JP2014080994A - 電動リニアアクチュエータ - Google Patents

電動リニアアクチュエータ Download PDF

Info

Publication number
JP2014080994A
JP2014080994A JP2012227498A JP2012227498A JP2014080994A JP 2014080994 A JP2014080994 A JP 2014080994A JP 2012227498 A JP2012227498 A JP 2012227498A JP 2012227498 A JP2012227498 A JP 2012227498A JP 2014080994 A JP2014080994 A JP 2014080994A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
sleeve
linear actuator
screw
nut
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012227498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6111038B2 (ja
Inventor
Yoshinori Ikeda
良則 池田
Keisuke Kazuno
恵介 数野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTN Corp, NTN Toyo Bearing Co Ltd filed Critical NTN Corp
Priority to JP2012227498A priority Critical patent/JP6111038B2/ja
Publication of JP2014080994A publication Critical patent/JP2014080994A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6111038B2 publication Critical patent/JP6111038B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

【課題】ハウジングの摩耗の低減を図ると共に、簡便な構造で低コストなねじ軸の回り止め機構を備えた電動リニアアクチュエータを提供する。
【解決手段】ハウジング2に対して回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されたねじ軸10とで構成された電動リニアアクチュエータ1において、ハウジング2bの袋孔12に鋼製のスリーブ17がねじ部を介して締結され、このスリーブ17の内周に軸方向に延びる凹溝17aが形成され、ねじ軸10の端部に係止ピン15が植設されて凹溝17aに係合されると共に、ハウジング2bの袋孔12の端部に凹部31が周方向等配に複数個形成され、スリーブ17の端面の外径部をこれら凹部31に向けて塑性変形させて形成した加締部32によって当該スリーブ17の回り止めが行われている。
【選択図】図1

