JP2014080299A - ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法、および、ダミー棒の製造方法 - Google Patents

ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法、および、ダミー棒の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便かつ安全で、製造ばらつきの少ない、溶着部周囲の瘤の発生が抑制された、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法、または、ダミー棒の製造方法を提供する。
【解決手段】ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法では、ダミー棒11と光ファイバ母材10を、相対する端部同士を溶融することにより同軸状に接続する工程において、相対する端部同士を溶融した後、ダミー棒と光ファイバ母材の、溶融した端部同士を相対的に突き合わせて、押し合わせながら溶着する第一の工程を行い、次に、ダミー棒及び光ファイバ母材を、溶融した端部同士を溶着させたまま、相対的に引き離す第二の工程を行い、さらに、ダミー棒と光ファイバ母材の、溶融した端部同士を、相対的に押し合わせる第三の工程と、ダミー棒及び光ファイバ母材を、溶融した端部同士を溶着させたまま、再度相対的に引き離す第四の工程を含む工程を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ母材の製造に際し、光ファイバ母材とダミー棒、または、ダミー棒同士の端部を加熱溶融し、両者を溶着接続することにより、ダミー棒が接続された光ファイバ母材、または、ダミー棒を製造する方法に関する。
光ファイバの製造は、光ファイバ母材を線引きすることにより行う。そして、この光ファイバ母材の製造は、最初に、VAD法やCVD法等で二酸化ケイ素微粒子からなる堆積体を得た後、この堆積体を脱水、焼結して透明ガラス化することにより行う。また、光ファイバ母材の製造後、延伸工程を行う場合もあり、光ファイバ母材を必要に応じ、加工の便宜のため複数に切断し、切断された光ファイバ母材を軸周りに回転させながらさらに堆積する外付け工程の後、脱水、焼結を行ない、さらに大型な光ファイバ母材を得る場合もある。
上記光ファイバの製造に際しては、光ファイバ母材支持用にダミー棒を用いる。ダミー棒(例えば、石英ガラス棒)は、光ファイバ母材に接続する必要がある。例えば、上記外付け工程は、光ファイバ母材の両端にダミー棒を接続し、上記ダミー棒をチャックでガラス旋盤に把持し、光ファイバ母材を回転させながら、また、少なくとも1本のバーナを光ファイバ母材の軸(矢印)方向にトラバース(往復動)させながら、二酸化ケイ素を堆積することにより行われる。また、脱水、焼結工程も、光ファイバ母材の両端にダミー棒を接続して行われる。なお、ダミー棒の接続は、光ファイバ母材の両端にされるとは限らず、光ファイバ母材の一端のみにダミー棒を接続する場合もある。
また、上記ダミー棒をチャックでガラス旋盤に把持し、光ファイバ母材に加工を施す場合もある。さらに、その後、ガラス旋盤を用いて光ファイバ母材の曲がりを修正したり、所定の外径や長さにするための加熱延伸加工、光ファイバ母材表面の凹凸や傷、不純物等の除去を行う火炎研磨処理等の加工が行われる場合もある。また、上記の使用に供するには短すぎるダミー棒同士を接合することにより、使用に適した長さを有するダミー棒を製造することもある。なお、ダミー棒と光ファイバ母材を接続するには、両者の端部を加熱溶融した後、端部同士を突き合わせ、押し合わせて溶着を行う。
この溶着時には、溶着部周囲が盛り上がり瘤状となる場合がある。溶着部周囲を瘤状としたまま二酸化ケイ素の堆積を行うと堆積密度にばらつきが生じ、脱水、焼結後に剥離や亀裂が発生する原因となる。このため、端部同士の溶着後に、作業者が鏝を瘤状部に押し当てて成型することで溶着部周囲を平滑化したり、または、溶着後に、溶着部周囲に梃部材を押し当てて溶着部を平滑化することが行われている。(特許文献1)
特開平6−199533号公報
しかしながら、鏝による成型は熟練の技術を要し、かつ、熱源の近くでの作業となるため、危険を伴う。また、特許文献1に記載の方法では、梃部材を押し当てて溶着部周囲を平滑化するために、新たな装置の導入が必要であり、かつ、上記した、光ファイバ母材の大型化に伴い、平滑化の工程に多大な時間を要するという問題があった。
また、ダミー棒と光ファイバ母材、または、ダミー棒同士が接触してからの押し合わせ距離を減らすことで接触した端部同士の変形を抑制することにより、溶着部周囲に瘤が発生することを防ぐこともできる。しかし、端部同士が接触してからの押し合わせ距離が十分でないと、溶着端面における接着力が不足して、溶着面における接合が不十分となり、溶着時に、溶着部に溝が発生してしまい、後の工程で、溝を起点に亀裂が発生してしまうことがある。そのため、ダミー棒同士が接触してからの押し合わせ距離を減らすことで接触した端部同士の変形を抑制する方法を採用する場合には、溶着端面における溝の発生が無い、十分な強度の接合を行うために、溶着部周囲の瘤の発生を一定限度許容しながら、押し合わせ距離を増加させなければならない。
本発明は、上述した問題点を解決するために考案されたものであり、ダミー棒と光ファイバ母材、または、ダミー棒同士を溶着する際に、突き合わせて押し合わせ、引き離し、押し合わせ、引き離しの順で端部を軸方向に移動させることで、接合面の強度を維持しながら、溶着部周辺の瘤の発生を抑制する、ダミー棒と光ファイバ、または、ダミー棒の製造方法を提供するものである。
本発明は、簡便かつ安全で、製造ばらつきの少ない、溶着部周囲の瘤の発生が抑制された、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法、または、ダミー棒の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法であって、
ダミー棒と光ファイバ母材を、相対する端部同士を溶融することにより同軸状に接続する工程において、
前記相対する端部同士を溶融する工程と、
