JP2014064084A - パッチアンテナ及び無線通信機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】一方向に向けて上面の高さサイズが増加するアンテナケース内に収納する場合でも、アンテナケース内のスペースを有効に活用でき、感度特性の向上が図れるパッチアンテナと、当該パッチアンテナを搭載する無線通信機器とを提供すること。
【解決手段】本発明のパッチアンテナ110は、誘電体111が一端部から他端部に向けて上面の高さサイズが増加するように傾斜面が形成され、この誘電体111の上面に沿って放射素子112が設けられている。これによって、一方向に向けて高さサイズが増加するアンテナケースにパッチアンテナを収納状態で実装する場合に、アンテナ体積を増加させることができ、パッチアンテナ110の感度特性の向上を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、パッチアンテナ及び無線通信機器に関する。
従来、腕時計型の無線端末においては、当該無線端末を装着する腕等からの影響によるアンテナ特性の劣化の問題がある。そこで、この種の無線端末においては、GND面に対して天頂方向に指向性を持ち、当該無線端末を装着する腕等からの影響を受けにくい性質を有するパッチアンテナが使用されてきている。このパッチアンテナは、誘電体と、誘電体の上面に沿って設けられた放射素子と、誘電体の下面に沿って設けられた接地導体とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、パッチアンテナは、一般的に、腕時計型の無線端末に組み込まれる他の電子部品と比較すると大きな容量を占める。そこで、腕時計型の無線端末においては、電子部品が密集し実装スペースが確保しにくい本体ケースにではなく、本体ケースに比べて実装スペースが確保しやすいバンド取付部に、パッチアンテナを実装することも行われている。
図12(A)は従来の腕時計の平面図、図12(B)は従来の腕時計の一部を切欠いて示す側面図である。
この腕時計600は、バンド取付部601a,601bが付設された本体ケース601と、バンド取付部601a,601bに取り付けられたバンド602a,602bとを備えている。このうち本体ケース601とバンド取付部601a,601bは樹脂によって一体的に形成されている。そして、本体ケース601には通信モジュールとして例えばGPS(Global Positioning System)モジュールが組み込まれている。
バンド取付部601a,601bは、平面視で、本体ケース601側からバンド602a,602b側に向けて幅が狭窄するように等脚台形状に形成されている。また、このバンド取付部601a,601bは、下面が本体ケース601と面一に形成され、厚さ(上面の高さ)サイズがバンド602a,602b側から本体ケース601側に向けて増加するように形成されている。そして、指針式腕時計における6時側に位置するバンド取付部601aはアンテナケースを構成し、このバンド取付部601aにはパッチアンテナ610が収納状態で実装されている。ここで、「収納状態」とは、パッチアンテナ610がバンド取付部601aからはみ出さないでしっかり収まっている状態を言う。
このパッチアンテナ610は、正四角柱の立体形状となっていて、平面視で正方形となっている。また、このパッチアンテナ610は、厚さ(上面の高さ)サイズが一定となるように形成されている。
特開2002−198725号公報
ところで、このパッチアンテナ610の辺サイズと厚さサイズは、バンド取付部601aのスペース内で最も小さい制約条件で決定される。すなわち、パッチアンテナ610の辺サイズは、バンド取付部601aにおいて幅サイズよりも小さい奥行きサイズ(本体ケース601とバンド602aとの間の距離)に合わせて決定され、パッチアンテナ610の厚さサイズは、バンド取付部601aの最小高さサイズに合わせて決定される。
そのため、バンド取付部601aの奥行きサイズ及び最小高さサイズが小さいと、その奥行きサイズ及び最小高さサイズに合わせてパッチアンテナ610を小型化せざるを得ず、アンテナ体積が小さくなり、十分な感度特性(アンテナ利得)が得られない場合があった。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、一方向に向けて上面の高さサイズが増加するアンテナケース内に収納する場合でも、アンテナケース内のスペースを有効に活用でき、感度特性の向上が図れるパッチアンテナと、当該パッチアンテナを搭載する無線通信機器とを提供することを目的としている。
