JP2014070811A - 空調室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ショートサーキットの発生を抑制しつつ調和空気を天井へ導くことができる空調室内機を提供する。
【解決手段】この空調室内機10では、吹出口15から吹き出される調和空気を迎えるコアンダ羽根32の後端部に第1テーパ形状部326が形成されているので、テーパが形成されていない状態よりも調和空気をコアンダ羽根32の外側面32aへ導き易くなり、外側面32aに向わずに本体ケーシング11の前面に沿って吸込口12に向おうとするショートサーキット流れを抑制することができる。
【選択図】図6

Description

本発明は、空調室内機に関し、特に、吹出口から吹き出される調和空気の風向を調整する風向調整機能を有する空調室内機に関する。
壁掛け式の空調室内機では、調和空気をより遠くへ到達させたいとき、吹出口から吹き出される調和空気の風向を、風向調整機能を用いて天井方向に導く。例えば、特許文献1(特開2002−61938号公報)に開示されている空調室内機では、吹出口の上縁部に剥離防止手段が設けられている。この空調室内機では、吹出口から吹き出された調和空気は、剥離防止手段によって前方傾斜部から剥離することなく前方傾斜部に沿って進み、天井へ導かれる。
しかしながら、上記のような空気調和機では、前方傾斜部の上端部近傍に吸込口が設けられているので、天井に向う調和空気が直に吸込口に吸い込まれる現象、いわゆるショートサーキットが発生する可能性がある。仮に、ショートサーキットが発生すると、調和空気が室内を循環することなく吸込口に吸い込まれるので、室内が空調されないという事態となる。
本発明の課題は、ショートサーキットの発生を抑制しつつ調和空気を天井へ導くことができる空調室内機を提供することにある。
本発明の第1観点に係る空調室内機は、吹出口から吹き出される調和空気の風向調整を行う機能を有する壁掛け式の空調室内機であって、本体ケーシングと、コアンダ羽根とを備えている。本体ケーシングは、吹出口、及び吹出口よりも上方に位置する吸込口を有する。コアンダ羽根は、吹出口の近傍に設けられ、コアンダ効果により調和空気を自己の下面に沿わせたコアンダ気流にして所定の方向へ誘導する。コアンダ羽根の後端部には、吹出口から出る調和空気を下面へ導く第1テーパ形状部が設けられている。
この空調室内機では、吹出口から吹き出される調和空気を迎えるコアンダ羽根の後端部にテーパが形成されているので、テーパが形成されていない状態よりも調和空気を下面へ導き易くなり、下面に向わずに本体ケーシングの前面に沿って吸込口に向おうとするショートサーキット流れを抑制することができる。
本発明の第2観点に係る空調室内機は、第1観点に係る空調室内機であって、コアンダ羽根の前端部に第2テーパ形状部が設けられている。第2テーパ形状部のテーパ長さは、第1テーパ形状部よりも小さい。
この空調室内機では、コアンダ羽根の下面に沿った気流はコアンダ羽根の前端で離れるが、前端部のテーパ長さを小さくすることによって、前端の下流側での乱流発生を抑制しつつ下面からの剥離を誘導することができる。
本発明の第3観点に係る空調室内機は、第1観点に係る空調室内機であって、コアンダ羽根の前端に、調和空気を下面から剥離し易くする剥離誘導部が設けられている。
この空調室内機では、コアンダ羽根の下面に沿った気流はコアンダ羽根の前端で離れるが、前端に剥離誘導部が設けられたことによって、前端の下流側での乱流発生を抑制しつつ下面からの剥離を誘導することができる。
本発明の第1観点に係る空調室内機では、吹出口から吹き出される調和空気を迎えるコアンダ羽根の後端部にテーパが形成されているので、テーパが形成されていない状態よりも調和空気を下面へ導き易くなり、下面に向わずに本体ケーシングの前面に沿って吸込口に向おうとするショートサーキット流れを抑制することができる。