Description

本発明は、一般産業用の電動機、自動車等の駆動部に使用されるボールねじ機構を備えた電動リニアアクチュエータ、詳しくは、自動車のトランスミッションやパーキングブレーキ等で、電動モータからの回転入力をボールねじ機構を介して駆動軸の直線運動に変換する電動リニアアクチュエータに関するものである。
各種駆動部に使用される電動リニアアクチュエータにおいて、電動モータの回転運動を軸方向の直線運動に変換する機構として、台形ねじあるいはラックアンドピニオン等の歯車機構が一般的に使用されている。これらの変換機構は、滑り接触部を伴うため動力損失が大きく、電動モータの大型化や消費電力の増大を余儀なくされている。そのため、より効率的なアクチュエータとしてボールねじ機構が採用されるようになってきた。
従来の電動リニアアクチュエータとしては、例えば、ハウジングに支持された電動モータにより、ボールねじを構成するボールねじ軸を回転駆動自在とし、このボールねじ軸を回転駆動することによってナットに結合された出力部材を軸方向に変位可能としている。ボールねじ機構は、摩擦が非常に低く、出力部材側に作用するスラスト荷重によって簡単にボールねじ軸が回転してしまうので、電動モータが停止時に出力部材を位置保持する必要がある。
そこで、例えば、電動モータにブレーキ手段を設けたり、あるいは伝達手段としてウォームギアのような低効率なものを設けることがなされているが、その代表的なものとして、図7に示すような電動リニアアクチュエータが知られている。この電動リニアアクチュエータ50は、電動モータ(図示せず)により回転駆動されるボールねじ軸51と、このボールねじ軸51にボール(図示せず)を介して螺合されたボールねじナット52とを備えるボールねじ機構53を採用している。電動モータのモータ軸(図示せず)が回転すると、このモータ軸に連結されたボールねじ軸51が回転し、ボールねじナット52を直線運動(図の左右方向)に移動させる。
ボールねじ軸51は、円筒状のハウジング54、55に2つの転がり軸受56、57によって回転自在に支承されている。これらの転がり軸受56、57は、固定用の蓋58を介して緩み止め用の回り止め部材59によって固定されている。
ボールねじ軸51の外周には螺旋状のねじ溝51aが形成され、ボールを介して円筒状のボールねじナット52が螺合されている。ボールねじナット52の内周には螺旋状のねじ溝52aが形成され、端部に大径部60が形成されている。
大径部60の側面には、端面がフラットになるようにカットされたフラット部61が形成されている。このフラット部61の略中央部には、カムフォロア(回転止め手段)62が径方向の外側に向けて突設されている。そして、カムフォロア62がハウジング54に形成された切欠き部(図示せず)に係合されている。
このように、カムフォロア62が切欠き部に嵌合されているので、ボールねじナット52は、ボールねじ軸51の回転に伴って連れ回りすることがなく、かつ、カムフォロア62が切欠き部に回転摺動するので、摺動摩擦や摩耗の問題を低減することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−333046号公報
こうした従来の電動リニアアクチュエータ50では、ボールねじナット52の回転止め手段としてカムフォロア62が使用されているため、摺動摩擦や摩耗の問題を低減すると共に、低トルク化を図ることができるが、カムフォロア62自体が転がり軸受を使用しているためコストが高騰する恐れがある。また、ハウジング54がアルミ材料を使用している場合は、摩耗対策が必要になってくる。
本発明は、こうした従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、ハウジングの摩耗の低減を図ると共に、簡便な構造で低コストなねじ軸の回り止め機構を備えた電動リニアアクチュエータを提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、アルミ合金製のハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力をモータ軸を介して伝達する減速機構と、この減速機構を介して前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されたねじ軸とで構成された電動リニアアクチュエータにおいて、前記ハウジングの袋孔に前記ねじ軸の回り止め用の鋼製のスリーブがねじ部を介して締結されている。
このように、電動モータの回転力を伝達する減速機構と、この減速機構を介して電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、ボールねじ機構が、ハウジングに装着された一対の支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、駆動軸と同軸状に一体化され、外周にナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、ハウジングに対して回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されたねじ軸とで構成された電動リニアアクチュエータにおいて、ハウジングの袋孔にねじ軸の回り止め用の鋼製のスリーブがねじ部を介して締結されているので、簡単な構成でねじ軸の回り止めを低コストで行うことができると共に、ハウジングの摩耗の低減を図ることができる。
好ましくは、請求項2に記載の発明のように、前記ハウジングの袋孔に対して前記スリーブの回り止め手段が設けられていれば、ねじ軸の回り止めを行うことができる。
