JP2014071354A - 受容層を用いたカラーフィルターの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インクジェット法による印刷において不良が発生した場合に、基材への影響を与えずにその印刷不良を取り除くことができ、再度印刷を行えるようにすることで、基材の無駄をなくしてカラーフィルターを製造することができる方法を提供する。
【解決手段】(イ)透明基材上に光硬化性を有する透明樹脂組成物を塗工して受容層を形成する工程、(ロ)受容層にインクジェットインキを印刷する工程、(ハ)印刷不良を検査する検査工程、及び(ト)紫外線を照射して透明基材上に画素パターンを形成する工程を含み、前記(ハ)検査工程で印刷不良が確認された場合、(ニ)受容層を剥離する工程、(ホ)透明樹脂組成物を再度塗工する工程、及び(ヘ)再度インクジェットインキを印刷する工程を行い、(ハ)検査工程を経て(ト)光硬化工程で画素パターンを形成するカラーフィルターの製造方法である。
【選択図】なし
【解決手段】(イ)透明基材上に光硬化性を有する透明樹脂組成物を塗工して受容層を形成する工程、(ロ)受容層にインクジェットインキを印刷する工程、(ハ)印刷不良を検査する検査工程、及び(ト)紫外線を照射して透明基材上に画素パターンを形成する工程を含み、前記(ハ)検査工程で印刷不良が確認された場合、(ニ)受容層を剥離する工程、(ホ)透明樹脂組成物を再度塗工する工程、及び(ヘ)再度インクジェットインキを印刷する工程を行い、(ハ)検査工程を経て(ト)光硬化工程で画素パターンを形成するカラーフィルターの製造方法である。
【選択図】なし
Description
本発明は、良好なインクジェット印刷性を有する受容層を用いて透明基材上に画素パターンを形成し、仮に印刷不良が発生した場合には、受容層を透明基材から剥離して、再度受容層を設けて画素パターンを形成するようにするカラーフィルターの製造方法に関するものである。
インクジェットプリンター等を用いたインクジェット法は、従来の紙媒体への出力手段としてのみならず、カラーフィルターにおける各画素の形成や、導電性インキを吐出してプリント配線基板を作製するなど、近年では、半導体デバイス等の電子デバイス分野における利用も高まっている。
これは、インクジェット法が、ノズルから吐出される液滴の量や、吐出位置を制御する点で優れていることに起因するものであり、今後さまざまな分野でその利用が広がることが予想される。
適用範囲が広がることで印刷対象とする基材の種類は多種に渡り、さらに安定した形状の画素パターンを描画するためには、基材濡れ性の面内均一性が要求される。そこで基材を洗浄もしくは表面処理を行って、インキが基材に対する接触角を均一になるようにすることが考えられる。例えば、公知のアルカリ洗剤による洗浄、大気圧プラズマ法、コロナ放電、紫外線処理、などである。
基材上に着弾したインキは液状であり、その表面張力と基材との濡れ性により接触角が決まり、液適量によって濡れ拡がり径が決まる。しかしながらこのような表面処理方法は、透明基材毎に接触角を同じにするための条件設定が必要となるために量産に適さず、また制御範囲も限られている。また、基材上に直接インクジェット法で印刷する場合は、このような表面処理方法は基材にダメージを与える場合がある。
一方、予め基材上のインクジェットパターン領域外に段差をもったパターンや隔壁を設けることなく、基材上にシリコーン樹脂やアクリル樹脂、ポリビニルアルコールなどを主成分とする受容層を形成し、この上にインクジェット法でインクジェットインキを印刷する手段が提案されている。受容層を形成した後に、インクジェット法で印刷することでインキの飛散やにじみ発生防止をすることができ、安定した形状を描画することができる。
ところで、印刷対象となる基材の種類によっては付加価値の高いものや再使用が必要なものがあり、インクジェット印刷で不良が発生した場合に、その印刷不良を取り除いて基材を再利用できるようにすることが望まれている。
例えば特許文献1では、カラーフィルターの製造において、所望の着色部が形成されていない欠陥画素部分のみをレーザーを用いて除去し、インクジェット法でインキを付与して補修する方法が提案されている。しかしながら、基材がプラスチック基板等の場合、レーザー光を照射するとその表面に影響を与えてしまう可能性がある。
したがって、本発明の目的は、インクジェット法による印刷において印刷不良が発生した場合に、基材への影響を与えずにその印刷不良を取り除くことができ、再度印刷を行えるようにすることで、基材の無駄をなくしてカラーフィルターを製造することができる方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、受容層を介して透明基材上にインクジェットインキを印刷したところで、印刷不良の有無を検査し、不良の発生が認められた場合には、透明基材から受容層ごと剥離して一度形成した画素パターンを除去し、受容層を形成し直して再度所定の画素パターンを形成するようにすれば、透明基材に直接のダメージを与えずに画素パターンの修理・修繕が可能になり、透明基材の無駄を省くことができるようになることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、透明基材上にインクジェット法を用いてインクジェットインキを印刷して所定の画素パターンを形成するカラーフィルターの製造方法において、(イ)透明基材上に光硬化性を有する透明樹脂組成物を塗工し、乾燥させて受容層を形成する受容層塗工工程、(ロ)受容層にインクジェットインキを印刷するインクジェット印刷工程、(ハ)インクジェットインキによる印刷に不良がないかどうかを検査する検査工程、及び(ト)紫外線を照射して受容層を硬化させ、透明基材上に画素パターンを形成する光硬化工程を含み、前記(ハ)検査工程で印刷不良が確認された場合には、(ニ)インクジェットインキが印刷された受容層を透明基材から剥離する剥離工程、(ホ)透明樹脂組成物を再度塗工し、乾燥させて受容層を形成する受容層再塗工工程、及び(ヘ)受容層に再度インクジェットインキを印刷するインクジェット再印刷工程を行い、(ハ)検査工程を経て(ト)光硬化工程で画素パターンを形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法である。
本発明において、受容層を形成する透明樹脂組成物は光硬化性を有するものであればよく、好ましくは、(A)成分:透明アクリル樹脂、(B)成分:分子中に1〜6個のアクリル基を含有する紫外線硬化モノマー、(C)成分:光ラジカル重合開始剤、(E)成分:界面活性剤、及び(F)成分:溶剤を含有する透明樹脂組成物を用いるのがよく、より好ましくは、上記成分に加えて、更に(D)成分:無色粒子を含めるようにするのがよい。
ここで、前述の構成成分(A)〜(C)、好ましくは成分(A)〜(D)を溶剤(F)を用い溶解し、さらに良塗工性を付与する目的で界面活性剤(E)を添加することで、液状の透明樹脂組成物として、スリットコーター、スピンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、コンマコーター等を用いて基材上に塗布し、真空仮乾燥、本乾燥することができ、所望の透明樹脂層(インクジェット受容層)の形成が可能になる。
このうち、(B)成分の紫外線硬化モノマー、及び(C)成分の光ラジカル重合開始剤は、好適には250〜400nmの紫外線照射によりラジカル種を生成するもの、若しくは紫外線エネルギーにより励起し水素引き抜きを起こすことでラジカル種を生成するものであるのがよく、生成したラジカル種を起点として重合反応を起こす、いわゆる光硬化性を有するものである。この光硬化性の性質を利用することで、受容層の修理・修繕を可能にするリペア性を付与することができる。また、インクジェット法により塗布したインクジェットインキ(着色インキ)によって所定の着色領域を形成した後、この着色領域と共に紫外線照射によって透明樹脂膜を硬化させて受容層とした場合に、下地となる基材(基板)との密着力、フィルム強度の維持、信頼性を向上させることができる。さらに液状の多官能アクリルモノマーを配合すると、透明樹脂膜の軟化点を下げることで着色インキ中の溶剤を吸収して着色インキの拡がりを制御するに好適なものとなる。
透明樹脂組成物の(A)成分:透明アクリル樹脂と(B)成分:多官能アクリルモノマーとの配合割合としては、透明アクリル樹脂/多官能アクリルモノマー=35〜95重量部/5〜65重量部、好ましくは40〜90重量部/10〜60重量部で配合するのが良い。透明アクリル樹脂の割合が35重量部を下回ると、透明樹脂膜にタック性が生じたり、画素パターン形成、乾燥後に受容層上の着色領域の形状が凹状になり、好ましくない。(C)成分:光ラジカル重合開始剤を配合する場合は、透明アクリル樹脂と多官能アクリルモノマーの総量100重量部に対して15重量部以下であるのが良く、好ましくは10重量部以下であるのが良い。15重量部を超えると400nmの光線透過率が95%未満となる場合があり、ホワイトバランスが低下するので好ましくない。
(A)成分:透明アクリル樹脂としては、特に限定されることは無く、一般に公知のものを使用することが出来る。たとえば、三菱レイヨン社のダイヤナールシリーズ、日立化成社のヒタロイドシリーズなどが挙げられる。また、(B)成分:分子中に1〜6個のアクリル基を含有する紫外線硬化モノマーとしては、特に限定されることは無く、一般に公知のものを使用することが出来る。たとえば、荒川化学社のビームセットシリーズ、大阪有機化学社のビスコートシリーズ、共栄社化学社のライトアクリレートシリーズ、新中村化学工業社のNKエステルシリーズ、第一製薬工業社のニューフロンティアシリーズ、東亞合成社のアロニックスシリーズ、日本化薬社のKAYARADシリーズ、日油社のブレンマーシリーズ、日立化成社のファンクリルシリーズ、ダイセル・サイテック社のEBECRYLシリーズ、サートマージャパン社のSRシリーズ/CDシリーズなどが挙げられる。
また、この(B)成分は、アクリル基以外の官能基を含有するものでもかまわない。例えば、4-ヒドロキシブチルアクリレートのように水酸基を持つもの、2-アクリロイロキシエチルコハク酸のようにカルボキシル基を持つもの、ビス(2-アクリロイルオキシエチル)リン酸エステルのようにリン酸基を持つもの、アクリロイルモルフォリンのようにアミノ基を持つもの、アクリル酸2-(2-ビニロキシエトキシ)エチルのようにビニル基を持つもの、グリシジルアクリレートのようにエポキシ基を持つもの、東亞合成社のアロンオキセタンシリーズのようにオキセタン基を持つもの、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシランのようにトリアルコキシシリル基を持つものなどが例示できる。これらのモノマーは単独で使用してもよく、複数を混合して使用してもかまわない。単独で使用する場合は分子中に一個のアクリル基を含有する(単官能)モノマーよりも、分子中に二つ以上のアクリル基を持つ(多官能)モノマーを使用することが好ましい。三官能(分子中にアクリル基を三つもつ)以上のモノマーを使用する場合、単独で使用すると透明樹脂組成物の粘度が高くなるため、低粘度な単官能もしくは二官能(分子中にアクリル基を二つもつ)モノマーと混合すると良い。
