JP2014077119A - オキシ炭窒化物蛍光体および蛍光体を使用するデバイス - Google Patents

オキシ炭窒化物蛍光体および蛍光体を使用するデバイス Download PDF

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Abstract

【課題】600から660nmのピーク波長を有する調節可能な発光スペクトルを示し、かつ、100から150℃の動作温度で高効率を示す赤色蛍光体およびそれを用いた照明装置の提供。
【解決手段】M(II)M(III)SiNuCxOw:A(1)(式中、M(II)は、少なくとも1種の二価のカチオンであり;M(III)は、少なくとも1種の三価のカチオンであり;Aは、少なくとも1種の発光活性化剤であり;0<u<3;0<x≦2;0<w≦1.5;0<(x+w)<3;および、x≠wである)で表される無機化合物を含む赤色蛍光体。
【選択図】図1

Description

本発明は、米国エネルギー省の認可番号DE−EE0003245に基づいて、米国政府支援により行われた。米国政府は、本発明における特定の権利を有し得る。
本発明は、赤色蛍光体および、照明用途、特に発光ダイオードの照明装置におけるその使用に関する。
蛍光体変換LED(pcLED)は、光源として青色LEDを使用し、白色光を生じるための1種以上の蛍光体を使用する。pcLED技術に基づくデバイスは、固体照明用途における一般的な使用についての基礎的なデバイスとなるために準備される。それでもなお、かなりの進歩が、固体照明の市場により設定される性能仕様を達成するのに必要とされる。
pcLEDデバイスは、青色LEDチップにより発せられる発光スペクトルを使用して、含まれる蛍光体を励起することにより、単一のLEDから白色光の発光を作り出す。青色LEDチップにより発せられる発光スペクトルは、含まれる蛍光体を励起し、次いで、白色光を生じさせるために、青色LEDチップの発光スペクトルを組み合わせる発光スペクトルを生じさせる。青色LEDチップおよび含まれる蛍光体の色調整が、pcLEDデバイスの有効性および最適化に関して重要であることを、認識することが重要である。したがって、向上された色調整能を有するpcLEDデバイス製品を提供するための、蛍光体開発に関する継続的な必要性がある。
また、従来のpcLEDデバイス設計で使用される蛍光体は、青色LED光源にごく近接して配置される。結果として、光の発生中に、これらの蛍光体は、上昇した温度に供される。高出力LEDチップにより示される接合部温度は、典型的に、100から150℃の範囲である。このような上昇した温度では、蛍光体の結晶は、高い振動によって励起状態にある。このような高い振動による励起状態に置かれた場合、その励起エネルギーは、蛍光体から所望のルミネッセンス発光をもたらすよりもむしろ、非発光性緩和による更なる熱の発生をもたらし得る。固体照明の市場用に設定される工業的に確立された性能仕様を達成するために、この熱発生は、近年のpcLEDデバイスの無力化の一因となる、危険なサイクルをもたらす状態を悪化させる。したがって、一般的な照明用のpcLEDデバイスの良好な開発は、100から150℃の温度で高効率に動作し得る蛍光体の特定が必要である。
窒化物ベースの蛍光体が、pcLEDデバイスに使用するために提案されてきた。pcLEDデバイスにおいて生じる高温での優れた発光性能のためである。このような窒化物ベースの蛍光体としては、例えば、金属窒化ケイ素ベースの蛍光体が挙げられる。これらの蛍光体材料の母体結晶は、構造の骨格として、主に、Si−N、Al−Nの化学結合およびそれらの混合結合からなる。これらの結合は安定であると同時に、ケイ素と炭素との間の化学結合(Si−C)は、より高い結合エネルギーを有するため、より高い熱安定性および化学的安定性を有する。さらに、炭素は、多くの金属原子と非常に安定した化学結合を形成する。
しかしながら、炭素または炭化物の結晶性蛍光体材料への導入は、以前は、発光特性に有害であると考えられてきた。種々の金属炭化物の暗い物体色は、多くの場合、発光の吸収または消光のもとであり得る。また、前駆体として炭素または炭化物を使用する特定の蛍光体調製において残存する、残りの未反応の炭素または炭化物は、蛍光体の発光強度を低下し得る。
炭窒化物蛍光体は、母体結晶中に炭素、ケイ素、ゲルマニウム、窒素、アルミニウム、ホウ素および他の元素を含み、発光活性化剤(luminescence activator)として1種以上のドーパントを含み得る。この分類の蛍光体は、近紫外線(nUV)または青色光を、可視スペクトル範囲、例えば、青色、緑色、黄色、オレンジ色および赤色の光における他の光に変換可能な、カラーコンバータとして、近年表れてきた。炭窒化物蛍光体の母体結晶は、−N−Si−C−、−N−Si−N−および/または−C−Si−C−のネットワークを含み得る。該ネットワークにおいて、Si−CおよびSi−Nの強力な共有結合が、構造の主要な構造ブロックとして機能する。
