JP2014077868A - 反射スクリーン、映像表示システム - Google Patents

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Abstract

【課題】天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる反射スクリーン、これを備える映像表示システムを提供する。
【解決手段】反射スクリーン10は、映像光Lを反射する反射層12と、反射スクリーン10の厚み方向において反射層12よりも映像源側に設けられ、単位光学形状141が映像源側の面に複数配列された表面層14とを備えるものとした。単位光学形状141は、第1の面142と、第2の面143とを有し、映像源側に凸となり、反射スクリーン10の使用状態において、第1の面142の方が第2の面143よりも単位光学形状141の配列方向において映像源側に位置し、スクリーン面に平行な面と第1の面142及び第2の面143とがなす角度をそれぞれ、α、βとするとき、α<βという関係を満たすものとした。
【選択図】図2

Description

本発明は、投射された映像光を反射して表示する反射スクリーン、及び、これを備える映像表示システムに関するものである。
反射スクリーンに映像を投射する映像源として、至近距離から比較的大きな入射角度で映像光を投写して大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されている。このような短焦点型の映像投射装置は、反射スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな入射角度で投射することができ、反射スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与している。
このような短焦点型の映像投射装置によって投射された映像光を良好に表示するために、単位レンズが複数配列されて形成されたリニアフレネルレンズ形状やサーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層の表面に反射層を形成した反射スクリーン等が様々に開発されている(例えば、特許文献1)。
特開2008−76523号公報
近年、反射スクリーンの大画面化や、更なる映像表示システムの省スペース化に伴い、映像光の投射角度が増大している。そのため、反射スクリーンに対して下方から映像光を投射する場合、反射スクリーンの表面が平滑面であると映像光が天井側へ反射して、天井が明るくなったり、天井に映像が映り込んだりするという問題が生じるようになった。
このような天井への映像光の反射は、特に暗室環境下等ではその明るさが目立って視認され、映像の快適な視認の妨げとなるという問題があった。また、投射された映像が特に動画である場合には、天井の映り込み部分にも不明瞭ではあるが動画が視認されるため、映像の快適な視認の妨げとなるという問題があった。
特許文献1には、そのような天井への映像光の反射や映像の写り込みに対する対策は、開示されていない。
本発明の課題は、天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる反射スクリーン、これを備える映像表示システムを提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
請求項1の発明は、映像源から投影された映像光を反射させて観察可能に表示する反射スクリーンであって、映像光を反射する反射層(12)と、前記反射層よりも該反射スクリーンの厚み方向において映像源側に設けられ、単位光学形状(141)が映像源側の面に複数配列されて形成された表面層(14)と、を備え、前記単位光学形状は、レンズ面(142)と、非レンズ面(143)とを有し、映像源側に凸であり、該反射スクリーンの使用状態における前記単位光学形状の配列方向において、前記レンズ面が前記非レンズ面よりも映像源側に位置し、スクリーン面に平行な面と前記レンズ面及び前記非レンズ面とがなす角度をそれぞれ、α、βとするとき、α<βという関係を満たすこと、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、前記単位光学形状(141)は、画面左右方向を稜線方向とし、画面上下方向に複数配列され、リニアフレネルレンズ形状を形成していること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項3の発明は、請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、前記単位光学形状(141)は、同心円状に配列され、サーキュラーフレネルレンズ形状を形成していること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、前記反射層(12)は、その反射面がスクリーン面に平行又は略平行な平面状であること、を特徴とする反射スクリーン(10)である。
請求項5の発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射スクリーン(10)と、前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示システム(1)である。
