JP2014080305A - ケイ酸カルシウム系材料及びその製造方法 - Google Patents

ケイ酸カルシウム系材料及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製剤化に使用した場合において、薬剤の溶出性により優れたケイ酸カルシウム系材料を提供する。
【解決手段】ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム系材料であって、(1)前記ケイ酸カルシウム系材料におけるメジアン細孔直径が0.3μm以上であり、(2)前記ケイ酸カルシウム系材料中のアルカリ金属成分を含有し、かつ、前記アルカリ金属の含有量が0.2重量%以上である、
ことを特徴とするケイ酸カルシウム系材料に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なケイ酸カルシウム系材料及びその製造方法に関する。
ケイ酸カルシウムは、例えば医薬、食品添加物等のほか、成形助剤、断熱材・保温材等のさまざまな用途に用いられている。ケイ酸カルシウムの一般的な製法としては、例えば水性媒体中で石膏とケイ酸アルカリとを混合反応する反応工程、該反応工程で得られる固形分を洗浄する洗浄工程、該洗浄工程で得られる固形分をスラリー溶液とするスラリー化工程、該スラリー化工程で得られるスラリー溶液を水熱処理する水熱処理工程及び該水熱処理工程で得られるケイ酸カルシウム又はケイ酸カルシウム−石膏複合体を分離する分離工程よりなることを特徴とするケイ酸カルシウム又はケイ酸カルシウム−石膏複合体の製造方法が知られている(特許文献1)。その他にも、種々の条件によりケイ酸カルシウムを製造する方法が提案されている(特許文献2〜4)
このような方法で製造されたケイ酸カルシウムの中でも、特にジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウム(以下、特にことわりのない限り、「ジャイロライト型ケイ酸カルシウム」という。)を主成分とするケイ酸カルシウム系材料は、特に大きな嵩比容積及び吸油量を有するものがある。このため、このようなケイ酸カルシウム系材料は、例えば除湿剤の付着防止・流動改善のための添加剤、液状物質等を含浸するための担体、成形助剤、吸着剤等の用途に使用されるほか、医薬品の製剤化等に利用することも検討されている(例えば、特許文献5〜8)。この場合、製剤化された薬剤は、使用時において薬剤(医薬有効成分)をケイ酸カルシウムに担持させ、体内に摂取した後、所定の段階で担体であるケイ酸カルシウムから迅速に薬剤をより多く溶出させることが要求される。
特開昭56−5317 特開昭55−85445 特開昭55−32753 特開昭54−93698 WO2009/038145 特開2002−363066 特開2011−26312 特開2012−25711
しかしながら、これら従来のジャイロライト型ケイ酸カルシウムでは、製剤化等に用いた場合、そこに併存する薬剤が大きな嵩比容積及び吸油量を有するジャイロライト型ケイ酸カルシウムに担持されるが、薬剤はケイ酸カルシウムの細孔内に取り込まれるため、薬剤の溶出性がなお十分とは言えず、その点においてさらなる改善の余地が残されている。
従って、本発明の主な目的は、特にケイ酸カルシウム系材料を用いて薬剤を製剤化する場合において、初期溶出速度、最終溶出率等を向上させることができるケイ酸カルシウム系材料を提供することにある。
本発明者は、従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究を重ねた結果、特定の製法により得られたケイ酸カルシウム系材料が特異な構造を有するがゆえに上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記のケイ酸カルシウム系材料及びその製造方法に係る。
1. ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム系材料であって、
(1)前記ケイ酸カルシウム系材料におけるメジアン細孔直径が0.3μm以上であり、
