JP2014060534A - 半導体装置 - Google Patents

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鉄也 新井
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Abstract

【課題】動作モードによって出力バッファの動作タイミングを切り替え可能とすることにより半導体装置の汎用性を高める。
【解決手段】データ端子23を駆動する出力バッファ101,102と、内部データDATAPB,DATANBに基づいて出力バッファ101,102の動作を制御する制御回路(MS11,MS12,MS20,111,112)とを備える。制御回路は、内部データDATAPB,DATANBに基づいて出力バッファ101,102の動作を同時に切り替える第1の動作モードと、内部データDATAPB,DATANBに基づいて出力バッファ101,102の動作を異なるタイミングで切り替える第2の動作モードとを備える。これにより、動作モードによって出力バッファの動作タイミングを切り替えることができることから、汎用性の高い半導体装置を提供することが可能となる。
【選択図】図3

Description

本発明は半導体装置に関し、特に、データ端子に並列接続された複数の出力バッファを備える半導体装置に関する。
半導体装置に設けられた出力バッファは、一般に、データ端子をハイレベルに駆動する動作状態、データ端子をローレベルに駆動する動作状態、データ端子から見てハイインピーダンスとなる動作状態のいずれかに制御される。ここで、データ端子から出力される出力信号をハイレベルからローレベルに変化させる場合、或いは、ローレベルからハイレベルに変化させる場合、貫通電流の発生を防止すべく出力バッファを一旦ハイインピーダンス状態とすることがある。
しかしながら、出力バッファがハイインピーダンス状態になると、データ端子は全く駆動されない状態となるため、ハイインピーダンス状態が長すぎると、送信波はノイズの影響を大きく受け、ジッタを生じる恐れがある。例えば、図13(a)に示すようにハイインピーダンス期間に出力バッファのソースが揺れると、ドレインはそれにあわせて揺れ、送信波が乱れる。また、図13(b)に示すように出力バッファに戻ってきた反射波の振幅が送信波と異なると、ハイインピーダンス期間にその振幅が再度反射され、送信波と一体となって送信波が乱れる。
一方、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの半導体装置においては、1つのデータ端子に複数の出力バッファが並列接続されていることがある(特許文献1参照)。この場合、これら複数の出力バッファが同時に動作すると大きなピーク電流が流れるため、電源ノイズが発生することがあった。このような電源ノイズを軽減させる方法として、特許文献2には2つの出力バッファの動作タイミングに時間差を設ける方法が提案されている。
尚、複数の出力バッファの動作タイミングに時間差を設けるものではないが、特許文献3には、互いにインピーダンスの異なる複数のバッファからそれぞれ所定の論理レベルの信号を出力させることにより、出力信号のDCレベルを任意に制御可能な半導体装置が開示されている。
特開2006−203405号公報 特開平2−168723号公報 特開2000−68816号公報
しかしながら、半導体装置を搭載するシステムにおいては、例えば、携帯機器に搭載されるシステムのように信号の反射防止よりも消費電力の削減を優先したいものもあれば、逆に、消費電力を多少犠牲にしても信号の反射を抑制したいものもある。従来は、このように相反する2つの要求に対してそれぞれ専用の半導体装置を設計する必要があるため、設計コストや製造コストが高くなるという問題があった。
本発明の一側面による半導体装置は、データ端子と、前記データ端子を駆動する第1及び第2の出力バッファと、内部データに基づいて前記第1及び第2の出力バッファの動作を制御する制御回路と、を備え、前記制御回路は、前記内部データに基づいて前記第1及び第2の出力バッファの動作を同時に切り替える第1の動作モードと、前記内部データに基づいて前記第1及び第2の出力バッファの動作を異なるタイミングで切り替える第2の動作モードとを備えていることを特徴とする。
本発明の他の側面による半導体装置は、データ端子と、第1の制御状態においては前記データ端子を第1の論理レベルに駆動し、第2の制御状態においては前記データ端子を前記第1の論理レベルとは異なる第2の論理レベルに駆動する第1及び第2の出力バッファと、内部データが第1の値である場合には前記第1及び第2の出力バッファをいずれも前記第1の制御状態とし、前記内部データが第2の値である場合には前記第1及び第2の出力バッファをいずれも前記第2の制御状態とする制御回路と、を備え、前記内部データが前記第1の値から前記第2の値に変化した場合に、前記第1の出力バッファが前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に遷移するタイミングと、前記第2の出力バッファが前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に遷移するタイミングとの関係が動作モードによって切り替え可能に構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、動作モードによって出力バッファの動作タイミングを切り替えることができることから、汎用性の高い半導体装置を提供することが可能となり、設計コストや製造コストを低減することが可能となる。
