JP2014075192A - 画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータ読取可能な記憶媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】走査電子顕微鏡によって半導体基板や絶縁物上のパターンを観察する時に像ドリフトが生じても鮮明なフレーム画像が得られるようにする。
【解決手段】垂直方向のドリフト量算出には、フレーム間の動き探索を用い、水平方向のドリフト量算出には、フィールド間の動き探索を用いる。また、ドリフト量算出のための基準画像を補正結果で逐次更新していく方法により、インタレース画像に対するノイズ耐性の高い位置合せ方法を実現し、測長再現性を高めることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及びコンピュータ読取可能な記憶媒体に関し、例えば、走査電子顕微鏡によって観察する半導体基板や絶縁物上のパターンの画像取得に関するものである。
走査電子顕微鏡は、試料に細く絞った電子線を放射し、電子線照射により発生した二次元電子及び反射電子を検出し、検出量を基に輝度変調して画像を形成する装置である(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−308471号公報 WO2010/070815号公報
近年、半導体基板や絶縁体基板上に形成されるパターン寸法はますます微細化されてきており、走査電子顕微鏡を用いた観察や寸法測定でも高倍率による観察が可能であることが要求されるようになってきている。
ところが、高倍率で試料を観察すると、時間の経過とともに観察すべき微細パターンの像が移動する現象、いわゆる像ドリフトが生じる。そして、高倍率での撮像であるため、像ドリフトの画像取得に対する影響が大きくなってしまう。そのため、画像ぼけやそれに伴う測長精度の低下といった課題が発生する。例えば、10万倍の観察倍率で、512×512画素のフレーム画像を取得しようとすると、1画素の大きさは試料上では約2.6nmとなる。現在の寸法算出の精度は0.5nm以下が要求されているが、像ドリフトが顕著なパターンにおいては、1枚のフレーム画像を取得する時間(40ミリ秒)に1〜2nm程度の像ドリフトが観察される。このようなドリフトパターンにおいて寸法を算出すると、2nm程度の寸法ずれが生じる。像ドリフトの発生要因の主なものとして、電子線照射に伴う試料の帯電が挙げられる。
この課題に対処する上で、特許文献1では、試料が搭載された試料台を移動させながら試料表面の画像(フレーム画像)取得を行うために、S/Nの良い積算画像を取得する際に、取得した複数枚の画像(フレーム画像)を数枚ごとのグループに分けてそれぞれ積算画像を作成する。そして、積算画像間の像移動量を算出して像移動量と撮像枚数の関係式を算出し、関係式を基に複数枚の画像の移動量を算出し、その移動量だけ画像を補正し積算するようにしている。この技術を用いることで、試料台を移動することにより観察視野内で像が移動しても、像ぼけの小さい積算画像を得ることができる。
しかしながら、特許文献1による、画像(フレーム画像)間の像の移動量を補正する方法を用いたとしても、高倍率(特に、観察視野1ミクロン程度以下で顕著)で画像ぼけが生じ、鮮明な画像やそれに伴う測長精度が十分えられないことが判明した。つまり、より小さな範囲で拡大(高倍率で)して画像を観察するため、ドリフトによって画像が少し移動しただけでも取得される画像に対するドリフトの影響がより大きくなってしまう。また、ドリフトの影響によって、積算するための各取得画像の位置合わせの精度を出すのも困難となる。
この課題に対し、特許文献2は、フレーム画像間の移動量をフィールド画像間の動きに変換して用いることにより、測長精度を高める方法を提案している。
しかし、特許文献2の方法を用いたとしても、像の移動量をフレーム画像間でしか探索していないため、像ドリフト量(像の移動量)が大きい場合には、正確なフィールド画像間の像ドリフト量を求めることが出来ず、はやり測長精度が十分得られない場合があることが判明した。つまり、1フレーム画像は、インタレース画像のようにフィールドによって構成されており、1フレーム内に2つ(フィールドが2つの場合)の動きが混在している。このため、フレーム同士で位置合わせをしても正確に位置合わせをすることができない。
また、画像のS/N比が悪い状態での画像間の位置合わせに関しては、特許文献1及び2のいずれの方法を用いても十分な精度が得られない。
さらに、近年の低消費電力化の動きから、帯電しやすい材料からなる試料を用いる傾向にある。このような試料は帯電電子を逃がさないようになっているため、この帯電電子の影響により、さらに、取得画像が動いているように見えてしまう。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、高倍率で試料表面を観察する際に、像ドリフトが生じても鮮明な画像を得ることができる、走査電子顕微鏡画像を取得するための技術を提供するものである。
像ドリフトが生じても鮮明な画像を得るために、電子線を走査して試料に照射し、試料から放出される信号を検出して画像を形成する走査電子顕微鏡において、試料の観察視野を一度走査して得られるフレーム画像は、画像記憶部(画像メモリ)に保存される。保存されるフレーム数についてはオペレータ任意に決めることができるようになっている。補正演算処理部は、フレーム画像間及びフレーム画像を構成するフィールド画像間のドリフト量を算出する。この際、フィールド間の垂直方向のドリフト量はフレーム間の垂直方向ドリフト量から推定され、フィールド間においては、水平方向のドリフト量が算出される。そして、データ処理部が、算出して垂直方向及び水平方向のドリフト量を用いてフィールド画像同士を積算してドリフト補正したフレーム画像を生成する。