本発明の第2観点又は第3観点に係る空調室内機では、コアンダ羽根前端の下流側での乱流発生を抑制しつつ下面からの剥離を誘導することができる。
本発明の一実施形態に係る運転時の空調室内機の断面図。 図1における空調室内機の断面図。 通常前吹き時の風向調整羽根およびコアンダ羽根の側面図。 通常前方下吹き時の風向調整羽根およびコアンダ羽根の側面図。 コアンダ気流前方吹き時の風向調整羽根およびコアンダ羽根の側面図。 コアンダ気流天井吹き時の風向調整羽根およびコアンダ羽根の側面図。 吹出口の上壁の断面図。 上向き姿勢をとるコアンダ羽根の断面図。 吹出口の上壁、及び上向き姿勢のコアンダ羽根の断面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(1)空調室内機10の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る運転時の空調室内機10の斜視図である。また、図2は、図1における空調室内機10の断面図である。図1及び図2において、空調室内機10は壁掛けタイプであり、本体ケーシング11、室内熱交換器13、室内ファン14、底フレーム16、及び制御部40が搭載されている。
本体ケーシング11は、天面部11a、前面パネル11b、背面板11c及び下部水平板11dを有し、内部に室内熱交換器13、室内ファン14、底フレーム16、フィルタ24、及び制御部40を収納している。
天面部11aは、本体ケーシング11の上部に位置し、天面部11aの前部には、吸込口12が設けられている。
前面パネル11bは空調室内機10の前面部を構成しており、吸込開口がない湾曲した形状を成している。また、前面パネル11bは、その上端が天面部11aに回動自在に支持され、ヒンジ式に動作することができる。
吸込口12と室内熱交換器13との間にはフィルタ24が配置されている。フィルタ24は、吸込口12から吸い込まれた空気に含まれる塵埃を除去する。なお、フィルタ24は、フィルタ自動清掃ユニット25に組み込まれた状態で本体ケーシング11に収納されている。
室内熱交換器13及び室内ファン14は、底フレーム16に取り付けられている。室内熱交換器13は、通過する空気との間で熱交換を行う。また、室内熱交換器13は、側面視において両端が下方に向いて屈曲する逆V字状の形状を成し、その下方に室内ファン14が位置する。室内ファン14は、クロスフローファンであり、室内から取り込んだ空気を、室内熱交換器13に当てて通過させた後、室内に吹き出す。
本体ケーシング11の下部には、吹出口15が設けられている。吹出口15には、吹出口15から吹き出される調和空気の方向を変更する風向調整羽根31が回動自在に取り付けられている。風向調整羽根31は、モータ(図示せず)によって駆動し、調和空気の吹き出し方向を変更するだけでなく、吹出口15を開閉することもできる。風向調整羽根31は、傾斜角が異なる複数の姿勢をとることが可能である。
また、吹出口15の近傍にはコアンダ羽根32が設けられている。コアンダ羽根32は、モータ(図示せず)によって前後方向に傾斜した姿勢をとることが可能であり、運転停止時に前面パネル11bに設けられた収容部130に収容される。コアンダ羽根32は、傾斜角が異なる複数の姿勢をとることが可能である。
また、吹出口15は、吹出流路18によって本体ケーシング11の内部と繋がっている。吹出流路18は、吹出口15から底フレーム16のスクロール17に沿って形成されている。
室内空気は、室内ファン14の稼動によって吸込口12、室内熱交換器13を経て室内ファン14に吸い込まれ、室内ファン14から吹出流路18を経て吹出口15から吹き出される。