本発明の好ましい実施形態による半導体装置10の全体構成を示すブロック図である。 キャリブレーション回路30の回路図である。 データ入出力回路100の回路図である。 出力バッファ101の回路図である。 前段回路111の回路図である。 第1の動作モードが選択されている場合の動作タイミングを説明するための波形図である。 第1の動作モードが選択されている場合において、プルアップ回路P1,P2及びプルダウン回路N1,N2の動作状態が遷移する様子を説明するための模式図である。 第2の動作モードが選択されている場合の動作タイミングを説明するための波形図である。 第2の動作モードが選択されている場合において、プルアップ回路P1,P2及びプルダウン回路N1,N2の動作状態が遷移する様子を説明するための模式図である。 第3の動作モードが選択されている場合の動作タイミングを説明するための波形図である。 第3の動作モードが選択されている場合において、プルアップ回路P1,P2及びプルダウン回路N1,N2の動作状態が遷移する様子を説明するための模式図である。 選択信号によって動作モードの切り替えを行うための回路例を示す回路図である。 出力バッファが長時間に亘りハイインピーダンス状態である場合に生じる問題を説明するための波形図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施形態による半導体装置10の全体構成を示すブロック図である。
本実施形態による半導体装置10はDRAMであり、図1に示すようにメモリセルアレイ11を備えている。メモリセルアレイ11には、互いに交差する複数のワード線WLと複数のビット線BLが設けられており、その交点にメモリセルMCが配置されている。ワード線WLの選択はロウデコーダ12によって行われ、ビット線BLの選択はカラムデコーダ13によって行われる。ビット線BLは、センス回路14内の対応するセンスアンプSAにそれぞれ接続されており、カラムデコーダ13により選択されたビット線BLは、センスアンプSAを介してアンプ回路15に接続される。
ロウデコーダ12、カラムデコーダ13、センス回路14及びアンプ回路15の動作は、アクセス制御回路20によって制御される。アクセス制御回路20には、アドレス端子21及びコマンド端子22を介してそれぞれ外部からアドレス信号ADD及びコマンド信号CMDが供給される。アクセス制御回路20は、アドレス信号ADD及びコマンド信号CMDを受け、これらに基づいてロウデコーダ12、カラムデコーダ13、センス回路14及びアンプ回路15を制御する。
具体的には、コマンド信号CMDが半導体装置10のアクティブ動作を示している場合には、アドレス信号ADDはロウデコーダ12に供給される。これに応答して、ロウデコーダ12はアドレス信号ADDが示すワード線WLを選択し、これにより対応するメモリセルMCがそれぞれビット線BLに接続される。その後、アクセス制御回路20は、所定のタイミングでセンス回路14を活性化させる。
一方、コマンド信号CMDが半導体装置10のリード動作又はライト動作を示している場合には、アドレス信号ADDはカラムデコーダ13に供給される。これに応答して、カラムデコーダ13はアドレス信号ADDが示すビット線BLをアンプ回路15に接続する。これにより、リード動作時においては、センスアンプSAを介してメモリセルアレイ11から読み出されたリードデータDQがアンプ回路15及びデータ入出力回路100を介してデータ端子23から外部に出力される。また、ライト動作時においては、データ端子23を介して外部から供給されたライトデータDQがデータ入出力回路100、アンプ回路15及びセンスアンプSAを介してメモリセルMCに書き込まれる。
後述するように、データ入出力回路100には動作時におけるインピーダンスが互いに等しい第1及び第2の出力バッファが含まれている。出力バッファのインピーダンスは、キャリブレーション回路30によって制御される。キャリブレーション回路30はキャリブレーション端子(ZQ)24に接続されている。
図2は、キャリブレーション回路30の回路図である。
図2に示すように、キャリブレーション回路30は、プルアップレプリカ回路31、32と、プルダウンレプリカ回路33と、プルアップレプリカ回路31,32の動作を制御するカウンタ回路34と、プルダウンレプリカ回路33の動作を制御するカウンタ回路35と、カウンタ回路34を制御するコンパレータ36と、カウンタ35を制御するコンパレータ37とを備えている。具体的には、カウンタ回路34は、自身のカウント値を変化させてプルアップレプリカ回路31、32のインピーダンスを変化させる。コンパレータ36は、キャリブレーション端子24の電位が基準電位と等しくなったとき、即ち、プルアップレプリカ回路31のインピーダンスが抵抗Rのインピーダンスと等しくなったときに、カウンタ回路34のカウント動作を停止する。基準電位は抵抗38,39により生成される。カウンタ回路34のカウント値はインピーダンス調整コードDZQPBとして用いられ、プルアップレプリカ回路31、32にフィードバックされるとともに、図1に示したデータ入出力回路100に供給される。同様に、プルダウンレプリカ回路33のインピーダンスもカウンタ回路35及びコンパレータ37により調整され、カウンタ回路35のカウント値はインピーダンス調整コードDZQNTとして用いられ、プルダウンレプリカ回路33にフィードバックされるとともに、図1に示したデータ入出力回路100に供給される。インピーダンス調整コードDZQPB,DZQNTは、それぞれ複数ビットの信号である。
