JP2014074210A - 方向性電磁鋼板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】板幅方向における二次再結晶を安定して発現させることによって、コイル全長に亘って低鉄損の方向性電磁鋼板を得ることができる製造方法を提案する。
【解決手段】mass%で、C:0.002〜0.10%、Si:1.0〜7.0%、Mn:0.01〜0.8%を含有する鋼スラブを熱間圧延し、必要に応じて熱延板焼鈍し、冷間圧延し、一次再結晶焼鈍を施した後、仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法において、一次再結晶焼鈍の室温から700℃までの加熱を、温度T、TおよびTが、250℃≦T≦T≦550℃かつ600℃≦T<650℃の関係にあるとき、T−T間の昇温速度を5℃/s以下、T−T間の昇温時間を1〜10秒、T−T間の昇温速度を60℃/s以上、T−700℃間の昇温速度を30℃/s以上かつT−T間の昇温速度の1/2以下として行う方向性電磁鋼板の製造方法。
【選択図】図2

Description

本発明は、変圧器の鉄心材料等に用いて好適な方向性電磁鋼板の製造方法に関するものである。
電磁鋼板は、変圧器やモータの鉄心等として広く用いられている軟磁性材料であり、中でも方向性電磁鋼板は、結晶方位がGoss方位と呼ばれる{110}<001>方位に高度に集積し、磁気特性に優れているため、主として大型の変圧器の鉄心等に使用されている。変圧器における無負荷損(エネルギーロス)を低減するためには、低鉄損であることが必要である。方向性電磁鋼板において、鉄損を低減する方法としては、Si含有量の増加や、板厚の低減、結晶方位の配向性向上、鋼板への張力付与、鋼板表面の平滑化、二次再結晶組織の細粒化などが有効であることが知られている。
これらの方法のうち、二次再結晶粒を細粒化する技術として、脱炭焼鈍時に急速加熱したり、脱炭焼鈍直前に急速加熱する熱処理を施したりすることで、一次再結晶集合組織を改善する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、脱炭焼鈍において、700℃までの温度域を平均昇温速度30℃/s以上で加熱し、次いで、800〜1000℃までをα単相の状態で加熱することで、低鉄損を実現する技術が開示されている。また、特許文献2には、最終板厚まで圧延した冷延板を脱炭焼鈍する際、PH20/PH2が0.2以下の非酸化性雰囲気中で、100℃/s以上で700℃以上の温度に急速加熱することで、低鉄損の方向性電磁鋼板を得る技術が開示されている。また、特許文献3には、熱延板中のAlNとしてのN量を25ppm以下に制限し、かつ脱炭焼鈍時に加熱速度80℃/s以上で700℃以上まで加熱することで、低鉄損の方向性電磁鋼板を得る技術が開示されている。さらに、特許文献4には、600℃以上の温度域を95℃/s以上の昇温速度で800℃以上に加熱し、かつ、この温度域の雰囲気を適正に制御することによって、被膜特性と磁気特性に優れる電磁鋼板を得る技術が開示されている。
急速加熱することで一次再結晶集合組織を改善する技術は、急速加熱する温度範囲を室温から700℃以上とし、昇温速度も一義的に規定するものである。この技術思想は、再結晶温度近傍までを短時間で昇温することで、通常の加熱速度であれば優先的に形成されるγファイバー({111}//ND方位)の発達を抑制し、二次再結晶の核となる{110}<001>組織の発生を促進することで、一次再結晶集合組織を改善しようとするものである。そして、この技術の適用により、二次再結晶後の結晶粒(Goss方位粒)が細粒化し、鉄損特性が改善されることが知られている。
特開平04−160114号公報 特開平07−062436号公報 特開平10−130729号公報 特開2003−027194号公報
しかしながら、上記の従来技術を適用し、脱炭焼鈍を兼ねる一次再結晶焼鈍加熱時あるいはその直前に別途実施する一次再結晶焼鈍加熱時に急速加熱した場合には、鋼板内の温度ムラに起因する二次再結晶後の粒径のばらつきによって、板幅方向における鉄損変動が大きくなり、コイル全長に亘って鉄損低減効果が得られないという問題があった。
本発明は、従来技術が抱える上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、板幅方向における二次再結晶を安定して発現させることによって、従来材よりも低鉄損の方向性電磁鋼板をコイル全長に亘って得ることができる方向性電磁鋼板の製造方法を提案することにある。
