次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。まず図1、図2を参照して、部品挿入装置1の全体構成を説明する。部品挿入装置1は、アキシャル部品のリードを挿入ヘッドによって基板に形成された挿入孔に挿入することにより、このアキシャル部品を基板に実装する機能を有するものである。
図1において基台1aの手前側には、上流側(図1において左側)より、搬入コンベア2A、位置決めコンベア2B、搬出コンベア2Cが、X方向(基板搬送方向)に直列に配設されている。搬入コンベア2Aは上流側装置から供給された部品挿入対象の基板3を受け取って下流側へ搬送する。位置決めコンベア2Bは搬入コンベア2Aから受け取った基板3を部品挿入作業位置まで搬送し、XYテーブル機構(図示省略)によりXY方向に位置決めして保持する。搬出コンベア2Cは部品挿入作業後の基板3を位置決めコンベア2Bから受け取って下流側装置へ受け渡す。搬入コンベア2A、位置決めコンベア2B、搬出コンベア2Cは、部品挿入対象の基板3を搬送して位置決め保持する基板搬送機構2を構成する。
基板搬送機構2の側方には、挿入対象のアキシャル部品7(以下、単に「部品7」と略記する。)を供給する部品供給機構4および供給された部品7を装置内で搬送する部品搬送機構8が配設されている。部品供給機構4は、複数の部品フィーダ5(部品供給装置)を所定の配列ピッチpでX方向に並列した構成となっている。それぞれの部品フィーダ5は、部品搬送機構8を構成する部品搬送パレット10に、部品本体7aから軸方向の両側にリード7bが延出した形状の部品7を複数の部品7のリード7bの両端部をテープ6aによって保持したテーピング部品連6から切り出された垂直姿勢の個片部品の形態で、受け取り/受け渡し位置[P1]において供給する。
なお、受け取り/受け渡し位置[P1]は、部品フィーダ5についてみれば部品搬送パレット10に部品7を受け渡す受け渡し位置[P1]であり、部品搬送パレット10についてみれば部品フィーダ5から部品7を受け取る受け取り位置[P1]である。
図2を参照して、部品挿入装置1への部品フィーダ5の取り付けについて説明する。図2(a)、図2(b)は部品フィーダ5を取り付けた状態、部品フィーダ5を取り外した状態をそれぞれ示している。図2(a)に示すように、部品フィーダ5は、基台1a上に配設されたフィーダベース13に取り付けられる。部品フィーダ5の下端部には、部品挿入装置1に設けられたフィーダベース13に所定の配列ピッチで取り付けるための取り付け部として機能する位置合わせピン5a、5bが凸設されている。フィーダベース13に凹設された取付け孔13a、および取付け溝13bに位置合わせピン5a、5bをそれぞれ嵌合させ、クランプ部材13cによって位置合わせピン5aをクランプすることにより、部品フィーダ5はフィーダベース13に位置合わせされて固着される。
フィーダベース13の上面に設けられた凹部13d内には、往復動駆動源であるシリンダ14が水平姿勢で配置されており、シリンダ14の進退軸14aには駆動結合部14bが結合されている。部品フィーダ5がフィーダベース13に取り付けられた状態では、駆動結合部14bが後述するリンク機構を駆動するための駆動係合部5cと係合する。シリンダ14を駆動して、駆動係合部5cを水平方向に往復動させる(矢印c)ことにより部品フィーダ5が作動し、受け渡し位置[P1]において部品搬送パレット10に部品7を受け渡すことができる。
また部品フィーダ5に設けられた信号端子5dがフィーダベース13に付設されたコネクタ13eに嵌合することにより、部品フィーダ5と部品挿入装置1の本体との間の電気的な信号授受が可能となる。そして図2(b)に示すように、取付け孔13aと位置合わせピン5a、5bと取付け孔13a、13b、信号端子5dとコネクタ13eとの嵌合を離脱させることにより、部品フィーダ5はフィーダベース13から取り外される。
図1において部品搬送機構8は、部品搬送パレット10および部品搬送パレット10を搬送するパレット搬送部より構成され、部品搬送パレット10をパレット搬送部によって搬送することにより、部品フィーダ5から受け渡された部品7を基板3上に搬送する。パレット搬送部は、部品供給機構4の両端部に配置された第1プーリ11A、第3プーリ11Cおよび位置決めコンベア2Bに保持された基板3の上方に位置する第2プーリ11Bの3つのプーリに、複数の部品搬送パレット10が装着された無端の環状帯であるベルト9を調帯した構成となっている。
駆動プーリである第1プーリ11Aを回転駆動することにより(矢印a)、ベルト9はこれらのプーリの廻りに循環移動する(矢印b)。これにより、ベルト9に装着された部品搬送パレット10は、受け取り位置[P1]において部品供給機構4の部品フィーダ5から部品7を受け取った後に第1プーリ11Aの廻りを周回して、位置決めコンベア2Bに保持された基板3の上方に移動する。このベルト9の循環移動において、ベルト9を部品フィーダ5の配列ピッチpに対応した所定ピッチでピッチ送りすることが可能となっており、これによりそれぞれの部品フィーダ5に位置合わせされた部品搬送パレット10に、部品7を受け渡すことができる。
