JP2014074492A - 磁気軸受 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】所定のティース(24)は、周方向両側に並ぶ一方のティース(24)との間隔(P1)を、他方のティース(24)との間隔(P2)よりも大きく形成しつつ、間隔(P1)の狭い方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きを同じにし、間隔(P2)がより大きい方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きを互いに異ならせる。
【選択図】図2
Description
円環状のバックヨーク(23)の内周側に複数のティース(24)が周方向に並び、それぞれのティース(24)が回転軸(13)と対向するステータコア(22)と、
それぞれのティース(24)に巻回されたコイル(26)とを備え、
所定のティース(24)は、周方向両側に並ぶ一方のティース(24)との間隔(P1)が、他方のティース(24)との間隔(P2)よりも大きく形成され、間隔(P1)の狭い方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きが同じであり、間隔(P2)がより大きい方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きが互いに異なることを特徴とする。
〈全体構成〉
本発明の実施形態として磁気軸受を適用したターボ圧縮機を説明する。図1は、本発明の実施形態1のターボ圧縮機(1)の構造を示す概略図である。ターボ圧縮機(1)は、図1に示すように、ケーシング(2)、羽根車(9)、電動機(10)、制御部(30)、及び電源部(40)を備えている。
以下の説明では、軸方向とは駆動軸(13)の軸心の方向をいい、径方向とは前記軸心と直交する方向をいう。また、外周側とは前記軸心からより遠い側をいい、内周側とは前記軸心により近い側をいう。
ティースを等ピッチに配置した磁気軸受(説明の便宜のため従来の磁気軸受と呼ぶ)では、ステータコアのティース幅を広く取るほど、ティースの間隔が狭くなるため、従来の磁気軸受では、ティース幅を広く取ると漏れ磁束が懸念される。
以上のとおり本実施形態によれば、ティース(24)間の漏れ磁束の低減を図ることが可能になるので、磁気軸受(20)において、エネルギー効率が向上する。それにより、磁気軸受(20)の小型化、延いてはコスト低減を図ることが可能になる。
図4は、本発明の実施形態2の磁気軸受(20)の横断面図である。図4に示すように、ステータコア(22)には、12個のティース(24)が設けられている。すなわち、磁気軸受(20)に設ける磁極の数は、前記のような16個には限らない。この例においても、それぞれのティース(24)は、周方向両側に並ぶ一方のティース(24)との間隔(P1)を、他方のティース(24)との間隔(P2)よりも大きく形成してある。なお、それぞれのティース(24)は、外周側の周方向幅と、最内周側の周方向の幅とが同じ幅(W0)である。
図5は、本発明の実施形態3の磁気軸受(20)の横断面図である。図5に示すように、ステータコア(22)には、12個のティース(24)が設けられている。この例では、3つのティース(24)によって、1つのグループ(ティース群(28)と呼ぶ)を構成し、ティース群(28)内の中心部のティース(24)は、周方向両側のティース(24)とそれぞれ磁気ループ(ML)を形成する。これを具体的に図5で見ると、例えばティース(24-1)、ティース(24-2)、及びティース(24-3)の3つでひとつのティース群(28-1)を構成し、ティース(24-4)、ティース(24-5)、及びティース(24-6)の3つで別のティース群(28-2)を構成している。ティース群(28)を構成する3つのティース(24)のコイル(26)は直列接続してある。直列接続のコイル(26)は、電源部(40)に接続してあり、該電源部(40)から電力を供給する。勿論、これらの3つのティース(24)を並列接続して使用することも可能である。
図6は、本発明の実施形態4の磁気軸受(20)の横断面図である。本実施形態は、実施形態1の磁気軸受(20)の構成を変更したものである。具体的には、ステータコア(22)は、互いに隣接し且つ径方向で磁束の流れる向きが同じティース(24)が、内周端で互いに接触するように形成されている。図6の例では、例えばティース(24-2)とティース(24-3)の先端が接触している。より詳しくは、径方向で磁束の流れる向きが同じ2つのティース(24)は一体的(すなわちP1がゼロ)に形成されている。すなわち、本発明では、ティース(24)とはコイル(26)毎の単位であり、ティース(24)の「間隔」とは、ゼロの場合も含む概念である。
図7は、本発明の実施形態5の磁気軸受(20)の横断面図である。図7は、16極の磁気軸受(20)の例ある。本実施形態では、ステータコア(22)は、バックヨーク(23)の部分を境界とした8個のコアブロック(22a)を結合して構成されている。より詳しくは、図7に示すように、コアブロック(22a)は、互いに径方向で磁束の流れる向きが同じティース(24)の間、すなわちティース(24)の間隔がより狭い部位が境界(B)となるように構成してある。これにより、それぞれのコアブロック(22a)は、ひとつのティース対(27)を含むことになる。