また、請求項3に記載の発明のように、前記ねじ部が前記袋孔の底部寄りに設けられていれば、温度上昇によってそれぞれ線膨張係数が異なるハウジングとスリーブのねじ締結において、温度上昇に伴う軸力の変化を抑制することができる。
また、請求項4に記載の発明のように、前記ハウジングの袋孔の端部に凹部が複数個形成されると共に、前記スリーブの端面の外径部をこれら凹部に向けて塑性変形させて形成した加締部によって当該スリーブの回り止めが行われていれば、アクチュエータ本体の作動環境において、特に高温の領域では、それぞれ線膨張係数が異なるハウジングとスリーブのねじ締結が緩みの状況であった場合でも、加締部によってこのねじの緩みを防止することができ、信頼性が向上する。
また、請求項5に記載の発明のように、前記スリーブの端面に凹部を複数個形成されると共に、前記ハウジングの袋孔の端部の内径部をこれら凹部に向けて塑性変形させて形成した加締部によって当該スリーブの回り止めが行われていれば、アルミ合金からなる軟質のハウジング側を塑性変形させるため、加工性が高くなって作業性を向上させることができる。
本発明に係る電動リニアアクチュエータは、アルミ合金製のハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力をモータ軸を介して伝達する減速機構と、この減速機構を介して前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されたねじ軸とで構成された電動リニアアクチュエータにおいて、前記ハウジングの袋孔に前記ねじ軸の回り止め用の鋼製のスリーブがねじ部を介して締結されているので、簡単な構成でねじ軸の回り止めを低コストで行うことができると共に、ハウジングの摩耗の低減を図ることができる。
本発明に係る電動リニアアクチュエータの一実施形態を示す縦断面図である。 図1のアクチュエータ本体を示す縦断面図である。 図1の中間歯車部を示す要部拡大図である。 図3の変形例を示す要部拡大図である。 (a)は、図1のスリーブの固定部を示す正面図、(b)は、(a)のIV−IV線に沿った断面図である。 図1のスリーブの変形例を示し、(a)は、スリーブの固定部を示す正面図、(b)は、(a)のV−V線に沿った断面図である。 従来の電動リニアアクチュエータを示す縦断面図である。
アルミ合金製のハウジングと、このハウジングに取り付けられた電動モータと、この電動モータの回転力をモータ軸を介して伝達する減速機構と、この減速機構を介して前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されたねじ軸とで構成された電動リニアアクチュエータにおいて、
前記ハウジングの袋孔に鋼製のスリーブがねじ部を介して締結され、このスリーブの内周に軸方向に延びる凹溝が形成され、前記ねじ軸の端部に係止ピンが植設されて前記凹溝に係合されると共に、前記ハウジングの袋孔の端部に凹部が周方向等配に複数個形成され、前記スリーブの端面の外径部をこれら凹部に向けて塑性変形させて形成した加締部によって当該スリーブの回り止めが行われている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る電動リニアアクチュエータの一実施形態を示す縦断面図、図2は、図1のアクチュエータ本体を示す縦断面図、図3は、図1の中間歯車部を示す要部拡大図、図4は、図3の変形例を示す要部拡大図、図5(a)は、図1のスリーブの固定部を示す正面図、(b)は、(a)のIV−IV線に沿った断面図、図6は、図1のスリーブの変形例を示し、(a)は、スリーブの固定部を示す正面図、(b)は、(a)のV−V線に沿った断面図である。
この電動リニアアクチュエータ1は、図1に示すように、円筒状のハウジング2と、このハウジング2に取り付けられた電動モータ(図示せず)と、この電動モータのモータ軸3aに取付けられた入力歯車3に噛合する中間歯車4と、この中間歯車4に噛合する出力歯車5とからなる減速機構6と、この減速機構6を介して電動モータの回転運動を駆動軸7の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構8と、このボールねじ機構8を備えたアクチュエータ本体9とを備えている。
このハウジング2は、A6061やADC12等のアルミ合金からダイキャストによって形成され、高温に加熱して固溶体を形成させる溶体化処理、それを水中で急速冷却する焼き入れ処理、続いて室温に保持あるいは低温(100〜200℃)に加熱して析出させる時効硬化処理(焼きもどし処理)で構成される熱処理によって、析出相に大きな格子ひずみを生じさせ硬化させる方法、所謂析出硬化処理が施されている。これにより、量産性が良くなり、低コスト化を図ることができる共に、強度を高めてアルミ使用量を削減し、軽量化を達成することができる。そして、ハウジング2は、第1のハウジング2aと、その端面に衝合された第2のハウジング2bとからなり、固定ボルト(図示せず)によって一体に固定されている。第1のハウジング2aには電動モータが取り付けられると共に、これら第1のハウジング2aと第2のハウジング2bの衝合部には、ねじ軸10を収容するための袋孔11、12が形成されている。
電動モータのモータ軸3aは、その端部に入力歯車3が圧入により相対回転不能に取り付けられ、第2のハウジング2bに装着された深溝玉軸受からなる転がり軸受13によって回転自在に支持されている。平歯車からなる中間歯車4に噛合する出力歯車5は、後述するボールねじ機構8を構成するナット18にキー14を介して一体に固定されている。
