JP2014067608A - シラン架橋電線の製造方法及びシラン架橋電線 - Google Patents

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雅史 木村
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Abstract

【課題】細物電線において、摩耗特性、難燃性、絶縁伸び、及び架橋度の特性をすべて良好な状態で実現可能なシラン架橋電線の製造方法を得る。
【解決手段】シラン架橋処理実行の前段階において、断面積が5mm未満の金属導体を被覆する絶縁層であるポリオレフィン系樹脂組成物の組成構成を以下のようにする。(a)第1の樹脂にシラン基がグラフトとされたシラングラフトポリオレフィン樹脂:60〜90質量部、(b)シラン基がグラフトされていない、未グラフトポリオレフィン樹脂:0.1〜40質量部、(c)酸変性ポリオレフィン樹脂:0.1〜10質量部、(d)臭素系難燃剤:30〜50質量部、(e)難燃助剤:5〜20質量部、(f)酸化防止剤:0.1〜5質量部、(g)滑剤:0.1〜2質量部、(h)銅害防止剤:0.1〜5質量部。
【選択図】図2

Description

この発明は、シラン架橋処理が施されたシラン架橋電線を製造するシラン架橋電線の製造方法及びシラン架橋電線に関する。
120℃耐熱自動車用電線の被覆材料として照射架橋ポリオレフィン樹脂を用いるのが一般的である。しかし、照射架橋を行うための照射設備は非常に高価であり、震災などの影響で設備が故障した際は上記照射架橋ポリオレフィン樹脂を得ることができず、架橋電線を製造できないとい可能性がある。
一方、上記照射設備を必要とせず、「水+熱」を主体としたシラン架橋処理(水架橋処理)を経ることにより、最終的にシラン架橋ポリオレフィン系樹脂組成物からなる絶縁層により金属導体を被覆したシラン架橋電線を製造する方法が存在し、金属導体の断面積が5mm以上の太物電線に関しては既に実用化されており量産化に至っている。上記シラン架橋処理には、シラン材(シラン基がポリオレフィン樹脂にグラフトされている材料)を用いる必要がある。
このようなシラン架橋処理を経たオレフィン系樹脂を製造する方法は、例えば特許文献1に開示されている。
国際公開第2009/008537号パンフレット
しかしながら、金属導体の断面積が5mm未満(金属導体を被覆する絶縁物の膜厚は0.7mm以下)の細物電線として、上記シラン架橋処理が施されたシラン架橋電線を用いることは、摩耗特性、難燃性、絶縁伸び、及び架橋度などの諸特性をすべて良好な状態で実現することができないという問題点があり、実用化には至っていない。
この発明は上記問題点を解決するためになされたもので、金属導体の断面積が5mm未満の細物電線において、摩耗特性、難燃性、絶縁伸び、及び架橋度の特性をすべて良好な状態で実現可能なシラン架橋電線の製造方法を得ることを目的とする。
この発明に係る請求項1記載のシラン架橋電線の製造方法は、(イ)断面積が5mm未満の金属導体の外周に沿って絶縁層を被覆する工程と、(ロ)前記絶縁層に対しシラン架橋処理を実行することにより、前記金属導体及びシラン架橋処理が施された前記絶縁層とからなるシラン架橋電線を得る工程とを備えた、ラン架橋電線の製造方法であって、前記シラン架橋処理を行う前段階の絶縁層は、(a)シラン基がグラフトされた第1のポリオレフィン系樹脂:60〜90質量部と、(b)シラン基がグラフトされていない第2のポリオレフィン系樹脂:0.1〜40質量部と、(c)酸変性の第3のポリオレフィン系樹脂:0.1〜10質量部と、(d)臭素系難燃剤:30〜50質量部と、(e)難燃助剤:5〜20質量部と、(f)酸化防止剤:0.1〜5質量部と、(g)滑剤:0.1〜2質量部と、含有する樹脂組成物を含み、前記第1〜第3ポリオレフィン系樹脂の質量部の合計が100となり、前記第1のポリオレフィン系樹脂は、HDPE(High Density Polyethylene)及びPP(Polypropylene)のうち少なくとも一つを含み、かつ、到達ゲル分率が75%以上になるようにシラン基がグラフトされ、前記第2のポリオレフィン系樹脂は、HDPE、PP及びLDPE(Low density Polyethylene)のうち少なくとも一つを含み、前記第3のポリオレフィン系樹脂は、LDPEを含むことを特徴とする。
この発明にかかる請求項2記載のシラン架橋電線は、請求項1記載のシラン架橋電線の製造方法で製造される。
請求項1記載の本願発明の製造方法で製造されたシラン架橋電線は、シラン架橋処理前段階の絶縁層として上述した(a)〜(g)からなる組成構成とすることにより、金属導体の断面積が5mm未満であっても、摩耗特性、絶縁伸び、難燃性及び架橋度において、所定の水準を満足する良好な被覆絶縁層を有することができる。
この発明の実施の形態であるシラン架橋電線の製造方法を経て製造されたシラン架橋電線の構成例を示す断面図である。 シラン架橋処理実行の前段階における絶縁層であるポリオレフィン系樹脂組成物の組成構成を表形式で示す説明図である。
図1はこの発明の実施の形態であるシラン架橋電線の製造方法を経て製造されたシラン架橋電線の構成例を示す断面図である。
同図に示すように、断面積が5mm未満の銅等の金属導体2の外周が絶縁層3によって被覆され、絶縁層3には後に詳述するシラン架橋処理が施されている。これら金属導体2及び絶縁層3によってシラン架橋電線1は構成される。
シラン架橋処理は、金属導体2を被覆した状態の絶縁層3に対し、水または水蒸気の存在下で60℃程度の架橋温度で行う水架橋処理により行われる。
