JP2014064085A - パッチアンテナ及び無線通信機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のパッチアンテナ110aは、円偏波アンテナとして動作するもので、誘電体112aの上面に沿って設けられた放射素子111a、この放射素子に電気的に接続された給電部材123a、及び前記誘電体の下面に沿って設けられた接地導体113aを有し、放射素子の上面は、電流経路を上下方向に屈曲又は湾曲させる起伏部を有している。これによって、アンテナの外形の縦横比を変更して小型化することが可能となると共に、パッチアンテナの円偏波特性の劣化を抑制できる。
【選択図】図1
Description
この場合、パッチアンテナをアンテナケースに合わせて長方形とすることも考えられるが、アンテナケースの縦横比が大きい場合には、アンテナケースの短辺側で放射素子の電流経路長さを十分に確保できず、円偏波特性を維持できなくなる虞もあった。
誘電体の上面に沿って設けられた放射素子、この放射素子に電気的に接続された給電部材、及び前記誘電体の下面に沿って設けられた接地導体を有し、円偏波アンテナとして動作するパッチアンテナにおいて、
放射素子の上面は、電流経路を上下方向に屈曲又は湾曲させる起伏部を有していることを特徴とする。
誘電体の上面に沿って設けられた放射素子、この放射素子に電気的に接続された給電部材、及び前記誘電体の下面に沿って設けられた接地導体を有し、前記放射素子の上面は、電流経路を上下方向に屈曲又は湾曲させる起伏部を有し、円偏波アンテナとして動作するパッチアンテナを備えたことを特徴とする。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るパッチアンテナの斜視図である。
このパッチアンテナ110aは、誘電体112aの上面に放射素子111aを、誘電体112aの下面に接地導体113aを備えている。
ここで、誘電体112aの水平面112a−1と傾斜面112a−2とは、特に限定はされないが、同じ面積となっている。そのため、平面視で、水平面112a−1の縦サイズの方が、傾斜面112a−2の縦サイズよりも大きくなっている。勿論、平面視で、水平面112a−1の縦サイズと、傾斜面112a−2の縦サイズとが同じとなるように誘電体112aを形成してもよい。この場合には、水平面112a−1の面積の方が、傾斜面112a−2の面積よりも小さくなる。
一方、同軸ケーブル120aの外部導体122aは接地導体113aに半田(図示せず)を介して電気的に接続されている。
なお、同軸ケーブル120aに代えて、同じく給電部材である給電ピンによって放射素子111aに給電するようにしてもよい。
図2は、図1のパッチアンテナ110aの放射素子111aを展伸した状態を示す図である。同図においては、説明の便宜上、放射素子110aの中心Oを通る横線をX軸、放射素子110aの中心Oを通る縦線をY軸としている。そして、X軸において、放射素子110aの中心Oより右の部分をX(+)、放射素子110aの中心Oより左の部分をX(−)とし、Y軸において、放射素子110aの中心Oより上の部分をY(+)、放射素子110aの中心Oより下の部分をY(−)としている。
第1の実施形態のパッチアンテナ110aの給電位置123aは、インピーダンス整合が図れ且つ右旋偏波アンテナとして機能するように、放射素子111aを展伸した状態で見た場合に、放射素子111aの中心Oからオフセットされた位置で、X(−)且つY(−)となる領域に設けられている。具体的には、放射素子111aの横方向の辺の共振周波数をf1、縦方向の辺の共振周波数をf2としたとき、受信周波数f0(=(f1−f2)/2))における位相差が90°となり、さらに、インピーダンス整合が取れた状態となるように各辺の長さと給電位置とを調整している。この給電位置123aは、放射素子111aを展伸した状態で見た場合に、放射素子111aの中心Oからオフセットされた位置で、X(+)且つY(+)となる領域に設けられていてもよい。
なお、ここでは、パッチアンテナ110aを右旋偏波アンテナとして機能させる場合を述べたが、左旋偏波アンテナとして機能させる場合には、放射素子111aを展伸した状態で見た場合に、放射素子111aの中心Oからオフセットされた位置で、X(+)且つY(−)となる領域又はX(−)且つY(+)となる領域に設ければよい。