(2)前記ケイ酸カルシウム系材料中のアルカリ金属成分を含有し、かつ、前記アルカリ金属の含有量が0.2重量%以上である、
ことを特徴とするケイ酸カルシウム系材料。
2. アルカリ金属としてナトリウムを含む、前記項1に記載のケイ酸カルシウム系材料。
3. BET比表面積が60m/g以上である、前記項1又は2に記載のケイ酸カルシウム系材料。
4. 嵩比容積が4mL/g以上であり、吸油量が2.3mL/g以上である、前記項1〜3のいずれかに記載のケイ酸カルシウム系材料。
5. 平均粒子径1〜100μmの粉末状である、前記項1〜4のいずれかに記載のケイ酸カルシウム系材料。
6. 前記項1〜5のいずれかに記載のケイ酸カルシウム系材料と医薬有効成分とを含む、医薬用組成物。
7. 前記項5に記載のケイ酸カルシウム系材料と、粉末状の医薬有効成分とを含む、前記項6に記載の医薬用組成物。
8. 前記項5に記載のケイ酸カルシウム系材料と、粉末状の医薬有効成分とを乾式混合する工程を含む製法によって得られる、前記項7に記載の医薬用組成物。
9. ケイ酸カルシウム系材料を製造する方法であって、
(1)水性媒体中にてカルシウム原料、ケイ酸アルカリ金属塩及びアルカリ金属成分(但し、前記ケイ酸アルカリ金属塩を除く。)を含み、かつ、Si及びCaの比率がモル比でSiO/CaO:2.5〜10である原料を反応させて反応生成物を得る工程、及び
(2)前記反応生成物を水熱処理することによりケイ酸カルシウムを生成させる工程
を含むことを特徴とする、ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム系材料の製造方法。
10. 原料中におけるCa及びアルカリ金属成分の比率がモル比でCaO/RO(但し、Rはアルカリ金属を示す。):0.1〜0.7である、前記項9に記載の製造方法。
11. 水熱処理温度が100〜300℃である、前記項9又は10に記載の製造方法。
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、特定の構造及び組成を有することから、特に薬剤を製剤化する場合において、ケイ酸カルシウム系材料と併存する薬剤をより多く溶出させることができる。より具体的には、本発明のケイ酸カルシウム系材料と薬剤を含む組成物においては、溶媒(特に水をはじめとする水系溶媒)中において薬剤をより多く溶出(放出)させることができる。
また、本発明のケイ酸カルシウム系材料の製造方法によれば、上記のような特定の細孔構造及び組成、ひいては特異な物性を有するケイ酸カルシウム系材料をより確実に製造することができる。特に、合成条件を変えることにより種々の特性を任意に制御することも可能である。
このような特徴を有するケイ酸カルシウム系材料は、医薬品、農薬等の製剤化のほか、例えば芳香剤、入浴剤、着色剤、香料、医薬品添加物(賦形剤、担体、崩壊剤等)、食品添加物、建材(保温材、耐火材、断熱材)吸着剤、触媒、充填剤、増粘剤、艶消剤、濾過助剤等の各種の薬剤・化学成分の製剤化等に好適に用いることができる。
実施例及び比較例の各試料についてX線回折分析した結果を示す図である。 試料1〜6について、アリピプラゾールの溶出率と時間との関係を示す図である。
1.ケイ酸カルシウム系材料
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム系材料であって、
(1)前記ケイ酸カルシウム系材料におけるメジアン細孔直径が0.3μm以上であり、
(2)前記ケイ酸カルシウム系材料中のアルカリ金属成分を含有し、かつ、アルカリ金属の含有量が0.2重量%以上である、ことを特徴とする。
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウム(ジャイロライト型ケイ酸カルシウム)を含む。ケイ酸カルシウムとして、本発明の効果を妨げない範囲内で他の結晶形からなるケイ酸カルシウムが含まれていても良い。
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、メジアン細孔直径が0.3μm以上であることを特徴とする。すなわち、本発明のケイ酸カルシウム系材料は所定のメジアン細孔直径を有する多孔質構造をとることから、これが例えば薬剤(医薬有効成分等)と共存する場合には薬剤の溶出性をより効果的に促進することができる。特に、本発明では、メジアン細孔直径は、0.5μm以上であることが好ましい。なお、メジアン細孔直径の上限値は特に制限されないが、一般的には2.0μm程度とすれば良い。
