JP2014071954A - 触媒を利用した金属−空気電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】高エネルギー密度化の実現を可能とする触媒を利用した金属-空気電池を提供する。
【解決手段】負極となる金属(−極)2と、酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有したポーラス構造の空気極(+極)3と、通気性、撥水性を持つ気水分離膜4と、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層5と、ケース6によって、触媒を利用した金属-空気電池1を形成する。空気極(+極)3は、酸化チタン等の金属酸化物が反応触媒として混入されたポーラス構造の空気極(+極)であり、又、該空気極外側に遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を形成することによって、活性化された酸素を電極反応に利用することで、放電特性に優れた触媒を利用した金属-空気電池が得られる。
【選択図】図1
【解決手段】負極となる金属(−極)2と、酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有したポーラス構造の空気極(+極)3と、通気性、撥水性を持つ気水分離膜4と、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層5と、ケース6によって、触媒を利用した金属-空気電池1を形成する。空気極(+極)3は、酸化チタン等の金属酸化物が反応触媒として混入されたポーラス構造の空気極(+極)であり、又、該空気極外側に遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を形成することによって、活性化された酸素を電極反応に利用することで、放電特性に優れた触媒を利用した金属-空気電池が得られる。
【選択図】図1
Description
本発明は、酸素吸収源に酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有するポーラス構造の空気極(+極)と、該空気極外周に遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を形成することによって、空気極(+極)に活性化された酸素を供給することで、高エネルギー密度化の実現を可能とする触媒を利用した金属-空気電池の製造方法に関するものである。
触媒を利用した金属-空気電池は、酸素を正極物質として利用し、小型化、軽量化が容易であり、エネルギー密度が高いという利点を有するため、現在、広く使用されているリチウム二次電池を超える高容量の電池として注目を集めている。一般的に、触媒を利用した金属-空気電池としては、例えば、リチウム空気電池、マグネシウム空気電池、亜鉛空気電池等が知られている。これらの触媒を利用した金属-空気電池は、空気極(+極)において酸素の還元反応が行われ、負極において金属の酸化反応が行われることで、放電を可能としている。
図3の化学式を参照。
図3の化学式を参照。
触媒を利用した金属-空気電池は、例えば、導電材及びバインダーを含有する空気極(+極)と、空気極(+極)の集電を行う空気極(+極)集電体と、負極活物質(リチウム、マグネシウム、亜鉛等またはその合金)からなる負極と、空気極(+極)及び負極となる金属(−極)の間に介在する電解質とを有する。又、マグネシウムやアルミニウムやその合金を負極として用いた触媒を利用した金属-空気電池の場合、使用時に電解質を注ぐような形で使用されることも多い(たとえば、特許文献1)。
これらの触媒を利用した金属-空気電池の空気極(+極)における電極反応を促進させ、電池特性を向上させるべく、空気極(+極)への酸素還元触媒の添加が行われている(例えば、特許文献2や特許文献3等)。具体的には、特許文献2には、炭素質物と、その表面に担持された触媒と、バインダーとを含ませ、酸素還元の機能を有する空気極(+極)が開示されている。用いられる反応触媒としては、例えば、マンガン酸化物、ランタンストロンチウムコバルト酸化物等が記載されている。
従来のように、空気極(+極)に電極反応を促進させるような反応触媒を含有させることによって、放電特性の改善を図ることはできるが、金属-空気電池の高エネルギー密度化を実現するためには、さらなる放電容量の増大が必要である。
本発明は、負極となる金属(−極)と、酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有したポーラス構造の空気極(+極)と、通気性、撥水性を持つ気水分離膜やグラフェンと、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を設け活性化した酸素を供給する。触媒を利用した金属-空気電池を形成することを特徴とする。
