JP2014060042A - フラットケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体素体の幅を小さくすることができるフラットケーブルを提供することである。
【解決手段】誘電体素体12は、複数の誘電体層18が積層されてなり、x軸方向に延在しており、x軸方向に沿って交互に並ぶ区間A1,A2を有する。信号線路20は、誘電体素体18に設けられており、区間A1においてx軸方向に沿って延在し、かつ、区間A2において2本に枝分かれした構造を有する。基準グランド導体22は、信号線路20よりもz軸方向の正方向側に設けられている。補助グランド導体24は、信号線路20よりもz軸方向の負方向側に設けられている。ビアホール導体B1,B2は、誘電体層18を積層方向に貫通することによって、基準グランド導体22と補助グランド導体24とを接続し、区間A2においてy軸方向の両側から信号線路20に挟まれている。
【選択図】図2

Description

本発明は、フラットケーブルに関し、より特定的には、高周波信号の伝送に用いられるフラットケーブルに関する。
従来のフラットケーブルに関する発明としては、例えば、特許文献1に記載の高周波信号線路が知られている。該高周波信号線路は、誘電体素体、信号線、2つのグランド導体及びビアホール導体を備えている。誘電体素体は、複数の誘電体シートが積層されて構成されている。信号線は、誘電体素体内に設けられている。2つのグランド導体は、誘電体素体において積層方向から信号線を挟んでいる。ビアホール導体は、誘電体シートを積層方向に貫通しており、2つのグランド導体を接続している。2つのビアホール導体は、誘電体素体において信号線を挟むように誘電体素体の幅方向に並ぶように配置されている。これにより、信号線と2つのグランド導体とは、ストリップライン構造をなしている。
更に、グランド導体には、積層方向から平面視したときに、信号線と重なる複数の開口が設けられている。これにより、信号線とグランド導体との間に容量が形成されにくくなる。よって、信号線とグランド導体との積層方向における距離を小さくすることが可能となり、高周波信号線路の薄型化を図ることが可能となる。以上のような高周波信号線路は、2つの回路基板の接続に用いられる。
ところで、特許文献1に記載の高周波信号線路では、以下に説明するように、誘電体素体の幅を小さくすることが困難であり、幅が小さいフラットケーブルを得ることが困難である。より詳細には、特許文献1に記載の高周波信号線路において、誘電体素体の幅を小さくするためには、例えば、ビアホール導体の直径を小さくすることが挙げられる。しかしながら、ビアホール導体の直径の最小値は、ビアホール導体の製造工程の精度によって制約を受ける。そのため、ビアホール導体の直径を小さくすることによって誘電体素体の幅を小さくすることには限界がある。
また、誘電体素体の幅を小さくするためには、例えば、信号線の幅を小さくすることが挙げられる。しかしながら、信号線の幅を小さくした場合には、信号線の抵抗値が大きくなり、高周波信号線路の挿入損失が大きくなってしまう。
国際公開第2012/073591号パンフレット
そこで、本発明の目的は、誘電体素体の幅を小さくすることができるフラットケーブルを提供することである。
本発明の一形態に係るフラットケーブルは、複数の誘電体層が積層されてなり、所定方向に延在している誘電体素体であって、所定方向に沿って交互に並ぶ第1の区間及び第2の区間を有する誘電体素体と、前記誘電体素体に設けられている信号線路であって、前記第1の区間において所定方向に沿って延在し、かつ、前記第2の区間において前記誘電体素体の幅方向に2本に枝分かれした構造を有する信号線路と、前記信号線路よりも積層方向の一方側に設けられている第1のグランド導体と、前記信号線路よりも積層方向の他方側に設けられている第2のグランド導体と、前記誘電体層を積層方向に貫通することによって、前記第1のグランド導体と前記第2のグランド導体とを接続する層間接続導体であって、前記第2の区間において所定方向及び積層方向に直交する幅方向の両側から前記信号線路に挟まれている層間接続導体と、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、誘電体素体の幅を小さくすることができる。
本発明の一実施形態に係るフラットケーブルの外観斜視図である。 図1のフラットケーブルの分解図である。 図1のフラットケーブルの信号線路及び補助グランド導体を透視した図である。 図3のA−Aにおける断面構造図である。 図3のB−Bにおける断面構造図である。 図6(a)は、フラットケーブルのコネクタの外観斜視図である。図6(b)は、フラットケーブルのコネクタの断面構造図である。 フラットケーブルが用いられた電子機器をy軸方向から平面視した図である。 フラットケーブルが用いられた電子機器をz軸方向から平面視した図である。 第1の変形例に係るフラットケーブルの分解図である。 第2の変形例に係るフラットケーブルの分解図である。 図10のフラットケーブルの信号線路、基準グランド導体及び補助グランド導体を透視した図である。 第3の変形例に係るフラットケーブルの分解図である。 図12のフラットケーブルの信号線路及び補助グランド導体を透視した図である。
以下に、本発明の実施形態に係るフラットケーブルについて図面を参照しながら説明する。
(フラットケーブルの構成)
以下に、本発明の一実施形態に係るフラットケーブルの構成について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るフラットケーブル10の外観斜視図である。図2は、図1のフラットケーブル10の分解図である。図3は、図1のフラットケーブル10の信号線路20及び補助グランド導体24を透視した図である。図4は、図3のA−Aにおける断面構造図である。図5は、図3のB−Bにおける断面構造図である。以下では、フラットケーブル10の積層方向をz軸方向と定義する。また、フラットケーブル10の長手方向をx軸方向と定義し、x軸方向及びz軸方向に直交する方向をy軸方向と定義する。