(C)成分:光ラジカル重合開始剤としては、特に限定されることは無く、一般に公知のものを使用することが出来る。たとえば、BASFジャパン社のIrgacureシリーズ/Darocurシリーズ/Lucirinシリーズ、DKSHジャパン社のEsacureシリーズ/Speedcureシリーズ、日本化薬社のKAYACUREシリーズなどが挙げられる。これらの光ラジカル重合開始剤は単独で使用しても良く、複数を混合して使用してもかまわない。
さらにインクジェットから吐出され、受容層上に着弾したインキの吸収を促進するために、(D)成分:無色粒子を添加することもできる。すなわち、その透明性を損なわない範囲(透明アクリル樹脂と多官能アクリルモノマーの総量100重量部に対して5〜10重量部)で公知の10〜200nmの無色透明の微粒子を混合するのがよい。例えば、シリカ微粒子、アクリル微粒子、ポリビニルピロリドン微粒子、アルミナなどである。
(F)成分:溶剤としては、特に限定されることは無く、一般に公知のものを使用することが出来る。例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、α−もしくはβ−テルピネオール等のテルペン類等、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N−メチル−2−ピロリドン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の酢酸エステル類等が挙げられ、これらを用いて溶解、混合させることにより、均一な溶液状の組成物とすることができる。
(E)成分:界面活性剤の適正な添加量は、透明樹脂組成物100重量部に対して界面活性剤を0.005〜0.5重量部、より好ましくは0.005〜0.1重量部であるのが良い。界面活性剤が存在しないと透明樹脂組成物を乾燥させた場合、表面がゆず肌となったり、ムラが顕著となり、光学特性の低下やその後のインキ液滴の拡がり形状が歪となる場合があり好ましくない。また、界面活性剤量が0.5重量部を超えると、着色インキが着弾した時にそのインキ拡がり径が大きくなって、目的とする画素パターンの範囲を超えてしまう場合がある。このような界面活性剤として、ノニオン系界面活性剤が好ましく、さらにシリコン系ならびにフッ素径界面活性剤が好ましく用いられる。具体的には、ビッグケミー社製BYKシリーズ、DIC製FCシリーズなど例示できる。
透明基材上に所定の画素パターンを形成するインクジェットインキについては、紫外線硬化成分として多官能モノマー等を含んで光硬化性を有するものであるのがよく、好ましくは、液状の多官能アクリルモノマーを挙げることができる。より好ましくは、インクジェット吐出に容易な低粘性の2官能乃至3官能の多官能アクリルモノマーがよい。官能基としては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基等を挙げることができるが、勿論これら以外のものであってもよい。紫外線硬化成分の具体例としては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート等を例示することができる。また、これらに加えて、更に光硬化性を高めるために、4官能以上の多官能アクリルモノマーやオリゴマーを添加してもよい。例えば、ペンタエリストールを骨格とする3官能もしくは4官能のアクリレートや、メタクリレート、ジペンタエリスリトールを骨格とする5官能もしくは6官能のアクリレート、メタクリレート等が挙げられる。
また、インクジェットインキには着色剤を配合するのがよく、有機着色剤及び無機着色剤の中から任意のものを選んで使用することができる。このうち、有機着色剤としては、例えば、染料、有機顔料、天然色素等を用いることができる。また、無機着色剤としては、例えば、無機顔料、体質顔料等を用いることができる。これらのなかでも有機顔料は、発色性が高く、耐熱性も高いことから、好ましく用いることができる。有機顔料としては、例えば、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and Colourists社発行)においてピグメント(Pigment)に分類されているようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。また、無機顔料や体質顔料の具体例としては、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、亜鉛華、硫酸鉛、黄色鉛、亜鉛黄、べんがら(赤色酸化鉄(III))、カドミウム赤、群青、紺青、酸化クロム緑、コバルト緑、アンバー、チタンブラック、合成鉄黒、カーボンブラック等を挙げることができる。なお、第一及び第二のインキ組成物に配合する着色剤は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