さらに本体ケーシング11の下面部には、下部吸込口21が吹出口15よりも壁側に設けられている。下部吸込口21は、吸込流路22によって本体ケーシング11の内部と繋がっており、吸込流路22は下部吸込口21からスクロール17に沿って形成されている。つまり、吸込流路22は、スクロール17を挟んで吹出流路18と隣接している。
下部吸込口21近傍の室内空気は、室内ファン14の稼動によって下部吸込口21、吸込流路22、フィルタ24及び室内熱交換器13を経て室内ファン14に吸い込まれ、室内ファン14から吹出流路18を経て吹出口15から吹き出される。
制御部40は、本体ケーシング11を前面パネル11bから視て室内熱交換器13及び室内ファン14の右側方に位置しており、室内ファン14の回転数制御、風向調整羽根31及びコアンダ羽根32の動作制御を行う。
(2)詳細構成
(2−1)前面パネル11b
図1に示すように、前面パネル11bは本体ケーシング11の上部前方からなだらかな円弧曲面を描きながら下部水平板11dの前方エッジに向かって延びている。前面パネル11bの下部に本体ケーシング11の内側に向かって窪んだ領域がある。この領域の窪み深さはコアンダ羽根32の厚み寸法に合うように設定されており、コアンダ羽根32が収容される収容部130を成している。収容部130の表面もなだらかな円弧曲面である。
(2−2)吹出口15
図1に示すように、吹出口15は、本体ケーシング11の下部に形成されており、横方向(図2紙面と直交する方向)を長辺とする長方形の開口である。吹出口15の下端は下部水平板11dの前方エッジに接しており、吹出口15の下端と上端とを結ぶ仮想面は前方上向きに傾斜している。
(2−3)スクロール17
スクロール17は、室内ファン14に対峙するように湾曲した隔壁であり、底フレーム16の一部である。スクロール17の終端Fは、吹出口15の周縁近傍まで到達している。吹出流路18を通る空気は、スクロール17に沿って進み、スクロール17の終端Fの接線方向に送られる。したがって、吹出口15に風向調整羽根31がなければ、吹出口15から吹き出される調和空気の風向は、スクロール17の終端Fの接線に概ね沿った方向である。
(2−4)垂直風向調整板20
垂直風向調整板20は、図1に示すように、複数の羽根片201と、複数の羽根片201を連結する連結棒203を有している。また、垂直風向調整板20は、吹出流路18において、風向調整羽根31よりも室内ファン14近傍に配置されている。
複数枚の羽根片201は、連結棒203が吹出口15の長手方向に沿って水平往復移動することによって、その長手方向に対して垂直な状態を中心に左右に揺動する。なお、連結棒203は、モータ(図示せず)によって水平往復移動する。
(2−5)風向調整羽根31
風向調整羽根31は、2つの板状部材が隙間をあけて重ね合わされた中空構造である。また、風向調整羽根31は、吹出口15を塞ぐことができる程度の面積を有している。風向調整羽根31が吹出口15を閉じた状態において、その外側面31aは前面パネル11bの曲面の延長上にあるような外側に凸のなだらかな円弧曲面に仕上げられている。また、風向調整羽根31の内側面31b(図2参照)も、外面にほぼ平行な円弧曲面を成している。
風向調整羽根31は、下端部に回動軸311を有している。回動軸311は、吹出口15の下端近傍で、本体ケーシング11に固定されているステッピングモータ(図示せず)の回転軸に連結されている。
回動軸311が図2正面視反時計方向に回動することによって、風向調整羽根31の上端が吹出口15の上端側から遠ざかるように動作して吹出口15を開ける。逆に、回動軸311が図2正面視時計方向に回動することによって、風向調整羽根31の上端が吹出口15の上端側へ近づくように動作して吹出口15を閉じる。
風向調整羽根31が吹出口15を開けている状態において、吹出口15から吹き出された調和空気は、風向調整羽根31の内側面31bに概ね沿って流れる。