図3は、データ入出力回路100の回路図である。
図3に示すように、データ入出力回路100は、データ端子23に接続された第1及び第2の出力バッファ101,102と、入力バッファ103とを備えている。入力バッファ103はライト動作時に使用されるバッファであるが、本発明の要旨とは直接関係がないため説明は省略する。
出力バッファ101,102はリード動作時に使用されるバッファであり、活性化時におけるインピーダンスはインピーダンス調整コードDZQによってそれぞれ所定の値に調整される。出力バッファ101,102の動作は、制御信号CNT1,CNT2によってそれぞれ制御される。これら制御信号CNT1,CNT2は、それぞれ前段回路111,112から出力される信号である。後述するように、制御信号CNT1は内部データDATAPB11〜15,DATANB11〜15からなり、制御信号CNT2は内部データDATAPB21〜25,DATANB21〜25からなる。
図4は、出力バッファ101の回路図である。
図4に示すように、出力バッファ101は、並列接続された複数(本実施形態では5つ)のPチャンネル型MOSトランジスタ121〜125と、並列接続された複数(本実施形態では5つ)のNチャンネル型MOSトランジスタ131〜135と、これらトランジスタ121〜125とトランジスタ131〜135との間に直列に接続された抵抗120,130とを備え、抵抗120と抵抗130の接続点がデータ端子23に接続されている。出力バッファ101のうち、トランジスタ121〜125及び抵抗120からなる部分はプルアップ回路P1を構成しており、トランジスタ131〜135及び抵抗130からなる部分はプルダウン回路N1を構成している。
トランジスタ121〜125のゲート電極には、それぞれ内部データDATAPB11〜DATAPB15が供給されており、これにより個別にオン/オフ制御される。かかるオン/オフ制御により、プルアップ回路P1のインピーダンスは所定値に調整される。同様に、トランジスタ131〜135のゲートには、それぞれ内部データDATANB11〜DATANB15が供給されており、これにより個別にオン/オフ制御される。かかるオン/オフ制御により、プルダウン回路N1のインピーダンスは所定値に調整される。
もう一つの出力バッファ102についても、内部データDATAPB11〜15,DATANB11〜15の代わりに内部データDATAPB21〜25,DATANB21〜25が供給される他は、図4に示した出力バッファ101と同じ回路構成を有し、プルアップ回路P2とプルダウン回路N2を備えている。
図5は、前段回路111の回路図である。
図5に示すように、前段回路111はORゲート回路141〜145及びANDゲート回路151〜155を備えている。ORゲート回路141〜145の一方の入力ノードには内部データDATAPB1が共通に供給され、他方の入力ノードにはインピーダンス調整コードDZQPBを構成する各ビットDZQPB1〜DZQPB5がそれぞれ供給される。これらORゲート回路141〜145の出力信号は、それぞれ内部データDATAPB11〜DATAPB15として用いられる。同様に、ANDゲート回路151〜155の一方の入力ノードには内部データDATANB1が共通に供給され、他方の入力ノードにはインピーダンス調整コードDZQNTを構成する各ビットDZQNT1〜DZQNT5がそれぞれ供給される。これらANDゲート回路151〜155の出力信号は、それぞれ内部データDATANB11〜DATANB15として用いられる。
もう一つの前段回路112についても、内部データDATAPB1,DATANB1の代わりに内部データDATAPB2,DATANB2が供給される他は、図5に示した前段回路111と同じ回路構成を有している。前段回路112からは、内部データDATAPB21〜25,DATANB21〜25が出力される。
図3に戻って、前段回路111に供給される内部データDATAPB1,DATANB1や、前段回路112に供給される内部データDATAPB2,DATANB2は、出力制御回路160から出力される内部データDATAPB,DATANBを元に生成される。出力制御回路160は、図1のメモリセルアレイ11からアンプ回路15を介してハイレベルのリードデータDQが供給された場合、即ち、データ端子23からハイレベルのリードデータDQを出力する場合には、内部データDATAPB,DATANBをいずれもローレベルとし、メモリセルアレイ11からアンプ回路15を介してローレベルのリードデータDQが供給された場合、即ち、データ端子23からローレベルのリードデータDQを出力する場合には、内部データDATAPB,DATANBをいずれもハイレベルとする。そして、リードデータDQをハイレベルからローレベルに切り替える場合、並びに、リードデータDQをローレベルからハイレベルに切り替える場合には、これら内部データDATAPB,DATANBの論理レベルを同時に変化させる。尚、データ端子23をハイインピーダンス状態とする場合、出力制御回路160は内部データDATAPB,DATANBをそれぞれハイレベル及びローレベルとする。