発明者らは、上記課題の解決に向けて一次再結晶焼鈍の加熱過程における加熱パターンに着目して鋭意検討を重ねた。その結果、一次再結晶焼鈍の加熱過程に急速加熱を適用する場合には、加熱過程を低温域、中温域および高温域に分け、低温域の昇温速度を中温域や高温域の昇温速度より低くすることで、鋼板内の温度ムラに起因した二次再結晶不良を抑制し、コイル全長に亘って磁気特性を安定して高めることができることを見出し、本発明を開発するに至った。
すなわち、本発明は、C:0.002〜0.10mass%、Si:1.0〜7.0mass%、Mn:0.01〜0.8mass%を含有し、さらに、AlN,MnSおよびMnSeのうちから選ばれる1種以上のインヒビター成分を、インヒビターとしてAlNを用いる場合にはAl:0.01〜0.05mass%およびN:0.005〜0.020mass%を、MnSを用いる場合にはS:0.005〜0.03mass%を、MnSeを用いる場合にはSe:0.005〜0.03mass%をそれぞれ含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延して熱延板とし、必要に応じて熱延板焼鈍を施した後、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延板とし、一次再結晶焼鈍を施した後、仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法において、一次再結晶焼鈍の室温から700℃までの加熱を、温度T、TおよびTが、250℃≦T≦T≦550℃かつ600℃≦T<650℃の関係にあるとき、T−T間(低温域)の昇温速度を5℃/s以下、T−T間の昇温時間を1〜10秒、T−T間(中温域)の昇温速度を60℃/s以上、T−700℃間(高温域)の昇温速度を30℃/s以上かつT−T間の昇温速度の1/2以下として行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法である。
また、本発明は、C:0.002〜0.10mass%、Si:1.0〜7.0mass%、Mn:0.01〜0.8mass%を含有し、かつ、Al:0.01mass%以下、N,SおよびSe:それぞれ0.0050mass%以下に低減してなり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延して熱延板とし、必要に応じて熱延板焼鈍を施した後、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延板とし、一次再結晶焼鈍を施した後、仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法において、一次再結晶焼鈍の室温から700℃までの加熱を、温度T、TおよびTが、250℃≦T≦T≦550℃かつ600℃≦T<650℃の関係にあるとき、T−T間の昇温速度を5℃/s以下、T−T間の昇温時間を1〜10秒、T−T間の昇温速度を60℃/s以上、T−700℃間の昇温速度を30℃/s以上かつT−T間の昇温速度の1/2以下として行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法である。
本発明の方向性電磁鋼板の製造方法に用いる上記鋼スラブは、上記の成分組成に加えてさらに、Cr:0.01〜0.50mass%、Cu:0.01〜0.50mass%およびP:0.005〜0.50mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法に用いる上記鋼スラブは、上記の成分組成に加えてさらに、Ni:0.010〜1.50mass%、Sb:0.005〜0.50mass%、Sn:0.005〜0.50mass%、Bi:0.005〜0.50mass%、Mo:0.005〜0.100mass%、B:0.0002〜0.0025mass%、Nb:0.0010〜0.0100mass%、V:0.001〜0.010mass%およびTa:0.001〜0.010mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
本発明によれば、一次再結晶焼鈍の加熱過程における加熱パターンを適正化したことによって、急速加熱を行う場合でも、板幅方向の温度ムラに起因した二次再結晶不良を解消し、もって、コイル全長にわたって磁気特性に優れる方向性電磁鋼板を安定して製造することが可能となる。
本発明の一次再結晶焼鈍における加熱パターンを説明する図である。 −T間の昇温速度が鉄損に及ぼす影響を示すグラフである。 温度Tが鉄損に及ぼす影響を示すグラフである。 620〜700℃間の焼鈍速度が鉄損に及ぼす影響を示すグラフである。
まず、本発明を成功に至らしめた実験について説明する。