本発明のパッチアンテナは、一端部から他端部に向けて上面の高さサイズが増加するように傾斜面が形成された誘電体と、
前記誘電体の上面に沿って設けられた放射素子と、
前記誘電体の下面に配置された接地導体と、
前記放射素子に電気的に接続された給電部材と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の無線通信機器は、
一方向に向けて上面の高さサイズが増加するアンテナケースと、
一端部から他端部に向けて上面の高さサイズが増加するように傾斜面が形成された誘電体、前記誘電体の上面に沿って設けられた放射素子、前記誘電体の下面に配置された接地導体、及び、前記放射素子に電気的に接続された給電部材を有するパッチアンテナと、
を備え、
前記アンテナケースの高さサイズの増加方向と前記パッチアンテナの高さサイズの増加方向とが合致するように、前記アンテナケースに前記パッチアンテナを収納状態で実装したことを特徴とする。
本発明によれば、一方向に向けて高さサイズが増加するアンテナケースにパッチアンテナを収納状態で実装する場合、アンテナケースの上面の高さサイズの増加方向とパッチアンテナの上面の高さサイズの増加方向とを合致させることにより、アンテナ体積を増加させることができるので、パッチアンテナの感度特性の向上を図ることができる。
図1(A)は実施形態の腕時計の平面図、図1(B)は実施形態の腕時計の一部を切欠いた状態を示す側面図である。 図1の腕時計のパッチアンテナを示す斜視図である。 図2のパッチアンテナの実装構造を示す側面図である。 従来のパッチアンテナのシミュレーションモデルを示す斜視図である。 図4のパッチアンテナのシミュレーションモデルの放射パターンを示す図である。 図2のパッチアンテナのシミュレーションモデルの放射パターンを示す図である。 本発明のパッチアンテナの第1の変形例を示す斜視図である。 図7のパッチアンテナのシミュレーションモデルの放射パターンを示す図である。 本発明のパッチアンテナの第2の変形例を示す斜視図である。 本発明のパッチアンテナの第3の変形例を示す斜視図である。 本発明のパッチアンテナの第4の変形例を示す斜視図である。 図12(A)は従来の腕時計の平面図、図12(B)は従来の腕時計の一部を切欠いた状態を示す側面図である。
以下、図面に基づいて、本発明を実施するための形態を具体的に説明する。なお、本実施形態では、無線通信機器が通信機能を備える腕時計である場合を例として説明するが、無線通信機器は、腕時計に限定されない。
図1(A)は腕時計の平面図、図1(B)は腕時計の一部を切欠いて示す側面図である。
この腕時計100は、指針式時計における6時及び12時の方向にバンド取付部101a,101bが付設された本体ケース101と、バンド取付部101a,101bに取り付けられたバンド102a,102bとを備えている。このうち本体ケース101とバンド取付部101a,101bは樹脂によって一体的に形成されている。そして、本体ケース101には通信モジュールが組み込まれている。通信モジュールは、例えばGPS等の円偏波の電波を受信するものである。
この腕時計100のバンド取付部101a,101bは、平面視で、本体ケース101側からバンド102a,102b側に向けて幅が狭窄するように等脚台形状に形成されている。また、このバンド取付部101a,101bは、下面が本体ケース101と面一に形成され、厚さ(上面の高さ)サイズがバンド102a,102b側から本体ケース101側に向けて増加するように形成されている。つまり、バンド取付部101a,101bの上面は、バンド102a,102b側から本体ケース101側に向けて上向き傾斜を有する傾斜面となっている。そして、この2つのバンド取付部101a,101bのうち6時側(指針式時計における6時側)に位置するバンド取付部101aはアンテナケースを構成し、このバンド取付部101aにはパッチアンテナ110が収納状態で実装されている。ここで、「収納状態」とは、パッチアンテナ110がバンド取付部101aからはみ出さないでしっかり収まっている状態を言う。
