JP2014083492A - 排ガス浄化触媒 - Google Patents

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Abstract

【課題】貴金属触媒としてRhが助触媒に担持されてなる触媒層を備えた排ガス浄化触媒に関し、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能に優れた排ガス浄化触媒を提供する。
【解決手段】担体1と、担体1上に形成された触媒層2,3と、からなる排ガス浄化触媒10であって、触媒層のうちで排ガスに直接接する最外層3では、Ce-Zr系複合酸化物4と、Ce酸化物を含まないZr系複合酸化物5と、からなるそれぞれの助触媒に貴金属触媒7のRhが担持されており、最外層3において、Rhを担持するCe-Zr系複合酸化物4とZr系複合酸化物5からなる助触媒の全体に対するCe-Zr系複合酸化物4の割合が30質量%〜70質量%の範囲となっている。
【選択図】図1

Description

本発明は、担体上に複数層の触媒層が形成されてなる排ガス浄化触媒に関するものである。
各種産業界においては、環境影響負荷低減に向けた様々な取り組みが世界規模でおこなわれており、中でも、自動車産業においては、燃費性能に優れたガソリンエンジン車は勿論のこと、ハイブリッド車や電気自動車等のいわゆるエコカーの普及とそのさらなる性能向上に向けた開発が日々進められている。このようなエコカーの開発に加えて、エンジンから排出される排ガスを浄化する排ガス浄化触媒に関する研究も盛んに行われている。この排ガス浄化触媒には、酸化触媒や三元触媒、NOx吸蔵還元触媒などが含まれており、この排ガス浄化触媒において触媒活性を発現するのは、PtやPd、Rhなどの貴金属触媒であり、貴金属触媒はアルミナなどの多孔質酸化物からなる担体に担持された状態で一般に用いられている。
ところで、CeO2-ZrO2固溶体(CZ材、酸化セリウム(セリア)−ジルコニア系複合酸化物などと称される)は助触媒と称され、排ガス中の有害成分であるCOやNOx、HCを同時除去する上記三元触媒に必須の成分であり、この助触媒に必須の成分としてCeO2が挙げられる。このCeO2はその曝される排ガス中の酸素分圧に依拠してCe3+、Ce4+とその酸化数が変化し、電荷の過不足を補償するために酸素を吸放出する機能や酸素を貯蔵する機能(酸素吸放出能(OSC: Oxygen Storage Capacity))を有する。そして、この三元触媒の浄化ウィンドウを保持するべく、排ガスの雰囲気変動を吸収・緩和し、理論空燃比付近に保つことを可能としている。
三元触媒は理論空燃比付近でのみCO、NOx、HCを高効率で除去するため、排ガス雰囲気を理論空燃比付近に制御することが重要であり、このために、エンジン燃焼を中心としてシステム制御からのアプローチも盛んにおこなわれているものの、フィードバック酸素センサの応答性の問題からこのようなシステム制御のみで理論空燃比付近に制御することは難しいのが現実である。
このような現状において、三元触媒使用時には排ガス雰囲気の変動緩和が可能なOSC材料は必要不可欠である。しかしながら、純粋なCeO2はその耐久性、より具体的には耐熱性が不十分であり、長時間高温雰囲気下で使用された際にはその結晶子が粒成長し、比表面積やOSC能が著しく低下するという課題を有している。そこで、上記するCeO2-ZrO2固溶体を使用することで、CeO2の耐久性やOSC能が飛躍的に向上することが見出されている。
ところで、レアメタル等の材料リスクの低減やコスト競争力の観点から、上記する三元触媒における貴金属触媒の使用量を如何にして低減するかが重要な要素となっている。しかしながら、三元触媒における貴金属触媒を大幅に低減すると触媒活性も大幅に低下し、上記するOSC能や低温活性、高温環境下におけるNOx浄化性能等が著しく低下してしまう。これは、貴金属触媒の大幅な低減によって活性点数も大幅に減少し、触媒反応サイトが大幅に減少することで浄化性能の低下が顕著になるというものである。