駆動軸7は、ボールねじ機構8を構成するねじ軸10と一体に構成され、この駆動軸7の一端部(図中右端部)に係止ピン15が植設されている。また、第2のハウジング2bの袋孔12には後述するスリーブ17が嵌合されている。そして、スリーブ17の周方向に対向する位置に軸方向に形成された凹溝17a、17aにねじ軸10の係止ピン15が係合され、ねじ軸10が、回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されている。
ボールねじ機構8は、図2に拡大して示すように、ねじ軸10と、このねじ軸10にボール19を介して外挿されたナット18とを備えている。ねじ軸10は、外周に螺旋状のねじ溝10aが形成されている。一方、ナット18は、ねじ軸10に外挿されると共に、内周にねじ軸10のねじ溝10aに対応する螺旋状のねじ溝18aが形成され、これらねじ溝10a、18aとの間に多数のボール19が転動自在に収容されている。そして、ナット18は、ハウジング2a、2bに対して、2つの支持軸受20、20を介して回転自在に、かつ軸方向移動不可に支承されている。21は、ナット18のねじ溝18aを連結して循環部材を構成する駒部材で、この駒部材21によって多数のボール19が無限循環することができる。
各ねじ溝10a、18aの断面形状は、サーキュラアーク形状であってもゴシックアーク形状であっても良いが、ここではボール19との接触角が大きくとれ、アキシアルすきまが小さく設定できるゴシックアーク形状に形成されている。これにより、軸方向荷重に対する剛性が高くなり、かつ振動の発生を抑制することができる。
ナット18はSCM415やSCM420等の肌焼き鋼からなり、真空浸炭焼入れによってその表面に55〜62HRCの範囲に硬化処理が施されている。これにより、熱処理後のスケール除去のためのバフ加工等を省略することができ、低コスト化を図ることができる。一方、ねじ軸10はS55C等の中炭素鋼あるいはSCM415やSCM420等の肌焼き鋼からなり、高周波焼入れ、あるいは浸炭焼入れによってその表面に55〜62HRCの範囲に硬化処理が施されている。
ナット18の外周面18bには減速機構6を構成する出力歯車5が一体に固定されると共に、この出力歯車5の両側に2つの支持軸受20、20が所定のシメシロを介して圧入されている。これにより、駆動軸7からスラスト荷重が負荷されても支持軸受20、20と出力歯車5の軸方向の位置ズレを防止することができる。また、2つの支持軸受20、20は、両端部にシールド板20a、20aが装着された密封型の深溝玉軸受で構成され、軸受内部に封入された潤滑グリースの外部への漏洩と、外部から摩耗粉等が軸受内部に侵入するのを防止している。
また、本実施形態では、ナット18を回転自在に支持する支持軸受20が同じ仕様の深溝玉軸受で構成されているので、前述した駆動軸7からスラスト荷重および出力歯車5を介して負荷されるラジアル荷重の両方を負荷することができると共に、組立時に誤組み防止のための確認作業を簡便化することができ、組立作業性を向上させることができる。なお、同一仕様の転がり軸受とは、軸受の内径、外径、幅寸法をはじめ、転動体サイズ、個数および軸受内部すきま等が同一なものを言う。
また、ここでは、一対の支持軸受20、20のうち一方の支持軸受20がリング状の弾性部材からなるワッシャ27を介して第1のハウジング2aに装着されている。このワッシャ27は、強度や耐摩耗性が高いオーステナイト系ステンレス鋼板(JIS規格のSUS304系等)、あるいは防錆処理された冷間圧延鋼板(JIS規格のSPCC系等)からプレス加工にて形成されたウェーブワッシャからなる。そして、その内径Dが支持軸受20の内輪外径dよりも大径に形成されている。これにより、一対の支持軸受20、20の軸方向ガタをなくすことができ、円滑な回転性能を得ることができると共に、ワッシャ27が、支持軸受20の外輪のみに当接し、回転輪となる内輪とは干渉しないため、逆スラスト荷重が生じてナット18が第1のハウジング2a側に押し付けられても支持軸受20の内輪がハウジング2aに当接して摩擦力が上昇するのを防止し、ロック状態になるのを防止することができる。
ここで、図3に示すように、歯車軸22は第1、第2のハウジング2a、2bに植設され、中間歯車4は、転がり軸受23を介してこの歯車軸22に回転自在に支承されている。歯車軸22の端部のうち、例えば、第1のハウジング2a側の端部を圧入する場合、第2のハウジング2b側の端部をすきまばめに設定することにより、ミスアライメント(組立誤差)を許容して円滑な回転性能を確保することができる。本実施形態では、転がり軸受23は、中間歯車4の内径4aに圧入される鋼板プレス製の外輪24と、保持器25を介して外輪24に転動自在に収容された複数の針状ころ26とを備えた、所謂シェル型の針状ころ軸受で構成されている。これにより、入手性が高く、低コスト化を図ることができる。
また、中間歯車4の両側にはリング状のワッシャ28、28が装着され、中間歯車4が直接第1、第2のハウジング2a、2bに接触するのを防止している。ここで、中間歯車4の歯部4bの幅が歯幅よりも小さく形成されている。これにより、ワッシャ28との接触面積を小さくすることができ、回転時の摩擦抵抗を抑えて円滑な回転性能を得ることができる。ここで、ワッシャ28は、強度や耐摩耗性が高いオーステナイト系ステンレス鋼板、あるいは防錆処理された冷間圧延鋼板からプレス加工にて形成された平ワッシャからなる。なお、これ以外にも、例えば、黄銅や焼結金属、または、GF(グラス繊維)等の繊維状強化材が所定量充填されたPA(ポリアミド)66等の熱可塑性の合成樹脂で形成されていても良い。