(2−6)コアンダ羽根32
コアンダ羽根32は、2つの板状部材が重ね合わされた2層構造である。また、コアンダ羽根32は、空調運転が停止している間や後述する通常吹出モードでの運転では収容部130に収納されている。コアンダ羽根32は回動することによって収容部130から離れる。コアンダ羽根32の回動軸321は、収容部130の下端近傍で且つ本体ケーシング11の内側の位置(吹出流路18上壁の上方の位置)に設けられており、コアンダ羽根32の下端部と回動軸321とは所定の間隔を保って連結されている。それゆえ、回動軸321が回動してコアンダ羽根32が収容部130から離れるほど、コアンダ羽根32の下端の高さ位置は低くなるように回転する。また、コアンダ羽根32が回転して開いたときの傾斜は収容部130の傾斜よりも緩やかである。
本実施形態では、収容部130は、送風路の外に設けられており、収容時にコアンダ羽根32の全体が送風路の外側に収容される。
また、回動軸321が図2正面視反時計方向に回動することによって、コアンダ羽根32の上端および下端ともに円弧を描きながら収容部130から離れるが、そのとき、上端と収容部130との最短距離は、下端と収容部130との最短距離より大きい。そして、回動軸321が図2正面視時計方向に回動することによって、コアンダ羽根32は収容部130に近づき、最終的に収容部130に収容される。コアンダ羽根32の運転状態の姿勢としては、収容部130に収納された状態、回転して前方上向きに傾斜した姿勢、さらに回転してほぼ水平な姿勢、さらに回転して前方下向きに傾斜した姿勢がある。
コアンダ羽根32が収容部130に収容された状態で、コアンダ羽根32の外側面32aは前面パネル11bのなだらかな円弧曲面の延長上にあるような外側に凸のなだらかな円弧曲面に仕上げられている。また、コアンダ羽根32の内側面32bは、収容部130の表面に沿うような円弧曲面に仕上げられている。
また、コアンダ羽根32の長手方向の寸法は、風向調整羽根31の長手方向の寸法以上となるように設定されている。この理由は風向調整羽根31で風向調節された調和空気すべてをコアンダ羽根32で受けるためであり、その目的はコアンダ羽根32の側方からの調和空気がショートサーキットすることを防止することである。
(3)調和空気の方向制御
本実施形態の空調室内機10は、調和空気の吹き出し方向を制御する手段として、風向調整羽根31のみを回動させて調和空気の吹き出し方向を調整する通常吹出モードと、風向調整羽根31及びコアンダ羽根32を回動させてコアンダ効果によって調和空気をコアンダ羽根32の外側面32aに沿わせたコアンダ気流にするコアンダ効果利用モードとを有している。
風向調整羽根31及びコアンダ羽根32は、上記各モードにおいて空気の吹出方向ごとに姿勢が変化するので、各姿勢について図3A〜図3Dを参照しながら説明する。
(3−1)通常吹出モード
通常吹出モードは、風向調整羽根31のみを回動させて調和空気の吹き出し方向を調整するモードであり、「通常前吹き」と「通常前方下吹き」とを含む。
(3−1−1)通常前吹き
図3Aは、通常前吹き時の風向調整羽根31及びコアンダ羽根32の側面図である。図3Aにおいて、例えばユーザーがリモコン(図示せず)を介して「通常前吹き」を選択したとき、制御部40は風向調整羽根31の内側面31bが略水平になる位置まで風向調整羽根31を回動させる。なお、本願実施形態のように風向調整羽根31の内側面31bが円弧曲面をなしている場合は、内側面31bの前方端E1における接線が略水平になるまで風向調整羽根31を回動させる。その結果、調和空気は、前吹き状態となる。
(3−1−2)通常前方下吹き
図3Bは、通常前方下吹き時の風向調整羽根31及びコアンダ羽根32の側面図である。図3Bにおいて、例えばユーザーが吹出方向を「通常前吹き」よりも下方に向けたいとき、リモコンを介して「通常前方下吹き」を選択すればよい。
