JP2014081883A - 車載dsrc/vics送受信装置および車載dsrc/vics送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法 - Google Patents

車載dsrc/vics送受信装置および車載dsrc/vics送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電波ビーコンに係る回路を取り除いた簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置を得る。
【解決手段】DSRC信号の送受信、光受信信号の受信、および光送信信号の送信を行うアンテナ部(1)と、DSRC信号および光送信信号を生成してアンテナ部に送信するとともに、アンテナ部で受信されたDSRC信号および光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部(2)とを備え、光送信信号および光受信信号の少なくともいずれか一方は、DSRC信号を伝送するためにアンテナ部と信号処理部との間に設けられた同軸線(5)を介して伝送される。
【選択図】図1

Description

本発明は、路上に設置されたビーコンから送信される道路交通情報を処理する車載送受信装置に係り、特に、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置および車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法に関するものである。
VICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)とは、渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに運転者に提供することにより、渋滞と交通事故を減らし、道路状況を改善することを目的とした、道路交通情報サービスのことである。
VICS情報は、路上に設置されたビーコンから車載アンテナに向けて送信され、VICS送受信装置によってA/D変換されたあと、カーナビゲーション・システム(以下、カーナビと略す)に出力される。カーナビは、このVICS情報をカーナビの表示部に表示して、運転者の快適でスムーズな運転を支援する。
VICSにおけるビーコンの通信方式は、主に次の2種類のものが用いられる。
1つ目は、電波を用いるものである。高速道路上に設置される電波ビーコンは、64KbpsのVICS信号を2.4GHzの電波に乗せて、自動車のアンテナに向けて送信する。
2つ目は、赤外線を用いるものである。一般道路上に設置される光ビーコンは、受信1024Kbps、送信64KbpsのVICS信号を赤外線に乗せて、自動車のアンテナに向けて送信する。
電波ビーコンと光ビーコンは、設置される場所が異なっており、電波ビーコンと光ビーコンの両方のサービスをビーコンの設置場所に応じて利用するためには、電波と光の両方のアンテナが必要である。
このため、従来のVICS送受信装置は、電波と光の両方のアンテナを備えており、受信した電波と光のアナログ信号を、共通の信号処理回路でA/D変換するといった方式がとられている(例えば、特許文献1参照)。
なお、VICSの光ビーコンを利用したサービスとして、DSSS(Driving Safety Support Systems:安全運転支援システム)がある。DSSSは、光ビーコンの局所性と双方向性を利用したサービスで、前方の道路状況と当該自動車の位置/速度情報を利用して危険を予測し、運転者に注意を喚起する。
一方、新しい道路交通情報サービスとして、2011年に開始したDSRC(Dedicated Short−Range Communication:狭域通信システム)がある。
DSRCは、上記VICSの電波ビーコンが提供するサービスを置き換えるもので、ETCと同じ5.8GHzの高い周波数の電波を用いることにより、ETCを含む道路交通情報サービスを、電波ビーコンよりもさらに高速・大容量に提供する(例えば、特許文献2参照)。
DSRCビーコンの通信方式には電波が用いられる。高速道路上に設置されるDSRCビーコンは、1024Kbpsまたは4096KbpsのDSRC信号を5.8GHzの電波に乗せて、自動車のアンテナに向けて送信する。
DSRCとVICSの両方のサービスを利用するためには、両方の送受信装置が必要である。両方のサービスに対応したカーナビは、DSRC用とVICS用のI/Fを備えており、DSRC送受信装置とVICS送受信装置の両方を接続できるようになっている(例えば、非特許文献1参照)。
DSRCで提供されるサービスは、VICSの電波ビーコンが提供するサービスを含み、さらにETC等の機能を加えたものである。したがって、DSRCサービスが利用できる場合には、実際はVICSの電波ビーコンサービスは不要であり、VICSの電波ビーコンは、今後、新たには設置されないことになっている。
特開2002−174522号公報 特開2002−269607号公報
N871L69923 1/2 12−06 三菱電機株式会社 三菱カーナビゲーションシステム NR−MZ60シリーズ取付要領書 2ページ
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
従来の車載DSRC/VICS送受信装置は、DSRC送受信装置とVICS送受信装置を単純に合わせた、冗長な構成となってしまっている。具体的にはDSRC、電波および光の3つのアンテナと、DSRCおよびVICSの2つの処理回路を備えている。これによって、車載DSRC/VICS送受信装置の構成が複雑で、高コストになるといった課題があった。
また、DSRCビーコンとVICSの電波ビーコンは、同じ個所に併設されることが多い。このような単純に2つの送受信装置を合わせた構成では、DSRC情報とVICS情報は、各送受信装置で同時に処理され、同時に時分割多重化されて、同時にカーナビに出力される。
したがって、DSRC送受信装置とVICS送受信装置から同時に出力される多重化信号を、同時に復元して処理するのはカーナビにとって負荷が大きい。このため、どちらの信号を優先的に処理するかを判断する判断部をカーナビに設ける必要があり、これによって、カーナビの回路がより複雑で、高コストになるといった課題があった。
