JP2014061798A - 車両用熱管理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】外部電源を利用して車両に、好ましい量の熱エネルギーの蓄積を行うことが可能であり、かつ車両が移動した場所においても、外部電源を利用して車両に好ましい量の熱エネルギーの蓄積を行うことが可能となる車両用熱管理装置を提供する。
【解決手段】蓄電池2電力で走行する車両1の車両用熱管理装置は、熱エネルギーを蓄積する蓄電池2に、外部電源30に接続された充電ケーブル4、および、充電装置6を用いて熱エネルギーを蓄積する。蓄積された後において、温調部(12、31、15、17)と、蓄積された熱エネルギーを利用して車室内を空調する車室内空調部(12、22、23)とが共に作動する。温調部を制御して車両走行前の状態での蓄電池2の温度が、車両内のセンサ情報によらず外部情報(屋外情報)を利用して制御され、蓄積される熱エネルギー量が適切に調整される。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両走行前において、車両内の熱エネルギー蓄積機器の蓄積エネルギーの状態を、外部電源を用いて所望の状態にすることができ、熱エネルギー蓄積機器に蓄積された蓄積エネルギーで車室内の空調をアシストできる車両用熱管理装置に関する。
従来、特許文献1に記載のプレ空調装置が公知である。このプレ空調装置は、蓄冷器(車室内より低い温度を持つ熱エネルギーを蓄積する蓄熱器)を備えた車両用空調装置において、乗員乗車前に蓄冷器に蓄冷(熱エネルギーを蓄積)すると共に車室内を空調するものである。これにより、乗員が車両に乗車意思があるタイミングで蓄冷器から放冷(蓄積された熱エネルギーの放出および利用)することができ、バッテリ(蓄電池)に蓄えられた電力を大きく使用することなく車室内の空間を快適な温度まで下げることができる。
特開2011−246030号公報
上記特許文献1の技術によると、家庭内において屋外に車両が駐車されている状況においては、車両内の熱エネルギー蓄積機器の蓄積エネルギーの状態を車両に搭載された日射センサおよび外気温度センサを使用して車外の暑い寒いにかかわる環境条件に応じた所望の状態にすることが可能である。そして寒い暑いが極端なほど蓄積される熱エネルギーの量を多くして空調に活用することができる。しかし、車両がショッピングセンター等において、屋内駐車場で急速充電されるような状況においては、車両に搭載された上記センサは役に立たない。
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、車両が屋内の場所で充電される場合においても、外部電源を利用して車両に屋外の環境条件に合致した好ましい量の熱エネルギーの蓄積を行うことが可能となる車両用熱管理装置を提供することにある。
従来技術として列挙された特許文献の記載内容は、この明細書に記載された技術的要素の説明として、参照によって導入ないし援用することができる。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、本願に記載の発明では、蓄電池(2)の電力を用いて走行する車両(1)の車両用熱管理装置であって、車両内部に設けられ熱エネルギーを蓄積する熱エネルギー蓄積機器(20)と、車両外部の電源である外部電源(30)に接続された充電ケーブル(4)および充電装置(6)を用いて熱エネルギー蓄積機器(20)に熱エネルギーを蓄積する車両(1)に搭載された温調部(12、31、15、17)と、熱エネルギー蓄積機器(20)に蓄積された熱エネルギーを利用して車両(1)の車室内を空調する車室内空調部(12、22、23)と、充電ケーブルが車両に結合された状態で温調部(12、31、15、17)を介して熱エネルギー蓄積機器の温度を車両内のセンサ情報以外の外部情報を利用して制御する温調制御部(100)と、を備えたことを特徴としている。
この発明によれば、充電ケーブルと充電装置と外部電源を用いて熱エネルギー蓄積機器に熱エネルギーを蓄積し、この蓄積された熱エネルギーを利用して車室内空調部による空調のアシストを行うことができる。従って、空調のために車載エネルギー(車両駆動用の蓄電池の電力量等)を使用する量を減らせるから、走行可能距離を延ばすことができる。また、熱エネルギーの蓄積量に係る熱エネルギー蓄積機器の温度を車両内のセンサ情報によらず外部情報を利用して制御するから、車両が屋内駐車場等に置かれた状態に置いても熱エネルギーの蓄積量を適切な量に管理することができる。
本願に記載の発明では、熱エネルギー蓄積機器(20)は、蓄電池(2)から成り、該蓄電池(2)は電池セルの集合体ならびに電池セルの集合体を収容する容器から成ることを特徴としている。
この発明によれば、熱エネルギー蓄積機器を、電池セルの集合体ならびに電池セルの集合体を収容する容器の熱容量を利用して構成できるから、特別な機器を追加する必要が無い。
本願に記載の発明では、熱エネルギー蓄積機器(20)の温度は、外部情報から得られた外気温度と日射量とに相関のある物理情報に基づいて、温調部(12、31、15、17)によって制御され、外部情報により外気温度が高く、かつ日射量が多いと判定されたときに熱エネルギー蓄積機器に蓄積される温度が低い熱エネルギー量を多くし、車室内空調部の冷房をアシストする量を多めに設定し、外気温度が低く、かつ日射量が少ないと判定されたときに熱エネルギー蓄積機器に蓄積される温度が高い熱エネルギー量を多くし、車室内空調部の暖房をアシストする量を多めに設定することを特徴としている。
この発明によれば、外気温度が高く、かつ日射量が多いときに熱エネルギー蓄積機器に蓄積される熱エネルギー(冷熱エネルギー)を多くし、車室内空調部の冷房をアシストする量を多めに設定できる。あるいは、外気温度が低く、かつ日射量が少ないときに熱エネルギー蓄積機器に蓄積される熱エネルギー(温熱エネルギー)を多くし、車室内空調部の暖房をアシストする量を多めに設定できる。
本願に記載の発明では、物理情報に関連して温調制御部(100)の運転モードを、熱エネルギー蓄積機器(20)に温度が高い熱エネルギーを蓄積する蓄熱モードと、熱エネルギー蓄積機器(20)を所定の温度範囲内に維持する温調モードと、熱エネルギー蓄積機器に温度が低い熱エネルギーを蓄積する蓄冷モードとのいずれかに切替えることを特徴としている。
この発明によれば、外気温度と日射量とに関連して温調制御部の運転モードを切替えるから、その時点の外気温度と日射量に見合った熱エネルギー量を蓄えることができる。
本願に記載の発明では、外気温度が第1所定値(t1℃)より低い場合は、日射量が大きくなるほど温調モードに設定される割合を多くし、外気温度が第1所定値(t1℃)より高温の第2所定値(t2℃)より更に高い場合は、日射量が大きくなるほど蓄冷モードに設定される割合を多くすることを特徴としている。