基板3上において、第2プーリ11Bを周回した位置にある部品搬送パレット10に隣接する位置には、部品挿入機構12が配設されている。部品挿入機構12は、受け渡し位置[P2]において部品搬送機構8の部品搬送パレット10から受け渡された部品7のリード7bを、基板3に形成された挿入孔3aのピッチに合わせて成形して挿入する。基板3の下面側において部品挿入機構12に対応した位置には、クリンチ機構74(図14参照)が配設されている。クリンチ機構74は、部品挿入機構12によって挿入されて基板3の裏面側に突出したリード7bをクリンチ部材によって折曲げるクリンチ動作を行う。
次に図3を参照して、部品搬送パレット10の構成および機能を説明する。図3(a)に示すように、部品搬送パレット10は、背面に連結部材15が結合された板状部材を垂直姿勢で配設したパレット本体部10aに、複数の把持部17を垂直方向に所定の間隔で隔てて設けた構成となっている。把持部17は垂直姿勢のアキシャル部品7のリード7bの把持および把持解除が可能な機能を有するものであり、少なくとも1対がパレット本体部10aに設けられる。すなわち部品搬送パレット10は、部品フィーダ5の部品送り部から受け渡された垂直姿勢の部品7のリード7bを複数箇所で把持可能となっている。
本実施の形態に示す例では、垂直方向に第1の1で隔てられて対をなす第1の把持部17Aと、第1の間隔D1よりも大きい第2の間隔D2で隔てられて対をなす第2の把持部17Bとを有する構成となっている。これにより、単一種類の部品搬送パレット10を、リード7bの長さが異なる複数種類の部品7を対象として使用することが可能となっている。
パレット本体部10aは、パレット搬送部を構成しピッチ送り動作を行うベルト9に所定のピッチで取り付けられており、ベルト9によってパレット本体部10aが移動する際には、図1に示す循環移動経路に沿って設けられたガイド部材16に倣って連結部材15が移動し、部品搬送パレット10は所定の移動経路で移動する。これにより部品搬送パレット10は、受け取り位置[P1]において部品フィーダ5による部品供給動作により部品7を受け取って把持部17によって把持し、また受け渡し位置[P2]において部品挿入機構12による部品受け入れ動作により把持部17による把持を解除して、部品7を部品挿入機構12に受け渡す。
次に、把持部17の構成およびリード7bの把持機能について説明する。図3(b)に示すように、把持部17は、パレット本体部10aに固着されて水平方向に延出した固定部17aと、リード7bの外周面に当接して固定部17aとの間で挟み込む把持片17bおよび把持片17bをパレット本体部10a側から付勢する把持バネ17eを備えている。さらに把持片17bは、固定部17aに重なるように延出して設けられた軸支部17cおよび軸支ピン17dを介して固定部17aに軸支されており、把持片17bは軸支ピン17d廻りの回動が許容されている。したがって把持バネ17e(付勢機構)によって把持片17bを付勢することにより、把持片17bは、部品7の把持部17への出し入れ方向(矢印d1)に対して直交する方向(矢印d2)に固定部17aに対して付勢される。
固定部17a、把持片17bはいずれも挟み込み面の先端部がテーパカットされており、矢印d1方向からリード7bを挟み込み面に押し込むことにより、リード7bは挟み込み面に挟まれるとともに把持バネ17eの付勢力によって固定部17aに押し付けられ、これにより把持部17によって把持される。また把持部17に把持された状態のリード7bを保持して把持バネ17eの付勢力を上回る力で矢印d1方向に引き出すことにより、把持部17によるリード7bの把持解除が可能となる。
すなわち、部品フィーダ5からテーピング部品連6から分離された個片の部品7を受け取る受取り位置[P1]においては、部品フィーダ5に備えられた部品送り部による部品供給動作によってリード7bが押し込まれて、把持部17によって把持される。これにより部品搬送パレット10は、図3(c)に示すように、1つの部品本体7aから両側に延出したリード7bの端部に、テープ6aが切断された切断テープ片6a*が残留した状態の、部品7を受け取る。また部品挿入機構12への部品7の受け渡し位置[P2]においては、把持部17に把持された状態の部品7を、部品挿入機構12が備えた部品保持ヘッド71の保持チャック72により保持して引き出すことによって、当該部品7の把持を解除する。
部品フィーダ5から受け取った個片の部品7を保持して、部品挿入機構12に受け渡す部品搬送パレット10を上述構成とすることにより、従来技術においては搬送中の部品落下を防止するために必要とされた部品把持のための駆動機構を設けることなく、部品搬送パレット10によって部品7を把持することができる。したがって部品搬送パレット10の構成を簡略化するとともに、装置コストの低減を図ることが可能となっている。