本発明によれば、天井への映像の映り込みを極力低減でき、かつ、良好な映像を表示できる反射スクリーン、これを備える映像表示システムを提供することができる。
実施形態の映像表示システム1を示す図である。 実施形態の反射スクリーン10の層構成を説明する図である。 実施形態の表面層14を説明する図である。 別の実施形態の表面層14について説明する図である。 実施形態の表面層14の作用を説明する図である。 変形形態の反射スクリーンの層構成を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
また、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、このような使い分けには、技術的な意味は無い。従って、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
さらに、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
また、本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
(実施形態)
図1は、本実施形態の映像表示システム1を示す図である。図1(a)は、映像表示システム1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示システム1の側面図である。
映像表示システム1は、反射スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態の映像表示システム1は、映像源LSから投影された映像光Lを反射スクリーン10が反射して、その画面上に映像を表示する一般的な映像表示システムである。
この映像表示システム1は、フロントプロジェクションテレビシステム等として用いることが可能である。また、映像表示システム1は、反射スクリーン10と映像源LSと反射スクリーンの観察画面上の入力部の位置を検出する位置検出部やパーソナルコンピュータ等を備えたインタラクティブボードシステムとしてもよい。
映像源LSは、映像光Lを反射スクリーン10へ投射する映像光投射装置である。本実施形態の映像源LSは、汎用の短焦点型プロジェクタである。この映像源LSは、使用状態において、反射スクリーン10の画面を法線方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、反射スクリーン10の画面左右方向において中央であって、反射スクリーン10の画面(表示領域)よりも下方側となる位置に配置されている。
なお、スクリーン面とは、この反射スクリーン10全体として見たときにおける、反射スクリーン10の平面方向となる面を示すものであるとする。
映像源LSは、反射スクリーン10の画面に直交する方向(反射スクリーン10の厚み方向)における反射スクリーン10との距離が、従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から映像光Lを投射できる。即ち、この映像源LSは、従来の汎用プロジェクタに比べて、反射スクリーン10までの投射距離が短く、その映像光Lの反射スクリーン10に対する入射角度が大きい。
反射スクリーン10は、その背面側に、平板状の支持板50が、粘着材等からなる不図示の接合層を介して設けられており、この支持板50により、その平面性を維持している。なお、これに限らず、反射スクリーン10は、不図示の枠部材等によって支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。本実施形態の支持板50は、光透過性を有しない平板状の部材である。
この反射スクリーン10は、例えば、対角80インチや100インチ等の大きな画面(表示領域)を有している。また、この反射スクリーン10に入射する映像光の入射角度は、画面上下方向において、約40〜80°であり、前述のように、従来の反射スクリーンに比べて、その入射角度が大きい形態となっている。
図2は、本実施形態の反射スクリーン10の層構成を説明する図である。図2では、反射スクリーン10の観察画面(表示領域)の幾何学的中心(画面中央)となる点A(図1(a),(b)参照)を通り、画面上下方向に平行であって、スクリーン面に直交(厚み方向に平行)な断面の一部を拡大して示している。
反射スクリーン10は、その映像源側(観察者側)から順に、表面層14、基材層13(着色層132、光拡散層131)、反射層12、光吸収層11等を備えている。
基材層13は、この反射スクリーン10の基材(ベース)となる層である。基材層13の映像源側には、表面層14が一体に形成され、背面側には反射層12が一体に形成されている。
この基材層13は、光拡散層131と着色層132とを備えている。本実施形態の基材層13は、光拡散層131と着色層132とが一体に積層されており、図2に示すように、光拡散層131が背面側であり、着色層132が映像源側に位置している。なお、この例に限らず、光拡散層131が映像源側に位置し、着色層132が背面側に位置する形態としてもよい。