フラットケーブル10は、例えば、携帯電話等の電子機器内において、2つの高周波回路を接続するために用いられる。フラットケーブル10は、図1及び図2に示すように、誘電体素体12、外部端子16a,16b、信号線路20、基準グランド導体(第1のグランド導体)22、補助グランド導体(第2のグランド導体)24、ビアホール導体(層間接続部)b1,b2,B1,B2及びコネクタ100a,100bを備えている。
誘電体素体12は、図1に示すように、z軸方向から平面視したときに、x軸方向に延在する可撓性を有する板状部材であり、線路部12a、接続部12b,12cを含んでいる。誘電体素体12は、図2に示すように、保護層14、誘電体シート18a〜18cがz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積層されて構成されている積層体である。以下では、誘電体素体12のz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体素体12のz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
線路部12aは、図1に示すように、x軸方向に延在している。また、線路部12aは、図2に示すように複数の区間A1,A2を有している。複数の区間A1と複数の区間A2とは、x軸方向に沿って交互に並んでいる。接続部12b,12cはそれぞれ、線路部12aのx軸方向の負方向側の端部及びx軸方向の正方向側の端部に接続されており、矩形状をなしている。接続部12b,12cのy軸方向の幅は、線路部12aのy軸方向の幅よりも大きい。
誘電体シート18a〜18cは、図2に示すように、z軸方向から平面視したときに、x軸方向に延在しており、誘電体素体12と同じ形状をなしている。誘電体シート18a〜18cは、ポリイミドや液晶ポリマー等の可撓性を有する熱可塑性樹脂により構成されている。以下では、誘電体シート18a〜18cのz軸方向の正方向側の主面を表面と称し、誘電体シート18a〜18cのz軸方向の負方向側の主面を裏面と称す。
誘電体シート18aの厚さT1は、図4及び図5に示すように、誘電体シート18bの厚さT2よりも大きい。誘電体シート18a〜18cの積層後において、厚さT1は、例えば、50μm〜300μmである。本実施形態では、厚さT1は100μmである。また、厚さT2は、例えば、10μm〜100μmである。本実施形態では、厚さT2は50μmである。
また、誘電体シート18aは、図2に示すように、線路部18a−a及び接続部18a−b,18a−cにより構成されている。誘電体シート18bは、線路部18b−a及び接続部18b−b,18b−cにより構成されている。誘電体シート18cは、線路部18c−a及び接続部18c−b,18c−cにより構成されている。線路部18a−a,18b−a,18c−aは、線路部12aを構成している。接続部18a−b,18b−b,18c−bは、接続部12bを構成している。接続部18a−c,18b−c,18c−cは、接続部12cを構成している。
信号線路20は、図2に示すように、高周波信号が伝送され、誘電体素体12に設けられている導体である。本実施形態では、信号線路20は、誘電体シート18bの表面上に形成されている。信号線路20は、区間A1においてx軸方向に沿って延在し、区間A2においてy軸方向に2本に枝分かれした構造を有している。より詳細には、区間A1では、信号線路20は、x軸方向に延在する1本の線状導体20aにより構成されている。線状導体20aは、区間A1において誘電体素体12のy軸方向の中心線L上に設けられている。区間A2では、信号線路20は、2本の線状導体20b,20cにより構成されている。線状導体20bは、y軸方向の正方向側に突出するように湾曲しており、中心線Lよりもy軸方向の正方向側に設けられている。線状導体20cは、y軸方向の負方向側に突出するように湾曲しており、中心線Lよりもy軸方向の負方向側に設けられている。線状導体20bと線状導体20cとは、中心線Lに関して線対称な構造を有している。よって、信号線路20は、区間A2におけるx軸方向の負方向側の端部においてy軸方向(幅方向)に2本に枝分かれした後、区間A2におけるx軸方向の正方向側の端部において1本に合流した構造を有している。
信号線路20のx軸方向の負方向側の端部は、図2に示すように、接続部18b−bの中央に位置している。信号線路20のx軸方向の正方向側の端部は、図2に示すように、接続部18b−cの中央に位置している。信号線路20は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。ここで、信号線路20が誘電体シート18bの表面に形成されているとは、誘電体シート18bの表面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて信号線路20が形成されていることや、誘電体シート18bの表面に張り付けられた金属箔がエッチング等の手法によりパターニングされて信号線路20が形成されていることを指す。また、信号線路20の表面には平滑化が施されるので、信号線路20が誘電体シート18bに接している面の表面粗さは信号線路20が誘電体シート18bに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
基準グランド導体22は、図2に示すように、信号線路20よりもz軸方向の正方向側に設けられているベタ状の導体層である。より詳細には、基準グランド導体22は、誘電体シート18aの表面に形成され、誘電体シート18aを介して信号線路20と対向している。基準グランド導体22には、信号線路20と重なる位置には開口が設けられていない。基準グランド導体22は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。ここで、基準グランド導体22が誘電体シート18aの表面に形成されているとは、誘電体シート18aの表面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて基準グランド導体22が形成されていることや、誘電体シート18aの表面に張り付けられた金属箔がパターニングされて基準グランド導体22が形成されていることを指す。また、基準グランド導体22の表面には平滑化が施されるので、基準グランド導体22が誘電体シート18aに接している面の表面粗さは基準グランド導体22が誘電体シート18aに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
