JP2014067677A - 導電ペースト、プリント配線基板 - Google Patents

導電ペースト、プリント配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、耐マイグレーション性および導電性に優れた銀層を簡易に形成し得る導電ペーストを提供することを目的とする。
【解決手段】銀粒子と、式(1)で表されるマイグレーション抑止剤とを含み、マイグレーション抑止剤の含有量が、銀粒子100質量部に対して、12〜40質量部である、導電ペースト。

【選択図】なし

Description

本発明は、導電ペーストに係り、特に、マイグレーション抑止剤を所定量含む導電性ペーストに関する。
従来より、絶縁基板表面上に金属配線が配置された配線基板が、電子部材や半導体素子などに広く用いられている。金属配線を構成する金属としては導電性が高い銀、銅がよく用いられるが、特に銀はイオンマイグレーションが発生しやすいという問題がある。
このような金属のイオンマイグレーションを防止する方法として、マイグレーション抑止剤が含有された樹脂層を、金属配線を覆うように配置させる方法などが提案されている(特許文献1)。
特開2005−72275号公報
一方、近年、半導体集積回路やチップ部品等の小型化により、金属配線の微細化が進んでいる。そのため、配線基板中の金属配線の幅および間隔はより狭小化しており、配線基板中の銀を含む金属配線間の絶縁信頼性のより一層の向上が要求されている。
特許文献1に記載の方法では、マイグレーション抑止剤が樹脂との相溶性が低い場合が多く、樹脂層中にマイグレーション抑止剤が均一に分散し難く、その絶縁信頼性は必ずしも昨今求められるレベルまで到達していなかった。
また、樹脂を選択する際には、金属との密着性や、マイグレーション抑止剤との相溶性を考慮して選択する必要があるため、使用される樹脂が限られ、汎用性に劣るという問題もあった。
本発明は、上記実情に鑑みて、耐マイグレーション性および導電性に優れた銀層を簡易に形成し得る導電ペーストを提供することを目的とする。
本発明者らは、従来技術の問題点について鋭意検討を行ったところ、所定のマイグレーション抑止剤を所定量使用することにより、上記課題を解決できることを見出した。
つまり、本発明者らは、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
(1) 銀粒子と、
後述する式(1)で表されるマイグレーション抑止剤とを含み、
マイグレーション抑止剤の含有量が、銀粒子100質量部に対して、12〜40質量部である、導電ペースト。
(2) マイグレーション抑止剤が、後述する式(2)で表される化合物、後述する式(3)で表される化合物、および、後述する式(4)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、(1)に記載の導電ペースト。
(3) 銀粒子の平均粒径が0.3〜10μmである、(1)または(2)に記載の導電ペースト。
(4) さらに、樹脂を含む、(1)〜(3)のいずれかに記載の導電ペースト。
(5) (1)〜(4)のいずれかに記載の導電ペーストより形成される銀層を有するプリント配線基板。
本発明によれば、耐マイグレーション性および導電性に優れた銀層を簡易に形成し得る導電ペーストを提供することができる。
以下に、本発明の導電ペーストの好適態様について説明する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
上述したように、本発明の導電ペーストにおいては、後述する式(1)で表されるマイグレーション抑止剤が所定量含まれている。このマイグレーション抑止剤であれば、銀層中での分散性に優れ形成される銀層の導電性が優れると共に、銀のイオンマイグレーションを防止する機能に優れる。
以下では、まず、導電ペーストに含まれる各成分(銀粒子、式(1)で表されるマイグレーション抑止剤など)について詳述する。
(銀粒子)
導電ペーストには、銀粒子が含まれる。
銀粒子の形状は特に制限されず、球状、鱗片状、針状、樹枝状など任意の形状のものを用いることができる。また、銀粒子の製造方法も特に制限されず、機械的粉砕法、還元法、電解法、気相法など任意である。
銀粒子の平均粒径は特に制限されず、導電ペースト中では、主に、マイクロオーダーの平均粒径を有する銀粒子(以後、銀マイクロ粒子とも称する)、または、ナノオーダーの平均粒径を有する銀粒子(以後、銀ナノ粒子とも称する)が使用される。なかでも、銀層の導電特性がより優れる点で、銀マイクロ粒子が好ましい。
銀マイクロ粒子の平均粒径は特に制限されず、銀層の導電特性がより優れる点で、0.3〜10μmが好ましく、1〜5μmがより好ましい。
銀ナノ粒子の平均粒径は特に制限されず、配線層の導電特性がより優れる点で、5〜100nmが好ましく、10〜20nmがより好ましい。
なお、銀粒子の平均粒径は、銀粒子を電子顕微鏡(SEM若しくはTEM)により観察して、20個以上の銀粒子の一次粒径(直径)を測定して、それらを算術平均して得られる平均値である。
なお、必要に応じて、銀粒子の表面は保護剤により被覆されていてもよい。保護剤により被覆されることにより、導電ペースト中での銀粒子の保存安定性が向上する。
使用される保護剤の種類は特に制限されず、公知のポリマー(例えば、ポリビニルピロリドンなど側鎖に自由電子を有する官能基を有するポリマー)や、公知の界面活性剤などが挙げられる。