次に、図4,図5,図6を参照して、部品フィーダ5の構成を説明する。図4は、部品フィーダ5の外形形状を形成する垂直なベースプレート20において、部品7を部品搬送パレット10に供給するための部品送り部を構成する駆動リンク機構が配設された駆動面20cを、図5,図6は駆動面20cの反対面、すなわち供給対象のテーピング部品連6が装着される部品装着面20dをそれぞれ示している。なお以下の記載において、部品搬送パレット10へ部品7を供給する部品送り方向を前方、その反対方向を後方と定義している。
図4において、ベースプレート20の下端部は図3に示す位置合わせピン5a、5b、信号端子5dが設けられた基部20aとなっており、ベースプレート20の上端部にはハンドリング用の把持桿21が立設されている。ベースプレート20の駆動面20cには、第1のカムプレート22、第2のカムプレート28、第3のカムプレート33が配設されており、さらに第3のカムプレート33には第4のカムプレート35が配設されている。第1のカムプレート22には水平方向に2つのカム溝23、25が形成されており、第1のカムプレート22の下端部は部分的に下方に延出して、駆動結合部14bが嵌合する嵌合部22aが設けられた駆動係合部5c(図2参照)となっている。水平直線状のカム形状を有するカム溝23には、ベースプレート20に固着された2つのガイド部材24が嵌合しており、これにより第1のカムプレート22はカム溝23の範囲内で水平方向に往復動が自在となっている。
両側の前端部25a、後端部25cが水平な水平部25bから上方に変位した形状のカム形状を有するカム溝25には、軸支ピン26aによって軸支されたL字形状の第1のリンク部材26のカムフォロア26bおよび軸支ピン27aによって軸支されたL字形状の第2のリンク部材27のカムフォロア27bが嵌合している。第1のカムプレート22が水平方向に往復動することにより、第1のリンク部材26、第2のリンク部材27は、それぞれ軸支ピン26a、27a廻りに、カム溝25のカム形状に応じた変位パターンで回動する。
第1のリンク部材26には軸支ピン26aからのレバー寸法が異なる位置に連結ピン26c、カムフォロア26dが設けられている。連結ピン26cは、直線状のリンク部材30の先端に設けられた連結ピン30aを介して、略台形形状の第3のカムプレート33に結合されている。第3のカムプレート33に水平方向に設けられたカム溝33a、33b、33cにはベースプレート20に固着されたガイド部材34が嵌合しており、これにより第3のカムプレート33はカム溝33a、33b、33cの範囲内で水平方向に往復動が自在となっている。カムフォロア26dは、ベースプレート20に設けられた開口部20b(図6参照)を介して反対面側の部品装着面20dに突出し、カムブロック52に設けられたカム溝52a(図6参照)に嵌合している。
第2のリンク部材27に設けられたカムフォロア27cは、第2のカムプレート28の左端部に垂直方向に設けられたカム溝28aに嵌合している。さらに第2のカムプレート28において水平直線状に設けられた2つのカム溝28b、28cには、それぞれベースプレート20に固着されたガイド部材29が嵌合しており、これにより第2のカムプレート28はカム溝28b、28cの範囲内で水平方向の往復動が自在となっている。
第2のカムプレート28の右端部には、2つのリンク部材31が連結ピン31aを介して結合されている。それぞれのリンク部材31の端部は、軸止ピン32aによって軸止された緩屈曲形状のカム部材32に、連結ピン31bを介して結合されている。カム部材32は、連結ピン32bに結合された連結部材を介して第4のカムプレート35に設けられた連結ピン35cに結合されている。第4のカムプレート35に垂直方向に設けられたカム溝35a、35bには第3のカムプレート33に固着されたガイド部材36が嵌合しており、これにより第4のカムプレート35はカム溝35a、35bの範囲内で上下動が自在となっている。第4のカムプレート35の前端部には反対面側に直角に屈曲した屈曲部35dが設けられており、屈曲部35dには切断部37(図9参照)が配設されている。
切断部37は、第3のカムプレート33に固定されて共に進退する狭断ユニット60を備えている。狭断ユニット60は、軸止部60aを支点として第1刃先部材61,第2刃先部材62を開閉することにより、第1刃先部材61,第2刃先部材62の間に進出したテープ6aを挟断する。屈曲部35dには、固定ピン63a、63b、63cが配設されており、図9(a)に示すように、2つの屈曲部35dが相互に離れる方向に移動することにより(矢印n)、固定ピン63a、63b、63cは、第1刃先部材61,第2刃先部材62が軸止部60aの反対側に延出した駆動レバー部61a、62aに当接して、第1刃先部材61,第2刃先部材62を軸止部60a廻りに回動変位させる。
これにより第1刃先部材61,第2刃先部材62が閉じてテープ切断動作が実行される。これと反対に、2つの屈曲部35dが相接近する方向に移動することにより、固定ピン63a、63b、63cは駆動レバー部61a、62aに当接して、第1刃先部材61,第2刃先部材62を開かせる方向に移動し、これにより図9(b)に示す状態に戻る。
