本発明の一実施形態について説明する。
(1−1.電子機器制御システム100の全体構成)
図1は、本実施形態にかかる電子機器制御システム(家電機器操作システム)100の概略構成を示す説明図である。この図に示すように、電子機器制御システム100は、通信端末装置10、自走式電子機器20、およびサーバ装置(レイアウト情報作成装置)80を備えており、これら各装置が通信ネットワーク90を介して通信可能に接続されている。また、通信端末装置10と自走式電子機器20とは通信ネットワーク90を介さずにこれら両装置間で装置間通信を行う機能を備えている。なお、電子機器制御システム100に備えられる自走式電子機器20の台数は1台に限るものではなく、複数台の自走式電子機器20が備えられていてもよい。同様に、通信端末装置10の台数についても1台に限るものではなく、複数台の通信端末装置10が備えられていてもよい。
(1−1−1.通信端末装置10の構成)
通信端末装置10は、図1に示したように、制御部11、通信部12、表示部13、操作部14、および記憶部15を備えている。なお、通信端末装置10の構成は、上記各部の機能を有する通信端末装置であれば特に限定されるものではなく、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance)、パソコン、携帯型ゲーム機などを用いることができる。
制御部11は、通信端末装置10の各部の動作を制御する通信端末装置10の制御手段である。制御部11は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置からなり、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで通信端末装置10の各部の動作を制御する。
通信部12は、通信ネットワーク90を介して遠隔地に存在する他の装置との通信を行う機能(遠距離通信機能、例えば後述するおそとモード時に用いる通信機能)と、通信可能範囲内(例えば同一施設内)に存在する他の装置と装置間通信を行う機能(近距離通信機能、例えば後述するおうちモード時に用いる通信機能)とを備えた通信手段である。
上記の遠距離通信機能で用いられる通信ネットワーク90としては、例えば、インターネット、電話回線網、移動体通信網、CATV通信網、衛星通信網などが挙げられる。
また、上記の近距離通信機能としては、例えば、無線LAN規格の1つであるIEEE802.11(IEEE802.11aあるいはIEEE802.11b)を利用して無線機器間の相互接続を行うWiFi(登録商標)機器の通信機能、IEEE802.11以外の無線LAN規格に基づく通信機能、Bluetooth(登録商標)やZigBee(登録商標)等の近距離無線通信規格を用いた通信機能、赤外線通信機能などを用いることができる。なお、本願の通信ネットワークには、上記遠距離通信機能、および上記近距離通信機能の両方が含まれるものとする。
表示部13は、制御部11の指示に応じてユーザに提示するための各種情報を表示する。表示部13の構成は特に限定されるものではなく、例えば、液晶表示パネル、有機ELパネル、プラズマディスプレイパネルなどを用いることができる。
操作部14は、ユーザからの操作入力を受け付けて制御部11に伝達する。操作部14の構成は特に限定されるものではなく、従来から公知の種々の操作入力手段を用いることができる。なお、本実施形態では、表示部13の機能と操作部14の機能とを備えたタッチパネルを用いている。
記憶部15は、通信端末装置10で用いられる各種情報を記憶する記憶手段である。記憶部15の構成は特に限定されるものはなく、従来から公知の記憶手段を用いることができる。
(1−1−2.自走式電子機器20の構成)
自走式電子機器20は、自装置に備えられる操作部(後述する操作部23)に対するユーザからの指示に応じた動作、および通信端末装置10からの制御命令に応じた動作を行う機能を有する家電機器である。なお、本実施形態では、自走式電子機器20が自走式掃除機である場合について主に説明する。ただし、自走式電子機器20の構成はこれに限るものではなく、通信端末装置10からの制御命令に応じた動作を行う機能を有する、自走式の電子機器(移動機能を有する電子機器)であればよい。例えば、自走式電子機器20は、空気清浄機器、撮影機器、AV機器、各種ロボット機器(例えば、家事支援ロボット、動物型ロボット等)などであってもよい。
自走式電子機器20は、図1に示したように、制御部21、通信部22、操作部23、記憶部24、および装置機能部25を備えている。
制御部21は、自走式電子機器20の各部の動作を制御する自走式電子機器20の制御手段である。制御部21は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置からなり、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することで自走式電子機器20の各部の動作を制御する。
通信部22は、通信ネットワーク90を介して遠隔地に存在する他の装置との通信を行う機能(遠距離通信機能)と、通信可能範囲内(例えば同一施設内)に存在する他の装置と装置間通信を行う機能(近距離通信機能)とを備えた通信手段である。通信部22としては、例えば、通信端末装置10に備えられる通信部12と同様のものを用いることができる。
操作部23は、ユーザからの指示入力を受け付けて制御部21に伝達する。操作部23の構成は特に限定されるものではなく、例えば、キー操作ボタンによって構成されていてもよく、タッチパネルであってもよく、これらの組み合わせであってもよい。
記憶部24は、自走式電子機器20で用いられる各種情報を記憶する記憶手段である。記憶部24の構成は特に限定されるものはなく、例えば、各種のRAM、ROM、HDD等を用いることができる。
装置機能部25は、制御部21の指示に応じて当該自走式電子機器20の装置機能を実行する。例えば、自走式電子機器20が自走式掃除機である場合には、装置機能部25は、走行機能(移動機能)、掃除機能(集塵機能)、撮像機能などを実行する。また、自走式電子機器20が空気清浄機器、撮影機器、AV機器、各種ロボット等である場合には、装置機能部25は、それら各機器に備えられる装置機能(例えば走行機能、空気清浄機能、撮影機能、移動機能など)を実行する。
本実施形態では、自走式電子機器20は自走式掃除機であり、図1に示したように、装置機能部25は、移動駆動部61、ブラシ駆動部62、ファン駆動部63、撮像部40、駆動輪32、回転ブラシ44、サイドブラシ45、吸入ファン58、超音波センサ41、赤外線送信部36、電圧検出部64、バッテリ31、充電端子49、通電検知部65を備えている。
図2は本実施形態にかかる自走式電子機器20(自走式掃除機)の斜視図であり、図3は自走式電子機器20の断面図であり、図4は自走式電子機器20の底面(床側面)の平面図である。
自走式電子機器20は、外枠が外径約35cmの略円盤形状の筐体30で形成された自走式電子機器20(自走式掃除機)本体と、バッテリ(二次電池)31を電力供給源として駆動される駆動輪32とを有しており、自走しながら集塵(掃除)する機能を有している。
筐体30の上面には、蓋部34、操作部35、および赤外線送信部36が設けられている。なお、本実施形態では筐体30は、その上面および底面が円形を成す形状を有しているが、筐体30の形状は特に限定されるものではない。
蓋部34は筐体30に対して開閉可能になっており、蓋部34を開くことにより、筐体30内の集塵部37に収容された集塵容器38を着脱して集塵容器38内の塵芥を廃棄できるようになっている。
操作部35には、ユーザからの各種指示、文字、数字などのデータの入力を受け付ける操作スイッチ(操作部)と、ユーザに提示する各種情報を表示するディスプレイ(表示部)とが設けられている。なお、操作部35は、タッチパネルとして設けられていてもよい。
赤外線送信部(操作信号送信部)36は、自走式電子機器20から他の家電機器に赤外線信号(リモコン信号、操作信号)を送信するためのものである。本実施形態では、出射光の主軸方向が互いに異なるように配置された複数の赤外線光源を備えた赤外線送信部36を備えており、それによって自走式電子機器20から水平方向および上下方向について比較的広い角度範囲に赤外線信号を出力できるようになっている。なお、赤外線送信部36の構成は特に限定されるものではなく、赤外線光源の設置個数や赤外線信号の出射角度範囲は適宜設定すればよい。例えば、赤外線光源の出射面に対向する位置にレンズを配置するなどして、赤外線信号を自走式電子機器20から全方向あるいは広範囲に出射できるようにしてもよい。また、赤外線送信部36は、自走式電子機器20に備え付けられているものであってもよく、自走式電子機器20に対して着脱可能に装着されるものであってもよい。また、自走式電子機器20から他の家電機器に送信する操作信号は、赤外線信号に限るものではなく、他の波長域の信号であってもよい。
筐体30の側面には筐体30が壁等に衝突したときの筐体30への衝撃を緩和させるためのバンパー39が設けられている。また、バンパー39の一部に設けられた穴部には撮像部40が設けられており、バンパー39の一部に設けられた他の穴部には超音波センサ41が設けられている。
撮像部40は、自走式電子機器20の周囲の画像(動画像および/または静止画像)を撮像して撮像データを生成する。撮像部40の構成は特に限定されるものではなく、従来から公知の撮像手段を用いることができる。例えば、光学レンズ、カラーフィルタ、受光素子であるCCD(Charge Coupled Device)等を備えた撮像手段を用いてもよい。なお、撮像部40に加えて、自走式電子機器20の周囲の音声を取得する音声取得部(図示せず)を設けてもよい。
超音波センサ41は、自走式電子機器20の周囲に向けて超音波を出力するとともに、障害物で反射された超音波を受信することにより、自走式電子機器20の周囲に存在する障害物の位置を検出する。
筐体30の底面には、図4に示したように、駆動輪32、前輪47、後輪48、回転ブラシ44、サイドブラシ45、および吸入口46が設けられている。
駆動輪32は、筐体30の底面における当該底面がなす円の中心線32aの両端側にそれぞれ設けられている。これら各駆動輪32は、当該各駆動輪32の一部が筐体30の底面から突出する状態で中心線32aに平行な回転軸(図示せず)に取り付けられている。それら各回転軸は、バッテリ31から供給される電力を用いて移動駆動部61(図1参照)モーターやギア等(図示せず)を駆動することにより回転駆動される。これにより、各駆動輪32が回転し、自走式電子機器20が床面上を自走する。
なお、各駆動輪32は個別に回転駆動されるようになっており、これら各駆動輪32が同方向に回転駆動された場合には自走式電子機器20は各駆動輪32の回転方向に応じて前進または後進する。また、これら各駆動輪32が互いに逆方向に回転駆動された場合には自走式電子機器20は各駆動輪32の回転方向に応じてその場で底面に平行な方向に回転(旋回)する。これにより、自走式電子機器20の進行方向を転換させることができる。なお、自走式電子機器20にバンパー39が壁等に衝突した場合にそれを検知するセンサ(図示せず)を設け、自走式電子機器20が移動中に壁等に衝突したときに進行方向を変更して移動を継続するようにしてもよい。また、超音波センサ41の検知結果や撮像部40の撮像結果などに応じて壁や家具等の障害物を検知し、自走式電子機器20が障害物を自動的に避けて移動するようにしてもよい。