この発明によれば、外気温度が第1所定値より低い場合は、日射量が大きくなるほど温調モードに設定される割合を多くするから、蓄熱の必要が少ない場合に、無駄な蓄熱を防止できる。従って、熱エネルギー蓄積機器が電池セル等の機器から成り、電池セル等機器の熱容量を利用して蓄熱する場合においては、電池セル等機器の温度を必要以上に上げすぎることが無く、電池セル等機器の寿命を無駄に劣化させることが無い。また、外気温度が第2所定値より高い場合は、日射量が大きくなるほど蓄冷モードに設定される割合を多くするから、例えば、夏場の暑い日射量の多いときに、蓄冷モードを多用して車室内冷房用の冷熱エネルギーを熱エネルギー蓄積機器に多く蓄えることができる。
本願に記載の発明では、車両が置かれた建屋の外部に設けられた太陽電池(3)から外部情報が車両内に取り込まれ、外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、太陽電池(3)の発電量および太陽電池が持つ太陽光パネル(9)の温度に基づいて算出されることを特徴としている。
この発明によれば、太陽電池の発電量および太陽光パネルの温度に基づいて、車両が屋内等に駐車されている場合においても、外気温度と日射量とに相関のある物理情報を正確に計測できる。換言すれば車両が屋根の内側に位置していても、常時屋根の外側に設置されている太陽電池の発電量および太陽光パネルの温度を制御に活用することができる。なお、発電量は日射量と発電効率に影響する太陽光パネルの温度の関数として把握される。よって、発電量および太陽光パネルの温度が判明すれば、日射量と外気温度(太陽光パネルの温度またはその関数)が判明する。従って、太陽電池からの情報で熱エネルギー蓄積機器の温度が好ましい量に制御され、蓄えられるエネルギー量を外気温度と日射量とに相関のある物理情報に応じた好ましい量にすることができる。
本願に記載の発明では、温調部(12、31、15、17)と、車室内空調部(12、31、15、17)とは、熱エネルギー蓄積機器(20)を加熱または冷却する媒体が流れる流路(25)と、媒体と熱交換する凝縮器(15)と、外部電源(30)を用いて駆動され、凝縮器(15)に冷媒を圧送し、凝縮器(15)を加熱する電動圧縮機(12)と、凝縮器(15)を経由した冷媒を膨張させる膨張手段(16)と、膨張手段(16)を経由した冷媒と媒体とを熱交換する冷却器(17)と、冷却器(17)または凝縮器(15)を流れる媒体と外部空気の間で熱交換を行う外部熱交換器(18)と、熱エネルギー蓄積機器(20)を流れる媒体を凝縮器(15)に流すか冷却器(17)に流すかを切替え、かつ外部熱交換器(18)を流れる媒体を冷却器(17)に流すか凝縮器(15)に流すかを切替える流路切替手段(21)と、凝縮器(15)を流れる媒体の熱により車室内を暖房する暖房手段(22)と、冷却器(17)を流れる媒体の熱、または、冷却器(17)と並列に流れる冷媒の熱により、車室内を冷房する冷房手段(23)と、を備えることを特徴としている。
この発明によれば、外部電源で電動圧縮機を駆動させて、熱エネルギー蓄積機器を、凝縮器に流れる媒体で加熱したり冷却器を流れる媒体で冷却したりすることができる。従って、熱エネルギー蓄積機器内に外部電源からの熱エネルギーを予め蓄積しておくことができる。そして熱エネルギーが予め蓄積された熱エネルギー蓄積機器を流れる媒体を凝縮器に流すか冷却器に流すかを切替えて、熱エネルギー蓄積機器内の蓄積エネルギーで凝縮器の加熱を補助(アシスト)したり冷却器の冷却を補助したりすることができる。また、凝縮器を流れる媒体の温度および冷却器を流れる媒体の温度または冷却器と並列に流れる冷媒よって車室内を空調できる。従って、熱エネルギー蓄積機器を加熱または冷却して熱エネルギー蓄積機器に熱エネルギーを蓄積し、この蓄積された熱エネルギーを利用して車室内の空調をアシストすることができる。
なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
本発明の第1実施形態における車両用熱管理装置の概略構成を示す全体構成図である。 上記実施形態において、車両が建屋内に収容された状態を示す全体構成図である。 上記実施形態における車両用熱管理装置の構成を示す冷媒および媒体の回路図である。 上記車両用熱管理装置の蓄熱作動パターンを示す冷媒および媒体の回路図である。 上記車両用熱管理装置の蓄熱利用作動パターンを示す冷媒および媒体の回路図である。 上記車両用熱管理装置の蓄冷作動パターンを示す冷媒および媒体の回路図である。 上記車両用熱管理装置の蓄冷利用作動パターンを示す冷媒および媒体の回路図である。 上記車両用熱管理装置の運転モードと外気温度と日射量との関係を示すマップである。 上記車両用熱管理装置の運転モードの学習を示すマップである。 本発明の第2実施形態における車両用熱管理装置の冷媒および媒体の回路図である。 本発明の第3実施形態における車両用熱管理装置の概略構成を示す全体構成図である。 本発明の第4実施形態における車両用熱管理装置の概略構成を示す全体構成図である。 本発明の第5実施形態における車両用熱管理装置の概略構成を示す全体構成図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。
各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部分同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図9を用いて詳細に説明する。図1は、蓄電池2の電力を用いて走行する車両1を充電する車両用熱管理装置の概略構成を示している。車両1は車両内部の蓄電池2に充電された電力を利用して走行可能な電気自動車(EVまたはPHVとも呼ばれる)である。この蓄電池2は、熱エネルギーを蓄積する熱エネルギー蓄積機器20とも成る。
図1では車両外部の電源である外部電源30を成す、特に、太陽電池3に接続された充電ケーブル4を介して、充電装置6を用いて車両内の蓄電池2が充電されると共に、蓄電池2が兼ねる熱エネルギー蓄積機器20に熱エネルギーを外部電源30が用いられて蓄積している。このために、車両内部に設けられた図1には示されない温調部が使用される。図1および図2は、ショッピングセンター等で急速受電される場合を想定しているが、充電装置6は、急速充電装置でなくても良い。
車両1に乗員が乗り込むと、熱エネルギー蓄積機器20に蓄積された熱エネルギーを利用して車両1の車室内5を空調することができる。この空調のために、車両内に設けられた図1および図2には示されない車室内空調部が使用される。