これら内部データDATAPB,DATANBはマスタスライス部MS11に供給され、これを通過した信号が内部データDATAPB1,DATANB1として前段回路111に入力される。また、内部データDATAPB,DATANBはマスタスライス部MS20,MS11にも供給され、これらを通過した信号が内部データDATAPB2,DATANB2として前段回路112に入力される。
マスタスライス部MS11,MS12,MS20は、いずれも製造段階において選択する一種の切り替え回路であり、したがってその選択は不可逆的である。このうち、マスタスライス部MS11,MS12はパスA,Bを有しており、そのいずれかが導通状態とされる。また、マスタスライス部MS20はパスX,Y,Zを有しており、そのいずれかが導通状態とされる。
パスAは、通過する信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間がほぼ等しいバッファD0を有している。一方、パスBは、通過する信号の立ち上がり時間よりも立ち下がり時間の長いバッファD1と、通過する信号の立ち下がり時間よりも立ち上がり時間の長いバッファD2を有している。バッファD1は内部データDATAPBが供給される信号パスに挿入され、バッファD2は内部データDATANBが供給される信号パスに挿入されている。
また、パスX,Yは、通過する信号の立ち上がり時間と立ち下がり時間がほぼ等しいバッファD3,D4をそれぞれ有している。このうち、特にバッファD4の遅延量はバッファD1,D2の立ち上がり時間と立ち下がり時間の差に等しい。一方、パスZには、信号を遅延させるバッファは設けられていない。
以上がデータ入出力回路100の回路構成である。尚、本発明においては、データ入出力回路100に含まれる要素のうち、出力バッファ101,102を除く要素の一部又は全部を「制御回路」と呼ぶことがある。次に、データ入出力回路100の動作について説明する。
データ入出力回路100の動作は、マスタスライス部MS11,MS12,MS20を用いて選択された動作モードによって異なる。データ入出力回路100は少なくとも第1〜第3の動作モードを有しており、以下、各動作モードが選択されている場合の動作について順を追って説明する。
まず、第1の動作モードについて説明する。
第1の動作モードは、マスタスライス部MS11,MS12によってパスBを選択し、マスタスライス部MS20によってパスZを選択した場合に実現される動作モードである。第1の動作モードにおいては、出力制御回路160から出力される内部データDATAPB,DATANBがハイレベルからローレベルに変化した場合、図6に示すように、内部データDATAPB1,DATAPB2の変化は、内部データDATANB1,DATANB2の変化に対して遅れを生じる。これは、バッファD1の作用によるものである。逆に、出力制御回路160から出力される内部データDATAPB,DATANBがローレベルからハイレベルに変化した場合、図6に示すように、内部データDATANB1,DATANB2の変化は、内部データDATAPB1,DATAPB2の変化に対して遅れを生じる。これは、バッファD2の作用によるものである。
これにより時刻t11以前においては、図7(a)に示すように、出力バッファ101,102に含まれるプルダウン回路N1,N2がオン、プルアップ回路P1,P2がオフとなることから、データ端子23はローレベルに駆動される。尚、図7(a)〜(c)において実線で表示されているトランジスタはオン状態であることを意味し、破線で表示されているトランジスタはオフ状態であることを意味する。
次に、時刻t11〜t12の期間においては、図7(b)に示すように、プルダウン回路N1,N2及びプルアップ回路P1,P2が全てオフとなることから、データ端子23はハイインピーダンス状態となる。そして、t12以降になると、図7(c)に示すように、プルアップ回路P1,P2がオン、プルダウン回路N1,N2がオフとなることから、データ端子23はハイレベルに駆動される。時刻t13〜t14の前後における動作も上記と同様である。
このように、第1の動作モードが選択されている場合、出力バッファ101,102の動作は同時に切り替えられる。そして、プルアップ回路とプルダウン回路が同時にオンする期間が存在しないことから貫通電流の発生がなく、消費電流を抑制することが可能となる。
次に、第2の動作モードについて説明する。
第2の動作モードは、マスタスライス部MS11,MS12によってパスAを選択し、マスタスライス部MS20によってパスXを選択した場合に実現される動作モードである。第2の動作モードにおいては、図8に示すように、出力バッファ102の動作が出力バッファ101の動作に比べて遅れる。これはバッファD3の作用によるものである。一方、プルアップ回路P1とプルダウン回路N1の動作は同時に切り替えられ、プルアップ回路P2とプルダウン回路N2の動作も同時に切り替えられる。これはバッファD0の作用によるものである。