前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の、溶融した端部同士を相対的に突き合わせて、押し合わせながら溶着する第一の工程と、
前記ダミー棒及び光ファイバ母材を、溶融した端部同士を溶着させたまま、相対的に引き離す第二の工程と、
前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の、溶融した端部同士を、相対的に押し合わせる第三の工程と
前記ダミー棒及び光ファイバ母材を、溶融した端部同士を溶着させたまま、再度相対的に引き離す第四の工程を含む、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法に関する。
本発明によれば、前記ダミー棒、及び/又は、前記光ファイバ母材の少なくともいずれか一方を、その中心軸に沿って移動する工程により、光ファイバ母材の製造が可能であり、単純な動きからなる移動工程で作業を行うことにより、簡易かつ安全に、製造ばらつきの少ない、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を得ることができる。
前記第一から第四の工程は、前記ダミー棒、及び、前記光ファイバ母材を、自動的に数値制御される旋盤に取り付けた状態で行われることが好ましい。
技術者の熟練を有する作業を必要とせず、また、数値制御された自動化旋盤による自動化作業により、遠隔操作により、簡易かつ安全に、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を得ることができる。
第一の工程の押し合わせは、第一の工程の終了時において、ダミー棒または光ファイバ母材における、溶着により径方向に隆起した部分の最大の外径をDaとし、ダミー棒または光ファイバ母材のいずれか小さい方の直径(又は、両者が同一の場合はその直径)をD0とするとき、DaのD0に対する比率(Da/D0)が、110%を越えないように行うことが好ましい。
ダミー棒と光ファイバ母材の端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなってしまう(図1(b)参照)。このことを、端部の角部の削れという。この端部の角部の削れにより、接続時に溶着部に生じてしまう窪み(図1(c)の中央部参照)は、上記の比率(Da/D0)が110%を超えない範囲であれば、ダミー棒と光ファイバ母材の押し合わせによって、ダミー棒と光ファイバ母材の間の接触する面積を増大させることにより、十分に回復させることができる。
また、上記の比率(Da/D0)が110%を越えるまで押し合わせると、接合部に形成される瘤が大きくなりすぎ、後の第二の工程において、ダミー棒と光ファイバ母材を相対的に引き離しても、瘤の形状が消失しなくなることがある。
第二の工程において、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材が相対的に引き離される距離(以下L2と参照されることがある)が、第一の工程において、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の相対的な押し合わせ(接近)距離(以下L1と参照されることがある)よりも長いことが好ましい。
両者の接触面に、累積的に作用する力をより大きくして、接触面における溶着をより確実にすることができる。
第三の工程の押し合わせは、押し合わせにより径方向に隆起した部分の外径をDcとし、ダミー棒の直径または光ファイバ母材の直径のいずれか小さい方(又は、両者が同一の場合はその直径)をD0とするとき、DcのD0に対する比率(Dc/D0)が110%を越えないように行うことが好ましい。
接触面における溶着をより確実にするためであり、また、上記の比率(Dc/D0)が110%を越えるまで押し合わせると、接合部に形成される瘤が大きくなりすぎ、後の第四の工程において、ダミー棒と光ファイバ母材を相対的に引き離しても、瘤の形状が消失しなくなることがある。
第四の工程において、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材が相対的に引き離される距離(以下L4と参照されることがある)が、第一の工程において、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の相対的な押し合わせ(接近)距離(L1)と同程度であることが好ましい。
溶着部周囲における瘤状部の発生を、より確実に抑制するためである。ここで、同程度とは、両者、すなわち、L1とL4の長さの差が、L1の長さを100%の基準として、±10%以内である範囲をいう。
また、本発明は、ダミー棒の製造方法であって、
2本のダミー棒を、相対する端部同士を溶融することにより同軸状に接続する工程において、
相対する端部同士を溶融する工程と、
前記ダミー棒の、溶融した端部同士を相対的に突き合わせて、押し合わせながら溶着する第一の工程と、
前記ダミー棒を、溶融した端部同士を溶着させたまま、相対的に引き離す第二の工程と、
前記ダミー棒の、溶融した端部同士を、相対的に押し合わせる第三の工程と
前記ダミー棒を、溶融した端部同士を溶着させたまま、再度相対的に引き離す第四の工程を含む、ダミー棒の製造方法に関する。
前記第一から第四の工程において、前記2本のダミー棒の少なくともいずれか一方を、その中心軸に沿って移動する工程により、ダミー棒の製造が可能であり、単純な動きからなる移動工程で作業を行うことにより、簡易かつ安全に、製造ばらつきの少ないダミー棒を得ることができる。
前記第一から第四の工程は、前記2本のダミー棒を、自動的に数値制御される旋盤に取り付けた状態で行われることが好ましい。
技術者の熟練を有する作業を必要とせず、また、数値制御された自動化旋盤による自動化作業により、遠隔操作により、簡易かつ安全にダミー棒を得ることができる。
第一の工程の押し合わせは、第一の工程の終了時において、2本のダミー棒における、溶着により径方向に隆起した部分の最大の外径をDaとし、2本のダミー棒の直径の、いずれか小さい方(又は、両者が同一の場合はその直径)をD0とするとき、DaのD0に対する比率(Da/D0)が、110%を越えないように行うことが好ましい。
