JP2014070422A - 鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体 - Google Patents

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Yoshinobu Morita
佳伸 森田
Yuji Kurokawa
裕司 黒川
Atsuya Mayama
淳哉 真山
Tomoyuki Nishitani
朋之 西谷
Satoshi Yasui
聡 安井
Susumu Hayakawa
進 早川
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Abstract

【課題】溶接設備を必要とせず、また、一般の鉄筋に適用でき、さらに、接続された鉄筋の長さを一定にできる鉄筋の接続構造を提供すること。
【解決手段】少なくとも一方の鉄筋9の長さ方向の少なくとも1箇所に突出した位置決め部91を設け、この位置決め部91に、他方の鉄筋9の一方の端部が当接し、一方の鉄筋9と他方の鉄筋9の一部分同士が重なり合うように配し、この一方の鉄筋9と他方の鉄筋9が重なり合った部分を固定するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体に関するものである。
従来、鉄筋コンクリート構造物等に用いられる鉄筋を接続するために、溶接接合する方法が汎用されているが、この方法は、工事現場に溶接設備を配置する必要があるという問題があった。
また、ねじ鉄筋を、雌ねじを切ったスリーブ形の鉄筋継手により接続する鉄筋継手も汎用されているが、ねじ鉄筋にしか適用できない等、適用できる鉄筋に制限があったり、接続に手間がかかる等の問題があった。
また、これらの問題点を解消するものとして、2本の鉄筋を重ねて挿入可能な長円状の貫通孔を有し、該貫通孔の短径と直交する平断面を内方に膨出させた鉄筋継手が提案されている(特許文献1参照。)。
特開平5−287851号公報
ところで、特許文献1の記載の鉄筋継手は、溶接設備を必要とせず、また、一般の鉄筋に適用できる利点を有する反面、鉄筋継手によって接続される鉄筋の位置が不定で、鉄筋継手によって接続された鉄筋の長さが一定しないという問題があった。
本発明は、上記従来の鉄筋の接続構造の有する問題点に鑑み、溶接設備を必要とせず、また、一般の鉄筋に適用でき、さらに、接続された鉄筋の長さを一定にできる鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の鉄筋の接続構造は、少なくとも一方の鉄筋の長さ方向の少なくとも1箇所に突出した位置決め部を設け、該位置決め部に、他方の鉄筋の一方の端部が当接し、一方の鉄筋と他方の鉄筋の一部分同士が重なり合うように配し、該一方の鉄筋と他方の鉄筋が重なり合った部分を固定してなることを特徴とする。
この場合において、前記位置決め部が、一端を閉鎖した筒状体からなり、該筒状体内に他方の鉄筋の一方の端部が挿入され、筒状体の閉鎖された端面に当接するようにすることができる。
また、前記筒状体の一方の鉄筋に接していない側に、他方の鉄筋の直径より大きい幅のスリットを設けることができる。
また、本発明の環状構造体は、上記の鉄筋の接続構造により構成されたものである。
本発明の鉄筋の接続構造は、少なくとも一方の鉄筋の長さ方向の少なくとも1箇所に突出した位置決め部を設け、該位置決め部に、他方の鉄筋の一方の端部が当接し、一方の鉄筋と他方の鉄筋の一部分同士が重なり合うように配し、該一方の鉄筋と他方の鉄筋が重なり合った部分を固定してなるようにすることにより、溶接設備を必要とせず、また、一般の鉄筋に適用でき、さらに、容易に接続された鉄筋の長さを一定にすることができる。
また、前記位置決め部が、一端を閉鎖した筒状体からなり、該筒状体内に他方の鉄筋の一方の端部が挿入され、筒状体の閉鎖された端面に当接するようにすることにより、他方の鉄筋の一方の端部の位置決めを確実に行うことができ、一層容易に接続された鉄筋の長さを一定にすることができる。
また、前記筒状体の一方の鉄筋に接していない側に、他方の鉄筋の直径より大きい幅のスリットを設けることにより、スリットを通して他方の鉄筋を筒状体に挿入、装着することができ、作業性よく鉄筋を接続することができる。
また、上記の鉄筋の接続構造により構成された本発明の環状構造体は、接続された鉄筋の長さを一定にすることができるので、所定の大きさの環状構造体を容易に得ることができる。
