JP2014080666A - 粉体吹き込み用ランス - Google Patents
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Abstract
【課題】粉体の飛散を抑制して浴面での反応に寄与する粉体の歩留りを向上させ、該粉体に係るコストの低減を図ることができる粉体吹き込み用ランスを提案する。
【解決手段】精錬容器に収容された溶湯の浴面に向けて粉体を投射する粉体吹き込み用ランスにおいて、ランス1を、その先端ノズル部1bに、粉体を環状流にして噴出させる単一の環状噴出開孔2を備えたもので構成する。その際に、環状噴出開孔2は、ランス本体の外径をDとした場合に、孔幅WがD×(10〜20%)で、かつ、ピッチ円直径dがD×(0.5〜0.8)とする。
【選択図】図1
【解決手段】精錬容器に収容された溶湯の浴面に向けて粉体を投射する粉体吹き込み用ランスにおいて、ランス1を、その先端ノズル部1bに、粉体を環状流にして噴出させる単一の環状噴出開孔2を備えたもので構成する。その際に、環状噴出開孔2は、ランス本体の外径をDとした場合に、孔幅WがD×(10〜20%)で、かつ、ピッチ円直径dがD×(0.5〜0.8)とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、精錬容器に収容された溶湯(溶銑)の浴面に向けて精錬用粉体を投射、吹き込むのに好適な粉体吹き込み用ランスに関するものである。
溶銑の脱燐・脱硫を行う際に使用される代表的な設備としては、溶銑を収容した精錬容器内に脱燐・脱硫剤を投入し、攪拌用インペラーを用いて該溶銑を機械的に撹拌するKR設備が知られている(図6参照)。
かかる設備においては、例えば、特許文献1に開示されているように、細粒の脱硫剤(粉体)を、上吹きランスを介して搬送用ガスとともに溶銑の浴面に投射することにより反応の促進が図られている。
ところで、この種の設備で使用される上吹きランスは、ランスの噴出孔から噴出した噴流が径方向外側へと広がるため、噴流に含まれる粉体が飛散して歩留りが低下するのが避けられず、ランスの先端部を溶湯の浴面に近づける必要があって、地金の付着によりノズル詰まりや溶損を引き起こすという問題がある。
なお、上吹きランスに関する先行技術として、特許文献2には、同円周上に等間隔で配置された3孔以上のノズルを有するものにつき、ランス中心軸がz軸、ノズルの出口位置がx軸上となるように定めたxyz直交座標系において、yz平面およびxz平面への該ノズル軸の投影がz軸となす角度をそれぞれαおよびβとしたとき、αとβが、0<tanα/tan β<2.75を満足する構造になるものが提案されている。
また、特許文献3には、ランスの4個の円形のラバールノズルを設けるかあるいはスリット幅を変化させることができる円環状のスリットを備えたものが提案されており、さらに、特許文献4、5には、円環状のスリットを形成するとともにその内側に1個または複数個の開孔を設けたものが提案されている。
しかしながら、上記先行文献2、3に開示されたランスは、精錬用ガスを溶融金属に吹き付けるための使用される上吹きランスであり、粉体の吹き込みには対応し得ないものである。また、上記先行文献4、5に開示されたランスは、円環状のスリットの内側に形成された開孔を通して粉体を吹き込むことができるものの、その吐出速度は、円環状のスリットからの吐出速度よりも小さくしなければならない制約を受けるため、粉体の効果的な吹き込みを行うのが困難なものであった。
本発明の課題は、ランスの先端部を溶湯に近づけることなしに粉体の飛散を抑制して該粉体の効率的な吹き込みを行うことができる粉体吹き込み用ランスを提案するところにある。
本発明は、精錬容器に収容された溶湯の浴面に向けて粉体を投射する粉体吹き込み用ランスであって、前記ランスは、その先端部に、前記粉体を環状にして噴出させる単一の環状噴出開孔を備え、前記環状開孔は、ランス本体の外径をDとした場合に、孔幅WがD×(10〜20%)で、かつ、ピッチ円(孔幅Wの中心を通る円)直径dがD×(0.5〜0.8)になることを特徴とする粉体吹き込み用ランスである。
上記の構成からなる粉体吹き込み用ランスにおいて、前記環状噴出開孔は、スリット状の孔または円形の孔を複数配列した集合体にて構成することが本発明の課題解決のための具体的手段として好ましい。
上記の構成からなる本発明の粉体吹き込み用ランスによれば、精錬容器に収容された溶湯の浴面に向けて粉体を投射する吹き込み用ランスの先端部に、孔幅Wがランス本体の外径D×(10〜20%)で、かつ、ピッチ円直径dがランス本体の外径D×(0.5〜0.8)になる単一の環状噴出開孔を設けて精錬用粉体を環状に噴出させるようにしたため、その際に形成される環状噴流の内側空間は低圧になり、粉体噴流そのものが該内側空間の中央に向けて引き寄せられる。これにより、粉体の飛散は抑制され、ランスの先端部を溶湯に近づけることなしに浴面での反応に寄与する粉体を効率よく吹き込むことができ、粉炭の歩留りの向上、粉体のコストの低減が可能になる。
また、本発明の粉体吹き込み用ランスによれば、環状噴出開孔を、スリット状の孔あるいは円形の孔を複数配列した集合体にて構成することができ、この場合においても環状の粉体噴流を形成することが可能となり、その内側空間における低圧化により粉体の飛散が抑制される。
以下、図面を参照して本発明をより具体的に説明する。
図1(a)(b)は、本発明に従う粉体吹き込み用ランスの実施の形態を模式的に示した図であり、(a)はランス先端部の拡大断面図、(b)はその端面を示した図である。
図1(a)(b)は、本発明に従う粉体吹き込み用ランスの実施の形態を模式的に示した図であり、(a)はランス先端部の拡大断面図、(b)はその端面を示した図である。
図における符号1は、ランスである。このランス1は、その内側に粉体をキャリアガスとともに送給する送給経路Mを有する長尺、筒状のランス本体1aと、このランス本体1aに一体的につながる先端ノズル部1bから構成されている。
