JP2014075387A - 光集積素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】単一モードLDへの反射戻り光を低減し、単一モードLDの発振線幅増大を防止することができる光集積素子を提供する。
【解決手段】本発明は、単一モードLDと単一モードLDの出力光を反射する反射点との間に分岐導波路を有する干渉型の光増幅領域を設け、光増幅領域において光を増幅するとともに、分岐導波路を通過する光に位相差を与える光集積素子である。これにより、光干渉計として構成されたマッハツェンダ型導波路において反射戻り光に原理損失が付与されるので、反射点で反射されて単一モードLDに戻る反射戻り光の光強度を低減することができる。その結果、反射戻り光が単一モードLDの線幅に与える影響を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、単一モードの半導体レーザを利用した光集積素子に関するものである。
近年の通信需要の飛躍的な増大に伴い、波長の異なる複数の信号光を多重化して、1本の光ファイバで大容量伝送を可能とする波長分割多重通信システムが実用化されている。
上記システム用の光源としては、少なくとも30〜40dB以上の高いサイドモード抑圧比(Side Mode Suppression Ratio:SMSR)が得られる単一モードLD(Laser Diode)が好適である。当該単一モードLDには、例えば、分布帰還型LD(Distributed Feedback Laser Diode:DFB−LD)や分布ブラッグ反射型LD(Distributed Bragg Reflector Laser Diode:DBR−LD)等がある。
また、近年では、アレイ化したDFB−LDと素子温度調整や電流注入による屈折率制御とを併用、または複数の反射ピークを有する特殊なDBRミラーペアによる波長選択により、通信で用いる全波長帯域をカバーできる波長可変LDの開発が進められている。さらに、波長可変LDと、電界吸収(Electro absorption:EA)型光変調器やマッハツェンダ(Mach Zehnder:MZ)型光変調器などの外部変調器を同一基板上に集積した光集積素子についても、開発が行われている。
上記光集積素子のアレイLD部やMZ変調器部においては、波長依存性の比較的少ない多モード干渉(Multi Mode Interference:MMI)型の光合分波素子(以下「MMI素子」と称す)が広く用いられている。また非特許文献1には、波長可変LDとMZ変調器の間に半導体光増幅素子(Semiconductor Optical Amplifier:SOA)を集積し、出力増大や導波路の分岐損失や接続損失、散乱損失の補償に用いる構成が開示されている。SOAはLDと同様のエピタキシャル層から構成されており、電流注入を行うと入射光に対する増幅器として働くが、単独ではレーザ発振が生じないように設計されている。
さて、上記のLDとSOAを集積した素子の出力側に、導波光に対する微小な反射点が存在する場合を考える。反射点とは、導波光を反射する位置である。反射点で反射してLDへ戻る導波光、つまり、反射点からの戻り光は、SOAで増幅されると無視できないレベルとなる。その結果、LDの動作が不安定化し、発振線幅が増大するなどの問題が生じる。40Gbps以上の高速変調を用いた光通信システムにおいては、少なくとも1MHz程度以下の狭発振線幅が必要とされており、発振線幅の増大を抑制する必要がある。
そこで、例えば、非特許文献2には、反射点からの戻り光を低減するために、SOAの出射側に曲がり導波路を設け、無反射(Anti-Reflection:AR)コートを併用する技術が開示されている。非特許文献2では、これらの技術により、端面付近からの光の反射を−50dB程度以下まで低減し、戻り光によるDFB−LDの発振線幅への影響を除去したことが報告されている。
以上のように、SOAを含む従来の光集積素子においては、曲がり導波路を設けて出射端面からの反射を低減することで、単一モードLDの発振線幅増大を防止することができる。
IEEE Photonics Technology Letters, Vol. 16, No. 6 (2004) pp1531-1533. IEEE Journal of Selected Topics in Quantum Electronics, Vol. 13, No. 5 (2007) pp1089-1094.