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、ジャイロライト型ケイ酸カルシウムのほか、アルカリ金属成分を含む。アルカリ金属の含有量は0.2重量%以上とし、好ましくは1.0重量%以上とする。なお、上限値は限定的ではないが、通常は20.0重量%程度とすれば良い。アルカリ金属としては、カリウム、ナトリウム等のいずれであっても良いが、特にナトリウムを含むものであることが好ましく、アルカリ金属がすべてナトリウムであることがより好ましい。少なくともナトリウムを含有させることによって、医薬有効成分等の薬剤の溶出性(溶出量)をより高めることができる。
また、本発明のケイ酸カルシウム系材料は、本発明の効果を妨げない範囲内(本発明のケイ酸カルシウム系材料の所定の物性が得られる限り)において、上記のジャイロライト型ケイ酸カルシウム及びアルカリ金属成分のほかにも、他の成分が含まれていても良い。他の成分としては、特に後記の本発明材料の製造方法で得られる反応生成物中に含まれるもの(未反応物、非晶質ケイ酸カルシウム等)が挙げられる。換言すれば、本発明のケイ酸カルシウム系材料としては、後記の本発明の製造方法によって得られる組成のケイ酸カルシウム系材料を好適に用いることもできる。
また、他の物性は限定的ではないが、特に嵩比容積が4mL/g以上であり、吸油量が2.3mL/g以上であることが好ましい。かかる嵩比容積及び吸油量を有することにより、いっそう優れた溶出性を発揮することが可能となる。
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、通常は粉末状であり、その平均粒子径は1〜100μmの範囲内であり、好ましくは10〜40μmである。粉末状で用いることにより、薬剤等との製剤化をより効果的に行うことが可能となる。
本発明のケイ酸カルシウム系材料のBET比表面積は限定的ではないが、好ましくは60m/g以上であり、特に60〜140m/g程度がより好ましい。また、本発明のケイ酸カルシウム系材料は特定のメジアン細孔直径を有し、その細孔構造は特定の製造方法により発現することができる。この場合には、より高い溶出性を達成することができる。
本発明のケイ酸カルシウム系材料は、各種の薬剤の製剤化等に好適に用いることができる。特に、本発明のケイ酸カルシウム系材料の粉末を粉末状薬剤とともに混合することによって製剤を調製することができる。粉末状薬剤の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲内であれば特に制限されないが、通常はケイ酸カルシウム系材料粉末及び粉末状薬剤との合計100重量%中0.1〜99重量%の範囲内で適宜設定することができる。
また、本発明のケイ酸カルシウム系材料の粉末を粉末状薬剤とともに造粒することによって所定の造粒物(顆粒)を調製することもできる。造粒方法は特に制限されず、例えば転動造粒法、攪拌造粒法、流動層造粒法、圧縮成型法、成膜処理法、磁気特性処理法、表面改質法、焼結成型法、振動成型法、圧力スイング法、真空成型法等のいずれであっても良い。造粒に際しては、公知又は市販の造粒装置を用いて実施することができる。これらの造粒方法の中でも、本発明では、攪拌造粒法により好適に造粒することができる。
2.医薬組成物
本発明は、本発明のケイ酸カルシウム系材料を含む医薬組成物を包含する。本発明のケイ酸カルシウム系材料は、例えば賦形剤、成形助剤、安定化剤のほか、液状薬剤又は固形薬剤を溶解してなる液状物質の担体等として用いることができる。従って、例えば錠剤を成形する場合に本発明のケイ酸カルシウム系材料を好適に用いることができる。また、医薬有効成分を本発明のケイ酸カルシウム系材料の細孔内に添着させることにより、医薬有効成分の溶出性及び徐放性を任意にコントロールすることができる。