このとき、制御部40は、風向調整羽根31の内側面31bの前方端E1における接線が水平よりも前下がりになるまで風向調整羽根31を回動させる。その結果、調和空気は、前方下吹き状態となる。
(3−2)コアンダ効果利用モード
コアンダ(効果)とは、気体や液体の流れのそばに壁があると、流れの方向と壁の方向とが異なっていても、壁面に沿った方向に流れようとする現象である(朝倉書店「法則の辞典」)。コアンダ利用モードは、このコアンダ効果を利用した「コアンダ気流前方吹き」および「コアンダ気流天井吹き」を含む。
(3−2−1)コアンダ気流前方吹き
図3Cは、コアンダ気流前方吹き時の風向調整羽根31及びコアンダ羽根32の側面図である。図3Cにおいて、「コアンダ気流前方吹き」が選択されたとき、制御部40は、風向調整羽根31の内側面31bの前方端E1における接線L1が水平よりも前下がりになるまで風向調整羽根31を回動させる。
次に、制御部40は、コアンダ羽根32の外側面32aが略水平になる位置までコアンダ羽根32を回動させる。なお、本願実施形態のようにコアンダ羽根32の外側面32aが円弧曲面をなしている場合は、外側面32aの前方端E2における接線L2が略水平になるまでコアンダ羽根32を回動させる。
風向調整羽根31で前方下吹きに調整された調和空気は、コアンダ効果によってコアンダ羽根32の外側面32aに付着した流れとなり、この外側面32aに沿ったコアンダ気流に変わる。
したがって、風向調整羽根31の前方端E1における接線L1方向が前方下吹きであっても、コアンダ羽根32の前方端E2における接線L2方向が水平であるので、調和空気は、コアンダ効果によってコアンダ羽根32の外側面32aの前方端E2における接線L2方向、すなわち水平方向に吹き出される。
このように、コアンダ羽根32が収容部130から離れて傾斜が緩やかになり、調和空気が前面パネル11bよりも前方でコアンダ効果を受け易くなる。その結果、風向調整羽根31で風向調節された調和空気が前方下吹きであっても、コアンダ効果によって水平吹きの空気となる。
(3−2−2)コアンダ気流天井吹き
図3Dは、コアンダ気流天井吹き時の風向調整羽根31及びコアンダ羽根32の側面図である。図3Dにおいて、「コアンダ気流天井吹き」が選択されたとき、制御部40は風向調整羽根31の内側面31bの前方端E1における接線L1が水平になるまで風向調整羽根31を回動させる。
次に、制御部40は、外側面32aの前方端E2における接線L2が前方上向きとなるまでコアンダ羽根32を回動させる。風向調整羽根31で水平吹きに調整された調和空気は、コアンダ効果によってコアンダ羽根32の外側面32aに付着した流れとなり、この外側面32aに沿ったコアンダ気流に変わる。
したがって、風向調整羽根31の前方端E1における接線L1方向が前方吹きであっても、コアンダ羽根32の前方端E2における接線L2方向が前方上吹きであるので、調和空気は、コアンダ効果によってコアンダ羽根32の外側面32aの前方端E2における接線L2方向、すなわち天井方向に吹き出される。コアンダ羽根32の先端部は吹出口15より外側に突出しているので、コアンダ気流はより遠方に到達する。
このように、コアンダ羽根32が収容部130から離れて傾斜が緩やかになり、調和空気が前面パネル11bよりも前方でコアンダ効果を受け易くなる。その結果、風向調整羽根31で風向調節された調和空気が前方吹きであっても、コアンダ効果によって上向きの空気となる。
なお、コアンダ羽根32の長手方向の寸法は、風向調整羽根31の長手方向の寸法以上である。それゆえ、風向調整羽根31で風向調節された調和空気すべてをコアンダ羽根32で受けることができ、コアンダ羽根32の側方から調和空気がショートサーキットすることが防止されるという効果も奏している。