発明の実施形態6では、回転軸(13)の変位を検出する変位センサの取付け構造を説明する。図8は、変位センサ(50)の取付け位置を例示する横断面図である。また、図9は、変位センサ(50)の取付け位置を例示する縦断面図である。
一般的な磁気軸受では、変位センサは、コイルエンド上に何らかのベース部材を用いて搭載される例(従来例と呼ぶ)が多い。これに対し本実施形態では、ティース(24)先端部の軸方向端面に変位センサ(50)を搭載できる。その結果、従来例と比べ、磁気軸受(20)の軸方向の全長をよりコンパクトにすることが可能になる。
発明の実施形態7では、コイル(26)の結線を説明する。図11は、コイル(26)の結線状態を例示する。実施形態1でも説明したように、磁気軸受(20)では、4つ単位でコイル(26)が直列接続されている。図11の例でも、ティース(24-1,2,3,4)のコイル(26)が直列接続されている。これにより、ティース(24-1,2,3,4)において形成された電磁石(25)は、4つ一組で+X方向の吸引力を発生する。なお、図中のT1,T2,T3,T4は、直列接続されたコイル(26)に電力を供給する端子である。これらの端子(T1,T2,T3,T4)は、電源部(40)に接続される。
なお、ティース対(27)を構成するティース(24)の側面(S)は必ずしも平行である必要はない。
13 駆動軸(回転軸)
22 ステータコア
22a コアブロック
23 バックヨーク
24 ティース
26 コイル
50 変位センサ
円環状のバックヨーク(23)の内周側に複数のティース(24)が周方向に並び、それぞれのティース(24)が回転軸(13)と対向するステータコア(22)と、
それぞれのティース(24)に巻回されたコイル(26)とを備え、
所定のティース(24)は、周方向両側に並ぶ一方のティース(24)との間隔(P1)が、他方のティース(24)との間隔(P2)よりも大きく形成され、間隔(P1)の狭い方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きが同じであり、間隔(P2)がより大きい方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きが互いに異なり、
互いに隣接し且つ径方向の磁束の流れる向きが同じティース(24)同士の先端部に切欠き(24a)が形成されることによって、各ティース(24)は、外周側の周方向幅(W1)が、最内周側の周方向幅(W2)よりも大きいことを特徴とする。
〈全体構成〉
本発明の実施形態として磁気軸受を適用したターボ圧縮機を説明する。図1は、本発明の実施形態1のターボ圧縮機(1)の構造を示す概略図である。ターボ圧縮機(1)は、図1に示すように、ケーシング(2)、羽根車(9)、電動機(10)、制御部(30)、及び電源部(40)を備えている。
以下の説明では、軸方向とは駆動軸(13)の軸心の方向をいい、径方向とは前記軸心と直交する方向をいう。また、外周側とは前記軸心からより遠い側をいい、内周側とは前記軸心により近い側をいう。
ティースを等ピッチに配置した磁気軸受(説明の便宜のため従来の磁気軸受と呼ぶ)では、ステータコアのティース幅を広く取るほど、ティースの間隔が狭くなるため、従来の磁気軸受では、ティース幅を広く取ると漏れ磁束が懸念される。
以上のとおり本実施形態によれば、ティース(24)間の漏れ磁束の低減を図ることが可能になるので、磁気軸受(20)において、エネルギー効率が向上する。それにより、磁気軸受(20)の小型化、延いてはコスト低減を図ることが可能になる。
図4は、本発明の関連技術1の磁気軸受(20)の横断面図である。図4に示すように、ステータコア(22)には、12個のティース(24)が設けられている。すなわち、磁気軸受(20)に設ける磁極の数は、前記のような16個には限らない。この例においても、それぞれのティース(24)は、周方向両側に並ぶ一方のティース(24)との間隔(P1)を、他方のティース(24)との間隔(P2)よりも大きく形成してある。なお、それぞれのティース(24)は、外周側の周方向幅と、最内周側の周方向の幅とが同じ幅(W0)である。
図5は、本発明の関連技術2の磁気軸受(20)の横断面図である。図5に示すように、ステータコア(22)には、12個のティース(24)が設けられている。この例では、3つのティース(24)によって、1つのグループ(ティース群(28)と呼ぶ)を構成し、ティース群(28)内の中心部のティース(24)は、周方向両側のティース(24)とそれぞれ磁気ループ(ML)を形成する。これを具体的に図5で見ると、例えばティース(24-1)、ティース(24-2)、及びティース(24-3)の3つでひとつのティース群(28-1)を構成し、ティース(24-4)、ティース(24-5)、及びティース(24-6)の3つで別のティース群(28-2)を構成している。ティース群(28)を構成する3つのティース(24)のコイル(26)は直列接続してある。直列接続のコイル(26)は、電源部(40)に接続してあり、該電源部(40)から電力を供給する。勿論、これらの3つのティース(24)を並列接続して使用することも可能である。