また、筐体30の底面には筐体30の内側に窪んだ凹部からなる矩形状の吸入口46が設けられており、吸入口46の凹部内には筐体30の底面に平行な回転軸に沿って回転する回転ブラシ44が設けられている。また、吸入口46に対して当該吸入口46の長手方向の両端側に近接する位置には筐体30の底面に垂直な回転軸に沿って回転するサイドブラシ45がそれぞれ設けられている。回転ブラシ44およびサイドブラシ45は、ブラシ駆動部62(図1参照)が制御部21からの指示に応じてバッテリ31から供給される電力により回転ブラシ44およびサイドブラシ45の回転軸を回転駆動することにより回転する。
さらに、筐体30の底面には、吸入口46のさらに前方にローラー形状の前輪47が設けられている。また、筐体30の底面の後方端部(後端)付近には、自在車輪から成る後輪48が設けられている。自走式電子機器20は、平坦な床面上に配置された場合に、回転ブラシ44、駆動輪32、および後輪48が床面Fに接地する一方、前輪47が床面Fから離れるように前後方向の重量配分が設定されており、前輪47が床面Fから離れた状態で掃除が行われる。このため、進路前方の塵埃を前輪47により遮ることなく吸入口46に導くことができる。前輪47は進路上に段差が現れた場合にその段差に接地し、それによって自走式電子機器20が段差を容易に乗り越えられるようになっている。
筐体30の周面(側面)の後端には、バッテリ31の充電を行う際に用いられる充電端子49が筐体30から外側に露出するように設けられている。なお、本実施形態では、筐体30の周面の後端に、床面に対して略水平な方向に延伸する2つの充電端子49を鉛直方向に所定の間隔を隔てて配置しているが、充電端子49の設置位置および個数はこれに限るものではない。
バッテリ31の充電を行う場合には、図3に示したように、自走式電子機器20を充電台(ホームポジション)70に帰還させ、充電台70に設けられた給電端子71に充電端子49を当接させることによりバッテリ31を充電する。充電台70は、通常、背面側(給電端子71が設けられている側と反対側)が室内の側壁Sと対向するように設置され、商用電源から供給される電力を、給電端子71を介して自走式電子機器20に供給する。また、充電台70は、床面上の所定の位置に配置されて移動しないようになっている。
図5は、充電台70の構成を示す斜視図である。この図に示すように、充電台70の前面(筐体30の周面と対向する面)には、自走式電子機器20の充電端子49と接触可能な位置に、自走式電子機器20の充電端子49と同数の給電端子71が床面に対して略平行は方向に延伸するように設けられている。各給電端子71は、図示しないバネ等の付勢手段により充電台70の前面から充電台70の外側に突出するように付勢されており、自走式電子機器20を充電台70に帰還(ドッキング)させた場合には充電端子49によって給電端子71が上記の付勢手段による付勢力に反する方向に押され、給電端子71の先端面と充電台70の前面とがほぼ平らになるまで押し戻すことが可能になっている。そして、自走式電子機器20の充電端子49が充電台70の給電端子71と接触(電気的接続)したまま給電端子71の先端面が充電台70の前面とほぼ平らになるまでに押されると、給電端子71が充電台70の内部に設けられた接点(図示せず)と導通し、商用電源から充電台70に供給される電力が給電端子71および充電端子49を介して自走式電子機器20に供給され、バッテリ31が充電される。
バッテリ31は、自走式電子機器20全体の電力供給源である。バッテリ31の構成は特に限定されるものではないが、例えば、鉛電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、あるいはキャパシタ等を用いることができる。なお、バッテリ31は、繰り返し充放電が可能な大容量の充電池であることが好ましい。
電圧検出部64は、バッテリ31の電圧を検出するものであり、検出した電圧からバッテリ31の充電量を算出する。
通電検知部65は、給電端子71から充電端子49への通電量(給電端子71から充電端子49を介してバッテリ31に供給される電流の電流値、および/または、給電端子71によって充電端子49に印加される電圧値)を検知する。
筐体30内には塵埃を集塵する集塵部37が配されている。集塵部37は、筐体30の内部に設けられた集塵室50内に収納されている。集塵室50は四方の周面および底面が覆われた隔離室から成り、筐体30内を仕切るように回転ブラシ44の軸方向に延伸して形成されている。集塵室50の各壁面は回転ブラシ44の軸方向に延びた前壁を除いてそれぞれ閉塞されている。集塵室50の前壁には吸入口46に連通する第1吸気路51が設けられている。
集塵部37は、筐体30の蓋部34を開くことで、筐体30の外部に開放される。集塵部37は、有底の集塵容器38の上部にフィルタ52を有する上部カバー53が取り付けられて形成されている。上部カバー53は可動の係止部(図示せず)により集塵容器38に係止され、係止部の操作によって集塵容器38の上面を開閉する。これにより、集塵容器38に堆積した塵埃を廃棄することができる。
集塵容器38の周面に第1吸気路51に連通する流入路54が設けられている。また、集塵容器38内には流入路54に連続して屈曲により下方に気流を導く流入部54bが設けられている。上部カバー53の周面には集塵容器38の内部と第2吸気路56とを連通する流出路55が設けられている。第2吸気路56は、後述するモータユニット57と流出路55とを連通させるように配置されている。
流入路54および流出路55における開口部の周囲には集塵室50の前壁に密接するガスケット(図示せず)が設けられている。これにより、集塵部37を収納した集塵室50内が密閉される。
筐体30内の集塵室50の後方上部には制御基板42が配されている。制御基板42には自走式電子機器20の各部を制御する制御部21や各種データを記憶する記憶部24が設けられている。集塵室50の後方下部にはバッテリ31が配されている。バッテリ31は充電台70から充電端子49を介して供給される電力により充電され、制御基板42、駆動輪32、回転ブラシ44、サイドブラシ45、吸入ファン58等の各部に電力を供給する。
自走式電子機器20において、掃除運転が指示されると、バッテリ31から供給される電力により、吸入ファン58、駆動輪32、回転ブラシ44、およびサイドブラシ45が駆動される。なお、吸入ファン58は、ファン駆動部63(図1参照)がモータユニット57を駆動させることにより駆動される。これにより、自走式電子機器20は、回転ブラシ44、駆動輪32、および後輪48が床面Fに接地して所定の掃除領域を自走し、吸入口46から床面Fの塵埃を含む気流が吸い込まれる。この時、回転ブラシ44の回転によって床面F上の塵埃が掻き上げられて吸入口46内に導かれる。また、サイドブラシ45の回転によって吸入口46の側方の塵埃が吸入口46に導かれる。
吸入口46から吸い込まれた気流は図3の矢印A1に示すように第1吸気路51を介して集塵部37に流入する。集塵部37に流入した気流はフィルタ52により塵埃を捕集され、流出路55を介して集塵部37から流出する。これにより、集塵容器38内に塵埃が集塵して堆積する。集塵部37から流出した気流は矢印A2に示すように第2吸気路56を介してモータユニット57の吸入ファン58に流入する。
吸入ファン58を通過した気流は、筐体30の上面に設けた排気口59から矢印A3に示すように自走式電子機器20の上方後方に排気される。
(1−1−3.サーバ装置80の構成)
サーバ装置80は、図1に示すように、制御部81、通信部82、および記憶部83を備えている。
制御部81は、サーバ装置80の各部の動作を制御するサーバ装置80の制御手段である。制御部81は、例えば、CPUや専用プロセッサなどの演算処理部、および、RAM、ROM、HDDなどの記憶部(いずれも図示せず)などにより構成されるコンピュータ装置からなり、上記記憶部に記憶されている各種情報および各種制御を実施するためのプログラムを読み出して実行することでサーバ装置80の各部の動作を制御する。また、制御部81は、電子機器制御アプリ記憶部84に記憶されている電子機器制御アプリケーションを読み出して実行する機能を有している。
通信部82は、通信ネットワーク90を介して他の装置と通信を行う通信手段である。通信ネットワーク90としては、上述した各構成を用いることができる。
記憶部83は、電子機器制御システム100で用いられる各種情報を記憶する記憶手段であり、電子機器制御アプリ記憶部84、および設定情報記憶部85を備えている。
電子機器制御アプリ記憶部84は、通信端末装置10から通信ネットワーク90を介して自走式電子機器20の動作を制御する場合、および自走式電子機器20の制御に関する各種設定情報を登録する場合に起動される電子機器制御アプリケーションを記憶する。
上記の電子機器制御アプリケーションとしては、例えば、自走式電子機器20に関する設定情報の生成および登録を行うための設定アプリ、ログイン認証を行うための認証アプリ、自走式電子機器20に撮像機能(「かんさつ」機能)、掃除機能(「そうじ」機能)、移動機能(「いどう」機能)、家電機器操作機能(「かでん」機能)などを実行させる装置機能実行アプリなどが挙げられる。
本実施形態では、通信端末装置10から通信ネットワーク90を介して自走式電子機器20の動作を制御する場合、あるいは自走式電子機器20に関する各種設定を行う場合、ユーザは通信端末装置10からサーバ装置80にアクセスして電子機器制御アプリケーションを起動させ、電子機器制御アプリケーションから提供されるインターフェース画面を参照しながら各種指示入力を行う。これにより、電子機器制御アプリケーションがユーザからの指示入力に応じた制御命令を生成して自走式電子機器20に送信し、自走式電子機器20に上記指示入力に応じた動作を実行させる。あるいは、電子機器制御アプリケーションがユーザからの指示入力に応じた設定情報を生成し、設定情報記憶部85に記憶させる。
なお、設定情報記憶部85に記憶させる設定情報には、例えば、(i)自走式電子機器20と当該自走式電子機器20の動作制御を許可するユーザのユーザ情報とを対応付けたユーザ認証情報、(ii)自走式電子機器20と当該自走式電子機器20の動作制御を許可する通信端末装置10とを対応付けた端末認証情報、(iii)自走式電子機器20が配置されている空間(領域)のレイアウト情報(間取り情報)などが含まれる。ここで、レイアウト情報とは、自走式電子機器20が配置されている空間(領域)または該空間に存在する物に関する情報であり、特に上記空間または上記物の外形、配置および性質に関する情報のうち少なくとも1以上の情報を含む情報である。
図22は、レイアウト情報の構成の一例を示す説明図である。この図に示すように、レイアウト情報には、例えば、(1)自走式電子機器20が配置されている空間(部屋、家屋、施設等)のサイズや形状を示すレイアウト外形情報、(2)家具や家電機器などの配置物の配置状態を示す配置情報、(3)自走式電子機器20が走行できない領域(あるいは自走式電子機器20に走行させたくない領域)を示す走行禁止エリア情報、(4)自走式電子機器20が配置されている空間に配置されている家電機器のメーカ名、機種名、当該家電機器にユーザが付与した名称、当該家電機器に対してリモコン操作により動作指示を行うことのできる操作内容、上記各操作内容の動作を行わせるためのリモコン信号(操作信号)を示す操作信号情報(周波数、信号波形等)などを示す家電情報などが含まれる。上記操作信号情報は、ユーザが任意に学習した操作信号情報であってもよい。上記操作信号情報は、例えば、市販の学習リモコンのように、リモコンが発する操作信号を記録することで取得できる。なお、上記レイアウト情報は、ユーザが予め設定して設定情報記憶部85に記憶させておく。そして、ユーザが電子機器制御アプリケーションに対する指示入力を行う際に、電子機器制御アプリケーションがレイアウト情報に基づいて通信端末装置10に表示させるインターフェース画面(レイアウト画面)を生成したり、自走式電子機器20を移動させる際の移動経路の選択(検索)を行ったりする。