図5、図6を参照して、部品装着面20dの構成を説明する。図6は、部品装着面20dに設けられた機構から、送り爪駆動部42および係止解除部44を取り外した分解状態を示している。図5に示すように、部品装着面20dには、テーピング部品連6を水平方向にガイドする2つの部品ガイド部材40が平行に配置されており、テーピング部品連6は部品ガイド部材40に上下端のテープ6aをガイドされて水平方向にスライド自在となっている。
図6に示すように、ベースプレート20には.カムフォロア26dに対応する位置に開口部20b(図6参照)が2つの部品ガイド部材40の間に開口して設けられており、2つの部品ガイド部材40の外側には、それぞれ2つのガイド固定部材41が配置されている。ガイド固定部材41の間には、部品送りのための送り爪駆動部42が水平方向にスライド自在に装着される。
送り爪駆動部42は平行な2つのガイド部材42aの間に前方側に延出した形状の爪送りプレート51を配置した構成となっている。下方のガイド部材42aの後端部には、カム溝52aが設けられたカムブロック52が結合されており、送り爪駆動部42が部品装着面20dに装着された状態では、第1のリンク部材26に設けられたカムフォロア26dが、部品装着面20d側へ開口部20bを介して突出し、カム溝52aに嵌合する。これにより、部品送りのための駆動動作が駆動面20cから部品装着面20dへ伝達される。
爪送りプレート51の前端部には、部品搬送パレット10における把持部17の配置に対応して、すなわち部品送り動作時に把持部17と干渉しない高さの4位置に、複数の開口51aが形成されている。ここでは、上下端の2位置にそれぞれ2つ、中間の2位置にそれぞれ1つの開口51aを形成した形態となっている。それぞれの開口51aの位置には、部品7のリード7bに係合して前方に送る送り部材54が配設されている。図6の部分詳細図では、下端部に位置する2つの開口51aに対応した配設された送り部材54A、54Bの構成を図示している。
送り部材54A、54Bはいずれも略L字形状の微小部材であり、垂直なピン55によって爪送りプレート51に軸支されている。送り部材54A、54Bの前方端は、リード7bを係止して一方側に送ることが可能な形状の送り爪54aとなっており、後方端の係止解除爪54bは開口51aから側方へ突出している。送り部材54A、54Bはそれぞれ圧縮バネ56によってピン55を軸として時計回り方向に付勢されている。この付勢状態では、送り爪54aは爪送りプレート51から側方へ突出する位置にあり、係止解除爪54bは開口51a内において前端辺に押し付けられた位置にある。
爪送りプレート51の後端部近傍には、2つの開口部51bが設けられており、開口部51b内には、それぞれ圧縮バネ53が装着されている。さらに、開口部51bの後方にはクランプピン58が植設されている。
2つのガイド部材42aにはそれぞれ2つの押さえ部材43が配設されており、相対向したガイド部材42aの間には、係止解除プレート50にレバーハンドル45を取り付けた構成の係止解除部44が後方側より挿入される。係止解除部44は、送り部材54A、54Bに設けられた送り爪54aとリード7bとの係合・係合解除を選択的に切り換えるための機能を有する。係止解除プレート50の前端部には、爪送りプレート51における開口51aの配置に対応して、開口部50d、50e、50fが形成されている。開口部50d、50e、50fは、係止解除部44を送り爪駆動部42に装着した状態において、送り爪駆動部42の開口51aから突出した係止解除爪54bを所定位置に保持する機能を有するものである。
レバーハンドル45は作業者が手で把持して押し下げるための操作部材であり、係止解除プレート50に設けられた軸支ピン57によって軸支される。軸支ピン57を挟む上下位置には、開口端部を屈曲させて形成されたバネ受け部50cが係止解除プレート50の平面から突出しており、係止解除部44を送り爪駆動部42に装着した状態では、バネ受け部50cに圧縮バネ53が当接する。これにより、圧縮バネ53の付勢力によって係止解除プレート50全体が前方に付勢される。この状態で係止解除部44を後方に引くことによりレバーハンドル45もともに後退し、このときレバーハンドル45に設けられた係止用切欠き部45aをクランプピン58に係止させることにより、係止解除部44の送り爪駆動部42に対する位置が固定される。
図5は、テーピング部品連6が部品ガイド部材40にセットされた状態の部品装着面20dに、送り爪駆動部42および係止解除部44を装着した状態を示している。この状態では、部品ガイド部材40によってガイドされたテーピング部品連6は、テープ6aをガイドブロック48によってガイドされて、部品搬送パレット10への受け渡し位置へ移動する。このとき、係止解除プレート50を覆って設けられたガイド部材49から前方に延出したガイド爪49aおよび駆動面20c側に設けられたガイドバー59(図9参照)によって、リード7bが両側から挟まれてガイドされる。