三元触媒で特に用いられるPtやPd、Rhといった貴金属触媒のうち、中でもRhはNOx浄化性能が最も優れている一方で単位重量当たりの市場価格が最も高くなっている。また、Rhが酸化セリウム(セリア)を含む助触媒上に担持されることで高いOSC能を発現することが分っているが、担持される助触媒中の酸化セリウムが多くなるほどRhの特徴であるNOx浄化性能が逆に低下してしまうといった相反関係が存在することも分っている。
したがって、三元触媒において貴金属触媒としてRhを使用するに当たり、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能がともに最適なものとなる三元触媒製作上の設計指針が必要であり、本発明者等はその一つとして、Rhが担持される担体中の酸化セリウム−ジルコニア系複合酸化物の含有割合に注目している。
ここで、特許文献1には担体上にRhを含有する第1触媒層と、PdとZr系複合酸化物とを含有する第2触媒層と、PdとCe-Zr系複合酸化物とを含有する第3触媒層を備え、第2触媒層と第3触媒層は第1触媒層よりも担体側に配置され、第2触媒層のZr系複合酸化物によって排気ガス中のNOxを吸着する排ガス浄化触媒が開示されている。そして、開示される実施例において、第1触媒層では、Rhを担持する二種の助触媒(ここでは担体)、Zr-La/AI2O3と、Ce-Zr-Nd-Oがそれぞれ30g/L、90g/L含有されており、したがって、Phを担持する助触媒中で、酸化セリウム−ジルコニア系複合酸化物からなる助触媒の割合は75質量%となっている。
特許文献1は、三元触媒において貴金属触媒としてRhを使用するに当たり、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能がともに最適なものとすることを課題や目的としておらず、Rhが担持される助触媒中の酸化セリウム−ジルコニア系複合酸化物の含有割合に注目し、その検証をおこなっているものではない。そして、実施例として記載されている助触媒中における酸化セリウム−ジルコニア系複合酸化物からなる助触媒の割合は、本発明の目的の観点から最適な範囲とは言えない。
特開2011−183319号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、貴金属触媒としてRhが助触媒に担持されてなる触媒層を備えた排ガス浄化触媒に関し、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能に優れた排ガス浄化触媒を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による排ガス浄化触媒は、担体と、該担体上に形成された触媒層と、からなる排ガス浄化触媒であって、前記触媒層のうちで排ガスに直接接する最外層では、Ce-Zr系複合酸化物と、Ce酸化物を含まないZr系複合酸化物と、からなるそれぞれの助触媒に貴金属触媒のRhが担持されており、前記最外層において、Rhを担持するCe-Zr系複合酸化物とZr系複合酸化物からなる助触媒の全体に対するCe-Zr系複合酸化物の割合が30質量%〜70質量%の範囲となっているものである。
本発明の排ガス浄化触媒は、セラミックスセル等の担体の表面に単数の触媒層もしくは複数の触媒層が積層状態で形成されており、触媒層の中で排ガスと直接接する最外層に貴金属触媒であるRhが助触媒に担持されているものにおいて、この助触媒がCe-Zr系複合酸化物とCe酸化物を含まないZr系複合酸化物からなり、助触媒全体に対するCe-Zr系複合酸化物の割合を所定の割合に規定することで、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能がともに最適となっている(ともに優れている)排ガス浄化触媒である。
すなわち、「OSC能とNOx浄化性能の双方の性能がともに最適となっている」とは、RhはNOx浄化性能が高い貴金属触媒であり、Rhが酸化セリウム(セリア)を含む助触媒上に担持されることで高いOSC能を発現する一方で、担持される助触媒中の酸化セリウムが多くなるほどRhの特徴であるNOx浄化性能が逆に低下してしまうという相反関係があることを前提として、助触媒として酸化セリウムを用いることでOSC能を向上させながら、Rhの特徴であるNOx浄化性能の低下を極力抑えることで優れたNOx浄化性能を保証することを意味している。