一般的に、Si−C結合により形成されるネットワーク構造は、可視光スペクトル領域全体に強力な吸収を有する。このため、以前は、高効率蛍光体の母材に使用するのは不適切と考えられてきた。
特定の炭窒化物蛍光体では、特に、蛍光体が、比較的高い温度(例えば、200℃から400℃)に供された場合、炭素は、蛍光体の発光を消光するよりむしろ、向上し得る。所望の発光スペクトルの波長範囲における特定のケイ素炭窒化物蛍光体の反射率は、炭素量の増加と同時に向上する。これらの炭窒化物蛍光体は、発光の優れた熱安定性および高い発光効率を示すと報告されてきた。
pcLEDデバイスに使用するために設計された炭窒化物ベースの蛍光体の1つのファミリーは、Liらによる米国特許出願公開第2011/0279016号に開示されている。Liらは、化学量論的な炭窒化物蛍光体および、蛍光体を使用する発光デバイスを記載しており、炭窒化物ベースの蛍光体のファミリーは、下記のように表される。
Ca1−xAlx−xySi1−x+xy2−x−xyxy:A (1);
Ca1−x−zNaM(III)x−xy−zSi1−x+xy+z2−x−xyxy:A (2);
M(II)1−x−zM(I)M(III)x−xy−zSi1−x+xy+z2−x−xyxy:A (3);
M(II)1−x−zM(I)M(III)x−xy−zSi1−x+xy+z2−x−xy−2w/3xyw−v/2:A (4);および、
M(II)1−x−zM(I)M(III)x−xy−zSi1−x+xy+z2−x−xy−2w/3−v/3xy:A (4a)
式中、0<x<1、0<y<1、0≦z<1、0≦v<1、0<w<1、(x+z)<1、x>(xy+z)および0<(x−xy−z)<1;M(II)は、少なくとも1種の二価のカチオンであり;M(I)は、少なくとも1種の一価のカチオンであり;M(III)は、少なくとも1種の三価のカチオンであり;Hは、少なくとも1種の一価のアニオンであり、Aは、結晶構造にドープされた発光活性化剤である。
米国特許出願公開第2011/0279016号明細書
それでも、向上された色調整能を有するpcLEDデバイス製品を提供する蛍光体に関する継続的な必要性がある。特に、600から660nmのピーク波長を有する調節可能な発光スペクトルを示し、好ましくは、さらに、100から150℃の動作温度で高効率を示す、更なる赤色蛍光体の提供に関する、継続的な必要性がある。
本発明は、赤色蛍光体を提供する。該赤色蛍光体は、式(1)
M(II)M(III)SiN:A (1)
(式中、M(II)は、少なくとも1種の二価のカチオンであり;M(III)は、少なくとも1種の三価のカチオンであり;Aは、少なくとも1種の発光活性化剤であり;0<u<3;0<x≦2;0<w≦1.5;0<(x+w)<3;および、x≠wである)
で表される無機化合物を含む。
本発明は、赤色蛍光体を提供する。該赤色蛍光体は、式(2)
(CaSr)AlSiN:zA (2)
(式中、Aは、少なくとも1種の発光活性化剤であり;0≦a≦1;0≦b≦1;(a+b)≦1;0<u<3;0<x≦2;0<w≦1.5;0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5である)
で表される無機化合物を含む。
本発明は、赤色蛍光体を提供する。該赤色蛍光体は、式(2)
(CaSr)AlSiN:zEu2+ (2)
(式中、0≦a≦1;0≦b≦1;(a+b)≦1;u={3−(4x/3)−(2w/3)};0<x≦2;{0.5(3z/2)}≦w≦{1.5(3z/2)};0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5である)
で表される無機化合物を含む。
本発明は、赤色蛍光体を提供する。該赤色蛍光体は、式(2)
(CaSr)AlSiN:zEu2+ (2)
(式中、0≦a≦1;0≦b≦1;(a+b)≦1;u=(3−x−w);0<x≦2;{0.5(3z/2)}≦w≦{1.5(3z/2)};0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5である)
で表される無機化合物を含む。
本発明は、光源発光スペクトルを有する光を生じさせる光源と、本発明に従う赤色蛍光体である第1の光源発光スペクトル調節剤とを含み、前記赤色蛍光体が前記光源に放射的に結合されている、白色光を発光するための照明装置を提供する。
図1は、本発明の赤色蛍光体についての、励起スペクトルおよび得られた発光スペクトルを示すグラフである。 図2は、本発明の赤色蛍光体についての、励起スペクトルおよび得られた発光スペクトルを示すグラフである。 図3は、本発明の複数の赤色蛍光体についての、発光スペクトルを示すグラフである。 図4は、本発明の赤色蛍光体についての、x線回折パターンを示すグラフである。 図5は、本発明の赤色蛍光体についての、x線回折パターンを示すグラフである。 図6は、本発明の赤色蛍光体についての、x線回折パターンを示すグラフである。 図7は、本発明の赤色蛍光体についての、x線回折パターンを示すグラフである。 図8は、炭素含量の関数としての単位セル体積を示すグラフである。 図9は、本発明の複数の赤色蛍光体についての、反射スペクトルを示すグラフである。 図10は、本発明の赤色蛍光体についての、反射スペクトルを示すグラフである。 図11は、本発明の複数の赤色蛍光体により示される熱消光挙動を示すグラフである。 図12は、本発明の赤色蛍光体により示される熱消光挙動を示すグラフである。