図2はパッチアンテナの斜視図、図3は図2のパッチアンテナの実装構造を示す側面図である。なお、図2にはパッチアンテナのサイズの一例が付記されているが、本実施形態のパッチアンテナは当該サイズに限定されるものではないことは勿論である。
このパッチアンテナ110の誘電体111は、平面視で正方形となっている。また、このパッチアンテナ110は、側面視で、厚さ(上面の高さ)サイズが一端側から他端側に向けて増加するように形成されている。つまり、パッチアンテナ110の上面は、一端側から他端側に向けて上向き傾斜を有する傾斜面となっている。
このパッチアンテナ110は、誘電体111と、誘電体111の上面に沿って設けられた放射素子112と、誘電体111の下面に沿って設けられた接地導体113とを備えている。
ここで、誘電体111は、例えばセラミックを材料に構成されている。また、この誘電体111は、側面視で、厚さ(上面の高さ)サイズが一端側から他端側に向けて増加するように形成されている。つまり、誘電体111の上面は、一端側から他端側に向けて上向き傾斜を有する傾斜面111aとなっている。そして、この傾斜面111aは、当該傾斜面111aに直交する方向から見た場合、長方形となっている。
放射素子112は、誘電体111の傾斜面111aに直交する方向から見た場合、正方形の対向する1組の角部に切欠きを形成した形状となっている。この放射素子112は、例えば所定厚さの銀箔、金属板又は金属膜等で構成されている。この放射素子112は、誘電体111の傾斜面111aの上面に沿って厚さ一定に形成されている。その際、放射素子112は、主たる4つの辺のそれぞれが誘電体111の傾斜面111aの4つの辺のそれぞれと1対1で対向し、この対向する辺同士が互いに平行となるように誘電体111の傾斜面111aに形成されている。
接地導体113は、平面視で誘電体111よりも大きな形状となっている。この接地導体113は、例えば所定厚さの銀箔、金属板又は金属膜等で構成されるが、ここでは金属板によって構成されている。なお、この接地導体113は、誘電体111の同軸ケーブル120の設置場所を除く全面だけに形成されていてもよい。また、接地導体113の下側にさらに他の接地導体を配置し、接地導体113を当該他の接地導体を介して接地するような構造としてもよい。
そして、この接地導体113と誘電体111とを貫通するように給電部材である同軸ケーブル120が配置されている。この同軸ケーブル120の芯線(内部導体)121は放射素子112に半田(図示せず)を介して電気的に接続されている。この場合の放射素子112への接続位置(給電位置)はインピーダンス整合が図れ、且つ、円偏波を受信するために90°の位相差を持った直交する電流を放射素子112上に流すことができる位置である。符号120aは給電位置を示している。
一方、同軸ケーブル120の外部導体122は接地導体113に半田(図示せず)を介して電気的に接続されている。
なお、ここでは、放射素子112を正方形の対向する1組の角部に切欠きを設けた形状として1点給電方式を採用しているが、放射素子112を長方形として1点給電方式を採用してもよいし、放射素子112を長方形又は正方形としてハイブリッド線路を介しての2点給電方式を採用してもよい。要は、円偏波のパッチアンテナ110として構成することである。
また、同軸ケーブル120に代えて、同じく給電部材である給電ピンによって放射素子112に給電するようにしてもよい。
このように構成されたパッチアンテナ110は、図1(B)に示すように、厚さ(上面の高さ)サイズの増加方向がバンド取付部101aの厚さ(上面の高さ)サイズの増加方向に合致するようにバンド取付部101aに収納状態で実装される。なお、バンド取付部101aにおいては、パッチアンテナ110の保護のために、パッチアンテナ110の上方は電波透過性の樹脂によって被覆されていることが好ましい。
以上のように構成された腕時計100によれば次のような効果が得られる。