<実験1>
C:0.06mass%、Si:3.3mass%、Mn:0.05mass%、Al:0.020mass%、N:0.010mass%、S:0.015mass%およびSe:0.015mass%を含有する鋼スラブを連続鋳造にて製造し、1420℃に再加熱した後、熱間圧延して板厚2.4mmの熱延板とし、1040℃×60秒の熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延して中間板厚1.8mmとし、1120℃×80秒の中間焼鈍を施した後、200℃の温度で温間圧延して最終板厚0.27mmの冷延板とした。
次いで、上記冷延板に、50vol%H−50vol%N、露点60℃の湿潤雰囲気下で850℃×80秒の脱炭焼鈍を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した。なお、上記一次再結晶焼鈍における850℃に達するまでの加熱は、室温から700℃間を、図1に示したように温度T,TおよびTによって3つの区間に分け、T−T間、T−T間およびT−700℃間の加熱条件を種々に変化させた。具体的には、T−T間の加熱は、Tを200℃、320℃、480℃および580℃の4水準に変化させ、昇温速度V1−2を5℃/s、昇温時間t1−2を0〜20秒として加熱し(この加熱後の温度をTとする)、また、T〜T(ここでは、T=620℃とする)間の昇温速度V2−3を120℃/s、T〜700℃までの昇温速度V3−700を40℃/sとした。なお、700℃から均熱温度(850℃)までは昇温速度30℃/sで加熱した。
上記のようにして一次再結晶焼鈍を施した冷延板は、その後、鋼板表面にMgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、二次再結晶焼鈍と、水素雰囲気下で1200℃の温度に7時間保持する純化焼鈍とからなる仕上焼鈍を施し、方向性電磁鋼板の製品板とした。
斯くして得られた製品板から試験片を採取し、JIS C2550に記載の方法で鉄損W17/50を測定し、その結果を温度T−T間の昇温時間t1−2と、鉄損W17/50との関係として図2に示した。図2から、温度Tが320℃または480℃で、昇温時間t1−2が1〜10秒の範囲において良好な鉄損W17/50が得られていることがわかる。
<実験2>
上記実験1で作製した板厚0.27mmの最終冷延板に、50vol%H−50vol%N、露点60℃の湿潤雰囲気下で850℃×80秒の脱炭焼鈍を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した。上記一次再結晶焼鈍における850℃に達するまでの加熱は、実験1と同じく、室温から700℃間を温度T,TおよびTによって3つの区間に分け、T−T間の加熱時間t1−2を5秒、温度TをT+10℃、温度Tを620℃、T−T間の昇温速度V2−3を100℃/sおよびT−700℃間の昇温速度V3−700を35℃/sとし、温度Tを150〜600℃の範囲で種々に変化させて加熱した。なお、700℃から均熱温度(850℃)までは昇温速度30℃/sで加熱した。
その後、<実験1>と同様にして、一次再結晶焼鈍後の鋼板表面にMgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、仕上焼鈍を施して方向性電磁鋼板の製品板とした後、JIS C2550に記載の方法で鉄損W17/50を測定し、その結果を温度Tと、鉄損W17/50との関係として図3に示した。図3から、温度Tが250〜550℃の範囲にあるときに、良好な鉄損W17/50が得られていることがわかる。
<実験3>
上記実験1で作製した板厚0.27mmの最終冷延板に、50vol%H−50vol%N、露点60℃の湿潤雰囲気下で850℃×80秒の脱炭を行う脱炭焼鈍を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した。上記一次再結晶焼鈍における850℃に達するまでの加熱は、実験1と同じく、室温から700℃間を温度T,TおよびTによって3つの区間に分け、温度Tを340℃、温度Tを350℃、温度Tを620℃、T−T間の昇温時間t1−2を5秒(昇温速度V1−2:2℃/s)、T−T間の昇温速度V2−3を120℃/sとし、温度T−700℃間の昇温速度V3−700を種々に変えて加熱した。なお、700℃から均熱温度(850℃)までは昇温速度25℃/sで加熱した。