部品装着面20dには、さらに送り爪駆動部42を跨いで部品検出部46が装着される。部品検出部46は垂直な旋回軸46bを備えており、旋回軸46bはベースプレート20に固着された2つの軸止ブラケット46aに軸支されている。部品検出部46には、テーピング部品連6のスライド移動に伴って移動するリード7bに接触して、部品検出部46を軸止ブラケット46a廻りに回動させるリード接触部46d(図11参照)が設けられている。この回動に伴って、部品検出部46の下端から後方に延出して設けられた遮光部46cが旋回する。
遮光部46cの近傍には、この遮光部46cの旋回動作によって検出光軸47b(図11参照)が遮光される位置にフォトセンサ47が配置されており、フォトセンサ47が遮光部46cの旋回動作の有無を検出することにより、部品7の有無が検出される。フォトセンサ47は信号線47aを介して信号端子5dに接続されており、フォトセンサ47による検出結果は信号端子5dが嵌合するコネクタ13e(図2参照)を介して部品挿入装置1の制御装置65(図13参照)に伝達される。
次に、図7〜図11を参照して、部品フィーダ5の動作および各部の詳細機能について説明する。図7は、図4に示す状態から、シリンダ14を駆動して駆動結合部14bによって駆動係合部5cを前進させる過程を示している。ここでは、第1のカムプレート22が前進して(矢印e)カムフォロア26bがカム溝25の水平部25b内に移動し、カムフォロア27bがまだ水平部25b内にある状態を示している。このとき、ガイド部材24はカム溝23の移動範囲の途中に位置しており、シリンダ14は全ストロークの途中まで動作した状態にある。
この動作に伴う水平部25bの移動により、第1のリンク部材26は軸支ピン26a廻りに回動し、第1のリンク部材26に連結されたリンク部材30およびカムブロック52は、それぞれ軸支ピン26aからのレバー比に応じた移動量(第1ストロークS1,第2ストロークS2;図10参照)だけ前進する(矢印f1,f2)。ここでは、連結ピン26c、カムフォロア26dのレバー比は1:2であり、カムブロック52の移動量(第2ストロークS2)は、リンク部材30の移動量(第1ストロークS1)の2倍となる。
これにより、リンク部材30に連結された第3のカムプレート33が、第4のカムプレート35とともに前方に移動し(矢印g)、屈曲部35dに配設された切断部37を第1ストロークS1だけ前進させる。これにより、切断部37は所定の待機位置[P3]から切断位置[P4]へ移動する。またカムブロック52は送り爪駆動部42の爪送りプレート51とともに前進し(図10参照)、爪送りプレート51に設けられた送り部材54A、54Bを第2ストロークS2だけ前進させる。これにより、部品装着面20dに装着されたテーピング部品連6はリード7bが直立した垂直姿勢で、部品搬送機構8の部品搬送パレット10への受け渡し位置[P1]まで移動する。したがって、第1のカムプレート22、第1のリンク部材26、カムブロック52、送り爪駆動部42、送り爪駆動部42の係止解除プレート50に設けられた送り部材54A、54Bは、テーピング部品連6を上記受け取り位置[P1]まで移動させる部品送り部を構成する。そして送り部材54A、54Bは、部品7のリード7bに係合して一方向へ移動させる送り爪54aを有する構成となっている。
図8は、図7に示す状態からさらに駆動結合部14bが突出し、第1のカムプレート22がカム溝23によって許容される全ストロークだけ前進した状態を示している。ここでは水平部25bは同じ位置を保つため、第3のカムプレート33やカムブロック52は図7と同じ位置にあるが、カムフォロア27bはカム溝25において高さ方向に変位した後端部25cに移動することから、第2のリンク部材27は軸支ピン27a廻りに反時計方向に回動する(矢印i)。これによりカムフォロア27cを介して第2のリンク部材27に連結された第2のカムプレート28は水平方向に後退し(矢印j)、この移動とともに2つのリンク部材31はいずれも第2のカムプレート28に引き寄せられる方向(矢印k)に変位する。そしてこの変位は、2つの連結ピン32bを高さ方向に引き離すように作用する(矢印l)。これにより、連結ピン32bに連結された第4のカムプレート35は同様に上下方向に移動し、屈曲部35dに配設された切断部37によるテープ切断動作が実行される。
図9を参照して、切断部37によるテープ切断動作について説明する。図9(b)は、図7に示す状態、すなわち第2のカムプレート28が前進せず、第4のカムプレート35が原位置にある状態における切断部37を示している。この状態では、狭断ユニット60は第1刃先部材61、第2刃先部材62が開いた状態にあり、テープ6aは第1刃先部材61、第2刃先部材62の間に位置している。そしてこの状態から、図8に示すように第1のカムプレート22をさらに前進させることにより、第4のカムプレート35が矢印n方向に移動し、テープ切断動作が実行される。