なお、複数のフレーム画像を積算して得られる積算フレーム画像は、フレーム画像内でドリフト補正して得られた複数のフレーム画像を最後に重ね合わせても良いし、フレーム画像を処理していく度に逐次位置合わせをしながら重ね合わせても良い。
本発明によれば、インタレース画像に対するノイズ耐性の高い位置合せ方法を実現し、測長再現性を高めることができる。つまり、高倍率で試料表面を観察する際に、像ドリフトが生じても鮮明な画像を得ることができる。そして、得られた鮮明な画像に基づき、試料表面に形成されたパターン寸法を精度よく算出することができるようになる。
本発明に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本発明の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本発明の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味に於いても限定するものではないことを理解する必要がある。
本発明の実施形態による画像ドリフト補正演算装置(画像処理装置)を備える走査電子顕微鏡の概略構成を示す図である。 本発明で課題としているドリフト量の概念図であり、図2Aはラインパターン、図2Bはドットパターンのドリフトを示す図である。 走査電子顕微鏡で得られる画像の種類を示した図であり、図3Aはインタレース走査におけるフィールド画像、図3Bは一度の走査で得られたフレーム画像、図3Cはフレーム画像を複数枚重ねた画像を示す図である。 本発明の第1の実施形態におけるドリフト補正処理を説明するためのフローチャートである。 ドリフト補正条件を設定するためのGUIの構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態におけるドリフト補正処理の概要を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態によるドリフト補正処理の詳細を説明するためフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本発明の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本発明の理解のためのものであり、決して本発明を限定的に解釈するために用いられるものではない。
本実施形態では、当業者が本発明を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本発明の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
更に、本発明の実施形態は、後述されるように、汎用コンピュータ上で稼動するソフトウェアで実装しても良いし専用ハードウェア又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実装しても良い。
以下では、データ処理部や補正演算部を主語(動作主体)として本発明の実施形態における各処理について説明を行うが、各処理部はプロセッサによって実行されることで定められた処理をメモリ及び通信ポート(通信制御装置)を用いながら行うため、プロセッサを主語とした説明としてもよい。また、各処理を実現するためのプログラムの一部または全ては専用ハードウェアで実現してもよく、また、モジュール化されていても良い。各種プログラムはプログラム配布サーバや記憶メディアによって画像処理装置にインストールされてもよい。
(1)第1の実施形態
第1の実施形態は、フレーム画像内でのフィールド画像間のドリフト量を補正し得られる各フレーム画像をさらに位置合わせして積算画像を生成して出力する処理に関する。
<走査電子顕微鏡の構成>
図1は、本発明の実施形態による、ドリフト補正機能を備えた走査電子顕微鏡100の概略構成を示す図である。当該走査電子顕微鏡100は、試料観察時に像が時間の経過とともに移動する現象である像ドリフトが生じても、ドリフト量を算出して補正を行うことで鮮明なフレーム画像を得ることを可能とするものである。ここで、「ドリフト量」とは、図2に示したフレーム画像間のパターンの位置ずれ量(移動量)及びフィールド画像間での移動量を意味するものである。
画像補正機能を備えた走査電子顕微鏡100は、電子顕微鏡部101と、制御部102と、表示部103と、を有している。
電子源104から放出された電子線は、集束レンズ105及び対物レンズ107で収束された後に試料108に照射される。なお、電子線は、偏向器106により、試料上を二次元的に走査される。そして、試料108から発生した二次電子及び/又は反射電子は、検出器110で検出される。データ処理部111は、検出信号を輝度変調してフレーム画像に変換し、画像記憶部112に格納する。
画像記憶部112に保存されたフレーム画像は、補正演算処理部113においてドリフト補正され、モニタ114において補正画像が表示される。なお、データ処理部111及び補正演算処理部113の機能はCPUによってそれぞれ実行可能であり、画像記憶部112はCPUに接続されるメモリ部として設けることができる。その場合、プログラムメモリ(図示せず)に、データ処理部111及び補正演算処理部113の機能を実現するためのプログラムを格納しておき、CPUが必要な処理をするときに各プログラムをプログラムメモリから読み出して内蔵メモリに展開しておくようにすれば良い。なお、それぞれの機能を専用ハードで構成してもよい。