上記の課題を解決するためには、DSRC送受信装置とVICS送受信装置を単純に組み合わせるのではなく、冗長構成をなくして統合すればよい。具体的には、実際には利用されない電波ビーコンに係る回路は取り除き、今後も利用される光ビーコンに係る回路は、DSRC送受信装置に統合するようにする。
しかしながら、電波ビーコンに係る回路のうち、電波/光信号処理回路を取り除く際に、以下のような課題があった。
従来のVICS送受信装置において、電波/光信号処理回路は、電波ビーコンと光ビーコンから受信した信号を、A/D変換し、時分割多重化して、VICSシリアル線を用いてカーナビに伝送する。
したがって、電波/光信号処理回路を取り除くと、時分割多重化できなくなり、VICSシリアル通信線には、光アンテナの送信信号と受信信号のうちの1つしか送れなくなる。
すなわち、従来の車載DSRC/VICS送受信装置において、DSRC送受信装置とVICS送受信装置を統合しようとして、電波/光信号処理回路を取り除くと、光ビーコンの送信信号と受信信号をDSRC信号処理回路に伝送するための信号線が足りなくなるという課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、電波ビーコンに係る回路を取り除いた簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置および車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法を得ることを目的とする。
本発明に係るDSRC送受信装置は、DSRCビーコンからのDSRC信号の受信、DSRCビーコンに対するDSRC信号の送信、光ビーコンからの光受信信号の受信、および光ビーコンに対する光送信信号の送信を行うアンテナ部と、アンテナ部を介して外部に送信するDSRC信号および光送信信号を生成してアンテナ部に送信するとともに、アンテナ部で受信されたDSRC信号および光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部とを備えた車載DSRC/VICS送受信装置であって、光送信信号および光受信信号の少なくともいずれか一方は、DSRC信号を伝送するためにアンテナ部と信号処理部との間に設けられた同軸線を介して伝送されるものである。
また、本発明に係る車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法は、DSRCビーコンからのDSRC信号の受信、DSRCビーコンに対するDSRC信号の送信、光ビーコンからの光受信信号の受信、および光ビーコンに対する光送信信号の送信を行うアンテナ部と、アンテナ部を介して外部に送信するDSRC信号および光送信信号を生成してアンテナ部に送信するとともに、アンテナ部で受信されたDSRC信号および光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部とを備えた車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法であって、光送信信号および光受信信号の少なくともいずれか一方を、DSRC信号を伝送するためにアンテナ部と信号処理部との間に設けられた同軸線を介して伝送するステップ
を備えるものである。
本発明によれば、複数の送受信信号を同軸線上に重ね合わせて通信処理を行うことにより、電波ビーコンに係る回路を取り除いた簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置および車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。 本発明の実施の形態1におけるλ/4ショートスタブの例示図である。 本発明の実施の形態1におけるDSRC送受信装置の、図1とは異なる例示図である。 本発明の実施の形態2における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。 本発明の実施の形態3における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。 本発明の実施の形態4における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。 本発明の実施の形態5における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。 従来の車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。
以下、本発明における、車載DSRC/VICS送受信装置および車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。なお、各図において同一、または相当する部分については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
本実施の形態1の構成を説明する前に、まず、従来装置の構成を、図面を用いて説明する。図8は、従来の車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。
図8に示す、従来の車載DSRC/VICS送受信装置は、カーナビシステム3、DSRCシリアル線6、VICSシリアル線7、従来のDSRC送受信装置8、および従来のVICS送受信装置9を備えて構成される。
ここで、従来のDSRC送受信装置8は、DSRCアンテナ部1、DSRC信号処理部2、および同軸線5を備えている。また、DSRCアンテナ部1は、DSRCアンテナ11を備えている。また、DSRC信号処理部2は、DSRC処理回路21、および外部I/F24を備えている。
また、従来のVICS送受信装置9は、VICSアンテナ部4、電波/光信号処理回路91、および外部I/F92を備えている、また、VICSアンテナ部4は、電波アンテナ41、光アンテナ42、受信アンプ44、および送信駆動器45を備えている。
また、カーナビシステム3は、カーナビ処理回路31、判断部32、VICS I/F33、およびDSRC I/F34を備えている。
図8において、従来のVICS送受信装置9は、VICSアンテナ部4と電波/光信号処理回路91が一体化した構造となっているのに対し、従来のDSRC送受信装置8は、DSRCアンテナ部1とDSRC信号処理部2が分離した構造となっている。
このように、従来のDSRC送受信装置8において、DSRCアンテナ部1とDSRC処理部2が分離している理由は、DSRC電波の周波数が5.8GHzと高く、DSRC処理回路21の処理負荷が大きいため、DSRC処理回路21が大規模し、DSRCアンテナ部1と一体化させることが難しいためである。
