JP2014074334A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼室内のガスを確実に一掃した状態で吸気行程に移行し得る6ストローク運転が可能な内燃機関を提供する。
【解決手段】圧縮行程、爆発行程、排気行程、第1掃気行程、第2掃気行程、および吸気行程を繰り返す6ストローク運転において、第2掃気行程から吸気行程への移行前に排気弁を閉じ、その吸気行程への移行後に吸気弁を開く。
【選択図】図7

Description

この発明は、4ストローク運転および6ストローク運転の機能を有する内燃機関に関する。
圧縮、爆発、排気、吸気の4つの行程を1周期(1サイクル)としてそれを繰り返す4ストローク運転を可能とするとともに、その排気行程と吸気行程との間に燃料噴射を伴わない吸気作用による第1掃気行程および排気作用によるもう1つの第2掃気行程が含まれる6ストローク運転を可能とする内燃機関が知られている(例えば特許文献1,2,3)。
4ストローク運転の場合、排気行程から吸気行程への移行時に吸気弁および排気弁を共に開くいわゆるオーバーラップの設定により、排気の運動エネルギによって吸気を促進することが行われる。ただし、このオーバーラップ時に排気圧力が必要以上に高いと、燃焼室内のガスが吸気弁を通って吸気管側に逆流することがある。逆流したガスは、次の吸気行程において、新しい空気(新気)および燃料の混合気と共に再び燃焼室に流入してしまう。
こうなると、燃焼室に充填される混合気(新気+燃料)がガスと混ざって高温の状態となり、圧縮行程での燃焼が緩慢化することがある。燃焼が緩慢化するとノッキングが生じ易くなり、ノッキングが生じ易いと、燃費低減のために圧縮比を高く設定しようとしてもそれができない。
一方、6ストローク運転の場合、排気行程と吸気行程との間に、燃料噴射を伴わない吸気作用による第1掃気行程と、排気作用によるもう1つの第2掃気行程とが加わるので、排気行程で排出されずに残ったガスを一掃した状態で吸気行程に移ることができる。また、6ストローク運転の場合、4ストローク運転に比べて爆発・燃焼の回数が少ないので、4ストローク運転の場合よりも吸気と排気に伴うポンピング損失を低減できて燃費の低減が図れる。
特開平6−2558号公報 特開平9−291830号公報 特開2011−85111号公報
ただし、掃気行程を有する6ストローク運転であっても、掃気行程中の吸気弁および排気弁の開閉タイミングや排気圧力によっては、燃焼室内のガスを一掃できないまま吸気行程に移行する可能性がある。こうなると、結局は燃焼室に充填される混合気(新気+燃料)がガスと混ざって高温の状態となり、その結果、圧縮行程での燃焼が緩慢化してしまう。
この発明の目的は、燃焼室内のガスを確実に一掃した状態で吸気行程に移行し得る6ストローク運転が可能な内燃機関を提供することである。
請求項1に係る発明の内燃機関は、吸気弁および排気弁の閉による圧縮行程と、吸気弁および排気弁の閉による爆発行程と、吸気弁の閉および排気弁の開による排気行程と、吸気弁の開および排気弁の閉による第1掃気行程と、吸気弁の閉および排気弁の開による第2掃気行程と、吸気弁の開および排気弁の閉による吸気行程とを繰り返す6ストローク運転の機能を有するものであって、前記第2掃気行程から前記吸気行程への移行前に前記排気弁を閉じ、その吸気行程への移行後に前記吸気弁を開く制御手段、を備える。
請求項2に係る発明の内燃機関は、請求項1に係る発明において、さらに、気筒内で往復動し同気筒内に容積可変の燃焼室を形成するピストン、を備える。そして、前記吸気弁は、前記燃焼室に臨む吸気ポートを開閉する。前記排気弁は、前記燃焼室に臨む排気ポートを開閉する。
請求項3に係る発明の内燃機関は、請求項2に係る発明において、ピストンは、前記圧縮行程において下死点から上死点へ復動し、前記爆発行程において上死点から下死点へ往動し、前記排気行程において下死点から上死点へ復動し、前記第1掃気行程において上死点から下死点へ往動し、前記第2掃気行程において下死点から上死点へ復動し、前記吸気行程において上死点から下死点へ往動する。
請求項4に係る発明の内燃機関は、請求項3に係る発明において、制御手段は、前記第2掃気行程から前記吸気行程への移行に際し前記ピストンが上死点に至る前に前記排気弁を閉じ、その吸気行程において前記ピストンが上死点を経た後で前記吸気弁を開く。
この発明によれば、燃焼室内のガスを確実に一掃した状態で吸気行程に移行し得る6ストローク運転が可能な内燃機関を提供できる。