好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、式(1)で表される無機化合物を含む:
M(II)M(III)SiN:A (1)
式中、M(II)は、少なくとも1種の二価のカチオンである(好ましくは、M(II)は、Be、Mg、Ca、Sr、Ba、Cu、Co、Ni、Pd、ZnおよびCdからなる群から選択される少なくとも1種の二価のカチオンであり;より好ましくは、M(II)は、Mg、Ca、SrおよびBaからなる群から選択される少なくとも1種の二価のカチオンであり;最も好ましくは、M(II)は、CaおよびSrからなる群から選択される少なくとも1種の二価のカチオンである)。M(III)は、少なくとも1種の三価のカチオンである(好ましくは、M(III)は、B、Al、Ga、In、ScおよびYからなる群から選択される少なくとも1種の三価のカチオンであり、より好ましくは、M(III)は、Al、GaおよびBからなる群から選択される少なくとも1種の三価のカチオンであり、最も好ましくは、M(III)は、Alである)。Aは、少なくとも1種の発光活性化剤である(好ましくは、Aは、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Mn、BiおよびSbからなる金属イオン群から選択される少なくとも1種の発光活性化剤であり、より好ましくは、Aは、Eu2+、Ce3+、Tb3+、Yb2+およびMn2+からなる金属イオン群から選択される少なくとも1種の発光活性化剤であり、最も好ましくは、Aは、Eu2+を含む)。0<u<3(好ましくは1≦u<3;より好ましくは1≦u≦2.8;最も好ましくは1.5≦u≦2.75);0<x≦2(好ましくは0.05<x≦1.75;より好ましくは0.1≦x≦1.5;最も好ましくは0.2≦x≦1);0<w≦1.5(好ましくは0<w≦0.75;より好ましくは0<w≦0.3;さらにより好ましくは0.001<w≦0.075;最も好ましくは0.001<w≦0.015);0<(x+w)<3;および、x≠wである)。
好ましくは、式(1)で表される無機化合物において、Aは、母体結晶格子において、モル基準で、M(II)含量と比較して、0.0001から50%(より好ましくは0.001から20%;さらにより好ましくは0.1から5%;最も好ましくは0.1から1%)に等しい量でドーピングされる。理論に拘束されるわけではないが、式(1)で表される無機化合物は、斜方晶Cmc21結晶系において結晶化されると考えられる。発光活性化剤Aも、母体結晶格子において、置換的部位(例えば、M(II)カチオンを置換)および格子間部位の少なくとも1つに配置され得る。
本発明の赤色蛍光体は、好ましくは、より高い放射エネルギーを有する励起により、400から800nmの波長範囲におけるルミネッセンス発光を示す。より好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、200から550nmの波長を有する光エネルギーを有する励起により、550から750nmの波長範囲における発光バンドを示す。好ましくは、赤色蛍光体は、200nmから600nm(好ましくは200から550nm;より好ましくは350から490nm;最も好ましくは、Pλsourceは、453nmである)のピーク光源波長Pλsourceを有する発光スペクトルを示す光源からの励起により、600から660nm(より好ましくは620から650nm;さらにより好ましくは625から650nm;最も好ましくは625から640nm)のピーク発光波長Pλphosphorを有する発光スペクトルを示す。
好ましくは、式(1)で表される無機化合物は、式(2)で表される:
(CaSr)AlSiN:zA (2)
式中、Aは、少なくも1種の発光活性化剤である(好ましくは、Aは、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Mn、BiおよびSbからなる金属イオン群から選択される少なくとも1種の発光活性化剤であり、より好ましくは、Aは、Eu2+、Ce3+、Tb3+、Yb2+およびMn2+からなる金属イオン群から選択される少なくとも1種の発光活性化剤であり、最も好ましくは、Aは、Eu2+である)。0≦a≦1(好ましくは0.01≦a≦0.5;より好ましくは0.1≦a≦0.3);0≦b≦1(好ましくは0.5≦b≦0.99;より好ましくは0.7≦b≦0.9);(a+b)≦1;0<u<3(好ましくは1≦u<3;より好ましくは1≦u≦2.8;最も好ましくは1.5≦u≦2.75);0<x≦2(好ましくは0.05<x≦1.75;より好ましくは0.1≦x≦1.5;最も好ましくは0.2≦x≦1);0<w≦1.5(好ましくは0<w≦0.75;より好ましくは0<w≦0.3;さらにより好ましくは0.001<w≦0.075;最も好ましくは0.001<w≦0.015);0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5(好ましくは0<z≦0.2;より好ましくは0.001<z≦0.05、最も好ましくは0.001<z≦0.01)である。
