JP2014067709A - イオン化装置、それを有する質量分析装置あるいはそれを有する画像作成システム - Google Patents

イオン化装置、それを有する質量分析装置あるいはそれを有する画像作成システム Download PDF

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Abstract

【課題】大気圧環境下で溶媒に溶解しにくい物質を積極的に溶解させ、高いイオン化を実現するイオン化装置を提供する。
【解決手段】試料表面の少なくとも一部の領域にレーザー光を照射して粒子を飛翔させるレーザー光照射部6と、端部を有し、端部の外周に液体を保持可能な液体保持部と、イオン化したイオンを引き出すイオン引出電極7と、端部の外周に保持された液体からイオンが飛翔するように、液体と引出電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、を有し、端部の液体を試料表面と接触させた後、端部からイオン化した粒子を放出する第一の動作モードと、端部の液体を前記試料表面から離れた位置に配置し、端部の液体を用いてレーザー光の照射により試料表面から飛翔した粒子をイオン化する第二の動作モードと、の少なくとも2つの動作モードを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は固体試料のイオン化装置及び方法に関する。
固体試料の表面の成分分析のために固体を大気圧環境下でイオン化させる技術がある。
またイオン化技術を利用して、表面のどこにどのような物質が存在するのかを画像表示するイメージング質量分析(Imaging Mass Spectrometry:IMS)が研究されている。
固体試料の微小領域をサンプリングし、イオン化する方法として、レーザー光とエレクトロスプレーイオン化法を組み合わせる方法が提案されている(特許文献1)。これらの方法では、まず、基板上の固体物に対して大気圧環境下でレーザー光を照射し、固体物の微小領域の成分を微小粒子物質として脱離させる。その後、水平方向に設置されたエレクトロスプレーから発生した帯電液滴を微小粒子物に吹き付けることで、微小粒子物の成分をイオン化させる。最後に、発生したイオンを質量分析装置に導入し、イオンの質量電荷比が計測され、成分の分析が行われる。この方法により、固体試料の成分分布を簡便に知ることができる。
また、特許文献2には、大気圧環境下で固体表面の微小領域に溶媒を付与して溶媒に溶解した物質(溶質)をイオン化させる方法が示されている。
特許文献2では、2本のキャピラリを用いている。2本のキャピラリは互いの端部がともに固体表面に近接して配置されている。一方のキャピラリは溶媒を固体表面に供給するためのものであり、他方のキャピラリは固体に含まれる成分が溶け出した溶媒(溶液)を吸い上げて他端のイオン化部分まで移動させるためのものである。一方のキャピラリによって吸い上げた溶媒はその他端まで移動させた後に高電圧が印加され、該他端のイオン化部分において溶質はイオン化される。
特開2008−147165号公報 米国特許8,097,845号明細書
特許文献1に開示されている方法では、固体試料にレーザー光を照射した場合、複数の成分を有する微小粒子が同時に発生し、イオン化される。したがって、最終的に得られる質量スペクトルには複数の物質に含まれる成分に由来した信号が含まれ、実験結果の解釈が困難になる場合があった。
また、特許文献2に開示されている方法では、イオン化部分に移動する成分は使用する溶媒の溶解度によるため、溶媒を選択することで特定成分をサンプリングすることが可能になり、得られる質量スペクトルの解釈は容易になる。一方で、溶媒に溶解する成分のみイオン化が可能であり、非溶解性の物質の質量スペクトルを得ることができない。
そして、試料成分を溶媒に溶解する工程(サンプリングの工程)と、イオン化が発生する工程(イオン化工程)の場所が異なるため、サンプリング後の溶液をキャピラリの管内で移動させる必要があった。すなわち、液体の移送機構が必要になるとともに、サンプリングからイオン化までに移動の時間差が発生するため、高速に分析を行うことが困難であった。加えて、キャピラリの流路内に溶解した成分が付着したりして成分が滞留することがあり、これを走査して試料表面の分析する場合、滞留成分が分析結果に影響を与えることになり、信頼性が低下してしまう場合があった。
本発明は、大気圧環境下で固体試料の微小領域を溶解させ、イオン化する際に、溶媒へ溶解しやすい成分と溶解しにくい成分を時間的に分離し、かつ、試料のサンプリングとイオン化を高速で実施することを実現するものである。
上記課題を解決するために、本発明に係るイオン化装置は、
試料表面の少なくとも一部の領域にレーザー光を照射して粒子を飛翔させるレーザー光照射部と、端部を有し、該端部の外周に液体を保持可能な液体保持部と、イオン化したイオンを引き出すイオン引出電極と、前記端部の外周に保持された液体からイオンが飛翔するように、前記液体と前記イオン引出電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、を有し、
前記端部の液体を前記試料表面と接触させた後、該端部からイオン化した粒子を放出する第一の動作モードと、前記端部の液体を前記試料表面から離れた位置に配置し、前記端部の液体を用いて前記レーザー光の照射により前記試料表面から飛翔した前記粒子をイオン化する第二の動作モードと、の少なくとも2つの動作モードを有することを特徴とする。
本発明によれば、大気圧環境下でイオン化に優れたイオン分析装置を提供することができる。また、溶媒に溶解しやすい成分と溶解しにくい成分とを異なるタイミングでイオン化させることができるので、得られる質量スペクトルの解釈が容易になる。
また、溶媒に溶解しやすい成分をイオン化したのちに、溶解しにくい成分をイオン化することで、分析する成分を分離し、異なる時間でイオン化することができる。このことにより、得られる質量スペクトルの解釈をより容易にすることができる。
第一の実施の形態に係るイオン化装置を有する画像作成システムを示す模式図である。 第一の実施の形態に係るイオン化装置の各部品の動作タイミングを示す模式図である。 第二の実施の形態に係るイオン化装置を有する画像作成システムを示す模式図である。 第二の実施の形態に係るイオン化装置の各部品の動作タイミングを示す模式図である。 第三の実施の形態に係るイオン化装置を有する画像作成システムを示す模式図である。 本発明に係るイオン化装置の同期回路を示す模式図である。