なお、本実施形態では、通信端末装置10からサーバ装置80を介して自走式電子機器20の動作を制御するものとしているが、これに限るものではない。例えば、サーバ装置80の機能を通信端末装置10あるいは自走式電子機器20に備え、通信端末装置10が通信ネットワーク90または装置間通信(近距離通信)を介して自走式電子機器20にアクセスすることで自走式電子機器20の動作を制御するようにしてもよい。この場合には、通信端末装置10または自走式電子機器20が、それぞれ本願のレイアウト情報作成装置の一例である。また、本実施形態のサーバ装置80の機能の一部を通信端末装置10あるいは自走式電子機器20に備えるようにしてもよい。この場合には、サーバ装置80と、通信端末装置10および/または自走式電子機器20とが、本願のレイアウト情報作成装置の一例である。
(1−2.電子機器制御アプリケーションの起動)
図6は、電子機器制御システム100において、通信端末装置10からサーバ装置80にアクセスして電子機器制御アプリケーションを起動させる場合に通信端末装置10に表示される表示画面の状態遷移を示す説明図である。
ユーザが通信端末装置10のホーム画面において自走式電子機器20(自走式電子機器20に対応する電子機器制御アプリケーション)を選択すると、通信端末装置10は電子機器制御アプリケーションの初期画面を表示部13に表示させる。図6に示す例では、初期画面として「おうちモード」および「おそとモード」のいずれかを選択するための「モード選択画面」が表示されるようになっている。なお、上記の初期画面は、通信端末装置10がサーバ装置80(電子機器制御アプリケーション)に初期画面送信要求を送信してサーバ装置80から取得してもよく、通信端末装置10の記憶部15に予め記憶させておいてもよい。
「おそとモード」は、ユーザが通信端末装置10の操作部14を介して入力した指示に応じた制御命令を通信部12から通信ネットワーク90を介して自走式電子機器20に送信することにより、自走式電子機器20の動作を制御するモードである。
「おうちモード」は、通信端末装置10のユーザが操作部14を介して入力した指示に応じた制御命令を通信部12から自走式電子機器20に装置間通信(近距離通信)により送信して自走式電子機器20の動作を制御するモードである。「おうちモード」では、例えば、ユーザが自走式電子機器20を見ながら自走式電子機器20の動作を制御して各種機能(例えば掃除機能や移動機能など)を実行させることができる。なお、本実施形態では、「おそとモード」を用いて自走式電子機器20の動作を制御する場合について主に説明する。
図6に示した初期画面においてユーザが「おそとモード」の選択操作を行うと、当該操作を示す信号がサーバ装置80に送信され、電子機器制御アプリケーションから通信端末装置10にユーザ認証を行うための「ログイン画面」が送信される。なお、「おそとモード」の初回利用時に、「ログイン画面」を表示させる前に「おそとモード」の利用規約を示す利用規約画面を表示させ、ユーザが利用規約に同意した場合にログイン画面(あるいはユーザ登録画面)を表示させるようにしてもよい。
上記の「ログイン画面」に対してユーザがユーザ認証情報(例えばIDおよびパスワード)を入力すると、そのユーザ認証情報がサーバ装置80に送信され、電子機器制御アプリケーションによってユーザ認証処理が行われる。そして、ユーザ認証処理の結果、電子機器制御アプリケーションが電子機器制御システム100による自走式電子機器20の動作制御を許可すると判断した場合、電子機器制御アプリケーションから通信端末装置10に「おそとモード」のホーム画面(「おそとモードホーム画面」)が送信され、通信端末装置10の表示部13に表示される。なお、通信端末装置10(あるいは通信端末装置10を操作しているユーザ)と制御対象の自走式電子機器20とが対応付けられていない場合(両者がペアリングされていない場合)、両者を対応付けてサーバ装置80に登録するための登録処理(ペアリング処理)を行うための登録画面を通信端末装置10の表示部13に表示させ、登録処理が完了してから「おそとモード」のホーム画面に移行するようにしてもよい。
「おそとモード」のホーム画面では、自走式電子機器20に対する制御内容を選択するための項目(図6の例では「かんさつ」、「そうじ」、「かでん」、「いどう」、「帰還」)、および電子機器制御システム100に対する設定を行うための項目(図6の例では「設定」)が表示され、ユーザが所望する項目を選択できるようになっている。
ユーザが「かんさつ」ボタンを操作した場合、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションから自走式電子機器20に「かんさつ」機能を実行させるための制御命令が送信される。これにより、自走式電子機器20の制御部21は、装置機能部25の各部(撮像部34等)の動作を制御して自走式電子機器20の周囲を撮像させ、撮像データをサーバ装置80に送信する。電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20からサーバ装置80に送信された撮像データを通信端末装置10に転送する。これにより、通信端末装置10のユーザが遠隔地から自走式電子機器20の周囲の撮像画像を確認することができる。
ユーザが「そうじ」ボタンを操作した場合、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションから自走式電子機器20に「そうじ」機能を実行させるための制御命令が送信される。これにより、自走式電子機器20の制御部21は、装置機能部25の各部(移動駆動部61、ブラシ駆動部62、ファン駆動部63等)の動作を制御して掃除機能を実行させる。
ユーザが「かでん」ボタンを操作した場合、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションは、制御対象の家電機器および当該家電機器に対する制御内容を選択させるためのインターフェース画面を設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報に基づいて生成して通信端末装置10に送信し、当該画面に対するユーザからの指示内容(レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とする家電機器を選択する選択指示、および選択した家電機器に対する操作内容を指定する操作指示の内容)を示す情報を取得する。そして、ユーザが選択した家電機器にユーザからの指示に応じた動作を行わせるための制御命令を生成し、自走式電子機器20に送信する。自走式電子機器20の制御部(操作信号生成部)21は、電子機器制御アプリケーションからの制御命令に応じた赤外線信号(操作信号)を生成して赤外線送信部36から出力させる。これにより、ユーザの指示に応じた赤外線信号が自走式電子機器20から出力され、その赤外線信号を受信した制御対象の家電機器にユーザからの指示に応じた動作を実行させることができるようになっている。
ユーザが「いどう」ボタンを操作した場合、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報に基づいてユーザが移動先を指定するためのインターフェース画面を生成して通信端末装置10に送信し、当該画面に対するユーザからの移動先の指定指示を示す情報を取得する。そして、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報とユーザからの移動先の指定指示とに基づいてユーザからの指示に応じた移動先に自走式電子機器20を移動させるための移動ルート(移動経路)を検索する。そして、電子機器制御アプリケーションは、検索結果に応じた移動ルートで自走式電子機器20を移動させるための制御命令を生成して自走式電子機器20に送信する。自走式電子機器20の制御部21は、電子機器制御アプリケーションからの制御命令に応じて装置機能部25の各部の動作を制御し、自走式電子機器20を移動させる。これにより、通信端末装置10のユーザが遠隔地から自走式電子機器20を所望する位置に移動させることができる。
なお、本実施形態では、「いどう」ボタンが操作されて自走式電子機器20をユーザが指定した移動先に移動させる際、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20が所定のホームポジション(本実施形態では自走式電子機器20の充電端子49が充電台70の給電端子71に当接し自走式電子機器20のバッテリ31の充電が行われる位置)にいるか否かを判断する。そして、自走式電子機器20がホームポジションにいないと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20をホームポジションに一旦帰還させてから移動先への移動を開始させるようになっている。
ユーザが「帰還」ボタンを操作した場合、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20を所定のホームポジションに帰還させるための制御命令を自走式電子機器20に送信する。
自走式電子機器20の制御部21は、電子機器制御アプリケーションからの制御命令に応じて装置機能部25の各部の動作を制御し、自走式電子機器20をホームポジションに移動(帰還)させる。自走式電子機器20をホームポジションに帰還させる方法については後述する。
ユーザが「設定」ボタンを操作した場合、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションは、ユーザがレイアウト情報を入力するための設定画面を通信端末装置10に送信する。通信端末装置10は、サーバ装置80(電子機器制御アプリケーション)から送信された設定画面を表示部13に表示させ、この設定画面に対するユーザの指示入力を受け付けてサーバ装置80(電子機器制御アプリケーション)に送信する。これにより、電子機器制御アプリケーションによってユーザからの指示に応じたレイアウト情報が生成され、設定情報記憶部85に記憶される。レイアウト情報の生成処理の詳細について後述する。
(1−3.レイアウト情報の生成方法)
次に、レイアウト情報の生成方法について説明する。
図6に示した「おそとモードホーム画面」においてユーザが「設定」を選択すると、図7に示した「おそとモード設定画面」が表示される。すなわち、通信端末装置10のユーザが「おそとモードホーム画面」においてユーザが「設定」を選択すると、通信端末装置10の制御部11はその操作内容を示す情報をサーバ装置80に送信し、サーバ装置80で動作する電子機器制御アプリケーションは当該情報を受信すると「おそとモード設定画面」の画面データを通信端末装置10に送信して表示部13に表示させる。
「おそとモード設定画面」では、「おへや外形形成」、「アイコン配置」、「走行禁止エリア設定」、「家電登録」、「ホーム」、「設定」、および「ヘルプ」の各ボタンが表示される。
「おへや外形形成」はレイアウト外形情報の設定を行うためのボタンであり、「アイコン配置」は配置情報の設定を行うためのボタンであり、「走行禁止エリア設定」は走行禁止エリア情報の設定を行うためのボタンであり、「家電登録」は家電情報の設定を行うためのボタンである。また、「ホーム」ボタンを操作すると「おそとモードホーム画面」に移行し、「設定」ボタンを操作すると「おそとモード設定画面」に移行し、「ヘルプ」ボタンを操作するとユーザの操作をサポートするための情報を示すヘルプ画面が表示されるように設定されている。
(1−3−1.レイアウト外形情報の設定)
まず、レイアウト外形情報の設定方法について説明する。図7は、レイアウト外形情報の設定処理時に通信端末装置10の表示部13に表示される画像を示す説明図である。