着色剤は、インクジェット法によってインキ組成物を吐出する際のノズル詰まり等を考慮して、好ましくは、高分子分散剤と共に100nm以下の粒子に微粒化・分散安定化されるのがよい。すなわち、分散剤は、着色剤を良好に分散させるために、インキ組成物中に必要に応じて配合される。例えば、分散剤として、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、シリコーン系、フッ素系等の界面活性剤を使用することができる。界面活性剤の中でも、以下に例示するような高分子界面活性剤(高分子分散剤)が好ましい。すなわち、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類等の高分子界面活性剤である。
インクジェットインキに用いられる溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のジエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のジエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテル等の他のエーテル類、γ−ブチロラクトン等の高沸点溶媒類等を用いることができる。
インクジェットインキを得るには、それぞれ上述したような基本の成分を混合し、必要に応じて、表面張力調整剤や低粘度化を目的とした反応性希釈剤を混合して、インクジェット用インキとして連続吐出特性に適した特性値に調製する。一般に用いられるインクジェットヘッドは、ピエゾ素子によるものである。そのため、粘度はヘッド温度20〜45℃において5〜30mPa・secとなるようにし、表面張力は20〜40N/mにするのが好適である。
そして、本発明における方法によりカラーフィルターを製造するには、図1に示したように、先ず、スリットコーター、スピンコーター、ダイコーター、グラビアコーター、コンマコーター等の公知の塗工手段を使って、ガラス、PET、PEN等の透明基材上に透明樹脂組成物を塗工する。その際、乾燥後の膜厚が1μm〜30μm、好ましくは3μm〜20μmとなるように、ウェットな状態の膜厚を調整するのがよく、その後、例えば40℃〜110℃に設定した温風乾燥炉で乾燥させて透明基材上に受容層を形成する〔(イ)受容層塗工工程〕。受容層の膜厚(乾燥後)が1μm未満であると画素パターンを形成できず受容層としての能力がなく、反対に30μmを超えると透明度が下がることで視認性が悪くなり、光学的に悪影響を及ぼす。ここでの乾燥処理は、タックを無くし、自己フィルムとして保持するために行うものであり、その条件は特に制限されないが、例えば、真空乾燥装置を用い、真空条件1200Paで20秒、400Paで30秒、130Paで10秒などのように段階的に真空条件を設定して仮乾燥し、最終的にホットプレート等を用いて温度60〜70℃、時間5〜10分程度で本乾燥させるようにするのがよい。これにより、好ましくは、(ト)の光硬化工程の前状態で受容層と透明基材との接着強度が180°ピール強度において1N/m以上100N/m未満となるようにする。1N/m未満の場合、搬送時などで自然に剥がれてしまう可能性があり、100N/m以上の場合、受容層を剥離するときに基材表面にダメージを与えたり、剥離残りが生じる可能性がある。また、受容層は、上記で規定した膜厚の範囲において、全光線透過率は95%以上であることが好ましい。
次いで、インクジェット装置を使って、先の工程(イ)にて透明基材上に形成した受容層に対して、インクジェットインキ(例えばRGBインキ)を用いて、目的とする画素パターンを印刷する〔(ロ)インクジェット印刷工程〕。透明基材上に描画する画素パターンについては、得られるカラーフィルターの用途等に応じて適宜決定すればよい。そして、インクジェットインキによる印刷に不良がないかどうか検査する〔(ハ)検査工程〕。この検査工程は、インクジェットインキによる画素パターンの印刷において、インクジェット吐出不良等により所望の場所に画素パターンがない(画素抜け)ような欠陥や隣の画素パターンと混色してしまっているものが含まれないかどうかを検査する目的で行うものであり、公知の外観検査装置を用いて画素パターン中に欠陥が含まれないかどうか検査してもよく、肉眼による観察で欠陥パターンの有無を検査するようにしてもよい。外観検査装置を用いる場合には、好適には、画像処理により標準品(良品)との濃淡の差の違いにより良否を判定するようにしてもよい。
欠陥が認められない場合には、インクジェットパターン中に含まれる溶剤を揮発させるために、例えば、ホットプレート等を用いて、温度60〜70℃、時間5〜10分にてインクジェットインキを乾燥させた後、(ト)光硬化工程にて受容層を硬化させて、透明基材上に画素パターンを形成する。反対に欠陥が認められた場合には、(ニ)インクジェットインキが印刷された受容層を透明基材から剥離する剥離工程、(ホ)透明樹脂組成物を再度塗工し、乾燥させて受容層を形成する受容層再塗工工程、及び(ヘ)受容層に再度インクジェットインキを印刷するインクジェット再印刷工程を行い、(ハ)再度検査工程を経て(ト)光硬化工程で画素パターンを形成する。