すなわち、本実施の形態のシラン架橋電線の製造方法は、(イ)断面積が5mm未満の金属導体2の外周に沿って絶縁層3を被覆する工程と、(ロ)絶縁層3に対しシラン架橋処理を実行することにより、金属導体2及びシラン架橋処理が施された絶縁層3とからなるシラン架橋電線を得る工程とを備えている。
なお、絶縁層3は、シラン架橋処理実行の前段階において、後述する組成のポリオレフィン系樹脂組成物からなる。
図2はシラン架橋処理実行の前段階における絶縁層3であるポリオレフィン系樹脂組成物の組成構成を表形式で示す説明図である。図2で示す組成構成は以下の通りである。
(a)シラン基がグラフトとされたシラングラフトポリオレフィン樹脂(第1のポリオレフィン系樹脂):60〜90質量部、
(b)シラン基がグラフトされていない未グラフトポリオレフィン樹脂(第2のポリオレフィン系樹脂):0.1〜40質量部、
(c)酸変性ポリオレフィン樹脂(第3のポリオレフィン系樹脂):0.1〜10質量部、
(d)臭素系難燃剤:30〜50質量部、
(e)難燃助剤:5〜20質量部、
(f)酸化防止剤:0.1〜5質量部、
(g)滑剤:0.1〜2質量部、
(h)銅害防止剤:0.1〜5質量部。
上記(a)〜(c)で述べたシラングラフトポリオレフィン樹脂、未グラフト架橋ポリオレフィン樹脂及び酸変性ポリオレフィン樹脂の質量部の合計が100となるように配合される。
(a)で述べたシラングラフトポリオレフィン樹脂を構成するベース樹脂として、HDPE(High Density Polyethylene:高密度ポリエチレン)及びPP(Polypropylene:ポリプロピレン)のうち少なくとも一つ及びこれらの組合せを採用している。そして、上述したベース樹脂に到達ゲル分率が75%以上のシラン基をグラフトさせている。なお、到達ゲル分率とはゲル分率の理論上の最高値を意味する。
(b)で述べた未グラフトポリオレフィン樹脂を構成するベース樹脂として、HDPE、PP及びLDPE(Low density Polyethylene:低密度ポリエチレン)のうち少なくとも一つ及びこれら2つまたは3つの組合せを採用している。
(c)で述べた酸変性ポリオレフィン樹脂のベース樹脂として、LDPEを採用している。
なお、上記(b)及び(c)で述べたLDPEは、本明細書中において、LLDPE(Linear Low density Polyethylene:直鎖状低密度ポリエチレン )を含んでいる概念である。
シラングラフトポリオレフィン(樹脂)及び未グラフトポリオレフィン(樹脂)のベース樹脂として、太物電線ではVLDPE(Very Low Density Polyethylene :超低密度ポリエチレン)を用いるのが一般的あったが、本実施の形態では上述したように、HDPE、LDPE(LLDPE)及びPPの少なくとも一つを含む、硬質樹脂に変更している。その結果、摩耗特性の向上が期待できる。
摩耗特性はPP>HDPE>LDPE>LLDPEの順で序列が存在する。ただし、PP,HDPEはLDPE,LLDPEと比較して絶縁伸びに関して低下原因となるため、PP,HDPEの少なくとも一つをベース樹脂とするシラングラフトポリオレフィンは、図2に示すように60〜90質量部とすることが望ましい。
このように、シラングラフトポリオレフィン及び未グラフトポリオレフィンの配合比率を最適化することにより、シラン架橋処理後において、摩耗特性及び伸び特性共に良好な絶縁層3(シラン架橋ポリオレフィン系樹脂組成物)を形成することができる。
具体的には、摩耗特性は被覆厚さ(絶縁層3の膜厚)が0.3mmのとき「JASO D 618」で規定するスクレーブ摩耗試験200回以上の高水準な特性となり、絶縁伸びは150%以上の伸びが可能な高水準な特性となる。
なお、酸変性ポリオレフィンを採用することにより難燃剤、酸化防止剤等の添加剤の樹脂への取り込み性が向上し、摩耗特性、伸び特性の向上が期待できる。
また、臭素系難燃剤を30〜50質量部と難燃助剤を5〜20質量部とを組成構成とすることにより、「ISO6722の45度傾斜試験」を満足することができる、高水準な難燃性を達成することができる。なお、難燃剤として水酸化マグネシウムを用いる場合は、90質量部以上の添加が必要となるが、この場合、絶縁伸びの低下が著しくなるため適さない。
さらに、シラングラフトポリオレフィンに到達ゲル分率が75%以上となるように、シラン基をグラフトさせているため、このシラングラフトポリオレフィンを少なくとも60質量部以上使用することにより、高水準の架橋度(実際に生じるゲル分率が50%程度)を達成することができる。
本実施の形態のシラン架橋電線の製造方法により製造されたシラン架橋電線1は、上述した材料(a)〜(h)の組成構成を有するポリオレフィン系樹脂組成物がシラン架橋処理(水架橋処理)を経て最終的に得られる絶縁層3(シラン架橋ポリオレフィン系樹脂組成物)を有する。したがって、シラン架橋電線1は、金属導体2の断面積が5mm未満であっても、摩耗特性、難燃性、絶縁伸び、及び架橋度の特性をすべて所定の基準(高水準)を満足することができる。
本実施の形態では、金属導体2として銅を用いたため、絶縁層3となるポリオレフィン系樹脂組成物に(h)銅害防止剤を含有させているが、金属導体2として銅以外の金属を用いる場合、銅害防止剤を必要としないのは勿論である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 シラン架橋電線
2 金属導体
3 絶縁層