ここで、「Ce−Zr系複合酸化物」とは、いわゆるCZ材であるCeO2-ZrO2化合物のほか、拡散障壁としてAl2O3が導入されたAl2O3-CeO2-ZrO2三元系複合酸化物(ACZ材)などを包含する意味である。また、安定化元素としてY、Nd、Laの酸化物を助触媒の組成として有していてもよい。
また、「Ce酸化物を含まないZr系複合酸化物」とは、ZrO2単体のほか、鉄、ジルコニウムの複合酸化物(Fe2O3-ZrO2複合酸化物)や、鉄、ジルコニウムおよびイットリウムからなるFe2O3-ZrO2-Y2O3複合酸化物などを包含する意味である。
触媒層の具体的な形態としては、1層の触媒層からなる形態や、助触媒やその組み合わせ、および助触媒に担持されている貴金属触媒がそれぞれ相違している2層以上の触媒層が積層した形態などがある。そして、複数の触媒層からなる形態において各触媒層はともに、貴金属触媒としてRh、Pd、Ptのいずれか一種もしくは二種以上が適用されるが、少なくとも最外層の触媒層には少なくともRhが使用され(Rhのみが使用されてもよいし、Rhとそれ以外の貴金属触媒が使用されてもよい)、このRhがCe-Zr系複合酸化物とCe酸化物を含まないZr系複合酸化物の二種の助触媒に担持されている。なお、この「最外層」に関し、1層の触媒層からなる形態では、この1層の触媒層が「最外層」に該当する。
本発明者等の検証によれば、最外層の触媒層が上記構成を有していることで、Rhが酸化セリウムを含む助触媒上に担持されることで高いOSC能を発現しながら、Rhの本来的な特徴である優れたNOx浄化性能が酸化セリウムの存在によって低下するのを最小限に抑えることができ、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能に優れた排ガス浄化触媒となることが実証されている。
ここで、NOx浄化性能に関し、NOxは還元浄化されるものであり、還元雰囲気で燃料の多いリッチ雰囲気はNOx浄化によって好適な環境である。しかしながら、500〜600℃の高温リッチ雰囲気ではNOx浄化性能が低下する。これは、HCやSが触媒に付着して堆積することが理由であると考えられており、これに対してZrとRhの組み合わせによってリッチ雰囲気におけるNOx浄化性能が改善される。
また、リッチ雰囲気下におけるNOx浄化性能とOSC性能の関係に関し、リッチ雰囲気下におけるNOx測定の際にはリッチ雰囲気に固定されており、OSC材が酸素を放出し尽くした状態であることより、リッチ雰囲気下におけるNOx浄化性能とOSC性能は完全に独立した性能と言える。
以上の説明から理解できるように、本発明の排ガス浄化触媒によれば、担体の表面に形成された触媒層のうち、排ガスと直接接する最外層に貴金属触媒であるRhが助触媒に担持されたものにおいて、この助触媒がCe-Zr系複合酸化物とCe酸化物を含まないZr系複合酸化物からなり、助触媒全体に対するCe-Zr系複合酸化物の割合を一定の範囲内に規定することで、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能に優れた排ガス浄化触媒となる。
本発明の排ガス浄化触媒の実施の形態の一部を拡大した模式図である。 Rhを担持する助触媒中のCe-Zr系複合酸化物の含有割合と酸素吸放量の関係を特定した実験結果を示した図である。 Rhを担持する助触媒中のCe-Zr系複合酸化物の含有割合とリッチ雰囲気下のNOx排出量の関係を特定した実験結果を示した図である。 図2,3の結果をまとめて示した図である。
以下、図面を参照して本発明の排ガス浄化触媒の実施の形態を説明する。なお、図示例は担体上の2層の触媒層が積層態様で形成された排ガス浄化触媒であるが、1層の触媒層からなる排ガス浄化触媒や3層以上の触媒層が積層してなる排ガス浄化触媒であってもよいことは勿論のことである。さらに、最外層にRhが担持されたCe-Zr系複合酸化物とRhが担持されたZr系複合酸化物が含まれていることを前提に、最外層に貴金属触媒が担持された他の助触媒が存在していてもよく、担体側の触媒層も図示例以外の助触媒と貴金属触媒の組み合わせであってもよい。
(排ガス浄化触媒の実施の形態)