また、温調部を制御して蓄電池2から成る熱エネルギー蓄積機器20の温度を制御し、熱エネルギー蓄積機器20に蓄積される熱エネルギーを制御する温調制御部を車両内に備える。具体的には、蓄電池2が車両の温調部により温度調節される。この温調制御部はエアコンECUと呼ばれる後述(図3)の空調制御装置100内に設けられている。また、この空調制御装置100には、太陽電池等からの外部情報、車両内のセンサ群からの情報が入力されている。また、空調制御装置100は、車両内の空調操作パネル(操作表示パネル)との間で情報の入出力を行っている。
熱エネルギー蓄積機器20は、蓄電池2の持つ熱容量を利用して熱エネルギーを蓄積する。また、この蓄電池2は、電池セルの集合体ならびに電池セルの集合体を収容する容器から構成されている。
図2は、車両1が屋根7のある建屋内に収容された状態で充電される状態を示している。熱エネルギー蓄積機器20に蓄積される熱エネルギーの量を表す熱エネルギー蓄積機器20の温度は、車両外部の外気温度と日射量とに相関のある物理情報に基づいて制御される。そして、外気温度と日射量とに関連して温調制御部の運転モードが、熱エネルギー蓄積機器20に蓄熱する蓄熱モード(蓄電池2を40℃に維持)と、熱エネルギー蓄積機器を所定の温度範囲内に維持する温調モード(蓄電池2を20℃〜25℃に維持)と、熱エネルギー蓄積機器に車両の室内温度よりも温度が低い熱エネルギーを蓄積(蓄冷と称する)する蓄冷モード(蓄電池2を10℃に維持)のいずれかに切替えられる。
これにより、外気温度が第1所定値より低い場合(低温時)は、日射量が大きくなるほど温調モードに設定される割合を多くし、外気温度が第2所定値より高い場合(高温時)は、日射量が大きくなるほど蓄冷モードに設定される割合を多くするように制御される。
また、車両の乗員の空調操作を学習し、この学習結果に基づいて、外気温度と日射量とに関連する蓄熱モードと温調モードと蓄冷モードとから成る運転モードの切替えを行う。そして、上記学習結果に基づいて、予め設定された外気温度と日射量とに係る既定値(マップまたは制御マップとも言う)を変更する。
図1および図2のように、外部電源30は、太陽光パネル9を用いた太陽電池3から電力を得るものである。太陽光パネル9は家屋の屋根の上等に設けられている。更に、外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、太陽電池3の発電量および太陽光パネルの温度に基づいて算出される。この算出は、車両1内で行っても、充電装置6内等で行っても良い。
これにより、車両1が屋根7の内側に位置していても、常時屋根7の外側に設置されている太陽電池3の発電量および太陽光パネル9の温度を蓄電池2の温度制御に活用することができる。なお、発電量は日射量と効率に影響する太陽光パネル9の温度の関数として把握される。よって、発電量および太陽光パネル9の温度が判明すれば、日射量と外気温度(太陽光パネル9の温度またはその関数)が判明する。そして、車両1が外部電源30から充電中、もしくは、外部電源30と接続中において、蓄電池2の温度は、日射量と外気温度に係る外部の気象情報に基づいて、温調部により所定温度に保たれる。
図3は、車両1内の温調部と車室内空調部との構成を示している。温調部は、車室内空調部の一部から成り、冷媒が流れる機器となる例えば電動圧縮機12が温調部と車室内空調部とで共用され一体化されている。そして、蓄電池2(熱エネルギー蓄積機器20)に蓄えた冷熱または温熱により車室内の空調をアシストすることが可能になっている。
以下、温調部と、車室内空調部との構成を具体的に図3に基づいて説明する。熱エネルギー蓄積機器20となる蓄電池2の容器内には、ブラインからなる媒体の流路を成す配管25が接続されていて、この配管を介して、ブラインが蓄電池2の容器内に流れ込む。この媒体により、蓄電池2からなる熱エネルギー蓄積機器20が加熱または冷却される。
媒体が内部に流れこみ、かつ冷媒も内部を流れる凝縮器15(液冷コンデンサとも呼ばれる)が設けられている。凝縮器15では、電動圧縮機12により加圧加熱された冷媒が流れ、冷媒と媒体とが熱交換する。また、外部電源30の電力を用いて駆動され、凝縮器15に冷媒を圧送し、凝縮器15を加熱する電動圧縮機12が冷媒回路に設けられている。
電動圧縮機12から凝縮器15を経由した冷媒は、当該冷媒を膨張させる膨張手段16を成す膨張弁16に導かれている。膨張弁16を経由した冷媒は冷媒が蒸発して気化熱をうばう冷却器17(チラーまたは液冷蒸発器とも呼ばれる)に導かれる。この冷却器17には媒体が流れ込み、媒体と冷媒とが熱交換する。換言すれば、媒体は冷却器17で冷却される。
冷却器17または凝縮器15を流れる媒体と外部空気との間で熱交換を行う外部熱交換器18が、車両内において車両外部に臨む部分に設けられている。また、蓄電池2から成る熱エネルギー蓄積機器20を流れる媒体を、凝縮器15に流すか冷却器17に流すかを切替え、かつ外部熱交換器18を流れる媒体を、冷却器17に流すか凝縮器15に流すかを切替える2組の切替弁(2組の4方弁)から成る流路切替手段21が設けられている。この切替弁21は、第1切替弁21aと第2切替弁21bとから成り、それぞれ複数の電磁弁で構成することができる。
凝縮器15を流れる媒体の温熱により車室内を暖房する暖房手段をなす車室内暖房用熱交換器(ヒータコア)22が、空調風が流れる図示しない空調ダクト内に設けられている。図示しないブロワにより、車室内の循環空気または車外空気が空調風と成って暖房手段22をなす車室内暖房用熱交換器22に流されて、吹出口を介して車室内に吹出される。また、冷却器17を流れる媒体の冷熱により車室内を冷房する冷房手段23を成す車室内冷房用熱交換器(クーラコア)23が設けられている。図示しないブロワにより、車室内の循環空気または車外空気が、冷房手段23をなす車室内冷房用熱交換器23に流されて空調風となり吹出口を介して車室内に吹出される。
このように、暖房手段22は、凝縮器15を通過した媒体で加熱されて空調風と熱交換する室内暖房用熱交換器22から成り、冷房手段23は、冷却器17を通過した媒体で冷却されて空調風と熱交換する室内冷房用熱交換器23から成る。車室内を暖房する暖房運転と車室内を冷房する冷房運転とが、空調制御装置(エアコンECU)100によって切替え制御され、かつ、この空調制御装置100によって、ブロア風流が制御され、また、空気の流れを暖房手段22と冷房手段23のいずれかに切替える図示しないエアミックスダンパの動きが空調ダクト内で制御される。
熱エネルギー蓄積機器20となる蓄電池2の容器内には、複数の電池セルが直列または並列に接続されている。媒体となるブラインが流れる配管25が、蓄電池2の容器に接続されている。ブラインと電池セルの電極との絶縁が必要なため、電池セルおよび電気ターミナルは、完全にブラインに接液しないようにされている必要がある。