また、基準グランド導体22は、図2に示すように、線路部22a及び端子部22b,22cにより構成されている。線路部22aは、線路部18a−aの表面に設けられ、x軸方向に沿って延在している。端子部22bは、線路部18a−bの表面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部22bは、線路部22aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部22cは、接続部18a−cの表面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部22cは、線路部22aのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。
補助グランド導体24は、図2に示すように、信号線路20よりもz軸方向の負方向側に設けられている。補助グランド導体24には、信号線路20に沿って並ぶ複数の開口30が設けられている。より詳細には、補助グランド導体24は、誘電体シート18cの表面に形成され、誘電体シート18bを介して信号線路20と対向している。補助グランド導体24は、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。ここで、補助グランド導体24が誘電体シート18cの表面に形成されているとは、誘電体シート18cの表面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて補助グランド導体24が形成されていることや、誘電体シート18cの表面に張り付けられた金属箔がパターニングされて補助グランド導体24が形成されていることを指す。また、補助グランド導体24の表面には平滑化が施されるので、補助グランド導体24が誘電体シート18cに接している面の表面粗さは補助グランド導体24が誘電体シート18cに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
また、補助グランド導体24は、図2に示すように、線路部24a及び端子部24b,24cにより構成されている。線路部24aは、線路部18c−aの表面に設けられ、x軸方向に沿って延在している。端子部24bは、線路部18c−bの表面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部24bは、線路部24aのx軸方向の負方向側の端部に接続されている。端子部24cは、接続部18c−cの表面に設けられ、矩形状の環をなしている。端子部24cは、線路部24aのx軸方向の正方向側の端部に接続されている。
また、線路部24aには、図2に示すように、x軸方向に延在する六角形状の複数の開口30が設けられている。より詳細には、線路部24aは、線状導体25a〜25fを含んでいる。線状導体25aは、区間A1において、中心線Lよりもy軸方向の正方向側に設けられており、x軸方向に延在している。また、線状導体25aは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側に位置している。線状導体25bは、区間A1において、中心線Lよりもy軸方向の負方向側に設けられており、x軸方向に延在している。また、線状導体25bは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の負方向側に位置している。
線状導体25cは、区間A2において、線状導体25aのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、x軸方向の負方向側に行くにしたがってy軸方向の負方向側に進むように傾斜している。線状導体25dは、区間A2において、線状導体25bのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、x軸方向の負方向側に行くにしたがってy軸方向の正方向側に進むように傾斜している。線状導体25bのx軸方向の負方向側の端部と線状導体25cのx軸方向の負方向側の端部とは接続されている。
線状導体25eは、区間A2において、線状導体25aのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、x軸方向の正方向側に行くにしたがってy軸方向の負方向側に進むように傾斜している。線状導体25fは、区間A2において、線状導体25bのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、x軸方向の正方向側に行くにしたがってy軸方向の正方向側に進むように傾斜している。線状導体25eのx軸方向の正方向側の端部と線状導体25fのx軸方向の正方向側の端部とは接続されている。
開口30は、線状導体25a〜25fにより囲まれることにより構成されている。また、前記の通り、線状導体25aは、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側に位置し、線状導体25bは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の負方向側に位置している。そのため、信号線路20は、区間A1において、開口30内に位置するように、開口30とz軸方向に重なっている。
また、複数の線状導体25a〜25fを単位構造とし、複数の単位構造がx軸方向に並んでいる。これにより、複数の開口30が信号線路20に沿って並んでいる。