上記の(ニ)剥離工程については、廃液処理が不要で、透明基材への影響を最小限に抑えられることからドライリペアプロセスを用いるのがよく、好適には、光硬化前の受容層を粘着テープやヘラ等を用いて、画素パターンと一緒に透明基材から全面剥離するのがよい。その際の剥離方法は手を用いて剥がすようにしてもよく、粘着ロール等の機器を用いるようにしてもよい。
そして、(ホ)受容層再塗工工程では、先に述べた工程(イ)と同様、公知の塗工手段にて、透明樹脂組成物を透明基材上に塗工し、例えば、真空乾燥装置を用いて、真空条件1200Paで20秒、400Paで30秒、130Paで10秒などのように段階的に真空条件を設定して仮乾燥し、最終的にホットプレート等を用いて温度60〜70℃、時間5〜10分程度で本乾燥させるようにするのがよい。
次いで、(ヘ)インクジェット再印刷工程にて、先に述べた工程(ロ)と同様にして、工程(ホ)にて再形成した受容層に対してインクジェットインキを用いて、目的とする描画パターンを再度印刷する。その後、インクジェットパターン中に含まれる溶剤を揮発させるために、例えばホットプレートにて温度60〜70℃、時間5〜10分にて乾燥した後、(ト)光硬化工程で画素パターンを形成する。
そして、インクジェットインキによる印刷に不良がないことを(ハ)検査工程で確認した上で、(ト)光硬化工程において紫外線を照射して受容層を硬化させ、透明基材上に画素パターンを形成する。その際、公知の紫外線露光機を用いて、例えば、1500mJ/cm2(I線基準)の条件で露光し、受容層及び画素パターンを同時に硬化させるようにし、好適には、透明基材と受容層との接着強度が180°ピール強度において最終製品の耐光性・信頼性を担保するためにも1kN/m以上となるようにするのがよい。
本発明を用いることで、ドライリペアプロセスにより受容層を完全に全面剥離・除去することができ、ウェットリペアプロセスでは影響を与えるような透明基材にも適用することが可能であり、透明基材を無駄にせず、再利用化を円滑に図れるなどの効果がある。
以下、実施例に基づきながら、本発明についてより詳細に説明する。なお、本発明は以下の内容に制限されるものではない。また、以下の実施例において使用した装置、試薬、評価手法等については次のとおりである。
[スリットコーター装置]
受容層塗工工程(受容層再塗工工程)において透明樹脂組成物を透明基材上に塗工する際には伊藤忠マシンテクノス製の装置(装置名:卓上型スリット塗工装置)を用い、透明基材とスリット塗工リップ先端部とのギャップを150〜200μm、ウェット膜厚60μmに設定し、塗工スピード20mm/sにて透明樹脂組成物を塗工した。
受容層塗工工程(受容層再塗工工程)において透明樹脂組成物を透明基材上に塗工する際には伊藤忠マシンテクノス製の装置(装置名:卓上型スリット塗工装置)を用い、透明基材とスリット塗工リップ先端部とのギャップを150〜200μm、ウェット膜厚60μmに設定し、塗工スピード20mm/sにて透明樹脂組成物を塗工した。
[インクジェット装置]
インクジェット印刷工程(インクジェット再印刷工程)で使用したインクジェット装置は、コニカミノルタIJ製インクジェットヘッド(KM512S[4pL/drop],KM512M[14pL/drop],KM512L[42pL/drop])が取り付け可能であり、リニアエンコーダーによる吐出位置制御可能な高精度XYステージ(分解能0.5μm)を有し、所定のインクジェット吐出ピッチを規定することができる。
インクジェット印刷工程(インクジェット再印刷工程)で使用したインクジェット装置は、コニカミノルタIJ製インクジェットヘッド(KM512S[4pL/drop],KM512M[14pL/drop],KM512L[42pL/drop])が取り付け可能であり、リニアエンコーダーによる吐出位置制御可能な高精度XYステージ(分解能0.5μm)を有し、所定のインクジェット吐出ピッチを規定することができる。
このインクジェット装置を用いてインクジェットインキを印刷する際には、先ず、インクジェットインキをインクジェットヘッド給液容器に仕込み、透明基材をXYステージ上に配置した。そして、透明基材とインクジェットヘッドの間の距離を0.5mmに固定し、電子演算機にてインク吐出量を14pl、インク吐出速度を秒速6〜7メートル、ステージ速度を秒速125mm、着弾ピッチを任意の値に設定し、インキの吐出を行った。
その際、常に一定量のインキがインクジェット吐出されているかどうか確認するため、所望の吐出電圧における液滴の重量を精密秤にて測定した。インクジェット吐出された微小液滴重量を測定するために用いた精密秤は、ザルトリウス製の精密秤SE−2(繰返し精度 ±0.25μg,直線性偏差 ±0.9μg,フルスケール 2,100mg)である。更に、外気流れ及び温度変化による表示重量変動を抑えるために、重量計測部を恒温制御されたボックスで囲い、常に重量計測部が一定温度(ΔT=0.4℃以内)になるように工夫した。このときのインクジェットヘッドは、コニカミノルタIJ製(KM512S,KM512M,KM512L)を用い、30,000滴(3,000滴×10回吐出:0.5〜1.5mg)をプラスチック製サンプル容器(重量約600mg)に捕集した。正確な重量を測定するために、インクジェット吐出液滴中の揮発成分の蒸発影響を排除するため、プラスチック製サンプル容器に予め蒸発量の極めて低いシリコンオイル(信越シリコーン製:KF-968-100CF)を約500mg仕込み、その中に完全にインクジェット吐出液滴をトラップすることで、正確な重量を測定した。ここで各吐出電圧に対する吐出液滴重量を測定し、検量線を作成して、42pL/drop、14pL/drop又は4pL/dropになるような吐出電圧を求めた。