さらに、転がり軸受23の幅が中間歯車4の歯幅よりも小さく設定されている。これにより、摩擦による軸受側面の摩耗や変形を防止することができ、円滑な回転性能を得ることができる。
図4に、図3の変形例を示す。歯車軸22は第1、第2のハウジング2a、2bに植設され、中間歯車29は、滑り軸受30を介してこの歯車軸22に回転自在に支承されている。本実施形態では、中間歯車29は、歯部29bの幅が歯幅と同一に形成されると共に、滑り軸受30は、中間歯車29の内径29aに圧入され、グラファイト微粉末を添加した多孔質金属からなる含油軸受(NTN商品名;ベアファイト(登録商標))で構成されている。そして、中間歯車29の歯幅よりも大きく設定されている。これにより、ワッシャを装着しなくても中間歯車29が第1、第2のハウジング2a、2bに接触して摩耗するのを防止し、回転時の摩擦抵抗を抑えて円滑な回転性能を得ることができると共に、部品点数増加を抑えて低コスト化を図ることができる。なお、滑り軸受30は、これ以外にも、例えば、射出成形を可能にした熱可塑性ポリイミド樹脂で形成されていても良い。
図1に示すように、ねじ軸10を回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持するスリーブ17は、第2のハウジング2bの袋孔12に嵌合されている。具体的には、第2のハウジング2bの袋孔12に雌ねじ12aが形成され、この雌ねじ12aに螺合する雄ねじ17bがスリーブ17の外周に形成されている。そして、スリーブ17を袋孔12の底部に向かって回転させながら進めることにより、雌ねじ12aと雄ねじ17bが係合し、スリーブ17が第2のハウジング2bに締結される。
このスリーブ17はS55C等の中炭素鋼あるいはSCM415やSCM420等の肌焼き鋼から冷間圧造法によって円筒状に形成され、内周には対向する位置に軸方向に延びる凹溝17a、17aが形成されている。そして、高周波焼入れ、あるいは浸炭焼入れによってその表面に55〜62HRCの範囲に硬化処理が施されている。これにより、量産性が向上し、低コストを図ることができる。
また、図5(a)(b)に示すように、第2のハウジング2bの端面に周方向等配に凹部31が複数個(ここでは、4個)形成されると共に、スリーブ17の端面の外径部をこれら凹部31に向けて塑性変形させて形成した加締部32によってスリーブ17の回り止めが行われている。
本実施形態では、第2のハウジング2bの雌ねじ12aとスリーブ17の雄ねじ17bが袋孔12の底部寄りに設けられている。これにより、温度上昇によってそれぞれ線膨張係数が異なる第2のハウジング2bとスリーブ17のねじ締結において、温度上昇に伴う軸力の変化を抑制することができる。
また、アクチュエータ本体9の作動環境において、特に高温の領域では、それぞれ線膨張係数が異なる第2のハウジング2bとスリーブ17のねじ締結が緩みの状況であった場合でも、加締部32によってこのねじの緩みを防止することができ、信頼性が向上する。
図6(a)(b)に前述したスリーブ17の変形例を示す。このスリーブ33はS55C等の中炭素鋼あるいはSCM415やSCM420等の肌焼き鋼から冷間圧造法によって円筒状に形成され、内周には対向する位置に軸方向に延びる凹溝17a、17aが形成されている。
第2のハウジング2b’の端面に周方向等配に凹部34が複数個(ここでは、4個)形成されると共に、スリーブ33の端面の外径部をこれら凹部34に向けて塑性変形させて形成した加締部35によってスリーブ33の回り止めが行われている。
なお、ここでは、第2のハウジング2b’の端面に複数の凹部34を形成し、この凹部34にスリーブ33の加締部35を係合させるようにしたが、これに限らず、図示はしないが、スリーブの端面に周方向等配に凹部を複数個形成すると共に、第2のハウジングの端面の内径部をこれら凹部に向けて塑性変形させて形成した加締部によってスリーブの回り止めをしても良い。これにより、アルミ合金からなる軟質の第2のハウジング側を塑性変形させるため、加工性が高くなって作業性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る電動リニアアクチュエータは、一般産業用の電動機、自動車等の駆動部に使用され、電動モータからの回転入力を、ボールねじ機構を介して駆動軸の直線運動に変換するボールねじ機構を備えた電動リニアアクチュエータに適用できる。
1 電動リニアアクチュエータ
2 ハウジング
2a 第1のハウジング
2b、2b’ 第2のハウジング
3 入力歯車
3a モータ軸
4、29 中間歯車
4a、29a 中間歯車の内径
4b、29b 歯部
5 出力歯車
6 減速機構
7 駆動軸
8 ボールねじ機構
9 アクチュエータ本体
10 ねじ軸
10a、18a ねじ溝
11、12 袋孔
12a 雌ねじ
13、23 転がり軸受
14 キー
15 係止ピン
16 止め輪
17、33 スリーブ
17a 凹溝
17b 雄ねじ
18 ナット
18b ナットの外周面
19 ボール
20 支持軸受
20a シールド板
21 駒部材
22 歯車軸
24 外輪
25 保持器
26 針状ころ
27、28 ワッシャ
30 滑り軸受
31、34 凹部
32、35 加締部
50 電動リニアアクチュエータ
51 ボールねじ軸
51a、52a ねじ溝
52 ボールねじナット
53 ボールねじ機構
54、55 ハウジング
56、57 転がり軸受
58 固定用の蓋
59 緩み止め用の回り止め部材
60 大径部
61 フラット部
62 カムフォロア
D ワッシャの内径
d 支持軸受の内輪外径