ダミー棒の端部の角部が、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなってしまうことを角部の削れという(図1(b)参照)。この端部の角部の削れにより、接続時に溶着部に生じてしまう窪み(図1(c)の中央部参照)は、上記の比率(Da/D0)が110%を超えない範囲であれば、ダミー棒同士の押し合わせにより、ダミー棒同士の間の接触する面積を増大させることにより、十分に回復させることができる。
また、上記の比率(Da/D0)が110%を越えるまで押し合わせると、接合部に生成する瘤が大きくなりすぎ、後の第二の工程において、ダミー棒同士を相対的に引き離しても、瘤の形状が消失しなくなることがある。
第二の工程において、前記2本のダミー棒が相対的に引き離される距離(以下L2と参照されることがある)が、第一の工程において、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記2本のダミー棒の相対的な押し合わせ(接近)距離(以下L1と参照されることがある)よりも長いことが好ましい。
両者の接触面に、累積的に作用する力をより大きくして、接触面における溶着をより確実にするためである。
第三の工程の押し合わせは、押し合わせにより径方向に隆起した部分の外径をDcとし、2本のダミー棒のいずれか小さい方の直径(又は、両者が同一の場合はその直径)をD0とするとき、DcのD0に対する比率(Dc/D0)が110%を越えないように行うことが好ましい。
上記の比率(Dc/D0)が110%を超えない範囲であれば、加熱による生じてしまう、ダミー棒の端部の角部の削れにより、溶着部に生じてしまう窪みを、押し合わせにより、ダミー棒同士の間の接触する面積を増大させることにより、十分に回復させることができる。また、上記の比率(Dc/D0)が110%を越えるまで押し合わせると、溶着部周囲に形成される瘤が大きくなりすぎ、後の第四の工程において、ダミー棒同士を相対的に引き離しても、瘤の形状が消失しなくなることがある。
第四の工程において、前記2本のダミー棒が相対的に引き離される距離(L4)が、第一の工程において、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記2本のダミー棒の相対的な押し合わせ(接近)距離(L1)と同程度であることが好ましい。
溶着部周囲における瘤状部の発生を、より確実に抑制するためである。ここで、同程度とは、両者(L1とL4)の差が、L1の長さを100%の基準として、±10%以内である範囲をいう。
本発明に係るダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法、または、ダミー棒の製造方法によると、簡便かつ安全に、製造ばらつきの少ない、溶着部周囲の瘤の発生が抑制された、光ファイバ母材、または、ダミー棒を製造することができる。
本発明のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法を示す側面図である。 本発明に係るダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法において、光ファイバ母材とダミー棒の、お互いに離れた端部同士の距離を、時系列で示したダイアグラム図である。 自動的に数値制御される旋盤を用いて、押し合わせ移動量を制御しながら光ファイバ母材とダミー棒の溶着作業工程を行う様子を示す側面図である。 本発明のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法後において、さらに外付け工程が行われる様子を示す図である。 ダミー棒と光ファイバ母材の溶着部の伸張された部分の側面視の形状をテーパ状にしつつ引き伸ばすことができなくなってしまう態様を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付した図面に基づき詳細に説明する。
図1(a)は、光ファイバ母材10と、ダミー棒11の端部同士が相対する様子を示す、側面図である。
ここで、光ファイバ母材とは、例えば、四塩化ケイ素の火炎加水分解反応により得られる二酸化ケイ素堆積物を、脱水、焼結して得られる石英ガラス体を指す。広い意味では、脱水、焼結前の、二酸化ケイ素堆積物を光ファイバ母材と呼ぶこともあるが、ここでは、脱水、焼結して得られる石英ガラス体を指す。石英ガラスは、ゲルマニウムやフッ素などの添加物(ドーパント)を含むものであってもよい。添加物(ドーパント)の分布は、コアやクラッド等の光ファイバの断面構造に対応する分布を有してもよい。光ファイバ母材は、上記の脱水、焼結工程の後、延伸されたものであっても良いし、また、延伸後、さらに堆積、いわゆる外付け工程の後、脱水、焼結の工程を経たものであってよい。光ファイバ母材は、その後、さらに、延伸、および/または、外付け工程を経たものであってもよい。光ファイバ母材は、後の紡糸工程で線引きにより光ファイバ裸線となり、その後、樹脂により被覆されることにより光ファイバ素線となる。
光ファイバ母材は、紡糸工程での線引き後に光が導波するコアとなる部分と、紡糸工程での線引き後にコアを保護し、コアより少し低い屈折率を有するクラッドとなる部分により構成されてもよい。
ダミー棒とは、光ファイバ母材をチャック等により、装置に固定するために、光ファイバ母材に対して同軸に接続して用いる部材である。光ファイバ母材は、その一端または両端に接続されたダミー棒によりチャック等を介して装置に設置される。
通常、ダミー棒は、石英ガラス体からなる。ダミー棒も、例えば、四塩化ケイ素の火炎加水分解反応により得られる二酸化ケイ素堆積物を、脱水、焼結することにより得てもよいし、天然石英を溶融することにより得ても良い。
そして、ダミー棒は通常線引きされず、接続された光ファイバ母材が線引きされた後、必要により補修、加工されて、繰り返し使用される。このようにして、光ファイバ母材をダミー棒に接続して用いることにより、光ファイバ母材を無駄なく線引きに供し、より長い光ファイバを得ることができる。
