともに、本体部10を支持部21の中空軸21aを中心に前方に回転するとともに、搭載部30をブラケット31の軸受64a,64bを中心に後方に回転する。これにより、前輪22は、後輪23の回りを右回りに公転し、下面ステップSdから上方へ持ち上げられる。
そして、傾斜検知センサ71,72によって、支持部21の中空軸21aを通る鉛直線Lvに対し、支持部21の傾斜角度が90度(水平状態)になったときに、本体部10の傾斜角度が前方にθ度となるように、且つ水平検知センサ91によって、搭載部30のトレイ33の傾斜角度が90度(水平状態)になるように制御される。これにより、階段昇降機1は、上面ステップSuにおいて図6Bに示す状態になるので、以降は上述の動作を繰り返すことにより階段Sを昇ることができる。なお、階段Sを降りる場合も同様である。
(3.階段昇降機における各部の配置)
上述のように、階段昇降機1は、制御装置70により第一、第二、第三の回転アクチュエータ40,50,60を駆動し、本体部10と走行部20と搭載部30とを相対的に回転し、前輪22および後輪23を階段Sのステップに交互に接地することにより階段Sを昇降する。この階段昇降機1の昇降動作の効率および安定性を高めるには、本体部10の回転角度、すなわち傾斜角度θを小さく抑え、重量のバランスをとることが効果的である。そのために本実施形態の階段昇降機1における各部の配置が工夫され、階段昇降機1は階段昇降機1全体の重心の位置が高くなるように構成されている。また、搭載される物体の重量や搭載位置に基づいて制御されるように構成されている。
すなわち、図6Aに示すように、駆動用バッテリ80の重心Gbが、第一、第二の回転アクチュエータ40,50の各重心Gr,Ghよりも上方に位置するように、駆動用バッテリ80が、本体部10に配置されている。そして、トレイ33上に物体を載置した状態での階段昇降機1全体の重心Gが、第一、第二の回転アクチュエータ40,50の各重心Gr,Ghよりも上方に位置するように、第一、第二の回転アクチュエータ40,50が、本体部10に配置されている。上述の重心位置の関係は、階段昇降機1が走行状態(図6Aに示す状態)および階段Sを昇降するときの状態(図6B〜Eに示す状態)において維持されるようになっている。これにより、本体部10の傾斜角度θを小さく抑えることができ、階段昇降機1の昇降動作の効率を高めることができる。
また、階段昇降機1は、図6Aに示す状態において、支持部21の中空軸21aを通る鉛直線Lvに対する前後の重量配分が対称となるように構成されている。これにより、本体部10の傾斜角度θを前後同一とすることができ、階段昇降機1の昇降動作の安定性を高めることができる。そして、制御装置70は、図6B〜Eに示すように、階段昇降機1全体の重心Gが、階段Sを昇降する際の接地側の車輪の車軸を通る鉛直線上に位置するように、第一、第二、第三の回転アクチュエータ40,50,60を駆動する。これにより、階段昇降機1の重量バランスをとることができ、階段昇降機1の昇降動作の安定性を高めることができる。
さらに、制御装置70は、重量検知センサ92で検出した搭載部30に搭載された物体の重量および検出重量に基づいて算出した搭載部30のトレイ33内における物体の重心位置に基づいて、第一、第二、第三の回転アクチュエータ40,50,60を制御する。これにより、物体の重量や搭載位置が異なっても階段昇降機1の階段昇降を安定して動作させることができる。
ここで、階段昇降機1における各部の具体的な配置について図1を参照して説明すると、駆動用バッテリ80は、配置位置に制約がないので、本体部10内の上部において水平面内における中央に配置されている。また、一対の第一の回転アクチュエータ40の第一のモータ41および第一の減速機42は、一対の前輪22、後輪23および支持部21(ギヤトレイン43)を回転させる必要があるため、本体部10内の下部において鉛直線Lv(図6A参照)に対する前後の重量配分が対称となり、且つ左右両側に対称となるように配置されている。