本発明の医薬組成物において使用できる医薬有効成分(医薬活性成分)は特に限定されず、公知又は市販のものをいずれも使用することができる。例えば、高脂血症薬、抗潰瘍薬、降圧薬、抗うつ薬、抗精神薬、抗喘息薬、抗てんかん薬、抗アレルギー薬、抗菌薬、抗ガン薬、鎮痛薬、抗炎症薬、糖尿病薬、代謝拮抗薬、骨粗しょう症薬、抗血小板薬等、制吐薬、麻酔薬、ホルモン剤等のいずれも採用することができる。
本発明の医薬組成物中におけるケイ酸カルシウム系材料の含有量は限定的ではないが、通常0.1〜99重量%の範囲内で適宜調節することができる。
また、本発明の医薬組成物では、前記のケイ酸カルシウム系材料及び医薬有効成分のほかにも、公知の医薬用添加剤が含まれていても良い。医薬用添加剤としては、例えば賦形剤(乳糖等)、崩壊剤(クロスポピドン、低置換ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)等)、結合剤(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等)、pH調整剤(クエン酸、酢酸、硫酸、塩酸、乳酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、安定化剤(水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、ハイドロタルサイト、含水二酸化ケイ素、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、リン酸カルシウム、リン酸水素カルシウム等)等を用いることができる。医薬用添加剤の含有量は、本発明の効果を妨げない範囲内であれば特に制限されないが、通常は0.1〜99重量%の範囲内とすることが望ましい。
本発明の医薬組成物は、様々な剤形に適用することができる。例えば、錠剤、散剤、カプセル剤、細粒剤、懸濁剤、乳剤等のいずれであっても良い。
3.ケイ酸カルシウム系材料の製造方法
本発明のケイ酸カルシウム系材料の製造方法は、
(1)水性媒体中にてカルシウム原料、ケイ酸アルカリ金属塩及びアルカリ金属成分(但し、前記ケイ酸アルカリ金属塩を除く。)を含み、かつ、Si及びCaの比率がモル比でSiO/CaO:2.5〜10である原料を反応させて反応生成物を得る工程(反応工程)、及び
(2)前記反応生成物を水熱処理することによりケイ酸カルシウムを生成させる工程(水熱処理工程)
を含むことを特徴とする。
反応工程
反応工程では、水性媒体中にてカルシウム原料、ケイ酸アルカリ金属塩及びアルカリ金属成分(但し、前記ケイ酸アルカリ金属塩を除く。)を含み、かつ、Si及びCaの比率がモル比でSiO/CaO:2.5〜10である原料を反応させて反応生成物を得る。
水性媒体としては、水及び水溶性有機溶媒の少なくとも1種を使用することができる。水溶性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類のほか、例えばアセトン等を使用することができる。本発明では、特に水を用いることが好ましい。水性媒体の使用量は特に制限されず、通常は原料の固形分濃度が1〜25重量%程度となるように適宜調整すれば良い。
原料は、カルシウム原料、ケイ酸アルカリ金属塩及びアルカリ金属成分(但し、前記ケイ酸アルカリ金属塩を除く。)を含む。
カルシウム原料としては、公知のケイ酸カルシウムの製造で使用されているものと同様のものを使用することができる。例えば、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、生石灰、消石灰、石膏等を挙げることができる。特に、石膏を好適に使用することができる。石膏は、水和物あっても良いし、無水物でも良いが、例えば二水石膏(CaSO・2HO)等の水和物を好適に用いることができる。ケイ酸アルカリ金属塩としては、例えばケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等を使用することができる。アルカリ金属成分としては、前記ケイ酸アルカリ金属塩以外のものであれば良く、特に水溶性のアルカリ金属成分を好適に用いることができる。より具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等を用いることができる。