図1は本発明の排ガス浄化触媒の実施の形態の一部を拡大した模式図である。同図で示す排ガス浄化触媒10は、たとえばハニカム構造のセラミックスセルからなる担体1と、この担体1の表面において担体1側から順に積層された第2の触媒層2と、第1の触媒層3とから構成されている。なお、第1の触媒層3は、排ガスと直接接する最外層となっている。
第1の触媒層3は、Rhからなる貴金属触媒7が担持された助触媒であるCeO2-ZrO2複合酸化物4、同様にRhからなる貴金属触媒7が担持された助触媒であるZrO2複合酸化物5から構成されている。
一方、第2の触媒層2は、Pdからなる貴金属触媒8が担持された助触媒であるAl2O3複合酸化物6から構成されている。
なお、第1の触媒層3、第2の触媒層2には図示する助触媒と貴金属触媒の組み合わせ以外にも、Al2O3-CeO2-ZrO2三元系複合酸化物(ACZ材)やFe2O3-ZrO2複合酸化物、Fe2O3-ZrO2-Y2O3複合酸化物などの助触媒にPt、Pdなどの貴金属触媒が担持されたものがさらに含有されていてもよい。
ここで、最外層である第1の触媒層3において、Rhを担持するCe-Zr系複合酸化物4とZr系複合酸化物5からなる助触媒の全体に対するCe-Zr系複合酸化物4の割合が30質量%〜70質量%の範囲に調整されている。
このようにRhを担持する助触媒の全体に対するCe-Zr系複合酸化物4の割合が30質量%〜70質量%の範囲に調整されていることで、RhがCeO2を含むCe-Zr系複合酸化物4上に担持されることで高いOSC能を発現しながら、Rhの本来的な特徴である優れたNOx浄化性能がCeO2の存在によって低下するのを最小限に抑えることができ、もって、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能に優れた排ガス浄化触媒10となる。
[Rhを担持する助触媒中のCe-Zr系複合酸化物の割合の最適範囲を特定するための実験とその結果]
本発明者等は、Rhを担持する助触媒中のCe-Zr系複合酸化物の割合の最適範囲を特定するための実験をおこなった。すなわちこの実験は、RhがNOx浄化性能の高い貴金属触媒であり、Rhが酸化セリウム(セリア)を含む助触媒上に担持されることで高いOSC能を発現する一方で、担持される助触媒中の酸化セリウムが多くなるほどRhの特徴であるNOx浄化性能が逆に低下してしまうという相反関係があることから、助触媒として酸化セリウムを用いることでOSC能を向上させながら、Rhの特徴であるNOx浄化性能の低下を極力抑えることのできるCe-Zr系複合酸化物のRh担持助触媒中の割合を特定することを目的とした実験である。
本実験では、Rh担体助触媒におけるCe-Zr系複合酸化物(CeO2-ZrO2複合酸化物)の割合とCeを含まないZr系複合酸化物(ZrO2複合酸化物)の割合を種々変化させて実施例、比較例および参考例の各排ガス浄化触媒を作成した。そして、各排ガス浄化触媒に対して耐久試験を実施し、そのOSC能の評価をおこなうとともに、リッチ雰囲気下におけるNOx浄化性能を評価した。
(実施例、比較例および参考例の製作方法)
まず、貴金属触媒としてPdを有する触媒層(図1の第2の触媒層に相当)の形成に当たり、Al2O3複合酸化物65g/Lに硝酸Pd溶液を含浸させ、1.0質量%の担持粉末を製作した。次いで、CeO2-ZrO2複合酸化物(CeO2-ZrO2-La2O3-Y2O3が30:60:5:5の質量%比率)85g/Lと、酢酸Ba10g/L相当と水、Al2O3バインダー、酢酸、増粘材等を所定量混合し、Pd触媒スラリーとした。
一方、貴金属触媒としてRhを有する触媒層(図1の第1の触媒層に相当)の形成に当たり、CeO2-ZrO2複合酸化物(Al2O3-CeO2-ZrO2-La2O3-Y2O3-Nd2O3が30:20:44:2:2:2の質量%比率)と、ZrO2複合酸化物(Al2O3-ZrO2-La2O3-Nd2O3が50:46:2:2の質量%比率)が計65g/Lとなるように調合した。ここで、調合比率は、以下の表1に示す。Rhはそれぞれの助触媒に0.3質量%担持されることを見込んだ量を秤量し、助触媒に担持させた。さらに、La添加Al2O325g/Lと酢酸Ba10g/L相当と水、Al2O3バインダー、酢酸、増粘材等を所定量混合し、Rh触媒スラリーとした。
875ccのモノリス基材(図1の担体に相当)を用意し、上記調整スラリーを吸引方式でコートした。
Figure 2014083492