「おそとモード設定画面」においてユーザが「おへや外形形成」を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、図7に示したように、自走式電子機器20が配置されている空間の外形(例えば、部屋、家屋、施設等の間取りなど)を設定するための「外形形成画面」を通信端末装置10の表示部13に表示させる。
図7の例では、矩形形状の部屋をレイアウト外形情報として設定する場合の例を示しており、縦・横の部屋サイズをユーザが任意に設定するようになっている。ただし、レイアウト外形情報の設定内容はこれに限るものではなく、例えば、矩形以外のレイアウト形状に設定してもよく、複数の部屋からなるレイアウト外形に設定してもよく、廊下、階段、トイレ、バスルーム、キッチン、玄関などを含むレイアウト外形を設定してもよい。
また、予め記憶されている複数通りのレイアウト外形の基本パターンの中からユーザが自走式電子機器20を配置している空間のレイアウト外形に近いパターンを選択し、各部のサイズや形状などを調整することによりレイアウト外形を設定するようにしてもよい。
ユーザが「外形形成画面」においてレイアウト外形を入力し、「OK」ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、レイアウト外形情報の更新の可否をユーザに確認するための「実行確認画面」を通信端末装置10の表示部13に表示させる。
「実行確認画面」では、レイアウト外形情報を変更することの可否をユーザに確認するための情報が表示される。この「実行確認画面」においてユーザがレイアウト外形情報の変更を指示すると(「はい」を操作すると)、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶させるレイアウト外形情報を「外形形成画面」でユーザが設定した内容に設定し、通信端末装置10の表示部13の表示を「おそとモード設定画面」に戻す。
(1−3−2.配置情報の設定)
次に、家具・家電等の配置対象物の配置状態を示す配置情報の設定方法について説明する。図8は、配置情報の設定処理時に通信端末装置10の表示部13に表示される画像を示す説明図である。
「おそとモード設定画面」においてユーザが「アイコン配置」を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、図8に示すように、通信端末装置10の表示部13に「アイコン配置画面」を表示させる。「アイコン配置画面」には、設定情報記憶部85に記憶されているレイアウト情報に基づいて、登録済みのレイアウト外形およびアイコンが表示される。すなわち、レイアウト外形を示すレイアウト外形画像上に、自走式電子機器20が備えられている空間に配置されている家具や家電機器等の配置物を示すアイコンの画像を重畳させたレイアウト画像が表示される。また、「アイコン配置画面」には、「削除」、「追加」、「完了」の各ボタンが表示される。
「アイコン配置画面」においてユーザがレイアウト外形の画像に重畳して表示されているアイコンをドラッグすると、電子機器制御アプリケーションは、当該アイコンをユーザのドラッグ操作に応じてレイアウト外形上で移動させる。そして、ユーザが当該アイコンを所望の位置に移動させてドロップし、「完了」ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶させている配置情報における当該アイコンの配置位置をドロップされた位置に設定する。また、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に、アイコンを配置したことを示す「実行確認画面」を表示させ、「実行確認画面」において「OK」ボタンを操作すると、表示部13の表示を「おそとモード設定画面」の表示に戻る。
「アイコン配置画面」においてユーザが「削除」ボタンを操作した場合、電子機器制御アプリケーションは、図9に示すように、アイコンを削除することの可否をユーザに確認するための「アイコン削除画面」を通信端末装置10の表示部13に表示させる。「アイコン削除画面」においてユーザが「はい」を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶させている配置情報からユーザが選択したアイコンを削除する。なお、アイコンを削除した後、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13の表示を「おそとモード設定画面」に戻す。
「アイコン配置画面」においてユーザが「追加」ボタンを操作した場合、電子機器制御アプリケーションは、図8に示したように、通信端末装置10の表示部13に「アイコン選択トップ画面」を表示させる。「アイコン選択トップ画面」は、配置するアイコンの種別を選択するための画面である。図8の例では「家具・柱」、「任意の家電機器」、「自走式掃除機」の中から配置対象物に応じた項目を選択できるようになっている。
「アイコン選択トップ画面」において配置対象物に応じた項目を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、当該項目に属する複数の対象物に関するアイコンを選択可能に示した「アイコン選択画面」を通信端末装置10の表示部13に表示される。例えば、ユーザが「家具・柱」を選択した場合、電子機器制御アプリケーションは、図8に示すように、家具や柱等に関する複数のアイコンを表示部13に表示させる。ユーザは、それら複数のアイコンの中から配置対象物に応じたアイコンを選択する。
なお、ユーザが「任意の家電機器」を選択した場合、電子機器制御アプリケーションは、図10に示すように、各種家電機器に関する複数のアイコンを表示部13に表示させ、ユーザはそれら複数のアイコンの中から配置対象の家電機器に応じたアイコンを選択する。
また、ユーザが「自走式掃除機」を選択した場合、電子機器制御アプリケーションは、図11に示すように、自走式掃除機(自走式電子機器20)と充電台70との配置方向に応じた複数のアイコンを表示部13に表示させ、ユーザはそれら複数のアイコンの中から充電台70の配置方向に応じたアイコンを選択する。
「アイコン選択画面」においてユーザが登録対象物に応じたアイコンを選択すると、電子機器制御アプリケーションは、図8に示したように、通信端末装置10の表示部13に「アイコン配置画面」を表示させる。この際、ユーザが選択したアイコンは、初期状態では「アイコン配置画面」の所定の位置(図8の例では左上角部)に配置される。そして、上述した場合と同様、ユーザは、「アイコン配置画面」に表示されているレイアウト画像においてレイアウト外形の画像に重畳して表示されているアイコンをドラッグすることにより、当該アイコンを所望の位置に移動させる。上記アイコンを所望の位置に移動させた状態でユーザが「完了」ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶している配置情報に当該アイコンおよび当該アイコンの配置位置を設定する。また、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13にアイコンを配置したことを示す「実行確認画面」を表示させ、「実行確認画面」においてユーザが「OK」ボタンを操作すると、表示部13の表示を「おそとモード設定画面」に戻す。
なお、本実施形態では、電子機器制御アプリケーションは、レイアウト外形情報、および配置情報に加えて、走行禁止エリア情報をレイアウト情報に含めるようになっている。この走行禁止エリア情報の生成方法について説明する。
図12の(a)はレイアウト外形情報および配置情報に基づいて通信端末装置10の表示部に表示される「アイコン配置画面」の一例を示す説明図であり、図12の(b)は図12の(a)に対応する走行禁止エリア情報を示す説明図である。
図12の(b)に示したように、電子機器制御アプリケーションは、レイアウト外形情報によって特定される空間の床面を多数のブロックからなるマトリクス状に分割し、各ブロックを自走式電子機器20が走行可能なブロックである走行可能ブロック(走行可能エリア)および自走式電子機器20が走行できないブロックである走行禁止ブロック(走行禁止エリア)のいずれに属するかを示した走行禁止エリア情報を生成する。
なお、本実施形態では、1ブロックのサイズを25cm×25cmに設定している。これにより、電子機器制御アプリケーションが、走行禁止エリア情報に基づいて隣接するブロック同士の境界線上を自走式電子機器20が走行可能であるか否かを容易に判定できるようになっている。
すなわち、本実施形態では、自走式電子機器20の外形は約35cmなので、走行可能なブロック同士の境界線上を自走式電子機器20が走行する場合、当該ブロックにおける自走式電子機器20が走行する境界線とは反対側の境界線と自走式電子機器20の外縁との間には25−35/2=7.5cmの隙間(マージン)が生じる。したがって、自走式電子機器20を、当該ブロックにおける自走式電子機器20が走行する境界線とは反対側の境界線に隣接するブロックにはみ出すことなく走行させることができる。よって、反対側の境界線に隣接するブロックが走行禁止ブロックであっても、自走式電子機器20を走行禁止ブロックにはみ出さないように走行させることができる。このため、電子機器制御アプリケーションは、隣接するブロック同士の両方が走行可能なブロックである場合、それら両ブロックの境界線上を自走式電子機器20が走行可能であると判断する。一方、隣接するブロック同士のうちの少なくとも一方が走行禁止ブロックである場合、電子機器制御アプリケーションは、それら両ブロックの境界線上を走行不可と判断する。
走行禁止エリア情報における1ブロックのサイズ(1辺の長さ)は上述したサイズ(25cm×25cm)に限るものではないが、自走式電子機器20の走行時に自走式電子機器20の一部が走行禁止ブロックにはみ出すことを防止するためには、少なくとも自走式電子機器20における走行方向に垂直かつ床面に平行な方向の外径の1/2倍よりも大きくする必要がある。また、ブロックのサイズが大きすぎると、走行禁止エリア情報に基づいて自走式電子機器20の最適な走行経路を検索する場合の検索精度が低下してしまう場合があるので、走行禁止エリア情報における1ブロックのサイズ(1辺の長さ)は自走式電子機器20における走行方向に垂直かつ床面に平行な方向の外径以下にすることが好ましい。すなわち、走行禁止エリア情報における1ブロックのサイズ(1辺の長さ)は、自走式電子機器20における走行方向に垂直かつ床面に平行な方向の外径の1/2倍よりも大きく、1倍以下であることが好ましい。
設定情報記憶部85には、上述した「アイコン選択画面」において選択可能な各アイコンと、当該アイコンに対応する対象物を自走式電子機器20が配置されている空間に配置した場合に自走式電子機器20が当該対象物によって走行できなくなる範囲に対応する各ブロック(走行禁止ブロック、走行禁止範囲)を示す走行禁止範囲情報とが予め対応付けて記憶されている。図13は、アイコンとそれに対応する走行禁止範囲情報の一例を示す説明図である。
なお、図13に示したシーリングライトのアイコンのように、床面上に配置されず、自走式電子機器20の走行の障害とならない対象物については、走行禁止ブロックが存在しないことを示す走行禁止範囲情報が記憶されている。室内の壁面上部や天井部に設置されるエアコン、壁掛け式の扇風機などのアイコンについても、シーリングライトと同様、走行禁止ブロックが存在しないことを示す走行禁止範囲情報が記憶されている。