また、一対の第二の回転アクチュエータ50の第二のモータ51および第二の減速機52は、ベルト機構53により支持部21の中空軸21aから離間、すなわち第二のモータ51の重心を支持部21の重心よりも上方に位置させることができる。よって、一対の第二の回転アクチュエータ50は、一対の第一の回転アクチュエータ40の第一のモータ41および第一の減速機42よりも上方の本体部10内における上下方向の略中央部において鉛直線Lv(図6A参照)に対する前後の重量配分が対称となり、且つ左右両側に対称となるように配置されている。
また、搭載部30は、物体をトレイ33上に載置する必要があるため、本体部10の最上部に配置されている。以上の配置により、階段昇降機1全体の重心Gおよび駆動用バッテリ80の重心Gbは、第一、第二の回転アクチュエータ40,50の各重心Gr,Ghよりも上方に位置するように構成することができる。
(4.搭載部に搭載された物体の重量および重心位置の導出方法)
次に、搭載部30に搭載された物体の重量および搭載部30のトレイ33内における物体の重心位置の導出方法について説明する。図7に示すように、4つの重量検知センサ92は、矩形状のトレイ33の四隅に配置されている。すなわち、前輪22左側に重量検知センサ92fl、前輪22右側に重量検知センサ92fr、後輪23左側に重量検知センサ92rl、後輪23右側に重量検知センサ92rrが配置されている。
ここで、4つの重量検知センサ92fl,92fr,92rl,92rrで検出した物体の重量をFL,FR,RL,RRとする。そして、2つの重量検知センサ92rl,92rrを通る直線Lxから物体の重心位置Pwまでの距離をyw、2つの重量検知センサ92fl,92rlを通る直線Lyから物体の重心位置Pwまでの距離をxwとする。すると、物体の重量mwは、次式(1)で表され、物体の重心位置Pw(xw、yw)は、次式(2)、(3)で表される。なお、式(2)、(3)中のKx,Kyは、次式(4)、(5)で表される。これらの式(1)〜(3)から求めた物体の重量mw、および物体の重心位置Pw(xw、yw)に基づいて、第一、第二、第三の回転アクチュエータ40,50,60を制御するので、物体の重量や搭載位置が異なっても階段昇降を安定して動作させることができる。また、階段昇降機1の移動動作(平地、階段等)等によって物体の搭載位置が変わった場合でも、即座に安定制御をすることができる。
Figure 2014084031
(5.階段昇降機における本体部の傾斜角度の導出方法)
次に、階段昇降機1の支持部21の中空軸21aを通る鉛直線Lvに対する本体部10の傾斜角度θの導出方法について説明する。図8に示すように、本体部10の傾斜角度θとは、前輪22および後輪23が接地している状態の走行部20に対して、階段昇降機1全体の重心Gが、前輪22の車軸22aを通る鉛直線Ltv上に位置するまでの本体部10の回転角度である。
ここで、走行部20の前輪22の車軸22aを原点Oとして水平方向にX軸、鉛直方向にY軸をとる。そして、原点Oから走行部10(第一の回転アクチュエータ40等を含み、前輪22および後輪23等を除く)の重心GrまでのX軸方向の距離をxr、原点Oから本体部20(第二の回転アクチュエータ50、電装品等を含み、第一の回転アクチュエータ40等を除く)の重心GhまでのX軸方向の距離をxh、原点Oから搭載部30(第三の回転アクチュエータ60等を含む)の重心GcまでのX軸方向の距離をxc、原点Oから駆動用バッテリ80の重心GbまでのX軸方向の距離をxb、原点Oからトレイ33上に載置される物体の重心GwまでのX軸方向の距離をxcとする。また、原点Oから本体部20の重心GhまでのY軸方向の距離をyh、原点Oから搭載部30の重心GcまでのY軸方向の距離をyc、原点Oから駆動用バッテリ80の重心GbまでのY軸方向の距離をybとする。また、支持部21の重量をmr、前輪22および後輪23の重量をmt、本体部10の重量をmh、駆動用バッテリ80の重量をmb、搭載部30の重量をmc、トレイ33上に載置される物体の重量をmwとする。