(4)風向上向き時のショートサーキット流れの防止
図3Dに示すように、吹出口15とコアンダ羽根32の後端との間にはある程度の隙間Gが存在する。それゆえ、風向を上向き(天井吹き)にしたときには、吹出口15から出た調和空気の一部がその隙間Gから本体ケーシング11前面の収容部130に沿って上昇し、そのまま吸込口12に流入してショートサーキットを引き起こす可能性がある。ショートサーキットが発生すると、調和空気が室内を循環することなく吸込口12に吸い込まれるので、室内が空調されないという事態となる。
そこで、本実施形態では、吹出口15から吹き出される調和空気が、隙間Gへ流入することを抑制しつつ、コアンダ羽根32の外側面32aに沿わせる構成を採用している。以下、その構成について図面を参照しながら説明する。
なお、コアンダ羽根32の後端とは、図3Dに示すとおり、コアンダ羽根32の2つの端のうち吹出口15に近い側の端のことである。また、コアンダ羽根32の前端とは、コアンダ羽根32の2つの端のうち吹出口15から遠い側の端のことである。
(4−1)凸状部150
図4は、吹出口15の上壁の断面図である。図4において、吹出口15の上壁には、凸状部150が形成されている。吹出口15は、吹出流路18の最終端に相当し、吹出口15の上壁は吹出流路18の上壁18aの一部と言える。
吹出流路18の上壁18aは、室内ファン14側から吹出口15に向って下方に傾斜しているので、上壁18aは傾斜面18aaを形成している。その傾斜面18aaには、途中から凸状部150に近づくにしたがって曲率が徐々に大きくなる第1湾曲面151が形成されている。第1湾曲面151は、凸状部150の頂部153を終端としており、頂部153より上方に窪む湾曲面である。
上壁18aは、凸状部150の頂部153を超えた直後に収容部130の下端に向って上方に傾斜し、そこに傾斜面18abを形成している。その傾斜面18abには、凸状部150の頂部153から遠ざかるにしたがって曲率が徐々に小さくなる第2湾曲面152が形成されている。言い換えると、第2湾曲面152は、傾斜面18abの途中から凸状部150に近づくにしたがって曲率が徐々に大きくなる。つまり、第2湾曲面152は、凸状部150の頂部153を終端とし、頂部153より上方に窪む湾曲面である。
頂部153は、上方に窪む2つの湾曲面にはさまれているので、その頂角は比較的小さい。例えば、本実施形態では、第1湾曲面151及び第2湾曲面152の頂部側各端点と各端点から2mmの各点とを結んだ線同士の角度Mと、第1湾曲面151及び第2湾曲面152の頂部側各端点における仮想接線同士の角度Nとの関係は、M−N=0〜5°であって、Mは60°〜120°の範囲である。
このような凸状部150が存在することによって、吹出流路18を流れる調和空気は第1湾曲面151に沿って頂部153を通過する。第1湾曲面151は頂部153より上方に窪む湾曲面であるので、頂部153を通過する調和空気は斜め下方へ吹出される。その結果、調和空気は吹出口15とコアンダ羽根32の後端との隙間Gから遠ざかるように流れる(図6の矢印)ので、調和空気が隙間Gを通ってショートサーキットを引き起こす事態が回避される。
(4−2)コアンダ羽根32の端部
図5は、上吹き姿勢をとるコアンダ羽根32の断面図である。図5において、コアンダ羽根32の後端部は、外側面32a側から後端に向って先細るように面取りされている。その面取りによって形成された傾斜部を第1テーパ形状部326とよぶ。
さらに、コアンダ羽根32の前端部も、外側面32a側から前端に向って先細るように面取りされている。その面取りによって形成された傾斜部を第2テーパ形状部327とよぶ。