これにより時刻t21以前においては、図9(a)に示すように、出力バッファ101,102に含まれるプルダウン回路N1,N2がオン、プルアップ回路P1,P2がオフとなることから、データ端子23はローレベルに駆動される。次に、時刻t21〜t22の期間においては、図9(b)に示すように、プルアップ回路P1及びプルダウン回路N2がオン、プルダウン回路N1及びプルアップ回路P2がオフとなることから、データ端子23は中間電位に駆動される。そして、t22以降になると、図9(c)に示すように、プルアップ回路P1,P2がオン、プルダウン回路N1,N2がオフとなることから、データ端子23はハイレベルに駆動される。時刻t23〜t24の前後における動作も上記と同様である。
このように、第2の動作モードが選択されている場合、リードデータDQの遷移中に出力バッファ101,102の両方がハイインピーダンス状態となる期間が存在しない。キャリブレーション等により、出力バッファ101、102、それぞれで、プルアップ抵抗とプルダウン抵抗が等しいことを考慮すれば、むしろ、リードデータDQの遷移途中における出力インピーダンスが一定となるため、遷移途中の反射係数も一定となる。このため、ハイインピーダンス期間が長い場合に問題となるジッタが生じにくくなるとともに、信号の反射による送信波の乱れを防止することが可能となる。但し、データ端子23が中間電位に駆動されている期間においては貫通電流が流れるため、第1の動作モードが選択されている場合に比べてやや消費電流が増大する。しかしながら、本実施形態では出力バッファが2つに分割されているため、貫通電流の量は単一の出力バッファを用いた場合と比べて少量に制限される。
次に、第3の動作モードについて説明する。
第3の動作モードは、マスタスライス部MS11,MS12によってパスBを選択し、マスタスライス部MS20によってパスYを選択した場合に実現される動作モードである。第3の動作モードにおいても、図10に示すように、出力バッファ102の動作が出力バッファ101の動作に比べて遅れるとともに、立ち上がり時のシーケンスと立ち下がり時のシーケンスが互いに異なる。これは、バッファD1,D2及びD4の作用によるものである。
まず、時刻t31以前においては、図11(a)に示すように、出力バッファ101,102に含まれるプルダウン回路N1,N2がオン、プルアップ回路P1,P2がオフとなることから、データ端子23はローレベルに駆動される。次に、時刻t31〜t32の期間においては、図11(b)に示すように、プルダウン回路N2がオン、プルダウン回路N1及びプルアップ回路P1,P2がオフとなることから、データ端子23はプルダウン回路N2のみの能力でローレベルに駆動される。さらに、時刻t32〜t33の期間においては、図11(c)に示すように、プルアップ回路P1がオン、プルダウン回路N1,N2及びプルアップ回路P2がオフとなることから、データ端子23はプルアップ回路P1のみの能力でハイレベルに駆動される。そして、t33以降になると、図11(d)に示すように、プルアップ回路P1,P2がオン、プルダウン回路N1,N2がオフとなることから、データ端子23はハイレベルに駆動される。時刻t34〜t36の前後における動作も上記と同様である。
このように、第3の動作モードが選択されている場合も、リードデータDQの遷移中に出力バッファ101,102の両方がハイインピーダンス状態となる期間が存在しないため、ハイインピーダンス期間が長い場合に生じる問題を防止することができる。しかも、設計通りに作製された場合には、貫通電流が生じる期間も存在しないことから、消費電流を削減することもできる。
但し、実際のデバイスを設計通りに作製することは困難であり、実際にはプロセス条件のばらつきによって図11(b)に示す状態と図11(c)に示す状態とが一部重複したり、逆に、図11(b)に示す状態と図11(c)に示す状態との間にハイインピーダンス期間が存在したりする可能性がある。しかしながら、前者の場合であっても、貫通電流が流れる期間は僅かであるとともに、貫通電流の量が単一の出力バッファを用いた場合より少量に制限されるため、消費電流の増大は僅かである。また、後者の場合であっても、ハイインピーダンス状態となる期間は僅かであるため、ハイインピーダンス期間の存在により生じる問題は最小限に抑えられる。
以上説明したように、本実施形態においてはデータ入出力回路100が3つの動作モードを備えていることから、当該半導体装置10に求められる特性に応じて最適な動作を選択することができる。これにより、求められる特性に応じて異なる半導体装置10を設計・作製する必要が無くなることから、設計コスト及び製造コストを削減することが可能となる。
尚、上記の説明では第1〜第3の動作モードについて説明したが、その他、マスタスライス部MS11,MS12によってパスAを選択し、マスタスライス部MS20によってパスZを選択することによって第4の動作モードを選択することも可能である。
図12は、選択信号によって動作モードの切り替えを行うための回路例を示す回路図である。
