JP2014076762A - エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル - Google Patents

エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル Download PDF

Info

Publication number
JP2014076762A
JP2014076762A JP2012226337A JP2012226337A JP2014076762A JP 2014076762 A JP2014076762 A JP 2014076762A JP 2012226337 A JP2012226337 A JP 2012226337A JP 2012226337 A JP2012226337 A JP 2012226337A JP 2014076762 A JP2014076762 A JP 2014076762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
instrument panel
airbag door
skin
cutter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2012226337A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuya Sakimoto
修也 崎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012226337A priority Critical patent/JP2014076762A/ja
Publication of JP2014076762A publication Critical patent/JP2014076762A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/84Data processing systems or methods, management, administration

Landscapes

  • Air Bags (AREA)
  • Instrument Panels (AREA)

Abstract

【課題】前面衝突時又は前面衝突予知時には表皮開裂部が迅速に開裂し、かつ前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときには外部要因が加わってもカッタ部を表皮開裂部から離間した位置に保持することができるエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルを提供する。
【解決手段】助手席用エアバッグ装置のエアバッグドアリテーナの前側ドア44の裏面側には、開裂部材56が配設されている。開裂部材56は、受圧部58と支持部60とカッタ部62と前後一対の保護部64とによって構成されている。カッタ部62は基材14に形成されたスリット52に対向して配置されている。また、前後一対の保護部64の先端部64Bの先端面の位置は、カッタ部62の先端部62Aの先端の位置よりも基材14側へ近づけて配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、助手席に着座した乗員を保護するためのエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルに関する。
下記特許文献1には、助手席用エアバッグ装置のエアバッグドア付車両用内装品に関する発明が開示されている。簡単に説明すると、折り畳まれた状態の助手席用エアバッグを覆っているエアバッグドアリテーナには、断面形状が半円形状とされた薄肉のヒンジ板が形成されている。このヒンジ板の乗員側の面に尖塔形状のカッタ部が一体に形成されている。そして、このカッタ部がインストルメントパネルの基材の裏面側に形成された破断予定部と対向して配置されている。
上記構成によれば、助手席用エアバッグが膨張すると、ヒンジ板が他の部位よりも先に押圧される。このため、カッタ部が破断予定部に押し付けられ、破断予定部が迅速に破断される。
特開2003−137055号公報
しかしながら、上記先行技術による場合、例えば極低温環境下では、カッタ部が設けられた薄肉のヒンジ板が、助手席用エアバッグから受ける衝撃力によって破断し、膨張展開途中の助手席用エアバッグが当該破断した箇所のエッジに接触することが考えられる。また、エアバッグドアリテーナ及びインストルメントパネルの基材の製造誤差及び組付誤差や車体振動により、或いは乗員がインストルメントパネルの表面を押す等の要因により、カッタ部が破断予定部と干渉し破断予定部に亀裂が入ることも考えられる。従って、上記先行技術は、これらの点において改善の余地があった。
本発明は上記事実を考慮し、前面衝突時又は前面衝突予知時には表皮が迅速に開裂し、かつ前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときには外部要因が加わってもカッタ部を表皮から離間した位置に保持して表皮に亀裂を生じさせないエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルを得ることが目的である。
請求項1記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、折り畳まれた状態の助手席用エアバッグと対向して配置されるエアバッグドアリテーナと、意匠面を構成する表皮と、エアバッグドアリテーナと表皮との間に配置された中間層と、を含んで構成され、前記エアバッグドアリテーナと中間層にはエアバッグドア形状に沿ってスリットが形成されており、表皮にはスリットと対向する位置に表皮開裂部が非設定とされたインストルメントパネル本体と、前記エアバッグドアリテーナに設けられ、前記スリットと対向する位置に配置され助手席用エアバッグの膨張展開時に助手席用エアバッグに押圧される受圧部と、当該受圧部に立設され先端部が前記スリットと対向して配置されたカッタ部と、前記受圧部における当該カッタ部の両側に立設されると共に弾性変形可能とされかつ先端部の位置がカッタ部の先端部の位置よりも中間層側に近づけて配置された保護部と、を含んで構成された開裂部材と、を有している。
請求項2記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、前記開裂部材は、車両前後方向に両開きに展開するエアバッグドアの前側ドアの裏面側に設けられている。