<使用したインクジェットインキ組成>
実施例においては下記組成の青色溶剤系光硬化インキをインクジェットインキとして使用した
・ピグメントブルー15:6 5.4重量部
・高分子分散剤 2.8重量部
・ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業製) 60.4重量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬製) 26.9重量部
・2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASFジャパン製) 3.7重量部
・3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製)
0.6重量部
・ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン系界面活性剤(商品名BYK-378、ビックケミー・ジャパン製) 0.1重量部
実施例においては下記組成の青色溶剤系光硬化インキをインクジェットインキとして使用した
・ピグメントブルー15:6 5.4重量部
・高分子分散剤 2.8重量部
・ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(ダイセル化学工業製) 60.4重量部
・ペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬製) 26.9重量部
・2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノプロパン−1−オン(BASFジャパン製) 3.7重量部
・3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン(信越化学工業製)
0.6重量部
・ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン系界面活性剤(商品名BYK-378、ビックケミー・ジャパン製) 0.1重量部
<使用した透明基材>
透明基材:東洋紡績社製易接着PETフィルム(型番A4300,厚み250μm)
透明基材:東洋紡績社製易接着PETフィルム(型番A4300,厚み250μm)
<使用した試薬>
実施例中で使用した略号は以下のとおりである。
・透明アクリル樹脂
「BR-107」アクリル樹脂(三菱レイヨン社製、ダイヤナールBR-107)
・紫外線硬化モノマー
「DPHA」:ジペンタエリストールプロパンヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPHA)
「DPCA-120」:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬製、KAYARAD DPCA-120)
「M-450」:ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート(東亜合成社製、ARONIX M-450)
「SR-351S」:トリメチロールプロパントリアクリレート(サートマー・ジャパン社製、SR351S)
「SR-213」:1,4-ブタジエンジオールジアクリレート(サートマー・ジャパン社製、SR213)
・光ラジカル重合開始剤
「Irgcure907」:2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社製、IRGACURE 907)
・無色粒子
「MIBK-SD」:シリカ粒子分散液(日産化学工業社製、MIBK-SD)固形分35〜36wt%
・界面活性剤
「BYK-330」:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン系界面活性剤(ビッグケミー・ジャパン社製、BYK-330)
・溶剤
「PGMEA」:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
実施例中で使用した略号は以下のとおりである。
・透明アクリル樹脂
「BR-107」アクリル樹脂(三菱レイヨン社製、ダイヤナールBR-107)
・紫外線硬化モノマー
「DPHA」:ジペンタエリストールプロパンヘキサアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD DPHA)
「DPCA-120」:カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬製、KAYARAD DPCA-120)
「M-450」:ペンタエリスリトールトリ及びテトラアクリレート(東亜合成社製、ARONIX M-450)
「SR-351S」:トリメチロールプロパントリアクリレート(サートマー・ジャパン社製、SR351S)
「SR-213」:1,4-ブタジエンジオールジアクリレート(サートマー・ジャパン社製、SR213)
・光ラジカル重合開始剤