すなわち、バンド取付部101aにパッチアンテナ110が収納状態で実装されていることから、バンド取付部101aの上面からパッチアンテナ110がはみ出すことがないのでデザイン性を損なうことがなく、しかも、バンド取付部101aの上面の高さサイズの増加方向とパッチアンテナ110の上面の高さサイズの増加方向とを合致させることによって、バンド取付部101a内の空きのスペースを有効に活用できると共に、上面の高さサイズが一定の従来のパッチアンテナをアンテナケースに収納状態で実装した場合と比較して、アンテナ体積を大きくすることができるので、感度特性(アンテナ利得)の向上を図ることができる。また、バンド取付部101aの上面とパッチアンテナ110の上面との空きのスペースが小さくなることから、パッチアンテナ110が外部から視認できるときでも、デザイン性を損なうことがなくなる。
このうち、感度特性(アンテナ利得)の向上の効果を確認するために、電磁界シミュレーションでGPS受信アンテナの性能評価を行った。
図4は、従来のパッチアンテナ610のシミュレーションモデルをサイズと共に示している。
このパッチアンテナ610のシミュレーションモデルは四角柱の立体形状を有している。このパッチアンテナ610のシミュレーションモデルの誘電体611の厚さサイズは2mmと一定で、誘電体611の縦サイズは12mm、横サイズは12mm、放射素子612の縦サイズは10mm、横サイズは10mmとなっている。このうち、放射素子612は、正方形の対向する1組の角部に切欠きを形成した形状となっていて、主たる4つの辺が誘電体611の4つの辺と1対1で対向し、この対向する辺同士が互いに平行となるように誘電体611の上面に形成されている。このサイズのパッチアンテナでは、通常、比誘電率が90〜95程度であるので、ここでは比誘電率を93とし、周波数を1.575GHzとした。なお、同図において符号613は上記接地導体113に相当する接地導体を、符号620aは給電位置をそれぞれ示している。
図5は、このパッチアンテナ610のシミュレーションモデルの右旋偏波のアンテナの放射パターンを示している。このパッチアンテナ610のシミュレーションモデルによれば、GND面に対して垂直な方向(接地導体613の上面に垂直な方向)つまり天頂方向のアンテナ利得は−5.7dBicであった。
一方、本実施形態のパッチアンテナ110のシミュレーションモデルとして、図2に付記したサイズのものを使用し、シミュレーションによる性能評価を行った。このパッチアンテナ110のシミュレーションモデルの誘電体111の厚さサイズは最小2mm、最大4mmで上面が一定の傾きを有し、誘電体111の縦サイズは12mm、横サイズは12mm、放射素子112の縦サイズは10mm、横サイズは10mmである。そして、比誘電率を76とし、周波数を1.575GHzとした。
図6は、このパッチアンテナ110のシミュレーションモデルにおける右旋偏波のアンテナの放射パターンを示している。このパッチアンテナ110のシミュレーションモデルのGND面に対して垂直な方向(接地導体113の上面に垂直な方向)つまり天頂方向のアンテナ利得は−3.9dBicで、従来のパッチアンテナ610のシミュレーションモデルに対して1.8dBの利得増加が確認できた。
以上では、誘電体の平面積を従来のパッチアンテナ610と同一とし且つ上面を傾斜させたパッチアンテナ110とした場合に得られる効果を述べたが、別の角度から見た場合の効果として、放射面の面積(誘電体の放射素子が形成されている面の面積)を従来のパッチアンテナ610と同一とし且つ上面を傾斜させたパッチアンテナ110とした場合には、誘電体111の一辺のサイズを小さくできるという効果が挙げられる。
例えば、正四角柱の立体形状を有する従来のパッチアンテナ610の誘電体611の放射面の縦サイズを縦12mm、横サイズを12mmとすれば、当該パッチアンテナ610の誘電体611をGND面へ投影したときの縦サイズは12mm、横サイズは12mmとなる。
一方、従来のパッチアンテナ610の放射面と同一の面積の放射面を有するパッチアンテナ110では、誘電体111の上面(放射面)が傾斜面111aとなっているため、当該パッチアンテナ110の誘電体111の放射面をGND面へ投影したときの縦サイズは11.8mm、横サイズは12mmの長方形となる。
その結果、上面を傾斜させたパッチアンテナ110では、放射面の面積が同一である従来のパッチアンテナ610に比較して、縦サイズを0.2mmだけ小さくすることができる。
(第1の変形例)