又、本発明における触媒を利用した金属-空気電池は、空気極外側に、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を形成することを特徴とする。
遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を空気極外側に形成することで、活性化した酸素を空気極(+極)に供給することができ、空気極(+極)における電極反応が促進されるため、放電容量を増大させることができる。
遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を空気極外側に形成することで、活性化した酸素を空気極(+極)に供給することができ、空気極(+極)における電極反応が促進されるため、放電容量を増大させることができる。
又、本発明における触媒を利用した金属-空気電池は、空気極(+極)が、金属酸化物を反応触媒として含有し、ポーラス構造であることを特徴とする。
酸化チタン等の金属酸化物触媒を含有することによって、活性化した酸素を空気極(+極)に供給することができ、空気極(+極)における電極反応が促進されるため、放電容量を増大させることができる。
酸化チタン等の金属酸化物触媒を含有することによって、活性化した酸素を空気極(+極)に供給することができ、空気極(+極)における電極反応が促進されるため、放電容量を増大させることができる。
本発明によれば、酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有するポーラス構造の空気極(+極)と、該空気極外周に遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を形成することによって、空気極(+極)に活性化された酸素を供給することができ、触媒を利用した金属-空気電池の高エネルギー密度化を実現させることが可能となった。
本発明の最も好ましい実施形態について図1に基づきさらに詳しく説明する。図1は、本発明に係る触媒を利用した金属-空気電池の実施形態例の断面図である。
図2は触媒を利用した金属-空気電池の空気極(+極)を固体化した場合の断面図である。
図2は触媒を利用した金属-空気電池の空気極(+極)を固体化した場合の断面図である。
2は負極となる金属(−極)であり、この金属としては、マグネシウム、アルミニウム又はそれらの合金を使用することができ、その他に例えば鉄、亜鉛、リチウム、カルシウム、マンガン、コバルト、鉛、クロム等の使用も可能である。又、負極となる金属(−極)2は金属粉を固めたものや、メッシュ状のもの等、加工されたものであっても良い。
3は反応触媒が含有されたポーラス構造の空気極(+極)であり、例えば、活性炭や炭素の粉末と反応触媒をペースト状にしたものや、不織布に活性炭や炭素の粉末と反応触媒を、樹脂等のバインダーによって保持させているもの、その他には、導電材と、反応触媒と、バインダーとを圧縮成形したもの等が用いられる。上記導電材としては、炭素、黒鉛、グラファイト、アセチレンブラック、活性炭等の炭素系の粉末や銅、銀、鉄等の金属粉等、導電性のものであればいずれも適用可能である。反応触媒としては、酸化銅、酸化チタン、二酸化マンガン等の金属酸化物や、白金やルテニウム等、電極反応を促進させる物質であればいずれも適用可能であるが、活性化した酸素を供給するために、酸化チタンを含有することがより好適である。バインダーとしては、シリコン、アクリル、エポキシ樹脂、導電性樹脂、フッ素系樹脂等、空気極(+極)を形成するための接着性のある物質であればいずれも適用可能である。また、バインダーの含有量は、0〜30重量%であり、より少量であるほうが、空気極(+極)の導電性を高めるためにより好適である。また、空気極(+極)の構造として、表面積の大きいポーラス構造であることがより好ましい。
負極となる金属(−極)や空気極(+極)の一部から、電力を出力させる端子を別途に設けることも出来る。図1、図2における8と9である。
負極となる金属(−極)や空気極(+極)の一部から、電力を出力させる端子を別途に設けることも出来る。図1、図2における8と9である。
4は、気水分離膜であり、水を通さず空気のみを通す膜であるものであればいずれも適用可能であり、シート状のものを空気極(+極)に接着する方法や、例えば、シリコンゴム、フッ素ゴム等のような撥水性のある物質を空気極(+極)に直接成膜し、空気極(+極)自体に撥水性を持たせるようにしてもよい。
5は、セラミックス-酸化チタン触媒層であり、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒が用いられる。粒、又は粉末のまま空気極外周に封入することも可能であるが、空気極(+極)同様に、バインダーを用いて、ポーラス構造の層を形成することも可能である。粒子径は0.5〜6φくらいを使用するが、触媒を利用した金属-空気電池の場合は1〜2mmが好ましい。その場合のバインダー含有量は、0〜30重量%であり、より少量であるほうが、触媒効果を高める上でより好適である。