原料中におけるSi及びCaの比率がモル比でSiO/CaO:2.5〜10とし、好ましくは3.5〜7.0とする。すなわち、カルシウム量を従来技術の調合割合よりも減少させることによって、特異な構造を有するケイ酸カルシウム系材料を調製することができる。
また、原料中におけるCa及びアルカリ金属成分の比率は限定的ではないが、特にモル比でCaO/RO(但し、Rはアルカリ金属を示す。):0.1〜0.7とすることが好ましく、特に0.3〜0.7とすることがより好ましい。
これら所定の配合割合で添加された原料を水性媒体中で混合し、反応させる。この場合の反応温度は限定的ではないが、例えば5〜100℃、特に5〜25℃の範囲内で適宜設定することが好ましい。反応時間は、反応温度等に応じて適宜調節することができる。このようにして、上記原料から反応生成物を得ることができる。
必要に応じて、得られた反応生成物は、水熱処理工程に先立って水洗することもできる。水洗(洗浄)する方法は公知の方法と同様にすれば良く、例えば反応生成物を固液分離した後、固形分を水で洗浄する方法等を採用することができる。固液分離の方法も限定的でなく、例えばろ過、遠心分離等の公知の方法によれば良い。上記の洗浄は、繰り返して実施することもできる。
水熱処理工程
水熱処理工程では、前記反応生成物を水熱処理することによりケイ酸カルシウム(特に結晶性ケイ酸カルシウム)を生成させる。
水熱処理に際し、反応生成物に水性媒体を添加してスラリーとしても良い。この場合の水性媒体は、前記で例示したようなものを用いることができる。スラリーの固形分濃度は特に限定されないが、通常は1〜15重量%、より好ましくは3〜10重量%程度とすれば良い。
水熱処理は、例えばオートクレーブ等の公知の装置を用いて実施することができる。反応温度は、通常は100℃以上とすれば良く、特に100〜300℃の範囲内とすることが好ましい。水熱処理の時間は、所定の結晶性ケイ酸カルシウムが生成するのに十分な時間とすれば良い。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。なお、実施例中に記載の「%」「ppm」はそれぞれ「重量%」「重量ppm」を意味する。
実施例1〜4
表1に記載されている重量の二水石膏と水10kgを反応槽に入れて十分に攪拌してスラリーを調製した。次いで、前記スラリーを攪拌しながら、大気圧下10〜25℃で142.7gの48%水酸化ナトリウムを含む3号ケイ酸ナトリウム1.6kgを反応させた。次に、反応生成物をろ過した後、水を用いて反応生成物を洗浄した。得られたケーキ状物に水を加え、固形分5重量%のスラリーを調製した。このスラリーをオートクレーブに入れ、密閉状態下200℃で4時間にて水熱処理を実施した。水熱処理が終了した後、ろ過し、得られた固形分を105℃で24時間乾燥した。このようにして粉末状のケイ酸カルシウム(実施例1〜4)を得た。
比較例1
富田製薬株式会社製「フローライトR」(薬添規)(Lot No:S1001E)を用いた。
試験例1
実施例及び比較例の各試料について、嵩比容積、吸油量、X線回折分析、BET比表面積、平均粒径、二酸化ケイ素含有量、酸化カルシウム含有量、ナトリウム含有量、メジアン細孔直径(水銀圧入法)、累積細孔容積(水銀圧入法)をそれぞれ測定した。その結果を表2に示す。なお、各測定は、以下に記載する方法に従って実施した。
(1)嵩比容積
試料2.0gを量りとり、50mLメスシリンダーに入れ、4cmの高さにて100回/250秒の速度でタッピングを行い、粉体の体積を測定し、次式により嵩比容積を算出した。
嵩比容積(mL/g)= 粉体体積(mL)/粉体重量(g)
(2)吸油量
試料1.0gを量り、黒色のプラスチック板に乗せる。上からビュレットに入れた煮アマニ油を4〜5滴ずつ滴下し、その都度ヘラで粉体と十分練り合わせる。全体が硬いパテ状の塊となったら1滴ごとに練り合わせ、最後の1滴で急激に軟らかくなる直前に滴下を終了し、その時の煮アマニ油の滴下量を読み取り、次式により吸油量を算出した。
吸油量(mL/g)= 滴下した煮アマニ油の容量(mL)/試料の質量(g)
(3)X線回折分析