なかでも、銀ナノ粒子の場合、その表面が保護剤で覆われていることが好ましく、特に、熱重量測定(TGA)において160℃まで加熱した際の重量減少率が30%以上である保護剤を使用することが好ましい。このような保護剤であれば、加熱処理を施して銀層を形成した際に、保護剤が銀層中に残存しにくく、導電特性に優れた銀層が得られる。
なお、銀粒子の表面一部には、酸化銀が存在していてもよい。
(マイグレーション抑止剤(マイグレーション防止剤))
導電ペーストには、式(1)で表されるマイグレーション抑止剤(以後、単にマイグレーション抑止剤とも称する)が含まれる。
式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基、酸素原子を有していてもよい芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基を表す。なかでも、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、水素原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、またはこれらを組み合わせた基が好ましい。
脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基またはこれらを組み合わせた基に含まれる炭素原子の数は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、1〜40が好ましく、4〜20がより好ましい。
なお、酸素原子は、例えば、−O−、−COO−などの連結基の形で上記脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基などに含まれていてもよい。
式(1)中、Zは、水素原子、アシル基、またはRzOC(=O)基を表す。Rzは、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表す。なかでも、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、Zは水素原子が好ましい。
アシル基またはRzOC(=O)基に含まれる炭素原子の数は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、2〜12が好ましく、2〜8がより好ましい。
なお、式(1)中、R1〜R5の各基中に含まれる炭素原子の数の合計は4以上である。つまり、R1〜R5の少なくとも一つは、炭素原子を含む基(上記脂肪族炭化水素基、上記芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基など)である。
炭素原子の合計数が該範囲であれば、銀のイオンマイグレーションが抑制され、金属配線間の絶縁信頼性が向上する。なお、該効果がより優れる点で、合計数は8以上が好ましく、10以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、合成がより容易であり、銀層への分散性がより優れる点から、合計数は50以下が好ましく、40以下がより好ましい。
なお、化合物中において、R1〜R5の一つのみが炭素原子を含む基(例えば、脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基など)の場合は、該基中の炭素原子の数が4以上であればよい。
また、化合物中において、R1〜R5のうち複数の基が炭素原子を含む基(例えば、アルキル基、アルコキシ基など)の場合は、各基中に含まれる炭素原子の数の合計が4以上であればよい。例えば、R1およびR2がアルキル基で、R3〜R5が水素原子の場合、R1のアルキル基中に含まれる炭素原子の数とR2のアルキル基中に含まれる炭素原子の数との合計数が4以上であればよい。
また、R1〜R5は互いに結合して環を形成してもよい。つまり、R1〜R5のうち任意の2つは、互いに結合して環を形成してもよい。例えば、R1とR5、R2とR3、R3とR4、または、R4とR5などのように隣接する2つの基が、それぞれ結合して環を形成してもよい。
形成される環の種類は特に制限されないが、例えば、5〜6員環構造を挙げることができる。
1〜R5には、必要に応じて、公知の置換基がさらに含まれていてもよい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル又はアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル又はアリールスルフィニル基、アルキル又はアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール又はヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が挙げられる。
マイグレーション抑止剤の好適態様としては、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、または、式(4)で表される化合物が挙げられる。これらの化合物であれば、耐マイグレーション性により優れる。
式(2)中、R1、R3〜R5およびZは、式(1)中の各基の定義と同義である。
なお、R1、R3〜R5は互いに結合して環を形成してもよい。つまり、R1、R3〜R5のうち任意の2つは、互いに結合して環を形成してもよい。例えば、R1とR5、R3とR4、または、R4とR5などのように隣接する2つの基が、それぞれ結合して環を形成してもよい。
式(3)中、Z、R1、R2、およびR3の定義は、式(1)中の各基の定義と同義である。