すなわち狭断ユニット60および屈曲部35dに配設された固定ピン63a、63b、63cで構成される切断部37は、テープ6aを切断することにより、テーピング部品連6から部品搬送パレット10への受け渡し対象の部品7が分離させる機能を有している。また第1のカムプレート22、第1のリンク部材26、リンク部材30,第3のカムプレート33、第4のカムプレート35は、切断部37を所定の待機位置[P3]と切断位置[P4]との間で進退させる進退部を構成する。そして本実施の形態においては、前述の部品送り部、切断部および進退部は、往復動駆動源であるシリンダ14によって駆動されるようになっている。これにより、単一の駆動源で部品供給に必要な全動作を行うことができ、機構の簡略化、設備コストの削減が可能となっている。
次に、図10を参照して、部品送り動作における送り部材54の変位およびテープ切断動作における狭断ユニット60の変位について説明する。図10(a)は、駆動面20cに配設されたリンク機構が図4に示す状態にある場合の、送り部材54A、54B、狭断ユニット60の状態を示している。なおここでは送り部材54A、54Bを前進させる爪送りプレート51(図6参照)の図示は省略している。この状態では、第1のカムプレート22は全く前進していないことから、送り部材54A、54Bは原位置にあって、送り爪54aによってリード7bを部品送りのために係止可能な姿勢にある。そして狭断ユニット60は第1刃先部材61、第2刃先部材62が開放された状態で待機位置[P3]にある。
そしてこの状態から,第1のカムプレート22を図7に示す状態まで前進させることにより、図10(b)に示すように、切断部37の狭断ユニット60は第1ストロークS1だけ前進して待機位置[P3]から切断位置[P4]に移動し、また送り部材54A、54Bは第1ストロークS1の2倍の第2ストロークだけ前進する。すなわち、本実施の形態では、部品送り部を構成する送り部材54A、54Bの移動ストロークは、切断部37を進退させる進退部の進退ストロークよりも大きく設定されている。
この送り部材54A、54Bの前進により、送り爪54aはリード7bを係止して押し出しながら前方に第2ストロークS2だけ移動し、部品搬送パレット10に部品7を受け渡すための受け渡し位置[P1]に到達する。部品フィーダ5が部品搬送パレット10に位置合わされた状態で上述の部品送り動作を実行することにより、受け渡し位置[P1]では、リード7bが把持部17に押し込まれて把持される(図3参照)。
さらにこの状態から第1のカムプレート22を図8に示す状態まで前進させることにより、図10(c)に示すように、狭断ユニット60の第1刃先部材61、第2刃先部材62が切断位置[P4]において閉方向に移動し、先端部の部品71個分のテープ6aが切断分離されて切断テープ片6a*となる。そしてこの状態から、シリンダ14を逆駆動して第1のカムプレート22を図4に示す状態まで後退させることにより、送り部材54A、54B、狭断ユニット60は、図10(a)に示す状態に復帰する。これにより部品搬送パレット10が移動する際に部品搬送パレット10が保持している部品と狭断ユニット60との干渉を防止することができる。
次に、上述の部品送り動作において、部品ガイド部材40に装着されたテーピング部品連6から順次個片の部品7が分離されて、部品切れが生じたことを検出する部品切れ検出機能について説明する。図11は、図5に示す部品検出部46の水平断面を示しており、図11(a)に示す状態では、部品検出部46からテーピング部品連6に対して水平方向に延出して設けられたリード接触部46dは、テーピング部品連6において隣接するリード7b間の隙間内に進入した位置にある。そしてこの状態では、遮光部46cはフォトセンサ47の直上に位置して検出光軸47bを遮光する。
図11(b)は、テーピング部品連6が送られる(矢印q)過程で、リード7bがリード接触部46dに当接した状態を示している。このとき、リード接触部46dが前方に押しやられることにより、部品検出部46は旋回軸46b廻りに反時計方向に回動変位し(矢印r)、これにより遮光部46cはフォトセンサ47の直上から外れて、検出光軸47bの遮光状態が一時的に解除される。ここで、部品フィーダ5にテーピング部品連6が装着されて連続的に部品7の供給が行われている場合には、図11(a)(b)の状態が反復し、これによりフォトセンサ47から出力される検出信号は、オン・オフを規則的に繰り返す信号パターンとなる。
これに対し、部品切れが発生してテーピング部品連6が存在しない場合には、リード接触部46dにリード7bが接触することがないことから、部品送り動作を実行しても部品検出部46は静止した状態を保ち、フォトセンサ47からは常に検出光軸47bが遮光状態であることを示す信号が出力される。そしてこの信号を制御装置65(図13)が受信することにより、部品切れが検出される。
次に図12を参照して、部品フィーダ5に備えられた送り爪フリー操作機能について説明する。複数の部品7をテーピング部品連6の形態で供給する過程においては、1つのテーピング部品連6に保持された部品7が1連の部品挿入作業で全て消費されるとは限らず、未だ残部品がある状態で作業を終了した場合には、当該テーピング部品連6を部品フィーダ5から取り出す必要がある。送り爪フリー操作では、このような場合に、送り部材54A,54Bの送り爪54aがリード7bに接触しないよう、送り爪54aがリード7bの列位置から外れるように送り部材54A,54Bの姿勢を固定する。