本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体の第1実施例を示し、(a)は環状構造体の正面図、(b)は同側面図、(c)は鉄筋の正面図、(d)は同部分拡大図、(e)は同拡大断面図、(f)は位置決め部材の正面図、(g)は同側面図である。 本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体の第2実施例を示し、(a)は環状構造体の正面図、(b)は同側面図、(c)は鉄筋の正面図、(d)は異なる鉄筋の正面図、(e)は位置決め部材の正面図、(f)は同側面図である。 位置決め部材の形状の各種形態を示す説明図である。 位置決め部材の配設位置の各種形態を示す説明図である。 管の内層構造の一実施例を示し、(a)は管の横断面図、(b)は管の横断面の拡大図、(c)は管の縦断面の拡大図である。 固定部材、連結部材、内面材及び内面材連接材を組み立てた状態を示し、(a)は管の縦断面方向の説明図(固定部材省略)、(b)は管の横断面方向の説明図(内面材及び内面材連接材省略)、(c)は管の縦断面方向の要部の説明図、(d)は異なる実施例の管の縦断面方向の要部の説明図である。 管の内層構造の施工手順を示す説明図である。 管の内層構造の施工手順を示す説明図である。
以下、本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に、本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体の第1実施例を示す。
この鉄筋の接続構造は、少なくとも一方の鉄筋9の長さ方向の少なくとも1箇所(本実施例においては、2箇所)に突出した位置決め部91を設け、この位置決め部91に、他方の鉄筋9(本実施例においては、一方の鉄筋9と同一形状。)の一方の端部が当接し、一方の鉄筋9と他方の鉄筋9の一部分同士が重なり合うように配し、これら一方の鉄筋9と他方の鉄筋9が重なり合った部分を固定するようにしている。
この場合において、位置決め部91には、一端を端板92aで閉鎖した筒状体92と、一端部にスリット93aを形成した筒状体93とを溶接(工場における溶接)することにより一体化した位置決め部材91aを、この位置決め部材91aの筒状体93を鉄筋9の一端側から嵌入し、鉄筋9の位置決め部91に溶接(工場における溶接)することにより突設したピン91bが、筒状体93に形成したスリット93aに入り込むようにして配設するようにする。
これにより、位置決め部91に、位置決め部材91aを、鉄筋9の長さ方向の定位置に、回転しないように配設することができる。
なお、この状態で、位置決め部材91aを、位置決め部91に溶接(工場における溶接)することにより一体化することもできる。
そして、一方の鉄筋9に配設した位置決め部材91aの筒状体92内に、他方の鉄筋9の一方の端部を挿入するようにして(他方の鉄筋9の他方の端部に配設した位置決め部材91a、さらに、他方の鉄筋9に配設した位置決め部材91aについても同様。)、筒状体92の端板92aによって閉鎖された端面に当接するようにして、円形の環状構造体90を構成することができる。
これにより、他方の鉄筋9の一方の端部の位置決めを確実に行うことができ、接続された鉄筋9の長さを一定にすることができ、さらには、所定の大きさの環状構造体90を得ることができる。
なお、この状態で、鉄筋9が重なり合った部分を固定することができるが、さらに、鉄筋9が重なり合った部分を針金や結束バンド等の縛結具を用いて固定することができる。
ところで、位置決め部91には、図2に示す本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体の第2実施例のように、一端を端板92aで閉鎖した筒状体92からなる位置決め部材91aを、鉄筋9に直に溶接(工場における溶接)することにより一体化するようにして配設するようにする。
ここで、位置決め部材91aを構成する筒状体92には、一方の鉄筋9に接していない側に、他方の鉄筋9の直径よりやや大きい幅のスリット92bを設けるようにしている。
これにより、位置決め部91に、位置決め部材91aを、鉄筋9の長さ方向の定位置に配設することができる。
