JP2014082806A - モータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係るモータ1において、各外周側マグネット5a、5bは内周面と外周面とで磁極を異にしてあり且つ内周面には第1層電磁石17〜21が設けてあり、各内周側マグネット7a、7bは、内周面と外周面とで磁極を異にしてあり且つ外周面には第2層電磁石25〜31が設けてあり、内周面には第3層電磁石33〜39が設けてあり、外側ロータ11には第1層電磁石17〜21に対向する第1層突起部41a〜41gと、第2層電磁石25〜31に対向する第2層突起部43a〜43gとが設けてあり、内周側ロータ13には第3層電磁石33〜39に対向する第3層突起部45a〜45gが設けてあり、各電磁石には円周方向に隣り合う電磁石が異なる磁極となるように電流を流すことにより3層で発生したトルクを受けてシャフト9が回転する。
【選択図】図1
Description
更に、特許文献1には、ロータの磁性歯列にマグネットを用いてトルクを高めることが開示されている(従来技術2)。
これに対して、従来技術2では、マグネットの磁力とコイルで生じた磁力で駆動しているが、ロータの各磁性歯にマグネットを用いているので、多数のマグネットが必要になり、構成が複雑になると共に得られるトルクにも限界があり、トルクを高くしようとすれば、大型になるという問題がある。
また、ソーヤーの原理を用いたモータは移動体を水平移動させるものであり、シャフトが回転するモータに利用したものは、従来なかった。
本発明によれば、外側ロータが第1層突起部と第2層突起部とで回転力を受け、内側ロータは第3層突起部で回転力を受けるので、少なくとも3層で回転力を受けることができるから、シャフトは高いトルクで回転できる。
シャフトに固定した外側ロータと、内側ロータと、外周側マグネットと、内周側マグネットとは、同心円状に配置しているので、シャフトの軸線方向の寸法が大きくならないで、小型にできる。
各突起部は磁性体でできているだけなので、上述した従来技術2のように突起部や突起に対応して多数のマグネットを必要としないので、構成が簡易である。
図1、図5及び図6に示すように、本発明の実施の形態に係るモータ1は、ファンモータ等としても用いられるモータであって、ケーシング3、ケーシング3の内周面に固定された2つの外周側マグネット5a、5b及び2つの内周側マグネット7a、7bで構成されるステータと、シャフト9に固定された外側ロータ11及び内側ロータ13で構成されるロータとを備えている。
ケーシング3は磁性体でできており、円筒形状の側板3aと、対向する端板3b、3cとで構成されており、端板3b、3cに各々シャフト9がベアリング15により回転自在に支持されている。
一方の外周側マグネット5aは内周側をN極に外周側をS極にしてあり、他方の外周側マグネット5bは内周側をS極に外周側をN極にしてあり、一方の外周側マグネット5aと他方の外周側マグネット5bとは内周側と外周側とで互いに磁極を異にしている。
一方の外周側マグネット5aの内周面には第1電磁石17と第2電磁石19とが円周方向に間隔E1(図2参照)をあけて設けてあり、他方の外周側マグネット5bの内周面には第3電磁石21と第4電磁石23とが間隔E2(図2参照)をあけて設けてある。E1及びE2は略同じ寸法である。尚、第2電磁石19と第3電磁石21との間隔E3(図2参照)及び第4電磁石23と第1電磁石17との間の間隔E4(図2参照)は、E1及びE2よりも広い寸法にしてある。各電磁石17、19、21、23は各々コア材25にコイルを巻回している。本実施の形態では、第1電磁石17〜第4電磁石23が第1層電磁石である。
2つの内周側マグネット7a、7bは、外周側マグネット5a、5bの内周側に設けてあり且つ外周側マグネット5a、5bに対応して同じ角度の領域R1とR2(図2参照)に配置されている。内周側マグネット7a、7bは、円周方向に間隔をあけて設けてあり、円周方向で対応する端部間の間隔N1、N2(図2参照)は異なる寸法にしてある。