しかしながら、光集積素子においては、出射端面以外にも、屈折率のわずかに異なる導波路同士の接合界面や、変調器との接合部など、反射点となる可能性のある箇所がチップ(光集積素子)内に多数存在している。特に、MMI素子においては、多モード導波路部とポート導波路部との境界付近で、モード不整合に起因する微小な反射の発生が避けられない。これらの箇所で反射した光が、中間にSOAを介してLDへの戻り光になると、戻り光がSOAで増幅されて、出射端面の場合と同様に発振線幅の増大などの問題が生じる。しかし、非特許文献2に開示された曲がり導波路は、出射端面以外の反射点に対しては有効ではないので、適用できない。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、半導体レーザの発振線幅の増大を抑制することが可能な光集積素子を提供することを目的とする。
本発明の光集積素子は、光を出力する単一モードの半導体レーザと、半導体レーザと光を反射する反射点との間に設けられた分岐導波路を有する干渉型の光増幅領域であって、分岐導波路を通過する光を増幅するとともに光に位相差を与える光増幅領域とを備えたものである。
本発明によれば、光を出力する単一モードの半導体レーザと、半導体レーザと光を反射する反射点との間に設けられた分岐導波路を有する干渉型の光増幅領域であって、分岐導波路を通過する光を増幅するとともに光に位相差を与える光増幅領域とを備えるので、半導体レーザの発振線幅の増大を抑制することができる。
本発明の実施の形態1における光集積素子の構成を示す平面図である。 本発明の実施の形態1における光集積素子の構成を示す平面図である。 基板上に形成された光集積素子の断面図である。 基板上に形成された光集積素子の断面図である。 位相差π/2における光の強度を示す模式図である。 位相差π/4における光の強度を示す模式図である。 本発明の実施の形態2における光集積素子の構成を示す平面図である。
以下、図に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。各図においては、同一または同様の構成部分については同じ符号を付している。また、本明細書では、光損失を、単に、損失と表記する。
なお、本発明の実施の形態1において例示される各構成要素の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるものであり、本発明はそれらの例示に限定されるものではない。また、各図における各構成要素の寸法は、実際の寸法と異なる場合がある。
実施の形態1.
初めに、本発明の光集積素子の構成について図を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態1に係る光集積素子(チップ)100の構成を示す平面図で、反射点を有する反射部が光集積素子100の内部にある構成を示す平面図である。反射点とは、光が反射する位置である。図2は、図1と異なる構成を有する光集積素子200の構成を示す平面図で、反射点を有する反射部が光の出射端面にある構成を示す平面図である。
実施の形態1に係る光集積素子は、図1の光集積素子100および図2の光集積素子200のいずれであってもよい。
まず、図1の光集積素子100の構成について説明する。
光集積素子100は、単一モードLD1と、光増幅領域2と、MZ変調器3と、出射端面11とを備えた光集積回路である。単一モードLD1と光増幅領域2とは、接続導波路4aによって接続されている。光増幅領域2とMZ変調器3とは、接続導波路4bによって接続されている。MZ変調器3と出射端面11とは、接続導波路4cによって接続されている。
単一モードLD1は、光を出力する、単一モードの半導体レーザである。単一モードLD1は、例えば、光ファイバに使用される。単一モードLD1は、DFB−LD、DBR−LDなどの単体LD、または、当該単体LDに波長可変機能を持たせた波長可変LDである。