そして、一方の鉄筋9に配設した位置決め部材91aの筒状体92内に、他方の鉄筋9の一方の端部を挿入するようにして(この場合、スリット92bを通して他方の鉄筋9を筒状体92に挿入することができる。他方の鉄筋9の他方の端部に配設した位置決め部材91a、さらに、他方の鉄筋9に配設した位置決め部材91aについても同様。)、筒状体92の端板92aによって閉鎖された端面に当接するようにして、円形の環状構造体90を構成することができる。
これにより、他方の鉄筋9の一方の端部の位置決めを確実に行うことができ、接続された鉄筋9の長さを一定にすることができ、さらには、所定の大きさの環状構造体90を得ることができる。
また、スリット92bを通して他方の鉄筋9を筒状体92に挿入、装着することができ、作業性よく鉄筋9を接続することができる。
ここで、位置決め部材91aの形状は、図3に示す各種形態のものを適宜採用することができる。具体的には、以下のとおりである。
・図3(a):筒状体92に鉄筋9の直径よりかなり大きい幅(ただし、筒状体92の直径には及ばない。)のスリット92bを設けたもの。
・図3(b):筒状体92の本体部と端板92aとの間に空間を形成したもの。
・図3(c):筒状体92に非連続のスリット92bを設けたもの。
・図3(d):筒状体92の軸方向の中間までスリット92bを形成したもの。
・図3(e):筒状体92の端板92aに小孔92cを形成したもの。
・図3(f):筒状体92の側面にスリット92bを形成したもの。
・図3(g):筒状体92の内周面の断面形状を円形以外の多角形、例えば、矩形に形成したもの。
また、位置決め部材91aの配設位置は、図4に示す各種形態のものを適宜採用することができる。具体的には、以下のとおりである。
・図4(a):1本の鉄筋9の2箇所に位置決め部材91aを配設する場合には、(1)鉄筋の一端側から見た場合に同一方向に配設することもできるし、(2)反対側の方向に配設することもできる。特に、奇数本の鉄筋9で環状構造体90を構成する場合には、同一方向に配設すると環状構造体を構成できないため、反対側の方向に配設するようにする。
・図4(b):1本の円弧状の鉄筋9の2箇所に位置決め部材91aを配設する場合には、(1)円弧の内周及び外周位置と直交する位置に配設することもできるし、(2)円弧の内周及び外周位置に配設することもできる。
また、この第2実施例は、後述の管の内層構造の固定部材2に用いるために、図2(a)及び(c)に示すように、鉄筋9に鋼材からなる接地部94を直に溶接(工場における溶接)することにより一体化するようにして配設するようにしている。
接地部94を構成する鋼材には、例えば、L形鋼等の形鋼を好適に用いることができる。
そして、鋼材に形成したスリット(図示省略)に鉄筋9を嵌入させた状態で溶接(工場における溶接)することにより、容易に一体化することができる。
接地部94を構成する鋼材の長さ(環状構造体90と直交する方向の長さ)は、環状構造体90が自立できる長さ、具体的には、例えば、数十cm程度のものを好適に用いることができるが、例えば、複数の環状構造体90を等間隔に隣接して設置する場合には、隣接する環状構造体90の接地部94同士が接する長さに設定することにより、接地部94に、環状構造体90と直交する方向のスペーサの機能を持たせるようにしたり、隣接する環状構造体90の接地部94同士を嵌合等の適宜手段により接合するようにすることにより、接地部94に、隣接する環状構造体90の固定機能を持たせるようにすることもできる。
また、後述の管の内層構造の固定部材2に用いる場合、接地部94をアンカー等の任意の定着部材21を用いて既設管1に固定するようにすることができる。
なお、接地部94を設ける位置は、任意に設定することができ、本実施例で示す位置以外、例えば、環状構造体90の全周に設けることもできる。
そして、環状構造体90を構成する鉄筋9の本数は、第1実施例及び第2実施例に示す2本や4本に限定されず、任意の本数とすることができる。
また、環状構造体90は、本実施例に示すような、円形に限定されず、矩形等の任意の形状とすることができる。
また、位置決め部91を設ける箇所は、目的とする構造体に応じて、一方の鉄筋9の少なくとも1箇所に設けるようにすればよく、すべての鉄筋9に設ける必要はない。
そして、この鉄筋9の接続構造は、溶接設備を必要とせず、また、一般の鉄筋9に適用でき、さらに、容易に接続された鉄筋9の長さを一定にすることができ、所定の大きさの環状構造体90を得ることができる。
次に、本発明の鉄筋9の接続構造により構成される環状構造体90を用いて構築するようにした管の内層構造を、図面に基づいて説明する。