図12に示す回路は、図3に示したマスタスライス部MS11の代わりに用いることが可能であり、選択信号SELによってパスA又はパスBを選択することができる。具体的には、選択信号SELがハイレベルである場合には、ORゲート回路201、ANDゲート回路203及びトライステートバッファ211,213が有効となることから、パスAが選択される。逆に、選択信号SELがローレベルである場合には、ORゲート回路202、ANDゲート回路204及びトライステートバッファ212,214が有効となることから、パスBが選択される。他のマスタスライス部MS12,MS20についても同様の回路を用いることにより、選択信号SELを用いた動作モードの切り替えが可能となる。これにより、製造後においても動作モードを切り替えることが可能となる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では2つの出力バッファ101,102をデータ端子23に接続した場合を例に説明したが、1つのデータ端子に接続する出力バッファの数がこれに限定されるものではなく、3以上の出力バッファを接続し、これらの動作タイミングを動作モードによって切り替え可能に構成しても構わない。
10 半導体装置
11 メモリセルアレイ
12 ロウデコーダ
13 カラムデコーダ
14 センス回路
15 アンプ回路
20 アクセス制御回路
21 アドレス端子
22 コマンド端子
23 データ端子
24 キャリブレーション端子
30 キャリブレーション回路
31,32 プルアップレプリカ回路
33 プルダウンレプリカ回路
34,35 カウンタ回路
36,37 コンパレータ
38,39 抵抗
100 データ入出力回路
101,102 出力バッファ
103 入力バッファ
111,112 前段回路
120,130 抵抗
121〜125,131〜135 トランジスタ
141〜145,201,202 ORゲート回路
151〜155,203,204 ANDゲート回路
160 出力制御回路
211〜214 トライステートバッファ
D0〜D4 バッファ
MS11,MS12,MS20 マスタスライス部
N1,N2 プルダウン回路
P1,P2 プルアップ回路

Claims (14)

  1. データ端子と、
    前記データ端子を駆動する第1及び第2の出力バッファと、
    内部データに基づいて前記第1及び第2の出力バッファの動作を制御する制御回路と、を備え、
    前記制御回路は、前記内部データに基づいて前記第1及び第2の出力バッファの動作を同時に切り替える第1の動作モードと、前記内部データに基づいて前記第1及び第2の出力バッファの動作を異なるタイミングで切り替える第2の動作モードとを備えていることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記制御回路は、前記第1又は第2の動作モードが不可逆的に選択されるよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記制御回路は、前記第1又は第2の動作モードを選択信号に基づいて選択可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  4. 前記第1及び第2の出力バッファは、前記データ端子を第1の論理レベルに駆動するプルアップ回路と、前記データ端子を前記第1の論理レベルとは異なる第2の論理レベルに駆動するプルダウン回路とを含み、
    前記制御回路は、前記第2の動作モードが選択されている場合、前記内部データの変化に応答して、前記第1の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の一方が非活性状態から活性状態に遷移するタイミングよりも、前記第2の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の一方が非活性状態から活性状態に遷移するタイミングを遅らせることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 前記制御回路は、前記第2の動作モードが選択されている場合、前記内部データの前記変化に応答して、前記第1の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の他方が活性状態から非活性状態に遷移するタイミングよりも、前記第2の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の他方が活性状態から非活性状態に遷移するタイミングを遅らせることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記制御回路は、前記第2の動作モードが選択されている場合、前記内部データの前記変化に応答して、第1のタイミングで前記第1の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の前記一方を非活性状態から活性状態に、他方を活性状態から非活性状態に遷移させ、前記第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングで前記第2の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の前記一方を非活性状態から活性状態に、他方を活性状態から非活性状態に遷移させることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  7. 