光拡散層131は、光透過性を有する樹脂を母材とし、光を拡散する拡散材を含有する層である。この光拡散層131は、視野角を広げたり、明るさの面内均一性を向上させたりする機能を有する。
光拡散層131の母材となる樹脂は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂や、PC(ポリカーボネート)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン)樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン)樹脂、アクリル系樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂等を用いることができる。
光拡散層131に含まれる拡散材としては、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン系等の樹脂製の粒子や無機粒子等であり、その平均粒径が約1〜50μmであるものを用いることができる。
この光拡散層131の厚さは、反射スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、100〜200μmとすることが好ましい。
着色層132は、黒色等の暗色系の着色剤等により、所定の光透過率となるように着色された層である。この着色層132は、反射スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低減させたりして、映像のコントラストを向上させる機能を有する。
着色層132の着色剤としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等を用いることができる。
着色層132の母材となる樹脂は、PET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、アクリル系樹脂、TAC樹脂、PEN樹脂等を用いることができる。
着色層132は、反射スクリーン10の画面サイズ等にも依るが、厚さを30〜3000μmとすることが好ましい。
本実施形態の光拡散層131と着色層132とは、共押し出し成形することにより一体に積層されて形成されている。なお、これに限らず、基材層13は、着色層132も拡散材を含有する形態としてもよいし、光拡散層131に着色剤を添加して、着色層132を備えない形態としてもよい。
さらに、光拡散層131と着色層132とは、それぞれ別々に成形され、不図示の接合層等で貼合されていてもよいし、反射スクリーン10の厚み方向における位置も、適宜自由に選択してよい。
反射層12は、光を反射する作用を有する層である。この反射層12は、基材層13の背面側の面に形成されており、光を反射するために十分な厚さを有している。
反射層12は、基材層13の背面側の面に、アルミニウムや銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着することにより形成することができる。また、反射層12は、これに限らず、例えば、アルミニウムや銀、ニッケル等の光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、これらの金属箔を転写して形成してもよいし、白色又は銀色系の塗料や、白色又は銀色系の顔料やビーズ等を含有する紫外線硬化型樹脂又は熱硬化性樹脂、銀やアルミニウム等の金属蒸着膜や金属箔等を粉砕した粒子や微小なフレークを含む塗料等を、基材層13の背面側の面に塗布又は印刷して硬化させることにより形成してもよい。
光吸収層11は、反射層12の背面側に設けられ、光を吸収する作用を有している。この光吸収層11は、例えば、背面側からの外光の入射を抑制したり、反射層12が背面側に露出して反射層12が剥離や劣化したりすることを防止する機能を有する。
光吸収層11は、黒色等の暗色系の塗料等や、黒色等の暗色系の顔料や染料及び光吸収作用を有するビーズ等を含有する熱硬化型樹脂もしくは紫外線硬化型樹脂を、反射層12の背面側(フレネルレンズ形状側)に塗布して硬化させることにより、形成される。この光吸収層11の厚さは、例えば、約30〜200μmとすることができる。
表面層14は、図2に示すように、基材層13の映像源側(観察者側)に設けられる層である。本実施形態では、表面層14は、この反射スクリーン10の映像源側の最表面に形成されている。本実施形態の表面層14は、天井への映像光の映り込み低減機能、ハードコート機能、映像光の光線制御作用等を有している。
図3は、本実施形態の表面層14を説明する図である。
図3(a)は、表面層14の一部をスクリーン面の法線方向の映像源側から見た図であり、図3(b)は、表面層14の画面上下方向及び厚み方向に平行な断面の一部の拡大図である。
表面層14の映像源側表面には、複数の単位光学形状141が配列された表面形状を有している。
単位光学形状141は、映像源側に凸となる形状である。本実施形態では、単位光学形状141は、画面左右方向を長手方向(稜線方向)とし、画面上下方向に複数配列されている。即ち、本実施形態の表面層14の映像源側表面には、所謂、リニアフレネルレンズ形状が形成されている。