以下においては、単一モードLD1が出力する光を出力光9とも表記する。出力光9は、単一モードLD1が出力するLD出力光である。出力光9は、光増幅領域2およびMZ変調器3を通過して出射端面11から出射して、光集積素子100の出射光12となる。
光増幅領域2は、マッハツェンダ型の干渉計として構成されており、光合分波用の素子であるMMI7a,7bと、分岐導波路13a,13bと、SOA(半導体光増幅素子)5a,5bと、位相制御領域6とを備え、分岐導波路13a,13bを伝播する出力光9を増幅するとともに、分岐導波路13a,13bを伝播する出力光9の間に位相差を与える。
光合分波用のMMI7aは、出力光9を分波する素子であり、接続導波路4aの一方の端部、および分岐導波路13a,13bの一方の端部と接続される。接続導波路4aを伝播する出力光9は、MMI7aで分波された後、分岐導波路13a,13bを伝播する。光合分波用のMMI7bは、分波された出力光9を合成する素子であり、接続導波路4bの一方の端部、および分岐導波路13a,13bの他方の端部と接続される。分岐導波路13a,13bを伝播する出力光9は、MMI7bで合波された後、接続導波路4bを伝播する。
SOA5aは、分岐導波路13aに設けられた半導体光増幅器であり、SOA5aを通過する光(出力光9)を増幅する。SOA5bは、分岐導波路13bに設けられた半導体光増幅器であり、SOA5bを通過する光(出力光9)を増幅する。
位相制御領域6は、分岐導波路13a,13bのうち、少なくともいずれか一方に設けられ、位相制御領域6を通過する出力光9の位相を制御する。つまり、位相制御領域6は、分岐導波路13a,13b間に位相差を設ける。
位相制御領域6は、図1に示すように、SOA5bに隣接する位置であって、かつ、SOA5bにより増幅された出力光9が通過する位置に設けられる。言い換えると、位相制御領域6は、SOA5bより出射側の分岐導波路13bに設けられ、SOA5a,5bによって増幅された出力光9に位相差を与える。
なお、図1では、SOA5bより出射側に設けたMMI7bとSOA5bとの間の分岐導波路13bに位相制御領域6を設ける構成としたが、分岐導波路13a,13b間に位相差を与えることができれば、この構成に限定されるものではない。よって、本実施の形態1の光集積素子においては、SOA5aに隣接する位置であって、かつ、SOA5aにより増幅された出力光9が通過する位置に位相制御領域6を設ける構成としてもよい。
また、図1では、SOA5a,5bによって増幅された出力光9に位相差を与える構成としたが、分岐導波路13a,13b間に位相差を与えることができれば、増幅と位相差の付与の順は特に限定されるものではない。よって、位相制御領域6によって位相差を与えた出力光9が、SOA5a,5bによって増幅される構成としてもよい。つまり、本実施の形態1の光集積素子においては、SOA5aより入射側に設けたMMI7aとSOA5aとの間の分岐導波路13a、またはSOA5bより入射側に設けたMMI7aとSOA5bとの間の分岐導波路13bに位相制御領域6を設ける構成としてもよい。
さらに、出力光9に位相差を与えることができれば、分岐導波路13a,13bのいずれか一方ではなく、分岐導波路13a,13bの双方に位相制御領域6を設ける構成としてもよい。この場合においても、位相制御領域6の位置は、SOA5a,5bより出射側の分岐導波路13a,13bであっても、入射側の分岐導波路13a,13bであっても差し支えない。
分岐導波路13a,13b間の位相差は、分岐導波路13a,13bのうち、少なくともいずれか一方に対して、図示しない制御回路から制御信号を付与することにより与えられる。より具体的には、位相差は、分岐導波路13a,13bのうち、少なくともいずれか一方への電界印加または電流注入により与えられる。これにより、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9の間に位相差が生じる。つまり、位相制御領域6は、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9の間の位相差の制御が可能な構成を有する。