このために、電池セルの電極を樹脂モールドして絶縁している。別の構造としては、電池セルおよび電気ターミナルが完全にブラインと接液しないように、電池セルの集合体をブラインが流通する蓄電池内熱交換器上に配置し、この蓄電池内熱交換器を介して電池セルの集合体を冷却または加熱する構造がある。いずれにしても、これにより、蓄電池2をブラインと熱交換する熱エネルギー蓄積機器20として使用できる。
外部熱交換器18には、三方電磁弁26を介してバイパス回路27が設けられている。これにより、外部熱交換器18をバイパスしてブラインを流すことにより、外部熱交換器18と外部空気との熱交換量を三方電磁弁26の操作により制御することができる。
なお、凝縮器15と冷却器17とは、ヒートポンプとして作動するため、電動圧縮機12の作動により凝縮器15で充分な凝縮熱を発生させるためには、冷却器17で冷媒が充分に気化し熱を汲み出す必要がある。また、電動圧縮機12の作動により冷却器17を充分な気化熱により冷却するためには、凝縮器15で冷媒が充分に凝縮し液化する必要がある。
また、制御手段を成す空調制御装置100は、切換弁21a、21b、電動圧縮機12、三方電磁弁26、蓄電池循環ポンプ31、外部熱交換器循環ポンプ32、および、図示しない空調ダクト内のエアミックスダンパ等を制御し、太陽電池3の発電量、太陽光パネル9の温度、車載された外気温センサ、日射センサ、および車室内センサ等の各種センサからの値がセンサ群101から入力される。
更に、ユーザの操作入力である設定温度およびブロワ風量の指示値等が操作手段を成す操作表示パネル102から空調制御装置100内に入力される。なお、図3では、空調制御装置100から切換弁21bへの制御入力を矢印で示しているが、他の機器(蓄電池循環ポンプ31等)の制御入力の矢印は図示を省略している。
以下、図4から図7を用いて、車両用熱管理装置の作動を説明する。
(蓄熱作動パターン)
図4は、蓄電池2に温調部の作動で蓄熱する蓄熱作動パターンを図示している。蓄電池循環ポンプ31により、ブラインは蓄電池2→切替弁21a→凝縮器15→車両室内暖房用熱交換器22→切替弁21b→蓄電池循環ポンプ31のように流れる。電動圧縮機12は外部電源30により駆動され、冷媒を加圧して凝縮器15に送り込み、凝縮器15での凝縮熱によりブラインから成る媒体を加熱する。更に、冷媒は膨張弁16と冷却器17とを経由して電動圧縮機12に戻る。
ブラインは不凍液からなり、蓄電池循環ポンプ31により、蓄電池2内に導かれ、蓄電池2を加熱して、日射量と外気温度に係る所望温度に蓄電池2内のサーミスタの温度を上昇させる。この場合、流路切替手段21を成す切替弁21a、21bは、図4のように流路を接続しており、外部熱交換器18(吸熱器として作動)には、媒体となるブラインを外部熱交換器18→切替弁21a→冷却器17→車室内冷房用熱交換器23→切替弁21b→外部熱交換器循環ポンプ32と経由して流す。
これによって、外部熱交換器18は、外部空気から吸熱し、吸熱したブラインは、冷却器17に流れるので、外部熱交換器18が外部空気から吸熱した熱を冷却器17によって汲み上げ、凝縮器15を充分に高熱とし、更に高温に成ったブラインを介して蓄電池2を40℃に維持する。
(蓄熱利用作動パターン)
図5は、蓄電池2内に蓄熱されたエネルギーが、車室内の空調に利用される蓄熱利用作動パターンを図示している。蓄電池循環ポンプ31により、ブラインは、蓄電池2→切替弁21a→冷却器17→車両室内冷房用熱交換器23→切替弁21b→蓄電池循環ポンプ31のように流れる。電動圧縮機12は、外部電源30により駆動され、冷媒を加圧して凝縮器15を通り、更に膨張弁16で膨張した冷媒を、蒸発器17を成す冷却器17に送り込み、冷却器17により、ブラインを介して、40℃に蓄熱されていた蓄電池2の熱を汲み上げる。
このとき、ブラインは、蓄電池循環ポンプ31により、蓄電池2内に導かれ、予め蓄熱されている蓄電池2によって加熱される。これによって、蓄電池2で加熱されたブラインの熱を冷却器17が汲み上げるため、電動圧縮機12の回転により、凝縮器15を65℃〜70℃まで加熱することができる。
従って、凝縮器15を通るブラインで、充分に車室内暖房用熱交換器22を加熱することができる。この場合、流路切替手段21を成す切替弁21a、21bは、図5のように流路を接続しており、ブラインをバイパス回路27→切替弁21a→凝縮器15→車室内暖房用熱交換器22→切替弁21b→外部熱交換器循環ポンプ32と経由して流し、外部熱交換器18でブラインが冷却されるのを防止する。これにより、蓄電池2に蓄熱した温熱エネルギーで、車室内の暖房のアシストが可能に成り、走行用バッテリとも成る蓄電池2のエネルギーを極力使用しないため、走行距離を延ばすことができる。
(蓄冷作動パターン)
図6は、蓄電池2に温調部の作動で蓄冷する蓄冷作動パターンを図示している。蓄電池循環ポンプ31により、ブラインは、蓄電池2→切替弁21a→冷却器17→車両室内冷房用熱交換器23→切替弁21b→蓄電池循環ポンプ31のように流れる。電動圧縮機12は、外部電源により駆動され、冷媒を加圧して凝縮器15に送り込み、凝縮器15での凝縮熱により、ブラインから成る媒体を加熱する。冷媒は、膨張弁16と冷却器17とを経由して、冷却器17で気化熱を奪い、冷却器17内のブラインを冷却して電動圧縮機12に戻る。
冷却器17で冷却されたブラインは、蓄電池循環ポンプ31により、蓄電池2内に導かれ、蓄電池2内を冷却して、日射量と外気温度に係る所望温度に蓄電池2内のサーミスタの温度を下降させる。このとき、冷却器17で冷熱を汲み上げ、凝縮器15と外部熱交換器18を介して外気に熱を放熱する。
この場合、流路切替手段21を成す切替バルブ21a、21bは、図6のように流路を接続しており、外部熱交換器18(放熱器として作動)には、ブラインが、外部熱交換器18→切替弁21a→凝縮器15→車室内暖房用熱交換器22→切替弁21b→外部熱交換器循環ポンプ32と経由して流れる。これによって、外部熱交換器18は、外部空気に対して放熱し、放熱されたブラインは、凝縮器15に流れるので、冷媒の流路からなる冷凍サイクルは、効率よく冷却器17を冷却し、ブラインを介して蓄電池2に蓄冷する。
そして、蓄電池2は、例えば10℃に維持される。なお、この実施形態においては、蓄冷中において、車室内をプレ空調することはしない。車室内は、乗員が乗り込んでから蓄電池2に蓄冷した冷熱エネルギーを利用して冷房(暖房)したほうが効率良く冷房(暖房)できる場合があるからである。
しかし、この実施形態において、プレ空調を実施するように変形することが可能であるのは勿論である。特に、蓄熱から乗員乗車までの時間が所定待機時間より短いと予想される場合は、蓄熱と同時に外部電源でプレ空調も行い車室内も充分に冷房(または暖房)しておくことが望ましい。蓄熱から乗員乗車までの時間が所定待機時間より長く予定が決められている場合は、プレ空調を行っても乗員乗車までに放熱してしまうため、プレ空調を行わず蓄熱のみ行うようにしてもよい。更に、蓄電池等の熱エネルギー蓄積機器は断熱材で覆い放熱を防ぐことが望ましい。