(第一の実施の形態)
本発明の第一の実施の形態に係るイオン化装置は、試料に溶媒を供給する液供給手段と、液架橋を試料との間で形成する液体保持部と、レーザー光が試料部に照射されるようにレーザー光照射部が配置されている装置である。レーザー光照射部は、レーザー光源が発振するレーザー光を試料表面の所望の位置に照射可能なように配置されている。
図1は本発明の第一の実施の形態に係るイオン化装置を有する画像作成システムを示す模式図である。図1(a)はシステムの全体を示し、図1(b)はシステムの一部である、液体保持部の先端部分近傍の装置システムを示す。
試料2は保持台1に載置され保持される。試料は生体組織の切片(細胞群)である。液体保持部3は針状でその端部が試料に接触あるいは図示するように極めて近い位置に配置されている。液体保持部はその内側に流路を有し(不図示)、流路を介して試料面に溶媒を供給する。溶媒は試料に含まれる物質を溶質として溶解できる液体であり、本実施形態において液体は水と有機溶媒と酸または塩基との混合物である。溶媒であるこの混合物が試料に触れることで、試料に含まれる溶媒に溶解しやすい物質(脂質と糖類と平均分子量が20以上1億未満の分子の少なくともいずれか)が容易に溶解する。ここで溶解とは、溶媒中に分子、原子、微小な粒子が分散している状態のことを指す。
溶解しやすい物質の例として、細胞膜を構成する脂質分子や、細胞内に含まれる糖や浮遊するタンパク質があげられ、溶解しにくい物質の例として、細胞骨格を形成するタンパク質や細胞骨格にアンカリングされているタンパク質があげられる。
溶媒は液供給手段4から液体保持部3へ連続して供給されるが、その際電圧印加手段5により電圧が印加される。液体保持部3に供給された溶媒は液体保持部の端部と試料2との間で液架橋21を形成する。液架橋は図1(b)で示されるように液体保持部3の端部と試料2が液体で架橋されつながった状態を意味する。液架橋が形成されると、液体内に上記試料表面の物質が溶解される。液架橋は大気圧環境下で形成される。液架橋の体積は微量でおよそ1×10−12程度である。そしてこの液架橋の、試料の面内方向における面積はおよそ1×10−8程度の面積である。すなわち液架橋は試料面内の一部領域に配置される。
液体保持部の先端にテイラーコーン23を生じさせるために、イオン引出電極7とそれに電圧を印加させるための電圧印加手段8が配置されている。液体保持部3に付着する液体とイオン引出電極7の間の高い電位差(1kV以上10kV以下、より好ましくは3kV以上5kV以下)により、液体がテイラーコーン23を形成する。テイラーコーンは、イオン引出電極に向かった錐状の形状をしている。
テイラーコーン23先端において、帯電した液体がテイラーコーンから引きちぎられ、帯電した液滴24となり、イオン引出電極へスプレーされる。
液滴24に含まれる物質は質量分析装置においてイオン化した状態で導入される。質量分析装置は質量電荷比を計測する。なおテイラーコーンが形成されること、帯電液滴がスプレーされること、イオン化することの一連を総称して以降ではエレクトロスプレーイオン化と呼ぶ。このように、液体保持部3の先端部分において、試料の微小領域22に含まれる、溶媒に溶解しやすい物質がイオン化される。これらの形態を第一の動作モード(モードA)とする。
モードAによるイオン化ののちに、位置変更手段35により液体保持部と試料の距離を離すことで液架橋の形成をなくす。
すなわち、位置変更手段が、少なくとも端部の液体が前記微小領域22と接触して液架橋を形成する第一の距離と、端部の液体が前記微小領域22と非接触の第二の距離と、にそれぞれ相対距離を変更する手段である。
位置変更手段によって、端部の液体を試料表面と接触させた後、端部からイオン化した粒子を放出する第一の動作モード(モードA)と、
端部の液体を前記試料表面から離れた位置に配置し、前記端部の液体を用いて前記レーザー光の照射により前記試料表面から飛翔した前記粒子をイオン化する第二の動作モード(モードB)と、
の二つのモードが実行可能となっている。
第二の動作モードにおいて、前記端部の外周に保持される前記液体が前記レーザー光の照射により飛翔した前記粒子を取り込むように前記微小領域22の上方に配置されていると良い。
図1(b)に示されるように、第一の距離および第二の距離は、それらの最短距離で定義することができる。液体保持部3が保持する液体の量に応じてそれらの距離は適宜設定すべきであり、予め液体保持部に保持させる液量を決め、試験用の試料表面を用いて好適な第一の距離と第二の距離を求めておくことが好ましい。
レーザー光を発するレーザー光照射部6は、レーザー光が液架橋が形成されていた試料の微小領域22にあたるように光源が配置されている。レーザー光照射部は試料面側、すなわち保持台の試料が保持される側に配置されている。
保持台1は振動手段13を有しており、振動手段13によって液架橋21は振動する。振動手段は、液体保持部の端部と試料の相対的距離を周期的に変化させる手段であり、互いに近づけたり離れたりすることで試料のイオン化効率をより高めることができるようになる。
レーザー光の集光位置を確認する方法として、レーザー光照射部6に照射位置を観察するためのカメラが内蔵されていてもよい。このことにより、集光位置からの光をカメラで観察し、液架橋とレーザー光の集光位置が重なるように、レーザー光照射部6または液体保持部の位置を調整することで、レーザー光を効率的に試料2に照射することができる。試料部を観察する場合にはレーザー光の出射を停止するか、レーザー光の波長域を透過しない光学フィルターを使用することが望ましい。またレーザー光の集光位置を観察する場合には、レーザー光の波長域を透過する光学フィルターを用いることが望ましい。レーザー光照射部6または液体保持部の位置の調整には、ステッピングモータなどの位置決め装置を利用することが望ましく、これらをレーザー光照射部6または液体保持部の支持部に接続することができる。
試料部におけるレーザー光のスポットサイズはおよそ1×10−12
以上の面積である。スポットサイズはレーザー光集光用レンズ(不図示)により任意に変えることができ、上記テイラーコーン部よりも大きくすることができる。また、レーザー光をパルス駆動する駆動手段を有することが好ましく、レーザー光はパルス幅がフェムト秒からナノ秒程度のパルス光で、10J/m以上のパワーのものを用いる。レーザー光の波長は紫外領域でも、可視領域でも、赤外領域のいずれでもよい。