まず、ダミー棒を光ファイバ母材の、相対する端部を熱により、それぞれ溶融する。図1(a)に示すように、光ファイバ母材10、および、ダミー棒11を図示しない回転装置に保持させ、軸線を中心として回転させながら、バーナ13からの酸水素炎によってダミー棒、および、光ファイバ母材の端面を加熱する。バーナ13は、必要により、ダミー棒、および、光ファイバ母材の被加熱部付近をトラバース(往復動)させてもよい。このようにして、両者の端部が溶融し、軟化した状態となる。なお、バーナ13による火炎の温度は、2,000〜3,000℃が好ましく、その際の光ファイバ母材、および、ダミー棒の表面温度は、約1,500〜2,000℃程度が好ましい。上記の火力において、端部の溶融には、およそ3分から10分の時間を要する。なお、バーナ13からの酸水素炎による、ダミー棒、および/または、光ファイバ母材の端面の加熱は、後述の第一乃至第四の工程においても、継続して行われることが好ましい。
ダミー棒と光ファイバ母材の端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなってしまう(図1(b)参照)。このことを、端部の角部に削れが生じると呼ぶことがある。
次に、第一の工程においては、図1(c)、及び、(d)に示すように、ダミー棒11と光ファイバ母材10の、溶融した端部同士を相対的に突き合わせて、押し合わせながら溶着する。
溶着は、溶融したダミー棒と光ファイバ母材の端面を押し合わせることによって行う。第一の工程の、押し合わせ距離は、接合部分の隆起により、ダミー棒、光ファイバ母材のいずれかの直径が、少なくとも1%以上増加する程度の距離とする。第一の工程の押し合わせ距離は、上述の、第一の工程において、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の相対的な接近距離と同義であるので、L1としても参照される。なお、第一の工程の、押し合わせ距離(L1)は、第一の工程において、光ファイバ母材10とダミー棒11が接触してから、押し合わせを中止するまでに、光ファイバ母材10とダミー棒11の、お互いに離れた端部同士が、相対的に接近する距離と定義される。
また、第一の工程における、押し合わせ距離(L1)の上限は、接合部分における、隆起した溶着部の直径(Da)がダミー棒の直径と光ファイバ母材の直径のいずれか小さい方(両者が同一の場合はその直径)(D0)に対する比率(Da/D0)が110%を越えない様にする。これは、比率(Da/D0)が110%を越えて押し合わせると、瘤が大きくなり過ぎ、後の第二の工程でダミー棒と光ファイバ母材を相対的に引き離す際に、瘤がその形態を保ちながら、その瘤の両端部分において伸張Sが生じてしまうからである(図5参照)。つまり、後の第二の工程において、ダミー棒と光ファイバ母材の溶着部の伸張された部分の側面視の形状をテーパ状にしつつ引き伸ばすこと(図1(e)参照)ができなくなってしまうことがある。
次に、第二の工程において、ダミー棒11及び光ファイバ母材10を、溶融した端部同士を溶着させたまま、第一の工程における押し合わせと反対の方向に相対的に引き離す(図1(e))。両者を相対的に引き離すことで、軟化状態にある、ダミー棒及び光ファイバ母材の溶着された端部を引き伸ばすことで、ダミー棒及び光ファイバ母材の溶着部の中央部が表面張力により細くなり、側面視の形状がテーパ状となる。引き伸ばして溶着部の側面視の形状をテーパ状にすることで、ダミー棒及び光ファイバ母材の溶着面において、引き離し方向に、より大きな張力が作用して、両者の溶着が確実なものになる。そのため、後の第三の工程における押し合わせ時に溶着部境界に生じる溝の発生を抑制でき、さらに、溶着部の断面を側面視テーパ状とすることにより、バーナにより、加熱溶融するガラスの体積を減少させることができ、第三の工程における再度の押し合わせ時に、接合部に、溶融した部分に起因して生じる瘤が大きくなることを抑制することができる。
また、第二の工程における、引き離し距離(図1(e)参照)は、少なくとも第一の工程の相対的な押し合わせ距離(L1)以上とする。
第二の工程の引き離し距離は、上述の第二の工程において、ダミー棒11と光ファイバ母材10が相対的に引き離される距離(L2)と同義であるので、以下L2としても参照される。
引き離し距離の上限は特に規定はしないが、引き離し距離が長すぎると、側面視テーパ状となった部分の端部が、溶着部付近にある熱源(例えば1本のバーナ)から遠ざかってしまい、冷却されてしまうので、後に再加熱する必要が生じ、経済的でない。なお、第二の工程の引き離し距離(L2)は、第二の工程において、光ファイバ母材10とダミー棒11の、お互いに離れた端部同士が、相対的に引き離される距離と定義される。
ダミー棒と前記光ファイバ母材の溶融した端部同士を、再度相対的に押し合わせる第三の工程においては、第一の工程と同じように、押し合わせが完了した時の、溶着部の直径Dcが、ダミー棒の直径または光ファイバ母材の直径の、いずれか小さい方(両者が同一の場合はその直径)(D0)に対する比率(Dc/D0)が110%を越えないように押し付ける。これにより、ダミー棒と光ファイバ母材の端部の溶着部の接触面積が十分広くなり、溶着部の広い接触面積について、長い時間に渡り、累積的に、大きな押し付け力を作用させることにより、より大きな強固な接続が可能となる。
第三の工程において、溶融した端部同士が接触を開始してから、第三の工程が終了するまでの、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の相対的な接近距離を、第三の工程の押し合わせ距離(以下、L3としても参照される)とする(図1(f)参照)。なお、第三の工程の押し合わせ距離(L3)は、第三の工程において、光ファイバ母材10とダミー棒11の、お互いに離れた端部同士が、相対的に接近する距離と定義される。
ダミー棒11及び光ファイバ母材10を、端部同士を溶着させたまま、反対の方向に再度相対的に引き離す第四の工程において、第四の工程の引き離し距離は、第一の工程の押し合わせ距離(L1)と同程度とする。これにより第三の工程で形成された瘤も十分小さくすることができ、溶着面周囲を平滑にすることが出来る。第四の工程の引き離し距離は、上述の、第四の工程において、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材が相対的に引き離される距離と同義なので、L4としても参照される。なお、第四の工程の引き離し距離(L4)は、第四の工程において、光ファイバ母材10とダミー棒11の、お互いに離れた端部同士が、相対的に引き離される距離と定義される。