その後、<実験1>と同様にして、一次再結晶焼鈍後の鋼板表面にMgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、仕上焼鈍を施して方向性電磁鋼板の製品板とした後、JIS C2550に記載の方法で鉄損W17/50を測定し、その結果を温度T−700℃間の昇温速度V3−700と、鉄損W17/50の関係として図4示した。図4から、昇温速度V3−700が30〜60℃/s、すなわち、30℃以上でかつV2−3の1/2以下の範囲にあるときに、良好な鉄損W17/50が得られていることがわかる。
一次再結晶焼鈍において急速加熱する際、低温域と高温域における昇温速度を中温域よりも抑制することによって、鉄損特性が向上する理由については、まだ十分に明らかとなっていないが、発明者らは以下のように考えている。
急速加熱を施すことによる効果は、前述の通り、再結晶集合組織における<111>//ND方位の発達を抑制することである。これは、鉄のような体心立方構造をもつ金属においては、冷間圧延後の<111>//ND方位への蓄積歪エネルギーが他の方位に比べて大きく、再結晶焼鈍により<111>//ND方位が優先的に再結晶するからである。さらに、<111>//ND方位から得られる再結晶粒も<111>//ND方位を持つため、通常の10℃/s程度の昇温速度で加熱したときに得られる一次再結晶集合組織は、<111>//ND方位が主となる。
しかし、上記加熱を急速加熱にした場合には、<111>//ND方位が優先的に再結晶を起こす温度域を短時間で通過し、その他の方位も再結晶を開始することができる温度域に到達するため、一次再結晶後の集合組織における<111>//ND方位が相対的に減少し、二次再結晶の核となるGoss方位({110}<001>)の比率が相対的に増大する。これにより、二次再結晶後の結晶粒が細粒化して鉄損が低減する。なお、上記急速加熱による鉄損低減効果は、昇温速度が十分に大きい場合、具体的には60℃/s以上の場合に得られる。
ここで、上記急速加熱する室温から700℃までを、図1に示したように、低温域(T−T間)、中温域(T−T間)および高温域(T−700℃間)に分け、低温域の昇温速度を他の温度域より低くした場合の効果を考える。鋼板温度を再結晶温度以下に保持した場合、蓄積された歪の回復が生じるが、この場合も蓄積歪エネルギーの大きい<111>//ND方位が優先的に回復を起こす。そのため、続く急速加熱において、<111>//ND方位の再結晶の優先度が低下し、一次再結晶後の<111>//ND方位が減少する。
しかし、低温域(T−T間)における昇温時間t1−2が10秒を超えると、<111>//ND方位以外の方位においても回復が生じてしまうため、その後、急速加熱しても、<111>//ND方位以外の再結晶が進行せず、二次再結晶後の鉄損低減効果が十分に得られない。逆に、上記昇温時間t1−2が1秒未満である場合には、上記<111>//ND方位の回復現象が十分に進行しないため、やはり鉄損低減効果が十分に得られない。
同様に、低速加熱を開始する温度Tが550℃を超えると、<111>//ND以外の方位の回復が進行するため、あるいは、<111>//ND方位の再結晶が進行してしまうため、鉄損低減効果が得られなくなる。逆に、低速加熱を開始する温度Tが250℃未満の場合には、低速加熱をしても<111>//ND方位の回復現象が生じないため、やはり鉄損低減効果が得られない。
次に、中温域(T−T間)における急速加熱に続く高温域(T−700℃間)での昇温速度を低減させた場合の効果を考える。上述の通り、急速加熱は、<111>//ND方位の発達を抑え、{110}<001>方位の再結晶粒に比率を相対的に増加させるが、高い昇温速度を保ったまま高温域まで加熱すると、{110}<001>方位から外れた方位が再結晶を起こすようになり、このような方位が一次再結晶集合組織中に多数存在すると、二次再結晶不良を引き起こす原因となる。
また、急速加熱中に鋼板内部の温度分布が不均一となった場合、昇温速度が高いまま加熱を続けると、板幅方向の温度分布の不均一がそのまま高温域まで持ち越されて一次再結晶後の粒径と集合組織にバラツキが生じ、これが、二次再結晶後の粒径のバラツキの原因となって、十分な磁気特性の低減効果を得られなくなる。
そこで、図1の高温域(T−700℃間)における昇温速度V3−700を、中温域(T−T間)における昇温速度V2−3の1/2以下とすることで、上記のバラツキが抑制され、かつ、二次再結晶不良を引き起こす方位を持った粒の再結晶が抑制されるため、十分な鉄損低減効果が得られるようになる。
次に、本発明の方向性電磁鋼板の素材に用いる鋼スラブの成分組成について説明する。
C:0.002〜0.10mass%