液だまりが保持された液体保持部の端部は、微小領域22とイオン引出電極7の間の空間に配置するように構成されていると良い。これらの配置関係は、レーザー照射により微小領域22から飛翔する微小物質27が帯電液滴29と衝突可能な位置であり、且つ液体保持部から微小物質29がイオン引出電極7に向かって飛翔可能な位置にあれば良く、これらの作用を生ぜしめる中心的な位置は、直線関係であっても、非直線の関係であっても良い。
液体保持部は、長尺形状であれば良く、キャピラリーチューブのような針状や、円錐、円柱、角錐、角柱、あるいは狭幅の長尺平板であっても良い。
また、液体保持部の端部の外周に液体を供給し易いように、内部が中空管状の流路を有することが好ましい。
また、液体保持部の材質としては、長軸に交差する方向に撓むように、特に撓み振動が可能な程度の柔軟性のある部材で構成することが好ましい。
また液体保持部は、端部の外周に液体を供給するための、端部に開口を有する流路を内部に有していると良い。
試料表面に対してレーザー光を走査させる、すなわち試料表面における微小領域22の位置を変える場合は、上記の相対位置関係を保ったまま移動させることが好ましい。具体的には、レーザー光の照射光学系と液体保持部の位置を固定した状態で試料を移動手段10により移動させると良い。あるいは、試料を固定した状態で、レーザーの光学系および液体保持部の相対位置を保った試料表面に対して面内方向に走査するように移動させる構成でも良い。
レーザー光が試料の微小領域22に照射されると、試料表面から微小物質27が脱離する。この時、22はすでにモードAのイオン化が実施されているので、モードAでイオン化しなかった成分が脱離することになる。また液体保持部3の先端部においてテイラーコーン28が形成され、帯電液滴29が発生している。この時29に含まれるのは溶媒のみであり、溶媒に含まれる成分がイオン化される。微小物質27と帯電液滴29はたがいに近接しているので、それぞれは衝突し、帯電液滴と微小物質の間で電荷がやり取りされ、微小物質がイオン化する。イオン化した微小物質はイオン引出電極へと導かれる。これらの形態を第二の動作モード(モードB)とする。
モードAとモードBの切り替えの概要を図1(b)に示す。モードAにおいては液架橋が形成されるように液体保持部と試料が配置されており、この期間にはレーザー光は照射されない。一方モードBにおいては液体保持部と試料の配置を変化し、液架橋の形成を中断する。さらにこの期間においてレーザー光が試料表面に照射される。ここでは、AモードとBモードの間に、試料ステージの位置が変化する場合が図示されている。Bモードでは、Aモードよりも試料ステージを下方に移動させることで、液体保持部と試料の位置を離し、液架橋の形成が中断される。さらに水平方向(試料表面の面内方向)に試料を移動させることで、微小物質27と帯電液滴29の反応が促進される状態でレーザー光を照射することができる。
すなわち、本形態はレーザー光を用いた試料の分析方法であって、端部を有し、該端部の外周に液体を保持可能な液体保持部を用いて、前記端部の外周に保持される前記液体を試料表面と接触させた後、該端部からイオン化した粒子を放出させる工程と、前記試料表面の少なくとも一部の領域にレーザー光を照射するとともに、前記端部の液体を前記試料表面から離れた位置に配置し、前記端部の液体を用いて前記レーザー光の照射により前記試料表面から飛翔した前記粒子をイオン化する工程と、前記イオン化した試料を質量分析手段へ導く工程と、前記質量分析手段で質量分析を行う工程と、を有することを特徴とする。
本実施形態のように、モードAとモードBのイオン化を各々別に実施することにより、溶媒である水と有機溶媒と酸または塩基を有する混合物に溶解しやすい物質と、溶解しにくい物質を、それぞれ異なる時間軸でイオン化することができる。すなわち、従来技術では困難であった、イオン化する成分を分離することができるため、得られる質量スペクトルに含まれる成分数を減らすことができ、帰属分析結果の解釈が容易になる。
イオン引出電極は導電部材を有し電圧印加手段8と接続しており電圧印加手段11により所定の電圧が印加される。イオン引出電極はテイラーコーンから離脱する液滴に含まれるイオンを質量分析部に引き込むための流路を構成する構造体で、例えば円筒である。イオン引き込み口となるイオン引出電極には不図示のポンプが接続されており、イオンは外部環境、すなわち気体と共にイオン引出電極に引き寄せられる。イオンは液滴の状態あるいは気相の状態のどちらでもイオン引出電極を通過する。そして質量分析手段9においては、イオンは気相の状態で飛行する。質量分析手段9はTOF法(Time of Flight法)を利用した飛行時間型質量分析手段である。イオンは質量分析手段9が有する真空の飛行空間を飛行することで質量が分析される。
第一の実施の形態に係る画像作成システムは、質量分析装置と、画像情報形成装置を有する。
質量分析装置はイオン化部と質量分析部を有する。
イオン化部は保持台1、液体保持部3、レーザー光照射部6、イオン引出電極7、液供給手段4、電圧印加手段5、8を有するイオン化装置である。質量分析装置は質量分析部9である。
上述するように液架橋21は試料2の面内の極めて狭い領域に配置される。試料の面内のより広い範囲を分析するために、試料2を面内方向に走査させる移動手段10を有している。移動手段10は分析位置特定手段11と接続されており、分析位置特定手段11は質量分析手段9と接続している。分析位置特定手段11は質量分析装置9が分析するべき領域を位置情報として特定し、モードAにおいて、その位置の溶質が液架橋に含まれそしてテイラーコーン23に含まれるように保持台1を移動させる。質量分析結果は、質量分析部12によって質量スペクトルデータなどの質量情報として得られる。
分析位置特定手段11は特定位置における分析対象物質の質量分析結果に基づいて画像表示するための画像情報を形成する画像形成部を有する画像情報作成装置である。画像情報は二次元画像でも三次元画像でもよい。分析位置特定手段11の出力部(不図示)から出力された画像情報は分析位置特定手段と接続するフラットパネルディスプレイなどの画像表示手段12に送られる。画像情報は画像表示手段12に入力され、画像として表示する。このように、試料の特定位置に対応した質量分析結果に基づき、特定位置を面内で変えてそれぞれの位置で質量分析することで、試料の質量分析結果を画像として表示することができる。すなわち、分析された質量情報と試料における位置情報とから試料に含まれる物質の成分の分布を画像表示することができる。画像は生体組織切片中の所定の成分がマッピングされる(重畳表示される)。表示される成分は位置だけでなくその量も表示され、量は色であるいは明るさでその違いが表示される。また、試料2の予め取得した顕微鏡画像と、取得した試料2の質量に関する画像とを重ね合わせて表示することもできる。