MZ変調器3は、光合分波用のMMI7c,7dと、分岐導波路13c,13dと、屈折率制御部8a,8bとを備え、出力光9を変調する。
光合分波用のMMI7cは、接続導波路4bの他方の端部、および分岐導波路13c,13dの一方の端部と接続される。接続導波路4bを伝播する出力光9は、MMI7cで分波された後、分岐導波路13c,13dを伝播する。光合分波用のMMI7dは、接続導波路4cの一方の端部、および分岐導波路13c,13dの他方の端部と接続される。分岐導波路13c,13dを伝播する出力光9は、MMI7dで合波された後、接続導波路4cを伝播する。
出射端面11は、光集積素子100が、外部へ光を出射する面である。出射端面11は、接続導波路4cによりMMI7dと接続される。
接続導波路4a,4b,4c、分岐導波路13a,13b,13c,13d、SOA5a,5b、位相制御領域6、MMI7a,7b,7c,7d、屈折率制御部8a,8bの各々は、光導波路である。
次に、図3,4を用いて、光集積素子100の主要部の構成についてさらに詳しく説明する。図3および図4は、InP基板14上に形成された光集積素子100の断面図である。図3は、図1のA−A線に沿うSOA5b(埋め込み導波路)の構成を示す断面図である。図4は、図1のB−B線に沿うMMI7c(ハイメサ導波路)の構成を示す断面図である。
図3に示すように、光集積素子100のSOA5bは、InP下部クラッド層15、InGaAsP活性層16およびInP上部クラッド層17がこの順に積層した積層構造を有する。すなわち、光集積素子100のSOA5bは、ダブルヘテロ型の導波路を構成している。InGaAsP活性層16に隣接する領域には、InP電流ブロック層19が設けられている。SOA5aも、SOA5bと同様な構成を有する。
図4に示すように、光集積素子100のMMI7cは、InP下部クラッド層15、InGaAsPコア層18およびInP上部クラッド層17がこの順に積層した積層構造を有する。すなわち、光集積素子100のMMI7cは、ダブルヘテロ型の導波路を構成している。MMI7a,MMI7b,MMI7dも、MMI7cと同様な構成を有する。
InGaAsP活性層16およびInGaAsPコア層18の各々は、バルク結晶でもよいし、多重量子井戸(Multiple Quantum Well:MQW)でもよい。
なお、図3および図4では、それぞれSOA5bおよびMMI7cの断面を示しているが、単一モードLD1、接続導波路4a,4b,4cおよび位相制御領域6も同様の積層構造である。また、図では示していないが、埋め込み導波路とハイメサ導波路の間には、両者を接続する変換導波路が設けられている。
次に、図1を用いて、光集積素子100の動作について説明する。
単一モードLD1の出力光9は、光増幅領域2を通過する間に増幅される。増幅された出力光9の大半は、MZ変調器3により変調された後に、出射端面11から外部に出射して出射光12となる。しかし、増幅された出力光9の一部は、MZ変調器3に入る手前で反射される。具体的には、増幅された出力光9の一部がMMI7cによって反射され、図1中に白抜きの湾曲した矢印で示す反射戻り光10となる。すなわち、MMI7cは、出力光9を反射する反射点を有する反射部である。反射戻り光10は、反射により、SOA5a,5bおよび単一モードLD1へ戻る。
続いて、図2の光集積素子200の構成と動作について説明する。
図2の光集積素子200の構成は、図1の光集積素子100と比較して、光増幅領域2およびMZ変調器3の配置位置が異なる。それ以外の構成は、図1の光集積素子100と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図2の光集積素子200においては、単一モードLD1とMZ変調器3とは、接続導波路4aによって接続されている。MZ変調器3と光増幅領域2とは、接続導波路4bによって接続されている。光増幅領域2と出射端面11とは、接続導波路4cによって接続されている。