図12(a)は、送り爪54aがリード7bに係合する位置に送り部材54A,54Bの姿勢を固定した状態を示している。送り爪駆動部42に係止解除部44が装着された状態では、爪送りプレート51に設けられた圧縮バネ53はバネ受け部50cに当接して前方に付勢する(矢印s)このとき、固定ピンが開口部50bの後端面に当接することにより、係止解除プレート50の爪送りプレート51に対する相対位置が固定される。
また、爪送りプレート51に設けられた送り部材54A,54Bは、ピン55に対して送り爪54a側を圧縮バネ56によってリード7b方向に付勢されている(矢印t)ことから、送り部材54A,54Bは常に送り爪54aをリード7bの間の隙間に突き出させた姿勢にある。したがってこの状態では、リード7bが常に送り爪54aによって係止され、テーピング部品連6の後方への移動が禁止される。このとき、係止解除爪54bは係止解除プレート50に設けられた開口部50d内に係止解除プレート50との干渉を生じることなく位置している。
これに対し図12(b)は、送り爪54aがリード7bの列位置から外れるように送り部材54A,54Bの姿勢を固定した状態を示している。このためには、まず係止解除部44においてレバーハンドル45を把持して押し下げて軸支ピン57廻りに回動させながら、グリップ部50aとレバーハンドル45をともに後方へ幾分引き出す(矢印u)。そしてレバーハンドル45に設けられた係止用切欠き部45aを固定ピンに係止させる。
これにより、係止解除プレート50は爪送りプレート51に対して相対的に後退し(矢印v、w)、開口部50d内に突出した係止解除爪54bに開口部50dの前方の内周端面が当接して係止解除爪54bを後方に移動させる。この結果、リード7bの間の隙間に位置していた送り爪54aは、リード7bの列位置から外れる位置に回動変位する(矢印x)。したがってこの状態では、リード7bの移動が送り爪54aによって阻害されることが無く、テーピング部品連6の後方への移動が許容される。上記構成において、送り部材54A、54Bに設けられた係止解除爪54b、係止解除プレート50に設けられた開口部50dおよび係止解除プレート50を後退させて位置を固定する固定ピンは、送り爪54aのリード7bとの係合を解除する係合解除機構を構成する。
次に図13を参照して制御系の構成を説明する。図13において、制御装置65は部品供給機構4、部品搬送機構8、部品挿入機構12、クリンチ機構74および基板搬送機構2の動作を制御する。これにより、挿入対象の部品7が部品搬送機構8に装着された部品搬送パレット10に供給され、部品搬送機構8によって基板3上に位置する部品挿入機構12に受け渡される。そして受け渡された部品7は部品挿入機構12によって基板3に実装され、リード7bが挿入孔3a内に挿入される。このとき、制御装置65が基板搬送機構2を制御することにより、基板3の搬入・搬出および部品実装時の基板3の位置決め動作が実行される。
また制御装置65は、記憶部66、表示部67、入出力部68と接続されており、さらにフォトセンサ47の検出信号を受信する。記憶部66は上述の部品挿入動作を実行するために必要なデータやプログラムを記憶する。表示部67は液晶パネルなどの表示装置であり、データや操作コマンドの入力時の操作画面を表示する。入出力部68はキーボードやタッチパネルなどの入力装置であり、操作指示やデータなどの入力操作を行う。制御装置65がフォトセンサ47の検出信号を継続して受信することにより、当該部品フィーダ5における部品7の有無が検出され、部品無しと判断された場合には、表示部67にその旨表示される。
次に上述構成の部品挿入装置1によって実行される部品挿入方法について、各図を参照しながら説明する。まず部品挿入作業の開始に先立って、基板搬送機構2によって基板3を搬送し、部品挿入作業位置に基板3を位置決め保持する(基板搬送工程)(図1参照)。次いで、挿入対象の部品7をリード7bの両端部をテープ6aによって保持したテーピング部品連6の形態で供給する(部品供給工程)。
この部品供給工程においては、テーピング部品連6をリード7bが直立した垂直姿勢で部品搬送機構8への受け渡し位置[P1]まで移動させ、切断部を所定の待機位置から切断位置に進退させてテープ6aを切断することにより、テーピング部品連6から受け渡し対象の部品7を分離させる。
次に部品供給工程にて受け渡された個片の部品7を基板3上に搬送する(部品搬送工程)。この部品搬送工程においては、受け渡された垂直姿勢の部品7のリード7bを複数箇所で把持可能な把持部17を有する部品搬送パレット10によって把持する。そして部品挿入作業を連続して実行する過程では、複数の部品搬送パレット10が装着された無端の環状帯であるベルト9を、部品フィーダ5の配列ピッチpに対応した所定ピッチでピッチ送りすることにより、部品搬送パレット10を部品フィーダ5に対して位置合わせする(図1参照)。