請求項3記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、前記カッタ部は、板状に形成されていると共に、前記保護部は、板厚方向に切断したときの縦断面形状がL字状とされかつ先端部が互いに離間する方向へ向けられている。
請求項4記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、前記表皮は、革製とされている。
請求項1記載の本発明によれば、前面衝突時又は前面衝突予知時になると、助手席用エアバッグが膨張される。このため、開裂部材の押圧部が助手席用エアバッグによって押圧される。従って、開裂部材はエアバッグドアリテーナ及び中間層に形成されたスリットに近づく。
ここで、本発明では、開裂部材の受圧部にはカッタ部が立設されると共にその両側には保護部が立設されているが、保護部の先端部の位置はカッタ部の先端部の位置よりも中間層側に近づけて配置されている。このため、カッタ部よりも先にその両端にある保護部の先端部がエアバッグドアリテーナに当接する。その後も受圧部が助手席用エアバッグに押圧されると、保護部は弾性変形される。そして、カッタ部は保護部の弾性変形量に応じたストローク分だけスリット内へ進入し、表皮を刺突する。これにより、表皮がスリットに沿って開裂し、エアバッグドアが展開される。
一方、前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときには、外部要因が加わって開裂部材と表皮との間隔が狭くなるような挙動が生じても、カッタ部がスリットに進入するよりも早く、保護部の先端部がエアバッグドアリテーナの裏面に当接する。従って、前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときに外部要因が加わっても、カッタ部の先端部が表皮を刺突することはない。
請求項2記載の本発明によれば、助手席用エアバッグ装置が作動すると、エアバッグドアは車両前後方向に両開きに展開される。ここで、本発明では、エアバッグドアの前側ドアの裏面側に上記開裂部材が設けられているので、開裂部材の移動方向は助手席用エアバッグの膨張展開方向と反対方向になる。このため、開裂部材が助手席用エアバッグによって強圧されることはない。
請求項3記載の本発明によれば、保護部の縦断面形状がL字状とされており、かつ先端部が互いに離間する方向へ向けられている。このため、受圧部がエアバッグドアリテーナの裏面に当接した後も受圧部に助手席用エアバッグによる押圧力が作用すると、カッタ部の両側に設けられた保護部は、これらの先端部が互いに離間する方向へ弾性変形される。従って、保護部の弾性変形が円滑に行われる。
請求項4記載の本発明によれば、表皮が革製とされているが、革は材質的に引張強度が高く切れにくい。また、特に本革は天然素材であるため、個体差がある。従って、個体差による強度差の保障が難しい。これらの理由から、従来、表皮を革製にする場合には、エアバッグドアとして展開される領域の表皮を予め切断しておき、所定の荷重を受けると破断する縫合糸で縫製していた。このため、インストルメントパネルの意匠に制約があった。しかし、本発明によれば、表皮を革製にしても、開裂部材のカッタ部によって開裂の起点を作ることができるので、表皮を予め切断しておく必要もなくなる。
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、前面衝突時又は前面衝突予知時には表皮が迅速に開裂し、かつ前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときには外部要因が加わってもカッタ部を表皮から離間した位置に保持して表皮に亀裂を生じさせないという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、膨張展開途中の助手席用エアバッグが開裂部材と接触しても助手席用エアバッグがカッタ部と接触することはないという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、保護部の弾性変形を円滑に行わせることで、カッタ部による表皮の刺突を迅速に行わせることができるという優れた効果を有する。
請求項4記載の本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルは、インストルメントパネルの意匠の自由度を上げることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルの要部を車両前後方向に沿って切断した状態を示す部分拡大断面図であり、(A)は前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときの開裂部材の様子を示す縦断面図であり、(B)は前面衝突時又は前面衝突時に開裂部材によって表皮が開裂された状態を示す縦断面図である。 本実施形態に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルに搭載された助手席用エアバッグ装置の全体構成を示す縦断面図である。 図2に示される状態から助手席用エアバッグ装置が作動した状態を示す図2に対応する縦断面図である。 従来例に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルの要部を拡大して示す図1(A)に対応する部分拡大断面図(縦断面図)である。
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルの一実施形態について説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図2に示されるように、インストルメントパネル10の助手席側の上面部10Aには、助手席用エアバッグ装置12が配設されている。インストルメントパネル10は、複数の層を積層することにより構成されている。本実施形態では、インストルメントパネル10は、比較的硬質の樹脂材料によって構成された基材14と、この基材14から所定距離だけ車室内側に離間して配置された表皮16と、基材14と表皮16との間に配置されたクッション層18との三層構造とされている。因みに、表皮16には一例として本革が使用されている。また、クッション層18には一例としてダブルラッセルが使用されている。