(蓄冷利用作動パターン)
図7は、蓄電池2に蓄冷されたエネルギーが、車室内の空調に利用される蓄冷利用作動パターンを図示している。蓄電池循環ポンプ31により、ブラインは、蓄電池2→切替弁21a→凝縮器15→車両室内暖房用熱交換器22→切替弁21b→蓄電池循環ポンプ31のように流れる。電動圧縮機12は、外部電源30により駆動され、冷媒を加圧して凝縮器15に送り、更に膨張弁16で膨張した冷媒を冷却器17に送り込む。
ブラインは、蓄電池循環ポンプ31により、蓄電池2内に導かれ、予め冷却された蓄電池2によって冷却される。これによって、冷却されたブラインが、凝縮器15を通過して凝縮器15の熱を奪うため、凝縮器15の放熱をアシストし、電動圧縮機12の回転により充分に冷却器17を冷却することができる。
この場合、流路切替手段21を成す切替弁21a、21bは、図7のように流路を接続しており、ブラインが、バイパス回路27→切替弁21a→冷却器17→車室内冷房用熱交換器23→切替弁21b→外部熱交換器循環ポンプ32と経由して流れる。
これによって、蓄電池2に予め蓄冷された蓄冷熱量によって、凝縮器15の放熱がアシストされ、冷却器17内で充分に冷媒が気化し、冷却器17で冷却されたブラインが、車室内冷房用熱交換器23に流れるので、充分に車室内冷房用熱交換器23で空調風を冷却することができる。また、冷却されたブラインが、外部熱交換器18で放熱しないように、バイパス回路27をブラインが流れる。このために、三方電磁弁26が空調制御装置100により制御される。
(外気温度と日射量とによる運転切替え)
図8は、外気温度と日射量とによる運転切替えパターンを図示し、横軸に太陽光パネル9の温度から導かれた外気温度、縦軸に太陽電池3の発電量から導かれた日射量を示している。蓄電池2は、熱エネルギーを蓄積する熱エネルギー蓄積機器20とも成り、蓄熱モードでは、蓄電池2の温度が例えば40℃に加熱され蓄電池に蓄熱される。温調モードでは、蓄電池2の温度が、例えば20℃〜25℃の範囲内になるように調整される。また、蓄冷モードでは、蓄電池2が冷却され蓄電池2の温度が例えば10℃に維持される。
図8において、日射量が無く、外気温度がt3より高い場合は、蓄冷モードが選択され、外気温度がt1〜t3の間は温調モードが選択され、外気温度がt1より低いときは、蓄熱モードが選択される。
外気温度が第1所定値(t1℃)より低い場合は、日射量が大きくなるほど温調モードに設定される割合を多くし、外気温度が第2所定値(t2℃)より高い場合は、日射量が大きくなるほど蓄冷モードに設定される割合を多くしている。
これによれば、外気温度が第1所定値(t1℃)より低い場合は、日射量が大きくなるほど温調モードに設定される割合を多くするから、蓄熱の必要が少ない場合の無駄な蓄熱作動を防止できる。また、外気温度が第2所定値(t2℃)より高い場合は、日射量が大きくなるほど蓄冷モードに設定される割合を多くするから、例えば、夏場の暑い日射量の多いときに蓄冷モードを多用して、車室内冷房用の熱エネルギー(冷熱エネルギー)を熱エネルギー蓄積機器20と成る蓄電池2に多く蓄えることができる。
(運転切替え学習)
図9は、運転切替えを学習するパターンを図示している。基本的には予め定めた既定値(デフォルト値)として図9のマップが制御手段を成す空調制御装置100内のメモリに記憶されている。車両の乗員の空調操作を学習し、この学習結果に基づいて、蓄熱モードと温調モードと蓄冷モードとの切替えに関与する予め設定された外気温度と日射量とに係る既定値(マップ)を変更し、図9のように、蓄冷モードと温調モードとの間の判断境界ラインL91および温調モードと蓄冷モードとの間の判断境界ラインL92が図9の左右に動くようにマップを変更することができる。なお、判断境界ラインの平行移動でなく、判断境界ラインの傾き角を変更しても良い。
これによれば、空調操作の学習結果に基づいて、蓄熱モードと温調モードと蓄冷モードとの切替えに関与する既定値を変更するから、乗員の好みに合致した空調性能が得られ、かつ、その時点の外気温度と日射量に見合った熱エネルギー量を熱エネルギー蓄積機器20に蓄えることができる。
例えば、蓄冷モードで蓄冷した後に、車両が走行を始めてから所定期間内において、乗員が空調の設定温度を下げる操作を行うようであれば、より車室内温度が低下する状態をユーザが欲していると判断し、蓄冷モードでの熱エネルギーの蓄冷量が増加するように、つまり蓄冷モードの領域が増加するように判断境界ラインL92が図9の左方に移動するように、既定値(マップ)を変更させる。
また、逆に、上記所定期間内において、乗員が空調の設定温度を上げる操作を行うようであれば、一層車室内温度が上昇する状態をユーザが欲していると判断し、蓄冷モードでの熱エネルギーの蓄冷量が減少するように、つまり、判断境界ラインL92が図9の右方に移動するように、既定値を変更させる。
更に、例えば、蓄熱モードで蓄熱した後に、車両が走行を始めてから所定期間内において、乗員が空調の設定温度を上げる操作を行うようであれば、より車室内温度が上昇する状態をユーザが欲していると判断し、蓄熱モードでの熱エネルギーの蓄熱量が増加するように、つまり、判断境界ラインL91が図9の右方に移動するように、既定値を変更させる。また、逆に、上記所定期間内において、乗員が空調の設定温度を下げる操作を行うようであれば、より車室内温度が下降する状態をユーザが欲していると判断し、蓄熱モードでの熱エネルギーの蓄熱量が減少するように、つまり、判断境界ラインL91が図9の左方に移動するように、既定値を変更させる。
(第1実施形態の作用効果)
上記実施形態によれば、車両が屋内駐車場のような外部の気象情報(外気温度や日射量)がモニタリングできない状態にある場合において、太陽光パネルから取得したデータを基に、外部の気象情報(外気温度や日射量)を正確に把握することができる。
このことにより、車両のユーザが走行中に設定する空調条件を予測し、蓄電池を冷やしておくか、暖めておくかを判断し、ユーザ使用時に蓄電池から持ち出される空調用の電力を最小化し、電気自動車等の走行可能距離を延ばすことができる。この装置は、個々の家庭に充電装置が充実し、屋内駐車場に車両が置かれて充電する場合や、大型ショッピングセンターの立体駐車場または地下駐車場等に急速充電装置が設置されている場合に有益である。
また、第1実施形態の車両用熱管理装置は、蓄電池の電力を用いて走行する車両の車両用熱管理装置を構成し、車両内部に設けられ熱エネルギーを蓄積する熱エネルギー蓄積機器と、車両外部の電源である外部電源に接続された充電ケーブルおよび充電装置を用いて熱エネルギー蓄積機器に蓄積する温調部と、熱エネルギー蓄積機器に蓄積された熱エネルギーを利用して車両の車室内を空調する車室内空調部と、温調部を制御して熱エネルギー蓄積機器の温度を制御し熱エネルギー蓄積機器に蓄積される熱エネルギーを制御する温調制御部とを備えている。