第1テーパ形状部326及び第2テーパ形状部327のテーパ面のうち、調和空気の流れ方向の長さ(以後、テーパ面長さとよぶ)は、第2テーパ形状部327よりも第1テーパ形状部326の方が長い。それゆえ、図5に示すような上吹き姿勢をとるコアンダ羽根32においては、第1テーパ形状部326のテーパ面は、第2テーパ形状部327よりも傾斜が緩やかなテーパ面となる。本実施形態では、第1テーパ形状部326のテーパ長さは、コアンダ羽根32の厚み寸法の1.5〜2倍の長さとなるように設定されている。
また、図5において、コアンダ羽根32の外側面32aと第1テーパ形状部326のテーパ面との角度Pは、20°〜40°の範囲内に設定されている。本実施形態では、外側面32aが湾曲面であるので、この場合は、第1テーパ形状部326に近い側の湾曲面端部を通る接線と、第1テーパ形状部326のテーパ面との角度を角度Pとして採用する。
上記のような第1テーパ形状部326を形成した目的は、吹出口15から吹き出された調和空気をコアンダ羽根32の外側面32aへ滑らかに導くためである。仮に、コアンダ羽根32後端で外側面32a側のコーナーが角張っていた場合、調和空気の気流は、角張ったコーナーよって、吹出口15とコアンダ羽根32の後端との隙間Gへ向う気流と、コアンダ羽根32の外側面32aへ向う気流とに分かれ、隙間Gへ向う気流はショートサーキットを発生させる可能性が高い。
また、外側面32aに向う気流もコーナーエッジによって乱れ、コアンダ羽根32の外側面32aに沿い難くなる。
しかし、第1テーパ形状部326が形成されることによって、調和空気の気流の進行角度と第1テーパ形状部326のテーパ角度とが近づくので、気流がコアンダ羽根32の外側面32aへ滑らかに導かれる。
他方、コアンダ羽根32の外側面32aに沿って流れるコアンダ気流が、コアンダ羽根32から離れるときには、狙いの方向(上向き)へ進むことができるように、コアンダ羽根32の下流側での乱流発生は抑制されるべきである。
仮に、コアンダ羽根32の前端が角張ったコーナーである場合、コーナーの下流側における乱流の規模が大きくなるので、コーナーを越えた気流が抵抗によって狙いの方向に進めない可能性がある。
乱流の規模は、気流が沿う面の形状が急激に変化するときに大きくなる。それゆえ、本実施形態では、コアンダ羽根32の前端部に第2テーパ形状部327が設けられ、コアンダ気流が沿う面の形状が徐々に変化するようにしている。つまり、第2テーパ形状部327は、乱流の発生を抑制しつつコアンダ羽根32から気流を剥離させる剥離誘導部である。なお、剥離誘導部は必ずしもテーパ形状である必要はなく、乱流の発生を抑制しつつコアンダ羽根32から気流を剥離させるものであれば良い。
しかしながら、第2テーパ形状部327のテーパ面を長く設定すると、そのテーパ面に沿った気流に変化し、狙いの方向へ進むことができなくなる可能性もある。そこで、本実施形態では、第2テーパ形状部327のテーパ長さは、第1テーパ形状部326のテーパ長さの50〜70%に設定されている。
また、コアンダ羽根32の外側面32aと第2テーパ形状部327のテーパ面との角度Qは、20°〜40°の範囲内に設定されている。本実施形態では、外側面32aが湾曲面であるので、この場合は、第2テーパ形状部327に近い側の湾曲面端部を通る接線と、第2テーパ形状部327のテーパ面との角度を角度Qとして採用する。
(4−3)風向上向き時の調和空気の流れ
図6は、吹出口15の上壁、及び上向き姿勢のコアンダ羽根32の断面図である。図6において、点線および2点鎖線で描いた矢印は、調和空気の流れを表している。吹出流路18の上流側から吹出口15に向う調和空気は、吹出流路18の上壁18aの傾斜面18aaに沿って流れてくる。