この発明の一実施形態の構成を示す図。 同実施形態の制御を示すフローチャート。 同実施形態における4ストローク/6ストローク選択条件を示す図。 同実施形態の4ストローク運転時の各行程、ピストン位置、吸気弁の開閉、排気弁の開閉の相互関係を時間経過に沿って示すタイムチャート。 同実施形態の4ストローク運転時の各行程の移り変わりおよびクランク角を4つの気筒ごとに対比して示す図。 同実施形態の4ストローク運転時に燃焼室とその周辺部に生じる空気およびガスの状態をピストン位置の変化に伴って順に示す図。 同実施形態の6ストローク運転時の各行程、ピストン位置、吸気弁の開閉、排気弁の開閉の相互関係を時間経過に沿って示すタイムチャート。 同実施形態の6ストローク運転時の各行程の移り変わりおよびクランク角を気筒ごとに対比して示す図。 同実施形態の6ストローク運転時に燃焼室とその周辺部に生じる空気およびガスの状態をピストン位置の変化に伴って順に示す図。
以下、この発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1において、10はレシプロ式の内燃機関で、例えば4気筒式ガソリンエンジンであり、本体20、吸気管31、排気管32、制御部であるECU(Electric Control Unit)50を備える。なお、図1は、4つの気筒のうちの1つの気筒およびその気筒内の燃焼室を代表して示している。
本体20は、シリンダブロック21、およびこのシリンダブロック21に組み付けたシリンダヘッド22を備える。シリンダブロック21は、内部にシリンダ23を有する。このシリンダ23内に、コンロッド61を介してクランクシャフト60に連結されたピストン24が収容される。このピストン24がシリンダ23内で上下方向に往復動することにより、シリンダ23内に容積可変の燃焼室25が形成される。なお、図中のコンロッド61については、一部を省略して示している。
シリンダヘッド22に、点火プラグ26、吸気弁27、および排気弁28が設けられる。吸気弁27は、シリンダヘッド22に形成されて燃焼室25に臨む吸気ポート29を開閉する。排気弁28は、シリンダヘッド22に形成されて燃焼室25に臨む排気ポート30を開閉する。吸気ポート29は、吸気管31に連通する。排気ポート30は、排気管32に連通する。
吸気管31には、吸気量を検出するエアーフローメータ33、および吸気量(空気の量)を決定するスロットル弁34が設けられる。また、吸気管31に吸気管内噴射インジェクタ(MPI)36が設けられる。この吸気管内噴射インジェクタ36は、燃料噴射口が吸気ポート29に向く状態に設けられ、吸気管31内に燃料を噴射する。なお、この実施形態では、吸気管内噴射インジェクタ36を1気筒に1つずつ設けているが、1気筒に複数個ずつ設けてもよい。さらに、吸気管31に、圧力センサ39が設けられる。この圧力センサ39は、吸気管内噴射インジェクタ36の近傍の圧力を検出する。
排気管32に、排出ガスの空燃比を検出する空燃比センサ37、および排出ガスを浄化する触媒38が設けられる。
4ストローク運転時、吸気管内噴射インジェクタ36から噴射される燃料が吸気管31内で吸入空気と混合され、その混合気が吸気弁27の開およびピストン24の下降(往動)により吸気ポート29を通って燃焼室25に流入する(吸気行程)。燃焼室25に流入した混合気は、吸気弁27の閉、排気弁28の閉、およびピストン24の上昇(復動)によって圧縮され(圧縮行程)、点火プラグ26が発生する火花により点火して燃焼・爆発する(爆発行程)。この燃焼・爆発によってピストン24が下降し、このピストン24が再び上昇するのに伴い排気弁28が開き、燃焼室25内のガスが排気ポート30を通って排出される(排気行程)。そして、吸気弁27の開およびピストン24の下降により、空気と燃料との混合気が燃焼室25に再び流入する(吸気行程)。
6ストローク運転では、4ストローク運転の場合の排気行程と吸気行程との間に、燃料噴射を伴わない吸気作用による第1掃気行程(以下、掃気1行程という)と、排気作用による第2掃気行程(以下、掃気2行程という)とが加わる。
40は燃料タンクで、燃料を送り出すためのフィードポンプ41を備える。このフィードポンプ41から送り出される燃料が燃料パイプ42によって吸気管内噴射インジェクタ36に供給される。
一方、ECU50に、吸気管内噴射インジェクタ36、エアーフローメータ33、スロットル弁34、空燃比センサ37、圧力センサ39、フィードポンプ41、電磁アクチュエータ43,44、点火コイル45、クランク角センサ46、冷却水温センサ47、アクセル開度センサ48などが接続される。