これによれば、充電ケーブルと充電装置と外部電源とを用いて、熱エネルギー蓄積機器に熱エネルギーを蓄積し、この蓄積された熱エネルギーを利用して、車室内空調部による空調のアシストを行うことができる。従って、空調のために車載エネルギー(車両駆動用の蓄電池の電力量等)を使用する量を減らせるから、走行可能距離を延ばすことができる。
熱エネルギー蓄積機器は、蓄電池、熱媒体(水等)を蓄える熱媒体収納容器、および、化学的に熱エネルギーを蓄える蓄熱剤または蓄冷剤を有する蓄熱器(蓄冷剤を有するものを蓄冷器と称することもある)のいずれかから構成してもよい。従って、蓄電池、熱媒体収納容器、および、蓄熱器(蓄冷器)のいずれかにより、熱エネルギーを蓄えることもできる。
特に、熱エネルギー蓄積機器は、蓄電池から成り、該蓄電池は電池セルの集合体ならびに電池セルの集合体を収容する容器から成る。これによれば、熱エネルギー蓄積機器を、電池セルの集合体ならびに電池セルの集合体を収容する容器の熱容量を利用して構成できるから、特別な機器を追加する必要が無い。
熱エネルギー蓄積機器に蓄積される熱エネルギーの量を表す熱エネルギー蓄積機器の温度は、車両外部(屋外)の外気温度と日射量とに相関のある物理情報に基づいて制御される。従って、外気温度が高く、かつ日射量が多いときに熱エネルギー蓄積機器に蓄積される熱エネルギー(冷熱エネルギー)を多くし、車室内空調部の冷房をアシストする量を多めに設定できる。あるいは、外気温度が低く、かつ日射量が少ないときに熱エネルギー蓄積機器に蓄積される熱エネルギー(温熱エネルギー)を多くし、車室内空調部の暖房をアシストする量を多めに設定できる。
外気温度と日射量とに関連して、温調制御部の運転モードを、熱エネルギー蓄積機器に蓄熱する蓄熱モードと、熱エネルギー蓄積機器を所定の温度範囲内に維持する温調モードと、熱エネルギー蓄積機器に蓄冷する蓄冷モードのいずれかに切替える。これによれば、その時点の外気温度と日射量とに見合った熱エネルギー量を蓄えることができる。
外気温度と日射量とで運転切替えを行う具体例は次のようになされる。外気温度が、図8の第1所定値t1より低い場合は、日射量が大きくなるほど温調モードに設定される割合が多くされ、外気温度が第2所定値t2より高い場合は、日射量が大きくなるほど蓄冷モードに設定される割合が多くされる。
これによれば、蓄熱の必要が少ない場合に、無駄な蓄熱を防止できる。また、例えば、夏場の暑い日射量の多いときに、蓄冷モードを多用して車室内冷房用の熱エネルギー(冷熱エネルギー)を熱エネルギー蓄積機器に多く蓄えることができる。
また、運転モードの切替えは、車両の乗員の空調操作を学習し、この学習結果に基づいて、蓄熱モードと温調モードと蓄冷モードとの切替えに関与する、予め設定された外気温度と日射量とに係る既定値(マップ)を変更しても良い。
これによれば、空調操作の学習結果に基づいて、蓄熱モードと温調モードと蓄冷モードとの切替えに関与する既定値を変更するから、乗員の好みに合致した空調性能が得られ、かつ、その時点の外気温度と日射量に見合った熱エネルギー量を熱エネルギー蓄積機器に蓄えることができる。
例えば、車両が走行を始めてから所定期間内において、乗員が空調の設定温度を下げる操作を行うようであれば、より車室内が低下する状態をユーザが欲していると判断し、蓄冷モードでの熱エネルギーの蓄冷量が増加するように、既定値を変更させることができる。
外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、太陽電池の発電量および太陽光パネルの温度に基づいて算出される。従って、これによれば、太陽電池の発電量および太陽光パネルの温度に基づいて、車両が屋内等に駐車されている場合においても、外気温度と日射量とに相関のある物理情報を正確に把握できる。
換言すれば、車両が屋根の内側に位置していても、常時屋根の外側に設置されている太陽電池の発電量および太陽光パネルの温度を制御に活用することができる。なお、発電量は、日射量と効率に影響する太陽光パネルの温度の関数として把握される。よって、発電量および太陽光パネルの温度が判明すれば、日射量と外気温度(太陽光パネルの温度またはその関数)が判明する。従って、太陽電池からの情報で熱エネルギー蓄積機器の温度を制御することができる。
また、温調部は、車室内空調部の一部から成り、冷媒が流れる機器(電動圧縮機等)が、温調部と車室内空調部とで共用されている。従って、温調部と車室内空調部とが一体化されているから、全体の構成を簡素化することができる。
具体的には、温調部と車室内空調部とは、熱エネルギー蓄積機器に流れ込み熱エネルギー蓄積機器を加熱または冷却する媒体と、媒体と熱交換する凝縮器と、外部電源を用いて駆動され凝縮器に冷媒を圧送し凝縮器を加熱する電動圧縮機と、凝縮器を経由した冷媒を膨張させる膨張手段と、膨張手段を経由した冷媒と媒体とを熱交換する冷却器と、冷却器または凝縮器を流れる媒体と外部空気の間で熱交換を行う外部熱交換器と、熱エネルギー蓄積機器を流れる媒体を凝縮器に流すか冷却器に流すかを切替えかつ外部熱交換器を流れる媒体を冷却器に流すか凝縮器に流すかを切替える流路切替手段と、凝縮器を流れる媒体の温熱により車室内を暖房する暖房手段と、冷却器を流れる媒体の冷熱により車室内を冷房する冷房手段とを備える。
これによれば、乗車前の段階で、外部電源で電動圧縮機を駆動させて、熱エネルギー蓄積機器を、凝縮器に流れる媒体で加熱したり冷却器を流れる媒体で加熱したりすることができる。従って、熱エネルギー蓄積機器内に外部電源からの温熱エネルギーまたは冷熱エネルギーを予め蓄積しておくことができる。
そして、これらのエネルギーが予め蓄積された熱エネルギー蓄積機器を流れる媒体を、凝縮器に流すか冷却器に流すかを切替えて、熱エネルギー蓄積機器内の蓄積エネルギーで凝縮器を流れる媒体の加熱を補助したり冷却器を流れる媒体の冷却を補助したりすることができる。また、凝縮器を流れる媒体の温度および冷却器を流れる媒体の温度よって車室内を空調している。従って、熱エネルギー蓄積機器を加熱または冷却して熱エネルギー蓄積機器に熱エネルギーを蓄積し、この蓄積された熱エネルギーを利用して車室内の空調をアシストすることができる。
上記暖房手段は、凝縮器を通過した媒体で加熱され更に空調風と熱交換する室内暖房用熱交換器から成り、冷房手段は、冷却器を通過した媒体で冷却され空調風と熱交換する室内冷房用熱交換器から成る。従って、温調部と車室内空調部とを一体化して、蓄電池の温度調節と車室内の空調とを行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。上述の第1実施形態においては、図3のように、冷却器17を流れる媒体の冷熱により車室内を冷房する車室内冷房用熱交換器23が設けられている。