ここで、領域A2における線路部24aのy軸方向の幅は、領域A1における線路部24aのy軸方向の幅よりも小さい。また、信号線路20は、領域A2においてy軸方向に2本に枝分かれしている。これにより、補助グランド導体24は、図3に示すように、z軸方向から平面視したときに、領域A2の一部においてy軸方向の両側から信号線路20に挟まれている。
外部端子16aは、図2に示すように、接続部18a−bの表面上の中央に形成されている矩形状の導体である。よって、外部端子16aは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20のx軸方向の負方向側の端部と重なっている。外部端子16bは、図2に示すように、接続部18a−cの表面上の中央に形成されている矩形状の導体である。よって、外部端子16bは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20のx軸方向の正方向側の端部と重なっている。外部端子16a,16bは、銀や銅を主成分とする比抵抗の小さな金属材料により作製されている。また、外部端子16a,16bの表面には、Ni/Auめっきが施されている。ここで、外部端子16a,16bが誘電体シート18aの表面に形成されているとは、誘電体シート18aの表面にめっきにより形成された金属箔がパターニングされて外部端子16a,16bが形成されていることや、誘電体シート18aの表面に張り付けられた金属箔がパターニングされて外部端子16a,16bが形成されていることを指す。また、外部端子16a,16bの表面には平滑化が施されるので、外部端子16a,16bが誘電体シート18aに接している面の表面粗さは外部端子16a,16bが誘電体シート18aに接していない面の表面粗さよりも大きくなる。
以上のように、信号線路20は、基準グランド導体22及び補助グランド導体24によってz軸方向の両側から挟まれている。すなわち、信号線路20、基準グランド導体22及び補助グランド導体24は、トリプレート型のストリップライン構造をなしている。また、信号線路20と基準グランド導体22との間隔(z軸方向における距離)は、図4に示すように誘電体シート18aの厚さT1と略等しく、例えば、50μm〜300μmである。本実施形態では、信号線路20と基準グランド導体22との間隔は、100μmである。一方、信号線路20と補助グランド導体24との間隔(z軸方向における距離)は、図4に示すように誘電体シート18bの厚さT2と略等しく、例えば、10μm〜100μmである。本実施形態では、信号線路20と補助グランド導体24との間隔は、50μmである。すなわち、補助グランド導体24と信号線路20とのz軸方向における距離は、基準グランド導体22と信号線路20とのz軸方向における距離よりも小さい。
ビアホール導体b1は、図2に示すように、誘電体シート18aの接続部18a−bをz軸方向に貫通しており、外部端子16aと信号線路20のx軸方向の負方向側の端部とを接続している。ビアホール導体b2は、図2に示すように、誘電体シート18aの接続部18a−cをz軸方向に貫通しており、外部端子16bと信号線路20のx軸方向の正方向側の端部とを接続している。これにより、信号線路20は、外部端子16a,16b間に接続されている。ビアホール導体b1,b2は、誘電体シート18aに形成された貫通孔内に金属材料が充填されることによって形成されている。
複数のビアホール導体B1は、図2及び図3に示すように、中心線L上において線路部18a−aをz軸方向に貫通しており、x軸方向に一列に等間隔に並んでいる。複数のビアホール導体B2は、図2及び図3に示すように、中心線L上において線路部18b−aをz軸方向に貫通しており、x軸方向に等間隔に一列に並んでいる。ビアホール導体B1とビアホール導体B2とは、区間A2に設けられており、互いに接続されることによって一本のビアホール導体を構成している。ビアホール導体B1のz軸方向の正方向側の端部は、基準グランド導体22に接続されており、ビアホール導体B2のz軸方向の負方向側の端部は、線状導体25c〜25fの交点に接続されている。これにより、ビアホール導体B1,B2は、基準グランド導体22と補助グランド導体24とを接続している。更に、ビアホール導体B1,B2は、区間A2においてy軸方向の両側から信号線路20の線状導体20b,20cに挟まれている。ビアホール導体B1,B2は、誘電体シート18a,18bに形成された貫通孔内に金属材料が充填されることによって形成されている。
保護層14は、誘電体シート18aの表面の略全面を覆っている絶縁膜である。これにより、保護層14は、基準グランド導体22を覆っている。保護層14は、例えば、レジスト材等の可撓性樹脂からなる。
また、保護層14は、図2に示すように、線路部14a及び接続部14b,14cにより構成されている。線路部14aは、線路部18a−aの表面の全面を覆うことにより、線路部22aを覆っている。
接続部14bは、線路部14aのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、接続部18a−bの表面を覆っている。ただし、接続部14bには、開口Ha〜Hdが設けられている。開口Haは、接続部14bの中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16aは、開口Haを介して外部に露出している。また、開口Hbは、開口Haよりもy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hcは、開口Haよりもx軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hdは、開口Haよりもy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子部22bは、開口Hb〜Hdを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。