すなわち、誘電体112aの上面は、後部側の水平面112a−1に対して前部側の傾斜面112a−2が下方に所定角度屈曲された形状であり、この誘電体112aの上面に沿って放射素子111aが形成されているので、放射素子111aの縦方向の辺を流れる電流の経路が、上面に屈曲のない放射素子の場合よりも長くなり、アンテナ外形の縦方向のサイズを小さくしても電流経路のバランスが取れて円偏波特性とすることができる。その結果、パッチアンテナ110aの小型化が実現できる。
ちなみに、放射素子の対向する1組の辺のそれぞれに切り込みを入れて当該辺のサイズを小さくした円偏波のパッチアンテナと比較すれば、切り込みを入れた場合には、切り込み長さが長くなると(電流が流れる幅が狭くなり)電流が流れにくくなるため、熱損失を生じてアンテナ特性の劣化が生じる虞があるが、このパッチアンテナ110aでは切り込みが存在しないため、そのような問題を生じることはない。この点は、以下の実施形態において同様である。
図4は、本発明の第2の実施形態に係るパッチアンテナの斜視図である。
このパッチアンテナ110bは、誘電体112bの上面に放射素子111bを、誘電体112bの下面に接地導体113bを備えている。この点では、このパッチアンテナ110bは第1の実施形態のパッチアンテナ110aと共通している。
ここで、傾斜面112b−1の面積と傾斜面112b−2の面積とについて言えば、同じ面積であっても、異なっていてもよい。
すなわち、誘電体112bの上面は、後部側では前方に向けて上向き傾斜を有する傾斜面112b−1、前部側では前方に向けて下向き傾斜を有する傾斜面112b−2であり、この誘電体112bの上面に沿って放射素子111bが形成されているので、放射素子111bの縦方向の辺を流れる電流の経路が、上面に屈曲のない放射素子の場合よりも長くなり、アンテナ外形の縦方向のサイズを小さくしても電流経路のバランスが取れて円偏波特性とすることができる。その結果、パッチアンテナ110bの小型化が実現できる。
図5は、本発明の第3の実施形態に係るパッチアンテナの斜視図である。
このパッチアンテナ110cは、誘電体112cの上面に放射素子111cを、誘電体112cの下面に接地導体113cを備えている。この点では、このパッチアンテナ110cは第1の実施形態のパッチアンテナ110aと共通している。
すなわち、誘電体112cの上面は正弦波状に湾曲した形状であり、この誘電体112cの上面に沿って放射素子111cが形成されているので、放射素子111cの縦方向の辺を流れる電流の経路が、上面に湾曲のない放射素子の場合よりも長くなり、アンテナ外形の縦方向のサイズを小さくしても電流経路のバランスが取れて円偏波特性とすることができる。その結果、パッチアンテナ110cの小型化が実現できる。
図6は、本発明の第4の実施形態に係るパッチアンテナの斜視図である。
このパッチアンテナ110dは、誘電体112dの上面に放射素子111dを、誘電体112dの下面に接地導体113dを備えている。この点では、このパッチアンテナ110dは第1の実施形態のパッチアンテナ110aと共通している。
すなわち、誘電体112dの上面は三角波状に屈曲した形状であり、この誘電体112dの上面に沿って放射素子111dが形成されているので、放射素子111dの縦方向を流れる電流の経路が、上面に屈曲のない放射素子の場合よりも長くなり、アンテナ外形の縦方向のサイズを小さくしても電流経路のバランスが取れて円偏波特性とすることができる。その結果、パッチアンテナ110dの小型化が実現できる。
図7は、本発明の第4の実施形態に係るパッチアンテナの斜視図である。
このパッチアンテナ110eは、誘電体112eの上面に放射素子111eを、誘電体112eの下面に接地導体113eを備えている。この点では、このパッチアンテナ110eは第1の実施形態のパッチアンテナ110aと共通している。
すなわち、誘電体112eの上面は鋸歯状に屈曲した形状であり、この誘電体112eの上面に沿って放射素子111eが形成されているので、放射素子111eの縦方向の辺を流れる電流の経路が、上面に屈曲のない放射素子の場合よりも長くなり、アンテナ外形の縦方向のサイズを小さくしても電流経路のバランスが取れて円偏波特性とすることができる。その結果、パッチアンテナ110eの小型化が実現できる。
図8は、本発明の第6の実施形態に係るパッチアンテナの斜視図である。
このパッチアンテナ110fは、誘電体112fの上面に放射素子111fを、誘電体112fの下面に接地導体113fを備えている。この点では、このパッチアンテナ110fは第1の実施形態のパッチアンテナ110aと共通している。