理論に拘束されるわけではないが、式(2)で表される無機化合物は、斜方晶Cmc21結晶系に結晶化されると考えられる。発光活性化剤Aも、母体結晶格子において、少なくとも1つの置換的部位(例えば、CaまたはSrのカチオンを置換)および格子間部位に配置され得る。
好ましくは、式(1)で表される無機化合物は、式(2)で表される:
(CaSr)AlSiN:zEu2+ (2)
式中、0≦a≦1(好ましくは0.01≦a≦0.5;より好ましくは0.1≦a≦0.3);0≦b≦1(好ましくは0.5≦b≦0.99;より好ましくは0.7≦b≦0.9);(a+b)≦1;u={3−(4x/3)−(2w/3)};0<x≦2(好ましくは0.05<x≦1.75;より好ましくは0.1≦x≦1.5;最も好ましくは0.2≦x≦1);{0.5(3z/2)}≦w≦{1.5(3z/2)}(好ましくは{0.9(3z/2)}≦w≦{1.1(3z/2)};より好ましくは{0.95(3z/2)}≦w≦{1.05(3z/2)};さらにより好ましくは{0.99(3z/2)}≦w≦{1.01(3z/2)};最も好ましくはw=(3z/2));0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5(好ましくは0<z≦0.2;より好ましくは0.001<z≦0.05;最も好ましくは0.001<z≦0.01)である。
好ましくは、式(1)で表される無機化合物は、式(2)で表される:
(CaSr)AlSiN:zEu2+ (2)
式中、0≦a≦1(好ましくは0.01≦a≦0.5;より好ましくは0.1≦a≦0.3);0≦b≦1(好ましくは0.5≦b≦0.99;より好ましくは0.7≦b≦0.9);(a+b)≦1;u=(3−x−w);0<x≦2(好ましくは0.05<x≦1.75;より好ましくは0.1≦x≦1.5;最も好ましくは0.2≦x≦1);{0.5(3z/2)}≦w≦{1.5(3z/2)}(好ましくは{0.9(3z/2)}≦w≦{1.1(3z/2)};より好ましくは{0.95(3z/2)}≦w≦{1.05(3z/2)};さらにより好ましくは{0.99(3z/2)}≦w≦{1.01(3z/2)};最も好ましくはw=(3z/2));0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5(好ましくは0<z≦0.2;より好ましくは0.001<z≦0.05;最も好ましくは0.001<z≦0.01)であるで表される。
本発明の赤色蛍光体は、不純物を含み得る。好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、≧80wt%(より好ましくは80から100wt%;さらにより好ましくは90から100wt%;なおさらにより好ましくは95から100wt%;最も好ましくは99から100wt%)の、式(1)で表される無機化合物を含む。より好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、≧80wt%(より好ましくは80から100wt%;さらにより好ましくは90から100wt%;なおさらにより好ましくは95から100wt%;最も好ましくは99から100wt%)の、式(1)で表される無機化合物を含み、式(1)で表される無機化合物が、式(2)で表される。
好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、式(1)で表される(好ましくは、式(2)で表される)無機化合物を含み、該化合物が、式(1)により(好ましくは、式(2)により)特定された原子比率を示し、この比率は、化学量論的比率または化学量論的でない比率であり得る。式(1)で表される(好ましくは、式(2)で表される)無機化合物は、少なくとも2つの異なる結晶相として存在し得る。好ましくは、式(1)で表される(好ましくは、式(2)で表される)無機化合物は、1つの実質的に純粋な結晶相(より好ましくは、≧90%の特定の結晶相;最も好ましくは、≧95%の特定の結晶相)として存在する。