式(3)中、R14およびR15は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、酸素原子を含んでもよい脂肪族炭化水素基、酸素原子を含んでもよい芳香族炭化水素基を表す。なかでも、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、3級炭素原子あるいは4級炭素原子を含むアルキル基であることが好ましい。
脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基に含まれる炭素原子の数は特に制限されないが、1〜40が好ましく、2〜20がより好ましい。特に、R14が炭素原子数1〜5個のアルキル基で、R15が炭素原子数10〜20個のアルキル基であることが好ましい。
1、R2、R14およびR15のうち少なくとも一つに含まれる炭素原子の数が1〜40である。炭素原子の数が上記範囲内であれば、銀層中での分散性が向上すると共に、イオンマイグレーション抑制能が向上する。なかでも、炭素原子の数は8〜40が好ましく、10〜30がより好ましい。
また、R1、R2、R14およびR15の各基中に含まれる炭素原子の数の合計は4以上である。炭素原子の合計数が該範囲であれば、イオンマイグレーション抑制能が向上する。なお、該効果がより優れる点で、合計数は8以上が好ましく、10以上がより好ましい。なお、上限は特に制限されないが、合成がより容易であり、銀層への分散性がより優れる点から、合計数は50以下が好ましく、40以下がより好ましい。
式(4)中、R1〜R3およびR5は、式(1)中の各基の定義と同義である。
Lは、酸素原子を有していてもよい2価若しくは3価の脂肪族炭化水素基、酸素原子を有していてもよい2価若しくは3価の芳香族炭化水素基、または、これらを組み合わせた基を表す。
脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基に含まれる炭素原子の数は特に制限されないが、脂肪族炭化水素基の場合、1〜40が好ましく、2〜20がより好ましい、また芳香族炭化水素基の場合、6〜40が好ましく、6〜20がより好ましい。
また、脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐状、または、環状のいずれであってもよい。
nは、2または3の整数を表す。
なお、酸素原子は、例えば、−O−、−COO−などの連結基の形で上記脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基などに含まれていてもよい。
(その他成分)
また、導電ペーストには、必要に応じて、銀粒子およびマイグレーション抑止剤以外に他の成分が含まれていてもよい。
例えば、導電ペーストには、樹脂が含まれていてもよい。樹脂が含まれることにより、基板と銀層との密着性がより向上する。使用される樹脂の種類は特に制限されないが、通常、絶縁樹脂が使用される。
樹脂の種類としては、例えば、硬化性樹脂(例えば、熱硬化性樹脂および光硬化性樹脂)を使用することが好ましい。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、ビスマレイミドトリアジン樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、珪素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シアン酸エステル樹脂、イソシアネート樹脂、またこれらの変性樹脂などが挙げられる。
光硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステルアクリレート樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、シリコーンアクリレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、またはこれらの変性樹脂などが挙げられる。
その他の樹脂としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、ポリ乳酸、フッ素含有樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂などの熱可塑性樹脂も挙げられる。
さらに、樹脂が硬化性樹脂の場合、必要に応じて、硬化剤、硬化促進剤などを併用してもよい。
なお、樹脂として、2種以上の樹脂を混合して使用してもよい。
導電ペーストには、溶媒が含まれていてもよい。使用される溶媒の種類は特に制限されず、水または有機溶媒が挙げられる。
なお、使用される有機溶媒としては、例えば、アルコール系溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、sec−ブタノール、カルビトール、2−ヘプタノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、α−テルピネオール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル)、ケトン系溶媒(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン)、脂肪族炭化水素系溶媒(例えば、ヘプタン、オクタン、ドデカン)、芳香族炭化水素系溶媒(例えば、トルエン、キシレン)、アミド系溶媒(例えば、ホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルプロピレンウレア)、ニトリル系溶媒(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル)、エステル系溶媒(例えば、酢酸メチル、酢酸エチル)、カーボネート系溶媒(例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート)、エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒などが挙げられる。これらの溶媒を、2種以上混合して使用してもよい。