また、従来の車載DSRC/VICS送受信装置が、従来のDSRC送受信装置8と従来のVICS送受信装置9を単純に合わせた構成となっているのは、このように、従来のDSRC送受信装置8と従来のVICS送受信装置9の構造に違いがあり、両者の統合が難しいためである。
このように、従来の車載DSRC/VICS送受信装置は、従来のDSRC送受信装置8と従来のVICS送受信装置9を単純に合わせた、冗長な構成となってしまっており、これによって、車載DSRC/VICS送受信装置が複雑で、高コストになるといった課題があった。
また、先の[発明が解決しようとする課題]で述べたように、従来のDSRC送受信装置8と従来のVICS送受信装置9から同時に出力される多重化信号を、どちらを優先的に処理するかを判断する判断部32をカーナビに設ける必要があり、これによって、カーナビシステム3も複雑で、高コストになるといった課題があった。
次に、上記の課題を解決するための、本実施の形態1の構成について説明する。図1は、本発明の実施の形態1における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。
図1に示す、本実施の形態1における車載DSRC/VICS送受信装置は、DSRCアンテナ部1、DSRC信号処理部2、カーナビシステム3、同軸線5、DSRCシリアル線6、およびVICSシリアル線7を備えて構成される。
ここで、DSRCアンテナ部1は、DSRCアンテナ11、光アンテナ12、電源入力13、受信アンプ14、および送信駆動器15を備えている。
また、DSRC信号処理部2は、DSRC処理回路21、フィルタ(光受信)21b、電源23、外部I/F24、およびフィルタ(DSRC)24aを備えている。
また、カーナビシステム3は、カーナビ処理回路31、およびDSRC I/F34を備えている。
図1の特徴は、図8における、従来のDSRC送受信装置8と従来のVICS送受信装置9を統合した点にある。このような統合を行うに当たって、図1に示した回路構成は、図8の回路に、以下の2つの変更を加えたものとなっている。
第1の変更点は、図8で色を反転させた、従来のVICS送受信装置9内の電波ビーコンに係る回路である電波アンテナ41、電波/光信号処理回路91、および外部I/F92と、カーナビシステム3内の判断部32、VICS I/F33を取り除き、光アンテナ42、受信アンプ44、および送信駆動器45をDSRCアンテナ部1に統合している。
第2の変更点は、DSRC信号と光受信信号を同軸線5上に重ね合わせ、光送信信号はVICSシリアル線7で送信するようにし、さらに、同軸線5からの信号受信時にDSRC信号と光受信信号が混信しないよう、同軸線5から信号を受信する部分にフィルタ部を設けている。
具体的には、同軸線5とDSRC処理回路21との間に、光受信信号を除去するフィルタ(光受信)21bと、DSRC信号を除去するフィルタ(DSRC)24aを並列に設けている。このように、通過フィルタではなく、除去フィルタを用いる理由は2つある。
第1の理由は、フィルタの実現が容易であることである。例えば、通過フィルタは、RLCを用いた共振回路で構成する必要があるが、除去フィルタは、RLまたはRCのみを用いたローパスまたはハイパスフィルタで実現できる。
第2の理由は、後で述べるように、回路構成を工夫することでフィルタを統合し、フィルタ数を削減できることである。フィルタの統合には構造が簡単な除去フィルタが適しており、回路構成をより簡略化することができる。
しかしながら、上述した第1の理由および第2の理由によるメリットを除けば、機能的には、除去フィルタの代わりに通過フィルタを用いることも可能であり、この場合でも除去フィルタを用いた場合と同様の効果が得られる。
ここからは、図8に加えた上記2つの変更点の効果を、図1を用いて説明する。
まず、第1の変更点により、実際には利用されない電波ビーコンに係る回路が取り除かれ、今後も利用される光ビーコンに係る回路は、DSRC送受信装置に統合される。これにより、車載DSRC/VICS送受信装置の構成が複雑で、高コストになるといった課題が解決される。
また、電波ビーコンからの電波信号がなくなり、さらに光ビーコンからの信号は、DSRC処理回路21によって処理されるようになるため、VICS I/F33上に伝送される信号がなくなり、カーナビの判断部32が必要なくなる。これにより、カーナビシステム3が複雑で、高コストになるといった課題が解決される。
しかしながら、先の[発明が解決しようとする課題]で述べたように、電波/光信号処理回路91を取り除くと、光ビーコンの送信信号と受信信号をDSRC信号処理回路に伝送するための信号線が足りなくなるという課題がある。
この課題は、第2の変更点により解決される。以下、この第2の変更点の効果を、図1の信号の流れに沿って説明する。
まず、DSRCビーコンから受信した、DSRC信号の流れを説明する。DSRCアンテナ11が受信したDSRC信号は、同軸線5を経由して、DSRC処理回路21に伝送される。
DSRC信号は、5.8GHzの高周波のアナログ信号であるため、DSRCアンテナ部1と、DSRC信号処理部2を繋ぐ通信線路には同軸線5が用いられ、また、DSRCアンテナ部1上、および、DSRC信号処理部2上の通信線路には、マイクロストリップラインが用いられる。
同軸線5とDSRC処理回路21の間に設けられたフィルタ(光受信)21bは、同軸線5上に重ね合わされたDSRC信号と光受信信号の2つの信号から、光受信信号を除去するためのものである。
フィルタ(光受信)21bは、光アンテナ12が受信した1024KHzの光受信信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、DSRC処理回路21のマイクロストリップライン上に設けられた、DSRC信号を安定化させるためのセラミック共振器がそのまま利用できる。
このセラミック共振器は、DSRC信号と同じ共振周波数をもつため、DSRC信号の通過フィルタとして機能する。先の説明では、回路構成の簡略化には通過フィルタよりも除去フィルタが望ましいと述べたが、この場合は例外であり、既に存在するセラミック共振器がそのまま利用できるため、信号除去のためのフィルタ(光受信)21bを特別に設ける必要がなく、回路構成を簡単にすることができる。