一方、助手席用エアバッグ装置12は、インストルメントパネル10の基材14の裏面側に配置された樹脂製のエアバッグドアリテーナ20と、このエアバッグドアリテーナ20が被嵌されたエアバッグモジュール22と、によって構成されている。
エアバッグモジュール22は、略箱体状に形成された金属製のモジュールケース24を備えている。モジュールケース24の前後の側壁部24Aには、側面視で略L字状とされた複数のフック26が所定の間隔で設けられた係止部材28が取り付けられている。また、モジュールケース24の底壁部24Bの中央には、円柱形状のインフレータ30が配置されている。なお、このインフレータ30は略円柱状に形成されているが、これに限らず、略円盤状に形成された所謂ディスクタイプのインフレータを用いてもよい。また、このインフレータ30は、図示しないガス発生剤及び点火装置(スクイブ)を備えており、点火装置に所定の電流が通電されることにより、ガス発生剤が燃焼して大量のガスが発生されるタイプのものであるが、これに限らず、高圧ガスが封入されたタイプのものを使用してもよい。
また、上述したモジュールケース24内には、助手席用エアバッグ32がインフレータ30の上方に折り畳まれた状態で格納されている。助手席用エアバッグ32は図示しないインフレータ挿入口を備えており、このインフレータ挿入口からインフレータ30の上半分が収容されている。また、助手席用エアバッグ32の内部にはスタッドボルト36が立設されたリテーナ34が配設されており、このリテーナ34とモジュールケース24の底壁部24Bとの間に助手席用エアバッグ32のインフレータ挿入口の周縁部が挟持されて、外部からナット38が螺合されることにより、インフレータ30が助手席用エアバッグ32と共にモジュールケース24の底壁部24Bに締結固定されている。
また、上述したエアバッグモジュール22は、樹脂製のエアバッグドアリテーナ20によって閉止されている。エアバッグドアリテーナ20は、インストルメントパネル10の上面部10Aの裏面(本実施形態では下面)側に熱溶着又は接着により固着された頂部20Aと、この頂部20Aからモジュールケース24側へ延出された脚部20Bと、を備えている。脚部20Bには、モジュールケース24の各フック26に対応して複数個の係止孔42が形成されている。この係止孔42にフック26がそれぞれ係止されることにより、エアバッグモジュール22は図示しないインパネリインフォースメントに浮動的に支持されている。
また、頂部20Aにおける脚部20Bの内側には、前側ドア44及び後側ドア46からなる前後一対のエアバッグドア40が形成されている。これらの前側ドア44及び後側ドア46は頂部20Aに平面視で略H型のスリット48が形成されることにより、頂部20Aに一体に設けられている。また、前側ドア44の前縁部及び後側ドア46の後縁部には、縦断面視で略U字状に形成されたドアヒンジ50がそれぞれ形成されている。
上述したインストルメントパネル10の基材14には、平面視でエアバッグドアリテーナ20の頂部20Aに形成されたスリット48と重なる位置に略H型のスリット52が形成されている。さらに、インストルメントパネル10のクッション層18にも、平面視で前記スリット52と重なる位置に略H型のスリット54が形成されている。なお、三層構造の上記インストルメントパネル10にエアバッグドアリテーナ20を加えた四層のうち、基材14及びクッション層18が、本発明における「中間層」に相当する。また、これらの基材14、クッション層18におけるスリット52、54が、本発明における「スリット」に相当する。一方、インストルメントパネル10の表皮16には、所謂表皮開裂部は形成されていない。
次に、本実施形態に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルの要部構造について詳細に説明する。
図1(A)及び(B)に示されるように、上述した前側ドア44の後端部44Aの裏面(本実施形態では下面)側には、樹脂製の開裂部材56が熱溶着又は接着により取り付けられている。開裂部材56は、基材14のスリット52と車両上下方向に対向する位置に配置された平板状の受圧部58と、受圧部58をエアバッグドアリテーナ20の前側ドア44に片持ち支持している支持部60と、受圧部58の車両前後方向の略中間部に立設されたカッタ部62と、受圧部58におけるカッタ部62の前後両側に立設された前後一対の保護部64と、によって構成されている。
受圧部58は、エアバッグドアリテーナ20の頂部20Aに対して平行に配置されており、又折り畳まれた状態の助手席用エアバッグ32の上面32A(図2参照)とも対向して配置されている。支持部60は、車両前後方向に沿って切断したときの縦断面形状が上下及び前後に逆向きの略L字状とされており、基端部60Aと立上り部60Bとを備えている。基端部60Aは、前側ドア44の裏面に固定されている。カッタ部62は、平面視で略H型に形成されたスリット52の横方向のスリットに沿って立設されている。また、カッタ部62は帯板状に形成されており、先端部62Aは尖塔形状とされている。前後一対の保護部64は、車両前後方向に沿った縦断面形状が上下に逆向きの略L字状とされており、脚部64Aと先端部64Bとを備えている。前後一対の保護部64の先端部64Bは、互いに離間する方向へ向けられている。また、保護部64の脚部64Aは、カッタ部62に対して車両前後方向に幾分傾斜するように(換言すれば、上端側が下端側よりもカッタ部62に対して車両前後方向に離間するように)受圧部58に立設されている。保護部64の先端部64Bはエアバッグドアリテーナ20の頂部20Aに対して平行に配置されており、前側ドア44及び後側ドア46の裏面に対して所定の隙間66をあけて配置されている。さらに、保護部64の先端部64Bの先端面の位置は、カッタ部62の先端部62Aの先端の位置よりもインストルメントパネル10の基材14側に近づけて配置されている。すなわち、保護部64の先端部64Bの先端面は、カッタ部62の先端部62Aの先端よりも距離hだけ車両上下方向の上側に位置されている。別の言い方をすると、保護部64の高さはカッタ部62の高さよりも高さhだけ高く形成されている。
(本実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