Cは、Goss方位粒の発生に有用な成分であり、掛かる作用を有効に発現させるためには、0.002mass%以上の含有を必要とする。一方、0.10mass%を超えると、脱炭焼鈍を施しても脱炭不足となり易く、磁気時効を起こす原因となる。よって、Cは0.002〜0.10mass%の範囲とする。好ましくは0.03〜0.08mass%の範囲である。
Si:1.0〜7.0mass%
Siは、鋼の比抵抗を高め、鉄損を低減させるのに必要な元素である。しかし、1.0mass%未満では、上記効果が十分ではなく、一方、7.0mass%を超えると、鋼の加工性が劣化し、鋼板を圧延して製造することが困難となる。よって、Siは1.0〜7.0mass%の範囲とする。好ましくは2.5〜5.0mass%の範囲である。
Mn:0.01〜0.8mass%
Mnは、熱間加工性を良好にするために必要な元素である。しかし、0.01mass%未満では、上記効果が十分ではなく、一方、0.8mass%を超えると、二次再結晶後の磁束密度が低下する。よって、Mnは0.01〜0.8mass%の範囲とする。好ましくは0.04〜0.4mass%の範囲である。
本発明の方向性電磁鋼板に用いる鋼スラブの上記以外の成分は、二次再結晶を起こさせるためにインヒビターを利用するか否かによって、含有すべき成分が異なる。
<インヒビターを利用する場合>
二次再結晶を起こさせるために、AlN,MsSおよびMnSeのうちのいずれか1以上をインヒビターとして用いる場合には、例えば、AlNを用いるときは、Al:0.010〜0.05mass%およびN:0.005〜0.020mass%を、MnSを用いるときは、S:0.005〜0.030mass%を、MnSeを用いるときに、Se:0.005〜0.030mass%をそれぞれ含有することが必要である。それぞれの含有量が上記下限値より少ないと、インヒビター効果が十分ではなく、一方、上記上限値を超えると、インヒビター成分を固溶させるために必要なスラブ再加熱温度が高くなり過ぎたり、未固溶で残存すると、磁気特性の低下を引き起こしたりするので好ましくない。なお、二次再結晶を起こさせるために用いるインヒビターは1種である必要はなく、2種以上を併用してもよいことは勿論である。
<インヒビターを利用しない場合>
二次再結晶を起こさせるために、インヒビターを利用しない場合には、インヒビターを形成する成分は極力低減することが好ましく、具体的には、Al:0.010mass%以下、N,SおよびSeをそれぞれ0.0050mass%以下に低減することが必要である。好ましくは、Al:0.008mass%以下、N,SおよびSe:それぞれ0.004mass%以下である。
本発明に用いる鋼スラブは、上記の成分に加えてさらに、鉄損を低減させる目的で、Cr:0.01〜0.50mass%、Cu:0.01〜0.50mass%およびP:0.005〜0.50mass%から選ばれる1種または2種以上を添加することができる。それぞれ添加量が、上記下限値より少ないと、鉄損低減効果が十分に得られず、一方、上記上限値を超えると、二次再結晶粒の発達が抑制され、却って磁気特性が低下するので、添加する場合は上記範囲とするのが好ましい。
また、本発明に用いる鋼スラブは、磁束密度を向上させる目的で、上記の成分に加えてさらに、Ni:0.010〜1.50mass%、Sb:0.005〜0.50mass%、Sn:0.005〜0.50mass%、Bi:0.005〜0.50mass%、Mo:0.005〜0.100mass%、B:0.0002〜0.0025mass%、Nb:0.0010〜0.0100mass%、V:0.001〜0.010mass%およびTa:0.001〜0.010mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を添加することができる。それぞれ添加量が、上記下限値より少ないと、磁束密度向上効果が得られず、一方、上記上限値を超えると、二次再結晶粒の発達が抑制され、却って磁気特性が低下するので、添加する場合は上記範囲とするのが好ましい。
本発明に用いる鋼スラブは、上記成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。ただし、本発明の作用効果を害しない範囲内であれば、他の成分の含有を拒むものではない。
次に、本発明の方向性電磁鋼板の製造方法について説明する。
上記成分組成を満たす鋼を、転炉や電気炉、真空脱ガス装置等を用いる常法の精錬プロセスで溶製し、連続鋳造法または造塊−分塊圧延法等で鋼スラブとする。あるいは、直接鋳造法で、100mm以下の厚さの薄鋳片としてもよい。