「Irgcure907」:2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社製、IRGACURE 907)
・無色粒子
「MIBK-SD」:シリカ粒子分散液(日産化学工業社製、MIBK-SD)固形分35〜36wt%
・界面活性剤
「BYK-330」:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン系界面活性剤(ビッグケミー・ジャパン社製、BYK-330)
・溶剤
「PGMEA」:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
調製した透明樹脂組成物の粘度、表面張力は次のとおりとし、その評価はそれぞれ以下の方法で測定した。
・スリット塗工時の適正粘度範囲
粘度:5〜30mPa・s
表面張力:20〜40mN/m
・スリット塗工時の適正粘度範囲
粘度:5〜30mPa・s
表面張力:20〜40mN/m
粘度;E型粘度計(東機産業社製、RE80L)を用いて23℃で測定した。
表面張力;23±2℃に制御された空間内で自動表面張力計(協和界面科学社製、CBVP-Z)を用いて測定した。
表面張力;23±2℃に制御された空間内で自動表面張力計(協和界面科学社製、CBVP-Z)を用いて測定した。
<接着強度評価手段>
・評価方法(1):粘着テープ[Scotch 透明美色、受容層/剥離テープ間接着力1〜1.3kN/m程度(住友スリーエム製)]を乾燥後、または光硬化後の受容層表面に貼り付けた後、手でテープを剥離したときに、受容層がガラス基板上のPETから剥離しテープ側に残るか否かで評価した。
全面に渡って剥離したもの:○
一部剥離したもの:△
剥離しなかったもの:×
とした。
・評価方法(1):粘着テープ[Scotch 透明美色、受容層/剥離テープ間接着力1〜1.3kN/m程度(住友スリーエム製)]を乾燥後、または光硬化後の受容層表面に貼り付けた後、手でテープを剥離したときに、受容層がガラス基板上のPETから剥離しテープ側に残るか否かで評価した。
全面に渡って剥離したもの:○
一部剥離したもの:△
剥離しなかったもの:×
とした。
・評価方法(2):ピール測定装置[テンシロンテスター(ストログラフU1-C:東洋精機製作所社製)]による評価を実施した。180度ピールの実施にあたっては、図3に示したようにし、評価サンプルは10mm幅にカットした。その際、試料のPETフィルム側を両面テープによりステンレス板に固定し、受容層を密着させた粘着テープを180°方向に速度50mm/minで剥離した際のピール強度を測定した。測定条件は次のとおりである。
装置:ストログラフ U1-C(東洋精機社製作所社製)
測定加重:200N×1/50=4N
測定時引張り速度:50mm/min
サンプル幅:1mm
サンプル長:約7mm
装置:ストログラフ U1-C(東洋精機社製作所社製)
測定加重:200N×1/50=4N
測定時引張り速度:50mm/min
サンプル幅:1mm
サンプル長:約7mm
実施例1
(受容層形成用透明樹脂組成物の調製)
表1に示したように、(A)アクリル樹脂(三菱レイヨン社製、BR-107)80重量部、(B)ジペンタエリスリトール・カプロラクトンのアクリル酸エステル(日本化薬社製、DPCA-120)20重量部、これらの合計(A)+(B)100重量部に対して、(C)光ラジカル重合開始剤2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社製、IRGACURE 907)を2重量部加え、また、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加え、更に(E)界面活性剤ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン系界面活性剤(ビッグケミー社製、BYK-330)を透明樹脂組成物に対して0.01%添加し、濃度20%の受容層形成用透明樹脂組成物を調製した。
(受容層形成用透明樹脂組成物の調製)
表1に示したように、(A)アクリル樹脂(三菱レイヨン社製、BR-107)80重量部、(B)ジペンタエリスリトール・カプロラクトンのアクリル酸エステル(日本化薬社製、DPCA-120)20重量部、これらの合計(A)+(B)100重量部に対して、(C)光ラジカル重合開始剤2-メチル-1-〔4-(メチルチオ)フェニル〕-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社製、IRGACURE 907)を2重量部加え、また、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを加え、更に(E)界面活性剤ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン系界面活性剤(ビッグケミー社製、BYK-330)を透明樹脂組成物に対して0.01%添加し、濃度20%の受容層形成用透明樹脂組成物を調製した。