前面衝突時又は前面衝突予知時以外の通常時においては、図2に示されるように、助手席用エアバッグ装置12は作動せず、助手席用エアバッグ32は折り畳み状態でモジュールケース24内に格納されている。この状態のときには、図1(A)に示されるように、開裂部材56はインストルメントパネル10の基材14に対して何ら変位していない。この状態において仮に乗員がインストルメントパネル10の表皮16に手をつく等の外部要因が加わり、開裂部材56と表皮16との間隔が狭くなるような挙動が生じても、カッタ部62がスリット52に進入するよりも早く、保護部64の先端部64Bがエアバッグドアリテーナ20の前側ドア44及び後側ドア46の裏面に当接する。従って、前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときに外部要因が加わっても、カッタ部62の先端部62Aが表皮16を刺突することはない。
この状態から前面衝突時又は前面衝突予知時になると、図示しないエアバッグセンサによって前面衝突状態又は前面衝突予知状態が検知され、その信号が図示しないエアバッグECUに入力される。エアバッグECUでは、助手席用エアバッグ装置12を作動させるべきか否かを入力信号に基づいて判断し、「エアバッグ作動」と判断すると、インフレータ30の図示しない点火装置に所定の電流が通電される。これにより、インフレータ30が作動してガスが発生される。発生したガスは、折り畳まれた状態の助手席用エアバッグ32内に供給される。このため、助手席用エアバッグ32が膨張し始め、助手席用エアバッグ32の上面32Aが開裂部材56の受圧部58を車両上方側へ押圧する。前側ドア44に支持部60を介して片持ち支持された受圧部58が車両上方側へ押圧されると、支持部60の立上り部60Bが受圧部58の押圧方向へ弾性変形する。これにより、カッタ部62は基材14のスリット52に近づくが、保護部64の高さはカッタ部62の高さよりも高さhだけ高く形成されているため、保護部64の先端部64Bの先端面が前側ドア44及び後側ドア46の裏面に先に当接する。
その後も受圧部58が助手席用エアバッグ32に押圧されると、図1(B)に示されるように、前後一対の保護部64はカッタ部62に対して車両前後方向に幾分傾斜して立設されているため、互いに離間する方向へ折り返されてブリッジ状に弾性変形される。これに伴い、カッタ部62は保護部64の弾性変形量に応じたストローク分だけ基材14及びクッション層18のスリット52、54内へ順次進入していき、表皮16をその裏面から刺突する。これにより、表皮16がスリット52、54に沿って開裂し、図3に示されるように、前側ドア44及び後側ドア46がドアヒンジ50を展開中心として車両前後方向に両開きに展開される。その結果、助手席用エアバッグ32が助手席側へ向けて膨張展開される。
以上より、本実施形態に係るエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルによれば、前面衝突時又は前面衝突予知時には表皮16が迅速に開裂し、かつ前面衝突時又は前面衝突予知時以外のときには外部要因が加わってもカッタ部62を表皮16から離間した位置に保持して表皮16に亀裂を生じさせないようにすることができる。
また、本実施形態では、助手席用エアバッグ装置12が作動すると、エアバッグドア40は車両前後方向に両開きに展開される。ここで、エアバッグドア40の前側ドア44の裏面側に上記開裂部材56が設けられているので、図3に示されるように、開裂部材56の移動方向は助手席用エアバッグ32の膨張展開方向と反対方向になる。このため、開裂部材56が助手席用エアバッグ32によって強圧されることはない。その結果、本実施形態によれば、膨張展開途中の助手席用エアバッグ32が開裂部材56と接触しても助手席用エアバッグ32がカッタ部62と接触することはない。
さらに、本実施形態では、保護部64の縦断面形状がL字状とされており、かつ先端部64Bが互いに離間する方向へ向けられている。このため、保護部64がエアバッグドア40の裏面に当接した後も受圧部58に助手席用エアバッグ32による押圧力が作用すると、カッタ部62の両側に設けられた保護部64は、これらの先端部64Bが互いに離間する方向へ弾性変形される。従って、保護部64の弾性変形が円滑に行われる。よって、本実施形態によれば、保護部64の弾性変形を円滑に行わせることで、カッタ部62による表皮16の刺突を迅速に行わせることができる。なお、前後一対の保護部64の脚部64Aがカッタ部62に対して車両前後方向に幾分傾斜していることも、保護部64の弾性変形を円滑に行わせる一助となっている。
加えて、本実施形態では、表皮16が本革製とされているが、本革は材質的に引張強度が高く切れにくい。また、本革は天然素材であるため、個体差がある。従って、個体差による強度差の保障が難しい。これらの理由から、従来では、図4に示されるように、表皮80を本革製にする場合には、エアバッグドア82として展開される領域の表皮80を予め切断しておき、所定の荷重を受けると破断する縫合糸84で縫製していた。このため、意匠に制約があった。しかし、本実施形態によれば、表皮16を革製にしても、開裂部材56のカッタ部62によって開裂の起点を作ることができるので、表皮16を予め切断しておく必要もなくなる。その結果、本実施形態によれば、インストルメントパネル10の意匠の自由度を上げることができる。
なお、上述した本実施形態では、インストルメントパネル10の上面部10Aの裏面側に助手席用エアバッグ装置12が配設されるトップマウントタイプのインストルメントパネル10を例にして説明したが、これに限らず、インストルメントパネルのグラブドアの上方側に助手席用エアバッグ装置が配設される所謂ミッドマウントタイプのインストルメントパネルに対して本発明を適用してもよい。
また、上述した本実施形態では、車両前後方向に両開きにエアバッグドア40が展開する場合を例にして説明したが、これに限らず、車両前後方向の一方向に片開きするエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネルに対して本発明を適用してもよい。
さらに、上述した本実施形態では、本革製の表皮16を用いたインストルメントパネル10を例にして説明したが、これに限らず、合成皮革やその他の材料によって構成された表皮を使ったインストルメントパネルに対して本発明を適用してもよい。
10 インストルメントパネル
12 助手席用エアバッグ装置
14 基材(中間層)
16 表皮
18 クッション層(中間層)
20 エアバッグドアリテーナ
32 助手席用エアバッグ
52 スリット
54 スリット
56 開裂部材
58 受圧部
62 カッタ部
62A 先端部
64 保護部
64B 先端部