X線分析装置「SmartLab(3kw)」(理学電気株式会社製)によって2θ=5〜90°の範囲で測定を行った。測定条件はターゲット:Cu、管電圧:40kV、管電流:20mA、走査範囲:5〜90°、スキャンスピード:40.000°/分、スキャンステップ:0.02°。走査モード:連続、kβフィルター法、発散スリット:1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.15mmで測定を行った。その結果を図1に示す。
(4)平均粒子径
試料を3分間超音波攪拌(超音波出力40W)した後に水中に分散させてレーザー回折法により水溶媒中にて測定を行った。測定装置としてMicrotrac社製「MICROTRAC MT3300EXII」を用いた。
(5)BET比表面積
高速比表面積細孔分布測定装置(Quantachrome社製「NOVA−4000e」)にて以下の操作条件で測定を行った。
・前処理条件:試料0.02gを正確に量り、吸着管に封入し、105℃で1時間脱気した。
・測定及び解析:液体窒素ガス温度下で窒素ガスの吸着等温線を求め、その吸着等温線を用いて多点BET法により比表面積を算出した。
(6)二酸化ケイ素含有量
本品約400mgを正確にビーカーへ量り、水5mLと過塩素酸10mLを加え、白煙を生じるまで加熱する。ビーカーを時計皿で覆い、2時間以上加熱した。冷後、水30mLを加え、ろ過し、沈殿物を200mLの熱湯で洗う。ろ紙ごと白金るつぼに移し、ゆっくり加熱乾燥し、灰化し、900℃〜1000℃で強熱し、重量を量る。残渣を過塩素酸5滴で潤し、フッ化水素酸15mLを加え、乾固するまで注意して加熱し、1000℃以上で恒量まで強熱する。デシケーター中で冷やし、重量を量る。重量の差をSiOの重量とした。
(7)酸化カルシウム含有量
二酸化ケイ素の含量で得たろ液と洗液を1N水酸化ナトリウムで中和した。これを攪拌しながら、0.05Mエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム約10mLを50mLのビュレットを使用して加えた。1N水酸化ナトリウム15mLとヒドロキシナフトールブルー300mgを加え、終点の青色まで滴定し続けた。0.05Mエチレンジアミン四酢酸二水素二ナトリウム1mLはCaO:2.804mgに相当する。
(8)ナトリウム含有量
<試料溶液の調製>
試料0.4gを精密に量り、希塩酸10mLを加え、加熱溶解し、超純水で正確に200mLとし、これを試料溶液とした。
<標準溶液の調製>
・ナトリウム標準液(50ppm):原子吸光用ナトリウム標準液(1000ppm)10mLを正確にとり、超純水を加えて200mLとした。
・標準溶液(a)(ブランク):希塩酸10mLに超純水を加え50mLとした。
・標準溶液(b)(Na:0.5ppm):希塩酸10mL及びナトリウム標準液(50ppm)0.5mLを正確にとり、超純水を加え50mLとした。
・標準溶液(c)(Na:2.0ppm):希塩酸10mL及びナトリウム標準液(50ppm)2mLを正確にとり、超純水を加え50mLとした。
<測定方法>
原子吸光光度法フレーム方式の検量線法
フレーム:空気―アセチレン(波長589.0nm)
標準溶液(a)(b)(c)の順に吸光度を測定し、検量線を作成する。次に試料溶液の吸光度を測定し、本品1gあたりのナトリウム量を次式Aにより計算した。
ナトリウム(ppm)=(c×200)/ 採取量(g)×100 …式A
(但し、C=測定液中のナトリウム濃度(ppm))
原子吸光: 株式会社 日立ハイテクノロジーズ 偏光ゼーマン原子吸光分光光度計「型式Z−5010」
原子吸光用ナトリウム標準液:和光純薬工業株式会社
(9)メジアン細孔直径及び累積細孔容積
Quantachrome社製水銀ポロシメーター「poremaster60GT」にて以下の条件で測定を行った。
前処理:試料0.05gを正確に量り、吸着管に封入し、105℃にて24時間脱気した。
細孔の測定及び解析:試料と水銀の接触角を140°とし、水銀の表面張力を480dyn/cmとして、測定した圧力からメジアン細孔直径及び累積細孔容積を測定した。なお、解析範囲は、粒子空間を除いた範囲で行った。
試験例3