6は触媒を利用した金属-空気電池の構成物を収納するケースであり、使用する電解質に腐食しない材質であれば、いずれも適用可能である。セラミックス-酸化チタン触媒層5が形成される部分は、空洞であるか、メッシュ状のような、酸化チタン触媒層5への空気の侵入を阻害しない構造であればどのような形状であっても良い。
電解質をNacl液で作成してみた。負極となる金属(−極)2にマグネシウム合金の市販品AZ31を使用。空気極(+極)3に二酸化マンガン。東郷機器株式会社製の銀添活性炭と、伊藤黒鉛工業株式会社のグラファイトそれぞれ30gを攪拌機で40分混合後、アクリル水溶液20gを加えて10分混合、その後ホットプレス200度40分にて1mm厚さにする。これを空気極(+極)3にして、その外側に気水分離膜4を設け電解質が漏れないようにしてある。気水分離膜4の外側にセラミックス-酸化チタン触媒層5を設け、空気極(+極)3に並べて、ケース6に入れるが、ケースの気水分離膜側は仕切りがない構造になっている。組立後に電解質7に飽和食塩水を入れる。
触媒を利用した金属-空気電池における、酸系活性化が図れ、出力が増大する。
1 触媒を利用した金属-空気電池
2 負極となる金属(−極)
3 空気極(+極)
4 気水分離膜
5 セラミックス-酸化チタン触媒層
6 ケース
7 電解質
8 −電極端子
9 +電極端子
2 負極となる金属(−極)
3 空気極(+極)
4 気水分離膜
5 セラミックス-酸化チタン触媒層
6 ケース
7 電解質
8 −電極端子
9 +電極端子
Claims (3)
- 負極となる金属(−極)と、酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有したポーラス構造の空気極(+極)と、通気性、撥水性を持つ気水分離膜と、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層と、ケースによって形成されることを特徴とする、触媒を利用した金属-空気電池の製造方法。
- 請求項1の触媒を利用した金属-空気電池において、空気極外側に、遠赤外線を放出するセラミックス-酸化チタン触媒層を形成して活性化した酸素を送り込むことを特徴とする、触媒を利用した金属-空気電池の製造方法。
- 請求項1の触媒を利用した金属-空気電池において、空気極(+極)が、酸化チタン等の金属酸化物を反応触媒として含有し、ポーラス構造であることを特徴とする、触媒を利用した金属-空気電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012214969A JP2014071954A (ja) | 2012-09-27 | 2012-09-27 | 触媒を利用した金属−空気電池の製造方法 |
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JP2012214969A JP2014071954A (ja) | 2012-09-27 | 2012-09-27 | 触媒を利用した金属−空気電池の製造方法 |
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JP2012214969A Pending JP2014071954A (ja) | 2012-09-27 | 2012-09-27 | 触媒を利用した金属−空気電池の製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105186007A (zh) * | 2015-06-26 | 2015-12-23 | 浙江大学 | 纳米结构的Ti/TiO2复合电极及其制备方法和应用 |
WO2016185953A1 (ja) * | 2015-05-21 | 2016-11-24 | 藤倉ゴム工業株式会社 | 金属空気電池およびその製造方法 |
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2012
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CN107615570A (zh) * | 2015-05-21 | 2018-01-19 | 藤仓橡胶工业株式会社 | 金属空气电池及其制造方法 |
JPWO2016185953A1 (ja) * | 2015-05-21 | 2018-03-15 | 藤倉ゴム工業株式会社 | 金属空気電池およびその製造方法 |
CN105186007A (zh) * | 2015-06-26 | 2015-12-23 | 浙江大学 | 纳米结构的Ti/TiO2复合电极及其制备方法和应用 |
CN105186007B (zh) * | 2015-06-26 | 2018-06-01 | 浙江大学 | 纳米结构的Ti/TiO2复合电极及其制备方法和应用 |
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