走査電子顕微鏡100を用いた計測では、一般に観察視野を複数回走査して得られたフレーム画像が用いられる。ここで「計測」とは、例えば半導体ウエハ上に形成されたパターン寸法の算出であり、測長とも言う。試料108を複数回走査して得られたフレーム画像は、1回だけ走査して得られたフレーム画像に比べてS/N比の良いフレーム画像となるため高い寸法精度が得られる。しかし、走査中に試料108の帯電が進行した場合、帯電により走査位置がずれてしまい、ぼけたフレーム画像が得られる。このぼけたフレーム画像を用いて寸法を算出しても高い寸法精度を保証できないため、画像処理を用いて1走査ごとのフレーム画像を補正して重ね合わせて、複数回走査時に鮮明なフレーム画像を得ることになる。帯電が特に顕著となる試料としては、レチクルに代表される絶縁体基板があげられる。
<フレーム画像間のドリフト量>
本実施形態によるドリフト補正の詳細について説明する前に、フレーム画像間のドリフト量について、図2を参照して説明する。
図2では、観察パターンを一次元と二次元に分類してドリフト量を定義している。ここで、一次元パターンとは、フレーム画像の或る一方向にほとんど一様なパターンであって、例えば図2Aに示すようなラインパターンがあげられる。一方、二次元パターンとは、前記一次元パターン以外の全てが該当し、例えば図2Bに示すようなドットパターンがあげられる。図2では、1枚目フレーム画像と2枚目フレーム画像のパターンの位置関係が分かるように重ねて描いている。
図2Aのラインパターンでは、ラインの長手方向にドリフトが進行してもドリフト量の算出ができないため、長手方向に垂直な方向にドリフト量を算出する。ここでは、1枚目のパターンに較べて2枚目のパターンが右方にシフトしており、その移動量のdxがドリフト量となる。一方、図2Bのドットパターンでは、パターンのドリフトは二次元方向となる。ここでは、1枚目のパターンに較べて2枚目のパターンが右上方にシフトしており、その移動量dxyがドリフト量となる。ドリフト量dxyは、フレーム画像の横方向のドリフト量dxと縦方向のドリフト量dyに分解することができる。ドリフト補正は、二枚目のフレーム画像を前記で得られたドリフト量だけずらして一枚目のフレーム画像に重ね合わせて行う。
なお、本発明では、発生するドリフト量は一定ではなく、画像間ごとに異なっている場合にも対応できるように、ドリフト補正処理を実行する。
<取得される画像の種類>
次に、走査電子顕微鏡で得られる画像の種類について、画像の形成過程と組み合わせて説明する。画像の種類としては、フレーム画像とフィールド画像に分類され、フレーム画像は観察視野全体を一度走査して得られた画像に相当し、フィールド画像は視野の一部を一度走査して得られた画像、すなわち、フレーム画像を構成する要素画像、と定義する。フレーム画像は全フィールド画像を足し合わせて作成される。
ここでは、代表的な走査方法の一つであるインタレース走査を用いた場合の画像の分類について説明する。簡単のため、画像のライン数は6にしている。インタレース走査とは、画像の奇数ラインを上から順番に走査した後に偶数ラインを上から順番に走査して1枚の画像を形成する手法である。
図3Aは、インタレース走査におけるフィールド画像(奇数フィールド301、及び偶数フィールド308)を示す図である。インタレース走査では、まず、奇数ラインのみ走査した奇数フィールド画像301と偶数ラインのみ走査した偶数フィールド画像308が取得される。従って、奇数フィールド301と偶数フィールド308には、取得される時間に所定のずれが存在する。
奇数フィールド画像301は、走査した奇数ライン302、304、306のみに画像が形成され、偶数ライン303、305、307には画像が形成されない。一方、偶数フィールド画像308は、偶数ライン310、312、314のみに画像が形成され、奇数ライン309、311、313には画像が形成されない。
これら奇数フィールド画像と偶数フィールド画像から図3Bの1フレーム画像が形成される。図3Bの1フレーム画像においてパターンの形状を認識することは可能であるが、1フレーム画像は観察視野を一度だけ走査して得られた信号を用いて作成しているためS/N比が悪く、そのままではパターンの観察には適さない。
そこで、同じ観察視野を繰り返して走査し、図3Bの1フレーム画像を複数枚連続して取得し、これらを重ね合わせることでノイズを低減してS/N比を向上させた図3C複数フレーム画像が形成される。パターンの観察や計測には、図3Cの複数フレーム画像が用いられ、この複数フレーム画像を一般にSEM画像と呼ぶ。
<画像補正処理の内容>
以下に、図1に示される走査電子顕微鏡100において実行される画像補正処理について説明する。図4は、本実施形態による画像補正処理を説明するためのフローチャートである。
まず、ステージ(試料台)を動かして測定点に移動し、ステージの位置を固定した状態において、電子線で試料108が走査される。試料108から発生した二次電子及び/又は反射電子を用いて、データ処理部111は、同一視野において複数のフィールド画像で構成される1フレームの画像を連続して複数枚取得する。得られた複数のフレーム画像はそれぞれ画像記憶部112に保存される(S401)。
次いで、補正演算処理部113は、1フレーム目の画像を基準として、2フレーム目の画像間のドリフト量を算出するが、ここでは、フレーム間の垂直方向の移動量を算出する(S402)。このフレーム間の垂直方向の移動量(垂直方向のドリフト量)は、画像記憶部112或いは図示しないメモリに一時的に保持される。そして、ここで算出されたフレーム画像間のドリフト量の垂直方向の動き量は、フィールド画像間の動き量に換算される。つまり、フレーム#1(フィールド#1−1及び#1−2で構成される)及びフレーム#2(フィールド#2−1及び#2−2で構成される)の間の垂直方向のドリフト量がy1であるとすると、フィールド#1−1及び#1−2、フィールド#1−2及び#2−1の間の垂直方向のドリフト量を、例えば、それぞれy1/2とする。フィールド間のドリフト量に換算されるフレーム間の垂直方向のドリフト量は、フィールド画像が撮影されるタイミングに応じて、フレーム間の垂直方向のドリフト量を内分すればよい。ここでは、フィールド画像が時間的に等間隔に撮影されると仮定する。