図7は、本発明のパッチアンテナの第1の変形例を示している。この図7にはこの第1の変形例のパッチアンテナのサイズの一例が示されているが、この第1の変形例のパッチアンテナは当該サイズに限定されるものではないことは勿論である。
この第1の変形例のパッチアンテナ210は、誘電体211の上面が、一端側から他端側に向けて上向き傾斜を有する傾斜面211aとなっている。また、この第1の変形例のパッチアンテナ210は、誘電体211の横サイズが誘電体211の縦サイズよりも大きく、また、放射素子212は、当該放射素子212の上面に直交する方向から見た場合、縦長の長方形の対向する1組の角部に切欠きを形成した形状となっている。なお、図7において符号220aは給電位置を示している。
このような構造のパッチアンテナ210は、アンテナケースの上面の傾斜方向に直交する方向に実装スペースを拡張できる場合に有利である。例えば、図1のバンド取付部101aにおいては、上面の傾斜方向に直交する方向に空きのスペースが存在している。このような場合に、パッチアンテナ210を上記構造とすることで、アンテナ体積を増加し、感度特性(アンテナ利得)を向上させることができる。また、放射素子212の面積を大きくすることで、アンテナ体積が同じでも、さらなるアンテナ利得の向上が図れる。
このアンテナ利得の向上の点を確認すべく、パッチアンテナ210のシミュレーションモデルとして、図7に付記したサイズのものを使用し、電磁界シミュレーションによる性能評価を行った。
この第1の変形例のパッチアンテナ210のシミュレーションモデルの誘電体211の厚さサイズは最小で2mm、最大で4mmである。そして、誘電体211の縦サイズは12mm、横サイズは18mmである。また、放射素子212はほぼ長方形となっており、傾斜面に沿った縦サイズは11mm、横サイズは10mmである。
このパッチアンテナ210のシミュレーションモデルを、従来のパッチアンテナ610のシミュレーションモデルの場合と比較すると、誘電体211の縦サイズは同じで、誘電体211の横サイズは6mm大きくなっている。また、放射素子212はほぼ長方形で、横サイズは同じで、縦サイズは1mm大きくなっている。ここで、放射素子212の縦横サイズは傾斜面211aに沿ったサイズである。
次に、放射素子212の面積を大きくする際の留意点について述べる。
アンテナに誘電体が組み込まれた場合、アンテナの共振周波数をf0、誘電体の実効誘電率をεeとすれば、共振周波数に対応する放射素子の一辺の長さM0は、M0=c/(2×f0×√(εe))の関係式で表される。ここでcは光速である。
したがって、放射素子の面積を大きくする場合、放射素子の一辺の長さは、共振周波数に対するモード条件を満たしつつ、放射素子が誘電体の傾斜面からはみ出さないようにする必要がある。ただし、誘電体211の横サイズは,縦サイズよりも長くなっているため,放射素子に対する実効誘電率は,横方向の方が縦方向よりも大きくなり,放射素子一辺の長さは横方向の方が縦方向よりも短くなる。
この第1の変形例のパッチアンテナ210のシミュレーションモデルでは、放射素子212が誘電体211の傾斜面211aからはみ出さないように、アンテナの誘電体比誘電率(εa)を、従来のパッチアンテナ610のシミュレーションモデルの誘電体比誘電率(εb)よりも小さく設定している。具体的には、アンテナの誘電体比誘電率(εa)を76としている。
図8は、このパッチアンテナ210のシミュレーションモデルにおける右旋偏波のアンテナの放射パターンを示している。
このパッチアンテナ210のシミュレーションモデルにおける放射素子212はGND面に対して傾斜しているにも拘わらず、従来のパッチアンテナ610のシミュレーションモデルの場合と同様に、GND面に対して天頂方向で利得が最大となっている。この場合のパッチアンテナ210のシミュレーションモデルの天頂方向のアンテナ利得は、−2.7Bicで、厚み2mmの従来のパッチアンテナ610のシミュレーションモデルに対して3.0dBの利得増加となることが確認された。
(第2の変形例)
図9は、本発明のパッチアンテナの第2の変形例を示している。この図9にはこの第2の変形例のパッチアンテナのサイズの一例が示されているが、この第2の変形例のパッチアンテナは当該サイズに限定されるものではないことは勿論である。