振動手段13は保持台1に接続されており、モードAにおいて液架橋に溶解した物質をイオン化する際に、よりイオン量を増大させるために用いている。
本実施形態に係るイオン化装置は試料に生体組織切片を用いて、溶媒に水と有機溶媒と酸または塩基とを有する混合物、容易に溶解する溶質として脂質と糖類と平均分子量が20以上1億未満の高分子の少なくともいずれか、溶解しにくい溶質として平均分子量が20以上1億未満の分子を挙げたが、本発明に係るイオン化装置はその他の試料、溶媒、溶質の組み合わせにも適用できる。例えば溶媒の場合、水と有機溶媒と酸または塩基の比率を変えることができる。比率は例えばどれかが0すなわち含まれなくてもよい。比率を変えることで、試料が有する水溶性分子と脂溶性分子の、混合物に対する溶解度を変化させ、所望の分子のイオン化を優先させることもできる。
本実施形態では、溶媒に水と有機溶媒と酸または塩基を有する混合物を用いているが、ほかにレーザー光と相互作用する有機分子を溶媒に添加し、モードBでの物質の脱離およびイオン化の効率を向上することもできる。例えば、a−シアノ−4−ヒドロキシけい皮酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、シナピン酸3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシけい皮酸、1,1,4,4−テトラフェニル−1,3−ブタジエンのような分子を提供することで、物質を効率的にイオン化することができるようになる。
本実施形態に係るイオン化装置は、電圧印加手段5が溶媒に電圧を印加する形態であるが、これは液体保持部3が絶縁体である場合が好ましい。また本発明に係るイオン化装置は、電圧印加手段5が液体保持部3に電圧を印加し、その結果溶媒に電圧が印加される形態でもよい。この場合、液体保持部3が導電体で、溶媒がその導電体に触れるように構成されていることが好ましい。
本実施形態に係るイオン化装置は、液体保持部3が内部に流路を有し、流路に溶媒が流れる構成であるが、本発明に係るイオン化装置は、液供給手段4から液滴が液体保持部3に供給され、液体保持部3を伝って液体保持部3先端で液架橋を形成する構成でもよい。
本実施形態に係るイオン化装置は、液体保持部3が内部に流路を有する構成であるが、本発明に係るイオン化装置は、流路を複数有し、各流路が互いに異なる溶媒を流すために設けられている構成でもよい。この場合異なる溶媒には異なる電圧を印加する手段を有してもよい。
本実施形態に係るイオン化装置は、イオン引出電極7とそれに電圧を印加させるための電圧印加手段8とが接続された形態であるが、この場合イオン引出電極7は導電性部材を有しており、そこが電圧印加手段8と接続している構成が好ましい。
一方で本発明に係るイオン化装置は、イオン引出電極7が絶縁部材で、イオン引出電極7の液体保持部3に近い端部に導電部材を配置し、電圧印加手段8がその導電部材に接続し、高い電界をテイラーコーン23に印加する形態でもよい。
本実施形態に係るイオン化装置は、飛行時間型質量分析装置に用いるほかに、四重極型質量分析計や磁場偏向型質量分析計、イオントラップ型質量分析計、イオンサイクロトロン型質量分析計のイオン発生部として用いてもよい。
本実施形態に係るイオン化装置は、大気圧環境下で液架橋およびテイラーコーンを形成し、物質をイオン化させているが、大気圧とは標準大気圧の101325Paの0.1倍から10倍の範囲である。また環境は通常の室内と同じ雰囲気下でもよく、あるいは窒素雰囲気下、あるいはアルゴン雰囲気下のような不活性ガス雰囲気下でもよい。
本実施形態にかかるイオン化装置は、液体保持部内部の流路に溶媒を、一様な流量で連続的に流す構成であると好ましいが、溶媒の流量(流速)を制御してもよい。すなわち、流量の増減を任意の値で設定することにより、被溶解物質が多い場合には流量を増やし、少ない場合には流量を減らす、というような被溶解物質の量に応じた設定が可能となる。これにより、液架橋に溶解する物質の濃度の変動を抑え、試料物質を効率的にイオン化することができる。
また、流量を増減することで液架橋の大きさを増減することが可能である。液架橋のサイズはイオン化領域のサイズと対応するため、質量画像の空間分解能と相関する。液架橋のサイズが小さいと空間分解能は向上する一方で、計測領域の数が増加するため、総計測時間が増加する。すなわち、流量を増減することで、総計測時間を変化させることが可能になる。例えば、まずは低い空間分解能で質量画像を取得したのちに、特定の箇所を決定し、さらに高い空間分解能で精密に質量画像を取得することで、総計測時間を短縮できる。
本実施形態にかかるイオン化装置は、モードBにおける試料の微小領域22へのレーザー光の照射のタイミングは、連続的に行われる構成であるが、図2に示すように、任意の時間に断続的に照射してもよい。すなわち、微小領域22へのレーザー光の照射を一定時間内で行った後に、一定時間停止する形態でもよい。このことにより、レーザー光と、レーザー光に分解されやすい物質の相互作用する時間を短くし、物質の分解を軽減することができる。また、レーザー光により試料の微小領域22が局所的に加熱されることを軽減し、熱による物質の劣化を軽減することができる。
本実施形態にかかるイオン化装置は、イオン引出電極7の電圧印可が定常的に行われるが、レーザー光の照射のタイミングと、イオン引出電極7への電圧印可のタイミングを任意の値に調整してもよい。例えば、レーザー光の照射開始直後に電圧印可を一定期間実施する。このことにより、モードBにおいて、レーザー光が照射されていない期間に発生する不要なイオンを検出することがなくなり、レーザー光が照射された直後に発生するイオンを効率的に回収することができるようになる。すなわち、テイラーコーン28から発生した帯電液滴29が脱離した物質27と相互作用しない間に、帯電液滴29に含まれる溶媒成分のイオンを検出しないようにすることで、質量分析装置へ不要なイオンを取り込ませないことができ、得られる分析結果のノイズ成分を抑制することができるようになる。