一方の内周側マグネット7aは外周側をS極とし内周側をN極としてあり、他方の内周側マグネット7bは外周側をN極とし内周側をS極として、内周側と外周側とで互いに異なる磁極としている。
第5電磁石25と第6電磁石27とはコイルの巻き方向を逆向きにしてあり、第5電磁石25と第6外層側電磁石27もコイルの巻き方向を逆向きにしてある。
外側ロータ11は、円筒形状の外側ロータ本体11aと、外側ロータ本体11aから略等間隔で外周側に突設した7つの第1層突設部(歯)41a〜41gと、外側ロータ本体11aから略等間隔で内周側に突設した7つの第2層突設部(歯)43a〜43gとが設けてある。各第1層突設部41a〜41gと、第2層突設部43a〜43gとは円周方向において同位置に設けてある。また、各第1層突設部41a〜41gの各円周方向の寸法F(図2参照)は対向する電磁石の円周方向の寸法Gの略半分の寸法にしてある。例えば、第1層突設部41aの円周方向の寸法Fは、第1電磁石17の円周方向の寸法Gの略半分であり、第2層突設部43aの円周方向の寸法Fも、第5電磁石25の円周方向の寸法Gの略半分の寸法にしている。
各第1層突設部41a〜41g、第2層突設部43a〜43g、第3層突設部45a〜45gの半径方向への突出寸法は、対向する電磁石との間に隙間を形成する寸法としてある。
また、各電磁石には、図8に示すように、交流電流a、bが90度位相をずらして供給されるようになっている。
モータ1の組み立て前の状態では、図7に示すように、以下のように第1ユニット53と、第2ユニット55との2つのユニットに分割してある。
第1ユニット53では、外側ロータ11の一端が支持部材51を介してシャフト9に固定してあり、内側ロータ13はシャフト9の外周面に固定してあり、外側ロータ11及び内側ロータ13はシャフト9と一体に回転するようにしてある。シャフト9の一端は一方の端板3bにベアリング15を介して取り付けてある。
(1)図1に示すように、第1層の第1磁石17と第2磁石19、第2層の第5電磁石25と第6電磁石27、第3層の第9電磁石33と第10電磁石35とに、図8に示す交流電流aを流す。まず、交流電流aは図8に示すように正の電流が流れる。
第1層において、第1電磁石17では、内周側がN極となる磁束が生じて外周側マグネット5aの内周側でN極の磁束が加わって磁力が増幅し、第2電磁石19では、内周側がS極となる磁束が生じて外周側マグネット5aの磁束と相殺して磁力が低減される。尚、第3電磁石21及び第4電磁石23には電流は流れていない。
第1層では、第1層突起部41aは第1電磁石17の磁力に引かれて第1電磁石17に対面するように位置する。
第2層において、第5電磁石25では、外周側がS極となる磁束が生じて内周側マグネット7aの外周側にS極の磁束が加わって磁力が増幅し、第6電磁石27では、外周側がN極となる磁束が生じて内周側マグネット7aの磁束と相殺して磁力が低減される。尚、第7電磁石29及び第8電磁石31には電流は流れていない。
第2層では、第2層突起部43aは第5電磁石25の磁力に引かれて第5電磁石17に対面するように位置する。
第3層では、第3層突起部45aは第9電磁石33の磁力に引かれて第9電磁石33に対面するように位置する。
このように、第1層では第1層突起部41aが第1電磁石17に、第2層では第2層突起部43aが第5電磁石25、第3層では第3層突起部45aが第9電磁石33に引かれて位置しており、第1層〜第3層に至る3箇所で発生したトルクを受けてシャフト9を回転することができる。
尚、図1〜図4において、所定の電磁石に示す矢印は、電流の流れる方向を示している。
また、このとき、図1に示すように、第1層突起部41fは第4電磁石23から回転方向手前に少しずれた位置にあり、同様に第2層突起部43fは第8電磁石31から、第3層突起部45fは第12電磁石39から回転方向手前に少しずれた位置にある。
第1層において、第4電磁石23は、内周側がS極となる磁束が生じて外周側マグネット5bの内周側でS極の磁束が加わって磁力が増幅し、第3電磁石21では、内周側がN極となる磁束が生じて外周側マグネット5bの磁束と相殺して磁界力が低減される。尚、第1電磁石21及び第2電磁石23に流れる電流aは低減し又は流れていない。