Claims (2)

  1. (イ)断面積が5mm未満の金属導体の外周に沿って絶縁層を被覆する工程と、
    (ロ)前記絶縁層に対しシラン架橋処理を実行することにより、前記金属導体及びシラン架橋処理が施された前記絶縁層とからなるシラン架橋電線を得る工程とを備えた、
    シラン架橋電線の製造方法であって、
    前記シラン架橋処理を行う前段階の絶縁層は、
    (a)シラン基がグラフトされた第1のポリオレフィン系樹脂:60〜90質量部と、
    (b)シラン基がグラフトされていない第2のポリオレフィン系樹脂:0.1〜40質量部と、
    (c)酸変性の第3のポリオレフィン系樹脂:0.1〜10質量部と、
    (d)臭素系難燃剤:30〜50質量部と、
    (e)難燃助剤:5〜20質量部と、
    (f)酸化防止剤:0.1〜5質量部と、
    (g)滑剤:0.1〜2質量部と、
    を含有する樹脂組成物を含み、
    前記第1〜第3ポリオレフィン系樹脂の質量部の合計が100となり、
    前記第1のポリオレフィン系樹脂は、HDPE(High Density Polyethylene)及びPP(Polypropylene)のうち少なくとも一つを含み、かつ、到達ゲル分率が75%以上になるようにシラン基がグラフトされ、
    前記第2のポリオレフィン系樹脂は、HDPE、PP及びLDPE(Low density Polyethylene)のうち少なくとも一つを含み、
    前記第3のポリオレフィン系樹脂は、LDPEを含むことを特徴とする、
    シラン架橋電線の製造方法。
  2. 請求項1記載のシラン架橋電線の製造方法で製造されたシラン架橋電線。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020058067A (ja) * 2019-12-20 2020-04-09 日立金属株式会社 同軸ケーブルおよびその製造方法

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