イオン引出電極および液体保持部への電圧印可の設定は印加ありと無しの2条件であることが示されているが、エレクトロスプレーが発生する状態と発生しない状態の2状態を実施できる電圧に設定することもできる。すなわちイオン引出電極および液体保持部への電圧印可の設定はエレクトロスプレーが発生する電圧と、エレクトロスプレーが発生しない電圧の2条件を設定して、印加することもできる。
本実施形態に係るイオン化装置では、液体保持部の位置が固定されており、試料の位置が移動する形態が示されているが、液体保持部と試料の相対位置が変化すればよく、液体保持部または/および試料が移動してもよい。
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態に係るイオン化装置は、液体保持部3がその端部を振動する形態である。それ以外は第一の実施の形態を同じである。
図3は本発明の第二の実施の形態に係るイオン化装置を有する画像作成システムを示す模式図である。図3(a)はシステムの全体を示し、図3(b)はシステムの一部である、液体保持部の先端部分近傍の装置システムを示す。
本実施形態に係るイオン化装置は振動手段13が保持台1ではなく液体保持部3に設けられている。振動手段13は電圧印可手段14と接続し、且つ分析位置特定手段11と接続している。液体保持部3は手段13により図中矢印が示すように振動する。
振動手段13は圧電素子やモーター素子等であり、液体保持部3を振動させる。液体保持部3の振動の振れ幅は数十ナノメートルから数ミリメートル程度、周波数は10Hz以上1MHz程度である。
液体保持部3は連続的に振動し、振動中に試料2と接している場合には液体保持部3と試料2との間で液架橋21が形成される。そして液体保持部が振動中に試料2から離れている場合、液架橋は形成されず、テイラーコーン23が生じ液滴24がスプレーされる。このように、液体保持部3の先端部分において、試料の微小領域22に含まれる、溶媒に溶解しやすい物質がイオン化される。これらの形態をモードAとする。
モードAによるイオン化ののちに、液体保持部の振動を停止することで液架橋の形成を停止する。
レーザー光を発するレーザー光照射部6は光源を有し、レーザー光が液架橋が形成されていた試料の微小領域22にあたるように配置されている。レーザー光照射部は試料面側、すなわち保持台の試料が保持される側に配置されている。
第一の実施形態と同様に、レーザー光照射部6からレーザー光が試料の微小領域22に照射され、試料の微小領域22に含まれる物質がイオン化される。これらの形態をモードBとする。
モードAとモードBの切り替えの概要を図3(b)に示す。モードAにおいては液架橋部が形成されるように液体保持部と試料が配置されており、液体保持部が振動している。この期間にはレーザー光は照射されない。一方モードBにおいては液体保持部の振動が停止し、液架橋の形成を中断する。液体保持部が水平方向に移動し、イオン引出電極7から離れた位置に移動する。さらにこの期間においてレーザー光が試料表面に照射される。
本形態のおいては、試料表面の高さ33はモードAおよびモードBにおいて変更せず、液体保持部3の位置およびイオン引出電極7の位置を移動させることで図3(b)のモードAおよびモードBの状態を実現している。
図4に第二の実施の形態に係るイオン化装置の各部品の動作タイミングを示す模式図を示す。モードAでは液体保持部が振動し、液架橋が形成される。モードBでは液体保持部の振動が停止し、液体保持部の位置が移動し、液架橋の形成が停止され、レーザー光が照射される。これらの一連のタイミングの同期には、同期ようの電気回路を使用することが望ましい。
モードBにおいて、液体保持部に接続された振動手段13への電圧印加を停止し、自然に液体保持部の振動を停止させてもよいし、振動手段13に印加していた電圧信号の逆位相の電圧信号を短時間入力し、液体保持部3の振動を強制的に停止してもよい。
また、モードBにおいて、液体保持部の振動を停止させなくてもよく、液体保持部の位置を移動させる方法や、振動の振幅を小さくする方法を実施することで、液架橋が形成されないようにしてもよい。
本実施形態に係るイオン化装置は、モードBにおいて、微小物質27が帯電液滴29と反応するために、液体保持部が水平方向に移動しているが、水平方向の移動を行わずに実施してもよい。例えば、モードAにおいて、液体保持部がイオン引出電極に近接し、液架橋が形成されていない間に、液架橋が形成されていた微小領域22にレーザー光を照射し、脱離した微小物質を帯電液滴と反応させ、イオン化してもよい。この場合、液架橋に溶解した成分がイオン化している形態をモードA、レーザー光を照射し、イオン化を行っている形態をモードBとする。このような実施形態のイオン化装置においては、モードAとモードBの間で液体保持部と試料の相対位置を移動する時間が不要になり、ごく短時間でイオン化を行うことができる。
一方で、液体保持部を水平方向に移動することで、微小物質27が液体保持部に付着し、帯電液滴と反応する微小物質27の量が減少することを防ぐことができるため、微小量の成分の分析にはこちらの実施形態を用いることが望ましい。
本実施形態のように、モードAとモードBのイオン化を各々別に実施することにより、溶媒である水と有機溶媒と酸または塩基を有する混合物に溶解しやすい物質と、溶解しにくい物質を、それぞれ異なる時間軸でイオン化することができる。すなわち、従来技術では困難であった、イオン化する成分を時間的に分離することができるため、得られる質量スペクトルに含まれる成分数を減らすことができ、帰属分析結果の解釈が容易になる。
さらに本実施形態では、液体保持部が振動することで液体保持部と試料の接触時間が減るので、液体保持部と試料との相対的移動(試料面内方向における走査方向の相対移動)にともなう液体保持部による試料への破壊を防止できる。また、液架橋の形成時間を短縮することで、液架橋のサイズを抑制し、イオン化を発生する空間的なサイズを小さくすることができる。
本実施形態に係るイオン化装置は、振動手段が液体保持部を振動するが、振動手段を設けずに液体保持部の自発的な共振を利用してもよい。例えば液体保持部のサイズ、材質、流路サイズ、印加電圧の大きさ、溶媒の流量を以下のようにすると可能であると考える。
液体保持部のサイズ: 長さ10マイクロメートル〜100ミリメートル
材質 : ガラス、ステンレス、シリコン、PMMA