本発明に係るダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法において、光ファイバ母材10とダミー棒11の、お互いに離れた端部同士の距離を、時系列で表わしたダイアグラム図を図2に示す。
また、本願の発明を用いれば、図3に記載したような制御装置14で突き合わせ、押し合わせ移動量を制御できる旋盤16を用いて、光ファイバ母材10とダミー棒11を溶着することにより、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造する作業を自動化することが可能となる。光ファイバ母材とダミー棒の溶着が、軸方向の移動のみで作業ができるので、図示しない外径測定器と移動量を制御する制御装置14のみの構成で、光ファイバ母材とダミー棒の溶着作業を自動化できるため、溶着部に研削部材接触させて平滑化するような複雑な装置を用いる必要がなく、コスト面、安全面からも有利である。
この後、ダミー棒が接続された光ファイバ母材に対して、外付け工程を行ってもよい。具体的には、外付け工程は、例えば、図4に示すように、光ファイバ母材10の両端にダミー棒11を接続し、そのダミー棒11をチャック12でガラス旋盤に把持して、光ファイバ母材10を回転させながら、また、少なくとも1本の堆積バーナ15を、光ファイバ母材10の中心軸(矢印)方向にトラバース(往復動)させながら、光ファイバ母材10の外周に二酸化ケイ素を堆積することにより行われる。
また、脱水、焼結工程も、光ファイバ母材10の両端にダミー棒11を接続した状態で行われるが、光ファイバ母材10の一端のみにダミー棒11を接続する場合もある。
また、ダミー棒11をチャックでガラス旋盤に把持し、光ファイバ母材10に加工が施される場合もある。
さらに、その後、ガラス旋盤を用いて光ファイバ母材10の曲がりを修正したり、所定の外径や長さへの加熱延伸加工、光ファイバ母材10の表面の凹凸や傷、不純物等の除去を行う火炎研磨処理等の加工が行われたりする場合もある。
「ダミー棒の製造方法」
本発明のダミー棒の製造方法は、上述の本発明のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法と同様に行われる。すなわち、本発明のダミー棒の製造方法は、2本のダミー棒を、本発明のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法と同様の方法を用いて接続することにより、1本のダミー棒を製造する方法に関する。
以下、実施例および比較例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
「実施例1」
直径45mmの光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を図1に示す方法で接続し、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ母材10とダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた(図1(b)参照)。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、いわゆる端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、第一の工程として、溶融した端部同士を接触させて(図1(c)参照)、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが48mmになるまで押し合わせた。なお、外径値は、外形測定器として、赤外線レーザーを用いることにより計測した。この時の、押し合わせ距離(L1)は2mmであった(図1(d)参照)。
その後、第二の工程として、光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を、端部同士を溶着させたまま引き離した。両方の端部の接合部は、その側面視がテーパ状となる様に伸張した。側面視テーパ状になった部分の、一番径が細い部分である、端部同士の溶着部の外径Dbが2mmになるまで両者を相対的に引き離した(図1(e)参照)。
第三の工程として、両者を互いに、第二の工程で引き離した量と同じ距離だけ押し合わせた(図1(f)参照)。
次に、第四の工程として、光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を、端部同士を溶着させたまま、第一の工程での押し合わせ距離2mmと同じ距離だけ相対的に引き離すことにより(図1(g)参照)、ダミー棒の接続された光ファイバ母材を製造した。上記の接続方法と同様の方法により、光ファイバ母材の残りの一端にも同径のダミー棒を接続して、両端に同径のダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
この同径のダミー棒の接続された光ファイバ母材の両端を旋盤のチャックで把持し、100kgの荷重で張力をかけたが、接続部に亀裂や割れは発生しなかった。このダミー棒が接続された光ファイバ母材の、両端に接続されたダミー棒の部分をチャックで把持しながら、外付け工程を行うことにより二酸化ケイ素を堆積させた(図4参照)。その後、脱水、焼結を行ない、ガラス化した光ファイバ母材を得た。
同様の接続加工により得られたダミー棒が接続された光ファイバ母材を用いて、10本のガラス化した光ファイバ母材を得た。これら製造されたガラス化した光ファイバ母材において、外付け工程、及び、脱水、焼結工程中の、光ファイバ母材と、ダミー棒の接合面の剥離・亀裂は発生しなかった。
「実施例2」
直径50mmの光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を図1に示す方法で接続し、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ母材10とダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた(図1(b)参照)。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、第一の工程として、溶融した端部同士を接触させて(図1(c)参照)、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが54mmになるまで押し合わせた。なお、外径値は、外形測定器として、赤外線レーザーを用いることにより計測した。この時の、押し合わせ距離(L1)は2.5mmであった(図1(d)参照)。