好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、25から150℃の温度において、その相対発光強度の、≧70%(より好ましくは≧85%;最も好ましくは≧90%)を維持する。より好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、25から200℃の温度において、その相対発光強度の、≧70%(より好ましくは≧85%;最も好ましくは≧90%)を維持する。最も好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、25から250℃の温度において、その相対発光強度の、≧70%(より好ましくは≧85%;最も好ましくは≧90%)を維持する。
好ましくは、本発明の赤色蛍光体は、2から50ミクロン(より好ましくは4から30ミクロン;最も好ましくは5から20ミクロン)のメジアン径を示す。
本発明の赤色蛍光体は、場合により、さらに、無機化合物の表面に適用される表面処理を含む。好ましくは、表面処理は、向上された安定性と向上された処理可能性との少なくとも1つを提供する。表面処理は、例えば、改善された耐湿性を有する無機化合物を付与することにより、式(1)で表される(好ましくは、式(2)で表される)無機化合物に対する、向上された安定性を提供し得る。表面処理は、所定の液体キャリアにおける無機化合物の分散性を向上することにより、式(1)で表される(好ましくは、式(2)で表される)無機化合物に対する、向上された処理可能性を提供し得る。表面処理としては、例えば、ポリマー(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリエチレンおよびポリオルガノシロキサン);金属酸化物(例えば、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化すず、酸化ゲルマニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化バナジウム、酸化ホウ素、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化イットリウム、酸化ビスマス);金属窒化物(例えば、窒化ケイ素、窒化アルミニウム);オルトリン酸塩(例えば、リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸ストロンチウム);ポリリン酸塩;カルシウム塩を含むアルカリ金属リン酸塩およびアルカリ土類金属リン酸塩の組み合わせ(例えば、硝酸カルシウムを含むリン酸ナトリウム);ならびに、ガラス材料(例えば、ホウケイ酸塩、リンケイ酸塩、アルカリケイ酸塩)が挙げられる。
本発明の赤色蛍光体は、場合により、液体キャリアに分散されて、本発明の蛍光体組成物を形成する。好ましくは、本発明の蛍光体組成物は、式(1)で表される無機化合物と、液体キャリアとを含み、この無機化合物は液体キャリア中に分散されている。より好ましくは、本発明の蛍光体組成物は、式(2)で表される無機化合物と、液体キャリアとを含み、この無機化合物は液体キャリア中に分散されている。本発明の蛍光体組成物は、好ましくは、式(1)で表される(好ましくは、式(2)で表される)無機化合物の保存、および、照明装置(好ましくは、pcLEDデバイス)の製造の少なくとも1つを容易にするために、液体キャリアと共に配合される。液体キャリアは、一過性の(fugitive)物質(例えば、処理中に蒸発されるもの)が選択され得る。液体キャリアは、形態が変わる(transformative)物質(例えば、反応して流動性の液体から非流動性材料になるもの)が選択され得る。
液体キャリアとして使用するのに適した一過性の物質としては、例えば、非極性溶媒(例えば、ペンタン;シクロペンタン;ヘキサン;シクロヘキサン;ベンゼン;トルエン;1,4−ジオキサン;クロロホルム;ジエチルエーテル)および、極性非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン;テトラヒドロフラン;酢酸エチル;アセトン;ジメチルホルムアミド;アセトニトリル;ジメチルスルホキシド;プロピレン炭酸塩)が挙げられる。
液体キャリアとして使用するのに適した変形性液体キャリアとしては、例えば、熱エネルギーおよび光子エネルギーの少なくとも1つに曝されることにより硬化される、熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂が挙げられる。変形性液体媒体としては、例えば、アクリル樹脂(例えば、(アルキル)アクリレート、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート);スチレン;スチレン−アクリロニトリル−コポリマー;ポリカーボネート;ポリエステル;フェノキシ樹脂;ブチラール樹脂;ポリビニルアルコール;セルロース樹脂(例えば、エチルセルロース、セルロースアセテートおよびセルロースアセテートブチレート);エポキシ樹脂;フェノール樹脂;およびシリコーン樹脂(例えば、ポリオルガノシロキサン)が挙げられる。
本発明の蛍光体組成物は、場合により、さらに、添加剤を含む。好ましい添加剤としては、分散剤が挙げられる。好ましくは、分散剤は、蛍光体組成物の形成および安定化を促進する。好ましい分散剤としては、例えば、酸化チタン、酸化アルミニウム、チタン酸バリウムおよび酸化ケイ素が挙げられる。