接続部14cは、線路部14aのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、接続部18a−cの表面を覆っている。ただし、接続部14cには、開口He〜Hhが設けられている。開口Heは、接続部14cの中央に設けられている矩形状の開口である。外部端子16bは、開口Heを介して外部に露出している。また、開口Hfは、開口Heよりもy軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hgは、開口Heよりもx軸方向の正方向側に設けられている矩形状の開口である。開口Hhは、開口Heよりもy軸方向の負方向側に設けられている矩形状の開口である。端子部22cは、開口Hf〜Hhを介して外部に露出することにより、外部端子として機能する。
以上のように構成されたフラットケーブル10では、信号線路20の特性インピーダンスは、インピーダンスZ1とインピーダンスZ2との間を周期的に変動する。より詳細には、区間A1では、信号線路20において開口30と重なっている。よって、区間A1において、信号線路20と補助グランド導体24との間に相対的に小さな容量が形成される。そのため、区間A1における信号線路20の特性インピーダンスは、相対的に高いインピーダンスZ1となる。
一方、区間A2において、信号線路20の線状導体20b,20cの一部と補助グランド導体24の線状導体20c〜20fの一部とが重なっている。よって、区間A2において、信号線路20と補助グランド導体24との間に相対的に大きな容量が形成される。そのため、区間A2における信号線路20の特性インピーダンスは、相対的に低いインピーダンスZ2となる。そして、区間A1と区間A2とは、x軸方向に交互に並んでいる。よって、信号線路20の特性インピーダンスは、インピーダンスZ1とインピーダンスZ2との間を周期的に変動する。インピーダンスZ1は、例えば、55Ωであり、インピーダンスZ2は、例えば、45Ωである。そして、信号線路20全体の平均の特性インピーダンスは、例えば、50Ωである。
コネクタ100a,100bはそれぞれ、図1に示すように、接続部12b,12cの表面上に実装される。コネクタ100a,100bの構成は同じであるので、以下にコネクタ100bの構成を例に挙げて説明する。図6(a)は、フラットケーブル10のコネクタ100bの外観斜視図である。図6(b)は、フラットケーブル10のコネクタ100bの断面構造図である。
コネクタ100bは、図1、図6(a)及び図6(b)に示すように、コネクタ本体102、外部端子104,106、中心導体108及び外部導体110により構成されている。コネクタ本体102は、矩形状の板部材に円筒部材が連結された形状をなしており、樹脂等の絶縁材料により作製されている。
外部端子104は、コネクタ本体102の板部材のz軸方向の負方向側の面において、外部端子16bと対向する位置に設けられている。外部端子106は、コネクタ本体102の板部材のz軸方向の負方向側の面において、開口Hf〜Hhを介して露出している端子部22cに対応する位置に設けられている。
中心導体108は、コネクタ本体102の円筒部材の中心に設けられており、外部端子104と接続されている。中心導体108は、高周波信号が入力又は出力する信号端子である。外部導体110は、コネクタ本体102の円筒部材の内周面に設けられており、外部端子106と接続されている。外部導体110は、接地電位に保たれるグランド端子である。
以上のように構成されたコネクタ100bは、図6(a)及び図6(b)に示すように、外部端子104が外部端子16bと接続され、外部端子106が端子部22cと接続されるように、接続部12cの表面上に実装される。これにより、信号線路20は、中心導体108に電気的に接続されている。また、基準グランド導体22及び補助グランド導体24は、外部導体110に電気的に接続されている。
フラットケーブル10は、以下に説明するように用いられる。図7は、フラットケーブル10が用いられた電子機器200をy軸方向から平面視した図である。図8は、フラットケーブル10が用いられた電子機器200をz軸方向から平面視した図である。
電子機器200は、フラットケーブル10、回路基板202a,202b、レセプタクル204a,204b、バッテリーパック(金属体)206及び筐体210を備えている。
回路基板202aには、例えば、アンテナを含む送信回路又は受信回路が設けられている。回路基板202bには、例えば、給電回路が設けられている。バッテリーパック206は、例えば、リチウムイオン2次電池であり、その表面が金属カバーにより覆われた構造を有している。回路基板202a、バッテリーパック206及び回路基板202bは、x軸方向の負方向側から正方向側へとこの順に並んでいる。
レセプタクル204a,204bはそれぞれ、回路基板202a,202bのz軸方向の負方向側の主面上に設けられている。レセプタクル204a,204bにはそれぞれ、コネクタ100a,100bが接続される。これにより、コネクタ100a,100bの中心導体108には、回路基板202a,202b間を伝送される例えば2GHzの周波数を有する高周波信号がレセプタクル204a,204bを介して印加される。また、コネクタ100a,100bの外部導体110は、回路基板202a,202b及びレセプタクル204a,204bを介して、グランド電位に保たれる。これにより、フラットケーブル10は、回路基板202a,202b間を接続している。
ここで、誘電体素体12の表面(より正確には、保護層14)は、バッテリーパック206に対して接触している。そして、誘電体素体12とバッテリーパック206とは、接着剤等により固定されている。誘電体素体12の表面は、信号線路20に関して基準グランド導体22側に位置する主面である。よって、信号線路20とバッテリーパック206との間には、ベタ状の基準グランド導体22が位置している。
(フラットケーブルの製造方法)
以下に、フラットケーブル10の製造方法について図2を参照しながら説明する。以下では、一つのフラットケーブル10が作製される場合を例にとって説明するが、実際には、大判の誘電体シートが積層及びカットされることにより、同時に複数のフラットケーブル10が作製される。