続いて、補正演算処理部113は、前フレーム画像(例えば、1フレーム目の画像)と、現フレーム画像(例えば、2フレーム目の画像)とを、それぞれフィールド画像1及び2に分離する(S403)。時間的に古いフィールド画像をフィールド画像1とし、時間的に新しいフィールド画像をフィールド画像2とする。フィールド画像は、垂直方向のライン数が少ないため、線形補間等を用いて、フレーム画像と同じサイズに補間したのちに、後述する水平方向のドリフト量を算出するものとする。
そして、補正演算処理部113は、フレーム間のドリフト量から換算されたフィールド間の垂直動き量を固定値として用い、前フィールド画像2と、現フィールド画像1との水平方向のドリフト量算出、および、現フィールド画像1と、現フィールド画像2との水平方向のドリフト量を算出する(S404)。前フィールド画像2と現フィールド画像1との水平方向のドリフト量は、各フレーム画像を積算する際に用いられる各フレーム画像間の水平方向のドリフト量に相当するものとして画像記憶部112或いは図示しないメモリに一時的に保持される。また、フレーム間の垂直ドリフト量(S402)からフィールド画像間のドリフト量への換算は、上述したように、フレーム間のドリフト量の半分とする。つまり、図3で図示したように、インタレース走査時には1フレームの画像は2フィールドの画像(奇数フィールド画像と偶数フィールド画像)から構成されている。インタレース走査では、フィールド画像の取得時間は1フレームの画像取得時間の半分であるため、ステップS402で算出したフレーム間の垂直ドリフト量の半分の値を、フィールド間ドリフト量の値として用いる。
さらに、補正演算処理部113は、S404の処理で算出したドリフト量、及びS402で算出した垂直方向のドリフト量の半分(上記y1/2の量に相当)だけ各フィールド画像をシフトさせ、位置合わせする(S405)。
次いで、データ処理部111は、ドリフト量だけシフトされたフィールド1の画像(基準フィールド画像)をフィールド2の画像に重ね合わせ、新たなフレーム画像を作成する(S406)。なお、ここでは、時間的に古い画像であるフィールド1の画像を基準フィールド画像としている。もちろん、時間的に新しいフィールド画像2をシフトして基準フィールド画像であるフィールド画像1に位置合わせするようにしても良い。
また、補正演算処理部113及びデータ処理部111は、最終フレームの最終フィールドが補正されるまで、ドリフト補正処理(S402〜S406)を繰り返す(S407)。
そして、データ処理部111は、画像記憶部112或いは図示しないメモリから各フレーム間の垂直方向のドリフト量(それぞれ1/2にして用いる)及びフィールド間の水平方向のドリフト量(前フィールド画像2と現フィールド画像1との間における水平方向のドリフト量)を読み出し、当該垂直方向及び水平方向のドリフト量を用いて、フィールド間ドリフト量を補正して得られた各フレーム画像の位置合わせを行いながら積算して積算画像を生成する(S408)。
最後に、データ処理部111は、S408で作成された複数フレーム画像の積算画像をモニタ114に表示する(S409)。その後、モニタ114に表示された複数フレーム画像を用いてパターンの寸法算出が行われることになる。
なお、本実施形態のフレームごとにドリフト量を算出するステップS402については、低S/N比の画像でも高精度計算が可能な位相相関法を適用してもよいし、これに限らず、テンプレートマッチング等の画像間の位置ずれ量算出が可能な画像演算法を適用しても良い。
<GUIの構成例>
図6は、本発明の画像補正処理の環境設定を行うためのGUI(Graphical User Interface)の画面構成例を示す図である。
画像観察時において、オペレータは、ドリフト補正を実行するかしないかをスイッチ501(ラジオボタンで図示)により指示する。また、ドリフト補正を「する」を選択した場合には、補正方法が選択可能になっている(502参照)。例えば、GUI上では、補正方法として、フレーム補正とフィールド補正、および本実施形態で示す補正(フレーム/フィールド補正)が選択可能となっている。
フレーム補正は、ドリフト補正の単位をフレームに限定し、1フレームごとにドリフト補正を行うモードである。フィールド補正では、ドリフト補正の単位をフィールドに限定し、1フィールドごとにドリフト補正を行うモードである。フレーム/フィールド補正は、垂直方向の動きはフレーム間のドリフト量算出を利用し、水平方向の動きはフィールド間のドリフト量算出を利用するモードである。ここでは、フィールドの単位を指定することもでき、例えばフィールド数を「2」と指定すれば、1フレームを2フィールドに分解し、それぞれ補正を行うことになる。
本実施形態で説明するような環境設定画面を設けることにより、ドリフト補正の具体的な手法を任意に設定することが可能となる。なお、GUIとして、モニタ114を共用することができる。
本実施形態において、フィールド画像補正を行うことにより、フレーム画像取得中のドリフトが補正され、鮮明なフレーム画像を得ることができることが分かっている。
(2)第2の実施形態
第2の実施形態は、フィールド画像間の各ドリフト量を補正しながら、取得した複数のフレームを積算した積算画像を生成して表示する処理に関する。なお、第1の実施形態で示した走査型電子顕微鏡の100の構成(図1)、フレーム画像間のドリフト量の説明(図2)、及び取得される画像の種類の説明(図3)は、特段の事情がない限り、第2の実施形態でも適用されるものである。
<積算画像生成の概要>
図6は、第2の実施形態による積算画像を生成する処理の概要を説明するための図である。