DSRCアンテナ11が受信したDSRC信号は、同軸線5上に出力され、光受信信号と重ね合わされる。重ね合わされたDSRC信号は、フィルタ(光受信)21bによって光受信信号が除去され、DSRC処理回路21に出力される。
次に、光ビーコンから受信した光受信信号の流れを説明する。光アンテナ12が受信した光受信信号は、受信アンプ14によって増幅され、同軸線5上のDSRC信号に重ね合わされる。重ね合わされた光受信信号は、フィルタ(DSRC)24aによってDSRC信号が除去され、DSRC処理回路21に出力される。
フィルタ(DSRC)24aは、5.8GHzのDSRC信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、同軸線5に設けられた、DSRC信号を安定化させるためのλ/4ショートスタブがそのまま利用できる。
同軸線5上のDSRC信号は周波数が非常に高いため、同軸線5の形状の変化に大変敏感である。例えば、同軸線5に信号線を繋げるだけで、同軸線5の伝送特性が変化してDSRC信号が減衰または変形する。
このため、通常は、同軸線5上のDSRC信号を安定化させるために、同軸線5から信号線が分岐する部分には、信号線の分岐手前でDSRC信号を反射させて同軸線5に戻すためのλ/4ショートスタブが設けられる(図示せず)。
図2は、本発明の実施の形態1におけるλ/4ショートスタブの例示図である。λ/4ショートスタブは、DSRC信号の波長をλとしたときのスタブ長Lを、下式(1)を満たすように調整することで、DSRC信号の除去フィルタとして機能させることができる。
L=1/4λ (1)
フィルタ(DSRC)24aは、LC回路を用いることでも実現可能であるが、λ/4ショートスタブを用いると、図2に示すように、スタブとコンデンサを追加するだけで実現でき、コストを抑えることができる。
なお、図2で、GNDとスタブ間に設けられたコンデンサは、同軸線5のショートを防ぐためのものである。コンデンサのインピーダンスZは、下式(2)で計算されるため、DSRC信号のような高周波に対しては無視でき、ゼロ抵抗のように機能する。
Z=1/ωC (2)
このように、DSRC信号の除去フィルタとしてλ/4ショートスタブを用いることにより、既に存在するλ/4ショートスタブをそのままフィルタ(DSRC)24aとして利用できる。この結果、信号除去のためのフィルタ(DSRC)24aを特別に設ける必要がなく、回路構成を簡単にすることができる。
また、受信アンプ14は、DSRC処理回路21が、光受信信号を処理するために必要な増幅率が得られるものであれば、どのようなものでも構わない。例えば、オペアンプが利用できる。
なお、受信アンプ14と同軸線5の間にDSRC信号除去フィルタを設けていないのは、受信アンプ14は、同軸線5に光受信信号を出力するが、入力はしないため、光受信信号の除去フィルタを設ける必要がないためである。
しかしながら、同軸線5上の信号が受信アンプ14に影響したり、受信アンプ14のインピーダンスが同軸線5上の信号に影響したりすることを防ぐため、通常は、受信アンプ14と同軸線5の間に、フィルタ(DSRC)24aと同じものが、保護フィルタとして設けられる(図示せず)。
なお、このとき、光受信信号が同軸線5のインピーダンスなどの周囲の影響で歪むことがあるが、その場合は、図示していないインダクタ(L)やコンデンサ(C)を用いたLCフィルタでインピーダンスマッチングし、波形整形することがある(図示せず)。
また、受信アンプ14と同軸線5の間に、ツェナーダイオードを設けることによって、受信アンプ14の出力側の電圧が想定外に大きくなることを防ぐことができる。これによって、受信アンプ14を過電圧から保護することができる。
DSRC処理回路21は、同軸線5から、それぞれフィルタリング処理されたDSRC信号と光受信信号を入力し、A/D変換し、時分割多重化して、外部I/F24、DSRCシリアル線6、およびDSRC I/F34を経由して、カーナビシステム3のカーナビ処理回路31に伝送する。
外部I/F24、DSRC I/F34、およびDSRCシリアル線6には、USB等のシリアル通信方式が用いられる。
カーナビ処理回路31は、入力した時分割多重化信号からDSRC情報とVICS情報を復元し、カーナビの表示部に表示して、運転者の快適でスムーズな運転を支援する。
このように、光受信信号と光送信信号のうち、光受信信号を同軸線5上に重ね合わせ、光送信信号は、VICSシリアル線7を用いて送信するようにし、さらに、DSRC信号と光受信信号が混信しないように、同軸線から信号を受信する部分にフィルタ部を設けている。このような構成により、光ビーコンからの送信信号と受信信号をDSRC処理回路に伝送するための信号線が足りなくなるという課題が解決される。
次に、DSRCビーコンに送信されるDSRC信号の流れを説明する。この場合の信号の流れは、DSRCビーコンからDSRC信号を受信する場合と逆になる。しかしながら、DSRC信号の送信にはカーナビシステム3は関与しない。DSRCビーコンに送信されるDSRC送信信号は、カーナビシステム3ではなく、DSRC処理回路21が作成する。
DSRC処理回路21は、ETC情報等のDSRC信号を作成し、D/A変換して、同軸線5上に重ね合わせる。DSRCアンテナ11は、同軸線5上に重ね合わされたDSRC信号を入力し、電波に乗せて、DSRCビーコンに向けて送信する。
このときのDSRC信号の送受信は半2重方式で行われ、DSRCビーコンによってタイミングが指示されるため、DSRCの受信信号と送信信号が同軸線5上で混信することはない。
なお、DSRCアンテナ11と同軸線5の間に光受信信号の除去フィルタを設けていないのは、DSRCアンテナ11そのものが一種のDSRC信号の共振器となっており、DSRC信号の通過フィルタとして機能するため、光受信信号の除去フィルタを設ける必要がないためである。
しかしながら、同軸線5上の信号がDSRCアンテナ11に影響したり、DSRCアンテナ11のインピーダンスが同軸線5上の信号に影響したりすることを防ぐため、通常は、DSRCアンテナ11と同軸線5の間に、フィルタ(光受信)21bと同じものが、保護フィルタとして設けられる(図示せず)。
次に、光ビーコンに送信される光送信信号の流れを説明する。DSRC処理回路21は、カーナビシステム3のID情報やDSSS情報等の光送信信号を、カーナビシステム3から入力し、D/A変換して、VICSシリアル線7を用いて、送信駆動器15に伝送する。送信駆動器15は、光アンテナ12を駆動し、光送信信号を赤外線に乗せて、光ビーコンに向けて送信する。