その後、第二の工程として、光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を、端部同士を溶着させたまま引き離した。両方の端部の接合部は、その側面視がテーパ状となる様に伸張した。側面視テーパ状になった部分の、一番径が細い部分である、端部同士の溶着部の外径Dbが2mmになるまで両者を相対的に引き離した(図1(e)参照)。
第三の工程として、両者を互いに、溶着部の外径Dcが当初の直径より4mm増加するまで、すなわち、外径Dcが54mmになるまで押し合わせた(図1(f)参照)。
次に、第四の工程として、光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を、端部同士を溶着させたまま、第一の工程での押し合わせ距離2.5mmと同じ距離だけ相対的に引き離すことにより(図1(g)参照)、ダミー棒の接続された光ファイバ母材10を製造した。上記の加工と同様の方法により、光ファイバ母材の残りの一端にも同径のダミー棒を接続して、両端に同径のダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
この同径のダミー棒の接続された光ファイバ母材の両端を旋盤のチャックで把持し、100kgの荷重で張力をかけたが、接続部に亀裂や割れは発生しなかった。このダミー棒が接続された光ファイバ母材の、両端に接続されたダミー棒の部分をチャックで把持しながら、外付け工程を行うことにより二酸化ケイ素を堆積させた(図4参照)。その後、脱水、焼結を行ない、ガラス化した光ファイバ母材を得た。
同様の接続加工により得られたダミー棒が接続された光ファイバ母材を用いて、10本のガラス化した光ファイバ母材を得た。これら製造されたガラス化した光ファイバ母材において、外付け工程、及び、脱水、焼結工程中の、光ファイバ母材と、ダミー棒の接合面の剥離・亀裂は発生しなかった。
「実施例3」
直径45mmのダミー棒11と同径のダミー棒11を実施例1と同様の方法で接続し、1本のダミー棒を製造した。便宜上、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法を説明する図に基づいて説明をする。
2本のダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた(図1(b)参照)。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、いわゆる端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、第一の工程として、溶融した端部同士を接触させて(図1(c)参照)、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが48mmになるまで押し合わせた。この時の、押し合わせ距離(L1)は2.0mmであった(図1(d)参照)。
その後、第二の工程として、同径のダミー棒11同士を、端部同士を溶着させたまま引き離した。両方の端部の側面視テーパ状となった伸張部の、溶着部の外径Dbが2.0mmになるまで相対的に引き離した(図1(e)参照)。
第三の工程として、さらに両者を、第二の工程で引き離した量と同じ距離だけ押し合わせた(図1(f)参照)。
次に、第四の工程として、ダミー棒同士を、端部同士を溶着させたまま、第一の工程の押し合わせ距離(L1=2.0mm)と同じ距離だけ相対的に引き離すことにより(図1(g)参照)、一本のダミー棒を製造した。こうして製造された一本のダミー棒を、実施例1の方法により、当該ダミー棒と同径の光ファイバ母材両端に接続して、両端に同径のダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
この同径のダミー棒の接続された光ファイバ母材の両端を旋盤のチャックで把持し、100kgの荷重で張力をかけたが、接続部に亀裂や割れは発生しなかった。このダミー棒が接続された光ファイバ母材の、両端に接続されたダミー棒の部分をチャックで把持しながら、外付け工程を行うことにより二酸化ケイ素を堆積させた(図4参照)。その後、脱水、焼結を行ない、ガラス化した光ファイバ母材を得た。
同様の接続加工により得られたダミー棒が接続された光ファイバ母材から、10本のガラス化した光ファイバ母材を得た。これら製造されたガラス化した光ファイバ母材において、外付け工程、及び、脱水、焼結工程中の、ダミー棒同士の接合面の剥離・亀裂は発生しなかった。
「実施例4」
直径50mmのダミー棒11と同径のダミー棒11を図1に示す方法で接続し、1本のダミー棒を製造した。便宜上、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法を説明する図に基づいて説明をする。
2本のダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた(図1(b)参照)。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、いわゆる端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、第一の工程として、溶融した端部同士を接触させて(図1(c)参照)、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが54mmになるまで押し合わせた。この時の、押し合わせ距離(L1)は2.5mmであった(図1(d)参照)。
その後、第二の工程として、同径のダミー棒11同士を、端部同士を溶着させたまま、両方の端部の側面視がテーパ状となった伸張部の、溶着部の外径Dbが2.0mmになるまで相対的に引き離した(図1(e)参照)。