すると、原点O回りのモーメントの釣り合いは、次式(6)で表される。また、X軸方向の距離とY軸方向の距離との関係は、次式(7)から(9)で表される。これらの式(6)から(9)に基づいて、本体部10の傾斜角度θを所望の小さな角度に抑えることができる。これにより、階段昇降機1による階段昇降を安定して動作させることができ、昇降速度を高めることができる。また、階段昇降時における本体部等と階段との干渉を防止することができる。
Figure 2014084031
(6.その他)
上述の実施形態の階段昇降機1では、一対の第1の回転アクチュエータ40および一対の第二の回転アクチュエータ50を備える構成としたが、第1、第二の回転アクチュエータ40,50をそれぞれ1つ備える構成としてもよい。第1、第二の回転アクチュエータの数を減らすことにより、階段昇降機1の低コスト化を図ることができる。また、一対の前輪22および一対の後輪23を備える構成としたが、幅広の車輪として1つの前輪22および1つの後輪23を備える構成としてもよい。
また、本体部10および走行部20(支持部21)の傾斜角度を検出する傾斜検知センサ71,72を備える構成としたが、第一、第二のモータ41,51に備えられているレゾルバもしくはエンコーダを利用して本体部10および走行部20(支持部21)の傾斜角度を検出する構成としてもよい。また、4つの重量検知センサ92をトレイ33の四隅に配置する構成としたが、少なくとも2つの重量検知センサ92をトレイ33の前後に配置する構成としてもよい。傾斜検知センサ71,72を無くし、また重量検知センサ92数を減らすことにより、階段昇降機1の低コスト化を図ることができる。また、図1に対応する図9に示すように、搭載部30の左右両側にロボットアーム101と、ロボットハンド102とをさらに設け、ロボットアーム101およびロボットハンド102をモータ103,104の駆動により前方、後方および左右方向に動かして重量バランスをとることもできる。
1:階段昇降機、 10:本体部、 20:走行部、 21:支持部、 21a:中空軸、 22:前輪、 23:後輪、 30:搭載部、 31:ブラケット、 32:カバー、 33:トレイ、 40:第一の回転アクチュエータ、 41:第一のモータ、 43:ギヤトレイン、 50:第二の回転アクチュエータ、 51:第二のモータ、 53:ベルト機構、 60:第三の回転アクチュエータ、 61:第三のモータ、 63:ブレーキ、 70:制御装置、 80:駆動用バッテリ、 91:水平検知センサ、 92:重量検知センサ、 101:ロボットアーム、 102:ロボットハンド、 103,104:モータ。

Claims (2)

  1. 本体部と、
    前記本体部の下部に配置され、前記本体部を回転可能に支持する支持部と、
    前記支持部において前記本体部の回転方向と同一の回転方向に自転可能にそれぞれ支持される前輪および後輪と、
    前記本体部に設けられ、前記前輪および前記後輪と前記支持部とを相対的に回転する第一の回転アクチュエータと、
    前記本体部に設けられ、前記支持部に対して前記本体部を回転する第二の回転アクチュエータと、
    前記本体部の上部において前記本体部の回転方向と同一の回転方向に回転可能に支持され、物体の搭載が可能な搭載部と、
    前記搭載部に設けられ、前記搭載部を回転する第三の回転アクチュエータと、
    前記本体部に設けられ、前記第一、第二および第三の回転アクチュエータを駆動し、前記前輪および前記後輪を階段のステップに交互に接地させて前記階段を昇降させる制御装置と、を備える階段昇降機であって、
    前記搭載部には、搭載される物体の重量を検出する少なくとも2つの重量検知センサが前記搭載部の前後方向にずれて設けられ、
    前記制御装置は、前記重量検知センサで検出した重量および前記検出重量に基づいて算出した前記搭載部の搭載平面内における前記物体の重心位置に基づいて、前記第一、第二および第三の回転アクチュエータを制御する、階段昇降機。
  2. 前記制御装置は、前記物体を含む前記階段昇降機全体の合成重心が、前記階段を昇降する際の接地側の車輪の車軸を通る鉛直線上に位置するように、前記第一、第二および第三の回転アクチュエータを駆動する、請求項1の階段昇降機。
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