また、図2の光集積素子200においては、単一モードLD1の出力光9は、MZ変調器3で変調された後に、光増幅領域2に入り増幅される。増幅された出力光9の大半は、出射端面11から外部に出射して、出射光12となる。しかし、増幅された出力光9の一部は、出射端面11によって反射され、図2中に白抜きの湾曲した矢印で示す反射戻り光10となる。すなわち、図2において、出射端面11は、出力光9を反射する反射点を有する反射部である。反射戻り光10は、反射により、SOA5a,5bおよび単一モードLD1へ戻る。
以上のように、実施の形態1に係る光集積素子は、単一モードLD1と出力光9を反射する反射点との間に光増幅領域2を有し、光増幅領域2に設けた分岐導波路13a,13bを通過する出力光9を増幅するとともに位相差を与える構成であれば、図1の光集積素子100および図2の光集積素子200のいずれであってもよい。
次に、図5,6を用いて、光集積素子100,200において発生する反射戻り光(反射光)10の強度について検討する。
図5は、分岐導波路13a,13b間の位相差Δφがπ/2の場合の出力光9(9a,9b)と反射戻り光10(10a,10b)との関係を示す模式図である。図6は、分岐導波路13a,13b間の位相差Δφがπ/4の場合の出力光9(9a,9b)と反射戻り光10(10a,10b)との関係を示す模式図である。なお、図では、本実施の形態1に係る光集積素子100,200における、光増幅領域2および反射部21の近傍のみを示している。光増幅領域2は、単一モードLD1と反射部21が有する反射点とを結ぶ、出力光9が通過する導波路(経路)に設けられる。また、反射部21は、図1のMMI7cまたは図2の出射端面11である。
図に示すように、光増幅領域2を通過する出力光9は、MMI7aで分岐して、分岐導波路13a,13bを伝播する。分岐導波路13a,13bには、SOA5a,5bが設けられているので、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9は増幅される。また、分岐導波路13bに位制御領域6が設けられているので、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9の間に位相差が与えられる。分岐して増幅された後に位相差を与えられた出力光9はMMI7bで再び合波し、その大半は、光集積素子100,200からの出射光22となる。しかし、MMI7bで合波した出力光9の一部は、反射部21が有する反射点で反射して反射戻り光10となる。反射戻り光10は、再び、分岐導波路13a,13b、位相制御領域6およびSOA5a,5bを通過して単一モードLD1へ戻る。
ここで、出力光9の強度を基準(0dB)とし、SOA5a,5bの利得をAdB、反射部21が有する反射点で反射された光に付加される損失(以下、反射損失ともいう)を−CdBとしたときの出射光22、出力光9および反射戻り光10の強度を求める。
図5に示すように、分岐導波路13a,13b間の位相差Δφがπ/2の場合、光増幅領域2を通過する出力光9aが受ける損失は、単一モードLD1側のMMI7aで分岐する際に受ける損失−3dBと、位相差Δφを設けた分岐導波路(以下、マッハツェンダ型導波路とも言う)13a,13bによる原理損失−3dBとなる。よって、利得AdBの光増幅領域2を通過した後の出力光9bの光強度、つまり、出射光22の光強度はA−6dBとなる。
しかし、光増幅領域2の分岐導波路13a,13b間に位相差を設けた場合であっても、光集積素子100,200から出射する出射光22の強度は、位相差を付与された出力光9bの重ね合わせと考えてよい。よって、出射光22の光強度は、出力光9bの光強度A−6dBの2倍(3dB向上)、つまりA−3dBとなる。
一方、反射部21で反射して反射戻り光10aとなる出力光9bは、光集積素子100,200の内部においては、独立に扱うことができる。よって、反射部21で反射して反射戻り光10aとなる出力光9bの光強度は、A−6dBとなる。
次に、反射部21では、出力光9bに反射損失−CdBが付加されるので、反射戻り光10aの光強度はA−C−6dBとなる。