図5〜図7−2に、本発明の鉄筋9の接続構造により構成される環状構造体90を用いて構築するようにした管の内層構造を、老朽化した下水道管等の既設管に適用することにより、当該既設管を補修するようにした一実施例を示す。
この管の内層構造は、既設管1の内周面に沿って、既設管1の管軸方向に間隔をあけて設置した固定部材2と、この固定部材2に配設した、内面材4が嵌着される第1の嵌着部31及び固定部材2に設置するための第2の嵌着部32を備えた連結部材3と、この連結部材3の第1の嵌着部31に嵌着して、既設管1の管軸方向に隣接する固定部材2に架設した帯状の内面材4とからなり、連結部材3を分割して構成して、各々の連結部材3に備えるようにした第2の嵌着部32を介して固定部材2に配設するようにしている。
この場合において、この管の内層構造は、本実施例に示すような、断面が円形の管に限定されず、矩形等の任意の形状の管にも適用することができる。
固定部材2は、既設管1の内周面に沿う形状、好ましくは、既設管1の内周面に沿って設置したときに、既設管1の内周面に対してほぼ均一な間隔を有して設置されるように、湾曲形成した複数の鉄筋、好ましくは、異形鉄筋等からなる棒状部材のほか、形鋼等の鋼材を好適に用いることができ、図7−1(a)に示すように、この固定部材2をアンカー等の任意の定着部材21を用いて既設管1の周方向に、閉ループ状に組み立てながら設置するようにする。
これにより、設置が容易で、作業性がよく、また、鉄筋や形鋼は、汎用材料のため、材料費が低廉である。
ここで、固定部材2には、上記の鉄筋9の接続構造により構成される環状構造体90を好適に用いることができる。
連結部材3は、図6に示すように、1つの固定部材2に対して分割して配設するように構成してなり、1又は複数個(本実施例においては、両端部と、その間に3個の合計5個)の内面材4が嵌着される第1の嵌着部31及び固定部材2に設置するための第2の嵌着部32を備え、これらを連結片33で接続した形状に形成するようにしている。
第1の嵌着部31と、第2の嵌着部32とは、必ずしも対応して備える必要はないが、連結部材3の幅方向の長さ等に応じて、連結部材3の両端部付近とそれ以外の場所に、合計3個以上、7個以下(例えば、30cm幅当たり)の個数を備えることが好ましい。
両端部付近のみ(2個)の場合は、連結部材3に中央部付近で、連結部材3と固定部材2や内面材4との隙間が大きくなるので好ましくない。ここで、中間部に備えた第2の嵌着部32は、固定部材2が固定部材2の周りに回転することを防止する機能を果たしている。
一方、8個以上あると連結部材3と固定部材2や内面材4との隙間は小さくなるが、施工性が劣り、材料も多く必要になるので好ましくない。
連結部材3の材質は、特に限定されるものではなく、合成樹脂や表面処理した金属から構成することができるが、重量や製造のし易さ等から合成樹脂を好適に用いることができる。特に下水管を補修する際には、耐薬品性、耐摩耗性及び耐アルカリ性を有する合成樹脂を用いるようにする。そのような合成樹脂としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。なお、下水管以外の補修においても、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹脂製のものを好適に用いることができる。
連結部材3は、公知の任意の方法で製造することができる。合成樹脂が熱可塑性樹脂ならば、例えば、射出成形により製造することができ、金属ならば、例えば、溶接や鋳造により製造することができる。
このうち、内面材4が嵌着される第1の嵌着部31は、上向きに開口した形状をするとともに、中間部の3個の第1の嵌着部31は、内面材4が抜け止め状に嵌着されるように、開口部に内面材4に形成した係止爪41aと係合する係止爪31aを形成するようにしている。
なお、係止爪31a及び係止爪41aの長さ(高さ方向の寸法)は適宜決めることができるが、既設管1の径に対して補修後の管の径が小さくなりすぎて流下能力が低下しないように長さが短いほうが好ましい。
また、両端部の第1の嵌着部31は、係止爪31aを形成せずに、隣接する内面材4の端縁同士を抜け止め状に嵌着する内面材連接材5を介して連結するようにしている。
このため、連結部材3と内面材4の既設管1の周方向の両端部の位置を一致させるようにしている。