流路サイズ : 流路断面積1平方マイクロメートル〜1平方ミリメートル
印加電圧の大きさ : 0ボルト〜プラスマイナス10kボルト
溶媒の流量 : 毎分1ナノリットル〜毎分1000マイクロリットル
本実施形態に係るイオン化装置は、振動手段が断続的に振動するが、本発明に係るイオン化装置は、イオン化した物質の質量分析ができれば振動手段が連続的に振動してもよい。断続的とは振動している状態と停止している状態が繰り返す場合や、振動時の液体保持部の振れ幅および/または周期が繰り返して変化する状態を示す。
また振動手段に設定する振動周波数は、共振周波数でも非共振周波数でもどちらでもよい。
本実施形態に係るイオン化装置は、液体保持部の先端部が試料2とイオン引出電極7との間で振動するが、本発明に係るイオン化装置は、液体保持部をそれ以外に回転運動させてもよい。液体保持部を回転運動させる場合、直交しあう二軸方向の任意の振動を液体保持部に与えればよい。この場合液体保持部の振動は2つの正弦波の合波となる。
本実施形態に係るイオン化装置は、液供給手段が溶媒を連続して液体保持部と試料の間に供給するが、本発明に係るイオン化装置は、液供給手段が溶媒を、液体保持部と試料が近づいている(接している)場合に液体保持部と試料の間に供給し、液体保持部と試料が離れている場合に供給を止める、すなわち溶媒の供給と液体保持部の振動を同期させてもよい。
本実施形態に係るイオン化装置の、液体保持部の振動は複数の方法を用いて検出することができる。例えば、試料の微小領域22に照射するレーザー光とは異なるレーザー光を液体保持部の側面に照射し、反射光の変位を検出する方法や、液体保持部に振動検出用電気素子を接続し、素子の電気抵抗の変化から液体保持部のひずみを検出する方法や、液体保持部に磁性体を接続し、液体保持部に近接させたコイルに流れる誘導電流の変化を検出する方法が挙げられる。
本実施形態にかかるイオン化装置は、モードBにおける試料の微小領域22へのレーザー光の照射のタイミングは、第一の実施形態のように、任意の時間に断続的に照射してもよく、第一の実施形態と同様の効果を得ることができる。
液体保持部3が振動している場合には、テイラーコーン28の形成とレーザー光の照射のタイミングを同期させるためには、液体保持部の振動の周波数および位相と、レーザー光の制御信号の周波数および位相を調整することで行われる。液体保持部の振動をモニタした信号と、レーザー光の照射タイミングを制御する信号を、同期回路を使用して同期することが望ましい。
本実施形態にかかるイオン化装置は、イオン引出電極の電圧印可が定常的に行われるが、液体保持部の振動のタイミングと、イオン引出電極への電圧印可のタイミングを同期させてもよい。このことにより、モードAにおける液架橋が形成されている期間に発生する不要なイオンを検出することがなくなり、得られる計測データのノイズを軽減することが可能になる。これに加えて、先述の液体保持部の振動のタイミングと、レーザー光の照射のタイミングの同期を合わせて実施してもよい。イオン引出電極および液体保持部への電圧印可の設定は印加ありと無しの2条件であることが示されているが、エレクトロスプレーが発生する状態と発生しない状態の2状態を実施できる電圧に設定することもできる。すなわちイオン引出電極および液体保持部への電圧印可の設定はエレクトロスプレーが発生する電圧と、エレクトロスプレーが発生しない電圧の2条件を設定して、印加することもできる。
液架橋の形成、レーザー光の照射、およびイオン引出電極の電圧印可のタイミングを同期させるためには、液体保持部の振動、レーザー光の制御信号、電圧印可制御信号の周波数および位相を調整することで行われる。各々の信号を同期回路で同期することが望ましい。
本実施形態に係るイオン化装置では、液体保持部の位置が固定されており、試料の位置が移動する形態が示されているが、液体保持部と試料の相対位置が変化すればよく、液体保持部または/および試料が移動してもよい。
(第三の実施の形態)
本発明の第三の実施の形態に係るイオン化装置は、第一の実施形態または第二の実施形態で1つの液体保持部で実施されていたモードAおよびモードBを、第一の液体保持部3aおよび第二の液体保持部3bの2つの液体保持部を用いて実施する形態である。すなわち2つの液体保持部のうち、第一の液体保持部3aがモードAを、もう一つの第二の液体保持部3bがモードBを実施する。この方法により、第一の実施形態および第二の実施形態ではモードAおよびモードBを切り替えるために、液体保持部と試料の相対位置を変更する工程が不要となり、イオン化の時間を短縮することができるようになる。
図5は本発明の第三の実施の形態に係るイオン化装置を有する画像作成システムを示す模式図である。これは第二の実施形態で示された二つのモードを、それぞれ異なる液体保持部で実施するものである。第一の液体保持部3aはモードAを、第二の液体保持部3bはモードBのイオン化をそれぞれ実施する。試料が移動することで、モードAでイオン化された領域は、モードBでイオン化される領域に移動し、イオン化される。このときの試料の移動方向を41で示す。液体保持部3aと液体保持部3bの距離が試料の移動距離と等しくなる条件でレーザー光が照射され、モードBにおけるイオン化が発生し、同一の領域をモードAとモードBでそれぞれイオン化することができる。
ここで、図示されていない液供給手段4、電圧印加手段5は第二の液体保持部3bに接続されている。第一の液体保持部3aおよび第二の液体保持部3bの各々に、独立した液供給手段4および電圧印加手段5が接続されていることが望ましいが、共通の液供給手段4および電圧印加手段5を用いてもよい。
本実施形態に係るイオン化装置においては、プローブの振動のタイミング、レーザー光の照射のタイミング、イオン引出電極の電圧印加、プローブの印可電圧、試料ステージの移動のタイミング、データの取得と保存を正確に調整することが必要である。そのための同期回路の実施形態を図6に示す。
本実施形態の装置は、基準クロックを発生させる基準クロック発生回路101、プローブの振動を制御する制御信号を生成するプローブ振動制御信号生成回路102、振動を付与する振動付与部103、プローブ104、振動を検出する振動検出装置105、光源を制御する制御信号を生成する光源制御信号生成回路106、光源107、イオン引出電極の電圧を制御する制御信号を生成する引出電極電圧制御信号生成回路108、イオン引出電極109、プローブの電圧を制御する制御信号を生成するプローブ電圧制御信号生成回路110、試料ステージの位置を制御する試料ステージ制御回路111、試料ステージ112、イオン計測器ゲート信号生成回路113、データ取得装置114で構成される。データ取得装置114は、イオン数計測器115、一次メモリ116、データフィルタ117、ストレージ118から構成される。