まず、フレーム#1とフレーム#2の間の垂直方向の移動量(ドリフト量:y1)が求められる(シーケンス(i))。
フィールド#1−1とフィールド#1−2との間の水平方向のドリフト量x1が求められる(シーケンス(ii))。このとき、垂直方向のドリフト量は、第1の実施形態で説明したように、y1/2に固定されている。
そして、取得時間が古い画像であるフィールド#1−1を基準画像とし、それを水平方向x1、垂直方向y1/2だけシフトさせてフィールド#1−2に位置合わせをして両者を積算する(シーケンス(iii))。
次に、フィールド#1−2とフィールド#2−1の間の水平方向の移動量(ドリフト量:x2)が求められる(シーケンス(iv))。このとき垂直方向の移動量はシーケンス(ii)で用いたy1/2に固定されている。
シーケンス(iv)で求めたドリフト量x2及びy1/2を用いて、シーケンス(iii)で求めた積算画像を、フィールド#2−1の位置に合わせて積算する(シーケンス(v))。
さらに、シーケンス(v)で求めた積算画像にフィールド#2−2を一時的に積算する(シーケンス(vi))。この時点ではこれら2つの画像の位置合わせは正確にできないが、フレーム#3との間で位置合わせを行う(垂直方向の移動量y2を求める)ために一時的な積算画像を生成する。
そして、シーケンス(vi)で求めた一時的な積算画像を基準画像としてフレーム#3との間の垂直方向の移動量(ドリフト量:y2)が求められる(シーケンス(vii))。
続いて、シーケンス(v)で求めた積算画像を基準画像とし、基準画像のフィールド画像(フィールド1に相当する画像)とフィールド#2−2との間の水平方向の移動量(ドリフト量:x3)が求められる(シーケンス(viii))。
そして、ドリフト量x3とy2/2を用いて、シーケンス(v)で求めた積算画像をフィールド#2−2に位置合わせをして積算する(シーケンス(ix))。ここまでで2フレーム分の画像の積算が完了したことになる。
さらに、シーケンス(ix)で求めた積算画像を基準画像として、フィールド#3−1との間の水平方向の移動量(ドリフト量:x4)が求められる(シーケンス(x))。このシーケンスは、シーケンス(iv)と同様の処理を行うものである。従って、垂直方向の移動量は、y2/2に固定される。
そして、以降、シーケンス(v)からの処理が繰り返されて、ドリフト量補正を行いながら、所定数のフレーム画像の最終フィールドまでの積算演算が実行される。ただし、最終フィールドについては垂直方向の移動量を求めることができないため、その前のフィールドの垂直方向の移動量をコピーして用いることとする。
<ドリフト補正及び積算画像生成処理の内容>
図7は、本発明の第2の実施形態による、ドリフト補正(位置合わせ)をしながら積算フレーム画像を生成する処理を説明するためのフローチャートである。
まず、走査電子顕微鏡100において、ステージを動かして測定点に移動し、データ処理部111は、同一視野において1フレームの画像を連続して複数枚取得する。なお、以下の処理フローは、全ての画像取得が終わった後に処理を開始としても良いし、1枚のフレーム画像が取得されるたびに開始することも可能である。
データ処理部111は、得られたフレーム画像は画像記憶部112に保存する(S701)。
補正演算処理部113は、1フレーム目の画像を基準フレーム画像とした2フレーム目の垂直方向の画像のドリフト量(移動量)を算出する(S702)。この処理は、図6のシーケンス(i)に相当する。
データ処理部111は、基準フレーム画像(例えば1フレーム目の画像)と、現フレーム画像(例えば2フレーム目の画像)をそれぞれ、フィールド画像1及び2に分離する(S703)。時間的に古いフィールド画像をフィールド画像1、時間的に新しいフィールド画像をフィールド画像2とする。フィールド画像は、垂直方向のライン数が少ないため、線形補間等を用いて、フレーム画像と同じサイズに補間したのちに、ドリフト量を算出するものとする。
補正演算処理部113は、S702で算出されたフレーム間の垂直方向のドリフト量(例えば、図6のy1)からフィールド間のドリフト量に換算した値(例えば、y1/2)を算出し、垂直方向のドリフト量として固定した後に、基準フィールド画像1と、基準フィールド画像2の間の水平方向のドリフト量(例えば、図6のx1)を算出する(S704)。この時、基準フィールド画像1は、これまでのドリフト補正を用いた積算画像を用い、基準フィールド画像2はドリフト補正されていないフィールド画像を用いる。これらの画像間の関係は、図6のシーケンス(ii)に示されている。
補正演算処理部113は、S704の処理で算出したドリフト量(x1及びy1/2)だけ基準フィールド画像1をシフトさせる(S705)。
そして、データ処理部111は、シフトされた基準フィールド画像にフィールド画像2を積算し、新たな基準フレーム画像を作成する(S706)。この処理は、図6のシーケンス(iii)に相当する。
次に、補正演算処理部113は、新たに積算された基準フレーム画像(ドリフト補正されて積算された合成(積算)画像)と現フィールド画像1(例えば、図2におけるフィールド#2−1)の水平方向のドリフト量を算出する(S707)。この際、垂直方向のドリフト量は、S704と同じ値を用いる。この処理は、図6のシーケンス(iv)に相当する。
データ処理部111は、得られた水平方向のドリフト量及び垂直方向のドリフト量に基づいて、基準フレーム画像をシフトし(S708)、シフトされた基準フレーム画像に対し、現フィールド画像1を積算する(S709)。これらの処理は、図6のシーケンス(v)に相当する。
続いて、補正演算処理部113は、S709で求めた積算画像に、現フィールド画像2(例えば、図6のフィールド#2−2)を一時的に積算し、その一時的な積算画像を基準フレーム画像とし次フレーム(例えば、図6のフレーム#3)との間で垂直方向のドリフト量(例えば、図6のy2)を算出する(S710)。この処理は、図6のシーケンス(vi)及び(vii)に相当する。