電磁アクチュエータ43は、吸気弁27を開閉駆動する。電磁アクチュエータ44は、排気弁28を開閉駆動する。点火コイル45は、点火プラグ26に点火用の駆動電圧を供給する。クランク角センサ46は、ピストン24の上下動に連動するクランクシャフト60の回転角度を検知する。冷却水温センサ47は、本体20の冷却水温度を検知する。アクセル開度センサ48は、アクセル開度(アクセルペダルの踏込み量)を検知する。
そして、ECU50は、主要な機能として次の(1)〜(3)の手段を備える。
(1)冷却水温センサ47の検知温度Twが設定値Tws未満のとき、本体20が早く暖まるよう、4ストローク運転(暖機運転)を実行する第1制御手段。
(2)冷却水温センサ47の検知温度Twが設定値Tws以上のとき、内部メモリに予め記憶されている4ストローク/6ストローク選択条件をエンジン回転数Neおよび要求負荷(エンジン要求トルクともいう)に基づいて参照することにより、4ストローク運転と6ストローク運転とを選択的に実行する第2制御手段。エンジン回転数Neは、クランク角センサ46の検知角度から検出する。要求負荷は、エンジン回転数Neおよびアクセル開度センサ48の検出アクセル開度に基づく演算により検出する。
(3)6ストローク運転時、掃気2行程から吸気行程への移行前に排気弁28を閉じ、その吸気行程への移行後に吸気弁27を開く第3制御手段。具体的には、掃気2行程から吸気行程への移行に際しピストン24が上死点に至る前に排気弁28を閉じ、その吸気行程においてピストン24が上死点を経た後で吸気弁27を開く。
つぎに、ECU50が実行する制御を図2のフローチャートを参照しながら説明する。
エンジン回転数Neおよびアクセル開度センサ48の検出アクセル開度に基づく演算により、要求負荷(エンジン要求トルク)を求める(ステップ101)。
冷却水温センサ47の検知温度Twが設定値Tws未満であれば(ステップ102のNO)、本体20を早く暖機するべく、圧縮、爆発、排気、吸気の4つの行程を1周期(1サイクル)としてそれを繰り返す4ストローク運転を実行する(ステップ105)。
冷却水温センサ47の検知温度Twが設定値Tws以上になると(ステップ102のYES)、内部メモリに予め記憶されている図3の4ストローク/6ストローク選択条件をエンジン回転数Neおよび上記求めた要求負荷に基づいて参照する(ステップ103)。
4ストローク/6ストローク選択条件は、エンジン回転数Neと要求負荷との交点(実測値)が設定値で仕切られる4ストローク運転域と6ストローク運転域のどちらに存しているかに応じて4ストローク運転と6ストローク運転のいずれか一方を選択させるためのもので、基本的に高負荷側を爆発・燃焼の回数が多い方の4ストローク運転域、中・低負荷側を爆発・燃焼の回数が少ない方の6ストローク運転域とするが、例外的に極低回転数側を振動対策として4ストローク域として定めている。6ストローク運転の場合、各気筒の爆発行程の相互の時間間隔が4ストローク運転の場合に比べて広くなるため、極低回転数では共振が生じて車両に低周波数振動が起き易くなる可能性があることから、それに対処するべく、極低回転数時は4ストローク運転の選択を必須としている。
エンジン回転数Neと要求負荷との交点(実測値)が4ストローク運転域にあれば(ステップ104のYES)、4ストローク運転を実行する(ステップ105)。
4ストローク運転時の圧縮行程・爆発行程・排気行程・吸気行程、ピストン24の位置、吸気弁27の開閉、排気弁28の開閉の相互関係を時間経過に沿って示したのが図4に示すタイムチャートである。
すなわち、ピストン24は、圧縮行程で下死点から上死点(TDC)へ復動し、爆発行程で上死点から下死点(BDC)へ往動し、排気行程で下死点から上死点へ復動し、吸気行程で上死点から下死点へ往動する。
吸気弁27は、排気行程から吸気行程への移行に際しピストン24が上死点に至る直前の所定タイミングで開き、その開状態を圧縮行程においてピストン24が下死点を経る直後の所定タイミングまで継続する。排気弁28は、爆発行程から排気行程への移行に際しピストン24が下死点に至る直前の所定タイミングで開き、その開状態を吸気行程においてピストン24が上死点を経る直後の所定タイミングまで継続する。排気行程から吸気行程への移行時にピストン24が上死点の位置にあるとき、排気の運動エネルギによって吸気を促進するべく、吸気弁27および排気弁28が共に開くいわゆるオーバーラップを設定している。
この4ストローク運転時の各行程の移り変わりとクランク角を4つの気筒ごとに対比して示したのが図5である。また、4ストローク運転時に燃焼室とその周辺部に生じる空気およびガスの状態をピストン位置の変化に伴って順に示したのが図6である。