次いで、部品搬送機構8から受け取った部品7のリード7bを、基板3に形成された挿入孔3aのピッチに合わせて成形して挿入する(部品挿入工程)。この部品挿入工程について、図14を参照して説明する。部品搬送パレット10によって保持され部品搬送機構8によって受け渡し位置[P2](図1参照)まで搬送された部品7は、部品挿入機構12の部品受取り部70に受け渡される。図14(a)に示すように、部品受取り部70はインデックス回転する回転部材70aに複数の部品保持ヘッド71が同心配置された受け取り機構を備えている。部品保持ヘッド71は部品受け取り部70の外径方向に進退可能な保持チャック72を備えており、保持チャック72はリード7b(または切断テープ片6a*)をクランプする。
部品搬送パレット10から部品挿入機構12に部品7を受け渡す際には、部品挿入機構12に部品受け取り動作を行わせる。すなわちまず部品搬送パレット10に対して部品保持ヘッド71を位置合わせした後に部品保持ヘッド71を部品搬送パレット10に対して進出させ、保持チャック72によってリード7b(または切断テープ片6a*)をクランプし、次いで部品保持ヘッド71を原位置に後退させる。これにより、部品搬送パレット10に保持されていた部品7は、把持部17によるリード7bの把持力に抗して部品搬送パレット10から離脱し、部品保持ヘッド71に受け渡される。
そして回転部材70aをインデックス回転させる(矢印y)ことにより、部品7を保持した部品保持ヘッド71は挿入ヘッド73への受け渡し位置に順次移動する。そしてこの受け渡し位置[P5]において、図14(b)に示すように、挿入対象の部品7は挿入ヘッド73に受け渡される。そして、挿入ヘッド73に備えられたカット機構およびベンド機構によって、リード7bが所定位置で折り曲げられるとともに切断テープ片6a*を除去するためにカットされる。これにより、個片の部品7は、図14(c)に示すように、部品挿入可能な形状に加工される。そしてこの後、挿入ヘッド73が下降して部品挿入動作を行うことにより、図14(d)に示すように、リード7bが基板3に形成された挿入孔3a内に挿入される。
そしてこの後、挿入されて基板3の裏面側に突出したリード7bを折曲げるクリンチ動作を行う(クリンチ工程)。すなわち、クリンチ機構74を基板3の下面に対して上昇させ(矢印z)、クリンチ機構74が備えたクリンチ部材によって所定の形状に折り曲げる。これにより、部品7は基板3に固定され,部品挿入作業が完了する。
上記説明したように、本実施の形態に示す部品挿入装置および部品挿入方法は、部品7をリード7bの両端部をテープ6aによって保持したテーピング部品連6の形態で部品挿入装置1に供給するに際し、テーピング部品連6をリード7bが直立した垂直姿勢で部品搬送機構8への受け取り位置[P1]まで移動させ、次いで切断部を所定の待機位置[P3]から切断位置[P4]に進退させてテープ6aを切断して、テーピング部品連6から受け渡し対象の部品7を分離させ、受け渡された垂直姿勢の部品7のリード7bを複数箇所で把持可能な把持部17を有する部品搬送パレット10によって把持する構成としたものである。これにより、部品搬送パレット10の平面占有面積を小さくすることができ、アキシャル部品を対象として装置の小型化と設備コストの低減とを両立させることができる。
また本実施の形態においては、上述の部品搬送パレット10を、パレット搬送部を構成しピッチ送り動作を行う無端の環状帯に所定のピッチで取り付けられたパレット本体部10aに垂直方向に所定の間隔で隔てて設けられ、垂直姿勢の部品7のリード7bの把持および把持解除が可能な少なくとも1つの対をなす把持部17とを備え、さらに把持部17をリード7bの側面に当接して把持する把持片17bと、この把持片17bを部品7の把持部17への出し入れ方向に対して直交する方向に付勢する軸支部17cとを備えた構成とし、受取り位置[P1]において部品フィーダ5による部品供給動作によって部品7を受け取り、受け渡し位置[P2]において部品挿入機構12による部品受入れ動作によって当該部品7の把持を解除するようにしたものである。これにより、アキシャル部品を対象として、装置の小型化と設備コストの低減とを両立させることができ、さらに複数対の把持部17を備えるようにすれば、複数の部品種に対応可能な部品搬送パレットが実現可能となる。
さらに本実施の形態においては、上述のテーピング部品連6を部品搬送機構8へ供給する部品フィーダ5を、テーピング部品連6をリード7bが直立した垂直姿勢で部品挿入装置1に設けられた部品搬送機構8への受け取り位置[P1]まで移動させる部品送り部と、テープ6aを切断することによりテーピング部品連6から受け渡し対象の部品7を分離させる切断部と、切断部を所定の待機位置[P3]と切断位置[P4]との間で進退させる進退部とを備え、部品送り部、切断部および進退部を、部品挿入装置1に設けられたシリンダ14によって駆動する構成としたものである。これにより、アキシャル部品を対象として、装置の小型化と設備コストの低減とを両立させることができる。