そして、補正演算処理部113は、S709で求めた積算画像を基準画像として、その基準画像のフィールド画像と現フィールド画像2(例えば、図6のフィールド#2−2)との間の水平方向のドリフト量(例えば、図6のx3)を求める(S711)。この処理は、図6のシーケンス(viii)に相当する。
さらに、データ処理部111は、S709で求めた積算画像を基準画像とし、この基準画像を、求めたドリフト量分シフトして(例えば、図6の水平方向にx3、垂直方向にy2/2)、現フィールド画像2(例えば、図6のフィールド#2−2)と積算する(S712)。この処理は、図6のシーケンス(ix)に相当する。
データ処理部111は、最終フィールドまでの処理を終了したか否か判断し(S713)、最終フィールドまで処理が完了している場合には、それまでに求めた積算画像を出力する(S714)。
最終フィールドまでの処理が完了していない場合には、処理はS715に移行し、補正演算処理部113は、S712で求めた積算画像と次フレームのフィールド画像1(例えば、図6のフィールド#3−1)との間の水平方向のドリフト量を求める(S715)。
そして、補正演算処理部113は、S709からの処理(各フレームのドリフト量算出および、基準画像のシフト処理)を最終フィールドに至るまで繰り返し、積算画像を求めて出力する。なお、最終フレームのフィールド画像の位置合わせに関しては、最終フィールドの垂直方向の移動量は求められないため(次フレームがないため)、その前のフィールドの垂直方向の移動量をコピーして用いるようにすれば良い。
データ処理部111は、S714で作成されたフレーム積算画像をモニタ114に表示する。そして、オペレータは、モニタ114に表示された積算フレーム画像を用いてパターンの寸法算出を行うことができる。
なお、位相限定相関法を用いた場合には、積算画像である基準画像と、ドリフト量算出対象であるフィールドもしくは、フレームの輝度差の調整を行う必要はない。しかし、テンプレートマッチング等の輝度差が相関演算に影響するような手法を用いた場合には、積算画像の積算枚数に応じて、一方の輝度値を調整することが必要となる。
以上、本実施形態では、第1の実施形態とは異なり、ドリフト量算出の基準となる画像が、各フィールドもしくは、各フレームのドリフト量算出のたびに、ドリフト量を補正されながら、積算されて逐次更新されていくという特徴がある。このことにより、S/N比の悪いフレーム画像やフィールド画像であっても、ドリフト量算出精度をある程度高めることが可能となる。
(3)変形例
ここでは、GUIの変形例について説明する。走査電子顕微鏡100の電子顕微鏡部101は、インタレース撮像が行われたという情報をデータ処理部111に伝送する。そして、データ処理部111は、操作メニュー(例えばGUI)において、インタレース位置合わせ処理、インタレース・プログレッシブ位置合わせ処理(本発明の第1及び第2の実施形態)をあらかじめ選択状態にしておくことにより、ユーザーに、インタレース特有の位置合わせ処理を行うことを促すという構成も考えられる。つまり、インタレースによって画像が取得された場合には、予めGUI(図5参照)において「ドリフト補正をする」が自動的に選択されるようになっている。従って、プログレッシブによって画像が取得された場合には、このような自動選択はなされない。
また、ドリフト補正の処理の自動選択をする際には、像ドリフトが発生しやすい条件(例えば加速電圧等)を加味し、像ドリフト補正をON(補正を行う)、OFF(補正を行わない)等の操作メニューをあらかじめ選択状態にしておくことも可能である。
(4)その他
本発明は、実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
さらに、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。
最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連することはなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによってでも実装できることを理解する必要がある。更に、汎用目的の多様なタイプのデバイスがここで記述した内容に従って使用可能である。ここで述べた方法のステップを実行するのに、専用の装置を構築するのが有益な場合もある。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本発明は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点に於いて限定の為ではなく説明の為である。本分野にスキルのある者には、本発明を実施するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせがあることが解るであろう。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。
加えて、本技術分野の通常の知識を有する者には、本発明のその他の実装がここに開示された本発明の明細書及び実施形態の考察から明らかになる。記述された実施形態の多様な態様及び/又はコンポーネントは、単独又は如何なる組み合わせでも使用することが出来る。明細書と具体例は典型的なものに過ぎず、本発明の範囲と精神は後続する請求範囲で示される。
100・・・走査電子顕微鏡、101・・・電子顕微鏡部、102・・・制御部、103・・・表示部、104・・・電子源、105・・・集束レンズ、106・・・偏向器、107・・・対物レンズ、108・・・試料、109・・・試料台、110・・・検出器、111・・・データ処理部、112・・・画像記憶部、113・・・補正演算処理部、114・・・モニタ