反射戻り光10aは、再び光増幅領域2を通過する。各分岐を通る反射戻り光10aは、有限の位相差のために、完全に独立とみなすことができる。よって、光増幅領域2を通過する反射戻り光10aが受ける損失は、反射部21側のMMI7bで分岐する際に受ける損失−3dBと、位相差Δφを設けたマッハツェンダ型導波路13a,13bによる原理損失−3dBとなる。よって、利得AdBの光増幅領域2を再び通過した後、単一モードLD1へ戻る反射戻り光10bの光強度は2A−C−12dBとなる。
一方、単一モードLDとSOAを集積した従来の光集積素子、つまり、光増幅領域に分岐導波路および位相制御領域を備えていない光集積素子においては、光増幅領域を通過した出力光の光強度はAdB、反射部で反射した反射戻り光の光強度はA−CdB、再び光増幅領域を通過してLDへ戻る反射戻り光の光強度は2A−CdBとなる。
以上のことから、本発明の実施の形態1に係る光集積素子100,200における、単一モードLD1への反射戻り光10bの光強度は、光増幅領域に設けた分岐導波路13a,13b間の位相差Δφをπ/2とすることにより、従来の光集積素子と比較して12dB改善することができる。
同様に、分岐導波路13a,13b間の位相差Δφがπ/4の場合には、マッハツェンダ型導波路13a,13bによる原理的な損失は−1dB以下に留まり、ほぼゼロとみなすことができる。よって、図6に示すように、光集積素子100,200から出射する出射光22の強度は、AdB、反射部21で反射して反射戻り光10aとなる出力光9bの光強度は、A−3dBとなる。また、単一モードLD1へ戻る反射戻り光10bの光強度は、2A−C−6dBとなり、従来の光集積素子と比較して6dB改善することができる。
以上のように構成された光集積素子100,200においては、単一モードLD1と出力光9を反射する反射点との間に分岐導波路13a,13bを有する干渉型の光増幅領域を設け、分岐導波路13a,13bにはSOA5a,5bを設け、分岐導波路13a,13bの少なくともいずれか一方に位相制御領域6を設けることで、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9および反射戻り光10を増幅するとともに、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9および反射戻り光10に位相差を与える。これにより、光干渉計として構成されたマッハツェンダ型導波路13a,13bにおいて反射戻り光10に原理損失が付与されるので、反射点で反射されて単一モードLD1に戻る反射戻り光10の光強度が低減される。その結果、反射戻り光10が単一モードLD1の発振線幅に与える影響、つまり発振線幅の増大を抑制することが可能となる。
また、本実施の形態1の光集積素子100,200においては、分岐導波路13a,13bの位相差に起因する出射光22の原理損を小さく、反射戻り光10が受ける原理損を大きくすることができる。従って、出射光22の光強度の低減をおさえながら、反射戻り光10の光強度を大きく低減することができる。
また、本実施の形態1の光集積素子100,200においては、SOA5a,5bの利得が従来の光集積素子と同一の場合には、反射戻り光10の光強度を従来と比較して低減することができる。言い換えると、反射戻り光10の光強度が従来の光集積素子と同一の場合には、SOA5a,5bの利得を従来と比較して高く設定することができる。
さらに、本実施の形態1の光集積素子100,200においては、光増幅領域2を単一モードLD1と出力光9の反射点との間に設けることによって、反射戻り光10が単一モードLD1の発振線幅に与える影響を抑制する。従って、本実施の形態1の光集積素子100,200においては、反射点が光集積素子100,200の内部にある場合であっても、反射点の位置に因らず、反射戻り光10が単一モードLD1の発振線幅に与える影響を抑制することができる。
このように、本実施の形態1に係る光集積素子100,200によれば、当該反射点からの反射戻り光10の光強度を低減することができる。これにより、単一モードLD1の発振線幅の増大を防止することが可能となる。
実施の形態2.