これにより、内面材4の位置決めが容易になり、施工性が向上する。
この場合、連結部材3と内面材4の既設管1の周方向の両端部の位置を一致させるために、連結部材3と内面材4の既設管1の周方向の長さ(幅)を同じにするほか、連結部材3の幅が内面材4の幅の整数倍であり連結部材3の適切な位置に内面材4の両端縁を嵌着する部位を設けるようにしたり、内面材4の幅が連結部材3の幅の整数倍となるようにすることもできる。
また、連結部材3と内面材4との隙間は、1〜10mmが好ましい。
1mm未満の場合には、連結部材3及び内面材4の寸法誤差により、連結部材3の第1の嵌着部31と内面材4の被嵌着部の位置のずれを吸収し難くなるため好ましくない。一方、10mmを超えると、既設管1の径に対して補修後の管の径が小さくなりすぎ、流下能力が低下するので好ましくない。
また、固定部材2に設置するための第2の嵌着部32は、固定部材2を嵌入するようにするための開口32aを横方向(既設管1の管軸方向)に形成するとともに、第2の嵌着部32の外側に沿って既設管1の内周面に当接するか、それより若干小さい寸法の補強リブを兼ねたスタビライザ34を設けるようにしている。
このスタビライザ34を設けることにより、固定部材2に設置した第2の嵌着部32が、固定部材2の周りに回転することを防止することができる。
そして、第2の嵌着部32のうち、例えば、両端部の第2の嵌着部32は、必要に応じて、その内面に嵌入された固定部材2が抜け止め状に保持されるようにするための突起32bを形成するようにしている。
また、第2の嵌着部32は、既設管1の中心軸に向かう方向の寸法が、固定部材2の寸法(径)よりも、1〜15mm大きいことが好ましい。
これにより、連結部材3や内面材4を既設管1の周方向に並べた際に、連結部材3や内面材4の寸法誤差等による隙間が生じないように調整することができる。
なお、本実施例において、固定部材2に設置するための第2の嵌着部32は、横方向(既設管1の管軸方向)に開口32aを備えたものとしたが、開口の方向を放射方向(既設管1の内周面方向)としたり、開口を有しない孔形状(当該孔に固定部材2を挿通するようにする。)に形成することもできる。
連結部材3の第1の嵌着部31を形成した連結片33の内周側の面は、面一に形成するようにする。
これにより、内面材4を作業性よく、かつ、周方向に凹凸を生じないように精度高く配設することができる。具体的には、内面材4により連結部材3の第1の嵌着部31が見え難い状態においても、内面材4を連結部材3上を連結部材3の幅方向に移動させることで、内面材4の係止爪41aに対応する連結部材3の第1の嵌着部31の位置を特定することができる。
また、第1の嵌着部31を設ける間隔が異なるように、例えば、本実施例に示すように、両端部の第1の嵌着部31と、この第1の嵌着部31と隣り合う第1の嵌着部31との間隔L1と、両端部以外の隣り合う第1の嵌着部31同士の間隔L2とが、異なるように設定することが好ましい。
これにより、内面材4の係止爪41aを位置が対応しない連結部材3の第1の嵌着部31に嵌着した場合、内面材4の他の係止爪41aと連結部材3の第1の嵌着部31とに位置ずれが生じて嵌着できなくなるため、内面材4の誤装着を未然に防止することができ、内面材4の係止爪41aに対応する連結部材3の第1の嵌着部31の位置を正確に特定することができる。
連結部材3の第2の嵌着部32によって、連結部材3が固定部材2に沿って位置調整可能に配設することができる。
なお、連結部材3は、第2の嵌着部32を介して、既設管1の管軸方向にも位置調整可能である。
これにより、連結部材3を固定部材2に沿って自由度を持って配設することができる。
このように、連結部材3を、1つの固定部材2に対して分割して配設するとともに、固定部材2に沿って位置調整可能に配設するための第2の嵌着部を備えて構成することにより、閉ループ状に組み立てられた固定部材2に、連結部材3を位置調整可能に、かつ、固定部材2に沿って正確に配設することができ、帯状の内面材4を既設管1の管軸方向に隣接する固定部材2に架設するようにしたことと相俟って、内面材4を既設管1の管軸方向に凹凸を生じないように精度高く配設することができる。
連結部材3の幅(固定部材2に沿う方向の長さ)は、既設管1の全周の1/2以下の60mm〜2400mmで、かつ、既設管1の全周に亘って施工した際に、連結部材3同士に隙間が生じないように設定することが好ましい。