本発明の蛍光体組成物は、好ましくは、蛍光体組成物に存在する元素を提供するのに選択される原料の組み合わせを使用して、調製される。一部の好ましい原料は、表1に特定される。これらの原料成分の一部は、好ましくは、単一の原料化合物として共に提供される。例えば、Si成分およびN成分は、好ましくは、単一の窒化ケイ素として提供される。
原料の組み合わせは、場合によりフラックスを含む。使用されるフラックスであれば、特に制限されない。好ましいフラックスとしては、ハロゲン化物含有材料、例えば、LiCl、LiF、NaCl、NaF、KCl、KF、CsCl、CsF、CaCl、CaF、BaCl、BaF、SrCl、SrF、AlCl、AlFおよびNHClが挙げられる。
Figure 2014077119
選択された組み合わせの原料は、好ましくは、乾式、湿式または乾式/湿式の組み合わせにより混合される。
好ましい乾式混合プロセスでは、選択された組み合わせの原料は、好ましくは、粉砕、混合される。例えば、選択された組み合わせの原料は、乳鉢と乳棒とを使用して手で粉砕、混合され得る。選択された組み合わせの原料は、(例えば、リボンブレンダー、V型ブレンダ―もしくは高速ミキサー、ハンマーミル、ロールミル、ボールミルまたはジェットミルを使用して)個々にまたは共に、混合、乾燥粉砕され得る。
好ましい湿式混合プロセスでは、選択された組み合わせの原料は、好ましくは、液体(例えば、エタノール、アセトン)に添加され、次いで、湿式ミルを使用して粉砕、混合される。次いで、湿式粉砕された原料は、例えば、乾燥またはスプレー乾燥により、液体から抽出される。
好ましい乾式/湿式プロセスでは、選択された組み合わせの原料は、好ましくは、乳鉢と乳棒を使用して手で粉砕、混合される。選択された組み合わせの原料は、まず、(例えば、ハンマーミル、ロールミル、ボールミルまたはジェットミルを使用して)個々にまたは共に、乾燥粉砕され得る。次いで、粉砕された原料は、混合を容易にするために、液体(例えば、エタノール、アセトン)で混合される。次いで、混合された原料は、更なる処理を容易にするために、例えば、乾燥またはスプレー乾燥により、液体から抽出される。
次いで、原料の混合物は焼成される。典型的には、原料の混合物は、好ましくは、処理条件下における原料の混合物より低い反応性の材料製の高温るつぼに入れられる。原料の混合物が焼成中に曝される温度は、好ましくは、1600から2000℃である。原料の混合物は、好ましくは、焼成処理中に、大気圧の圧力または大気圧より高い圧力に維持される。
原料の混合物は、好ましくは、焼成処理を通して、高純度ガス雰囲気下に維持される。焼成処理中に存在する雰囲気は、特に制限されないが、減圧が好ましい。好ましくは、焼成処理中に存在する雰囲気は、窒素、アルゴン、一酸化炭素、水素およびそれらの混合物からなる群から選択される。最も好ましくは、焼成処理中に存在する雰囲気は、高純度の窒素または窒素と水素との混合物である。
焼成時間は、焼成温度および焼成圧力に応じて変動し得る。好ましくは、焼成時間は、10分から24時間(より好ましくは4から16時間、最も好ましくは8から12時間)である。
場合により、焼成された材料は、粉砕され、ふるいにかけられ、再焼成され得る。この粉砕、ふるいがけおよび再焼成の処理は、任意に複数回繰り返され得る。
焼成後、焼成された材料は、必要に応じて、好ましくは、すりつぶされ、ふるいにかけられ、洗浄され、乾燥される。好ましくは、焼成された材料は、酸で洗浄され、続けて、脱イオン水で洗浄される。好ましくは、焼成された材料は、望ましくない微粒子および凝集体を除去するために、すりつぶされ、ふるいにかけられ、次いで、酸水溶液(好ましくは、0.5から4モル/Lの酸濃度を有する希釈酸)に分散される。使用される酸水溶液は、好ましくは、塩酸、フッ化水素酸、硫酸および硝酸からなる群から選択される。最も好ましくは、使用される酸水溶液は、塩酸である。次いで、材料は、好ましくはさらに、脱イオン水で洗浄される。酸による洗浄により、好ましくは、式(1)により表される無機化合物の結晶構造に包含されず、蛍光体組成物由来の製品およびフラックス成分(例えば、ハロゲン化物およびアルカリ土類)に不要な、原料成分を除去する。次いで、洗浄された材料は、好ましくは乾燥される。次いで、乾燥された材料は、好ましくは、任意の微粒子および大きすぎる材料を除去するために、ふるいにかけられる。
乾燥された材料は、表面処理を有する本発明の蛍光体組成物を提供するために、場合により、さらに処理され得る。
乾燥された材料は、場合により、本発明の蛍光体組成物を形成するために、液体キャリアに分散され得る。
白色光を発光するための本発明の照明装置は、少なくとも1つの光源(該光源は、光源発光スペクトルを有する光を生じる)と、第1の光源発光スペクトル調節剤(該第1の光源発光スペクトル調節剤は、本発明の赤色蛍光体である)とを含む。該赤色蛍光体は光源に放射的に結合される。本発明の照明装置は、複数の光源を含み得る。