以下に述べる第2実施形態においては、図10のように、冷房手段23を成す車室内冷房用熱交換器23に、凝縮器15からの冷媒を、第2膨張弁24を介して流している。つまり第1膨張弁16と冷却器17の組みと第2膨張弁24と車室内冷房用熱交換器23との組みとが、電動圧縮機12からの冷媒の流れに対して並列に接続されている。つまり冷却器17と車室内冷房用熱交換器23とはデュアルエバポレータとして機能する。また、図示しないブロワにより車室内の循環空気または車外空気(外気)が冷房手段23をなす車室内冷房用熱交換器23に流されて空調風となり、吹出口を介して車室内に吹出される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について図11を用いて説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。太陽光パネル9等からの情報の代わりに、気象情報データベースより、充電装置6を介して必要な情報を取得し、蓄電池2の蓄冷または蓄熱の判断に用いても良い。
つまり、図11のように、外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、車両内の通信機器(省略)と充電装置内の通信機器(省略)とを介して取得した通信ネットワーク上の情報である気象データベースからの情報に基づいて取得されても良い。
これによれば、車両1が屋根7のあるガレージ内等、建屋内に収容された状態で充電される状態においても、外気温度と日射量とに相関のある物理情報を、情報発信部として機能する充電装置と車両内の通信機器(無線又は有線)を介して取得した気象データベースからの情報に基づいて正確かつ容易に把握できる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。太陽光パネル9等の代わりに、携帯端末51を用いても良い。つまり、図12に示すように、外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、気象データベースを持つ基地局52と無線で接続される車両乗員の携帯無線端末51を介して取得した通信ネットワーク上の情報である気象データベースからの情報に基づいて取得されても良い。
これによれば、車両が屋根7のある屋内に駐車されている場合においても、外気温度と日射量とに相関のある物理情報を、乗員の携帯無線端末51を介して取得した気象データベースからの情報に基づいて正確かつ容易に把握できる。そして、車両1は、外部電源からの充電中、もしくは、充電装置6と充電ケーブル4を介して接続中に、蓄電池2の温度を外部の気象情報に基づいて、所望温度に保つことができる。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態について説明する。上述した実施形態と異なる特徴部分を説明する。太陽光パネル9等の代わりに、周辺の屋外を走行または駐車している車両40より車々間通信を利用して情報を取得し、蓄冷または蓄熱の判断を行っても良い。つまり、外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、図示を省略した無線機により自車両と外部(屋外)の車両40との間の車々間通信を介して取得した通信ネットワーク上の情報である気象データベースからの情報に基づいて取得されても良い。これによれば、車両が屋根7のある屋内に駐車されている場合においても屋外に位置する外部の車両との車々間通信を用いて、外気温度と日射量とに相関のある物理情報を取得できる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内での全ての変更を含むものである。
上記第1実施形態においては、太陽電池の電力で蓄電池を充電したが、日射量が少ないときは商用電源によって充電される。しかし、車両内の蓄電池が太陽電池の電力を利用する必要は無く、太陽電池から日射量と外気温度に係る情報である発電量と太陽光パネルの温度との情報のみを取得しても良い。つまり、太陽電池の電力は専ら売電に使用したり、家庭内や事業所内の電気負荷で使用したりして、蓄電池への充電は商用電源を充電装置内で直流に変換して行っても良い。
また、熱エネルギー蓄積機器は、蓄電池の代わりに、蓄熱器または蓄冷器から成る蓄熱装置を用いても良い。つまり、蓄電池の代わりに、化学反応を用いた蓄熱剤や蓄冷剤を有する蓄熱装置を用いても良い。更に、蓄電池の代わりに、冷却水を蓄える水タンク(魔法瓶等)を用いてもよい。また、これら蓄熱装置と蓄電池と両方を熱エネルギー蓄積機器としてもよい。
更に、蓄電池を熱エネルギー蓄積機器として利用する場合、蓄電池が10℃程度に冷却されることは容易であるが、加熱されることは、蓄電池の寿命に影響し厳密に温度管理する必要があるため、蓄電池から成る熱エネルギー蓄積機器を、専ら冷熱エネルギーが蓄積される蓄冷装置として活用しても良い。
次に、熱エネルギー蓄積機器に温調部によって熱エネルギーを蓄積している間において、車室内空調部は例えばブロワを作動させず、車室内を空調しないことが好ましい。そして、ユーザが乗車する直前または乗車直後に車室内空調部を作動させたほうがよい。車室内を早めに空調しても窓ガラス等から温熱または冷熱が奪われるからである。
また、外部情報が適切に得られない場合は、車両に搭載された日射センサや外気温度センサのからの情報を使用してもよい。その場合は、走行中における日射量の最大値や夏季における外気温度の最大値、または冬季における外気温度の最小値を記憶しておいて使用する。また、明らかに車両が屋外の充電装置で充電していることが充電ケーブル等の識別信号等で判明するときは、車両に搭載された日射センサや外気温度センサのからの情報を使用してもよい。
2(20) 蓄電池(熱エネルギー蓄積機器)
3(30) 太陽電池(外部電源)
6 充電装置
12、22、23 車室内空調部
17 冷却器
18 外部熱交換器
22 暖房手段(室内暖房用熱交換器)
23 冷房手段(室内冷房用熱交換器)
31,15、17 温調部
100 温調制御部(空調制御装置)

Claims (14)

  1. 蓄電池(2)の電力を用いて走行する車両(1)の車両用熱管理装置であって、
    車両内部に設けられ熱エネルギーを蓄積する熱エネルギー蓄積機器(20)と、
    前記車両外部の電源である外部電源(30)に接続された充電ケーブル(4)および充電装置(6)を用いて前記熱エネルギー蓄積機器(20)に熱エネルギーを蓄積する前記車両(1)に搭載された温調部(12、31、15、17)と、
    前記熱エネルギー蓄積機器(20)に蓄積された熱エネルギーを利用して前記車両(1)の車室内を空調する車室内空調部(12、22、23)と、