このように、VICSシリアル線7を光送信信号の専用通信線として利用することで、光送信信号にはフィルタを追加する必要がなくなり、新規に追加する回路を、フィルタ(光受信)21bおよびフィルタ(DSRC)24aのみとして、回路変更を最小限に抑えることができる。
なお、図1において、DSRCアンテナ部1の電源は、電源線を経由して、DSRC信号処理部2の電源23から電源入力13に供給される。このように電源を共有化することにより、電源を1つに集約でき、車載DSRC/VICS送受信装置を低コスト化できる。
以上のように、実施の形態1によれば、光受信信号と光送信信号のうち、光受信信号を同軸線上に重ね合わせ、光送信信号はVICSシリアル線で送信するようにしている。さらに、DSRC信号と光受信信号が混信しないように、同軸線から信号を受信する部分にフィルタ部を設けている。この結果、電波ビーコンに係る回路を取り除いた簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置を得ることができる。
なお、以上の説明では、光受信信号を同軸線5上に重ね合わせ、光送信信号を別の専用通信路で送る場合について説明した。しかしながら、本実施の形態1に係る発明は、このような場合に限定されるものではない。図3は、本発明の実施の形態1におけるDSRC送受信装置の、先の図1とは異なる例示図である。より具体的には、光送信信号と光受信信号の通信経路を入れ替えた図である。図3のように、光送信信号を同軸線5上に重ね合わせ、光受信信号を別の専用通信路で送るとすることも可能であり、この場合でも、同様の効果が得られる。
実施の形態2.
先の実施の形態1では、DSRC信号と、光受信信号または光送信信号のいずれか一方の信号とを、同軸線5上に重ね合わせ、さらに、これら2つの信号が混信しないように、同軸線5から信号を受信する部分にフィルタ部を設ける方法について説明した。本実施の形態2では、DSRC信号と、光受信信号および光送信信号の3つの信号を、同軸線5上に重ね合わせる方法について説明する。
本実施の形態2の特徴は、光送信信号および受信信号を、同軸線5に重ね合わせることで、先の図1に示したVICSシリアル線7を不要にし、車載DSRC/VICS送受信装置を低コスト化した点にある。
図4は、本発明の実施の形態2における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。VICSシリアル線7を取り除くために、図4は、従来の車載DSRC/VICS送受信装置である図1の回路に、以下の2つの変更を加えたものとなっている。
第1の変更点は、図1における、光送信信号の専用線であるVICSシリアル線7を取り除き、同時に、光送信信号を同軸線5上に重ね合わせている。
第2の変更点は、図4の同軸線5上に重ね合わされた、DSRC信号、光受信信号および光送信信号の3つの信号が混信しないように、同軸線5から信号を受信する部分に、信号除去フィルタを2つずつ設けている。
具体的には、同軸線5と送信駆動器15の間に、フィルタ(DSRC)15aとフィルタ15b(光受信)を設けている。また、同軸線5とDSRC処理回路21の間に、フィルタ(光受信)21bとフィルタ(光送信)21cを設け、さらに、これと並列に、フィルタ(DSRC)24aとフィルタ(光送信)24cを設けている。
光アンテナ12が送受信する光受信信号と光送信信号は、マンチェスタ符号化されており、このマンチェスタ符号化された信号の周波数は、それぞれ、1024KHzと64KHzとなっている。なお、新方式では、送信信号の周波数は、256KHzとすることが検討されている。
したがって、光受信信号と光送信信号が混信しないようにするためには、フィルタ(光受信)15bは、1024KHzの光受信信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、LC回路で構成した、400KHz程度のローパスフィルタが利用できる。
この場合、フィルタ(光受信)15bは、5.8GHzのDSRC信号も除去できるため、フィルタ(DSRC)15aは、フィルタ(光受信)15bに統合でき、さらに回路構成を簡単にすることができる。
また、フィルタ(光送信)24cは、64KHzおよび256KHzの光送信信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、LC回路で構成した、400Hz程度のハイパスフィルタが利用できる。
また、フィルタ(光送信)21cには、フィルタ(光受信)21bと同じセラミック共振器が使用できる。これは、セラミック共振器が、光受信信号除去フィルタと光送信信号除去フィルタのいずれとしても機能するためである。したがって、これら2つのフィルタは1つに統合でき、回路構成を簡単にすることができる。
なお、同軸線5とDSRC処理回路21の間に、除去フィルタを設けていない線路があるのは、これが光送信信号用の線路であり、同軸線5から信号を入力しないため、光送信信号の除去フィルタを設ける必要ないためである。
しかしながら、同軸線5上の信号がDSRC処理回路21に影響したり、DSRC処理回路21のインピーダンスが同軸線5上の信号に影響したりすることを防ぐため、通常は、同軸線5と送信駆動器15の間に設けられたフィルタ部と同じものが、保護フィルタとして設けられる(図示せず)。
また、DSRCアンテナ11の保護フィルタとして、同軸線5とDSRC処理回路21の間に並列に設けられた、フィルタ(光受信)21bとフィルタ(光送信)21cと同じものが利用できる(図示せず)。
また、受信アンプ14の保護フィルタとして、同軸線5とDSRC処理回路21の間に並列に設けられた、フィルタ(DSRC)24aとフィルタ(光送信)24cと同じものが利用できる(図示せず)。
このように、光受信信号および光送信信号を同軸線5に重ね合わせることで、VICSシリアル線7が不要になり、車載DSRC/VICS送受信装置を低コスト化できる。特に、回路変更の手間よりも、コスト削減が優先される場合において効果が期待できる。
以上のように、実施の形態2によれば、DSRC信号、光受信信号および光送信信号の3つの信号を同軸線上に重ね合わせている。さらに、これらの3つの信号が混信しないように、同軸線から信号を受信する部分にフィルタ部を設けている。この結果、VICSシリアル線を取り除いたさらに簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置を得ることができる。
実施の形態3.