第三の工程として、さらに両者を、溶着部の外径Dcが当初の直径より4mm増加するまで、すなわち、外径Dcが54mmになるまで押し合わせた(図1(f)参照)。次に、第四の工程として、2本の同径のダミー棒11を、端部同士を溶着させたまま、第一の工程での押し合わせ距離(L1=2.5mm)と同じ距離だけ相対的に引き離すことにより(図1(g)参照)、一本のダミー棒を製造した。こうして製造された一本のダミー棒を、実施例1の方法により、ダミー棒と同径の光ファイバ母材の両端に接続して、両端に同径のダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。この同径のダミー棒の接続された光ファイバ母材の両端を旋盤のチャックで把持し、100kgの荷重で張力をかけたが、接続部に亀裂や割れは発生しなかった。
このダミー棒が接続された光ファイバ母材の、両端に接続されたダミー棒の部分をチャックで把持しながら、外付け工程を行うことにより二酸化ケイ素を堆積させた(図4参照)。その後、脱水、焼結を行ない、ガラス化した光ファイバ母材を得た。
同様の接続加工により得られたダミー棒が接続された光ファイバ母材から、10本のガラス化した光ファイバ母材を得た。これら製造されたガラス化した光ファイバ母材において、外付け工程、及び、脱水、焼結工程中の、ダミー棒同士の接合面の剥離・亀裂は発生しなかった。
「比較例1」
直径45mmの光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を下記の方法で接続し、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ母材10とダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、いわゆる端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、両端部を接触させて、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが48mmになるまで押し合わせる(L1=2.0mm)ことにより、両者を接合した。
上記の接続加工と同様の方法により、光ファイバ母材の残りの一端にも同径のダミー棒を接続して、両端に同径のダミー棒11が接続された光ファイバ母材10を製造した。
同様の接続加工を10本行い、この同径のダミー棒の接続された光ファイバ母材の両端を旋盤のチャックで把持し、100kgの荷重で張力をかけたが、全てにおいて、光ファイバ母材10とダミー棒11の溶着部端面の溝から亀裂が発生し、両者の接合面が破断してしまった。
「比較例2」
直径50mmの光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を下記の方法で接続し、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ母材10とダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、いわゆる端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、両端部を接触させて、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが54mmになるまで押し合わせることにより(L1=2.5mm)、両者を接合した。
上記の接続加工と同様の方法により、光ファイバ母材の残りの一端にも同径のダミー棒を接続して、両端に同径のダミー棒11が接続された光ファイバ母材10を製造した。
同様の接続加工を10本行い、この同径のダミー棒の接続された光ファイバ母材の両端を旋盤のチャックで把持し、100kgの荷重で張力をかけたが、全てにおいて、光ファイバ母材10とダミー棒11の溶着部端面の溝から亀裂が発生し、両者の接合面が破断してしまった。
「比較例3」
直径45mmの光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を下記の方法で接続し、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ母材10とダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた。端部の角部は、火炎により溶融することにより、表面張力により丸くなった状態、すなわち、端部の角部の削れが生じた状態であった。
次に、溶融した両端部を接触させて、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが50mmになるまで押し合わせることにより(L1=3.5mm)、両者を接合した。
その後、光ファイバ母材10とダミー棒11を相対的に引き離すことにより、側面視テーパ状となる溶着部の外径Dbが2mmになるまで引き伸ばそうと試みたが、突き合わせの工程で、接合部に形成される瘤が大きくなりすぎていたため、両者を引き離しても、溶融による伸張(S)が瘤の両端でのみ生じてしまい、瘤を消失させることができなかった(図5参照)。結果として、溶着部を側面視テーパ形状にすることが出来ず、溶着部周囲が盛り上がり瘤状となったダミー棒11が接続された光ファイバ母材10が得られた。
「比較例4」
直径50mmの光ファイバ母材10と同径のダミー棒11を下記の方法で接続し、ダミー棒が接続された光ファイバ母材を製造した。
光ファイバ母材10とダミー棒11の相対する端部同士を、両者を軸線を中心として回転させながら、水素量300L/minの酸水素バーナ13で6分間加熱し、十分に溶融させた。
次に、溶融した両端部を接触させて、互いに突き合わせながら溶着部の外径Daが57mmになるまで押し合わせることにより(L1=4.3mm)、両者を接合した。
その後、光ファイバ母材10とダミー棒11を相対的に引き離すことにより、側面視テーパ状となる溶着部の外径Dbが2mmになるまで引き伸ばそうと試みたが、押し合わせの工程で、接合部に形成される瘤が大きくなりすぎていたため、両者を引き離しても、溶融による伸張が瘤の両端でのみ生じてしまい、瘤を消失させることができなかった(図5参照)。結果として、溶着部を側面視テーパ形状にすることが出来ず、溶着部周囲が盛り上がり瘤状となったダミー棒11が接続された光ファイバ母材10が得られた。
10 光ファイバ母材
11 ダミー棒