Claims (4)

  1. 折り畳まれた状態の助手席用エアバッグと対向して配置されるエアバッグドアリテーナと、意匠面を構成する表皮と、エアバッグドアリテーナと表皮との間に配置された中間層と、を含んで構成され、前記エアバッグドアリテーナと中間層にはエアバッグドア形状に沿ってスリットが形成されており、表皮にはスリットと対向する位置に表皮開裂部が非設定とされたインストルメントパネル本体と、
    前記エアバッグドアリテーナに設けられ、前記スリットと対向する位置に配置され助手席用エアバッグの膨張展開時に助手席用エアバッグに押圧される受圧部と、当該受圧部に立設され先端部が前記スリットと対向して配置されたカッタ部と、前記受圧部における当該カッタ部の両側に立設されると共に弾性変形可能とされかつ先端部の位置がカッタ部の先端部の位置よりも中間層側に近づけて配置された保護部と、を含んで構成された開裂部材と、
    を有するエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル。
  2. 前記開裂部材は、車両前後方向に両開きに展開するエアバッグドアの前側ドアの裏面側に設けられている、
    請求項1記載のエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル。
  3. 前記カッタ部は、板状に形成されていると共に、
    前記保護部は、板厚方向に切断したときの縦断面形状がL字状とされかつ先端部が互いに離間する方向へ向けられている、
    請求項1又は請求項2記載のエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル。
  4. 前記表皮は、革製とされている、
    請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のエアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル。
JP2012226337A 2012-10-11 2012-10-11 エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル Withdrawn JP2014076762A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012226337A JP2014076762A (ja) 2012-10-11 2012-10-11 エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012226337A JP2014076762A (ja) 2012-10-11 2012-10-11 エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014076762A true JP2014076762A (ja) 2014-05-01