先の実施の形態2では、DSRC信号、光受信信号および光送信信号の3つの信号を、同軸線5上に重ね合わせ、さらに、これら3つの信号が混信しないように、同軸線5から信号を受信する部分にフィルタ部を設ける方法について説明した。本実施の形態3では、さらに電源信号を、同軸線5上に重ね合わせる方法について説明する。
本実施の形態3の特徴は、電源信号を同軸線5上に重ね合わせることで、先の図4の電源13と電源23の間の電源線を不要にし、車載DSRC/VICS送受信装置を低コスト化した点にある。
図5は、本発明の実施の形態2における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。電源線を取り除くために、図5は、図4の回路に、以下の2つの変更を加えたものとなっている。
第1の変更点は、図4の、電源13と電源23の間の電源線を取り除き、同時に、電源23からの電源信号を同軸線5上に重ね合わせて、電源入力13に電源供給するようにしている。
第2の変更点は、図5の同軸線5上にさらに重ね合わせた電源信号が混信しないように、同軸線5から信号を受信する部分に、電源信号除去フィルタをさらに設けている。
具体的には、同軸線5と送信駆動器15の間にフィルタ(電源)15dをさらに直列に設けている。また、同軸線5とDSRC処理回路21の間にフィルタ(電源)21d、24dを、それぞれさらに直列に設けている。さらに、電源入力13に、電源信号以外の信号を除去するための、フィルタ(DSRC)13a、フィルタ(光受信)13bおよびフィルタ(光送信)13cを設けている。
フィルタ(電源)15d、21d、および24dは、直流の電源信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、コンデンサを利用して簡単に実現できる。
また、電源信号が、DSRCアンテナ11、受信アンプ14、およびDSRC処理回路21に影響しないようにするため、通常は、これらの回路と同軸線5との間にも、フィルタ(電源)を保護フィルタとして設ける(図示せず)。
フィルタ(光受信)13bは、1024KHzの光受信信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、LC回路で構成した、400KHz程度のローパスフィルタが利用できる。
フィルタ(光送信)13cは、64KHzおよび256KHzの光送信信号を除去できるものであればどのようなものでも構わない。例えば、LC回路で構成した、10KHz程度のローパスフィルタが利用できる。
この場合、フィルタ(光送信)13cは、5.8GHzのDSRC信号と、1024KHzの光受信も除去できるため、フィルタ(DSRC)13a、フィルタ(光受信)13bはフィルタ(光送信)13cに統合でき、さらに回路構成を簡単にすることができる。ただし、フィルタ(DSRC)13aは、非常に高い周波数のフィルタのため、統合が困難な場合があり、一般的には独立して設置することが多い。
また、フィルタ(光受信)21b、フィルタ(光送信)21cおよびフィルタ(電源)21dには、同じセラミック共振器が使用できる。これは、セラミック共振器が、光受信信号除去フィルタ、光送信信号除去フィルタおよび電源信号除去フィルタのいずれとしても機能するためである。したがって、これら3つのフィルタは1つに統合でき、回路構成を簡単にすることができる。
また、電源23は電源信号を出力するが、入力はしないので、同軸線5と電源23の間には除去フィルタを設けていないが、DSRC信号や光送受信信号が電源23に影響することを防ぐため、通常は、同軸線5と電源入力13間に設けられたフィルタ部と同じものが保護フィルタとして設けられる(図示せず)。
このように、電源信号を同軸線5に重ね合わせ、さらに電源信号が混信しないように、同軸線5から信号を受信する部分に、電源信号除去フィルタをさらに設けることで電源線が不要になり、車載DSRC/VICS送受信装置を低コスト化できる。
以上のように、実施の形態3によれば、さらに電源信号を同軸線上に重ね合わせている。さらに、電源信号が混信しないように、同軸線から信号を受信する部分にフィルタ部を設けている。この結果、電源線を取り除いたさらに簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置を得ることができる。
実施の形態4.
先の実施の形態1から3では、複数の送受信信号を同軸線5上に重ね合わせ、さらに、これら複数の信号が混信しないように、同軸線5から信号を受信する部分にフィルタ部を設ける方法について説明した。本実施の形態4では、フィルタを統合することにより、さらに回路構成を簡略化する方法について説明する。
図6は、本発明の実施の形態4における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。図6は、図5の回路の幾つかのフィルタを統合したものとなっている。
具体的には、フィルタ(DSRC)13aと15aを統合してフィルタ(DSRC)15aとし、フィルタ(光受信)13bと15bを統合してフィルタ(光受信)15bとしている。
以上のように、実施の形態4によれば、フィルタを統合することにより、さらに簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置を得ることができる。
実施の形態5.