図3(b)に示すように、単位光学形状141は、スクリーン面に直交する方向(反射スクリーン10の厚み方向)に平行であって、単位光学形状141の配列方向に沿った断面における断面形状が、断面形状が略三角形形状であり、第1の面142と、第2の面143とを有している。本実施形態では、反射スクリーン10の使用状態において、1つの単位光学形状141内の第1の面142は、頂点tを挟んで第2の面143よりも画面上下方向の下方側に位置している。
また、図3(b)に示すように、第1の面142がスクリーン面に平行な面となす角度は、αであり、第2の面143がスクリーン面に平行な面となす角度は、β(ただし、β>α)である。
また、単位光学形状141の配列ピッチは、Pであり、単位光学形状141のレンズ高さ(スクリーンの厚み方向における頂点tから単位光学形状141間の谷底となる点vまでの寸法)は、Hである。
映像源LSから投射された映像光は、主として第1の面142に入射して、第1の面142と空気との界面で屈折して反射スクリーン10内を背面側へ進む。また、反射層12で反射された映像光は、第1の面142と空気との界面で屈折して、観察者O側へ出射する。
理解を容易にするために、図2及び図3等では、単位光学形状141の配列ピッチP、角度α,βは、単位光学形状141の配列方向において一定であるように示している。しかし、本実施形態の単位光学形状141は、実際には、配列ピッチP等が一定であるが、角度αが単位光学形状141の配列方向において画面上下方向の上方へ向かうにつれて次第に大きくなっている。
なお、これに限らず、配列ピッチPが、単位光学形状141の配列方向に沿って次第に変化する形態としてもよく、映像光を投影する映像源LSの画素(ピクセル)の大きさや、映像源LSの投射角度(反射スクリーン10のスクリーン面への映像光の入射角度)、反射スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜変更可能である。
表面層14は、基材層13の観察者側の面に、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート等の紫外線硬化型樹脂を紫外線成形することにより、一体に形成されている。なお、表面層14は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。また、表面層14は、例えば、PET樹脂製等の基材シートに紫外線硬化型樹脂により上述の表面形状を賦形したシート状の部材とし、基材層13の観察者側に不図示の接合層で接合する形態としてもよい。
さらに、表面層14は、熱可塑性樹脂を用いてプレス成形等により形成してもよい。このような表面層14の場合には、不図示の接合層等を介して、基材層13の映像源側に一体に積層される形態としてもよい。表面層14の形成方法は、単位光学形状141の形状や、単位光学形状141によって表面層14に形成される光学形状に応じて適宜選択してよい。
なお、本実施形態では、単位光学形状141は、長手方向を画面左右方向とし、画面上下方向に配列される形態である例を示したが、これに限らず、例えば、以下のような形態としてもよい。
図4は、別の実施形態の表面層14について説明する図である。
図4に示すように、表面層14は、点Cを中心として単位光学形状141が同心円状に複数配列された形態としてもよい。このとき、表面層14は、所謂、サーキュラーフレネルレンズ形状をその映像源側に有している。このサーキュラーフレネルレンズ形状は、その光学的中心(フレネルセンター)である点Cが、反射スクリーン10の画面(表示領域)の領域外であって、反射スクリーン10の下方に位置している形態とすることが、本実施形態の短焦点型の映像源LSに対応した反射スクリーン10において、映像の明るさの面内均一性を向上させる等の観点から好ましい。
図2に戻り、本実施形態の反射スクリーン10へ入射する映像光及び外光の様子を説明する。理解を容易にするために、図2では、表面層14、基材層13(着色層132及び光拡散層131)の屈折率は等しいものとし、映像光L1に対する光拡散層131の光拡散作用等は省略して示している。
図2に示すように、映像源LSから投影された大部分の映像光L1は、反射スクリーン10の下方から入射し、表面層14の単位光学形状141の第1の面142と空気との界面で屈折し、反射スクリーン10内を背面側へ進む。そして、基材層13を透過して反射層12によって反射され、映像源側へ進み、単位光学形状141の第1の面142と空気との界面で屈折して、反射スクリーン10から出射する。従って、映像光L1は、効率よく反射され、観察者Oに届く。また、映像光L1は、光拡散層131によって拡散されるので、十分な視野角を実現できる。
なお、反射層12で反射した映像光L1は、その殆どが、第1の面142から出射し、第2の面143から出射する光量が非常に小さい。従って、第2の面143は、映像光L1の反射には影響しない。
また、表面層の映像源側の表面にマット形状等のような拡散作用を有する形状を付与して、天井への映り込みを抑制しようとする反射スクリーン等に比べて、本実施形態の反射スクリーン10では、表面層14が複数の単位光学形状141からなる表面形状を備えているので映像光L1が不要に拡散されることがなく、像ぼけやコントラストの低下等を防止できる。