前記制御回路は、前記第2の動作モードが選択されている場合、前記内部データの前記変化に応答して、第1のタイミングで前記第1の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の前記他方を活性状態から非活性状態に遷移させ、前記第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングで前記第1の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の前記一方を非活性状態から活性状態に遷移させるとともに、前記第2の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の前記他方を活性状態から非活性状態に遷移させ、前記第2のタイミングよりも遅い第3のタイミングで前記第2の出力バッファに含まれる前記プルアップ回路及び前記プルダウン回路の前記一方を非活性状態から活性状態に遷移させることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
  8. 前記第1及び第2の出力バッファはインピーダンス調整が可能であり、其々の出力バッファにおいて、前記プルアップ回路と前記プルダウン回路の動作時におけるインピーダンスが互いに等しいことを特徴とする請求項4乃至7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. データ端子と、
    第1の制御状態においては前記データ端子を第1の論理レベルに駆動し、第2の制御状態においては前記データ端子を前記第1の論理レベルとは異なる第2の論理レベルに駆動する第1及び第2の出力バッファと、
    内部データが第1の値である場合には前記第1及び第2の出力バッファをいずれも前記第1の制御状態とし、前記内部データが第2の値である場合には前記第1及び第2の出力バッファをいずれも前記第2の制御状態とする制御回路と、を備え、
    前記内部データが前記第1の値から前記第2の値に変化した場合に、前記第1の出力バッファが前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に遷移するタイミングと、前記第2の出力バッファが前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に遷移するタイミングとの関係が動作モードによって切り替え可能に構成されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 所定の動作モードが選択されている場合、前記内部データが前記第1の値から前記第2の値に変化したことに応答して、前記第1の出力バッファは前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に第1のタイミングで遷移し、前記第2の出力バッファは前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に前記第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングで遷移することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記第1及び第2の出力バッファは、第3の制御状態においては前記データ端子から見てハイインピーダンス状態となり、
    所定の動作モードが選択されている場合、前記内部データが前記第1の値から前記第2の値に変化したことに応答して、前記第1の出力バッファは前記第1の制御状態から前記第3の制御状態に第1のタイミングで遷移するとともに、前記第3の制御状態から前記第2の制御状態に前記第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングで遷移し、前記第2の出力バッファは前記第1の制御状態から前記第3の制御状態に第3のタイミングで遷移するとともに、前記第3の制御状態から前記第2の制御状態に前記第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで遷移することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置。
  12. 前記第2のタイミングと前記第3のタイミングは同時であることを特徴とする請求項11に記載の半導体装置。
  13. 前記所定の動作モードとは異なる動作モードが選択されている場合、前記内部データが前記第1の値から前記第2の値に変化したことに応答して、前記第1及び第2の出力バッファは前記第1の制御状態から前記第2の制御状態に同時に遷移することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の半導体装置。
  14. 前記動作モードの選択は不可逆的であることを特徴とする請求項9乃至13のいずれか一項に記載の半導体装置。
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