また、アイコンに対応する対象物を設置した場合であっても当該対象物と床面との対向領域の一部を自走式電子機器20が走行可能である場合、走行可能な範囲に応じて走行可能ブロックと走行禁止ブロックとを設定した走行禁止範囲情報を当該対象物のアイコンと対応付けて記憶させてもよい。例えば、図14に示すように、脚部によって支持される対象物であって、当該対象物と床面との対向領域のうち脚部が配置されていない領域については自走式電子機器20が走行可能な構造のものについては、走行可能な領域(脚部が配置されない領域)に対応するブロックを走行可能ブロックとし、走行不可能な領域(脚部が配置される領域)については走行禁止ブロックとして設定した走行禁止範囲情報を記憶させておくようにしてもよい。
また、設定情報記憶部85に記憶されているアイコンに対応する走行禁止範囲情報を、ユーザが任意に編集できるようにしてもよい。これにより、ユーザが配置対象物のアイコンに対応付ける走行禁止ブロックを、当該配置対象物の実際の形状、サイズ、配置方法等に応じて適宜編集することができるので、より適切な配置情報を生成することができる。また、アイコンに対応する走行禁止範囲情報をユーザが任意に編集できるようにする場合、当該アイコンの走行禁止範囲情報の初期設定を、ユーザの修正指示に応じて変更して設定情報記憶部85に記憶させてもよい。これにより、次に同じアイコンを配置する場合に、ユーザが再度同様の設定をする手間を省き、ユーザの利便性を向上させることができる。
「アイコン配置画面」においてユーザがアイコンの位置を設定すると、電子機器制御アプリケーションは、レイアウト外径情報と、ユーザが設定した当該アイコンの配置位置と、当該アイコンに対応付けて記憶されている走行禁止範囲情報とに基づいて、走行禁止エリア情報を作成する。
すなわち、電子機器制御アプリケーションは、レイアウト外形情報が設定されると、レイアウト外形情報に応じた画像を生成するとともに、当該レイアウト外形情報に応じた外形形状を有し、その内部をそれぞれが25cm×25cmの形状を有する多数のブロックに分割した走行禁止エリア情報を生成する。そして、電子機器制御アプリケーションは、図12の(a)に示したように、レイアウト外形情報に応じた画像上にアイコンが配置されると、図12の(b)に示したように、走行禁止エリア情報における上記アイコンの配置位置に対応する位置に上記アイコンに対応する走行禁止範囲情報を配置する。これにより、レイアウト外形情報と各アイコンの配置情報とに応じた走行禁止エリア情報が生成される。
また、電子機器制御アプリケーションは、生成した走行禁止エリア情報を、レイアウト外形情報および配置情報と対応付けられて設定情報記憶部85に記憶させる。なお、図12の(c)に示すように、「アイコン配置画面」において、レイアウト画像(レイアウト外形情報に応じた画像上に配置情報に応じたアイコン画像を配置した画像)と、走行禁止エリア情報に応じた走行禁止エリア画像(レイアウト外形の内部を多数のブロックに分割し、各ブロックを走行禁止ブロックと走行可能ブロックとに識別可能に分類した画像)とを重畳させて表示させるようにしてもよい。
(1−3−3.走行禁止エリア情報の設定)
次に、走行禁止エリア情報の設定方法について説明する。図15は、走行禁止エリア情報の設定(編集)処理時に通信端末装置10の表示部13に表示される画像の一例を示す説明図である。
「おそとモード設定画面」においてユーザが「走行禁止エリア設定」を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶されている走行禁止エリア情報に応じた「走行禁止エリア設定画面」を表示させる。「走行禁止エリア設定画面」には、走行禁止エリア画像(レイアウト外形の内部を多数のブロックに分割し、各ブロックを走行禁止ブロックと走行可能ブロックとに識別可能に分類した画像)と、「やり直し」ボタンと、「完了」ボタンとが表示される。
「走行禁止エリア設定画面」においてユーザが任意のブロックを選択すると、電子機器制御アプリケーションは、当該ブロックの走行禁止/走行可能を切り替える。すなわち、電子機器制御アプリケーションは、走行禁止エリア画像におけるユーザが走行禁止ブロックを選択した場合には当該ブロックを走行可能ブロックに切り替え、ユーザが走行可能ブロックを選択した場合には当該ブロックを走行禁止ブロックに切り替える。なお、電子機器制御アプリケーションは、上記の切り替え結果を作業用メモリに一時的に保存する。
「走行禁止エリア設定画面」においてユーザが「やり直し」ボタンを選択すると、電子機器制御アプリケーションは、作業用メモリに保存した上記の切り替え結果を破棄し、表示部13の表示を設定情報記憶部85に記憶されている走行禁止エリア情報に応じた「走行禁止エリア設定画面」の表示に戻す。
「走行禁止エリア設定画面」においてユーザが「完了」ボタンを選択すると、電子機器制御アプリケーションは、作業用メモリに保存した上記の切り替え結果に基づいて設定情報記憶部85に反映され記憶されている走行禁止エリア情報を更新し、通信端末装置10の表示部13の表示を「おそとモード設定画面」に戻す。
なお、本実施形態では、ユーザがレイアウト外形上に配置されているアイコンを削除した場合であっても、走行禁止エリア情報における当該アイコンに対応する各ブロックの走行禁止/走行可能の設定は自動では削除せず、削除する場合にはユーザが「走行禁止エリア設定」を選択して走行禁止エリア情報の編集を行うようになっている。ただし、これに限らず、ユーザがレイアウト外形上に配置されているアイコンを削除した場合に、走行禁止エリアにおける当該アイコンに対応する各ブロックを走行可能に自動的に設定するようにしてもよい。あるいは、走行禁止エリアにおける削除するアイコンの走行禁止範囲情報に対応するブロックが他のアイコンの走行禁止範囲情報にも対応している場合には、当該他のアイコンの走行禁止範囲情報に応じて当該ブロックの走行禁止/走行可能を設定するようにしてもよい。これにより、例えば、家具の上に配置されている家電機器を除去した場合などに、当該家電機器に対応するブロックが上記家具によって走行不可であるにもかかわらず、走行可能ブロックに書き換えられてしまうといった不具合を防止できる。
(1−3−4.家電情報の設定)
次に、家電情報の設定方法について説明する。図16は、家電情報の設定処理時に通信端末装置10の表示部13に表示される画像の一例を示す説明図である。
「おそとモード設定画面」においてユーザが「家電登録」を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に「家電選択画面」を表示させる。「家電選択画面」では、登録済みの家電機器のリスト、「新規」ボタン、および「編集」ボタンが表示される。なお、図16の例では、登録済みの家電機器のうちの1つ(「たけしのテレビ」)が表示されており、その横に表示切替ボタン(黒三角ボタン)が表示されている。ユーザが表示切替ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、登録済みの家電機器のリスト(図示せず)を表示部13に表示させ、当該リストに含まれる家電機器の中からユーザに所望する家電機器を選択させる。
「家電選択画面」においてユーザが「新規」ボタンを操作した場合、電子機器制御アプリケーションは、「家電登録画面」を通信端末装置10の表示部13に表示させる。図16の例では、「家電登録画面」において、家電機器の名称(ユーザが当該家電機器に付与する名称)の入力欄、家電機器のカテゴリの選択欄、家電機器の機種名の選択欄、アイコン設定の有無を示す情報、レイアウト表示(「アイコン配置画面」の表示)に切り替えるためのボタン、および「完了」ボタンが表示されている。なお、これらの項目に加えて、例えば、家電機器のメーカ名の選択欄を設けてもよい。
ユーザが家電機器の名称の入力欄を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、テキスト入力を行うためのソフトウェア(FEP(Front End Processor))を起動させ、家電機器の名称を入力するためのテキストボックスを表示部13に表示させる。ユーザはこのテキストボックスに対して所望する名称を入力することにより、登録対象の家電機器に名称を付与することができる。
また、ユーザが家電機器のカテゴリの選択欄を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、選択可能な家電機器のカテゴリのリストを表示させる。具体的には、設定情報記憶部85には、図17に示すように、各種家電機器のカテゴリ、メーカ名、機種名、赤外線信号を用いて操作可能な操作内容、当該家電機器を動作させるための赤外線信号の周波数、および当該家電機器に所望する動作を行わせるための赤外線信号の信号波形などを示した家電情報が予め記憶されている。電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶している家電情報に基づいて選択可能な家電機器のカテゴリのリストを「家電登録画面」における家電機器のカテゴリの選択欄に表示させる。
なお、図16の例では、家電機器のカテゴリの選択欄には、選択可能な家電機器のカテゴリの1つである「テレビ」が表示されており、その横に表示切替ボタン(黒三角ボタン)が表示されている。ユーザが表示切替ボタンを操作すると、選択可能な家電機器のカテゴリのリストが表示され、当該リストに含まれるカテゴリの中からユーザが登録対象の家電機器に応じたカテゴリを選択できるようになっている。
また、ユーザが家電機器の機種名の選択欄を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、選択可能な家電機器の機種名のリストを表示部13に表示させる。具体的には、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶している上記の家電情報に基づいて選択可能な家電機器の機種名のリストを「家電登録画面」における家電機器の機種名の選択欄に表示させる。
なお、図16の例では、家電機器の機種名の選択欄には、選択可能な家電機器の機種名の1つである「SH-AA14AZ」が表示されており、その横に表示切替ボタン(黒三角ボタン)が表示されている。ユーザが表示切替ボタンを操作すると、選択可能な家電機器の機種名のリストが表示され、当該リストに含まれる機種名の中からユーザが登録対象の家電機器に応じた機種名を選択できるようになっている。
アイコン設定の有無を示す情報としては、当該家電機器がアイコン配置画面に表示されるアイコンに対応付けられているか否かを示す情報が表示される。
ユーザが家電機器のレイアウト表示に切り替えるためのボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報に対応する「アイコン配置画面」を通信端末装置10の表示部13に表示させる。
「アイコン配置画面」においてユーザが登録対象の家電情報を対応付けるアイコンを選択すると、電子機器制御アプリケーションは、選択されたアイコンと登録処理中の家電情報とを対応付ける。なお、「アイコン配置画面」に表示されているアイコンを選択することにより、既に登録済みのアイコンに登録処理中の家電情報を対応付けることができる。また、「アイコン配置画面」に表示されている「追加」ボタンを操作することにより、アイコンを追加し、追加したアイコンに登録処理中の家電情報を対応付けることができる。
アイコンと家電情報とを対応付けた後、ユーザが「アイコン配置画面」に表示されている「完了」ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーション(家電情報編集部)は、設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報にアイコンと家電情報との対応関係を反映させる。
なお、家電機器を選択した状態でユーザが「編集」ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、選択された家電機器の登録情報を反映させた「家電登録画面」を表示部13に表示させる。ユーザは、新規登録の場合と同様の方法により、この「家電登録画面」に表示される上記家電機器についての各登録項目のうち、所望する項目の内容を適宜編集することができる。