本実施の形態5では、光受信信号と光送信信号の振幅とタイミングを制御することで、フィルタを用いずに、光受信信号と光送信信号の混信を回避する方法について説明する。
本実施の形態5の特徴は、フィルタを用いる代わりに、光受信信号と光送信信号の波形とタイミングを制御することで、光受信信号と光送信信号が混信しないようにした点にある。以下に、具体的な制御方法を説明する。
まず、光送信信号の波形が、L値がゼロ、H値が送信駆動器15の入力閾値以上のデジタル信号となるように、DSRC処理回路21を制御する。
次に、光受信信号の振幅が、常に送信駆動器15の入力閾値より小さくなるように、受信アンプ14の増幅率を調整する。
このように、光送信信号と光受信信号の振幅を制御することで、光受信信号が、光送信信号に影響することを防ぐことができる。
例えば、デジタル化された光送信信号のL値、H値をそれぞれ0V、3.3Vとし、送信駆動器15の閾値を、H値の半分である1.65V程度に設定する。このとき、光受信信号の振幅が1.65Vを超えないように光アンプを調整すれば、送信駆動器15が駆動されないため、光受信信号が光送信信号に影響しないようにすることができる。
また、光受信信号を受信している間は光送信信号を出力しないように、DSRC処理回路21が光送信信号の出力タイミングを制御することで、光送信信号が光受信信号に影響しないようにすることができる。
このように、光受信信号と光送信信号の振幅とタイミングを制御することで、フィルタを用いずに、光受信信号と光送信信号の混信を防ぐことができる。この結果、フィルタ(光受信)とフィルタ(光送信)を統合または除去できる。
図7は、本発明の実施の形態5における車載DSRC/VICS送受信装置の例示図である。図7は、図6の回路のフィルタ(光受信)とフィルタ(光送信)を統合または除去したものとなっている。
具体的には、フィルタ(光送信)13cとフィルタ(光受信)15bを統合してフィルタ(光送受信)13eとしている。また、フィルタ(光受信)21bとフィルタ(光送信)21cを統合してフィルタ(光送受信)21eとしている。さらに、フィルタ(光送信)15bおよびフィルタ(光受信)24cを除去している。
以上のように、実施の形態5によれば、光受信信号と光送信信号の振幅とタイミングを制御している。この結果、フィルタを用いずに、光受信信号と光送信信号の混信を防ぐことができ、さらに簡単な回路構成で、DSRCサービスと、VICSの光ビーコンによるサービスの両方に対応した車載DSRC/VICS送受信装置を得ることができる。
なお、上述した実施の形態5では、光受信信号と光送信信号の振幅とタイミングの両方を制御する場合について説明したが、本発明はこのような制御に限定されるものではない。光受信信号と光送信信号の振幅のみを制御する、あるいは光受信信号と光送信信号のタイミングのみを制御することによっても、フィルタを用いずに、光受信信号と光送信信号の混信を防ぐことが可能となる。
1 DSRCアンテナ部、2 DSRC信号処理部、3 カーナビシステム、4 VICSアンテナ部、5 同軸線、6 DSRCシリアル線、7 VICSシリアル線、8 従来のDSRC送受信装置、9 従来のVICS送受信装置、11 DSRCアンテナ、12 光アンテナ、13 電源入力、13a フィルタ(DSRC)、13b フィルタ(光受信)、13c フィルタ(光送信)、13e フィルタ(光送受信)、14 受信アンプ、15 送信駆動器、15a フィルタ(DSRC)、15b フィルタ(光受信)、15d フィルタ(電源)、21 DSRC処理回路、21b フィルタ(光受信)、21c フィルタ(光送信)、21d フィルタ(電源)、21e フィルタ(光送受信)、23 電源、24 外部I/F、24a フィルタ(DSRC)、24c フィルタ(光送信)、24d フィルタ(電源)、31 カーナビ処理回路、32 判断部、33 VICS I/F、34 DSRC I/F、41 電波アンテナ、42 光アンテナ、44 受信アンプ、45 送信駆動器、91 電波/光信号処理回路、92 外部I/F。
VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム)とは、渋滞や交通規制などの道路交通情報をリアルタイムに運転者に提供することにより、渋滞と交通事故を減らし、道路状況を改善することを目的とした、道路交通情報サービスのことである。
本発明に係る車載DSRC/VICS送受信装置は、DSRCビーコンからのDSRC信号の受信、DSRCビーコンに対するDSRC信号の送信、光ビーコンからの光受信信号の受信、および光ビーコンに対する光送信信号の送信を行うアンテナ部と、アンテナ部を介して外部に送信するDSRC信号および光送信信号を生成してアンテナ部に送信するとともに、アンテナ部で受信されたDSRC信号および光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部とを備えた車載DSRC/VICS送受信装置であって、光送信信号および光受信信号は、DSRC信号を伝送するためにアンテナ部と信号処理部との間に設けられた同軸線を介して伝送され、光受信信号、光送信信号、DSRC信号の3つの信号全てが、同軸線を介して伝送される際に、アンテナ部は、同軸線から第1のフィルタ部を介して信号を受信することで、信号処理部から出力された光送信信号を受信し、信号処理部は、同軸線から第2のフィルタ部を介して信号を受信することで、アンテナ部から出力されたDSRC信号を受信するとともに、同軸線から第3のフィルタ部を介して信号を受信することで、アンテナ部から出力された光受信信号を受信するものである。
また、本発明に係る車載DSRC/VICS送受信方法は、DSRCビーコンからのDSRC信号の受信、DSRCビーコンに対するDSRC信号の送信、光ビーコンからの光受信信号の受信、および光ビーコンに対する光送信信号の送信を行うアンテナ部と、アンテナ部を介して外部に送信するDSRC信号および光送信信号を生成してアンテナ部に送信するとともに、アンテナ部で受信されたDSRC信号および光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部とを備えた車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法であって、光送信信号および光受信信号を、DSRC信号を伝送するためにアンテナ部と信号処理部との間に設けられた同軸線を介して伝送するステップと、光受信信号、光送信信号、DSRC信号の3つの信号全てが、同軸線を介して伝送される際に、アンテナ部は、同軸線から第1のフィルタ部を介して信号を受信することで、信号処理部から出力された光送信信号を受信するステップと、信号処理部は、同軸線から第2のフィルタ部を介して信号を受信することで、アンテナ部から出力されたDSRC信号を受信するとともに、同軸線から第3のフィルタ部を介して信号を受信することで、アンテナ部から出力された光受信信号を受信するステップとを有することを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置に用いられるものである。

Claims (9)