(導電ペースト)
導電ペーストには、上記銀粒子、および、上記マイグレーション抑止剤が含有される。
導電ペースト中における式(1)で表されるマイグレーション抑止剤の含有量は、銀粒子100質量部に対して、12〜40質量部である。なかでも、得られる銀層の耐マイグレーション性および導電性がより優れる点で、14〜35質量部が好ましく、16〜30質量部がより好ましい。
マイグレーション抑止剤の含有量が12質量部未満の場合、耐マイグレーション性付与の効果が不十分であり、40質量部超の場合、導電性能、印刷性能の低下が生じる。
導電ペースト中における銀粒子の含有量は特に制限されないが、導電ペーストが溶媒を含む場合、導電性により優れる十分な膜厚の銀層が得られると共に、粘度の上昇が抑制され、組成物をインクジェット用インク組成物として用いることができる点から、導電ペースト全質量に対して、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。
導電ペースト中における式(1)で表されるマイグレーション抑止剤の含有量は、上記銀粒子との質量関係を満たせば特に制限されないが、得られる銀層の耐マイグレーション性および導電性がより優れる点で、導電ペースト全質量に対して、1〜28質量%が好ましく、5〜25質量%がより好ましく、10質量%超25質量%以下がさらに好ましい。
導電ペースト中に樹脂が含まれる場合、導電ペースト中における樹脂の含有量は特に制限されないが、粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、導電ペースト全質量に対して、5〜30質量%が好ましく、10〜20質量%がより好ましい。
導電ペースト中に溶媒が含まれる場合、導電ペースト中における溶媒の含有量は特に制限されないが、粘度の上昇が抑制され、取扱い性により優れる点から、導電ペースト全質量に対して、5〜90質量%が好ましく、15〜80質量%がより好ましい。
導電ペースト中に界面活性剤が含まれる場合、界面活性剤の含有量は特に制限されないが、塗布性向上の点から、導電ペースト全質量に対して、0.0001〜1質量%が好ましく、0.001〜0.1質量%がより好ましい。
導電ペーストの粘度は、インクジェット、スクリーン印刷等の印刷用途に適するような粘度に調整させることが好ましい。インクジェット吐出を行う場合、1〜50cPが好ましく、4〜40cPがより好ましい。スクリーン印刷を行う場合は、1000〜100000cPが好ましく、10000〜80000cPがより好ましい。
導電ペーストの調製方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、溶媒中に銀粒子および式(1)で表されるマイグレーション抑止剤を添加した後、超音波法(例えば、超音波ホモジナイザーによる処理)、ミキサー法、3本ロール法、ボールミル法などの公知の手段により成分を分散させることによって、導電ペーストを得ることができる。
(銀層)
上述した導電ペーストを基板上に塗布して、必要に応じて、加熱処理を施すことにより銀層を形成することができる。上記処理を施すことにより、銀粒子同士が互いに融着してグレインを形成し、さらにグレイン同士が接着・融着して銀層を形成する。式(1)で表されるマイグレーション抑止剤は、銀層中で効率よく分散し、耐イオンマイグレーション性を付与する。
導電ペーストを基板上に塗布する方法は特に制限されず、インクジェット法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法など公知の方法が挙げられる。
なお、使用される基板の種類は特に制限されず、例えば、有機基板、セラミック基板、ガラス基板などを使用することができる。なかでも、プリント配線基板への応用の点からは、絶縁基板であることが好ましい。
また、絶縁基板は、有機基板、セラミック基板、およびガラス基板からなる群から選ばれる少なくとも2つの基板が積層した構造であってもよい。
有機基板の材料としては樹脂が挙げられ、例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、またはそれらを混合した樹脂を使用することが好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フラン樹脂、ケトン樹脂、キシレン樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、アラミド樹脂、液晶ポリマー等が挙げられる。
なお、有機基板の材料としては、ガラス織布、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不織布、芳香族ポリアミド織布や、これらに上記樹脂を含浸させた材料なども使用できる。
また、加熱処理を実施する場合は、その加熱温度は使用される材料に応じて適宜最適な温度が選択されるが、通常、100〜300℃が好ましく、100〜250℃がより好ましい。また、加熱時間は、生産性の点から、0.2〜10時間が好ましく、0.5〜5時間がより好ましい。