「家電登録画面」においてユーザが「完了」ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーション(家電情報編集部)は、設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報における登録対象のアイコンに関する情報を更新し、表示部13の表示状態を「おそとモード設定画面」の表示に移行させる。
(1−4.「いどう」処理)
次に、「おそとモードホーム画面」において「いどう」が選択された場合の処理について説明する。
図18は、電子機器制御アプリケーションにおける「いどう」処理の流れを示すフローチャートである。また、図19は、「いどう」処理において通信端末装置10の表示部13に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10のユーザが「おそとモードホーム画面」において「いどう」を選択したことを受け付けると(S1)、通信端末装置10の表示部13に「移動先選択画面」(図19参照)を表示させ(S2)、ユーザからの移動先の指定指示を受け付ける(S3)。本実施形態では、図19に示すように、「移動先選択画面」としてレイアウト画像(レイアウト外形を示す画像上に家具や家電機器等のアイコンを配置した画像)が表示され、ユーザがレイアウト画像上の所望する位置をタッチ操作等によって指定し、「OK」ボタンを操作することで移動先を指定できるようになっている。
電子機器制御アプリケーションは、ユーザからの移動先の指定指示を受け付けると、設定情報記憶部85に記憶しているレイアウト情報に基づいてホームポジションから移動先までの最適な移動ルートを検索する(S4)。また、移動ルートを検索している期間中、電子機器制御アプリケーションは、図19に示すように、移動ルートを検索中であることを示す「検索中画面」を表示部13に表示させる。
本実施形態では以下の(1)〜(5)のルールに基づいて移動ルートを検索する。
(1)自走式電子機器20は、走行禁止エリア情報における隣接する走行可能ブロック同士の境界線上を走行する。
(2)ホームポジションから移動先までの移動ルートのうち、旋回回数が最も少ないルートを選択する。
(3)旋回回数が最も少ないルートが複数存在する場合には、ホームポジションから移動先までの移動距離が最も短いルートを選択する。
(4)旋回回数が最も少ないルートが複数存在し、かつホームポジションから移動先までの移動距離が最も短いルートが複数存在する場合には、移動経路の道幅の最小値が最も広いルート(自走式電子機器20の走行方向に垂直な方向に連続して存在する走行可能ブロックの数の最小値が最も多いルート)を選択する。
(5)旋回回数が最も少ないルートが複数存在し、かつホームポジションから移動先までの移動距離が最も短いルートが複数存在し、かつ移動経路の道幅の最小値が最も広いルートが複数存在する場合には、それらのルートの中からユーザに所望するルートを選択させるか、あるいは予め設定した所定の方法によりいずれかのルートを選択する。
なお、移動ルートの検索方法は上述した方法に限定されるものではなく、従来から公知の種々の方法を用いることができる。例えば、上述した方法では移動ルートの決定時に参照する条件の優先順位を、旋回回数、移動距離、移動経路の道幅の順に設定しているが、この優先順位を適宜変更してもよい。また、他の条件を参照して移動ルートを決定するようにしてもよい。
移動ルートの検索が完了すると、電子機器制御アプリケーションは、検索した移動ルートを通信端末装置10の表示部13に表示させるとともに、当該移動ルートに基づく自走式電子機器20の移動を実行させるか否かをユーザに確認するための「実行確認画面」(図19参照)を通信端末装置10の表示部13に表示させる(S5)。
そして、電子機器制御アプリケーションは、「実行確認画面」に対するユーザの指示入力に基づいて、S4で検索した移動ルートに基づく移動を実行するか否かを判断する(S6)。
S6において移動を実行しないと判断した場合(「実行確認画面」においてユーザが「いいえ」を選択した場合)、電子機器制御アプリケーションは、S2の処理に戻る。この場合、ユーザは移動先の再設定を行う。
S6において移動を実行すると判断した場合(「実行確認画面」においてユーザが「はい」を選択した場合)、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20がホームポジション(本実施形態では自走式電子機器20が充電台70に接続される位置)にいるか否かを判断する(S7)。この判断は、例えば、自走式電子機器20が充電台70に接続されているか否か(充電端子49と給電端子71とが導通しているか否か)を示す信号をサーバ装置80に送信し、電子機器制御アプリケーションがその信号に基づいて行うようにしてもよい。
S7において自走式電子機器20がホームポジションにいないと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20に対して帰還命令(自走式電子機器20をホームポジションに戻らせるための命令)を送信し(S8)、S7の処理に戻る。
自走式電子機器20の制御部21は、電子機器制御アプリケーションからの制御命令に応じて装置機能部25の各部の動作を制御し、自走式電子機器20をホームポジションに移動(帰還)させる。なお、自走式電子機器20にホームポジションへの帰還処理を実行させている期間中、通信端末装置10の表示部13に帰還中であることを示す画面を表示させるようにしてもよい。
具体的には、本実施形態では、充電台70は、自走式電子機器20が当該充電台70から離れている場合(給電端子71と充電端子49とが導通していない場合)に当該充電台70の設置位置および給電端子71の位置を示す帰還信号を常時発信する。自走式電子機器20は、電子機器制御アプリケーションから帰還命令を受信すると、充電台70から発信された帰還信号を検知して充電台70の設置されている場所に自動的に帰還する。なお、本実施形態では、上記帰還信号として赤外線信号を発信するものとするが、赤外線信号以外の信号を用いてもよい。
自走式電子機器20の制御部21は、検知した帰還信号に基づいて充電台70の位置を検知し、充電台70の方向に前進(前面を進行方向に向けて進行)するように移動駆動部61の動作を制御して充電台70に対向する位置まで移動してくる。そして、充電台70に対向する位置に到達すると、制御部21は、移動駆動部61の動作を制御して自走式電子機器20を一時停止させ、さらに、充電端子49が給電端子71と対向する位置になるまで筐体30を中心線Cの周りに旋回させる。その後、制御部21は、移動駆動部61の動作を制御し、筐体30を後退(背面を進行方向に向けて進行)させる。そして、制御部21は、充電端子49が給電端子71に接触し、さらに充電端子49と接触している給電端子71が充電台70の内側に向けて押し込まれて給電端子71の先端面と充電台70の前面とがほぼ平らになるドッキング位置(給電端子71の押し戻しが止まる位置)に達するまで後退を継続する。自走式電子機器20が上記のドッキング位置に到達すると、給電端子71および充電端子49を介してバッテリ31への通電が開始される。
通電検知部65が充電台70からバッテリ31への通電の開始を検知すると、制御部21は、移動駆動部61の動作を制御し、後退を停止させるとともに、充電端子49を給電端子71に接触させながら自走式電子機器20を中心線C周りに所定角度だけ正転(時計回りに旋回)させる動作および逆転(反時計回りに旋回)させる動作を所定回数行わせる。また、制御部21は、通電検知部65を制御し、上記の正転中および逆転中の給電端子71から充電端子49への通電量(給電端子71から充電端子49に流れる電流量、または充電端子49に印加される電圧値)させる。そして、上記の通電量が最大になる位置で自走式電子機器20の旋回(正転/逆転)を停止させる。あるいは、初回接触時の通電量が十分でない場合、一旦50cm程度の十分な距離だけ前進を行った上で再度一連の帰還動作を行うことによって充電機70への正常な停止を行う。一旦前進する距離は必ず50cmである必要はなく、帰還性能や筺体の帰還方法によって適宜設定すればよい。停止した後は、通常の通電(充電)が行われる。これにより、ドッキング位置において自走式電子機器20が所定の向きを向いて停止した状態でバッテリ31への充電が行われる。また、ホームポジションにおける自走式電子機器20の向きを正確に調整することができるので、ホームポジションからユーザの指示に応じた移動先に移動させる際の移動制御をより正確に行うことができる。
正転および逆転を行う際の上記の所定角度は、充電端子49と給電端子71との接触が外れない角度であればよい。また、正転逆転を繰り返す回数は特に限定されるものではなく、通電量が最大となる旋回角度を適切に検出できればよい。このように、充電端子49を給電端子71に接触させながら自走式電子機器20の正転および逆転を行うことにより、自走式電子機器20の向きを適切に調整できるという効果が得られるとともに、充電端子49または給電端子71に付着した塵や埃などの汚れを自動的に取り除くことができるという効果も得られる。
なお、自走式電子機器20をホームポジションに帰還させる方法、および自走式電子機器20のホームポジションにおける向きを調整する方法は、上述した方法に限定されるものではない。
例えば、充電端子49と給電端子71とのドッキングを、筐体30の背面(後端)に後方センサ(図示せず)を設置し、後方センサで帰還信号を検知しながら、自走式電子機器20の向きを調整しつつ自走式電子機器20を後退させることで行ってもよい。この場合、後方センサが帰還信号を検知しなくなると、自走式電子機器20を筐体30の中心線C周りに微量に正転または逆転させて帰還信号を検知できるように自走式電子機器20の向きを調整して後退を行う。これにより、自走式電子機器20の充電端子49と充電台70の給電端子71との位置合わせ、および自走式電子機器20の向きの調整を適切に行うことができる。
S7において自走式電子機器20がホームポジションにいると判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、S4で検索した移動ルートに基づいて自走式電子機器20を移動させるための移動命令を生成して自走式電子機器20に送信する(S9)。
なお、上記の移動命令は、例えば○○cm前進→90度正転→△△cm前進というように、自走式電子機器20を前進させる距離と、自走式電子機器20を旋回させる方向(90度正転または90度逆転)とを組み合わせたものであってもよい。本実施形態では、上述したように、ホームポジションである充電台70の設置位置が固定されており、かつホームポジションに帰還したときの自走式電子機器20の向きが正確に調整されるようになっている。このため、上記のような簡単な移動命令を用いて自走式電子機器20を移動させる場合であっても、自走式電子機器20を目標とする移動先に正確に移動させることができる。
その後、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に自走式電子機器20が移動中であることを示す「移動中画面」を表示させる(S10)。例えば、「移動中画面」において、例えば、移動経路を示す画像をブリンク(点滅)させるなどして移動中であることを示すようにしてもよい。
なお、S6で移動を実行すると判断した後、自走式電子機器20に帰還処理を実行させている期間中にも「移動中画面」を表示部13に表示させるようにしてもよく、自走式電子機器20に帰還処理を実行させている期間中は帰還中であることを示す画面を表示部13に表示させ、自走式電子機器20の帰還が完了してから「移動中画面」を表示部13に表示させるようにしてもよい。