Claims (15)

  1. 走査電子顕微鏡を用いて電子線を試料に照射しながら走査し、当該試料から放出される信号を検出して形成された画像を処理する画像処理装置であって、
    前記試料の観察視野を走査して得られるフレーム画像を複数枚保存する画像記憶部と、
    前記フレーム画像及び前記フレーム画像を構成するフィールド画像間のドリフト量を算出する補正演算処理部と、
    前記フィールド画像間のドリフト量に基づき前記フィールド画像をドリフト補正し、重ね合わせるデータ処理部と、を有し、
    前記補正演算処理部は、2つのフレーム画像を用いて当該フレーム画像間の垂直方向のドリフト量を算出し、当該フレーム画像間の垂直方向のドリフト量からフィールド画像間の垂直方向のドリフト量を算出し、2つのフィールド画像を用いて当該フィールド画像間の水平方向のドリフト量を算出し、
    前記データ処理部は、前記フィールド画像間の垂直方向のドリフト量と前記水平方向のドリフト量に基づいて、フィールド画像の位置合わせをして重ね合わせ、ドリフト補正を施したドリフト補正フレーム画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記データ処理部は、前記画像記憶部に記憶された複数枚のフレーム画像のそれぞれについて前記ドリフト補正フレーム画像を生成し、複数枚のドリフト補正フレーム画像を積算して積算フレーム画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項2において、
    前記補正演算部は、前記画像記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像のそれぞれの間の垂直方向のドリフト量と、それから推定されるそれぞれのフィールド画像間の垂直方向のドリフト量と、各フレーム画像を構成するフィールド画像間の水平方向のドリフト量であるフレーム内水平方向ドリフト量と、連続するフレーム画像における、時間的に前のフレーム画像の第2のフィールド画像と時間的に後のフレーム画像の第1のフィールド画像との間の水平方向のドリフト量であるフレーム間水平方向ドリフト量と、を算出し、
    前記データ処理部は、前記フィールド画像間の垂直方向のドリフト量及び前記フレーム内水平方向ドリフト量を用いて、前記それぞれのフレーム画像において前記ドリフト補正フレーム画像を生成し、前記フィールド画像間の垂直方向のドリフト量及び前記フレーム間水平方向ドリフト量を用いて、前記生成した複数のドリフト補正フレーム画像を積算して前記積算フレーム画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1において、
    前記データ処理部は、前記補正演算部で算出された、前記フィールド画像間の垂直方向及び水平方向のドリフト量を用いて、前記複数のフレーム画像のそれぞれを構成する複数のフィールド画像の位置合わせをしながら順次積算して前記積算フレーム画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
  5. 請求項4において、
    前記補正演算部は、前記積算フレーム画像がある場合には、当該積算フレーム画像と、それよりも時間的に後に取得された対象フレーム画像との間の垂直方向のドリフト量及びそれから推定されるフィールド間の垂直方向のドリフト量と、前記積算フレーム画像の第1のフィールド画像と前記対象フレーム画像の第1のフィールド画像との間の水平方向のドリフト量と、を算出し、
    前記データ処理部は、前記フィールド間の垂直方向のドリフト量と、前記積算フレーム画像の第1のフィールド画像と前記対象フレーム画像の第1のフィールド画像との間の水平方向のドリフト量とを用いて、前記積算フレーム画像と前記対象フレームのフィールド画像を逐次積算することを特徴とする画像処理装置。
  6. 請求項1において、
    前記データ処理部は、前記走査電子顕微鏡の撮像時の条件を取得し、当該撮像時の条件に応じたドリフト補正条件を表示部に提示することを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項1において、
    さらに、前記ドリフト補正画像が積算されて生成される積算フレーム画像を表示するための表示部を有することを特徴とする画像処理装置。
  8. 走査電子顕微鏡を用いて電子線を試料に照射しながら走査し、当該試料から放出される信号を検出して形成された画像を処理する画像処理方法であって、
    データ処理部が、前記試料の観察視野を走査して得られる複数のフレーム画像を画像記憶部に保存するステップと、
    補正演算処理部が、前記画像記憶部から読み出された2つのフレーム画像間の垂直方向のドリフト量を算出する第1のステップと、
    前記補正演算処理部が、前記フレーム画像を構成するフィールド画像間の水平方向のドリフト量を算出する第2のステップと、
    前記補正演算処理部が、前記フレーム画像間の垂直方向のドリフト量から当該フレーム画像を構成するフィールド画像間の垂直方向のドリフト量を算出する第3のステップと、
    前記データ処理部が、前記フィールド画像間の垂直方向のドリフト量と前記水平方向のドリフト量に基づいて、フィールド画像の位置合わせをして重ね合わせ、ドリフト補正を施したドリフト補正フレーム画像を生成する第4のステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  9. 請求項8において、さらに、
    前記データ処理部が、前記画像記憶部に記憶された複数枚のフレーム画像のそれぞれについて生成された複数のドリフト補正フレーム画像を積算して積算フレーム画像を生成する第5のステップを有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 請求項9において、