本発明の照明装置に使用される光源としては、好ましくは、200と600nmとの間(好ましくは200と550nmとの間;より好ましくは350と490nmとの間)のピーク波長Pλsourceを有する光を発する光源が挙げられる。好ましくは、本発明の照明装置に使用される光源は、半導体光源である。より好ましくは、本発明の照明装置に使用される光源は、GaNベースの光源;InGaNベースの光源(例えば、InAlGaN、0≦i≦1、0≦j≦1、0≦k≦1およびi+j+k=1);BNベースの光源;SiCベースの光源;ZnSeベースの光源;BAlGaNベースの光源(0≦i≦1、0≦j≦1、0≦k≦1およびi+j+k=1);および、BInAlGaNベースの光源(0≦i≦1、0≦j≦1、0≦k≦1、0≦m≦1およびi+j+k+m=1)から選択される半導体光源である。最も好ましくは、本発明の照明装置に使用される光源は、GaNベースの光源およびInGaNベースの光源から選択され、この光源は、200と600nmとの間(好ましくは200と550nmとの間;より好ましくは350と490nmとの間;最も好ましくは、Pλsourceが453nmである)のピーク波長Pλsourceを有する光を発する。
好ましくは、本発明の照明装置は、200と600nmとの間のピーク波長Pλsourceを有する発光スペクトルを有する光源を含み、該照明装置において、赤色蛍光体は、光源により発せられた光に曝されることによる、600と660nmとの間のピーク波長Pλphosphorを有する発光スペクトルを示す。
本発明の照明装置は、場合により、さらに、第2の光源発光スペクトル調節剤を含み、第2の光源発光スペクトル調節剤は、少なくとも1種の更なる蛍光体を含む。該少なくとも1種の更なる蛍光体は、少なくとも1つの光源および第1の光源発光スペクトル調節剤に、放射的に結合される。好ましくは、第2の光源発光スペクトル調節剤は、赤色を発光する蛍光体、青色を発光する蛍光体、黄色を発光する蛍光体、緑色を発光する蛍光体およびそれらの組み合わせからなる群から選択される、少なくとも1種の更なる蛍光体である。好ましくは、第2の光源発光スペクトル調節剤は、光源と第1の発光スペクトル調節剤との間に介在される、少なくとも1種の更なる蛍光体である。
好ましくは、本発明の照明装置は、少なくとも2つの蛍光体を含み、少なくとも1種の蛍光体は、本発明の赤色蛍光体である。少なくとも2つの蛍光体は、1つのマトリクスに相互混合され得る。または、少なくとも2つの蛍光体は、単一のマトリクスに蛍光体を共に分散するのに代えて、複数の層で重ね合わせられ得るように、個々に分散され得る。蛍光体の積層は、複数の色変換過程を経由して最終的な発光色を得るのに使用され得る。
ここで、本発明の一部の実施形態は、下記の実施例において詳細に記載される。
比較例C1および実施例1〜6
式(1)の無機化合物の調製
比較例C1および実施例1〜6のそれぞれにおいて、式(1)で表される無機化合物を、表2で特定される量の開始材料による固体状態反応により調製した。本実施例で使用される金属窒化物を、標準的な窒化物形成技術を使用して各金属から予め調製した。各実施例では、表2に記載の開始材料を、粉末状で提供し、検量し、物理的に混ぜ合わせ、乾燥した窒素雰囲気下におけるグローブボックスにおいて、乳鉢と乳棒により、すりつぶして、均一な粉末混合物を形成した。次いで、粉末混合物を、焼成るつぼに載せ、高純度の窒素/水素雰囲気下における、高温加熱炉に入れた。次いで、粉末混合物を、1550から2000℃の温度で、6から12時間加熱した。得られた粉末を、焼成るつぼから取り出し、乳鉢と乳棒とを使用してすりつぶし、60メッシュふるいを使用してふるいにかけて、生成無機化合物を提供した。
Figure 2014077119
無機化合物の特性
発光スペクトルは、光源による励起による各生成無機化合物により示した(すなわち、453nmにピークを有する発光ダイオード(LED)ランプ、およびその発光を、Ocean Opticsから入手できる、Ocean Optics USB4000分光計を使用して分析した)。各無機化合物についての発光スペクトルから決定される、ピーク波長Pλphosphorおよび発光ピークの半値幅FWHMを、表3に報告する。
CIE13.3−1995に記載の方法に基づいて、LED光源からの発光により励起された場合、CIE13.3−1995で特定されるXYZ表色系における、色座標CIEおよびCIEを、380〜780nmの波長範囲における発光スペクトルからの各無機化合物について算出した。無機化合物について決定された色座標を、表3に報告する。