本発明の実施の形態2における光集積素子300の構成について、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態2に係る光集積素子300の構成を示す平面図である。実施の形態2においては、光増幅領域32に設けたSOA35a、35bによって分岐導波路13a,13b間に位相差を与える点で実施の形態1と相違する。これ以外の構成は上述した実施の形態1と同様である。なお、本実施の形態2においては、実施の形態1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を繰り返さない。
光集積素子300は、単一モードLD1と、光増幅領域32と、MZ変調器3と、出射端面11とを備えた光集積回路である。単一モードLD1と光増幅領域32とは、接続導波路4aによって接続されている。光増幅領域2とMZ変調器3とは、接続導波路4bによって接続されている。MZ変調器3と出射端面11とは、接続導波路4cによって接続されている。
光増幅領域32は、マッハツェンダ型の干渉計として構成されており、光合分波用の素子であるMMI7a,7bと、分岐導波路13a,13bと、SOA35a,35bとを備え、分岐導波路13a,13bを伝播する出力光9を増幅するとともに、分岐導波路13a,13bを伝播する出力光9の間に位相差を与える。
SOA35aは、分岐導波路13aに設けられた半導体光増幅器であり、SOA35aを通過する光(出力光9)を増幅する。SOA35bは、分岐導波路13bに設けられた半導体光増幅器であり、SOA35bを通過する光(出力光9)を増幅する。
分岐導波路13a,13bに設けたSOA35a,35bは、互いに異なる長さに形成されている。これにより、分岐導波路13a,13bの等価的な光路長、すなわち位相を変えることができるので、分岐導波路13a,13b間に位相差を与えることができる。従って、長さに差を設けたSOA35a,35bによって、実施の形態1のように光増幅領域32に損失制御領域6を設けた場合と同様な効果を得ることができる。なお、分岐導波路13a,13b間の位相差は、SOA35a,35bへの注入電流密度によって制御することも可能である。よって、実施の形態2の光集積素子300は、長さおよび注入電流密度のうち少なくともいずれか一方が異なるSOA35a,35bを備え、これにより、分岐導波路13a,13b間に位相差を付与するものである。
以上のように構成された光集積素子300においては、単一モードLD1と出力光9を反射する反射点との間に分岐導波路13a、13bを有する干渉型の光増幅領域を設け、分岐導波路13a,13bに長さおよび注入電流密度のうち少なくともいずれか一方が異なるSOA35a,35bを設けることで、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9および反射戻り光10を増幅するとともに、分岐導波路13a,13bを通過する出力光9および反射戻り光10に位相差を与える。これにより、光干渉計として構成されたマッハツェンダ型導波路13a,13bにおいて反射戻り光10に原理損失が付与されるので、反射点で反射されて単一モードLD1に戻る反射戻り光10の光強度が低減される。その結果、反射戻り光10が単一モードLD1の発振線幅に与える影響、つまり発振線幅の増大を抑制することが可能となる。
本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
1 単一モードLD、2 光増幅領域、3 MZ変調器、4a 接続導波路、4b 接続導波路、4c 接続導波路、5a SOA、5b SOA、6 位相制御領域、7a,7b,7c,7d MMI、8a 屈折率制御部、8b 屈折率制御部、9 出力光、10 反射戻り光、11 出射端面、12 出射光、13a,13b,13c,13d 分岐導波路、14 基板、15 下部クラッド層、16 活性層、17 上部クラッド層、18 コア層、19 電流ブロック層、21 反射部、22 光増幅領域からの出射光、32 光増幅領域、35a SOA、35b SOA、100 光集積素子、200 光集積素子、300 光集積素子。

Claims (4)

  1. 光を出力する単一モードの半導体レーザと、
    前記半導体レーザと前記光を反射する反射点との間に設けられた分岐導波路を有する干渉型の光増幅領域であって、前記分岐導波路を通過する前記光を増幅するとともに前記光に位相差を与える光増幅領域とを備えた光集積素子。
  2. 光増幅領域は、分岐導波路に設けられた半導体光増幅器と、分岐導波路に設けられた位相制御領域とを備えることを特徴とする請求項1に記載の光集積素子。
  3. 位相制御領域は、分岐導波路への電界印加または電流注入で光に位相差を与えることを特徴とする請求項2に記載の光集積素子。
  4. 光増幅領域は、分岐導波路に設けられた半導体光増幅器を備え、
    前記分岐導波路に設けられた半導体光増幅器は、長さ及び注入電流密度の少なくともいずれか一方が異なることを特徴とする請求項1に記載の光集積素子。
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