    前記第1のステップにおいて、前記補正演算部は、第1のフレーム画像と、当該第1のフレーム画像よりも時間的に後に取得された第2のフレーム画像との間で、前記フレーム画像間の垂直方向のドリフト量を算出し、
    前記方法は、さらに、前記データ処理部が、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像のそれぞれを、第1のフィールド画像と第2のフィールド画像に分解するステップを含み、
    前記第2のステップは、
    前記補正演算部が、前記第1のフレーム画像の前記第2のフィールド画像と前記第2のフレーム画像の前記第1のフィールド画像との間で水平方向のドリフト量を算出してこれを第1種水平ドリフト量とするステップと、
    前記補正演算部が、前記第2のフレーム画像における前記第1及び第2のフィールド画像間で水平方向のドリフト量を算出してこれを第2種水平ドリフト量とするステップと、を含み、
    前記第4のステップにおいて、前記データ処理部は、前記フィールド画像間の垂直方向のドリフト量と前記第2種水平ドリフト量とを用いて前記ドリフト補正フレーム画像を生成し、
    前記第1乃至第4のステップが、前記画像記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像についての処理が終了するまで繰り返され、
    前記第5のステップにおいて、前記データ処理部は、複数の前記フィールド画像間の垂直方向のドリフト量と、複数の前記第1種水平ドリフト量とを用いて、前記生成された複数のドリフト補正フレーム画像のそれぞれの位置合わせを行い、積算フレーム画像を生成することを特徴とする画像処理方法。
  11. 請求項8において、
    前記データ処理部は、前記補正演算部によって算出された、前記フィールド画像間の垂直方向及び水平方向のドリフト量を用いて、前記複数のフレーム画像のそれぞれを構成する複数のフィールド画像の位置合わせをしながら順次積算して前記積算フレーム画像を生成することを特徴とする画像処理方法。
  12. 請求項11において、
    前記第1のステップにおいて、前記補正演算部は、第1のフレーム画像と、当該第1のフレーム画像よりも時間的に後に取得された第2のフレーム画像との間で、前記フレーム画像間の垂直方向のドリフト量を取得し、
    前記方法は、さらに、前記データ処理部が、前記第1のフレーム画像と前記第2のフレーム画像のそれぞれを、第1のフィールド画像と第2のフィールド画像に分解するステップを含み、
    前記第2のステップにおいて、前記補正演算部は、前記第1のフレーム画像の前記第1及び第2のフィールド画像の間の水平方向のドリフト量であるフレーム内水平方向ドリフト量を算出し、
    前記第4のステップにおいて、前記データ処理部は、前記フィールド間の水平方向のドリフト量及び前記フィールド間の垂直方向のドリフト量を用いて、前記第1のフレーム画像の前記第1のフィールド画像と前記第2のフィールド画像を、積算して前記ドリフト補正フレーム画像を生成し、
    前記方法は、さらに、
    前記補正演算部が、前記ドリフト補正フレーム画像の第1のフィールド画像と、前記第2のフレーム画像の第1のフィールド画像との間の水平方向のドリフト量であるフレーム間水平方向ドリフト量を算出する第5のステップと、
    前記データ処理部が、前記フレーム間水平方向ドリフト量と前記フィールド間の垂直方向のドリフト量を用いて、前記ドリフト補正フレーム画像と前記第2のフレーム画像の第1のフィールド画像を積算する第6のステップと、
    前記データ処理部が、前記第6のステップで生成した積算画像に前記第2のフレーム画像の第2フィールド画像を一時的に積算する第7のステップと、
    前記補正演算部が、前記第7のステップで生成した一時的な積算画像と前記第2のフレーム画像よりも後に取得された第3のフレーム画像との間で垂直方向のドリフト量を算出する第8のステップと、
    前記補正演算部が、前記第6のステップで生成した積算画像のフィールド画像と前記第2のフレーム画像の第2のフィールド画像との間の水平方向のドリフト量を算出する第9のステップと、
    前記データ処理部が、前記第9のステップで算出した水平方向のドリフト量と、前記第8のステップで算出された垂直方向のドリフト量から得られるフィールド間の垂直方向のドリフト量と、を用いて、前記第6のステップで生成された積算画像と前記第2のフレーム画像の第2のフィールド画像を位置合わせしながら積算する第10のステップと、を有し、
    前記第5乃至第10のステップが前記画像記憶部に記憶された前記複数のフレーム画像についての処理が終了するまで繰り返され、処理対象の全てのフレーム画像が積算されて出力されることを特徴とする画像処理方法。
  13. 請求項8において、さらに、
    前記データ処理部が、前記走査電子顕微鏡の撮像時の条件を取得し、当該撮像時の条件に応じたドリフト補正条件を表示部に提示するステップを有することを特徴とする画像処理方法。
  14. 請求項8において、さらに、
    前記データ処理部が、前記ドリフト補正画像が積算されて生成される積算フレーム画像を表示部に表示するステップを有することを特徴とする画像処理方法。
  15. 請求項8に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを格納するコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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