銀層の層厚は特に制限されず、使用される用途に応じて最適な厚みが選択されるが、プリント配線基板用途の点からは、0.01〜1000μmが好ましく、0.1〜100μmがより好ましい。
なお、膜厚は、銀層の任意の点における厚みを5箇所以上測定し、その値を算術平均して得られる値(平均値)である。
銀層の体積抵抗値は、導電特性の点から、1×10-2Ωcm以下が好ましく、1×10-3Ωcm以下がより好ましく、5×10-4Ωcm以下がさらに好ましい。
体積抵抗値は、銀層の表面抵抗値を四探針法にて測定後、得られた表面抵抗値に膜厚を乗算することで算出することができる。
銀層は基板の全面、または、パターン状に設けられてもよい。パターン状の銀層は、プリント配線基板などの導体配線(配線)として有用である。
パターン状の銀層を得る方法としては、上記導電ペーストをパターン状に基板に付与して、上記加熱処理を行う方法や、基材全面に設けられた銀層をパターン状にエッチングする方法などが挙げられる。
エッチングの方法は特に制限されず、公知のサブトラクティブ法、セミアディティブ法などを採用できる。
パターン状の銀層を多層配線基板として構成する場合、パターン状の銀層の表面に、さらに絶縁層(絶縁樹脂層、層間絶縁膜、ソルダーレジスト)を積層して、その表面にさらなる配線(金属パターン)を形成してもよい。
絶縁層の材料としては、公知の絶縁性の材料を使用することができる。例えば、エポキシ樹脂、アラミド樹脂、結晶性ポリオレフィン樹脂、非晶性ポリオレフィン樹脂、フッ素含有樹脂(ポリテトラフルオロエチレン、全フッ素化ポリイミド、全フッ素化アモルファス樹脂など)、ポリイミド樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、アクリレート樹脂など挙げられる。
また、絶縁層として、いわゆる光学用透明粘着シート(OCA)を使用してもよい。OCAは市販品を用いてもよく、例えば、3M(株)製8171CLシリーズ、8146シリーズなどが挙げられる。
また、絶縁層として、いわゆるソルダーレジスト層を使用してもよい。ソルダーレジストは市販品を用いてもよく、例えば、太陽インキ製造(株)製PFR800、PSR4000(商品名)、日立化成工業(株)製 SR7200Gなどが挙げられる。
上記で得られた銀層を有する基板(配線基板)は、種々の用途に使用することができる。例えば、プリント配線基板、TFT、FPC、RFIDなどが挙げられる。
以下、実施例により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<合成例1:マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストA−1の合成>
N,N−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン(東京化成、特級)2.04g(20.0mmol)と、n−オクチルアミン(花王、純度98%)1.94g(15.0mmol)と、n−ドデシルアミン(関東化学、特級)0.93g(5.0mmol)とを混合し、この混合溶液にシュウ酸銀〔硝酸銀(関東化学、一級)とシュウ酸アンモニウム一水和物またはシュウ酸二水和物(関東化学、特級)から合成したもの〕6.08g(20.0mmol)を加え、3分間撹拌し、シュウ酸イオン・アルキルアミン・アルキルジアミン・銀錯化合物を調製した。これを95℃で20〜30分加熱撹拌すると、二酸化炭素の発泡を伴う反応が完結し、青色光沢を呈する懸濁液へと変化した。これにメタノール(関東化学、一級)10mLを加え、遠心分離により得られた沈殿物を自然乾燥すると、青色光沢の被覆銀超微粒子の固体物4.62g(銀基準収率97.0%)が得られた。この固体物をn−ブタノール(関東化学、特級)とn−オクタン(関東化学、特級)の混合溶媒(4/1:v/v)に4.62gに分散し、マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストA−1を得た。
<合成例2:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−1の合成>
合成例1で得られた導電性ペーストA−1(11.55g)に対し、DL―αトコフェロール(東京化成社製)0.87gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−1を得た。
<合成例3:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−2の合成>
合成例1で得られた導電性ペーストA−1(11.55g)に対し、IRGANOX245(BASF社製)0.87gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−2を得た。
<マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストA−2>
マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストA−2として、ポリマー型導電性ペーストLS−450−7H(アサヒ化学研究所製)を用いた。
<合成例4:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−3の合成>