第1層では、第1層突起部41fは第4電磁石23に引かれて第4電磁石23に対面するように位置する。
第2層では、第2層突起部43fは第8電磁石31に引かれて第8電磁石31に対面するように位置する。
第3層では、第3層突起部45fは第12電磁石39に引かれて第12電磁石39に対面するように位置する。
このように、第1層では第1層突起部41fが第4電磁石23に、第2層では第2層突起部43fが第8電磁石31、第3層では第3層突起部45fが第12電磁石39に引かれて位置しており、第1層〜第3層に至る3箇所で発生したトルクを受けてシャフト9を回転することができる。
第1層において、第2電磁石19では、内周側がN極となる磁束が生じて外周側マグネット5aの内周側でN極の磁束が加わって磁力が増幅し、第1電磁石17では、内周側がS極となる磁束が生じて外周側マグネット5aの磁束と相殺して磁力が低減される。
第1層では、第1層突起部41bは第2電磁石19に引かれて第2電磁石19に対面するように位置する。
第2層において、第6電磁石27では、外周側がS極となる磁束が生じて内周側マグネット7aの外周側にS極の磁束が加わって磁力が増幅し、第5電磁石25では、外周側がN極となる磁束が生じて内周側マグネット7aの磁束と相殺して磁力が低減される。尚、第7電磁石29及び第8電磁石31に流れる電流bは低減し又は流れていない。
第2層では、第2層突起部43bは第6電磁石27に引かれて第6電磁石27に対面するように位置する。
第3層では、第3層突起部45bは第10電磁石33に引かれて第10電磁石35に対面するように位置する。
このとき、図3に示すように、第1層突起部41dは第3電磁石21から回転方向手前に少しずれた位置にあり、同様に第2層突起部43dは第7電磁石29から、第3層突起部45dは第11電磁石37から、各々回転方向手前に少しずれた位置にある。
このように、第1層では第1層突起部41bが第2電磁石19に、第2層では第2層突起部43bが第6電磁石27、第3層では第3層突起部45bが第10電磁石35に引かれて位置しており、第1層〜第3層に至る3箇所で発生したトルクを受けてシャフト9を回転することができる。
第1層において、第3電磁石21では、内周側がS極となる磁束が生じて外周側マグネット5bの内周側でS極の磁束が加わって磁力が増幅し、第4電磁石23では、内周側がN極となる磁束が生じて外周側マグネット5bの磁束と相殺して磁力が低減される。
第1層では、第1層突起部41dは第3電磁石21に引かれて第3電磁石21に対面するように位置する。
第2層において、第7電磁石29では、外周側がN極となる磁束が生じて内周側マグネット7bの外周側にN極の磁束が加わって磁力が増幅し、第8電磁石31では、外周側がS極となる磁束が生じて内周側マグネット7bの磁束と相殺して磁界強度が低減される。尚、第5電磁石25及び第6電磁石27に流れる電流aは低減し又は流れていない。
第2層では、第2層突起部43dは第7電磁石29に引かれて第7電磁石29に対面するように位置する。
第3層では、第3層突起部45dは第11電磁石37に引かれて第11電磁石37に対面するように位置する。
このとき、図4に示すように、第1層突起部41gは第1電磁石17から回転方向手前に少しずれた位置にあり、同様に第2層突起部43gは第5電磁石25から、第3層突起部45gは第9電磁石33から回転方向手前に少しずれた位置にある。
このように、第1層では第1層突起部41dが第3電磁石21に、第2層では第2層突起部43dが第7電磁石29、第3層では第3層突起部45dが第11電磁石37に引かれて位置しており、第1層〜第3層に至る3箇所で発生したトルクを受けてシャフト9を回転することができる。
以上のように、図1〜図4に示す上述した動作を繰り返してシャフト9が回転する。
シャフト9に固定した外側ロータ11と、内側ロータ13と、外周側マグネット5a、5bと、内周側マグネット7a、7bとは、同心円状に配置しているので、シャフトの軸線方向の寸法を大きくすることなく、小型にできる。