12 チャック
13 酸水素バーナ
14 制御装置
15 堆積バーナ
16 旋盤

Claims (12)

  1. ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法であって、
    ダミー棒と光ファイバ母材を、相対する端部同士を溶融することにより同軸状に接続する工程において、
    前記相対する端部同士を溶融する工程と、
    前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の、溶融した端部同士を相対的に突き合わせて、押し合わせながら溶着する第一の工程と、
    前記ダミー棒及び光ファイバ母材を、溶融した端部同士を溶着させたまま、相対的に引き離す第二の工程と、
    前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の、溶融した端部同士を、相対的に押し合わせる第三の工程と
    前記ダミー棒及び光ファイバ母材を、溶融した端部同士を溶着させたまま、再度相対的に引き離す第四の工程を含む、ダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記第一から第四の工程は、前記ダミー棒、及び、前記光ファイバ母材を、自動的に数値制御される旋盤に取り付けた状態で行われることを特徴とする、請求項1に記載のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法。
  3. 第一の工程の押し合わせは、第一の工程の終了時において、ダミー棒または光ファイバ母材における、溶着により径方向に隆起した部分の最大の外径をDaとし、ダミー棒の直径もしくは光ファイバ母材の直径の、いずれか小さい方、又は、両者が同一の場合のその直径をD0とするとき、DaのD0に対する比率(Da/D0)が、110%を越えないように行うことを特徴とする、請求項1または2に記載のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法。
  4. 第二の工程における、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材が相対的に引き離される距離(L2)が、第一の工程における、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の相対的な押し合わせ距離(L1)よりも長いことを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか1に記載のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法。
  5. 第三の工程の押し合わせは、押し合わせにより径方向に隆起した部分の外径をDcとし、ダミー棒もしくは光ファイバ母材のいずれか小さい方の直径、または、両者が同一の場合のその直径をD0とするとき、DcのD0に対する比率(Dc/D0)が110%を越えないように行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法。
  6. 第四の工程における、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材が相対的に引き離される距離(L4)が、第一の工程における、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記ダミー棒と前記光ファイバ母材の相対的な押し合わせ距離(L1)と同程度であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1に記載のダミー棒が接続された光ファイバ母材の製造方法。
  7. ダミー棒の製造方法であって、
    2本のダミー棒を、相対する端部同士を溶融することにより同軸状に接続する工程において、
    前記相対する端部同士を溶融する工程と、
    前記ダミー棒の、溶融した端部同士を相対的に突き合わせて、押し合わせながら溶着する第一の工程と、
    前記ダミー棒を、溶融した端部同士を溶着させたまま、相対的に引き離す第二の工程と、
    前記ダミー棒の、溶融した端部同士を、相対的に押し合わせる第三の工程と
    前記ダミー棒を、溶融した端部同士を溶着させたまま、再度相対的に引き離す第四の工程を含む、ダミー棒の製造方法。
  8. 前記第一から第四の工程は、前記2本のダミー棒を、自動的に数値制御される旋盤に取り付けた状態で行われることを特徴とする、請求項7に記載のダミー棒の製造方法。
  9. 第一の工程の押し合わせは、第一の工程の終了時において、2本のダミー棒における、溶着により径方向に隆起した部分の最大の外径をDaとし、2本のダミー棒の、いずれか小さい方の直径、または、両者が同一の場合のその直径をD0とするとき、DaのD0に対する比率(Da/D0)が、110%を越えないように行うことを特徴とする、請求項7または8に記載のダミー棒の製造方法。
  10. 第二の工程における、前記2本のダミー棒が相対的に引き離される距離(L2)が、第一の工程における、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記2本のダミー棒の相対的な押し合わせ距離(L1)よりも長いことを特徴とする、請求項7乃至9のいずれか1に記載のダミー棒の製造方法。
  11. 第三の工程の押し合わせは、押し合わせにより径方向に隆起した部分の外径をDcとし、2本のダミー棒の直径のいずれか小さい方、または、両者が同一の場合のその直径をD0とするとき、DcのD0に対する比率(Dc/D0)が110%を越えないように行うことを特徴とする請求項7乃至10のいずれか1に記載のダミー棒の製造方法。
  12. 第四の工程における、前記2本のダミー棒が相対的に引き離される距離(L4)が、第一の工程における、溶融した端部同士が接触を開始してから、第一の工程が終了するまでの、前記2本のダミー棒の相対的な押し合わせ距離(L1)と同程度であることを特徴とする、請求項7乃至11のいずれか1に記載のダミー棒の製造方法。
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