    前記充電ケーブルが前記車両に結合された状態で前記温調部(12、31、15、17)を介して前記熱エネルギー蓄積機器の温度を前記車両内のセンサ情報以外の外部情報を利用して制御する温調制御部(100)と、を備えたことを特徴とする車両用熱管理装置。
  2. 前記熱エネルギー蓄積機器(20)は、前記蓄電池(2)、熱媒体を蓄える熱媒体収納容器、および、化学的に熱エネルギーを蓄える蓄熱器のいずれかから成り前記温調部に配管またはダクトを介して接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用熱管理装置。
  3. 前記熱エネルギー蓄積機器(20)は、前記蓄電池(2)から成り、該蓄電池(2)は電池セルの集合体ならびに前記電池セルの集合体を収容する容器から成ることを特徴とする請求項2に記載の車両用熱管理装置。
  4. 前記熱エネルギー蓄積機器(20)の温度は、前記外部情報から得られた外気温度と日射量とに相関のある物理情報に基づいて、前記温調部(12、31、15、17)によって制御され、前記外部情報により前記外気温度が高く、かつ前記日射量が多いと判定されたときに前記熱エネルギー蓄積機器に蓄積される温度が低い熱エネルギー量を多くし、前記車室内空調部の冷房をアシストする量を多めに設定し、前記外気温度が低く、かつ前記日射量が少ないと判定されたときに前記熱エネルギー蓄積機器に蓄積される温度が高い熱エネルギー量を多くし、前記車室内空調部の暖房をアシストする量を多めに設定することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の車両用熱管理装置。
  5. 前記物理情報に関連して前記温調制御部(100)の運転モードを、前記熱エネルギー蓄積機器(20)に前記温度が高い熱エネルギーを蓄積する蓄熱モードと、前記熱エネルギー蓄積機器(20)を所定の温度範囲内に維持する温調モードと、前記熱エネルギー蓄積機器に前記温度が低い熱エネルギーを蓄積する蓄冷モードとのいずれかに切替えることを特徴とする請求項4に記載の車両用熱管理装置。
  6. 前記外気温度が第1所定値(t1℃)より低い場合は、前記日射量が大きくなるほど前記温調モードに設定される割合を多くし、
    前記外気温度が前記第1所定値(t1℃)より高温の第2所定値(t2℃)より更に高い場合は、前記日射量が大きくなるほど前記蓄冷モードに設定される割合を多くすることを特徴とする請求項5に記載の車両用熱管理装置。
  7. 前記車両(1)の乗員の空調操作を学習し、この学習結果に基づいて、前記蓄熱モードと前記温調モードと前記蓄冷モードとの各運転モードの切替えと前記外気温度と前記日射量との関係を規定する既定値を変更することを特徴とする請求項5または6に記載の車両用熱管理装置。
  8. 前記車両が置かれた建屋の外部に設けられた太陽電池(3)から前記外部情報が前記車両内に取り込まれ、
    前記外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、前記太陽電池(3)の発電量および前記太陽電池が持つ太陽光パネル(9)の温度に基づいて算出されることを特徴とする請求項4ないし7のいずれか一項に記載の車両用熱管理装置。
  9. 冷媒を流す電動圧縮機(12)を備え、
    前記電動圧縮機(12)が前記温調部(12、31、15、17)と前記車室内空調部(12、22、23)とにおいて共用されていることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか一項に記載の車両用熱管理装置。
  10. 前記温調部(12、31、15、17)と、前記車室内空調部(12、31、15、17)とは、
    前記熱エネルギー蓄積機器(20)を加熱または冷却する媒体が流れる流路(25)と、
    前記媒体と熱交換する凝縮器(15)と、
    前記外部電源(30)を用いて駆動され、前記凝縮器(15)に冷媒を圧送し、前記凝縮器(15)を加熱する前記電動圧縮機(12)と、
    前記凝縮器(15)を経由した前記冷媒を膨張させる膨張手段(16)と、
    前記膨張手段(16)を経由した前記冷媒と前記媒体とを熱交換する冷却器(17)と、
    前記冷却器(17)または前記凝縮器(15)を流れる前記媒体と外部空気の間で熱交換を行う外部熱交換器(18)と、
    前記熱エネルギー蓄積機器(20)を流れる前記媒体を前記凝縮器(15)に流すか前記冷却器(17)に流すかを切替え、かつ前記外部熱交換器(18)を流れる前記媒体を前記冷却器(17)に流すか前記凝縮器(15)に流すかを切替える流路切替手段(21)と、
    前記凝縮器(15)を流れる前記媒体の熱により前記車室内を暖房する暖房手段(22)と、
    前記冷却器(17)を流れる前記媒体の熱、または、前記冷却器(17)と並列に流れる前記冷媒の熱により、前記車室内を冷房する冷房手段(23)と、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の車両用熱管理装置。
  11. 前記暖房手段(22)は、前記凝縮器(15)を通過した前記媒体で加熱され空調風と熱交換する室内暖房用熱交換器(22)から成り、
    前記冷房手段(23)は、前記冷却器(17)を通過した前記媒体で冷却され前記空調風と熱交換する室内冷房用熱交換器(23)または前記冷却器(17)と並列に流れる前記冷媒で冷却され前記空調風と熱交換する室内冷房用熱交換器(23)から成ることを特徴とする請求項10に記載の車両用熱管理装置。
  12. 前記外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、前記車両内の通信機器と前記充電装置内の通信機器とを介して取得した通信ネットワーク上の情報である気象データベースからの情報に基づいて取得されることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか一項に記載の車両用熱管理装置。
  13. 前記外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、前記車両内の無線通信機器と、前記気象データベースに接続される前記車両の乗員の携帯無線端末とを介して取得した通信ネットワーク上の情報である気象データベースからの情報に基づいて取得されることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか一項に記載の車両用熱管理装置。
  14. 前記外気温度と日射量とに相関のある物理情報は、前記車両と外部の車両との車々間通信を介して取得した通信ネットワーク上の情報である気象データベースからの情報に基づいて取得されることを特徴とする請求項4ないし8のいずれか一項に記載の車両用熱管理装置。
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