ここでは一例として、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(application specific integrated circuit)を使用した場合を述べる。これらを用いることで、複数の制御回路(基準クロック発生回路101、プローブ振動制御信号生成回路102、光源制御信号生成回路106、引出電極電圧制御信号生成回路108、プローブ電圧制御信号生成回路110、試料ステージ制御回路111)を集積回路上に実装し、それらの制御タイミングを高速かつ正確に調整することが可能になる。
プローブ振動制御信号生成回路102、光源制御信号生成回路106、およびに引出電極電圧制御信号生成回路108、プローブ電圧制御信号生成回路110、および試料ステージ制御回路111、イオン計測器トリガ信号生成回路113において、各々の電圧信号が生成され、振動付与部103、光源107、イオン引出電極109、プローブ104、試料ステージ112、イオン計測器115へ出力される。この電圧信号は三角波、矩形波、サイン波、コサイン波のいずれかである。
まず、プローブ振動制御信号生成回路102では、プローブの実際の振動を検出することで得られる電圧信号と、基準クロックに基づいて生成される電圧信号との間の位相差をゼロにするために、フィードバック回路が構成されており、この回路が駆動することで、一定の周波数でプローブを振動することができる。実際のプローブ104の振動の検出には、振動検出装置105が用いられ、105の出力信号は102のフィードバック回路へ入力される。このような駆動機構はPLL(Phase Locked Loop)として知られている。PLL用の回路内部に遅延補償回路を設けることによって、基準信号に対して任意の遅延時間をもつ電圧信号を生成することもできる。
105の出力信号は、106、108、110、111、113にも入力される。入力された電圧信号のうち、プローブが液架橋を形成しているタイミング、プローブ先端部分でイオン化が発生しているタイミング、液架橋とイオン化の間のタイミングといった、特定の時間を抽出し、その期間内で、各々の回路と接続されている装置の駆動が制御される。例えば、図4のプローブの変位の信号が、振動検出装置105の出力信号であり、これが106、108、110、111に入力された場合に、特定の電圧の閾値を設定し、閾値よりも小さい電圧である期間を液架橋の形成タイミングとして設定することや、閾値よりも大きい電圧である期間をイオン化が発生しているタイミングとして設定することができる。このようにして決定されるタイミングと同期するように、プローブ104の電圧印可のタイミング、光源107の光照射タイミング、イオン引出電極109の電圧印可のタイミング、試料ステージ112の移動タイミングが制御される。また、基準クロック発生回路からの信号を用いることで、プローブ104の電圧印可のタイミング、光源107の光照射タイミング、イオン引出電極109の電圧印可のタイミング、試料ステージ112の移動タイミングを定量的に計測および制御することも可能になる。
イオン数計測器ゲート信号生成回路113で生成される出力信号は、イオン数計測器115のゲート電圧信号として入力される。イオン数計測器は通常、質量分析装置のトリガ信号を断続的に受信し、トリガ信号受信後に、質量分析装置の検出器に到達したイオン数を計測するように動作する。トリガ信号は、質量分析装置のイオン分離部の構成により異なる。本実施形態においては、質量分析装置として、四重極型質量分析計、飛行時間型質量分析計、磁場偏向型質量分析計、イオントラップ型質量分析計などを用いることができ、質量分析ごとに特定のタイミングをトリガ信号として用いることができる。
例えば、四重極型質量分析計では四重極電極への高周波電圧の印加を開始する時のタイミングを示す信号を、飛行時間型質量分析計では、イオンの飛行時間を計測する装置のイオンを加速するためのパルス電圧を印加する時のタイミングを示す信号を、磁場偏向型質量分析計では、セクタ型電極への磁場の印加を開始するタイミングを示す信号を、イオントラップ型質量分析計では、イオントラップへイオンを導入するタイミングを示す信号を、それぞれトリガ信号として用いることができる。一般的には、飛行時間型質量分析計のパルス電圧の周波数はおよそ数キロ〜数十キロヘルツ程度、イオントラップ型質量分析計のイオン取込みの周波数は数十から数キロヘルツ程度であり、プローブの振動周波数よりも高いことが多い。
本実施形態では、プローブ先端部分でイオン化が発生しているタイミングに同期するように、ゲート電圧信号がイオン数計測器ゲート信号生成回路113から出力される。ゲート信号が出力されている期間に対応して、イオン数計測器115が動作するように設定されている。ここでゲート信号は正電圧・負電圧・0ボルトのいずれかであり、イオン計測器により異なる。プローブからイオンが発生している時間のみイオン数計測器を動作することができるため、液架橋が形成されている間、および液架橋が形成されてからイオン化が発生するまでの間のノイズ信号を計測することが無くなり、計測データの信号に含まれるノイズ信号を減少することができるようになる。
次に、イオン数計測器115からの電圧信号をデジタルデータとして収録する方法を述べる。イオン数計測器115からの信号はアナログ/デジタル変換を経て、一次メモリ116に一定時間保存される。計測すべきイオン種に対応した計測データを選別し、HDDやSSDなどのストレージ118に保存する。このデータを選別する工程はデータフィルタ117内でプログラム的に処理された後に、新しいデータがメモリに上書きされる。データを選別した後にストレージに保存することで、データの総量を削減することができ、事前に計測対象のイオンが決まっている場合には適用することができる。一方、未知のイオンの検出を行う場合には、イオン数計測器115で得られた全データをストレージ118に保存することもできる。