第1層突起41a〜41g、第2層突起43a〜43g、第3層突起45a〜45gは各々磁性体でできておりマグネットを用いていないので、従来技術のように突起部や突起に対応して多数のマグネットを必要としないので、構成が簡易で且つ安価に製造できる。
第1層の第1電磁石17〜第4電磁石23、第2層の第5電磁石25〜第8電磁石31、第3層の第9電磁石33〜第12電磁石39は、半径方向に並んで設けてあるので位置決めが容易にできると共に構成が簡易であり、製造し易い。
例えば、外周側マグネット5a、5bや内周側マグネット7a、7bは各々2つに限らず、3つや4つでも良く数は限定されない。同様に、第1電磁石17〜第12電磁石39も、各層において、円周方向に4つづつ配置したがこれに限らず、各層において円周方向に5つや6つ配置しても良く、数は限定されない。
また、電磁石は、外層電磁石(第1電磁石17〜第4電磁石23)、内層電磁石(第5電磁石25〜第8電磁石31)、中間電磁石(第9電磁石33〜第12電磁石39)の3層にすることに限らず、4層や5層に設けても良い。
モータ1は、ステッピングモータとして用いるものであっても良い。
5a 一方の外周側マグネット
5b 他方の外周側マグネット
11 外側ロータ
13 内側ロータ
17 第1電磁石(第1層電磁石)
19 第2電磁石(第1層電磁石)
21 第3電磁石(第1層電磁石)
23 第4電磁石(第1層電磁石)
25 第5電磁石(第2層電磁石)
27 第6電磁石(第2層電磁石)
29 第7電磁石(第2層電磁石)
31 第8電磁石(第2層電磁石)
33 第9電磁石(第3層電磁石)
35 第10電磁石(第3層電磁石)
37 第11電磁石(第3層電磁石)
39 第12電磁石(第3層電磁石)
41a〜41g 第1層突起部(外層側突起部)
43a〜43g 第2層突起部(中間層側突起部)
45a〜45g 第3層突起部(内層側突起部)
Claims (4)
- 円周方向に間隔を空けて配置した複数の外周側マグネットと、外周側マグネットの内周側で円周方向に間隔を空けて配置した複数の内周側マグネットと、外周側マグネットと内周側マグネットとの間に設けた外周側ロータと、内周側マグネットの内周側に設けた内周側ロータと、各ロータの回転中心に設けて各ロータに固定したシャフトとを備え、
各外周側マグネットは内周面と外周面とで磁極を異にしてあり且つ内周面には円周方向に間隔をあけて配置した少なくとも2つの第1層電磁石が設けてあり、
各内周側マグネットは、内周面と外周面とで磁極を異にしてあり且つ外周面には円周方向に間隔をあけて配置した少なくとも2つの第2層電磁石が設けてあり、内周面には円周方向に間隔をあけて配置した少なくとも2つの第3層電磁石が設けてあり、
外周側ロータには第1層電磁石に対向する磁性体製の複数の第1層突起部と、第2層電磁石に対向する磁性体製の複数の第2層突起部とが円周方向に間隔をあけて設けてあり、
内周側ロータには第3層電磁石に対向する磁性体製の複数の第3層突起部が円周方向に間隔をあけて設けてあり、
各マグネットに設けた電磁石には円周方向に隣り合う電磁石が異なる磁極となるように電流を流すと共に円周方向に沿って配置したマグネットの各電磁石に順次電流を流すことを特徴とするモータ。 - 各第1層電磁石、第2層電磁石及び第3層電磁石は、半径方向に並んで設けてあることを特徴とする請求項1に記載のモータ。
- 第1層突起部と、第2層突起部と、第3層突起部とは、各々円周方向の寸法が対向する電磁石の円周方向の寸法の略半分にしてあり、且つ第1層電磁石、第2層電磁石及び第3層電磁石において各々、円周方向で隣合う電磁石間の間隔の少なくとも一つは他の隣合う電磁石間の間隔と異なることを特徴とする請求項2に記載のモータ。
- 第1層電磁石、第2層電磁石及び第3層電磁石において各々、円周方向に隣合う電磁石は互い逆向きにコイルを巻いて形成してあることを特徴とする請求項3に記載のモータ。
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