  1. DSRCビーコンからのDSRC信号の受信、前記DSRCビーコンに対するDSRC信号の送信、光ビーコンからの光受信信号の受信、および前記光ビーコンに対する光送信信号の送信を行うアンテナ部と、
    前記アンテナ部を介して外部に送信する前記DSRC信号および前記光送信信号を生成して前記アンテナ部に送信するとともに、前記アンテナ部で受信された前記DSRC信号および前記光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部と
    を備えた車載DSRC/VICS送受信装置であって、
    前記光送信信号および前記光受信信号の少なくともいずれか一方は、前記DSRC信号を伝送するために前記アンテナ部と前記信号処理部との間に設けられた同軸線を介して伝送される
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  2. 請求項1に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記光受信信号、前記光送信信号、前記DSRC信号の3つの信号全てが、前記同軸線を介して伝送される際に、
    前記アンテナ部は、前記同軸線から第1のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記信号処理部から出力された前記光送信信号を受信し、
    前記信号処理部は、前記同軸線から第2のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記アンテナ部から出力された前記DSRC信号を受信するとともに、前記同軸線から第3のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記アンテナ部から出力された前記光受信信号を受信する
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  3. 請求項1に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記光受信信号および前記DSRC信号の2つの信号が、前記同軸線を介して伝送される際に、
    前記アンテナ部は、前記アンテナ部と前記信号処理部との間に設けられたシリアル線を介して前記信号処理部から出力された前記光送信信号を受信し、
    前記信号処理部は、前記同軸線から第2のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記アンテナ部から出力された前記DSRC信号を受信するとともに、前記同軸線から第3のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記アンテナ部から出力された前記光受信信号を受信する
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  4. 請求項1に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記光送信信号および前記DSRC信号の2つの信号が、前記同軸線を介して伝送される際に、
    前記アンテナ部は、前記同軸線から第1のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記信号処理部から出力された前記光送信信号を受信し、
    前記信号処理部は、前記同軸線から第2のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記アンテナ部から出力された前記DSRC信号を受信するとともに、前記アンテナ部と前記信号処理部との間に設けられたシリアル線を介して前記アンテナ部から出力された前記光受信信号を受信する
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  5. 請求項2に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記アンテナ部は、第1の振幅を有する信号として前記光受信信号を前記同軸線に出力し、
    前記信号処理部は、前記第1の振幅とは異なる第2の振幅を有する信号として前記光送信信号を前記同軸線に出力し、
    前記アンテナ部は、前記第1のフィルタ部として、前記第2の振幅を有する信号を取り出すフィルタを用いることで、前記同軸線から前記光送信信号を受信し、
    前記信号処理部は、前記第3のフィルタ部として、前記第1の振幅を有する信号を取り出すフィルタを用いることで、前記同軸線から前記光受信信号を受信する
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  6. 請求項2または5に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記アンテナ部は、第1のタイミングで前記光受信信号を前記同軸線に出力し、
    前記信号処理部は、前記第1のタイミングとは異なる第2のタイミングで前記光送信信号を前記同軸線に出力し、
    前記アンテナ部は、前記第2のタイミングで前記同軸線から前記光送信信号を受信し、
    前記信号処理部は、前記第1のタイミングで前記同軸線から前記光受信信号を受信する
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記信号処理部は、前記アンテナ部および前記信号処理部で共通して用いられる電源信号を出力する電源を有し、
    前記電源信号は、前記同軸線を介して伝送される
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  8. 請求項7に記載の車載DSRC/VICS送受信装置において、
    前記アンテナ部は、前記同軸線から第4のフィルタ部を介して信号を受信することで、前記信号処理部から出力された前記電源信号を受信する
    ことを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置。
  9. DSRCビーコンからのDSRC信号の受信、前記DSRCビーコンに対するDSRC信号の送信、光ビーコンからの光受信信号の受信、および前記光ビーコンに対する光送信信号の送信を行うアンテナ部と、
    前記アンテナ部を介して外部に送信する前記DSRC信号および光送信信号を生成して前記アンテナ部に送信するとともに、前記アンテナ部で受信された前記DSRC信号および前記光受信信号のそれぞれに基づいて道路交通情報を生成して外部に出力する信号処理部と
    を備えた車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法であって、
    前記光送信信号および前記光受信信号の少なくともいずれか一方を、前記DSRC信号を伝送するために前記アンテナ部と前記信号処理部との間に設けられた同軸線を介して伝送するステップ
    を備えることを特徴とする車載DSRC/VICS送受信装置に用いられる送受信データ伝送方法。
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