本実施例からの各生成無機化合物についての量子効率を、セル内に詰め込まれた無機化合物をサンプリングし、積分球にセルを載せ、次いで、無機化合物を、光源から発せられる光に曝すことにより測定した。具体的には、光源からの光を、光学的チューブにより導入し、狭帯域通過フィルタによりフィルタリングして、453nmの波長を有する単色光を提供し、次いで、無機化合物に向けられた。光源からの光による励起により、積分球における無機化合物から発せられた光のスペクトル、および、無機化合物により反射させられた光のスペクトルを、Ocean Opticsから入手できる、Ocean Optics USB4000分光計により測定した。発光効率を、683 lm/Wの最大可能効力に基づくLEDに詰めることにより測定した。発光パーセントを、積分発光スペクトル領域/励起スペクトル領域により測定した。これらの各値を、表3に報告する。実施例5に基づいて調製された無機化合物についての励起スペクトルおよび発光スペクトルを、図1に示す。実施例6に基づいて調製された無機化合物についての励起スペクトルおよび発光スペクトルを、図2に示す。比較例C1ならびに実施例2および5に基づいて調製された無機化合物についての発光スペクトルを、重ね合わせた手法において図3に示す。
Figure 2014077119
比較例C1および実施例1〜6に基づいて調製された無機化合物を、45kV/40mAでのNiフィルタされたCuKα線(λ=1.54059Å)を使用する、Rigaku RINT2000 X線粉末回折計を使用して、X線粉末回折(2−シータスキャン)により分析した。サンプルを、0.02のステップサイズにより、ステップあたりの集計時間を1秒とする、10から80°へのスキャン(2−シータスキャン)をした。サンプルを、20RPMで回転させた。比較例C1ならびに実施例2、4および5についてのXRDパターンを、図4〜7にそれぞれ提供する。無機化合物の格子の単位セル体積(Å)が、図8に示すように、炭素含量の増加に伴ってわずかに低下する。
467nmにピークを有するキセノンランプによる励起による、各生成無機化合物により示される反射スペクトル、およびその発光スペクトルを、Jobin Yvonから入手できる、SPEX Fluorlog2分光計を使用して観察した。比較例C1および実施例1〜5についての観察された反射スペクトルを、図9に示し、実施例6については、図10に示す。
比較例C1および実施例1〜6に基づいて調製された無機化合物の熱消光特性を、Ocean Optics USB2000および特注の加熱器を使用して評価した。比較例C1および実施例1〜5についての観察された熱消光分析の結果を、図11に示す。実施例6について観察された熱消光分析の結果を、図12に示す。

Claims (10)

  1. 式(1)
    M(II)M(III)SiN:A (1)
    (式中、M(II)は、少なくとも1種の二価のカチオンであり;M(III)は、少なくとも1種の三価のカチオンであり;Aは、少なくとも1種の発光活性化剤であり;0<u<3;0<x≦2;0<w≦1.5;0<(x+w)<3;および、x≠wである)
    で表される無機化合物を含む、赤色蛍光体。
  2. 前記無機化合物が、式(2)
    (CaSr)AlSiN:zA (2)
    (式中、Aは、少なくとも1種の発光活性化剤であり;0≦a≦1;0≦b≦1;(a+b)≦1;0<u<3;0<x≦2;0<w≦1.5;0<(x+w)<3;x≠w;および、0<z≦0.5である)
    で表される、請求項1に記載の赤色蛍光体。
  3. Aが、Eu2+である、請求項2に記載の赤色蛍光体。
  4. u={3−(4x/3)−(2w/3)};および、{0.5(3z/2)}≦w≦{1.5(3z/2)}である、請求項3に記載の赤色蛍光体。
  5. u=(3−x−w);および、{0.5(3z/2)}≦w≦{1.5(3z/2)}である、請求項3に記載の赤色蛍光体。
  6. 200nmから600nmまでの間にピーク波長Pλsourceを有する発光スペクトルを示す光源からの励起によって、前記赤色蛍光体が、600nmから660nmまでの間にピーク波長Pλphosphorを有する発光スペクトルを示す、請求項1に記載の赤色蛍光体。
  7. 表面処理をさらに含み、前記表面処理が前記無機化合物の表面に適用されている、請求項1に記載の赤色蛍光体。
  8. 請求項1に記載の赤色蛍光体および液体キャリアを含み、前記赤色蛍光体が前記液体キャリア中に分散されている、蛍光体組成物。
  9. 光源発光スペクトルを有する光を生じさせる光源、および
    請求項1に記載の赤色蛍光体である第1の光源発光スペクトル調節剤
    を含み、
    前記赤色蛍光体が前記光源に放射的に結合されている、
    白色光を発光するための照明装置。
  10. 前記光源発光スペクトルが200から600nmまでの間にピーク波長Pλsourceを有し、および
    前記光源によって生じた光に曝されることによる前記赤色蛍光体の励起によって、前記赤色蛍光体が、600から660nmまでの間にピーク波長Pλphosphorを有する発光スペクトルを示す、
    請求項9に記載の照明装置。
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