この第2の変形例のパッチアンテナ310は、誘電体311において、誘電体311の厚さサイズが小さい箇所と厚さサイズが大きい箇所とで実効誘電率が異なる点を考慮し、誘電体311の厚さサイズが小さい箇所では厚さサイズが大きい箇所に比べて誘電体311の幅を大きくしたもので、誘電体311は平面視で等脚台形状となっている。なお、図9において、放射素子312は上記パッチアンテナ110の放射素子112に、接地導体313は上記パッチアンテナ110の接地導体113にそれぞれ相当している。また、図9において符号320aは給電位置を示している。
このパッチアンテナ310によれば、誘電体311の厚さサイズが小さい箇所と厚さサイズが大きい箇所とで実効誘電率がほぼ同じとなるように微調整を行うことで、誘電体311の厚さサイズが小さい箇所と厚さサイズが大きい箇所とで波長短縮効果を実質的に同一なものとしている。
(第3の変形例)
図10は、本発明のパッチアンテナの第3の変形例を示している。この図10にはこの第3の変形例のパッチアンテナのサイズの一例が示されているが、この第3の変形例のパッチアンテナは当該サイズに限定されるものではないことは勿論である。
この第3の変形例のパッチアンテナ410は、第2の変形例のパッチアンテナ310の誘電体311が平面視で等脚台形状となっているのに対して、誘電体411が不等脚台形状で一方の脚が平行な1組の辺に対して直角となっている点、長方形の放射素子412の短辺が、誘電体411の平行な1組の辺に対して平行となっていることである。なお、図10において、接地導体413は上記パッチアンテナ110の接地導体113に相当している。また、図10において符号420aは給電位置を示している。
このパッチアンテナ410によれば、誘電体411の厚さサイズが小さい箇所と厚さサイズが大きい箇所とで実効誘電率がほぼ同じとなるように微調整を行うことで、上記パッチアンテナ310と同様に、誘電体411の厚さサイズが小さい箇所と厚さサイズが大きい箇所とで波長短縮効果を実質的に同一なものとしている。
(第4の変形例)
図11は、本発明のパッチアンテナの第4の変形例を示している。この図11にはこの第4の変形例のパッチアンテナのサイズの一例が示されているが、この第4の変形例のパッチアンテナは当該サイズに限定されるものではないことは勿論である。
この第4の変形例のパッチアンテナ510は、誘電体511の上面が、一端側から他端側に向けて上向き傾斜を有する傾斜面511aとなっている。また、この第4の変形例のパッチアンテナ510は、誘電体511の横サイズが誘電体511の縦サイズよりも大きく、また、放射素子512は、当該放射素子512の上面に直交する方向から見た場合、放射素子512の縦方向の向かい合う一対の辺に、スリット514を設けることにより、正方形に沿った形状とすることができる。なお、図11において符号520aは給電位置を示している。ここで、「正方形に沿った形状」とは、放射素子512が完全に正方形の場合と、この第4の変形例のように、放射素子512の主たる4つの辺が一の正方形の各辺に沿って延在して場合とを含む。
このような構造のパッチアンテナ510は、アンテナケースの上面の傾斜方向に直交する方向に実装スペースを拡張できる場合に有利である。また、放射素子512の形状を正方形にすることで、円偏波を受信するために丁度90°の位相差を持った直交する電流を放射素子512上に流すことができる。さらに、放射素子512の面積を大きくすることで、アンテナ体積が同じでも、さらなるアンテナ利得の向上が図れる。
以上、本発明の実施形態等について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されるものでなく、種々の変形が可能である。
例えば、上記第1〜第3の変形例によれば、放射素子212,312,412の形状を長方形の対向する1組の角部を切欠いた形状としたが、正方形の対向する1組の角部を切欠いた形状としてもよい。さらには、上記第4の変形例の放射素子512を切欠きのないものとしてもよい。ただし、円偏波パッチアンテナとするためには、必要に応じて給電方式や給電位置を変更する必要がある。
また、上記実施形態では,腕時計へのアンテナ搭載について述べたが、デジタルカメラ、スマートフォン、小型のカー ナビゲーション装置(PND(Personal Navigation Device))その他の無線通信機器へのアンテナ搭載にも適用できる。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。