2は、先端ノズル部1bに設けられ、ランス本体1aの送給経路Mを通って搬送された粉体を搬送ガス(キャリアガス)とともに噴出させる環状噴出開孔である。この環状噴出開孔2は、一つだけ形成される(中央部に開孔は存在しない)。
通常、先端ノズル部の中央に噴出開孔が形成された図2(a)(b)に示すようなランスを用いて粉体をキャリアガスとともに吹き込む場合、粉体噴流は、図3に示すような状態になる。すなわち、噴出開孔2′から離れるに従い粉体噴流が径方向の外側に向けて広がっていくため、粉体の飛散は避けられない。
本発明に従うランス1においては、環状噴出開孔2を通過することにより粉体を含んだキャリアガスは図4に示す如き環状噴流となって噴出することになり、その内側空間Nは低圧化され該環状流自体がその中央部に向けて引き寄せられる。その結果、粉体の飛散は抑制されることとなる。
本発明においては、ランス本体の外径をD(図1(b)参照)とした場合、環状噴出開孔の孔幅WをD×(10〜20%)、ピッチ円直径d(図1(b)参照)をD×(0.5〜0.8)とすることとしたが、その理由は、噴出断面積である孔幅Wは、上記範囲より大きくなると噴出流速が低下して反応効率が低下する。また、孔幅Wが上記範囲より小さくなると吹き込み粉体量が確保できず反応効率が低下する。また、孔幅Wを上記範囲とした場合、ピッチ円直径dは先端ノズル部1bの製作上必要な肉厚を確保する点から上記の範囲が適当である。
本発明に従う吹き込みランスの環状噴出開孔2は、図5(a)(b)に示すように、スリット状の孔2aあるいは、円形の孔2bを複数配列した集合体からなるもので構成することもできるが、その形状は適宜変更することができる。
孔の相互間隔は、環状流の内側空間を効果的に低圧化するため、5mm程度以下とするのが望ましい。
溶湯の攪拌用インペラー3を備えた図6に示すようなKR設備を使用して、下記の条件の下に粉体の吹き込みを行い、粉体噴流の広がり角度について調査を行った。
条件:
ランス:直径100mm、孔幅20mm、ピッチ円直径50mm、
ランス先端から浴面までの距離:1.5m
吹き込み速度:400kg/min、
吹き込みガス圧力:9.9kgf/cm2、
吹き込み粉体:粒度1mm以下(粒度150μm以下のもの50%未満)、
嵩比重1.3〜1.5t/m3
ランス:直径100mm、孔幅20mm、ピッチ円直径50mm、
ランス先端から浴面までの距離:1.5m
吹き込み速度:400kg/min、
吹き込みガス圧力:9.9kgf/cm2、
吹き込み粉体:粒度1mm以下(粒度150μm以下のもの50%未満)、
嵩比重1.3〜1.5t/m3
その結果、粉体噴流の広がり角度は、従来のランス(中央部に噴出開孔を有するもの)の場合、片側5°程度であったの対し本発明に従うランスは2°程度になり、粉体の飛散が5%程度低減されることが確認できた。
本発明によれば、粉体の飛散の抑制により、浴面での反応に寄与する粉体の歩留りを向上させることが可能となり、粉体に係るコストの低減を図ることができる。
1 ランス
1a ランス本体
1b 先端ノズル部
2 環状噴出開孔
3 インペラー
M 送給経路
N 内側空間
1a ランス本体
1b 先端ノズル部
2 環状噴出開孔
3 インペラー
M 送給経路
N 内側空間
Claims (2)
- 精錬容器に収容された溶湯の浴面に向けて粉体を投射する粉体吹き込み用ランスであって、
前記ランスは、その先端ノズル部に、前記粉体を環状流にして噴出させる単一の環状噴出開孔を備え、
前記環状噴出開孔は、ランス本体の外径をDとした場合に、孔幅WがD×(10〜20%)で、かつ、ピッチ円直径dがD×(0.5〜0.8)になることを特徴とする粉体吹き込み用ランス。 - 前記環状噴出開孔は、スリット状の孔または円形の孔を複数配列した集合体からなることを特徴とする請求項1に記載した粉体吹き込み用ランス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012230614A JP2014080666A (ja) | 2012-10-18 | 2012-10-18 | 粉体吹き込み用ランス |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2012230614A JP2014080666A (ja) | 2012-10-18 | 2012-10-18 | 粉体吹き込み用ランス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014080666A true JP2014080666A (ja) | 2014-05-08 |
Family
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109554513A (zh) * | 2018-11-30 | 2019-04-02 | 中冶南方工程技术有限公司 | 获取铁水喷吹脱硫用脱硫剂输送管径的方法 |
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2012
- 2012-10-18 JP JP2012230614A patent/JP2014080666A/ja active Pending
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CN109554513A (zh) * | 2018-11-30 | 2019-04-02 | 中冶南方工程技术有限公司 | 获取铁水喷吹脱硫用脱硫剂输送管径的方法 |
CN109554513B (zh) * | 2018-11-30 | 2020-06-19 | 中冶南方工程技术有限公司 | 获取铁水喷吹脱硫用脱硫剂输送管径的方法 |
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