Claims (5)

  1. アルミ合金製のハウジングと、
    このハウジングに取り付けられた電動モータと、
    この電動モータの回転力をモータ軸を介して伝達する減速機構と、
    この減速機構を介して前記電動モータの回転運動を駆動軸の軸方向の直線運動に変換するボールねじ機構とを備え、
    このボールねじ機構が、前記ハウジングに装着された支持軸受を介して回転可能に、かつ軸方向移動不可に支持され、内周に螺旋状のねじ溝が形成されたナットと、
    このナットに多数のボールを介して内挿され、前記駆動軸と同軸状に一体化され、外周に前記ナットのねじ溝に対応する螺旋状のねじ溝が形成され、前記ハウジングに対して回転不可に、かつ軸方向移動可能に支持されたねじ軸とで構成された電動リニアアクチュエータにおいて、
    前記ハウジングの袋孔に前記ねじ軸の回り止め用の鋼製のスリーブがねじ部を介して締結されていることを特徴とする電動リニアアクチュエータ。
  2. 前記ハウジングの袋孔に対して前記スリーブの回り止め手段が設けられている請求項1に記載の電動リニアアクチュエータ。
  3. 前記ねじ部が前記袋孔の底部寄りに設けられている請求項1に記載の電動リニアアクチュエータ。
  4. 前記ハウジングの袋孔の端部に凹部が複数個形成されると共に、前記スリーブの端面の外径部をこれら凹部に向けて塑性変形させて形成した加締部によって前記スリーブの回り止めが行われている請求項1または2に記載の電動リニアアクチュエータ。
  5. 前記スリーブの端面に凹部を複数個形成されると共に、前記ハウジングの袋孔の端部の内径部をこれら凹部に向けて塑性変形させて形成した加締部によって前記スリーブの回り止めが行われている請求項1または2に記載の電動リニアアクチュエータ。
JP2012227498A 2012-10-12 2012-10-12 電動リニアアクチュエータ Expired - Fee Related JP6111038B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227498A JP6111038B2 (ja) 2012-10-12 2012-10-12 電動リニアアクチュエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227498A JP6111038B2 (ja) 2012-10-12 2012-10-12 電動リニアアクチュエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014080994A true JP2014080994A (ja) 2014-05-08
JP6111038B2 JP6111038B2 (ja) 2017-04-05