上記鋼スラブは、インヒビター成分を含有する場合には、続く熱間圧延に先立って、それらの成分を固溶させるため、1400℃程度の高温に再加熱した後、熱間圧延に供するのが好ましい。一方、インヒビター成分を含有しない場合には、スラブ再加熱温度を1250℃以下とすることができる。また、熱延温度を確保できる限り、スラブ製造後、再加熱することなく、直ちに熱間圧延に供してもよい。また、薄鋳片の場合には、熱間圧延してもよいし、熱間圧延を省略して、そのまま以後の工程に進めてもよい。
次いで、常法に準じて熱間圧延し、得られた鋼板(熱延板)は、必要に応じて熱延板焼鈍を施す。この熱延板焼鈍の焼鈍温度は、良好な磁気特性を得るためには、800〜1150℃の範囲とするのが好ましい。800℃未満では、熱延で形成されたバンド組織が残留し、整粒の一次再結晶組織を得ることが難しく、二次再結晶粒の発達が阻害され易い。一方、1150℃を超えると、熱延板焼鈍後の粒径が粗大化し過ぎて、やはり、整粒の一次再結晶組織を得ることが難しくなる。
熱間圧延後あるいは熱延板焼鈍後の熱延板は、その後、1回の冷間圧延、あるいは、中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により、最終板厚の冷延板とする。上記の中間焼鈍の温度は、900〜1200℃の範囲とするのが好ましい。900℃未満では、再結晶粒が微細化し、一次再結晶組織におけるGoss核が減少するため、磁気特性が低下するおそれがある。一方、1200℃を超えると、熱延板焼鈍と同様、粒径が粗大化し過ぎるため、やはり、整粒の一次再結晶組織を得ることが難しくなる。また、最終板厚とする最終冷延は、一次再結晶集合組織を改善して磁気特性を向上させるため、圧延時の鋼板温度を100〜300℃に高めて行ったり、あるいは、冷間圧延の途中で、100〜300℃の温度で時効処理を1回または複数回施したりするのが好ましい。
最終板厚とした冷延板は、その後、本発明において最も重要な工程である、一次再結晶焼鈍を施す。なお、一次再結晶焼鈍は、脱炭焼鈍を兼ねて行ってもよい。また、脱炭を行う場合は、脱炭性を確保する観点から、湿潤雰囲気下で800〜900℃の温度範囲で行うのが好ましい。ただし、素材Cが磁気時効を起こすおそれのない0.0050mass%未満の場合には脱炭処理は省くことができる。
ここで、本発明の特徴は、上記一次再結晶焼鈍の加熱過程における室温から700℃までの区間を、温度T、TおよびT(ただし、250℃≦T≦T≦550℃かつ600℃≦T<650℃)よって、低温域(T−T間)、中温域(T−T間)および高温域(T−700℃間)の3つの区間に分け、低温域(T−T間)の昇温速度V1−2を5℃/s以下、昇温時間t1−2を1〜10秒とし、中温域(T−T間)の昇温速度V2−3を60℃/s以上、高温域(T−700℃間)の昇温速度V3−700を30℃/s以上V2−3の1/2以下とするところにある。
上記の温度TおよびTが250℃より低いと、あるいは、T−T間の昇温時間t1−2が短すぎると、<111>//ND方位の回復現象が生じないため、鉄損低減効果が十分に得られない。一方、上記の温度TおよびTが550℃より高くなると、<111>//ND方位以外の回復が進行したり、<111>//ND方位の再結晶が進行したりするため、続く中温域(T−T間)での急速加熱によるGoss核の優先的生成が十分になされず、鉄損低減効果が十分に得られない。また、T−T間の昇温速度V1−2が5℃/sを超えると、あるいは、T−T間の昇温時間t1−2が10秒を超えると、<111>//ND方位以外の回復も同時に進行し、Goss核の生成が抑制されるため、十分な鉄損低減効果が得られない。
また、温度T−T間の昇温速度V2−3が60℃/s未満となると、急速加熱によるGoss核生成の促進効果が得られず、十分な鉄損低減効果が得られない。また、温度Tが600℃未満の場合は、Goss核の生成が十分に起こらず、一方、650℃を超える場合は、急速加熱で生じた鋼板内の温度ムラをそのまま高温まで持ち込むことになるため、鉄損特性のバラツキが生じる原因となる。また、温度T−700℃間の昇温速度V3−700は、速すぎる場合も同様に鋼板内の温度ムラが高温まで持ち越されて鉄損がバラつく原因となるため、中温域(T−T間)に適用した昇温速度V2−3の1/2以下に制限する。
上記のようにして一次再結晶焼鈍を施した冷延板は、その後、鉄損を重視する場合には、MgOを主体とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布して仕上焼鈍を施すことにより、二次再結晶組織を発達させるととともに、フォルステライト被膜を鋼板表面に形成させる。一方、打ち抜き加工性を重視する場合には、焼鈍分離剤を塗布しないか、フォルステライト被膜を形成しない、即ち、MgOを含有しない、シリカやアルミナ等を主成分とする焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布して仕上焼鈍を施すことにより、二次再結晶組織を発達させる。これらの焼鈍分離剤を鋼板表面に塗布する際は、水分を持ち込まない静電塗布を適用するのが好ましい。また、焼鈍分離剤の塗布に代えて、コイルに巻き取る際、耐熱無機材料シート(シリカ、アルミナ、マイカ等)を鋼板間に挟み込む方法を採用してもよい。