まず、表面上の全面に銅箔(金属膜)が形成された熱可塑性樹脂からなる誘電体シート18a〜18cを準備する。具体的には、誘電体シート18a〜18cの表面に銅箔を張り付ける。また、更に、誘電体シート18a〜18cの銅箔の表面に、例えば、防錆のための亜鉛鍍金を施して、平滑化する。誘電体シート18a〜18cは、液晶ポリマーである。また、銅箔の厚さは、10μm〜20μmである。
次に、誘電体シート18aの表面上に形成された銅箔をパターニングすることにより、図2に示す外部端子16a,16b及び基準グランド導体22を誘電体シート18aの表面上に形成する。具体的には、誘電体シート18aの表面の銅箔上に、図2に示す外部端子16a,16b及び基準グランド導体22と同じ形状のレジストを印刷する。そして、銅箔に対してエッチング処理を施すことにより、レジストにより覆われていない部分の銅箔を除去する。その後、レジスト液を吹き付けてレジストを除去する。これにより、図2に示すような、外部端子16a,16b及び基準グランド導体22が誘電体シート18aの表面上にフォトリソグラフィ工程により形成される。
次に、図2に示す信号線路20を誘電体シート18bの表面上に形成する。更に、図2に示す補助グランド導体24を誘電体シート18cの表面に形成する。なお、信号線路20及び補助グランド導体24の形成工程は、外部端子16a,16b及び基準グランド導体22の形成工程と同じであるので説明を省略する。
次に、誘電体シート18a,18bのビアホール導体b1,b2,B1,B2が形成される位置にレーザービームを照射することによって貫通孔を形成する。そして、貫通孔に導電性ペーストを充填し、ビアホール導体b1,b2,B1,B2を形成する。
次に、誘電体シート18a〜18cをz軸方向の正方向側から負方向側へとこの順に積み重ねて誘電体素体12を形成する。そして、誘電体シート18a〜18cに対してz軸方向の正方向側及び負方向側から熱及び圧力を加えることにより、誘電体シート18a〜18cを一体化する。
次に、樹脂(レジスト)ペーストをスクリーン印刷により塗布することにより、誘電体シート18aの表面上に基準グランド導体22を覆う保護層14を形成する。
最後に、接続部12b,12c上の外部端子16a,16b及び端子部22b,22c上にはんだを用いてコネクタ100a,100bを実装する。これにより、図1に示すフラットケーブル10が得られる。
(効果)
以上のように構成されたフラットケーブル10によれば、誘電体素体12のy軸方向の幅を小さくすることができる。より詳細には、特許文献1に記載の高周波信号線路では、2つのビアホール導体が、誘電体素体において信号線を挟むように誘電体素体の幅方向に並ぶように配置されている。そのため、該高周波信号線路では、2つのビアホール導体及び信号線に応じた幅を有する必要がある。
一方、フラットケーブル10では、ビアホール導体B1,B2は、z軸方向から平面視したときに、各区間A2においてy軸方向に並んでいない。更に、信号線路20は、ビアホール導体B1,B2を迂回するように、区間A2においてy軸方向に2本に枝分かれした構造を有している。これにより、フラットケーブル10では、1本のビアホール導体B1,B2及び信号線路20に応じたy軸方向の幅を有していればよい。その結果、フラットケーブル10では、信号線路20の線幅を小さくすることなく、誘電体素体12のy軸方向の幅を小さくすることができる。
また、信号線路20は、ビアホール導体B1,B2を迂回するように、区間A2においてy軸方向に2本に枝分かれした構造を有している。これにより、信号線路20の導体損を大幅に増やすこと無く誘電体素体12のy軸方向の幅をより効果的に小さくすることができる。
また、本実施形態では、信号線路20の線状導体20aとビアホール導体B1,B2とは、中心線L上に位置している。これにより、誘電体素体12のy軸方向の幅をより効果的に小さくすることができる。
また、フラットケーブル10によれば、薄型化を図ることができる。より詳細には、フラットケーブル10では、区間A1において、信号線路20は、z軸方向から平面視したときに、補助グランド導体24と重なっていない。そのため、信号線路20と補助グランド導体24との間に容量が形成されにくい。したがって、信号線路20と補助グランド導体24とのz軸方向における距離を小さくしても、信号線路20と補助グランド導体24との間に形成される容量が大きくなり過ぎない。よって、信号線路20の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンス(例えば、50Ω)からずれにくい。その結果、フラットケーブル10によれば、信号線路20の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンスに維持しつつ、薄型化を図ることが可能である。
また、フラットケーブル10によれば、フラットケーブル10がバッテリーパック206のような金属体に貼り付けられた場合に、信号線路20の特性インピーダンスが変動することが抑制される。より詳細には、フラットケーブル10は、信号線路20とバッテリーパック206との間にベタ状の基準グランド導体22が位置するように、バッテリーパック206に貼り付けられる。これにより、信号線路20とバッテリーパック206とが開口を介して対向しなくなり、信号線路20とバッテリーパック206との間に容量が形成されることが抑制される。その結果、フラットケーブル10がバッテリーパック206に貼り付けられることによって、信号線路20の特性インピーダンスが低下することが抑制される。
(第1の変形例)
以下に、第1の変形例に係るフラットケーブルの構成について図面を参照しながら説明する。図9は、第1の変形例に係るフラットケーブル10aの分解図である。フラットケーブル10aの外観斜視図については、図1を援用する。
フラットケーブル10aは、基準グランド導体22が補助グランド導体24と同じ構造をなしている点においてフラットケーブル10と相違する。より詳細には、基準グランド導体22の線路部22aには、図9に示すように、x軸方向に延在する六角形状の複数の開口130が設けられている。