図6中の(a)は圧縮行程から爆発行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する状態、(b)は爆発行程から排気行程への移行時にピストン24が下死点の位置に存する状態、(c)は排気行程から吸気行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する状態、(d)は吸気行程から圧縮行程への移行時にピストン24が下死点の位置に存する状態をそれぞれ示している。
排気行程から吸気行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する(c)の状態では、排気の運動エネルギによって吸気を促進するべく、吸気弁27および排気弁28が共に開くオーバーラップを設定している。ただし、このオーバーラップ時、排気圧力が必要以上に高いと、図示矢印のように、燃焼室25内のガスが吸気弁27を通って吸気管31側に逆流することがある。こうなると、吸気行程から圧縮行程への移行時にピストン24が下死点の位置に存する(d)の状態において、逆流したガスが新気および燃料の混合気と共に再び燃焼室25に流入し、流入した混合気(新気+燃料)がガスと混ざって高温の状態となり、その結果、圧縮行程での燃焼が緩慢化する可能性がある。
一方、エンジン回転数Neと要求負荷との交点(実測値)が6ストローク運転域にあれば(ステップ104のNO)、6ストローク運転を実行する(ステップ106)。
6ストローク運転時の圧縮行程・爆発行程・排気行程・掃気1行程・掃気2行程・吸気行程、ピストン24の位置、吸気弁27の開閉、排気弁28の開閉の相互関係を時間経過に沿って示したのが図7に示すタイムチャートである。
すなわち、ピストン24は、圧縮行程で下死点から上死点(TDC)へ復動し、爆発行程で上死点から下死点(BDC)へ往動し、排気行程で下死点から上死点へ復動し、掃気1行程で上死点から下死点へ往動し、掃気2行程で下死点から上死点へ復動し、吸気行程で上死点から下死点へ往動する。
吸気弁27は、排気行程から吸気行程への移行に際しピストン24が上死点に至る直前の所定タイミングで開き、その開状態を掃気1行程の終了まで継続する。さらに、吸気弁27は、吸気行程においてピストン24が上死点を経た直後の所定タイミングで開き、その開状態を圧縮行程においてピストン24が下死点を経る直後の所定タイミングまで継続する。排気弁28は、爆発行程から排気行程への移行に際しピストン24が下死点に至る直前の所定タイミングで開き、その開状態を掃気1行程においてピストン24が上死点を経る直後の所定タイミングまで継続する。排気弁28は、掃気2行程においてピストン24が下死点を経た直後の所定タイミングで開き、その開状態を掃気2行程から吸気行程への移行に際しピストン24が上死点に至る直前の所定タイミングで閉じる。
排気行程から掃気1行程への移行時にピストン24が上死点の位置にあるとき、排気の運動エネルギによって吸気を促進するべく、吸気弁27および排気弁28が共に開くいわゆるオーバーラップを設定している。また、掃気2行程から吸気行程への移行時にピストン24が上死点の位置にあるとき、ガスを確実に排出するべく、吸気弁27および排気弁28が共に閉じるいわゆるネガティブ・オーバーラップを設定している。
この6ストローク運転時の各行程の移り変わりとクランク角を4つの気筒ごとに対比して示したのが図8である。また、6ストローク運転時に燃焼室とその周辺部に生じる空気およびガスの状態をピストン位置の変化に伴って順に示したのが図9である。
図9中の(a)は圧縮行程から爆発行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する状態、(b)は爆発行程から排気行程への移行時にピストン24が下死点の位置に存する状態、(c)は排気行程から掃気1行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する状態、(d)は掃気1行程から掃気2行程への移行時にピストン24が下死点の位置に存する状態、(e)は掃気2行程の中間においてピストン24が上死点と下死点との中間位置に存する状態、(f)は掃気2行程から吸気行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する状態、(g)は吸気行程の中間においてピストン24が上死点と下死点との中間位置に存する状態をそれぞれ示している。
排気行程から掃気1行程への移行時にピストン24が上死点の位置に存する(c)の状態では、排気の運動エネルギによって吸気を促進するべく、吸気弁27および排気弁28が共に開くオーバーラップを設定している。ただし、このオーバーラップ時、排気圧力が必要以上に高いと、図示矢印のように、燃焼室25内のガスが吸気弁27を通って吸気管31側に逆流することがある。こうなると、掃気1行程から掃気2行程への移行時にピストン24が下死点の位置に存する(d)の状態において、逆流したガスが新気と共に再び燃焼室25に流入し、流入した新気がガスと混ざって高温の状態となる。