すなわち、誘電体112fの上面は屈曲した形状であり、この誘電体112fの上面に沿って放射素子111fが形成されているので、放射素子111fの縦方向の辺を流れる電流の経路が、上面に起伏のない放射素子の場合よりも長くなり、アンテナ外形の縦方向のサイズを小さくしても電流経路のバランスが取れて円偏波特性とすることができる。その結果、パッチアンテナ110fの小型化が実現できる。
図9(A)は実施形態の腕時計の平面図、図9(B)は実施形態の腕時計の一部を切欠いて示す側面図である。
この腕時計600は、指針式時計の6時及び12時の方向にバンド取付部601a,601bが付設された本体ケース601と、バンド取付部601a,601bに取り付けられたバンド602a,602bとを備えている。このうち本体ケース601とバンド取付部601a,601bは樹脂によって一体的に形成されている。そして、本体ケース601にはGPSモジュールが組み込まれている。
なお、放射素子111a〜111eの場合には、展伸状態で正方形又は長方形として2点給電方式としてもよい。要は、円偏波のパッチアンテナとして構成することである。
付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
<請求項1>
誘電体の上面に沿って設けられた放射素子、この放射素子に電気的に接続された給電部材、及び前記誘電体の下面に沿って設けられた接地導体を有し、円偏波アンテナとして動作するパッチアンテナにおいて、
放射素子の上面は、電流経路を上下方向に屈曲又は湾曲させる起伏部を有していることを特徴とするパッチアンテナ。
<請求項2>
前記誘電体は平面視で長方形であり、前記起伏部の稜線及び谷線は前記誘電体の長辺に平行となっていることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
<請求項3>
前記放射素子は展伸状態で長方形であり、前記放射素子の平面視上での長辺を上下方向に屈曲又は湾曲させるように前記起伏部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッチアンテナ。
<請求項4>
前記放射素子は、展伸状態で、正方形の対向する1組の角部に切欠きを形成した形状となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッチアンテナ。
<請求項5>
前記放射素子の上面は、電流経路の向きに周期的に起伏部を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のパッチアンテナ。
<請求項6>
請求項1から5のいずれか一項に記載のパッチアンテナを備えたことを特徴とする無線通信機器。
111a〜111g 放射素子
112a〜112f 誘電体
113a〜113f 接地導体
120a 同軸ケーブル
600 腕時計
Claims (6)
- 誘電体の上面に沿って設けられた放射素子、この放射素子に電気的に接続された給電部材、及び前記誘電体の下面に沿って設けられた接地導体を有し、円偏波アンテナとして動作するパッチアンテナにおいて、
放射素子の上面は、電流経路を上下方向に屈曲又は湾曲させる起伏部を有していることを特徴とするパッチアンテナ。 - 前記誘電体は平面視で長方形であり、前記起伏部の稜線及び谷線は前記誘電体の長辺に平行となっていることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
- 前記放射素子は展伸状態で長方形であり、前記放射素子の平面視上での長辺を上下方向に屈曲又は湾曲させるように前記起伏部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッチアンテナ。
- 前記放射素子は、展伸状態で、正方形の対向する1組の角部に切欠きを形成した形状となっていることを特徴とする請求項1又は2に記載のパッチアンテナ。
- 前記放射素子の上面は、電流経路の向きに周期的に起伏部を有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のパッチアンテナ。
- 請求項1から5のいずれか一項に記載のパッチアンテナを備えたことを特徴とする無線通信機器。
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