線路部22aは、線状導体125a〜125fを含んでいる。線状導体125aは、区間A1において、中心線Lよりもy軸方向の正方向側に設けられており、x軸方向に延在している。また、線状導体125aは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側に位置している。線状導体125bは、区間A1において、中心線Lよりもy軸方向の負方向側に設けられており、x軸方向に延在している。また、線状導体125bは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の負方向側に位置している。
線状導体125cは、区間A2において、線状導体125aのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、x軸方向の負方向側に行くにしたがってy軸方向の負方向側に進むように傾斜している。線状導体125dは、区間A2において、線状導体125bのx軸方向の負方向側の端部に接続されており、x軸方向の負方向側に行くにしたがってy軸方向の正方向側に進むように傾斜している。線状導体125bのx軸方向の負方向側の端部と線状導体125cのx軸方向の負方向側の端部とは接続されている。
線状導体125eは、区間A2において、線状導体125aのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、x軸方向の正方向側に行くにしたがってy軸方向の負方向側に進むように傾斜している。線状導体125fは、区間A2において、線状導体125bのx軸方向の正方向側の端部に接続されており、x軸方向の正方向側に行くにしたがってy軸方向の正方向側に進むように傾斜している。線状導体125eのx軸方向の正方向側の端部と線状導体125fのx軸方向の正方向側の端部とは接続されている。
開口130は、線状導体125a〜125fにより囲まれることにより構成されている。そして、開口130は、z軸方向から平面視したときに、開口30と一致した状態で重なっている。また、前記の通り、線状導体125aは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側に位置し、線状導体125bは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の負方向側に位置している。そのため、信号線路20は、区間A1において、開口130内に位置するように、開口130と重なっている。
また、複数の線状導体125a〜125fを単位構造とし、複数の単位構造がx軸方向に並ぶことにより、複数の開口130が信号線路20に沿って並んでいる。
以上のように構成されたフラットケーブル10aによれば、フラットケーブル10と同様に、誘電体素体12のy軸方向の幅を小さくすることができる。
また、フラットケーブル10aによれば、薄型化を更に図ることができる。より詳細には、フラットケーブル10aでは、基準グランド導体22にも開口130が設けられている。これにより、信号線路20と基準グランド導体22との間に容量が形成されにくくなる。したがって、信号線路20と基準グランド導体22とのz軸方向における距離を小さくしても、信号線路20と基準グランド導体22との間に形成される容量が大きくなり過ぎない。よって、信号線路20の特性インピーダンスが所定の特性インピーダンス(例えば、50Ω)からずれにくい。その結果、フラットケーブル10aによれば、信号線路20の特性インピーダンスを所定の特性インピーダンスに維持しつつ、薄型化を図ることが可能である。
また、フラットケーブル10aによれば、フラットケーブル10と同様に、信号線路20の特性インピーダンスが変動することが抑制される。
(第2の変形例)
以下に、第2の変形例に係るフラットケーブルの構成について図面を参照しながら説明する。図10は、第2の変形例に係るフラットケーブル10bの分解図である。フラットケーブル10bの外観斜視図については、図1を援用する。図11は、図10のフラットケーブル10bの信号線路20、基準グランド導体22及び補助グランド導体24を透視した図である。
フラットケーブル10bは、開口130の大きさにおいてフラットケーブル10aと相違する。より詳細には、フラットケーブル10bの線状導体125a〜125fの線幅は、図10及び図11に示すように、フラットケーブル10aの線状導体125a〜125fの線幅よりも大きい。これにより、フラットケーブル10bでは、開口130は、開口30よりも小さくなっている。そして、開口130は、図11に示すように、z軸方向から平面視したときに、開口30内に収まっている。
以上のように構成されたフラットケーブル10bによれば、フラットケーブル10aと同様に、誘電体素体12のy軸方向の幅を小さくすることができる。
また、フラットケーブル10bによれば、フラットケーブル10aと同様に、薄型化を更に図ることができる。
また、フラットケーブル10bによれば、挿入損失の低減を図ることができる。より詳細には、フラットケーブル10bでは、図10に示すように、信号線路20に電流i1が流れると、基準グランド導体22に帰還電流(反電流)i2が流れ、補助グランド導体24に帰還電流(反電流)i3が流れる。帰還電流i2,i3はそれぞれ、表皮効果により、開口130,30の外縁近傍を流れる。ただし、フラットケーブル10bでは、図11に示すように、開口30の外縁と開口130の外縁とが、z軸方向から平面視したときに、重なっていない。これにより、帰還電流i2が流れる位置と帰還電流i3が流れる位置とが離れる。その結果、帰還電流i2と帰還電流i3との結合を弱めることができ、電流i1が流れやすくなる。以上より、フラットケーブル10bの挿入損失の低減が図られる。
(第3の変形例)
以下に、第3の変形例に係るフラットケーブルの構成について図面を参照しながら説明する。図12は、第3の変形例に係るフラットケーブル10cの分解図である。図13は、図12のフラットケーブル10cの信号線路20及び補助グランド導体24を透視した図である。フラットケーブル10cの外観斜視図については、図1を援用する。