付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
一端部から他端部に向けて上面の高さサイズが増加するように傾斜面が形成された誘電体と、
前記誘電体の上面に沿って設けられた放射素子と、
前記誘電体の下面に配置された接地導体と、
前記放射素子に電気的に接続された給電部材と、
を有することを特徴とするパッチアンテナ。
<請求項2>
前記誘電体は、平面視で、前記一端部及び前記他端部の辺が長辺となるように長方形となっていることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
<請求項3>
前記放射素子は、その形状を正方形に沿った形状とし、前記傾斜面の傾斜方向に沿う前記放射素子の一対の辺に相対向する他の辺に対応する部分に向けて延びる少なくとも1本のスリットを対称に備えることを特徴とする請求項2に記載のパッチアンテナ。
<請求項4>
前記誘電体は、平面視で、前記一端部から前記他端部に向けて幅が狭窄するように台形状となっていることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
<請求項5>
請求項1から4いずれか一項に記載のパッチアンテナと、
一方向に向けて高さサイズが増加するアンテナケースと、
を備え、
前記アンテナケースの高さサイズの増加方向と前記パッチアンテナの高さサイズの増加方向とが合致するように、前記アンテナケースに前記パッチアンテナを収納状態で実装したことを特徴とする無線通信機器。
<請求項6>
本体ケースと、
前記本体ケースにバンドを取り付けるためのバンド取付部と、を備え、
前記バンド取付部は前記アンテナケースを構成していることを特徴とする請求項5に記載の無線通信機器。
100 腕時計
101 本体ケース
101a,101b バンド取付部
102a,102b バンド
110 パッチアンテナ
111 誘電体
112 放射素子
113 接地導体
210 パッチアンテナ
211 誘電体
212 放射素子
310 パッチアンテナ
311 誘電体
312 放射素子
313 接地導体
410 パッチアンテナ
411 誘電体
412 放射素子
413 接地導体
510 パッチアンテナ
511 誘電体
512 放射素子
513 接地導体
514 スリット

Claims (6)

  1. 一端部から他端部に向けて上面の高さサイズが増加するように傾斜面が形成された誘電体と、
    前記誘電体の上面に沿って設けられた放射素子と、
    前記誘電体の下面に配置された接地導体と、
    前記放射素子に電気的に接続された給電部材と、
    を有することを特徴とするパッチアンテナ。
  2. 前記誘電体は、平面視で、前記一端部及び前記他端部の辺が長辺となるように長方形となっていることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
  3. 前記放射素子は、その形状を正方形に沿った形状とし、前記傾斜面の傾斜方向に沿う前記放射素子の一対の辺に相対向する他の辺に対応する部分に向けて延びる少なくとも1本のスリットを対称に備えることを特徴とする請求項2に記載のパッチアンテナ。
  4. 前記誘電体は、平面視で、前記一端部から前記他端部に向けて幅が狭窄するように台形状となっていることを特徴とする請求項1に記載のパッチアンテナ。
  5. 請求項1から4いずれか一項に記載のパッチアンテナと、
    一方向に向けて上面の高さサイズが増加するアンテナケースと、
    を備え、
    前記アンテナケースの高さサイズの増加方向と前記パッチアンテナの高さサイズの増加方向とが合致するように、前記アンテナケースに前記パッチアンテナを収納状態で実装したことを特徴とする無線通信機器。
  6. 本体ケースと、
    前記本体ケースにバンドを取り付けるためのバンド取付部と、を備え、
    前記バンド取付部は前記アンテナケースを構成していることを特徴とする請求項5に記載の無線通信機器。
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