前述の導電性ペーストA−2(10g)に対し、DL―αトコフェロール(東京化成社製)1.05gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−3を得た。
<合成例5:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−4の合成>
前述の導電性ペーストA−2(10g)に対し、DL―αトコフェロール(東京化成社製)1.75gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−4を得た。
<マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストA−3>
マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストA−3として、ナノペーストNPS(ハリマ化成社製)を用いた。
<合成例6:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−5の合成>
前述の導電性ペーストA−3(10g)に対し、DL―αトコフェロール(東京化成社製)1.04gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−5を得た。
<合成例7:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−6の合成>
合成例1で得られた導電性ペーストA−1(11.55g)に対し、DL―αトコフェロール(東京化成社製)0.21gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−6を得た。
<合成例8:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−7の合成>
前述の導電性ペーストA−2(10g)に対し、IRGANOX245(BASF社製)0.35gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−7を得た。
<合成例9:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−8の合成>
前述の導電性ペーストA−2(10g)に対し、IRGANOX245(BASF社製)3.5gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−8を得た。
<合成例10:マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−9の合成>
前述の導電性ペーストA−2(10g)に対し、フェノチアジン(東京化成社製)0.7gを添加して、攪拌し、マイグレーション抑止剤を含有する導電性ペーストB−9を得た。
<実施例1〜2および比較例1:インクジェットによる配線形成>
マテリアルプリンターDMP−2831(FUJIFILM Dimatix社製)を用い、吐出量:10pL、吐出間隔:50μmの条件で、ガラス基板上へ各導電性ペーストをL/S=75/75μmの櫛形状に描画を行い、これを2層分重ねて描画を行った。その後、オーブンで230℃、1時間ベークを行い、銀層を有する試験用配線基板を作製した。
なお、各実施例および比較例において各導電性ペーストとしては、後述する表1に記載の上記導電ペーストをそれぞれ使用した。また、本方法は、表1の「配線形成方法」欄において「IJ」と表記する。
<実施例3〜5および比較例2〜4:スクリーン印刷による配線形成>
DP―320型スクリーン印刷機(ニューロング精密工業株式会社製)を用いて、ガラス基板上へ各導電性ペーストをL/S=75/75μmの櫛形状に印刷を行い(420メッシュスクリーンを使用)、その後、オーブンで230℃、1時間ベークを行い、銀層を有する試験用配線基板を作製した。
なお、各実施例および比較例において各導電性ペーストは、後述する表1に記載の種類をそれぞれ使用した。また、本方法は、表1の「配線形成方法」欄において「スクリーン」と表記する。
<銀層層厚測定方法>
作製した試験用配線基板をエポキシ樹脂で包埋し、研磨による断面出しを行った後、S−3000N(HITACHI社製SEM)を用いて断面を観察、銀層の層厚の測定を行った。結果を表1にまとめて示す。
なお、銀層の層厚は、5箇所の任意点の銀層の厚みを測定して、それらを算術平均したものである。
<導電性評価方法>
得られた試験用配線基板の導電性評価を抵抗率計ロレスタEP MCP−T360(三菱化学アナリテック社製)を用いて行った。
評価方法として、作製した試験用配線基板の銀層の抵抗測定値をR1、マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストAのみで作製した比較用配線基板(導電性ペーストBを用いる部分をAで代替したもの)の銀層の抵抗測定値をR2とし、その変化割合R1/R2を計算した。以下の基準に従って、評価した。結果を表1にまとめて示す。尚、実用上はC以上が使用可能であり、B以上が好ましい。
「A」:R1/R2≦1.1の場合
「B」:1.1<R1/R2≦1.25の場合
「C」:1.25<R1/R2≦2.0の場合
「D」:2.0<R1/R2の場合
なお、実施例1〜2、比較例1では、導電性ペーストAとして導電性ペーストA−1を使用した比較用配線基板を用いて、上記評価を行う。
実施例3〜4、比較例2〜4では、導電性ペーストAとして導電性ペーストA−2を使用した比較用配線基板を用いて、上記評価を行う。
実施例5では、導電性ペーストAとして導電性ペーストA−3を使用した比較用配線基板を用いて、上記評価を行う。