図6は、本発明の関連技術3の磁気軸受(20)の横断面図である。本関連技術は、実施形態1の磁気軸受(20)の構成を変更したものである。具体的には、ステータコア(22)は、互いに隣接し且つ径方向で磁束の流れる向きが同じティース(24)が、内周端で互いに接触するように形成されている。図6の例では、例えばティース(24-2)とティース(24-3)の先端が接触している。より詳しくは、径方向で磁束の流れる向きが同じ2つのティース(24)は一体的(すなわちP1がゼロ)に形成されている。すなわち、本発明では、ティース(24)とはコイル(26)毎の単位であり、ティース(24)の「間隔」とは、ゼロの場合も含む概念である。
図7は、本発明の実施形態2の磁気軸受(20)の横断面図である。図7は、16極の磁気軸受(20)の例ある。本実施形態では、ステータコア(22)は、バックヨーク(23)の部分を境界とした8個のコアブロック(22a)を結合して構成されている。より詳しくは、図7に示すように、コアブロック(22a)は、互いに径方向で磁束の流れる向きが同じティース(24)の間、すなわちティース(24)の間隔がより狭い部位が境界(B)となるように構成してある。これにより、それぞれのコアブロック(22a)は、ひとつのティース対(27)を含むことになる。
発明の実施形態3では、回転軸(13)の変位を検出する変位センサの取付け構造を説明する。図8は、変位センサ(50)の取付け位置を例示する横断面図である。また、図9は、変位センサ(50)の取付け位置を例示する縦断面図である。
一般的な磁気軸受では、変位センサは、コイルエンド上に何らかのベース部材を用いて搭載される例(従来例と呼ぶ)が多い。これに対し本実施形態では、ティース(24)先端部の軸方向端面に変位センサ(50)を搭載できる。その結果、従来例と比べ、磁気軸受(20)の軸方向の全長をよりコンパクトにすることが可能になる。
発明の実施形態4では、コイル(26)の結線を説明する。図11は、コイル(26)の結線状態を例示する。実施形態1でも説明したように、磁気軸受(20)では、4つ単位でコイル(26)が直列接続されている。図11の例でも、ティース(24-1,2,3,4)のコイル(26)が直列接続されている。これにより、ティース(24-1,2,3,4)において形成された電磁石(25)は、4つ一組で+X方向の吸引力を発生する。なお、図中のT1,T2,T3,T4は、直列接続されたコイル(26)に電力を供給する端子である。これらの端子(T1,T2,T3,T4)は、電源部(40)に接続される。
なお、ティース対(27)を構成するティース(24)の側面(S)は必ずしも平行である必要はない。
13 駆動軸(回転軸)
22 ステータコア
22a コアブロック
23 バックヨーク
24 ティース
26 コイル
50 変位センサ
Claims (8)
- 円環状のバックヨーク(23)の内周側に複数のティース(24)が周方向に並び、それぞれのティース(24)が回転軸(13)と対向するステータコア(22)と、
それぞれのティース(24)に巻回されたコイル(26)とを備え、
所定のティース(24)は、周方向両側に並ぶ一方のティース(24)との間隔(P1)が、他方のティース(24)との間隔(P2)よりも大きく形成され、間隔(P1)の狭い方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きが同じであり、間隔(P2)がより大きい方のティース(24)とは径方向で磁束の流れる向きが互いに異なることを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1の磁気軸受において、
互いに隣接し、且つ径方向の磁束の流れる向きが同じティース(24)同士は、内周端が接触していることを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1又は請求項2の磁気軸受において、
前記ステータコア(22)は、前記バックヨーク(23)の部分を境界(B)とした所定数のコアブロック(22a)を結合して構成されていることを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1から請求項3の何れかの磁気軸受において、
互いに隣接し、且つ径方向の磁束の流れる向きが逆であるティース(24)同士は、周方向で対向する平行な面(S)を有していることを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1から請求項4の何れかの磁気軸受において、
各ティース(24)は、外周側の周方向幅(W1)が、最内周側の周方向幅(W2)よりも大きいことを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1から請求項5の何れかの磁気軸受において、
互いに隣接し、且つ径方向で磁束の流れる向きが互いに異なるティース(24)は、コイル(26)の巻数が同じであることを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1から請求項6の何れかの磁気軸受において、
軸方向から見て前記ティース(24)の先端部の軸方向端面に掛かる位置であって、前記コイル(26)よりも内周側の位置に、回転軸(13)の変位を検出する変位センサ(50)が設けられていることを特徴とする磁気軸受。 - 請求項1から請求項7の何れかの磁気軸受において、
所定の前記コイル(26)は、前記ティース(24)の先端部の軸方向端面側であって、前記コイル(26)よりも内周側で結線されて直列接続されていることを特徴とする磁気軸受。
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