フラットケーブル10cは、補助グランド導体24の構造において、フラットケーブル10と相違する。より詳細には、フラットケーブル10cの補助グランド導体24の線路部24aは、線状導体25a〜25hを更に含んでいる。フラットケーブル10cの線状導体25a〜25fは、フラットケーブル10の線状導体25a〜25fと同じであるので説明を省略する。
線状導体25gは、区間A2においてx軸方向に延在しており、x軸方向に隣り合う2つの線状導体25aを接続している。線状導体25hは、区間A2においてx軸方向に延在しており、x軸方向に隣り合う2つの線状導体25bを接続している。
以上のように構成されたフラットケーブル10cによれば、フラットケーブル10と同様に、誘電体素体12のy軸方向の幅を小さくすることができる。
また、フラットケーブル10cによれば、フラットケーブル10と同様に、薄型化を更に図ることができる。
また、フラットケーブル10cによれば、フラットケーブル10と同様に、信号線路20の特性インピーダンスが変動することが抑制される。
また、フラットケーブル10cによれば、線状導体25g,25hが設けられている。線状導体25gは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側に設けられており、線状導体25hは、z軸方向から平面視したときに、信号線路20よりもy軸方向の正方向側に設けられている。そのため、信号線路20は、z軸方向から平面視したときに、線状導体25g,25hに挟まれている。線状導体25g,25hは接地電位に保たれている。これにより、信号線路20のy軸方向の両側に不要輻射が放射されることが抑制される。
(その他の実施形態)
本発明に係るフラットケーブルは、フラットケーブル10,10a〜10cに限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
なお、フラットケーブル10,10a〜10cの構成を組み合わせてもよい。
保護層14は、スクリーン印刷によって形成されているが、フォトリソグラフィ工程によって形成されてもよい。
なお、フラットケーブル10,10a〜10cにおいて、コネクタ100a,100bが実装されていなくてもよい。この場合、フラットケーブル10,10a〜10cの端部と回路基板とがはんだによって接続される。なお、フラットケーブル10,10a〜10cの一方の端部のみにコネクタ100aが実装されてもよい。
なお、誘電体シートの層間を接続する導体(層間接続導体)としてはビアホール導体の代わりに、スルーホール導体が用いられてもよい。スルーホール導体とは、誘電体素体12に設けられた貫通孔の内周面にめっきにより導体を形成した層間接続部である。また、導電性部材(例えば金属)からなるピン状部材により層間接続を行なってもよい。
以上のように、本発明は、フラットケーブルに有用であり、特に、誘電体素体の幅を小さくすることができる点において優れている。
A1,A2 区間
B1,B2 ビアホール導体
10,10a〜10c フラットケーブル
12 誘電体素体
18a〜18c 誘電体シート
20 信号線路
22 基準グランド導体
24 補助グランド導体
25a〜25h,125a〜125f 線状導体
30,130 開口

Claims (7)

  1. 複数の誘電体層が積層されてなり、所定方向に延在している誘電体素体であって、所定方向に沿って交互に並ぶ第1の区間及び第2の区間を有する誘電体素体と、
    前記誘電体素体に設けられている信号線路であって、前記第1の区間において所定方向に沿って延在し、かつ、前記第2の区間において前記誘電体素体の幅方向に2本に枝分かれした構造を有する信号線路と、
    前記信号線路よりも積層方向の一方側に設けられている第1のグランド導体と、
    前記信号線路よりも積層方向の他方側に設けられている第2のグランド導体と、
    前記誘電体層を積層方向に貫通することによって、前記第1のグランド導体と前記第2のグランド導体とを接続する層間接続導体であって、前記第2の区間において所定方向及び積層方向に直交する幅方向の両側から前記信号線路に挟まれている層間接続導体と、
    を備えていること、
    を特徴とするフラットケーブル。
  2. 前記層間接続導体は、前記第2の区間のそれぞれに設けられていること、
    を特徴とする請求項1に記載のフラットケーブル。
  3. 前記層間接続導体は、前記誘電体素体の幅方向の中心線上に設けられていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載のフラットケーブル。
  4. 前記信号線路は、前記第1の区間において前記誘電体素体の幅方向の中心線上に設けられていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のフラットケーブル。
  5. 前記第2のグランド導体には、前記信号線路に沿って並ぶ複数の開口が設けられており、
    前記信号線路は、積層方向から平面視したときに、前記第1の区間において前記開口と重なっていること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のフラットケーブル。
  6. 前記第2のグランド導体は、積層方向から平面視したときに、前記第2の区間の一部において幅方向の両側から前記信号線路に挟まれていること、
    を特徴とする請求項5に記載のフラットケーブル。
  7. 前記信号線路と前記第2のグランド導体との積層方向における距離は、該信号線路と前記第1のグランド導体の積層方向における距離よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項5又は請求項6のいずれかに記載のフラットケーブル。
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