続く仕上焼鈍は、二次再結晶を発現させ、かつ、完了させるためには、800℃以上の温度で20時間以上保持することが望ましい。打ち抜き性を重視してフォルステライト被膜を形成させない場合には、二次再結晶が完了すればよいので、保持温度は850〜950℃とするのが好ましく、この温度に保持するだけで仕上焼鈍を終了することも可能である。一方、鉄損を重視したり、トランスの騒音を低下したりするためにフォルステライト被膜を形成させる場合には、上記の二次再結晶を完了させた後、1200℃程度まで昇温し、水素雰囲気下で純化焼鈍を施すのが好ましい。
上記仕上焼鈍を施した後の鋼板は、水洗やブラッシング、酸洗等により、鋼板表面に付着した未反応の焼鈍分離剤を除去した後、形状矯正や鉄損低減のため、平坦化焼鈍を施すことが好ましい。また、鋼板を積層して使用する場合には、鉄損を改善するために、上記平坦化焼鈍前もしくは後に、鋼板表面に絶縁被膜をコーティングするのが有効である。この絶縁被膜は、鉄損を低減する観点から、鋼飯に張力を付与することができる張力付与被膜であることが好ましい。さらに、バインダーを介して張力付与被膜をコーティングする方法や、物理蒸着法、化学蒸着法等で無機物を鋼板表層に蒸着させて絶縁被膜をコーティングとする方法は、被膜の密着性に優れる他、鉄損低減効果が大きいので好ましく適用することができる。
さらに、より鉄損を低減するためには、磁区細分化処理を施すことが望ましい。磁区細分化の方法としては、通常、実施されているような、最終冷延板等の中間製品板の表面に溝を形成したり、最終製品板の表面に、レーザやプラズマ等を照射して線状に熱歪や衝撃歪を導入したり、溝を形成したりする方法を用いることができる。
C:0.07mass%、Si:3.4mass%、Mn:0.12mass%、Al:0.025mass%、Se:0.025mass%、N:0.015mass%、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを連続鋳造にて製造し、1410℃の温度に再加熱した後、熱間圧延して板厚2.4mmの熱延板とし、1000℃×50秒の熱延板焼鈍を施した後、冷間圧延して中間板厚1.8mmとし、1100℃×20秒の中間焼鈍を施した後、さらに冷間圧延して最終板厚0.27mm×板幅800mmの冷延板とした。
その後、上記冷延板に、50vol%H−50vol%N、露点59℃の湿潤雰囲気下で850℃×100秒の脱炭焼鈍を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した。この際、850℃までの加熱過程における200℃から700℃までの加熱条件を、表1に示したごとく変化させた。なお、700℃から均熱温度までは昇温速度25℃/sで加熱した。
Figure 2014074210
次いで、上記一次再結晶焼鈍後の鋼板表面に、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、N雰囲気下で1200℃まで加熱して二次再結晶させた後、H雰囲気下で1200℃の温度に10時間保持して純化処理し、その後、N雰囲気下で降温する仕上焼鈍を施して、方向性電磁鋼板の製品板とした。
斯くして得られた板幅800mmの製品板から、幅100mm×長さ280mmの試験片を1条件あたり24枚(板幅方向:8枚×圧延方向:3枚)切り出した後、各試験片1枚ずつの磁気特性をJIS C2556に記載の方法で鉄損W17/50を測定した後、24枚の鉄損の平均値および標準偏差を求め、それらの結果を表1に併記した。同表から、本発明に適合する条件で一次再結晶焼鈍の加熱を行った鋼板では、板幅方向の鉄損のバラツキが小さく、かつ、鉄損値自体も低いことがわかる。
表2の示した成分組成の鋼を常法の精錬プロセスで溶製し、連続鋳造して鋼スラブとした後、その鋼スラブを1420℃に再加熱し、熱間圧延して板厚2.0mmの熱延板とし、1020℃×60秒の熱延板焼鈍を施した後、上記熱延板を冷間圧延して最終板厚0.23mmの冷延板とした。
Figure 2014074210