60mm未満では幅が狭すぎて全周に亘って施工するには本数が多くなりすぎ、施工性が劣る。一方、2400mmを超えると、固定部材2に嵌入し難くなり施工性に劣る。
本実施例において、帯状の内面材4及び内面材4を連結する内面材連接材5は、長手方向が既設管1の管軸方向になるように配設するようにする。
そして、内面材4及び内面材連接材5の材質は、特に限定されるものではなく、合成樹脂や表面処理した金属から構成することができるが、重量や製造のし易さ等から合成樹脂を好適に用いることができる。特に下水管を補修する際には、耐薬品性、耐摩耗性及び耐アルカリ性を有する合成樹脂を用いるようにする。そのような合成樹脂としては、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。なお、下水管以外の補修においても、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成樹脂製のものを好適に用いることができる。
内面材4及び内面材連接材5は、公知の任意の方法で製造することができる。合成樹脂が熱可塑性樹脂の場合やアルミニウムの場合で、かつ、長尺のものを得るには、例えば、押出成形により製造することができる。
内面材4の幅(固定部材2に沿う方向の長さ)は、60mm〜600mmであることが好ましい。
60mm未満では幅が狭すぎて全周に亘って施工するには本数が多くなりすぎ、施工性が劣る。一方、600mmを超えると、人孔から搬入するのが難しい場合があり、かつ、幅が広すぎて狭い管内での施工性に劣る。
内面材4及び内面材連接材5の長さ(既設管1の管軸方向の長さ)は、任意の長さでよいが、補修に必要な長さを有していることが好ましい。
内面材4や内面材連接材5が補修に必要な長さよりも短い場合は、内面材4や内面材連接材5を溶着、接着、溶接等により長手方向に接合することにより、接合部で漏水のない構造にすることが好ましい。
内面材4や内面材連接材5の接合方法は、材質に合わせて公知の方法が適用できる。例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂からなる場合は溶着により、ポリ塩化ビニルからなる場合は接着により、金属からなる場合は溶接により接合することができる。
内面材4には、既設管1の周方向の端部に形成される凹状の接続用空間40を閉鎖するように延びる第1のはね40aを内面材4の基部側から延設するようにする。
これにより、第1のはね40aが接続用空間40の止水性を向上するとともに、接続用空間40のあそびを吸収し、さらに、内面材4の接続状態が解除される方向の力に対して抵抗となって内面材4の内面材連接材5による接続状態を安定させることができる。
ここで、内面材4の内面材連接材5による接続は、本実施例においては、図6(a)及び(c)に示すように、内面材4の端部に係止爪40bを形成し、隣接する内面材4の係止爪40b同士を内面材連接材5に形成した係止爪5bにより抱持するようにして行うようにしている。
また、内面材連接材5の内天部には、止水材7を配設し、係止爪40bの先端を当接することにより、内面材連接材5による止水を確実に行うことができるようにしている。
また、内面材連接材5の両側部には、内面材4の表面に達する第2のはね5aを延設することにより、第2のはねによって接続用空間40を閉鎖し、止水性を一層向上することができるようにしている。
また、内面材連接材5の第2のはね5aの下面から係止爪5bの両外側下端にかけて柔軟性を有する止水材8を配設することにより、第2のはね5aと内面材4の間及び係止爪5bと第1のはね40aの間の止水を確実に行うことができるようにするとともに、内面材4の内面材連接材5による接続状態の安定性を高めることができるようにしている。
ところで、本実施例においては、上記のとおり、既設管1の周方向に隣接する内面材4の既設管1の周方向の両端部同士を突き合わせた状態で内面材連接材5を介して連結するようにしているが、図6(d)に示すように、既設管1の周方向に隣接する内面材4同士を、内面材4の既設管1の周方向の両端部に形成した嵌合部42、43を介して連結するようにすることもできる。
この場合も、既設管1の周方向の端部に形成される凹状の接続用空間40を閉鎖するように延びる第1のはね40aを内面材4の基部側から延設するようにすることができる。
これにより、第1のはね40aが接続用空間40の止水性を向上するとともに、接続用空間40のあそびを吸収し、さらに、内面材4の接続状態が解除される方向の力に対して抵抗となって内面材4同士の接続状態を安定させることができる。
ここで、内面材4同士の接続は、内面材4の嵌合部42に係止爪42aを形成し、この係止爪42aを隣接する内面材4の嵌合部43に形成した係止爪43aにより抱持するようにして行うようにしている。
また、内面材4の嵌合部43の内天部には、止水材7を配設し、係止爪43aの先端を当接することにより、嵌合部42、43による止水を確実に行うことができるようにしている。
一方の内面材4の嵌合部43に、隣接する他方の内面材4の表面に達する第2のはね40cを内面材4の基部側から延設するようにすることにより、第2のはね40cが接続用空間40を閉鎖し、止水性を一層向上することができるようにしている。
ところで、連結部材3の第1の嵌着部31への内面材4の嵌着作業は、例えば、図7−1(b)に示すように、固定部材2に連結部材3を配設した後、図7−1(c)に示すように、人孔11の外で、内面材4を順次溶着、接着、溶接等により長手方向に接合しながら、人孔11から既設管1内に引き込んで行うようにする。
ここで、図7−1及び図7−2(d)に示す例では、既設管1の下半分の固定部材2、下部の連結部材3及び内面材4の順に設置を完了してから、同様の手順で、既設管1の上半分の固定部材2、側部及び上部の連結部材3及び内面材4の順に設置を行うようにしているが、他の分割の仕方で固定部材2、連結部材3及び内面材4の順に設置を行うようにしたり、既設管1の全周に亘って固定部材2、連結部材3及び内面材4の順に設置を行うようにする等、各部材の設置の手順は任意に決定することができる。
そして、図7−2(e)に示すように、隣接する内面材4の端縁同士を抜け止め状に嵌着する内面材連接材5を介して連結し、内面材4及び内面材連接材5の既設管1の管軸方向の両端部の処理を行った後、図7−2(f)に示すように、既設管1の内周面と内面材4によって区画された環状の隙間にモルタル6を注入、硬化させて、施工を完了する。
以上、本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の鉄筋の接続構造及びその鉄筋の接続構造により構成された環状構造体は、溶接設備を必要とせず、また、一般の鉄筋に適用でき、さらに、接続された鉄筋の長さを一定にできることから、老朽化した下水道管等の既設管の補修の用途に用いられる管の内層構造の固定部材に好適に用いることができるほか、例えば、鉄筋コンクリート構造物等に用いられる鉄筋の接続の用途等にも、広く用いることができる。
1 既設管
2 固定部材
21 定着部材
3 連結部材
31 第1の嵌着部
31a 係止爪
32 第2の嵌着部
33 連結片
34 スタビライザ
4 内面材
40 接続用空間
40a 第1のはね
40b 係止爪
40c 第2のはね
41a 係止爪
5 内面材連接材
5a 第2のはね
6 モルタル
7 止水材
8 止水材
9 鉄筋(固定部材)
90 環状構造体
91 位置決め部(位置決め部材)
91a 位置決め部材

Claims (4)

  1. 鉄筋の接続構造であって、少なくとも一方の鉄筋の長さ方向の少なくとも1箇所に突出した位置決め部を設け、該位置決め部に、他方の鉄筋の一方の端部が当接し、一方の鉄筋と他方の鉄筋の一部分同士が重なり合うように配し、該一方の鉄筋と他方の鉄筋が重なり合った部分を固定してなることを特徴とする鉄筋の接続構造。
  2. 前記位置決め部が、一端を閉鎖した筒状体からなり、該筒状体内に他方の鉄筋の一方の端部が挿入され、筒状体の閉鎖された端面に当接するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の鉄筋の接続構造。
  3. 前記筒状体の一方の鉄筋に接していない側に、他方の鉄筋の直径より大きい幅のスリットを設けたことを特徴とする請求項2に記載の鉄筋の接続構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鉄筋の接続構造により構成された環状構造体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017198305A (ja) * 2016-04-28 2017-11-02 タキロンエンジニアリング株式会社 内面材取付用骨格構造及びそれを用いた管の内層構造

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