<絶縁信頼性評価方法>
得られた試験用配線基板を用いて、湿度85%、温度85度、圧力1.0atm、電圧80Vの条件で寿命測定(使用装置:エスペック(株)社製、EHS−221MD)を行った。
評価方法としては、まず、作製した試験用配線基板の銀層側表面上に高透明性接着剤転写テープ8146−2(3M社製)貼り合せて、逆側にガラス基板を張り合わせて作製された絶縁信頼性試験用基板を用いて上記条件で寿命測定を行い、銀層間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間T1を測定した。
次に、マイグレーション抑止剤を含まない導電性ペーストAのみで作製した比較用配線基板(導電性ペーストBを用いる部分をAで代替したもの)を用いて同様の方法で絶縁信頼性試験用基板を作製し、上記条件で寿命測定を行い、銀層間の抵抗値が1×105Ωになるまでの時間T2を測定した。
得られた時間T1および時間T2を用いて寿命の改善効果(T1/T2)を計算した。以下の基準に従って、評価した。結果を表1にまとめて示す。尚、実用上はC以上が使用可能であり、B以上が好ましい。
「A」:T1/T2≧5の場合
「B」:5>T1/T2≧2の場合
「C」:2>T1/T2>1の場合
「D」:1≧T1/T2の場合
なお、実施例1〜2、比較例1では、導電性ペーストAとして導電性ペーストA−1を使用した比較用配線基板を用いて、上記評価を行う。
実施例3〜4、比較例2〜4では、導電性ペーストAとして導電性ペーストA−2を使用した比較用配線基板を用いて、上記評価を行う。
実施例5では、導電性ペーストAとして導電性ペーストA−3を使用した比較用配線基板を用いて、上記評価を行う。
表1に示すように、本発明の導電ペーストを使用して得られた配線基板においては、銀層の導電性に優れると共に、銀層間の絶縁信頼性にも優れていた。
一方、マイグレーション抑止剤の含有量が所定範囲内にない導電ペーストを使用した比較例1〜4においては、導電性または絶縁信頼性のいずれかが劣っていた。

Claims (5)

  1. 銀粒子と、
    式(1)で表されるマイグレーション抑止剤とを含み、
    前記マイグレーション抑止剤の含有量が、前記銀粒子100質量部に対して、12〜40質量部である、導電ペースト。
    (式(1)中、R1〜R5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基、酸素原子を有していてもよい芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基を表す。Zは、水素原子、アシル基、またはRzOC(=O)基を表す。Rzは、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表す。ただし、R1〜R5の各基中に含まれる炭素原子の数の合計は4以上である。なお、R1〜R5は、互いに結合して環を形成してもよい。)
  2. 前記マイグレーション抑止剤が、式(2)で表される化合物、式(3)で表される化合物、および、式(4)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載の導電ペースト。
    (式(2)中、R1、R3〜R5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基、酸素原子を有していてもよい芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基を表す。Zは、水素原子、アシル基、またはRzOC(=O)基を表す。Rzは、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表す。なお、R1、R3〜R5は互いに結合して環を形成してもよい。
    式(3)中、R1〜R3およびR1415は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、酸素原子を含んでもよい脂肪族炭化水素基、酸素原子を含んでもよい芳香族炭化水素基を表す。Zは、水素原子、アシル基、またはRzOC(=O)基を表す。Rzは、脂肪族炭化水素基または芳香族炭化水素基を表す。ただし、R1、R2、R14およびR15のうち少なくとも一つに含まれる炭素原子の数が1〜40であり、R1、R2、R14およびR15の各基中に含まれる炭素原子の数の合計は4以上である。
    式(4)中、R1〜R3およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、水酸基、酸素原子を有していてもよい脂肪族炭化水素基、酸素原子を有していてもよい芳香族炭化水素基、またはこれらを組み合わせた基を表す。Lは、酸素原子を有していてもよい2価若しくは3価の脂肪族炭化水素基、酸素原子を有していてもよい2価若しくは3価の芳香族炭化水素基、または、これらを組み合わせた基を表す。)
  3. 前記銀粒子の平均粒径が0.3〜10μmである、請求項1または2に記載の導電ペースト。
  4. さらに、樹脂を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の導電ペースト。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の導電ペーストより形成される銀層を有するプリント配線基板。
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