また、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20の移動を開始した後、自走式電子機器20から移動失敗通知を受信したか否かの判断(S11)、および移動完了通知を受信したか否かの判断(S12)を行う。なお、自走式電子機器20は、電子機器制御アプリケーションから移動命令を受信した後、当該移動命令に基づいて自装置の移動を実行し、移動先に到着した場合には移動完了通知を電子機器制御アプリケーション(サーバ装置80)に送信する。また、移動先に到着する前に障害物に衝突して移動を継続出来なくなった場合など、移動先に到着できなかった場合には移動失敗通知を電子機器制御アプリケーション(サーバ装置80)に送信する。
S11において移動失敗通知を受信したと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、「完了通知画面(失敗)」(図19参照)を表示部13に表示させる(S13)。また、電子機器制御アプリケーションは、「完了通知画面(失敗)」においてユーザが「OK」ボタンを操作したか否かを判断する(S14)。S14においてユーザが「OK」ボタンを操作していないと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、S13の処理を継続する。一方、S14においてユーザが「OK」ボタンを操作したと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、「完了画面(失敗)」(図19参照)を表示部13に表示させる(S15)。また、電子機器制御アプリケーションは、「完了画面(失敗)」においてユーザが「ホーム」ボタンを操作したか否かを判断する(S16)。S16においてユーザが「ホーム」ボタンを操作していないと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、S15の処理を継続する。一方、S16においてユーザが「ホーム」ボタンを操作したと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、「おそとモードホーム画面」を表示部13に表示させ(S21)、「いどう」処理を終了する。
S12において移動完了通知を受信したと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、「完了通知画面(成功)」(図19参照)を表示部13に表示させる(S17)。また、電子機器制御アプリケーションは、「完了通知画面(成功)」においてユーザが「OK」ボタンを操作したか否かを判断する(S18)。S18においてユーザが「OK」ボタンを操作していないと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、S17の処理を継続する。一方、S18においてユーザが「OK」ボタンを操作したと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、「完了画面(成功)」(図19参照)を表示部13に表示させる(S19)。また、電子機器制御アプリケーションは、「完了画面(成功)」においてユーザが「ホーム」ボタンを操作したか否かを判断する(S20)。S20においてユーザが「ホーム」ボタンを操作していないと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、S19の処理を継続する。一方、S20においてユーザが「ホーム」ボタンを操作したと判断した場合、電子機器制御アプリケーションは、「おそとモードホーム画面」を表示部13に表示させ(S21)、「いどう」処理を終了する。
(1−5.「かでん」処理)
次に、「おそとモードホーム画面」において「かでん」が選択された場合の処理について説明する。図20は、「かでん」処理において通信端末装置10の表示部13に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
「おそとモードホーム画面」において「かでん」が選択されると、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に「家電アイコン選択画面」(図20参照)を表示させる。
「家電アイコン選択画面」では、レイアウト画像(レイアウト外形情報に応じた画像上に設定情報に登録された各アイコンの画像を重畳させた画像)が表示され、ユーザは操作対象の家電機器のアイコンを選択操作することにより、操作対象の家電機器を選択できる。
また、「家電アイコン選択画面」では、設定情報に登録されている各家電機器の中から操作対象の家電機器を選択するためのメニュー画像が表示されており、ユーザはこのメニュー画像の中から操作対象の家電機器を選択することもできるようになっている。図20の例では、登録済みの家電機器のうちの1つ(「たけしのテレビ」)が表示されており、その横に表示切替ボタン(黒三角ボタン)が表示されている。ユーザが表示切替ボタンを操作すると、電子機器制御アプリケーションは、登録済みの家電機器のリストを表示部13に表示させ、これによって当該リストに含まれる家電機器の中からユーザが所望する家電機器を選択できるようになっている。
「家電アイコン選択画面」においてユーザが操作対象の家電機器を選択すると、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶させている当該家電機器に関する設定情報(図17参照)に基づいて、当該家電機器を操作するための「リモコン操作画面」(図20参照)を生成して通信端末装置10の表示部13に表示させる。図20の例では、操作内容として「電源ON」または「電源OFF」を選択するための「リモコン操作画面」が表示されている。
そして、「リモコン操作画面」に対してユーザが操作対象の家電機器に対する操作内容の指示入力を行うと、電子機器制御アプリケーションは、設定情報記憶部85に記憶させている当該家電機器に関する設定情報(図17参照)に基づいてユーザの指示入力に応じた動作を行わせるための制御信号(自走式電子機器20に上記家電機器に送信する赤外線信号(リモコン信号)を生成させるための信号)を生成し、自走式電子機器20に送信する。
自走式電子機器20の制御部21は、電子機器制御アプリケーションから送信された制御信号に基づいて赤外線信号(リモコン信号)を生成し、赤外線送信部36から出力(送信)させる。また、自走式電子機器20の制御部21は、赤外線信号(リモコン信号)の出力(送信)が完了すると、送信完了通知を電子機器制御アプリケーション(サーバ装置80)に送信する。
電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20から送信完了通知を受信すると、通信端末装置10の表示部13に「完了通知画面」(図20参照)を表示させ、「かでん」処理を終了する。
なお、本実施形態では、「おそとモードホーム画面」において「かでん」が選択された場合、その時点における自走式電子機器20の位置で自走式電子機器20が選択された家電機器を操作するための赤外線信号を出力するようになっている。したがって、例えばホームポジションからの赤外線信号による操作が困難な家電機器を操作する場合、ユーザは、「いどう」操作を行って自走式電子機器20を適切な位置に移動させてから「かでん」操作を行う。
ただし、これに限らず、例えば、「かでん」操作で操作対象の家電機器が指定された場合に、電子機器制御アプリケーションが自走式電子機器20と操作対象の家電機器との位置関係に基づいて移動の要否を判断し、移動が必要な場合には電子機器制御アプリケーションが自走式電子機器20を操作対象の家電機器に対する赤外線信号による動作制御が可能な位置に自動的に移動させるようにしてもよい。
(1−6.「かんさつ」操作)
次に、「おそとモードホーム画面」において「かんさつ」が選択された場合の処理について説明する。
「おそとモードホーム画面」において「かんさつ」が選択されると、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20に撮像処理の開始命令を送信する。
自走式電子機器20の制御部21は、撮像処理の開始命令を受信すると、撮像部40の動作を制御して自走式電子機器20の周囲を撮像させ、撮像データを電子機器制御アプリケーションに応答する。なお、自走式電子機器20の制御部21が移動駆動部61を制御して自走式電子機器20を旋回させるなどして、自走式電子機器20から複数方向あるいは広角度範囲の画像を撮像させるようにしてもよい。
電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20から撮像データを受信すると、受信した撮像データを通信端末装置10の表示部13に表示させてユーザに呈示する。
なお、本実施形態では、「おそとモードホーム画面」において「かんさつ」が選択された場合、その時点における自走式電子機器20の位置で自走式電子機器20に撮像処理を行わせるようになっている。したがって、例えば、ホームポジションから離れた位置の状況を観察したい場合、ユーザは、「いどう」操作を行って自走式電子機器20を所望する位置に移動させてから「かんさつ」操作を行う。ただし、これに限らず、例えば、「かんさつ」操作で観察対象エリアを指定し、電子機器制御アプリケーションが観察対象エリアに応じた位置に自走式電子機器20を自動的に移動させるようにしてもよい。
(1−7.「そうじ」操作)
次に、「おそとモードホーム画面」において「そうじ」が選択された場合の処理について説明する。図21は、「そうじ」処理において通信端末装置10の表示部13に表示される表示画面の遷移を示す説明図である。
「おそとモードホーム画面」において「そうじ」が選択されると、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に「そうじモード選択画面面」(図21参照)を表示させる。
「そうじモード選択画面」では、予め設定された複数のそうじモードの中からユーザに所望するそうじモードを選択させるための画像が表示される。図21の例では、「AUTO」、「スポット1」、「スポット2」、「かべぎわ」の各そうじモードが選択可能になっている。「AUTO」は自走式電子機器20にランダムに走行させながら掃除を実行させるモードである。「スポット1」および「スポット2」は、予め設定された掃除領域内を掃除させるモードである。「かべぎわ」は壁等の障害物に沿って自走式電子機器20を移動させながら掃除を実行させるモードである。
「そうじモード選択画面」においてユーザがそうじモードを選択すると、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に「実行確認画面」(図21参照)を表示させる。
「実行確認画面」においてユーザが「いいえ」を選択した場合、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13の表示を「そうじモード選択画面面」に戻す。
「実行確認画面」においてユーザが「はい」を選択した場合、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に「実行通知面面」(図21参照)を表示させる。そして、「実行通知面面」においてユーザが「OK」を選択した場合、電子機器制御アプリケーションは、通信端末装置10の表示部13に「おそとモードホーム画面」を表示させ、「そうじ」操作に関する処理を終了する。
(1−8.「帰還」操作)
次に、「おそとモードホーム画面」において「帰還」が選択された場合の処理について説明する。