被計測対象物の広範囲を計測する際には、試料ステージを移動させることが必要である。試料ステージ制御回路111は基準クロックに基づいて、試料ステージの位置を制御するための信号を生成し、試料ステージ112に出力する。この際に、振動検出装置105からの信号に基づいて、プローブ先端部分でイオン化が発生しているタイミング、および特定の時間内のイオン化の回数を計測することで、試料位置ごとのイオン化の回数を定量的にそろえることができる。試料ステージを移動させながら、上記データの取得と保存の工程を連続的に実施することもできる。このことにより、計測対象物の二次元データを連続的に保存することができる。
以上、各々の信号生成回路が、閾値に対する出力信号をそれぞれ生成する場合を述べたが、この形態に限るものではなく、共通の信号生成回路を別途設け、105の信号に対する特定の時間を抽出し、この時間に対応する電圧信号を、各々の信号生成回路106、108、110、111、113に入力してもよい。
また、本実施形態はプローブが振動している場合の同期方法をしめすものであるが、プローブが停止している場合には、プローブの振動に関するプローブ振動制御信号生成回路102、振動付与装置103、振動検出装置105を停止し、各々の制御回路には基準クロック発生回路101からの信号を用いて各種制御信号を生成すればよい。
1 保持台
2 試料
3 液体保持部
4 液供給手段
5、8 電圧印加手段
6 レーザー光照射部
7 イオン引出電極
9 質量分析手段
10 移動手段
11 分析位置特定手段
12 画像表示手段
21 液架橋
23、28 テイラーコーン
24、29 液滴

Claims (17)

  1. 試料表面の少なくとも一部の領域にレーザー光を照射して粒子を飛翔させるレーザー光照射部と、
    端部を有し、該端部の外周に液体を保持可能な液体保持部と、
    イオン化したイオンを引き出すイオン引出電極と、
    前記端部の外周に保持された液体からイオンが飛翔するように、前記液体と前記引出電極との間に電圧を印加する電圧印加手段と、
    を有し、
    前記端部の液体を前記試料表面と接触させた後、該端部からイオン化した粒子を放出する第一の動作モードと、
    前記端部の液体を前記試料表面から離れた位置に配置し、前記端部の液体を用いて前記レーザー光の照射により前記試料表面から飛翔した前記粒子をイオン化する第二の動作モードと、の少なくとも2つの動作モードを有することを特徴とするイオン化装置。
  2. 前記第一および前記第二の動作モードは同じ前記液体保持部で行われるものであり、
    前記試料表面と前記端部との相対距離を変更する位置変更手段を更に有し、
    前記位置変更手段が、少なくとも
    前記端部の液体が前記領域と接触して液架橋を形成する第一の距離と、
    前記端部の液体が前記領域と非接触の第二の距離と、
    にそれぞれ相対距離を変更する手段である
    ことを特徴とするイオン化装置。
  3. 前記第一の動作モードを行うための第一の液体保持部と、
    前記第二の動作モードを行うための第二の液体保持部と、
    の2つの液体保持部を有する請求項1に記載のイオン化装置。
  4. 前記端部と前記試料の相対的距離を周期的に変化させる振動手段を有する請求項1から3のいずれかに記載のイオン化装置。
  5. 前記第二の動作モードが、前記第一の動作モードで前記液体が接触した前記試料表面に対して、前記第一の距離から前記第二の距離へ相対距離を変化させた後に行われるものである請求項2から4のいずれかに記載のイオン化装置。
  6. 前記レーザー光照射部は、前記レーザー光をパルス駆動する駆動手段を有することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のイオン化装置。
  7. 前記試料表面に対して前記端部および前記レーザー光を相対的に走査させる走査手段を有する請求項1から6のいずれかに記載のイオン化装置。
  8. 前記走査手段が、前記端部および前記レーザー光の位置関係を保持したまま走査させる手段である請求項7に記載のイオン化装置。
  9. 前記液体保持部は、前記端部の外周に液体を供給するための、該端部に開口を有する流路を内部に有している請求項1から7のいずれかに記載のイオン化装置。
  10. 前記端部の液体に電圧を印加するための電極を前記液体保持部に有する請求項1から7のいずれかに記載のイオン化装置。
  11. 前記レーザー光の照射のタイミングを、前記試料もしくはプローブの振動のタイミングと同期させるための同期回路を有する請求項1から10のいずれかに記載のイオン化装置。
  12. 前記レーザー光の照射のタイミングを、前記液体と前記イオン引出電極との間への電圧印加のタイミングと同期させるための同期回路を有する請求項1から11のいずれかに記載のイオン化装置。
  13. 前記レーザー光の照射のタイミングを、前記イオン化装置に接続するイオン数計測器の動作タイミングと同期させるための同期回路を有する請求項1から12のいずれかに記載のイオン化装置。
  14. 前記レーザー光の照射のタイミングを、前記イオン化装置の前記イオン引出電極への電圧の印加のタイミングと同期させるための同期回路を有する請求項1から13のいずれかに記載のイオン化装置。
  15. イオン化部に請求項1乃至14のいずれか一項に記載のイオン化装置を有し、前記イオンの質量電荷比を分析する質量分析部を有する質量分析装置。
  16. 請求項15に記載の質量分析装置と、
    前記質量分析装置によって分析された質量情報と前記試料表面における前記領域の位置情報とから試料に含まれる物質の成分の分布を画像表示するための画像情報を作成する画像形成部と前記画像情報を表示装置に出力する出力部とを有する画像情報作成装置と、
    を有する画像作成システム。
  17. レーザー光を用いた試料の分析方法であって、
    端部を有し、該端部の外周に液体を保持可能な液体保持部を用いて、
    前記端部の外周に保持される前記液体を試料表面と接触させた後、該端部からイオン化した粒子を放出させる工程と、
    前記試料表面の少なくとも一部の領域にレーザー光を照射するとともに、前記端部の液体を前記試料表面から離れた位置に配置し、前記端部の液体を用いて、前記レーザー光の照射により前記試料表面から飛翔した前記粒子をイオン化する工程と、
    前記イオン化した試料を質量分析手段へ導く工程と、
    前記質量分析手段で質量分析を行う工程と、
    を有することを特徴とする試料の分析方法。
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