実施例1〜4及び比較例1で得られた試料を用い、医薬有効成分の溶出性を調べた。溶出試験は、表3に示す処方及び表4に示す試験条件に従って実施した。その結果を図2及び表5に示す。
<標準溶液調製>
アリピプラゾール 0.10g を正確に量りとり、アセトニトリル/メタノール混液を加えて正確に100mL とした。この液10mLを正確に量り、アセトニトリル/メタノール混液を加えて100mLとした(100ppm溶液)。この100ppm溶液10mL、5mLと2.5mLをそれぞれ正確に量り、アセトニトリル/メタノール混液を加えてそれぞれ100mLとした溶液を標準溶液1(10ppm)、標準溶液2(5ppm)及び標準溶液3(2.5ppm)とした。
<試料溶液調製>
採取液を試料溶液とした。
<測定>
標準溶液1、標準溶液2、標準溶液3及び試料溶液を0.2μmのメンブレンフィルターでろ過した後、高速液体クロマトグラフ法により標準溶液1、2及び3のアリピプラゾールのピーク面積とアリピプラゾール濃度(10ppm、5ppm、2.5ppm)をプロットしたときに得られる直線の傾き(a)と切片(t)を求める。溶出率は試料溶液のアリピプラゾールのピーク面積(Qt)を求め、次式を用いて算出した。
溶出率(%)=(Qt−t)/a×500/1000/アリピプラゾールの理論採取量(mg)×100
表5及び図2の結果からも明らかなように、本発明のケイ酸カルシウム系材料を用いて製剤化した試料1〜4は10分後には40%以上の溶出率を示すのに対し、従来品を用いて製剤化した試料5は10分後の溶出率が30%未満にとどまっていることがわかる。また、60分後の溶出率については、試料1〜4は60%以上であるのに対し、試料5は60%未満にとどまっていることがわかる。

Claims (11)

  1. ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム系材料であって、
    (1)前記ケイ酸カルシウム系材料におけるメジアン細孔直径が0.3μm以上であり、
    (2)前記ケイ酸カルシウム系材料中のアルカリ金属成分を含有し、かつ、前記アルカリ金属の含有量が0.2重量%以上である、
    ことを特徴とするケイ酸カルシウム系材料。
  2. アルカリ金属としてナトリウムを含む、請求項1に記載のケイ酸カルシウム系材料。
  3. BET比表面積が60m/g以上である、請求項1又は2に記載のケイ酸カルシウム系材料。
  4. 嵩比容積が4mL/g以上であり、吸油量が2.3mL/g以上である、請求項1〜3のいずれかに記載のケイ酸カルシウム系材料。
  5. 平均粒子径1〜100μmの粉末状である、請求項1〜4のいずれかに記載のケイ酸カルシウム系材料。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のケイ酸カルシウム系材料と医薬有効成分とを含む、医薬用組成物。
  7. 請求項5に記載のケイ酸カルシウム系材料と、粉末状の医薬有効成分とを含む、請求項6に記載の医薬用組成物。
  8. 請求項5に記載のケイ酸カルシウム系材料と、粉末状の医薬有効成分とを乾式混合する工程を含む製法によって得られる、請求項7に記載の医薬用組成物。
  9. ケイ酸カルシウム系材料を製造する方法であって、
    (1)水性媒体中にてカルシウム原料、ケイ酸アルカリ金属塩及びアルカリ金属成分(但し、前記ケイ酸アルカリ金属塩を除く。)を含み、かつ、Si及びCaの比率がモル比でSiO/CaO:2.5〜10である原料を反応させて反応生成物を得る工程、及び
    (2)前記反応生成物を水熱処理することによりケイ酸カルシウムを生成させる工程
    を含むことを特徴とする、ジャイロライト結晶構造を有するケイ酸カルシウムを含むケイ酸カルシウム系材料の製造方法。
  10. 原料中におけるCa及びアルカリ金属成分の比率がモル比でCaO/RO(但し、Rはアルカリ金属を示す。):0.1〜0.7である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 水熱処理温度が100〜300℃である、請求項9又は10に記載の製造方法。
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