(耐久試験方法)
実機エンジン直下に作成した排ガス浄化触媒をセットし、空気と燃料の比率:A/Fがサイクリックに変化する複合パターン下で床温1000℃にて50時間の耐久試験をおこなった。
(エンジンベンチ評価)
実機エンジンに耐久試験後の排ガス浄化触媒を取付け、以下二種の評価をおこなった。その一つは、酸素吸放出能(OSC能)を評価するべく、排ガス浄化触媒の前後に酸素センサを設置し、リーンとリッチの切り替え時のリアセンサの遅れ挙動から排ガス浄化触媒の酸素吸放出量を演算したものであり、その結果を図2に示す。
また、他の一つは、リッチ雰囲気下におけるNOx浄化性能を測定するべく、A/Fをリッチからリーンに矩形上で変動させ、リッチ120秒、保持時の浄化性能をNOx平均排出量として評価したものであり、その結果を図3に示す。
(実験結果の考察)
図2は、上記する調整法にて作成した排ガス浄化触媒の耐久試験後にRh担持助触媒中のCeO2-ZrO2の含有割合と触媒活性の関係について酸素吸放出量をエンジンベンチで評価したものである。同図において、酸素吸放出量の多い方がOSC能が良好であることを意味する。
一般に、排ガス浄化触媒中のCeO2量が多いほど酸素吸放出量が多くなるが、本実験によれば必ずしもCeO2量に依存しないことが分かる。たとえば、CeO2-ZrO2が100%の比較例2が本実験においてCeO2量が最も多いものである一方、CeO2量がその半分の量である実施例2が最も優れたOSC能を有していることが図2から分かる。
さらに、図2より、Rhを担持する助触媒全体に対するCeO2-ZrO2の含有割合が実施例1の30質量%、実施例3の70質量%でグラフの変曲点を迎え、この30質量%〜70質量%の範囲で高いOSC能を発揮することが分かる。
一方、図3は、排ガス浄化触媒のリッチ雰囲気下におけるNOx排出量を示しており、NOx排出量が少ないほど、NOx浄化性能に優れていることを意味する。
一般に、Rhを含有する触媒層中のCeO2量が多いほど、リッチ雰囲気下におけるNOx浄化性能は悪くなる傾向があり、図3で示す本実験の結果も同様の傾向を示している。また、図3より、Rhを担持する助触媒全体に対するCeO2-ZrO2の含有割合が実施例3の70質量%でグラフの変曲点を迎えてNOx浄化性能の良好な範囲に移行し、さらに実施例1の30質量%で2つ目の変曲点を迎えることが分かる。
そこで、図2,3の結果をまとめて示した図4に基づいて、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能が最適となる、Rh担持助触媒中のCeO2-ZrO2の含有割合を特定した。
同図より、比較例1、2から実施例3、2、1の方向に向かって双方の性能がともに優れた、すなわち性能バランスの良好な排ガス浄化触媒となることが分かる。
本実験結果より、Rhを担持するCeO2-ZrO2複合酸化物とCeO2を具備しないZrO2複合酸化物の二種の助触媒の全体に対するCeO2-ZrO2複合酸化物の含有割合を30質量%〜70質量%の範囲に調整することにより、OSC能とNOx浄化性能の双方の性能に優れた排ガス浄化触媒が得られると結論付けることができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…担体、2…第2の触媒層、3…第1の触媒層(最外層)、4…助触媒(Ce-Zr系複合酸化物(CeO2-ZrO2複合酸化物))、5…助触媒(Zr系複合酸化物(ZrO2複合酸化物))、6…助触媒(Al2O3複合酸化物)、7…貴金属触媒(Rh)、8…貴金属触媒(Pd)、10…排ガス浄化触媒

Claims (1)

  1. 担体と、該担体上に形成された触媒層と、からなる排ガス浄化触媒であって、
    前記触媒層のうちで排ガスに直接接する最外層では、Ce-Zr系複合酸化物と、Ce酸化物を含まないZr系複合酸化物と、からなるそれぞれの助触媒に貴金属触媒のRhが担持されており、
    前記最外層において、Rhを担持するCe-Zr系複合酸化物とZr系複合酸化物からなる助触媒の全体に対するCe-Zr系複合酸化物の割合が30質量%〜70質量%の範囲である排ガス浄化触媒。
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