一方、照明光等の不要な外光は、主として反射スクリーン10の上方から反射スクリーン10に入射する。これらの外光は、第1の面142等で屈折して反射スクリーン10内に入射し、反射層12で反射スクリーン10の下方側へ反射された後、再び第1の面142等から出射して、主として反射スクリーン10の下方側へ向かう。
従って、照明光等の外光は、観察者O側には直接届かず、また、届いた場合にもその光量は、映像光L1に比べて大幅に少ない。従って、反射スクリーン10では、外光による映像のコントラスト低下を抑制できる。
以上のことから、本実施形態の反射スクリーン10によれば、明室環境下であっても、コントラストが高く明るく良好な映像を表示できる。
ここで、表面層14の作用について説明する。
図5は、本実施形態の表面層14の作用を説明する図である。図5(a)は、本実施形態の反射スクリーン10での映像光の反射の様子を示し、図5(b)は、本実施形態の反射スクリーン10の表面層14での映像光の反射を説明する図であり、図5(c)は比較例の表面層74を備える反射スクリーン70での映像光の反射の様子を示し、図5(d)は、比較例の反射スクリーン70の表面層74での映像光の反射を説明する図である。図5では、実施例及び比較例の反射スクリーン10,70の画面上下方向及び厚み方向に平行な断面において、その層構成を適宜簡略化して示している。
映像源側表面が平滑面である表面層74を備える比較例の反射スクリーン70の場合、反射スクリーン70の下方から投射され、大きな入射角度で反射スクリーン70へ入射する映像光、特に、反射スクリーン70の画面上方に入射する映像光L2は、図5(c),(d)に示すように、一部が光L3のように、反射スクリーン70の映像源側表面で略正反射して天井に到達する。このような光L3により、反射スクリーン70近傍の天井に映像が映り込み、映像の快適な視認の妨げとなる。このような天井への映像の映り込みは、反射スクリーン70が大画面で天井との距離が短かったり、暗室環境下であったりした場合には、さらに顕著に生じる傾向があり、映像が動画である場合には、快適な視認を大きく妨げる。
しかし、本実施形態の反射スクリーン10の表面層14は、その映像源側表面に、単位光学形状141が形成されているので、大きな入射角度で反射スクリーンへ入射する映像光L2は、図5(a),(b)に示すように光L4に示すように、一部が単位光学形状141のレンズ面で反射して、天井側へ向かう。しかし、このとき、反射光L4がスクリーン面に平行な面となす角度γ1は、比較例の反射スクリーン70の反射光L3の角度γ2(図5(c),(d)参照)に比べて大きい。結果として、反射光L4が天井に到達する位置は、比較例の反射光L3に比べて、より観察者O側であり、反射スクリーン10から離れた位置となる。
従って、天井に到達する反射光L4の光束密度が小さくなるので、本実施形態では、天井へ到達する反射光の光量が減り、また、天井で結像する映像の鮮明性が低下し、天井への映像光の映り込みを低減することができる。
以上のことから、本実施形態によれば、表面層14の単位光学形状141により、映像源側表面で反射した光の映り込みを低減し、快適な映像の視認を提供することができる。
また、本実施形態によれば、表面層14の単位光学形状により、映像光の光線方向が制御されるので、従来の短焦点型の反射スクリーンのように反射層12をフレネルレンズ形状のレンズ面等に形成しなくともよく、層を少なくして薄型化、低コスト化を実現することができる。
さらに、本実施形態によれば、表面にマット形状を有する表面層を備えたもの等に比べて、観察者に届く映像光L1の不要な拡散を防止でき、像ボケを抑制できる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)本実施形態において、表面層14は、ハードコート機能、天井への映像光の映り込み低減機能等を備える例を示したが、これに限らず、反射防止機能や防眩機能、紫外線吸収機能、防汚機能や帯電防止機能等を適宜選択してさらに付与してもよい。これらの層は、その機能に応じて表面層14と基材層13との間に別層として設けてもよいし、表面層14を形成する樹脂に、上述の機能を有するものを選択して形成してもよい。
(2)本実施形態において、表面層14よりも背面側に、基材層13、反射層12、光吸収層11を備える例を示したが、これに限らず、表面層14よりも背面側に位置する各層の構成や配置等に関しては、適宜自由に選択してよい。
図6は、変形形態の反射スクリーンの層構成を示す図である。
例えば、反射スクリーン10は、図6(a)に示すように、基材層13の背面側に設けられ、その背面側に、単位レンズ251が配列されて形成されるリニアフレネルレンズ形状やサーキュラーフレネルレンズ形状を有するレンズ層25を備え、反射層22がその単位レンズの少なくともレンズ面に形成される反射スクリーン20のような形態としてもよい。このような形態とすることにより、より正面方向から見た場合の映像の明るさや、画面の明るさの均一性等を向上することができる。
ここで、レンズ層25がサーキュラーフレネルレンズ形状を有する場合、図6(b)に示すように、その光学的中心(フレネルセンター)である点C2が、反射スクリーン10の画面(表示領域)の領域外であって、反射スクリーン10の下方に位置する形態とすることが、短焦点型の映像源LSに対応する反射スクリーンとしては好ましい。