次に、ガラス基板(旭硝子株式会社製無アルカリガラス5インチAN100)上にPETフィルム(東洋紡績株式会社製 易接着PETコスモシャイン型番A4300;厚さ250μm)を貼付け、スリットコーターにて、乾燥膜厚10μmとなるように、透明基材とスリット塗工リップ先端部とのギャップを150〜200μm、ウェット膜厚60μmに設定し、塗工スピード20mm/sにて透明樹脂組成物を塗工した。その後、アルバック製VCD乾燥装置を用い、真空条件1200Pa(20 sec)→400Pa(30sec)→130Pa(10sec)にて仮乾燥し、ホットプレート70℃設定で5分乾燥硬化させた。光干渉式膜厚計(フィルメトリクス(Filmetrics)株式会社製、F20)で乾燥後膜厚を測定したところ10μmであった。
同様の試験片を複数用意し、インクジェット装置にて、溶剤系光硬化インキを用い、受容層塗工PETフィルム上にコニカミノルタ製インクジェットヘッドKM512M(14pL)にて、それぞれの着色インクの4つのドットからなる四角モザイクパターンを描画したところ、問題なくインクジェット描画できること確認した。インクジェット描画後、欠陥の有無は実体顕微鏡(ニコン製CNC画像測定システムNEXIV、VMR-3020)を用いて行った。試験片の一部については、欠陥があったものと仮定して受容層の接着力を前記評価方法(1)の方法で評価したところ、いずれも受容層は容易にPET基材より剥離した。
残りの試験片について、高照度露光機(大日科研社製、MA-1200/P-1084-2)を用い、照度50〜60mW/cm2にて露光量1500mJ/cm2に到達するまでの積算時間照射することで光硬化した。光硬化後の試験片について、前記評価方法(1)の方法で評価したところ、いずれも受容層はPET基材より剥離することはなかった。なお、上記試験片のひとつを取り出し、インキの着弾形状を実体顕微鏡(ニコン製CNC画像測定システムNEXIV、VMR-3020)で測定したものを図2(b)に示す。インクジェットインキが印刷された受容層は、インクジェット吐出着弾後から乾燥・露光硬化後も形状を維持し(ドット径変化小)、パターニングが可能であることが分かる。参考までに行った受容層が存在しない箇所に着弾させたインキは、混色が起こり、パターニングができない状態となった。
実施例2〜6、比較例1〜5
表1及び表2に示す配合で実施例1と同様にして受容層形成用透明樹脂組成物を調製し、評価方法(1)の方法で光硬化前後の剥離強度を評価した。但し、実施例4及び6については評価方法(2)の方法で剥離強度を測定した。結果を併せて表1及び表2に示す。
表1及び表2に示す配合で実施例1と同様にして受容層形成用透明樹脂組成物を調製し、評価方法(1)の方法で光硬化前後の剥離強度を評価した。但し、実施例4及び6については評価方法(2)の方法で剥離強度を測定した。結果を併せて表1及び表2に示す。
実施例7〜8
表2に示す配合で実施例と同様にして受容層形成用透明樹脂組成物を調製し、PET基材を貼り付けたガラス基板上に塗工・乾燥後、表2に示すように露光量を変化させ、評価方法(1)の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
表2に示す配合で実施例と同様にして受容層形成用透明樹脂組成物を調製し、PET基材を貼り付けたガラス基板上に塗工・乾燥後、表2に示すように露光量を変化させ、評価方法(1)の方法で評価を行った。結果を表2に示す。
本発明によれば、インクジェット印刷による安定したパターン描画に必要不可欠な受容層の塗工・乾燥後の基材リペアが可能であるので、付加価値の高い基材や再使用が必要な基材を有効に再利用することができる。
1:透明基材、2:光硬化前受容層、3:受容層塗工装置、4:インクジェットヘッド、5:正常パターン(画素パターン)、6:外観検査装置、7:欠陥パターン(画素パターン)、8:紫外線照射機、9:光硬化後受容層
Claims (5)
- 透明基材上にインクジェット法を用いてインクジェットインキを印刷して所定の画素パターンを形成するカラーフィルターの製造方法において、
(イ)透明基材上に光硬化性を有する透明樹脂組成物を塗工し、乾燥させて受容層を形成する受容層塗工工程、(ロ)受容層にインクジェットインキを印刷するインクジェット印刷工程、(ハ)インクジェットインキによる印刷に不良がないかどうかを検査する検査工程、及び(ト)紫外線を照射して受容層を硬化させ、透明基材上に画素パターンを形成する光硬化工程を含み、
前記(ハ)検査工程で印刷不良が確認された場合には、(ニ)インクジェットインキが印刷された受容層を透明基材から剥離する剥離工程、(ホ)透明樹脂組成物を再度塗工し、乾燥させて受容層を形成する受容層再塗工工程、及び(ヘ)受容層に再度インクジェットインキを印刷するインクジェット再印刷工程を行い、(ハ)検査工程を経て(ト)光硬化工程で画素パターンを形成することを特徴とするカラーフィルターの製造方法。 - インクジェットインキが光硬化性を有する請求項1に記載のカラーフィルターの製造方法。
- 透明樹脂組成物が下記(A)〜(F)成分を含む請求項1又は2に記載のカラーフィルターの製造方法。
(A)成分:透明アクリル樹脂
(B)成分:分子中に1〜6個のアクリル基を含有する紫外線硬化モノマー
(C)成分:光ラジカル重合開始剤
(E)成分:界面活性剤
(F)成分:溶剤 - 透明樹脂組成物がさらに(D)無色粒子成分を含む請求項3記載のカラーフィルターの製造方法。
- 光硬化前の受容層と基材との接着強度が、180°ピール強度において1N/m以上100N/m未満である請求項1〜4のいずれかに記載のカラーフィルターの製造方法。
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