第1湾曲面151に達した調和空気は、第1湾曲面151に沿って流れ、頂部153に向う。第1湾曲面151は、頂部153から視て調和空気の流れの上流側にあって頂部153よりも上方に窪んでいるので、第1湾曲面151に沿った調和空気の流れは前方斜め下方に偏向された流れとなる。したがって、調和空気は頂部153を超えたとき、吹出口15とコアンダ羽根32の後端との隙間Gから遠ざかる方向に向う気流となる。
その気流の一部(図6の点線矢印)はコアンダ羽根32の第1テーパ形状部326に当たり、残り(2点鎖線の矢印)はコアンダ羽根32の外側面32aに到達し、外側面32aに沿ったコアンダ気流となる。
コアンダ羽根32の第1テーパ形状部326に当たった気流は、第1テーパ形状部326のテーパ面に沿って進む。上向き姿勢のコアンダ羽根32では、第1テーパ形状部326のテーパ面は前方斜め下方に傾斜しているので、第1テーパ形状部326に当たった気流は、吹出口15とコアンダ羽根32の後端との隙間Gへ向うことなく、コアンダ羽根32の外側面32aへ流れ、外側面32aに沿ったコアンダ気流となる。
コアンダ気流は、コアンダ羽根32の外側面32aに沿って流れ、コアンダ羽根32の前端部に到達する。その前端部には、第2テーパ形状部327が形成されている。このため、外側面32aが突然なくなるエッジ形状ではないので、仮に第2テーパ形状部327の下流側に乱流が発生しても、第2テーパ形状部327がないものよりも乱流の規模が小さく、コアンダ気流の進行を妨げるような抵抗にはなり難い。したがって、コアンダ気流は、コアンダ羽根32の外側面32aから剥離した後も、狙い通りの上向き気流となって進む。
(5)特徴
(5−1)
この空調室内機10では、吹出口15から吹き出される調和空気を迎えるコアンダ羽根32の後端部に第1テーパ形状部326が形成されているので、テーパが形成されていない状態よりも調和空気をコアンダ羽根32の外側面32aへ導き易くなり、外側面32aに向わずに本体ケーシング11の前面に沿って吸込口12に向おうとするショートサーキット流れを抑制することができる。
(5−2)
また、コアンダ羽根32の前端部に第2テーパ形状部327が設けられている。第2テーパ形状部327のテーパ長さは、第1テーパ形状部326よりも小さい。コアンダ羽根32の外側面32aに沿った気流は、コアンダ羽根32の前端で離れるが、前端部のテーパ長さを小さくすることによって、前端の下流側での乱流発生を抑制しつつ下面からの剥離を誘導することができる。
以上のように、本発明は、天井吹きモードを含む空調室内機に有用である。
10 空調室内機
11 本体ケーシング
12 吸込口
15 吹出口
32 コアンダ羽根
326 第1テーパ形状部
327 第2テーパ形状部
特開2002−61938号公報

Claims (3)

  1. 吹出口(15)から吹き出される調和空気の風向調整を行う機能を有する壁掛け式の空調室内機であって、
    前記吹出口(15)、及び前記吹出口(15)よりも上方に位置する吸込口(12)を有する本体ケーシング(11)と、
    前記吹出口(15)の近傍に設けられ、コアンダ効果により前記調和空気を自己の下面に沿わせたコアンダ気流にして所定の方向へ誘導するコアンダ羽根(32)と、
    を備え、
    前記コアンダ羽根(32)の後端部に、前記吹出口(15)から出る前記調和空気を前記下面へ導く第1テーパ形状部(326)が設けられている、
    空調室内機。
  2. 前記コアンダ羽根(32)の前端部に第2テーパ形状部(327)が設けられており、
    前記第2テーパ形状部(327)のテーパ長さは、前記第1テーパ形状部(326)よりも小さい、
    請求項1に記載の空調室内機。
  3. 前記コアンダ羽根(32)の前端に、前記調和空気を前記下面から剥離し易くする剥離誘導部が設けられている、
    請求項1に記載の空調室内機。
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