単位レンズ251は、図6(a)に示すように、スクリーン面に直交する方向(反射スクリーン10の厚み方向)に平行であって単位レンズ251の配列方向に沿った断面における断面形状が、略三角形形状である。この単位レンズ251は、背面側に凸であり、レンズ面252と、非レンズ面253とを備え、反射スクリーンの使用状態において、レンズ面252が頂点を挟んで非レンズ面253よりも鉛直方向上側に位置している形態となっている。
また、例えば、反射スクリーン10は、基材層13と反射層12との間等に、主に光を水平方向に拡散する異方性拡散層を備える形態としてもよい。
この異方性拡散層は、例えば、針状や楕円状等の拡散材を含有し、その拡散材の長手方向や長軸方向が画面上下方向に平行となるように配向されて形成された樹脂製の層である。
このような異方性拡散層を備えることにより、映像光は画面左右方向に拡散され、画面左右方向の視野角を十分確保することができる。
(3)本実施形態において、反射スクリーン10の最背面側は光吸収層11である例を示したが、これに限らず、光吸収層11の背面側に、反射スクリーン10を破損等から保護するための樹脂製のシート状の保護層等を設けてもよい。このとき、保護層を遮光層としたり、保護層にさらに遮光層を積層して設けたりしてもよい。
(4)本実施形態において、反射スクリーン10は、その背面側に設けられた支持板50に不図示の粘着材層等を介して接合されており、略平板状である例を示したが、これに限らず、例えば、支持板50を備えず、反射スクリーン10が粘着材層等を介して壁面等に接合される形態としてもよいし、支持板50を裏面に接合した状態で壁面に固定されたり、フック等の支持部材で壁面に吊り下げされる形態等としてもよい。また、本実施形態において、反射スクリーン10は、さらに、反射スクリーン10の画面の平面性を維持するために、ガラス製や樹脂製である剛性の高い基板層を備えてもよい。
さらに、本実施形態において、反射スクリーン10は、使用時及び不使用時には略平板状である例を示したが、これに限らず、不使用時には巻き取って保管できる巻き取り可能な形態としてもよい。このような形態の場合には、支持板50等を設けず、反射スクリーン10の背面側を、光を透過しにくい布製又は樹脂製の遮光幕や耐傷性を向上させる保護層等で被覆する形態としてもよい。
(5)本実施形態において、映像源LSは、鉛直方向において反射スクリーン10より下方に位置し、映像光Lが反射スクリーン10の下方から斜めに投射される例を示したが、これに限らず、例えば、映像源LSが、鉛直方向において反射スクリーン10より上方に位置し、映像光Lが反射スクリーン10の上方から斜めに投射される形態としてもよい。
このとき、反射スクリーン10は、図2等に示す表面層14の上下方向を反転させた形態とすればよい。この場合には、上方から投射された映像光が反射スクリーン表面で反射することによる床面等への映像の映りこみを低減できる。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した実施形態によって限定されることはない。
1 映像表示システム
10 反射スクリーン
11 光吸収層
12 反射層
13 基材層
131 光拡散層
132 着色層
14 表面層
141 単位光学形状
LS 映像源

Claims (5)

  1. 映像源から投影された映像光を反射させて観察可能に表示する反射スクリーンであって、
    映像光を反射する反射層と、
    前記反射層よりも該反射スクリーンの厚み方向において映像源側に設けられ、単位光学形状が映像源側の面に複数配列されて形成された表面層と、
    を備え、
    前記単位光学形状は、レンズ面と、非レンズ面とを有し、映像源側に凸であり、該反射スクリーンの使用状態における前記単位光学形状の配列方向において、前記レンズ面が前記非レンズ面よりも映像源側に位置し、
    スクリーン面に平行な面と前記レンズ面及び前記非レンズ面とがなす角度をそれぞれ、α、βとするとき、α<βという関係を満たすこと、
    を特徴とする反射スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記単位光学形状は、画面左右方向を稜線方向とし、画面上下方向に複数配列され、リニアフレネルレンズ形状を形成していること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  3. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記単位光学形状は、同心円状に配列され、サーキュラーフレネルレンズ形状を形成していること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記反射層は、その反射面がスクリーン面に平行又は略平行な平面状であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射スクリーンと、
    前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示システム。
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