「おそとモードホーム画面」において「帰還」が選択されると、電子機器制御アプリケーションは、自走式電子機器20に帰還命令を送信する。
自走式電子機器20の制御部21は、帰還命令を受信すると、自走式電子機器20をホームポジション(本実施形態では自走式電子機器20の充電端子49が充電台70の給電端子71に当接し自走式電子機器20のバッテリ31の充電が行われる位置)に移動(帰還)させる帰還処理を実行する。帰還処理の方法は上述した通りである。
なお、帰還処理の実行中に、電子機器制御アプリケーションが通信端末装置10の表示部13に帰還処理中であることを示す画像を表示させるようにしてもよい。また、帰還処理が完了したときに、自走式電子機器20が帰還処理の完了通知を電子機器制御アプリケーション(サーバ装置80)に送信し、電子機器制御アプリケーションが通信端末装置10の表示部13に帰還処理が完了したことを示す画像、あるいは自走式電子機器20がホームポジションにいることを示す画像を表示させるようにしてもよい。
(1−9.プログラムの実施例)
本実施形態において、通信端末装置10、自走式電子機器20、およびサーバ装置80の各ブロック、特に制御部11、制御部21、および制御部81は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、通信端末装置10、自走式電子機器20、およびサーバ装置80は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである通信端末装置10、自走式電子機器20、およびサーバ装置80の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、通信端末装置10、自走式電子機器20、およびサーバ装置80に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non-transitory tangible medium)、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、通信端末装置10、自走式電子機器20、およびサーバ装置80を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
(1−10.実施形態1のまとめ)
以上のように、本発明の一態様にかかる家電機器操作システムは、複数の家電機器に対して当該各家電機器の動作を制御するための操作信号を送信する家電機器操作システムであって、上記操作信号送信部が配置されている領域の形状を示すレイアウト外形画像上に当該領域に配置されている上記各家電機器のアイコンを重畳させたレイアウト画像を表示する表示部と、上記各家電機器の上記アイコンと、上記各家電機器に対して指示可能な操作内容と、当該操作内容に応じた動作を上記家電機器に指示するための操作信号を示す操作信号情報とを対応付けた家電情報を記憶した記憶部と、上記レイアウト画像に含まれる上記アイコンの中から操作対象とする家電機器を選択する選択指示、および選択した家電機器に対する操作内容を指定する操作指示をユーザから受け付ける指示入力部と、上記記憶部に記憶されている上記家電情報と、上記指示入力部が受け付けた上記選択指示および上記操作指示とに基づいて上記操作信号を生成する操作信号生成部と、上記操作信号生成部が生成した上記操作信号を送信する操作信号送信部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、表示部が、操作信号送信部が配置されている領域の形状を示すレイアウト外形画像上に当該領域に配置されている各家電機器のアイコンを重畳させたレイアウト画像を表示する。そして、指示入力部が、レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とする家電機器を選択する選択指示、および選択した家電機器に対する操作内容を指定する操作指示をユーザから受け付けると、操作信号生成部が、記憶部に記憶されている家電情報と指示入力部が受け付けた選択指示および操作指示とに基づいてユーザが選択した家電機器にユーザが指定した操作内容を指示するための操作信号を生成し、操作信号送信部が操作信号生成部の生成した操作信号を送信する。これにより、ユーザは、レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とするアイコンを選択して操作内容を指示するだけで、ユーザが選択したアイコンに対応する家電機器をユーザが指示した操作内容に応じて操作するための操作信号が自動的に生成されて送信される。したがって、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
また、上記記憶部には、複数の家電機器の機種名と、当該家電機器に対する上記操作内容と、上記操作信号情報とを対応付けた登録参照情報を記憶しており、ユーザが選択した上記登録参照情報に基づいて、上記家電情報を編集する家電情報編集部をさらに備えている構成としてもよい。なお、上記の編集には、新たな家電機器の家電情報を新規に登録する処理と、登録済みの家電情報の一部または全部を変更する処理とが含まれる。
上記の構成によれば、ユーザが、編集対象の家電機器のアイコンと当該家電機器の機種名とを選択するだけで、当該家電機器のアイコンと、当該家電機器に対して指示可能な操作内容と、当該操作内容に応じた動作を当該家電機器に指示するための操作信号を示す操作信号情報とを編集することができる。したがって、ユーザの使い勝手をより向上させることができる。
また、上記表示部は、上記指示入力部が上記レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とする家電機器を選択する選択指示をユーザから受け付けたときに、上記家電情報において選択された上記家電機器に対応付けられている当該家電機器に対して指示可能な各操作内容を表示させ、上記指示入力部は、上記表示部に表示させた各操作内容の中から上記選択指示に対応する家電機器に対する操作内容をユーザが選択する指示を上記操作指示として受け付ける構成としてもよい。
上記の構成によれば、レイアウト画像に基づいてユーザが操作対象の家電機器を選択すると、選択した家電機器に対して指示可能な操作内容が表示部に表示され、ユーザは表示された操作内容の中から所望する操作内容を選択することができる。これにより、ユーザが選択した家電機器に対して指示可能な操作内容を容易に把握し、選択することができるので、ユーザの使い勝手をさらに向上させることができる。
また、自走式電子機器と、通信ネットワークを介して上記自走式電子機器に対する動作指示を行う通信端末装置とを備え、上記操作信号送信部は上記自走式電子機器に備えられており、上記表示部および上記指示入力部は上記通信端末装置に備えられている構成としてもよい。
上記の構成によれば、ユーザは通信端末装置から通信ネットワークを介して自走式電子機器に動作指示を行うことにより、自走式電子機器の操作信号送信部から操作信号を送信させて家電機器を操作することができる。これにより、例えばユーザが外出先や遠隔地から家電機器を操作することができるので、ユーザの使い勝手をより向上させることができる。
また、上記操作信号情報は、上記操作信号の周波数および信号波形を示す情報であってもよい。
上記の構成によれば、操作信号情報に基づいて、操作対象の家電機器に応じた適切な操作信号を生成することができる。
本発明の一態様にかかる家電機器操作方法は、複数の家電機器に対して当該各家電機器の動作を制御するための操作信号を送信する操作信号送信部を備えた家電機器操作システムにおける家電機器操作方法であって、上記操作信号送信部が配置されている領域の形状を示すレイアウト外形画像上に当該領域に配置されている上記各家電機器のアイコンを重畳させたレイアウト画像を表示する表示工程と、上記各家電機器のアイコンと、上記各家電機器に対して指示可能な操作内容と、当該操作内容に応じた動作を対応する上記家電機器に指示するための操作信号を示す操作信号情報とを対応付けた家電情報を記憶手段に予め記憶させておく記憶工程と、上記レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とする家電機器を選択する選択指示、および選択した家電機器に対する操作内容を指定する操作指示をユーザから受け付ける指示入力工程と、上記記憶手段に記憶されている上記家電情報と上記指示入力工程で受け付けた上記選択指示および上記操作指示とに基づいてユーザが選択した家電機器にユーザが指定した操作内容を指示するための操作信号を生成する信号生成工程と、上記信号生成工程で生成した上記操作信号を上記操作信号送信部から送信する送信工程とを含むことを特徴としている。
上記の方法によれば、操作信号送信部が配置されている領域の形状を示すレイアウト外形画像上に当該領域に配置されている上記各家電機器のアイコンを重畳させたレイアウト画像を表示させ、上記レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とする家電機器を選択する選択指示、および選択した家電機器に対する操作内容を指定する操作指示をユーザから受け付けると、記憶手段に予め記憶させておいた、上記各家電機器のアイコンと上記各家電機器に対して指示可能な操作内容と当該操作内容に応じた動作を対応する上記家電機器に指示するための操作信号を示す操作信号情報とを対応付けた家電情報と、上記選択指示および上記操作指示とに基づいてユーザが選択した家電機器にユーザが指定した操作内容を指示するための操作信号を生成し、生成した操作信号を操作信号送信部から送信する。これにより、ユーザは、レイアウト画像に含まれるアイコンの中から操作対象とするアイコンを選択して操作内容を指示するだけで、ユーザが選択したアイコンに対応する家電機器をユーザが指示した操作内容に応じて操作するための操作信号が自動的に生成されて送信される。したがって、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
本発明の一態様にかかる自走式家電装置は、複数の家電機器に対して当該各家電機器の動作を制御するための操作信号を送信する自走式電子機器であって、ユーザが選択した家電機器にユーザが指定した操作内容に応じた動作を指示するための操作信号を示す操作信号情報を他の装置から通信ネットワークを介して受信する通信部と、上記操作信号情報に基づいて上記操作信号を生成する操作信号生成部と、上記操作信号生成部が生成した上記操作信号を送信する操作信号送信部とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、通信部がユーザが選択した家電機器にユーザが指定した操作内容に応じた動作を指示するための操作信号を示す操作信号情報を他の装置から通信ネットワークを介して受信すると、操作信号生成部が上記操作信号情報に基づいて上記操作信号を生成し、操作信号送信部が上記操作信号を送信する。これにより、ユーザは、操作対象とする家電機器および当該家電機器に対する操作内容を指示するだけで、ユーザが選択した家電機器をユーザが指示した操作内容に応じて操作するための操作信号が自走式電子機器で自動的に生成されて送信される。したがって、ユーザの使い勝手を向上させることができる。
なお、上記家電機器操作システムおよび/または上記自走式電子機器は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記操作信号生成部および/または家電情報編集部として動作させることにより、上記家電機器操作システムおよび/または上記自走式電子機器をコンピュータにて実現させるプログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。