次いで、上記冷延板を、50vol%H−50vol%N、露点61℃の湿潤雰囲気下で850℃×100秒の脱炭焼鈍を兼ねた一次再結晶焼鈍を施した。この際の室温から700℃までの加熱は、室温から350℃(T)までを昇温速度50℃/sで加熱し、350℃(T)の温度に4秒間保持した後(T=T)、350℃(T)から620℃(T)までを昇温速度100℃/sで加熱し、その後、620℃(T)から700℃までを昇温速度40℃/sで加熱する、本発明に適合する加熱条件とした。なお、700℃から均熱温度までは昇温速度25℃/sで加熱した。
次いで、上記一次再結晶焼鈍後の鋼板表面に、MgOを主体とする焼鈍分離剤を塗布し、N雰囲気下で1200℃まで加熱して二次再結晶させた後、H雰囲気下で1200℃の温度に10時間保持して純化処理し、その後、N雰囲気下で降温する仕上焼鈍を施して、方向性電磁鋼板の製品板とした。
斯くして得られた製品板から試験片を採取し、JIS C2550に記載の方法で鉄損W17/50を測定し、その結果を表2に併記した。同表から、本発明に適合する成分組成を有する鋼板は、優れた鉄損特性を有していることがわかる。

Claims (4)

  1. C:0.002〜0.10mass%、Si:1.0〜7.0mass%、Mn:0.01〜0.8mass%を含有し、さらに、AlN,MnSおよびMnSeのうちから選ばれる1種以上のインヒビター成分を、インヒビターとしてAlNを用いる場合にはAl:0.01〜0.05mass%およびN:0.005〜0.020mass%を、MnSを用いる場合にはS:0.005〜0.03mass%を、MnSeを用いる場合にはSe:0.002〜0.03mass%をそれぞれ含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延して熱延板とし、必要に応じて熱延板焼鈍を施した後、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延板とし、一次再結晶焼鈍を施した後、仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法において、
    一次再結晶焼鈍の室温から700℃までの加熱を、温度T、TおよびTが、250℃≦T≦T≦550℃かつ600℃≦T<650℃の関係にあるとき、T−T間の昇温速度を5℃/s以下、T−T間の昇温時間を1〜10秒、T−T間の昇温速度を60℃/s以上、T−700℃間の昇温速度を30℃/s以上かつT−T間の昇温速度の1/2以下として行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
  2. C:0.002〜0.10mass%、Si:1.0〜7.0mass%、Mn:0.01〜0.8mass%を含有し、かつ、Al:0.01mass%以下、N,SおよびSe:それぞれ0.0050mass%以下に低減してなり、残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼スラブを熱間圧延して熱延板とし、必要に応じて熱延板焼鈍を施した後、1回もしくは中間焼鈍を挟む2回以上の冷間圧延により最終板厚の冷延板とし、一次再結晶焼鈍を施した後、仕上焼鈍を施す方向性電磁鋼板の製造方法において、
    一次再結晶焼鈍の室温から700℃までの加熱を、温度T、TおよびTが、250℃≦T≦T≦550℃かつ600℃≦T<650℃の関係にあるとき、T−T間の昇温速度を5℃/s以下、T−T間の昇温時間を1〜10秒、T−T間の昇温速度を60℃/s以上、T−700℃間の昇温速度を30℃/s以上かつT−T間の昇温速度の1/2以下として行うことを特徴とする方向性電磁鋼板の製造方法。
  3. 前記鋼スラブは、前記の成分組成に加えてさらに、Cr:0.01〜0.50mass%、Cu:0.01〜0.50mass%およびP:0.005〜0.50mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1または2に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
  4. 前記鋼スラブは、前記の成分組成に加えてさらに、Ni:0.010〜1.50mass%、Sb:0.005〜0.50mass%、Sn:0.005〜0.50mass%、Bi:0.005〜0.50mass%、Mo:0.005〜0.100mass%、B:0.0002〜0.0025mass%、Nb:0.0010〜0.0100mass%、V:0.001〜0.010mass%およびTa:0.001〜0.010mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方向性電磁鋼板の製造方法。
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