Family

ID=50782451

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012226337A Withdrawn JP2014076762A (ja) 2012-10-11 2012-10-11 エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014076762A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN106347289A (zh) * 2016-08-29 2017-01-25 宁波井上华翔汽车零部件有限公司 一种高安全性加速弹出的汽车安全气囊
JP2017132042A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 ダイキョーニシカワ株式会社 車両用内装品
JP2017177908A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 豊田合成株式会社 自動二輪車用エアバッグ装置
WO2018116659A1 (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 株式会社デンソー 輻射ヒータ装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017132042A (ja) * 2016-01-25 2017-08-03 ダイキョーニシカワ株式会社 車両用内装品
JP2017177908A (ja) * 2016-03-29 2017-10-05 豊田合成株式会社 自動二輪車用エアバッグ装置
CN106347289A (zh) * 2016-08-29 2017-01-25 宁波井上华翔汽车零部件有限公司 一种高安全性加速弹出的汽车安全气囊
WO2018116659A1 (ja) * 2016-12-20 2018-06-28 株式会社デンソー 輻射ヒータ装置
JPWO2018116659A1 (ja) * 2016-12-20 2019-06-24 株式会社デンソー 輻射ヒータ装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5321581B2 (ja) 車両用ニーエアバッグ装置
JP4535183B2 (ja) 車両用ニーエアバッグ装置
JP2006335151A (ja) 車両用エアーバック装置及びエアーバックカバー
WO2013065158A1 (ja) 車両用サイドドア構造及び乗員保護システム
WO2010103622A1 (ja) 車両用ニーエアバッグ装置
JP2006335152A (ja) 車両用エアーバック装置
JP2009083532A (ja) エアバッグのカバー体及びエアバッグ装置
US8733832B2 (en) Vehicle seat
JP2014076762A (ja) エアバッグドアを一体に有するインストルメントパネル
JP2007216873A (ja) 車両用エアーバッグ装置及びエアーバッグカバ−
JP2009248610A (ja) エアバッグドア支持構造
JP5130856B2 (ja) 後席用エアバッグ装置
US20170355340A1 (en) Airbag apparatus for vehicle
JP2013010417A (ja) エアバッグカバー
JP2010215185A (ja) エアバッグカバー及びエアバッグモジュール
JP2010089687A (ja) 車両用ニーエアバッグ装置
JP2012153207A (ja) 車両用エアバッグ装置
JP2008201322A (ja) エアバッグ装置のカバー体
JP2014213749A (ja) エアバッグ
JP2014094651A (ja) エアバッグ装置
JP7034315B2 (ja) エアバッグ装置
JP2014141160A (ja) 車両の内装部材
JP6226132B2 (ja) サイドエアバッグ用ガイド装置
JP5651348B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置
JP5772619B2 (ja) 助手席用エアバッグ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141222

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20151102

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151113