Family

ID=50785362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012227498A Expired - Fee Related JP6111038B2 (ja) 2012-10-12 2012-10-12 電動リニアアクチュエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6111038B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6039748B1 (ja) * 2015-06-04 2016-12-07 Ntn株式会社 電動アクチュエータ
WO2016199646A1 (ja) * 2015-06-09 2016-12-15 Ntn株式会社 電動アクチュエータ
WO2017005258A1 (de) * 2015-07-07 2017-01-12 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Gewindetrieb

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303514A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Ntn Corp 電動リニアアクチュエータ
JP2008002523A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Ntn Corp 電動リニアアクチュエータ
JP2010270887A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Ntn Corp 電動アクチュエータ
WO2011135849A1 (ja) * 2010-04-26 2011-11-03 日本精工株式会社 直動アクチュエータ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007303514A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Ntn Corp 電動リニアアクチュエータ
JP2008002523A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Ntn Corp 電動リニアアクチュエータ
JP2010270887A (ja) * 2009-05-25 2010-12-02 Ntn Corp 電動アクチュエータ
WO2011135849A1 (ja) * 2010-04-26 2011-11-03 日本精工株式会社 直動アクチュエータ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6039748B1 (ja) * 2015-06-04 2016-12-07 Ntn株式会社 電動アクチュエータ
WO2016195104A1 (ja) * 2015-06-04 2016-12-08 Ntn株式会社 電動アクチュエータ
WO2016199646A1 (ja) * 2015-06-09 2016-12-15 Ntn株式会社 電動アクチュエータ
WO2017005258A1 (de) * 2015-07-07 2017-01-12 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Gewindetrieb

Also Published As

Publication number Publication date
JP6111038B2 (ja) 2017-04-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6091149B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6091148B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP5914031B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP5918510B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6189640B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6111042B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP5855547B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6111078B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP5897874B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP5877763B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP2012082921A (ja) 電動アクチュエータ
JP5924899B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
WO2016195104A1 (ja) 電動アクチュエータ
JP2016151332A (ja) ボールねじおよびこれを備えた電動リニアアクチュエータ
JP6111038B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6312728B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
WO2017010553A1 (ja) ボールねじおよびこれを備えた電動アクチュエータ
JP2012039765A (ja) 電動アクチュエータ
JP6114548B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP5982220B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6121760B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP6111041B2 (ja) 電動リニアアクチュエータ
JP2016114118A (ja) 電動アクチュエータ
JP2016180482A (ja) 電動アクチュエータ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150917

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160708

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160905

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170217

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170313

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6111038

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees