JP2014069093A - 水液の改質方法及び水液の改質装置 - Google Patents

水液の改質方法及び水液の改質装置 Download PDF

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Abstract

【課題】そのまま若しくは水等で希釈して使用可能な液状の金属と溶存化学物質の化合物を簡単な構造で、短時間で大量にかつ安価に製造し、海水、淡水、上水、下水工業排水、農業及び畜産排水、その他様々な一般排水などを清浄可能な水液の改質方法及び水液の改質装置の提供。
【解決手段】筒内壁に金属イオン溶出材11を有する筒体12と、筒体の内部に回転可能に設けられた回転体13とを備え、回転体は、筒体の内部を通過して流れる液体により回転する回転羽根20に研磨研削材21を有し、回転羽根の回転により研磨研削材が回転しながら金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、微粉により液体の化学成分が金属イオン溶出材の新しい面と化学結合し、かつ液体中に生産された微粉と液体中の化学成分が結合して酸化還元反応を起こし、液体を改質する。
【選択図】図1

Description

この発明は、液体中において酸化還元の反応を起こし、水液の改質をする水液の改質方法及び水液の改質装置に関する。
従来、銅キレート化合物はその強力な殺菌活性と多種類にわたる病菌への広範な殺菌活性があるところから、農業用の他、工業用、医薬用にも広く使用されている有用化合物であり、例えばアンスラニル酸又は置換アンスラニル酸と、8―オキシキノリンと、無機銅塩類と、をエタノールの不存在下において、アルカリ性水溶液中で反応させる8―オキシキノリントアンスラニル酸又は置換アンスラニル酸との銅キレート化合物の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−176160号公報
しかしながら、従来の銅キレート化合物の製造方法で製造される銅キレート化合物は、例えば、アルカリ性水溶液に、アンスラニル酸又は置換アンスラニル酸と、8―オキシキノリンと、無機銅塩類を加えて加熱・攪拌し、これを放冷し、析出した結晶を濾過により採取し、洗浄し、脱水した後、乾燥機内で乾燥させて黄緑色の結晶化させる必要がある。
そして、この黄緑色の結晶は水に溶かして種々の用途に使用される。このように、従来例の製造方法は、様々な化合物同士の混合による反応に選る製造で、多くの手間と時間を必要とし、コストが極めて高くなるという問題があった。
この発明の解決しようとする課題は、海水、淡水、上水、下水工業排水、農業及び畜産排水、その他様々な一般排水などの清浄化に適用でき、土壌中へ侵入、侵透も可能であり、しかもそのまま若しくは水等で希釈して使用可能な液状の金属キレート化合物を極めて簡単な構造で、短時間で大量に、かつ、安価に製造し、海水、淡水、上水、下水工業排水、農業及び畜産排水、その他様々な一般排水などを清浄することが可能な水液の改質方法及び水液の改質装置を提供することにある。
かかる課題を解決するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、筒内壁に金属イオン溶出材を有する筒体と、
前記筒体の内部に回転可能に設けられた回転体とを備え、
前記回転体は、前記筒体の内部を通過して流れる液体により回転する回転羽根に研磨研削材を有し、
前記回転羽根の回転により前記研磨研削材が回転しながら前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、
前記微粉により液体の化学成分が前記金属イオン溶出材の新しい面と化学結合し、
かつ前記液体中に生産された前記微粉と前記液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質方法である。
請求項2に記載の発明は、外部からの液体が内部を通過して外部へ流れる筒体と、
金属イオン溶出材と研磨研削材とを収容した収容部とを備え、
前記筒体の内部を通過して流れる液体により前記収容部に収容された前記金属イオン溶出材と前記研磨研削材とが衝突的摺動を繰り返し、
前記衝突的摺動の繰り返しによって前記研磨研削材が前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、
前記微粉により液体の化学成分が前記金属イオン溶出材の新しい面と化学結合し、
かつ前記液体中に生産された前記微粉と前記液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質方法である。
請求項3に記載の発明は、筒内壁に金属イオン溶出材を有する筒体と、
前記筒体の内部に回転可能に設けられた回転体とを備え、
前記回転体は、前記筒体の内部を通過して流れる液体により回転する回転羽根に研磨研削材を有し、
前記回転羽根の回転により前記研磨研削材が回転しながら前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質装置である。
請求項4に記載の発明は、前記回転体には、ガイド溝が形成され、
前記回転羽根は、前記ガイド溝に回転の遠心力により回転軸心から離れる方向に移動可能に係合され、
前記回転羽根の回転速度に応じて前記研磨研削材が、前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削することを特徴とする請求項3に記載の水液の改質装置である。
請求項5に記載の発明は、外部からの液体が内部を通過して外部へ流れる筒体と、
金属イオン溶出材と研磨研削材とを収容した収容部とを備え、
前記筒体の内部を通過して流れる液体により前記収容部に収容された前記金属イオン溶出材と前記研磨研削材とが衝突的摺動を繰り返し、
前記衝突的摺動の繰り返しによって前記研磨研削材が前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質装置である。
請求項6に記載の発明は、前記液体の流れによって回転し、前記金属イオン溶出材と前記研磨研削材とを摺動運動させる攪拌手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の水液の改質装置である。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1及び請求項6に記載の発明では、金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、研磨研削により生じる金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、微粉により液体の化学成分が金属イオン溶出材の新しい面と化学結合し、かつ液体中に生産された微粉と液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、液体の改質をする。
第1の実施の形態の水液の改質装置の斜視図である。 水液の改質装置の断面図である。 水液の改質装置の流入口側から見た側面図である。 水液の改質装置の流出口側から見た側面図である。 図2のA−A線に沿う断面図である。 図2のB−B線に沿う断面図である。 回転羽根の係合状態を示す断面図である。 金属イオン溶出材の実施の形態を示す図である。 第2の実施の形態の水液の改質装置の概略図である。 攪拌手段を備えた水液の改質装置の概略図である。
以下、この発明の水液の改質方法及び水液の改質装置の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の水液の改質方法及び水液の改質装置を、図1乃至図7に基づいて説明する。図1は水液の改質装置の斜視図、図2は水液の改質装置の断面図、図3は水液の改質装置の流入口側から見た側面図、図4は水液の改質装置の流出口側から見た側面図、図5は図2のA−A線に沿う断面図、図6は図2のB−B線に沿う断面図、図7は回転羽根の係合状態を示す断面図、図8は金属イオン溶出材の実施の形態を示す図である。
この実施の形態の水液の改質装置10は、筒内壁に金属イオン溶出材11を有する筒体12と、この筒体12の内部に回転可能に設けられた回転体13とを備えている。筒体12は、流体が内部を通過して流れるように形成され、筒体12は、炭素材を用いることが好ましいが、樹脂、金属などで形成でき、材質は特に限定されない。金属イオン溶出材11は、筒体12の流入側に設けられた流入側取付体14と、筒体12の流出側に設けられた流出側取付体15とによって筒内壁に取り付けられている。流出側取付体15には、液体の流れを集めるように広がって延びる水流ガイド30が一体に形成されている。
回転体13は、両側に支持軸が設けられ、流入側支持軸16は支持部材17を介して流入側取付体14に回転可能に支持され、流出側支持軸18は支持部材19を介して流出側取付体15に回転可能に支持されている。回転体13は、筒体の内部を通過して流れる液体により回転する回転羽根20に研磨研削材21を有する。
回転羽根20は、回転体13を4等分した位置に配置されている。この回転羽根20の取り付けは、回転体13にガイド溝22を形成し、回転羽根20は、ガイド溝22に回転の遠心力により回転軸心から離れる方向に移動可能に係合される構造である。このため、回転羽根20の回転速度に応じて研磨研削材21が、金属イオン溶出材11を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、研磨研削により生じる金属イオン溶出材11の微粉を液体に混入させ、液体の改質をする。すなわち、金属イオン溶出材11が研磨研削材21により液体中で研磨研削され、低温において金属イオン溶出材11の表面から電子が放出されるクラマー効果が生じる。このとき、金属イオン溶出材11の表面が新しい面を露出すると同時に金属イオン溶出材11の微粉が作られ、金属イオン溶出材11の微粉により液体の化学成分が金属イオン溶出材11の新しい面と化学結合し、かつ液体中に生産された金属イオン溶出材11の微粉と液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、液体の改質をする。例えば、液体の化学成分の固定化、凝集で化学成分の減容化する。
回転羽根20は、図7(a)に示すように、ガイド溝22に回転の遠心力により回転軸心から離れる方向に移動し、研磨研削材21が金属イオン溶出材11を液体中で研磨研削するが、図7(b)に示すように、弾性体31をガイド溝22に装着しておき、常に研磨研削材21が金属イオン溶出材11に接触するようにしてもよい。
流入側取付体14と流出側取付体15は、筒体12に対して着脱可能であり、金属イオン溶出材11が消耗すると、流入側取付体14及び流出側取付体15を取り外して新たな金属イオン溶出材11を組付ける。
金属イオン溶出材11は、筒体12の筒内壁に密着するように取り付けられ、長手方向で挿入嵌合して収まるように、図8(a)に示すように一体の筒、または図8(b)に示すように1/2割、1/4割などの複数の分割筒で組み立て装着し、または1/2割、1/4割などの分割筒をいくつも差し込み装着してもよい。また、図8(c)、(d)に示すように金属イオン溶出材11を、筒体12の長さに合うように棒状に成形し、筒体12の筒内壁に沿って平行に並べ装着してもよい。また、図8(e)に示すように金属イオン溶出材11の分割筒の間に、炭素材のセパレータ(間隔材)99を挟むようにして装着してもよく、図8(f)に示すように金属イオン溶出材11の棒状材の間に、炭素材のセパレータ(間隔材)99を挟むようにして装着してもよい。このように構成することで、分割の部分に、異種金属を用いることができて一度に2種類以上の金属イオンを液体中に溶出供給できるので さまざまな金属の金属イオン生成装置になる。
研磨研削材21は、回転羽根20の回転により回転しながら金属イオン溶出材11を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、研磨研削により生じる金属イオン溶出材11の微粉を液体に混入させるものであり、例えばブラシ状にすることができ、回転羽根20の先端部に固定される。回転羽根20が水流を受けて回転力を生み、ブラシ状の研磨研削材21が少しずつ摩耗して金属イオン溶出材11の表面に密着して研磨研削する。研磨研削材21は、例えば刷子なら全て使用でき、金属イオン溶出材11の表面を清掃しつつ摩耗させ研削し、当然刷毛は摩耗する。
(水液の改質装置の設置)
この実施の形態の水液の改質装置10は、水流ガイド30を水流取り込みに用い、あるいは水流放出に用いることができ、水流取込口でもあり、水放出口ともなる。例えば、筒体12の流入側取付体14を取り付けた側に、水流ポンプを取り付けて強制的な水流を筒体12に流し込むようにすることができる。また、筒体12の左右両側に水流ガイド30を取り付け、水液の改質装置10を、船舶の航行水流、干満潮流、河川急流などを活用するようにすることができる。このように、水液の改質装置10は、設置形態に応じて、大きさ、形状、性能などを設定することができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の水液の改質方法及び水液の改質装置を、図9及び図10に基づいて説明する。図9は水液の改質装置の概略図、図10は攪拌手段を備えた水液の改質装置の概略図である。
この実施の形態の水液の改質装置50は、外部からの液体が内部を通過して外部へ流れる筒体51と、金属イオン溶出材と研磨研削材とを収容した収容部52とを備える。筒体51には、下部に外部からの液体を流入する流入開口部51aが設けられ、上部に内部からの液体を放出する流出開口部51bが形成され、内部には上げ底部51cが設けられている。
収容部52は、上げ底部51cの上に配置され、収容部52の内部には、金属イオン溶出材55と研磨研削材56とが収容されている。この収容部52は、沢山の細孔を有する容器が好ましく、素材は限定されないが、鉄製のものが好ましく、内面が凸凹に加工されている鉄鋳物が好ましく、さらに金属と炭素を混合したもので成形することがより好ましい。例えば、外部から収容部52の内部に向かって打ち抜き孔とすれば内面にバリ状の突起が発生するが、あえて収容部52の内壁にバリ状突起52aをつけ凸凹としてもよい。
上げ底部51cには、数箇所に液体を通過させ、かつ金属イオン溶出材55と研磨研削材56が排出することを防止する液体導入口部51dが設けられ、流入開口部51aから流れ込む液体を収容部52の内部に導く。収容部52の上部には、液体を通過させ、かつ金属イオン溶出材55と研磨研削材56が排出することを防止するフィルタ53が設けられ、収容部52の内部からの液体を外部に流出させる。
筒体51には、内部に上げ底部51cを上げ底状に設けることで空間54を確保され、この空間54によって流入開口部51aから筒体51の内部に流入する液体の流速が向上する。この流速を有する液体が液体導入口部51dから収容部52の内部に吹き出し、収容部52の内部で金属イオン溶出材55と研磨研削材56が乱舞し相互に衝突を繰り返す。液体導入口部51dには、下部フィルタ53aとしてメッシュ状の網が設けられ、金属イオン溶出材55と研磨研削材56が外部に排出しないようになっている。筒体51は、例えば鉄造とし、収容部52には、例えば金属イオン溶出材55として鉄と炭素の密着固形粒と炭素粒と、研磨研削材56として砥粒がそれぞれ適当量配合され収容され、収容部52の上部が上部フィルタ53bとしてメッシュ状の網が蓋のように設けられ、水流によって金属イオン溶出材55及び研磨研削材56が飛び出ないようにしており、鉄イオン水は効率よく排出する。
このようにして、筒体51の内部を通過して流れる液体により収容部52に収容された金属イオン溶出材55と研磨研削材56とが衝突的摺動を繰り返し、この衝突的摺動の繰り返しによって研磨研削材56が金属イオン溶出材55を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、研磨研削により生じる金属イオン溶出材55の微粉を液体に混入させ、液体の改質をする。すなわち、金属イオン溶出材55が研磨研削材56によって研磨研削され、金属イオン溶出材11の表面から電子が放出されるクラマー効果が生じる。このとき、金属イオン溶出材55の表面が新しい面を露出すると同時に微粉が作られ、金属イオン溶出材55の微粉により液体の化学成分が金属イオン溶出材55の新しい面と化学結合し、かつ水液中に生産された金属イオン溶出材55の微粉と液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、液体の改質をする。
水液の改質装置50は、図10の実施の形態のように、攪拌手段59を備えることができる。この実施の形態の攪拌手段59は、収容部52の内部に攪拌羽根59aが配置され、収容部52のから下方に突出する軸部にプロペラ59bが設けられている。液体の流れによってプロペラ59bが回転し、これによって攪拌羽根59aが回転することで、金属イオン溶出材55と研磨研削材56とを摺動運動させる。この攪拌羽根59aは、例えば軸部に取り付け加工されている植毛ブラシを用いることができ、このように取り付けられた植毛ブラシの太い鉄線ブラシを回転させることで、効率的に金属イオン溶出材55と研磨研削材56とを摺動運動させることができる。このとき、液体の流れと、攪拌羽根59aの回転によって、金属イオン溶出材55と研磨研削材56の浮動が起こり、そして金属イオン溶出材55と研磨研削材56が沈降するときに、金属イオン溶出材55と研磨研削材56は接触し、浮動する金属イオン溶出材55と研磨研削材56は定置しないので攪拌羽根59aの回転の抵抗を軽減し、収容部52の内部において金属イオン溶出材55の研磨研削を効率よく行うことができる。
金属イオン溶出材55は、金属材であり、例えばMg、AI、Fe、Zn、Cu、Agなどであり、MgやAIは単一体でも用いることができるが、他の金属材は、例えば金属材と炭素材と一緒に用いる。研磨研削材56は、人造のアランダム粒、コランダム粒など汎用砥石材の粒、砂、人工ダイヤモンド、炭素材、天然石土などを用いことができる。
(水液の改質装置の設置)
水液の改質装置50は、流入開口部51aに、水流ポンプを取り付けて強制的な水流を筒体51に流し込むようにすることができる。また、水液の改質装置50を、船舶の航行水流、干満潮流、河川急流などを活用するように設置することができる。このように、水液の改質装置50は、設置形態に応じて、大きさ、形状、性能などを設定することができる。
[液体]
液体としては、海水や淡水などの天然の水、さらに天然水に化学物質を加えて処理した水や廃水、排水、下水、汚水、畜産動物汚水及び化学物質を有する溶液水液などに適用できる。
[研磨研削材]
研磨研削材は、研削にも研磨にもなり、金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、研磨研削により生じる金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させるものであり、自己も研磨研削するものも全て含み、金属材も研削にも研磨にもなるものなら全て採用可であり、例えば、砥石、砥粒、砂粒など、さらに粒、塊、成形品いずれも用いることができる。炭化物、墨など炭素固形体、土石加工物、その他研削工具及び砥石、ヤスリ、ワイヤブラシなど特に限定されず、例えば、極細金属、化学繊維、竹割繊維、炭素繊維織布などを用いることができる。また、例えば、人造のアランダム粒、コランダム粒など汎用砥石材の粒、砂、人工ダイヤモンド、炭素材、天然石土などを用いことができる。炭素材としては、接触する金属材の表面において効率よく金属材の電子を受容引き寄せるためには炭素含有量80%以上が好ましい。炭素材は、表面に凸凹があることやポーラスがあることが好ましいく、例えば木炭、竹炭、ヤシ殻炭、多孔質の乾留炭などの植物の炭化物、石炭、ピッチコークス、黒鉛、人造ダイヤなどを用いることができる。
[金属イオン溶出材]
金属イオン溶出材は、金属材で成形され、イオン化傾向を有するものなら全て適応されるが、ここではマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)等がある。また、マグネシウム(Mg)やアルミニウム(Al)は単一体でも可能であるが、それら各金属を主成分とする合金であってもよく、更には、他の金属材は、例えば金属材と炭素材と一緒に用いる。例えば、それぞれの金属において炭素(C)材を混合の密着結合体、例えばメタリックカーボン刷子のような混合焼結金属とか放電プラズマ方式(SPS焼結)による炭素(C)材と金属の異種混合結合金属であってもよく、金属(M)と炭素(C)の調合又は鋳込みの密着固化体とする。すなわち、例えば金属(M)と炭素(C)の粉粒を、調整配合混合し、粉末治金方式のプラズマ焼結で金属イオン溶出材を成形する、あるいは水溶性バインダーを加え成形し養生することで金属イオン溶出材を成形する。また、金属の鋳型内に炭素(C)を詰め金属(M)湯を注湯したのち冷却して炭素(C)の鋳ぐるみを生産し、金属イオン溶出材を成形する。また、鉄粉粒と炭素粉調合の中に水溶性バインダー(でんぷん系)を加えて混練してのち養生固化した粒塊、鉄鋳物に炭素粉粒が混在するようにした鋳ぐるみ鉄鋳物の粒塊などを用いる。炭素材としては、接触する金属材の表面において効率よく金属材の電子を受容引き寄せるためには炭素含有量80%以上が好ましく、炭素含有量が極力高いものが良好である。炭素材は、表面に凸凹があることやポーラスがあることが好ましいく、例えば木炭、竹炭、ヤシ殻炭、多孔質の乾留炭などの植物の炭化物、石炭、ピッチコークス、黒鉛、人造ダイヤなどを用いることができる。
金属イオン溶出材は、金属(M)の表面に酸化被膜などや金属イオンの酸化物が付着物として覆われると、金属イオンの溶出に阻害物となるので常に金属イオン溶出材の溶出面を新しい状態に維持する必要がある。金属イオン溶出材の表面を液体中に水中に存置の状態で常に新しい表面を保つために研磨研削する。金属材は、イオン化傾向をもち標準電極電位が炭素より低く電気陰性度が炭素よりも小さい金属であれば純金属でも合金でも更には、それらの金属粉粒と炭素粉粒の混合混在焼結体でも、炭素粒をたくさん内蔵する金属鋳ぐるみ体でも全て可能である。
また、金属イオン溶出材は、液体中に没する状態にすることにより液体中に鉄イオンを発生させる溶出体であって、例えば粉状又は粒状の鉄(Fe)と炭(C)を水溶性バインダーと共に混合して固めた多数の小塊を、非水溶性バインダーで固めて成形されたものである。粉状鉄としては、微粉状鉄粉、破砕削り合金鉄粉、鉄鋳物粉等が用いられる。また、粉状炭としては、コークス粉、黒鉛粉、木炭粉、竹炭粉、石炭粉等が用いられる。
また、水溶性バインダーとしては、PVAや、デンプン糊の他に、にかわ、コーン、デキストリン、芋、米等の粉が用いられる。また、非水溶性バインダーとしては、粘土粉、セメント粉等の無機質バインダーが用いられる。
次に、実施例の金属イオン溶出材の製造方法の一例を説明する。まず、鉄粉と炭粉にデンプン糊を溶かした薄い液を少しずつ加えて加湿させ、これを良く混合させて多数の小塊に造粒する。次に、この造粒された多数の小塊に粘土粉を加えて空練り混合させた後、水を徐々に加えて良く混練することにより、小塊の表面に粘土粉がまぶされた状態とし、これを、プレス型に入れて成形する。次に、成形された鉄イオン溶出体を日干し又は熱を加えて固化させることにより完成する。
この実施例の金属イオン溶出材は、鉄と炭を水溶性バインダーと共に混合して固めた多数の小塊を、非水溶性バインダーで固めて成形されている構成としたことで、これを水中に没した状態とすると、水と接する小塊では、水溶性バインダーが徐々に溶けることで鉄と炭が接触し、局部電池を形成し、これにより、炭(C)に比べて電気陰性度及び又は電位の低い方の金属である鉄(Fe)が酸化され、鉄錆も成長させながら鉄イオン(Fe2+)を溶出し出す。
そして、炭と鉄の接触状態が維持されることで、鉄の表面に酸化被膜が形成されることがないため、鉄が酸化して鉄の性状がなくなるまで鉄イオンを継続的の溶出させることができる。その時、水中に溶存している二酸化炭素と鉄が水を反応媒体とすることで、金属の炭酸塩として固定化することができる。化学式は、
M(金属)+nH→Mn++(n/2)H
CO+HO→HCO→H+HCO →2H+CO 2−
+HCO →HCO→CO+H
M+(n/2)CO+(n/2)HO→M(CON/2+(n/2)H
故に、Fe+CO+HO→FeCO+H↑・・・となる。
また、水溶性バインダーが溶けるにつれて炭と鉄が次々に錆が成長し接触して鉄イオンを溶出させるようになるため、全ての鉄が鉄の性状を失うまで、鉄イオンを継続的に溶出させることができる。さらに、Fe2+イオンは、液体中の食物連鎖の頂点にある植物プランクトンの餌になるだけでなく、植物プランクトンの光合成で二酸化炭素(CO)を消費すると同時に、水中生物の増殖と活性により、ヘドロを浄化する働きがあることを発見した。
また、全ての水溶性バインダーが溶けると、金属イオン溶出材における全ての小塊部分が空洞のポーラス状態になるため、水中微生物の温床になったり、植物の根の活着場となって繁殖の場になる等、最後まで無駄なく有効に活用されるようになる。また、残った炭は、水の浄化に役立つ。
また、金属イオン溶出材は、例えば炭素材水溶性糊剤混合工程と、混合体金属材混合工程と、練り固め工程と、乾燥工程とにより製造することができる。
(炭素材水溶性糊剤混合工程)
この炭素材水溶性糊剤混合工程は、少なくとも粉状または粒状の炭素材と少なくとも粉末の水溶性糊剤とを、体積比で炭素材が水溶性糊剤より多くなるようにして配合して混合する。例えば、炭素材と水溶性糊剤の体積比6〜9:4〜1、好ましくは体積比7〜8:3〜2の割合で配合して混合し、水溶性糊剤は接着剤として機能するものであり、炭素材より少なくする。炭素材は、粉状のものでもよく、または粒状のものでもよく、また粉状のものと粒状のものを混合したものでもよい。
炭素材としては、人工黒鉛や天然黒鉛など黒鉛グラファイト、石炭やピッチなどの乾留物のコークス、木炭、竹炭、バガス炭、ヤシ殻炭、モミ殻炭、等々の植物乾溜炭を用いることができ、それらは炭素純度80%以上の微粉、粉、粒とすることが好ましい。乾溜物は、ミネラル成分が豊富である。また、乾溜物は、多孔質であり、孔が微生物の繁殖場や溶存物質の吸収、吸着、接合の場を提供できる。また、植物乾溜炭は、炭灰を施肥効果剤として添加することができる。また、炭素材は、微粉にすればするほど、金属材と互いに引き付け合う力(ファンデルワース力)が強く働き付着力が高まる。
水溶性糊剤の粉末としては、デンプン糊の粉末、ポリビニルアルコール(PVA)の粉末などがある。デンプン糊の粉末としては、小麦粉を水で煮て製造した糊の粉末、ジャガイモのデンプンを糖化したデキストリンという成分の粉末などがあり、水溶性の接着剤として機能する。
(混合体金属材混合工程)
この混合体金属材混合工程は、炭素材と水溶性糊剤との混合体と、少なくとも粒状または片状の金属材とを、体積比で混合体が金属材より多くなるようにして配合して混合する。金属材は、粒状のものでもよく、または片状のものでもよく、また粒状のものと粒状のものを混合したものでもよい。
金属材としては、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、鉄(Fe)、亜鉛(Zn)、銀(Ag)等があり、またそれら各金属を主成分とする合金であってもよいが、できるだけ単一金属に近い金属がよく、更に還元処理された金属を採用すると金属酸化の効率は大きく向上してその金属イオンの生成効率も向上する。また、大気中において金属の粉粒に振動を与え、金属の粉粒同志の接触により粉粒表面を改質し、その後、熱間成形加工を行って得たアトマイズ金属の粉粒も使用できる。
例えば、鉄材として、還元処理された鉄の粒及び鉄片、焼成処理された鋼材鉄の切削くず、すなわち加工によって生まれる切り屑のダライコなどを用いることができる。特に、鉄材は、その表面に油分などが付着していないこと、表面に保護などの目的でコーティングが施されていないこと、また印刷のインクなどがないことなどが要求される。例えば、鉄の薄板や空きのスチール缶は、表面のコーティングや印刷のインクを焼却して破砕したものを使用することができる。このようなシュレッド破砕品を鉄材として使用すると、鉄材を焼いて大気中に放置されることで酸化して錆が発生しやすい。
(練り固め工程)
この練り固め工程は、金属材を混合した混合体に、塩分を含む水を加えながら攪拌し、金属材に、混合体の炭素材が水溶性糊剤の接着力により多量に付着するように練って固めて団粒にする。水は、塩分を添加物としたものであり、海水、塩を添加した水、塩分湿気を有する空気などであり、塩分を含む水の供給量は、金属材に、炭素材が水溶性糊剤の接着力により付着するように練って固めることが可能な量である。このように、水は、海水程度までの少ない塩分濃度の塩分を含む水を用い、塩分は水中で溶けて電解液の役目をする。このように、第1段階は、練って固めて団粒を成形して終了する。
そして、次に、この練り固め工程において、第2段階として、練り固めた団粒に、少なくとも粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末の結合材を混合し、塩分を含まない水を加えて練って固めて練り固めた団粒を結合材により複数個結合させた団塊を成形する。塩分を含まない水の供給量は、練り固めた団粒を結合材により複数個結合させることが可能な量であり、このように、第2段階は、練り固めた団粒を複数個結合させた団塊を成形して終了する。
この第2段階目において、粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末に、有機酸の粉粒剤を添加してもよく、さらに肥料となる化学物質等の施肥効果剤の粉粒を添加してもよいが、主たる接着の機能を失ってはならない量の添加とする。また、施肥効果剤を添加した粘土粉末、またはベントナイト粉末などを用いることができる。有機酸の粉粒剤を添加することで、金属イオンとキレート錯体を作ることができ、また施肥効果剤の粉粒を添加することで植物を生育させるための栄養分を供給することができる。
有機酸としては、カルボン酸やヒドロキシ酸、さらにはフルボ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等があり、すなわちキレート剤となる有機酸なら全て用いることができる。代表的なキレート剤としてカルボキシル基(−COOH)をもつカルボン酸系やヒドロキシ酸系のものが多種類あるが、中でも、特に一般的に使用されている有機酸としてフルボ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等々は汎用性があり、手軽に使用することで微量要素用原体、その他重合触媒用として用いられる金属用キレート化合物を作ることが可能である。
フルボ酸は自然界の腐植物質からつくられることはよく知られており、大地の鉄と結合しフルボ酸鉄という鉄のキレート化合物が自然の生き物、植物へ必須ミネラル分として供給されている。コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などは食品添加物や含有成分として用いられている有機酸であり、クエン酸は発酵食品のもろみやカンキツ類果物や梅干しなどに大量に含まれ、生体にとって大切有益な食品添加含有物として用いられる有機酸で安価に入手できる。これも簡単にクエン酸鉄を作ることができる。エチレンジアミン四酢酸(EDTA)はキレート剤として汎用性に優れ多用される。入手し易く工業的工程を必要とせずキレート化合物がつくられる。
(乾燥工程)
この乾燥工程は、練り固めた団粒、または団塊を乾燥して水分を除去して固化する。この乾燥は、練り固めた団粒、または団塊を大気中に放置、または加熱養生して固化する。
(金属イオン溶出材)
この金属イオン溶出材は、少なくとも粉状または粒状の炭素材と粉末の水溶性糊剤とを、体積比で炭素材が水溶性糊剤より多くなるようにして配合して混合し、さらに少なくとも粒状または片状の金属材を混合し、塩分を含む水を加えながら攪拌し、金属材に、炭素材が水溶性糊剤の接着力によって多量に付着するように練って固めて団粒にし、この練り固めた団粒を乾燥して固化したものである。この団粒は、金属材に炭素材が多量に付着しており金属材から金属イオンを液中に溶出させることができ、また田や畑などの土に混ぜたり、地中埋設やしゅんせつ土砂と混合したり、海水域、淡水域に投入あるいは設置などして使用しても金属材と炭素材との密着状態を水溶性糊剤の接着力により長期間保持し、金属イオンを効率良く生成し維持するとともに、団粒の状態を維持することが可能である。
また、練り固めた団粒に、少なくとも、粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末の結合材を混合し、塩分を含まない水を加えて練って固めて練り固めた団粒を結合材により複数個結合させた団塊にすることで、海の底、河川の底、ダムの底に設置し、また常に水中に在る構造物の一部として用いたり、貼り付けなどすることも可能である。また、団塊は、団粒を複数個結合させたものであり、経年変化して団塊の表面から徐々に劣化を起こし、団粒が順次露出し、長期間金属材と炭素材とにより金属材から金属イオンを液中に溶出させることができる。また、団塊は、所定形状の製品として用いるが、砕いて用いてもよい。
このように、金属イオン溶出材は、練り固めた団粒、または練り固めた団粒が複数個結合した団塊でもよく、安価で簡易に金属材と炭素材の密着接合体を製造することができる。
この金属イオン溶出材は、団粒、または団塊として使用することで、液中において金属材と炭素材の電気陰性度の差によって、負極陰(電気陰性度小)の金属材側から正極陽(電気陰性度大)の炭素材の粉粒側へ電子(e)が流れる。このような電位差電池現象によって金属材から電子(e)を失うことによって金属イオンを液中などに溶出させることができる。特に、付着用に使用した塩分は、団粒または団塊の金属イオン溶出材を液体中に配置したときには、液に溶けて電解促進の役目を果たすことができる。この金属材は、金属のイオン化傾向を有する金属のうち電気陰性度が炭素の電気陰性度2.5よりも低くその差が少なくとも0.3以上の金属とすることが、より金属イオンを液中などに溶出させることができる。
すなわち、金属イオン溶出材を、団粒、または団塊とすることで、溶存酸素や酸化を促す化学物質が溶存していない液体及び水分湿気奪囲気のなかでも、電気陰性度の差による電位差電池現象で金属材を酸化させ金属イオンを溶出させることができる。
また、金属材に、炭素材が水溶性糊剤の接着力によって多量に付着するように練って固めて乾燥して固化することで、金属材と炭素材との接合は水溶性糊剤の接着力によりずれて分離することを防止でき、金属材と炭素材との密着状態を長期間保持し、金属イオンを効率良く生成し維持するとともに、団粒の状態を維持することが可能である。
このように、液中及び水分湿気奪囲気のなかでも、電気陰性度の差による電位差電池現象で金属材から金属イオンを溶出させることができ、例えば銅イオンは殺菌作用があり、また銀などのイオンでも当然殺菌できる。
特に、水が吸収し溶存する二酸化炭素に、二価の鉄イオンが供給され結合すると、炭酸鉄となって固定化する。この結合と同様に過剰に溶存する人工的化学物質も二価の鉄イオンと結合し固定化され、人工的化学物質の溶存量を減らすことができる。また、二価の鉄イオンは、水中の生き物、動植物にとって重要なミネラルであり、二価の鉄イオンを供給することで、水中で不足しているミネラルの鉄分を補給することができる。
[実施例]
炭素材として粉状の黒鉛グラファイトを用い、この黒鉛グラファイトとデンプン糊の粉末を、体積比8:2程度の割合で配合して混合し、この混合した中に、金属材として還元処理された鉄片を体積比で6:4程度の割合で加え混合した。
この鉄片を混合した混合体に、海水の塩分より少ない塩分を含む水を少しづつ加えながら混ぜ、鉄片の表面全体に、黒鉛グラファイトがデンプン糊より付着するように練って固め、その団粒が大きく成長した時水の添加を止めた。
そして、団粒を乾燥し、鉄片の表面全体に、デンプン糊の接着力と塩分などによる錆の結合により黒鉛グラファイトを厚く被覆し、固着させた不定形、不揃いの団粒を製造した。
このように、鉄片と黒鉛グラファイトを混合すると、鉄片と黒鉛グラファイトの相互に引き付け合う力(ファンデルワース力)で黒鉛グラファイトが鉄片の表面に万遍なく付着する。
この鉄片の表面に、黒鉛グラファイトが付着した状態で、塩分を含む湿度100パーセント奪囲気中に存置、或いは塩分を含む水を噴霧して湿度を与えて放置すると、電気陰性度の差、すなわち電位差で鉄片の表面を酸化させ錆が発生する。この錆が成長して表面に付着している黒鉛グラファイトと絡み合って固着状態の団粒となるが、デンプン糊の接着力により黒鉛グラファイトを厚く被覆し、固着させた不定形、不揃いの団粒を製造することができた。
また、鉄片の表面に黒鉛グラファイトと絡み合って固着状態の団粒が集合した形である程度の大きい形状の固まりをつくり団塊となるが、練り固めた団粒に、少なくとも、粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末の結合材を混合し、塩分を含まない水を加えて練って固めて練り固めた団粒を結合材により複数個結合させた団塊にすることができた。
特に、錆の発生が少ない金属材や金属材の表面に硬い不動態の被膜をつくる金属材でも、デンプン糊の接着力により多量の炭素材を金属材の表面に付着させ、かつ固着力を持たせることができた。
この団粒または団塊を使用するとき、例えば団粒または団塊をそのまま海水域、淡水域、その他の液中に投入存置しても良いし、通水性を有する袋や容器に入れて開封しないまま投入存置しても良い。
例えば、炭素材の粉粒が乾溜物の植物炭のように無数の孔を有するもの、また多孔質材で吸収性、吸水性、不純物吸着性を有するものであれば、液中の化学物質や不純物を吸収して液の浄化の働きをすると同時にその多孔は微生物の繁殖の場ともなる。さらに、使用済の袋や容器は中身の団粒または団塊を取り出し土に混ぜ込めば土壌の一部として有効有益である。
また、金属イオン溶出材の製造方法は、炭素材金属材混合工程と、練り固め工程と、乾燥工程とにより製造することができる。
(炭素材金属材混合工程)
この炭素材金属材混合工程は、少なくとも粉状または粒状の炭素材と少なくとも粒状または片状の金属材とを、体積比で炭素材が金属材より多くなるようにして配合して混合する。炭素材は、粉状のものでもよく、または粒状のものでもよく、また粉状のものと粒状のものを混合したものでもよい。また、金属材は、粒状のものでもよく、または片状のものでもよく、また粒状のものと粒状のものを混合したものでもよい。炭素材及び金属材については、第1の実施の形態で説明したから説明を省略する。
(練り固め工程)
この練り固め工程は、炭素材と金属材との混合体に、塩分を含む水溶性糊剤液を加えながら攪拌し、金属材に、炭素材が水溶性糊剤により付着するように練って固めて団粒にする。水溶性糊剤については、前記した実施の形態で説明したから説明を省略する。
この練り固め工程においては、炭素材と金属材との混合体に、塩分を含む水溶性糊剤液を加えながら攪拌し、金属材に、炭素材が水溶性糊剤により付着するように練って固めて団粒を成形して終了する。
そして、次に、この練り固め工程において、第2段階として、練り固めた団粒に、前記した実施の形態と同様に、少なくとも粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末の結合材を混合し、塩分を含まない水を加えて練って固めて練り固めた団粒を結合材により複数個結合させた団塊を成形し、第2段階は、練り固めた団粒を複数個結合させた団塊を成形して終了する。
この第2段階目において、前記した実施の形態と同様に、粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末に、有機酸の粉粒剤を添加してもよく、さらに肥料となる化学物質等の施肥効果剤の粉粒を添加してもよいが、主たる接着の機能を失ってはならない量の添加とする。また、施肥効果剤を添加した粘土粉末、またはベントナイト粉末などを用いることができる。有機酸の粉粒剤を添加することで、金属イオンとキレート錯体を作ることができ、また施肥効果剤の粉粒を添加することで植物を生育させるための栄養分を供給することができる。
この実施の形態では、塩分を含む水溶性糊剤液を用いることで、炭素材と金属材との混合体に、塩分を含む水溶性糊剤液を加えながら攪拌することで、金属材に、炭素材が水溶性糊剤により付着するように練って固めて団粒にすることができ、炭素材と水溶性糊剤を配合して混合しておく必要がなくなり、前記した実施の形態の混合体金属材混合工程を省略することができる。
(乾燥工程)
この乾燥工程は、練り固めた団粒、または団塊を乾燥して水分を除去して固化する。この乾燥は、練り固めた団粒、または団塊を大気中に放置、または加熱養生して固化する。
(金属イオン溶出材)
この金属イオン溶出材は、少なくとも粉状または粒状の炭素材と少なくとも粒状または片状の金属材とを、体積比で炭素材が金属材より多くなるようにして配合して混合し、さらに塩分を含む水溶性糊剤液を加えながら攪拌し、金属材に、炭素材が水溶性糊剤により付着するように練って固めて団粒にし、この練り固めた団粒を乾燥して固化することで、団粒の成形が可能である。
また、練り固めた団粒に、少なくとも、粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末の結合材を混合し、塩分を含まない水を加えて練って固めて練り固めた団粒を結合材により複数個結合させた団塊にすることができる。
このように、金属イオン溶出材は、練り固めた団粒、または練り固めた団粒が複数個結合した団塊でもよく、安価で簡易に金属材と炭素材の密着接合体を製造することができる。
[実施例]
炭素材として黒鉛グラファイトの粉状と粒状の混合体に、金属材として鉄材の粒状と片状の混合体を体積比7:3程度の割合で配合して混合し、さらに塩分を含む水溶性糊剤液を噴霧しつつ湿気を加えながらさらに混合攪拌した。この混合攪拌により、粒状と片状の鉄材の表面全体に、黒鉛グラファイトが水溶性糊剤より付着するように練って固め、その団粒が大きく成長した時水の添加を止めた。水溶性糊剤としてデンプン糊を用いた。
そして、団粒を乾燥し、粒状と片状の鉄材の表面全体に、水溶性糊剤の接着力により黒鉛グラファイトを厚く被覆し、固着させた不定形、不揃いの団粒を製造した。
また、粒状と片状の鉄材の表面に黒鉛グラファイトと絡み合って固着状態の団粒が集合した形である程度の大きい形状の固まりをつくり団塊となるが、練り固めた団粒に、少なくとも、粘土粉末、またはベントナイト粉末、または石膏粉末、または漆喰粉末の結合材を混合し、塩分を含まない水を加えて練って固めて練り固めた団粒を結合材により複数個結合させた団塊にすることができた。
マグネシウム(Mg)や、銅(Cu)や、鉄(Fe)や、亜鉛(Zn)などは生体及び動物植物において微量必須ミネラルであり、サプリメント栄養補助食品などとして一般に販売され、安価で、かつ入手が容易である。
銀(Ag)は腐敗防止や殺菌剤などの用途として広く生活圏で使用されていたり、銀の良電導性を使って銀のコロイド液を通電用途として活用もしている。単に、純金属でない金属のみあるいはそれら金属の合金を使用する場合、それら金属微粉末をつくると、格段に金属表面積を拡大して多くする。となると同時に未酸化の各微粉末の表面は瞬間的即酸化を起こし、金属イオンを液体(有機キレート剤水溶液)中に溶出する。だが、それ以上に炭素(C)材と金属材の密着結合体材を液体(有機キレート剤水溶液)中で微粉化すれば、炭素(C)材と金属材の密着した未酸化のバージン微粉を液体中に供給するので炭素(C)材と金属材の電気陰性度の差及び/又は電極電位の差により金属が永続して金属イオンをキレート剤水溶液中に溶出しつづける効果の点で優れている。この金属と炭素の組み合わせ、密着結合の場合、これらの例以外より多種の金属と炭素の組み合わせも可能となる。例えば、有機酸としてカルボン酸のクエン酸を使った水溶液の中で、鉄(Fe)を主成分とする金属材を研磨研削し金属微粉を作ると、鉄成分が酸化して鉄イオンができる。そして、その鉄イオンはクエン酸と化学結合してクエン酸鉄という錯体(液状の金属と溶存化学物質の化合物)となる。
金属のイオン化傾向をもつ金属の中でもイオン化傾向の大きい金属、例えばMgやAIなどはそれ自体大気中で酸化し易く、淡水、海水など一般の水中に存置しておくだけでイオン化をする。その時、金属表面に酸化被膜を形成して酸化の進行を抑制する保護膜となるから、金属表面を常に新しく未酸化表面としておくことが重要となり、金属表面つまり金属イオン溶出材の表面から金属イオンがスムースに溶出し易く阻害要因を除くためにも表面を常に清掃新しい面の状態にしておくことが重要となる。
金属表面において液体中で酸化物質と結合し酸化し、酸化被膜をつくる。炭素と金属の密着体を液体中に存置すると、液体が溶出イオンの受容場となる。つまり、金属電子が炭素へ引き寄せられ金属電子が失われ、その金属電子の分だけ金属イオンとして液体中に溶け出る。さらに、金属イオン溶出材の内表面を研磨研削材により摺動運動を繰り返し、研磨研削することによって金属電子が放出し欠損することの「クラマー効果」が発生し、電子欠損の分だけ、金属イオンとなって液体中に溶け出る。
[液状の金属と溶存化学物質の化合物]
(実施例1)
この実施例1では、有機酸を含む液中で金属を摺動運動により研磨研削して未酸化の微粉金属を作ることによって、クラマー効果を生じさせると同時に、研磨研削により未酸化の微粉金属が有機酸を含む液中で酸化する時に金属イオンを生成させる。すると、この金属イオンと有機酸が液中で化学結合し、これにより、液状の金属と溶存化学物質の化合物が製造される。つまり、有機酸を予め加えた液中で金属を研磨研削して未酸化の微粉金属を作ることは、有機酸を含む液中で金属を研磨研削し、または、液中で金属を研磨研削した後に有機酸を加え、または、液中で金属を研磨研削しながら有機酸を加えることによって行なわれる。
カルボン酸やヒドロキシ酸等の有機酸としては、フルボ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等があり、すなわちキレート剤となる有機酸なら全て用いることができる。代表的なキレート剤としてカルボキシル基(−COOH)をもつカルボン酸系やヒドロキシ酸系のものが多種類あるが、中でも、特に一般的に使用されている有機酸としてフルボ酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)等々は汎用性があり手軽に使用することで微量要素用原体、その他重合触媒用として用いられる金属と溶存化学物質の化合物を作ることが可能である。
フルボ酸は自然界の腐植物質からつくられる腐植有機酸であることはよく知られており、大地の鉄と結合しフルボ酸鉄という鉄と溶存化学物質の化合物が自然の生き物、植物へ必須ミネラル分として供給されている。コハク酸、リンゴ酸、酒石酸などは食品添加物や含有成分として用いられている有機酸であり、クエン酸は発酵食品のもろみやカンキツ類果物や梅干しなどに大量に含まれ、生体にとって大切有益な食品添加含有物として用いられる有機酸で安価に入手できる。これも簡単にクエン酸鉄を作ることができる。エチレンジアミン四酢酸(EDTA)はキレート剤として汎用性に優れ多用される。入手し易く工業的工程を必要とせずキレート化合物がつくられる。
有機酸を含む液中で金属を研磨研削して未酸化の微粉金属を作り、金属はほとんど電位差を内臓しない金属でもよい。有機酸を含む液中で金属を研磨研削し、微粉金属を作るとその個々の表面はバージン未酸化状態なので液中に溶存している酸、酸素などの酸化物質と結合する。微粉金属の表面における結合であリ、溶存化学物質との化学結合で固定、溶存化学物質の減溶、キレート物質との結合もある。このように、未酸化の微粉金属が有機酸を含む液中で酸化する時に生成される金属イオンと有機酸を液中で化学結合させて液状の金属と溶存化学物質の化合物を作るようにしたことで、未酸化の微粉金属が有機酸の液中で酸化して短時間で効率よく金属イオンが生成され、この金属イオンが有機酸と直ちに化学結合して液状の金属と溶存化学物質の化合物が作られる。
従って、そのまま若しくは水等で希釈して使用可能な液状の金属と溶存化学物質の化合物を極めて簡単な方法で、短時間で大量に、かつ、安価に製造することができるようになるという効果が得られる。この希釈する水としては、海水、淡水など全ての水がある。
たとえば、有機酸を予め加えた液中で金属を研磨研削することで、未酸化の微粉金属が有機酸の液中で酸化して短時間で効率よく金属イオンが生成され、金属イオンが有機酸と直ちに化学結合して液状の金属と溶存化学物質との化合物が作られる。すなわち、貯水槽の大きさや貯水量を問わず、予め必要とする濃度となるように有機酸のキレート剤を含むキレート剤の水溶液をつくり、その液中で金属を研磨研削して未酸化の微粉金属をつくると酸化して金属イオンを生成すると同時に金属と溶存化学物質の化合物を作ることができる。
または、液中で金属を研磨研削した後に有機酸を加えることで、生成される金属イオンの量によって液状の金属と溶存化学物質との化合物の濃度を制御することができる。すなわち、貯水槽の大きさとか貯水量を問わず、液中で金属を研磨研削して未酸化の微粉金属を作ってのち有機酸のキレート剤を加える場合、金属を研磨研削する時間や研磨研削の量を自由に選んで微粉金属を含んだ金属と溶存化学物質との化合物の濃度液をつくることができる。
または、液中で金属を研磨研削しながら有機酸を加えることで、そのまま若しくは水等で希釈して使用可能な液状の金属と溶存化学物質との化合物を極めて簡単な構造で、短時間で大量に、かつ、安価に製造することができるようになる。すなわち、貯水槽を備えること、あるいは備えなくても液を通水しながらその液中で金属を研磨研削して未酸化の微粉金属をつくりつつ有機酸のキレート剤を加える場合、有機酸のキレート剤の添加量を多量あるいは、少量と調整可能であると同時に通水や放流しながらも金属を研磨研削して微粉金属を液中に供給できて金属と溶存化学物質との化合物を作ることができる。
(実施例2)
有機酸を含む液中で金属を研磨研削して未酸化の微粉金属を作る。たとえば、有機酸を予め加えた液中で金属を研磨研削し、または、液中で金属を研磨研削した後に有機酸を加え、または、液中で金属を研磨研削しながら有機酸を加え、研磨研削した金属を、有機酸を含む液中で未酸化の微粉金属を作ることで、この未酸化の微粉金属が有機酸を含む液中で酸化する時に生成される金属イオンと有機酸を液中で化学結合させて作られた液状の金属と溶存化学物質との化合物を吸収体に吸収させた構造としたものである。吸収体としては、ポーラス構造で多孔質、そしてミネラル成分も含有するものに、植物炭(木炭、竹炭、他の炭)、ゼオライト、ケイ藻土、火山灰土シラス、パーライト、腐植する繊維物質、生分解性発泡ポリマー、高分子吸水ポリマー、粘土粉やベントナイト粉、漆喰、石膏等がある。
このように、液状の金属と溶存化学物質との化合物を吸収体に吸収させた構成としたことで、金属と溶存化学物質との化合物が吸収体から時間をかけて少しずつ水中、地中等にしみ出すため、効果を長く持続させることができるようになるという効果が得られる。
(金属と溶存化学物質との化合物の作用)
金属と溶存化学物質との化合物は、中心にあるFeやCu、Mnなどのような金属イオンが、1つの配位子からなる、複数の配位座の基に形成された化合物であり、金属イオンをそのまま(つまり、無機のまま)土壌に与えた場合、その金属は土壌中のリン酸や水酸基と反応して化合してしまう。それでは肥料の効果は得られないため、予めキレート剤なるものと化合させておいてキレート塩を作り施肥すると土壌中のリン酸などと化合するのを防ぐことができる。
例えば、無機の金属をそのまま養液に与えた場合、土壌などが酸性のときにはそこに存在するリン酸(P)と化合してしまい、難溶又は不溶の塩となる。(養液の場合は沈殿し始める)
例えば、
鉄では ・・・・・・・・・リン酸鉄 ・・・・・・・・・・不溶(PH6.0以下)
銅では ・・・・・・・・・リン酸銅・・・・・・・・・・・不溶
マンガンでは ・・・・リン酸マンガン ・・・・・・・・・難溶
モリブデンでは ・・・リンモリブデン酸 ・・・・・・・・微溶
亜鉛では ・・・・・・・リン酸亜鉛 ・・・・・・・・・・不溶
土壌などがアルカリ性のときにはそこに存在するリン酸(P)とは化合せず、アルカリ性となる原因の水酸基(OH)と化合して難溶又は不溶の塩となる。(養液の場合は沈殿し始める)
例えば、 鉄では ・・・・・・・・・水酸化鉄 ・・・・・・・・・・・・微溶
銅では ・・・・・・・・・水酸化銅 ・・・・・・・・・・・・不溶
マンガンでは ・・・・水酸化マンガン ・・・・・・・不溶
モリブデンでは ・・・水酸化モリブデン ・・・・・微溶
亜鉛では ・・・・・・・水酸化亜鉛 ・・・・・・・・・・・微溶
硼酸では ・・・・・・・硼酸石灰 ・・・・・・・・・・・・・難溶
以上のように、無機の金属として土壌や養液に与えても水には難溶又は不溶となり、肥料の効果は殆ど期待できない、そこで土壌中や養液中においてもリン酸や水酸基と化合しない金属が要求され、そのような場合に予め施肥前に化合させた金属が必要であり、クエン酸などと化合した有機の金属つまりキレ−ト化合物である。
有機の金属つまりキレ−ト化合物は、殆んど全ての金属と安定した水溶性のキレートを作るため、その性質を利用して農業用途だけでなく、金属イオン捕集剤として利用されるなど工業・医療・一般産業などその用途はきわめて広い。
特に、焼結(密着結合)の金属を水中で研磨研削する(グラインダー芯微粉生産)ことは空気でグラインドすると金属微粉は摩擦熱と酸化発生で表面が瞬時酸化され酸化被膜を形成するために酸化量を含めて永続するイオン発生の大幅減少をもたらす。だが、金属と炭素の微粉を水中で生産すると、発熱は水の冷却で抑えられ、低温において金属イオン溶出材である金属微粉の表面から電子が放出されるクラマー効果が生じ、かつ水中の酸素の他溶存化学物質による酸化と化学結合が起こる。
金属(Fe)と炭素の電気陰性度差による電位差の酸化反応なので水に酸素及び酸化物質がなくとも酸化現象を(電池形成による反応)もって電位の低い金属(Fe)イオンは永続して発生し、焼結の金属の微粉体から金属(Fe)成分のある限り永続して金属イオンは、水中に溶出され続け、溶液に存在するキレート物質と結合して安定したキレート金属となって水中に消費される。したがって、溶存中の化学物質と結合して沈殿しヘドロや底にいる水中の微生物へ肥料や栄養として供給されるので化学物質の水中溶存量を減らす役目と土質の改善やヘドロの有効利用で微生物の活性と増殖を向上させることができる。また、マグネシウムや鉄のイオンは、アオコや水中不純物を凝集する効果を有する。
この発明は、液体中において酸化還元の反応を起こし、水液の改質をする水液の改質方法及び水液の改質装置に適用可能であり、海水、淡水、上水、下水工業排水、農業及び畜産排水、その他様々な一般排水などの清浄化に適用でき、土壌中へ侵入、侵透も可能であり、しかもそのまま若しくは水等で希釈して使用可能な液状の金属と溶存化学物質の化合物を極めて簡単な構造で、短時間で大量に、かつ、安価に製造し、海水、淡水、上水、下水工業排水、農業及び畜産排水、その他様々な一般排水などを清浄することが可能である。
10,50 水液の改質装置
11,55 金属イオン溶出材
12,51 筒体
13 回転体
14 流入側取付体
15 流出側取付体
16 流入側支持軸
17 支持部材
18 流出側支持軸
19 支持部材
20 回転羽根
21,56 研磨研削材
22 ガイド溝
30 水流ガイド
31 弾性体
51a 流入開口部
51b 流出開口部
51c 上げ底部
51d 液体導入口部
52 収容部
53 フィルタ
54 空間
59 攪拌手段
59a 攪拌羽根
59b プロペラ

Claims (6)

  1. 筒内壁に金属イオン溶出材を有する筒体と、
    前記筒体の内部に回転可能に設けられた回転体とを備え、
    前記回転体は、前記筒体の内部を通過して流れる液体により回転する回転羽根に研磨研削材を有し、
    前記回転羽根の回転により前記研磨研削材が回転しながら前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、
    前記微粉により液体の化学成分が前記金属イオン溶出材の新しい面と化学結合し、
    かつ前記液体中に生産された前記微粉と前記液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質方法。
  2. 外部からの液体が内部を通過して外部へ流れる筒体と、
    金属イオン溶出材と研磨研削材とを収容した収容部とを備え、
    前記筒体の内部を通過して流れる液体により前記収容部に収容された前記金属イオン溶出材と前記研磨研削材とが衝突的摺動を繰り返し、
    前記衝突的摺動の繰り返しによって前記研磨研削材が前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、
    前記微粉により液体の化学成分が前記金属イオン溶出材の新しい面と化学結合し、
    かつ前記液体中に生産された前記微粉と前記液体中の化学成分が結合して酸化還元の反応を起こし、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質方法。
  3. 筒内壁に金属イオン溶出材を有する筒体と、
    前記筒体の内部に回転可能に設けられた回転体とを備え、
    前記回転体は、前記筒体の内部を通過して流れる液体により回転する回転羽根に研磨研削材を有し、
    前記回転羽根の回転により前記研磨研削材が回転しながら前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質装置。
  4. 前記回転体には、ガイド溝が形成され、
    前記回転羽根は、前記ガイド溝に回転の遠心力により回転軸心から離れる方向に移動可能に係合され、
    前記回転羽根の回転速度に応じて前記研磨研削材が、前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削することを特徴とする請求項3に記載の水液の改質装置。
  5. 外部からの液体が内部を通過して外部へ流れる筒体と、
    金属イオン溶出材と研磨研削材とを収容した収容部とを備え、
    前記筒体の内部を通過して流れる液体により前記収容部に収容された前記金属イオン溶出材と前記研磨研削材とが衝突的摺動を繰り返し、
    前記衝突的摺動の繰り返しによって前記研磨研削材が前記金属イオン溶出材を液体中で研磨研削し、クラマー効果を生じさせると同時に、前記研磨研削により生じる前記金属イオン溶出材の微粉を液体に混入させ、前記液体の改質をすることを特徴とする水液の改質装置。
  6. 前記液体の流れによって回転し、前記金属イオン溶出材と前記研磨研削材とを摺動運動させる攪拌手段を備えることを特徴とする請求項5に記載の水液の改質装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016010791A (ja) * 2014-06-06 2016-01-21 幹生 杉本 水液中粉体製造装置及び水液中粉体製造方法
JP2020075231A (ja) * 2018-11-09 2020-05-21 株式会社宮本製作所 水質改良装置

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