しかしながら、次の(e)の状態では、排気弁28が開いて吸気弁27が閉じるので、燃焼室25内の高温状態の空気およびガスは、排気弁28を通って排出される。続く(f)の状態で排気弁28が閉じ、掃気終了となる。そして、続く(g)の状態では、吸気弁27が開いており、残留ガスのない燃焼室25に新気と燃料との混合気が流入する。
このように、燃料噴射を伴わない吸気作用による掃気1行程と、排気作用による掃気2行程とを有することにより、たとえ吸気弁27および排気弁28がオーバーラップして開く(c)の状態でガスが吸気管31側に逆流し、その逆流分のガスが燃焼室25に流入したとしても、その流入したガスを燃焼室25から一掃することができる。
とくに、掃気2行程から吸気行程への移行に際して先ず排気弁28が閉じ、吸気行程に移行した後で吸気弁27が開くことにより、掃気2行程から吸気行程への移行時は吸気弁27および排気弁28が共に閉じるいわゆるネガティブ・オーバーラップが設定された状態にある。したがって、掃気2行程における排気圧力が必要以上に高くなったとしても、掃気2行程において燃焼室25内のガスが吸気管31側に逆流することはなく、次の吸気行程において混合気(新気+燃料)のみが燃焼室25に流入する。すなわち、燃焼室25内のガスを確実に一掃した状態で吸気行程に移行することができる。
燃焼室25内のガスを確実に一掃できるので、吸気行程において燃焼室25に充填される混合気(新気+燃料)の不要な温度上昇を防ぐことができる。よって、爆発行程における燃焼の緩慢化を防ぐことができ、ノッキングが生じ難くなる。ノッキングが生じ難くなれば、圧縮比を高く設定することが可能となり、燃費の低減に貢献できる。
[変形例]
上記実施形態では、吸気管31内に燃料を噴射する吸気管内噴射インジェクタを有するエンジンを例に説明したが、燃焼室25内に直接的に燃料を噴射する筒内噴射インジェクタを有するエンジンでも、また吸気管内噴射インジェクタおよび筒内噴射インジェクタの両方を有するエンジンであっても、同様に実施可能である。
その他、上記実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10…内燃機関、20…本体、21…シリンダブロック、22…シリンダブロック、23…シリンダ、24…ピストン、25…燃焼室、31…吸気管、36…吸気管内噴射インジェクタ、50…ECU(制御部)、60…クランクシャフト、61…コンロッド

Claims (4)

  1. 吸気弁および排気弁の閉による圧縮行程と、吸気弁および排気弁の閉による爆発行程と、吸気弁の閉および排気弁の開による排気行程と、吸気弁の開および排気弁の閉による第1掃気行程と、吸気弁の閉および排気弁の開による第2掃気行程と、吸気弁の開および排気弁の閉による吸気行程とを繰り返す6ストローク運転の機能を有する内燃機関において、
    前記第2掃気行程から前記吸気行程への移行前に前記排気弁を閉じ、その吸気行程への移行後に前記吸気弁を開く制御手段、
    を備えることを特徴とする内燃機関。
  2. 気筒内で往復動し同気筒内に容積可変の燃焼室を形成するピストン、
    を備え、
    前記吸気弁は、前記燃焼室に臨む吸気ポートを開閉し、
    前記排気弁は、前記燃焼室に臨む排気ポートを開閉する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記ピストンは、前記圧縮行程において下死点から上死点へ復動し、前記爆発行程において上死点から下死点へ往動し、前記排気行程において下死点から上死点へ復動し、前記第1掃気行程において上死点から下死点へ往動し、前記第2掃気行程において下死点から上死点へ復動し、前記吸気行程において上死点から下死点へ往動する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関。
  4. 前記制御手段は、前記第2掃気行程から前記吸気行程への移行に際し前記ピストンが上死点に至る前に前記排気弁を閉じ、その吸気行程において前記ピストンが上死点を経た後で前記吸気弁を開く、
    ことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関。
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