JP2014058859A - 床下地材、フローリング材および床下地材の製造方法 - Google Patents

床下地材、フローリング材および床下地材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】建築物の階上において発生した軽量床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる床下地材を提供する。
【解決手段】本実施の形態にかかる床下地材100は、樹脂突起シート層200の突起部210とクッション層300の第2クッション層320とが接触するとともに、当該接触位置以外の樹脂突起シート層200とクッション層300との間に空間領域AR30が設けられる。フローリング材500は、フローリング板510および床下地材100の順に積層されてなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の階上において発生した床衝撃音が階下へ伝播することを低減させる床下地材、フローリング材および床下地材の製造方法に関する。
従来から、階上の床衝撃音緩和のため、種々の開発が行われている。例えば、特許文献1(特開2005−273274号公報)においては、樹脂繊維を用いて形成した不織布層と、該不織布層の上に積層一体化される樹脂シートとからなり、樹脂シートは、一定厚さの基部の下面に下に向かって突出し、不織布層に嵌入する多数の突起体を有することを特徴とする吸音下地材について開示されている。
特開2005−273274号公報
以上のように、特許文献1には、吸音下地材が開示されている。しかし、床衝撃音については、吸音によってではなく、床衝撃の振動(固体伝播音)または音(空気伝播音)を吸収または減衰させることによって防音されていることが多い。
本発明の目的は、建築物の階上において発生した床衝撃の固体伝播音および/または空気伝播音が階下へ伝播することを低減することができる床下地材およびフローリング材を提供することである。
(1)
一局面に従う床下地材は、少なくとも一方の面に突起部が設けられた突起シートと、突起シートの突起部に接触するように設けられたクッション層と、突起シートの一方の面とクッション層との間に空間部と、が設けられているものである。
床下地材は、突起シートの一方の面に設けられた突起部とクッション層とが接触するとともに、当該突起シートの一方の面とクッション層との間に空間部が設けられる。
本明細書において、「防音」とは、遮音、吸音、防振および制振の少なくともいずれかによる効果を指すものとする。遮音とは空気伝播音を反射させること、吸音は空気伝播音を吸収すること、防振は固体伝播音を反射させること、制振は固体伝播音を減衰させることとする。
発明者らは、空間部を積極的に設けることで、床衝撃音について防音効果を向上させることを見出した。この場合、突起部に接触するクッション層は、空間部によりクッション層の表面が自由に振動でき、床衝撃の空気伝播音を反射、ならびに/もしくは、床衝撃の固体伝播音を吸収および/または減衰させることができる。
また、連通する空間部を設けることにより水平方向への音の広がりを形成することができ、より広範囲のクッション層を用いて床衝撃の空気伝播音を反射、ならびに/もしくは、床衝撃の固体伝播音または空気伝播音を吸収および/または減衰させることができる。
その結果、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる。
(2)
第2の発明に係る床下地材は、一局面に従う床下地材であって、突起シートに外接する最小の六平面で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上であることが好ましい。
上記空間体積の範囲は、突起シートの強度の観点から、好ましくは50パーセント以上99パーセント以下、より好ましくは50パーセント以上96パーセント以下である。
また、突起部の基端の水平断面積は、0.5平方ミリメートル以上で、100平方ミリメートル以下であることが好ましい。この場合、突起シートに負荷がかかっても充分耐えることができる。
この場合、突起シートに外接する最小の六平面で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上であるので、空間体積を突起部よりも大きくとることができる。その結果、空間部を確実に確保することができ、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる。
(3)
第3の発明に係る床下地材は、一局面に従うまたは第2の発明に係る床下地材であって、クッション層は、複数層からなり、複数層のうち少なくとも一層は、突起部がクッション層内部に沈下するのを抑止するための層からなることが好ましい。
この場合、突起シートの突起部がクッション層に大きく沈下することを抑止できるので、空間部を大きく形成することができる。その結果、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる。
なお、沈下を抑止するための層は、表面に設けられてもよく、内層に設けられてもよい。
(4)
第4の発明に係る床下地材は、一局面に従う発明、ならびに第2および第3の少なくともいずれかの発明に係る床下地材であって、クッション層の、突起シートの一方の面に対する垂直方向の圧縮応力が0.04MPaである場合の変位量は、0.05mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
この場合、クッション層のひずみが適度であるため、床下地材の沈み込みを適度とすることができる。その結果、良好な歩行感を得ることができる。
(5)
第5の発明に係る床下地材は、一局面に従う発明、ならびに第2から第4の発明の少なくともいずれかに係る床下地材であって、突起シートの他方の面上に防音マットがさらに設けられていることが好ましい。
この場合、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することをより低減することができる。
なお、突起シートの他方の面上に防音マットがさらに設けられているとは、当該他方の面に接触して直接的に防音マットが積層されていること(たとえば、上からフローリング板、合板、防音マットの順に積層)と、当該他方の面に他の層を介して間接的に防音マットが積層されることと(たとえば、上からフローリング板、防音マット、合板の順に積層)を含む。
床下地材に組み合わせられるフローリング板が無垢材のように防音効果がないものである場合、防音マットの位置は、フローリング板に近いほど好ましい。
(6)
他の局面に従うフローリング材は、一局面に従う発明、ならびに第2から第5の発明の少なくともいずれかに係る床下地材と、フローリング板と、を積層させたものである。
これによって、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音を効率よく低減するフローリング材を形成することができる。
(7)
第7の発明に係るフローリング材は、他局面に従う発明に係るフローリング材であって、フローリング板が無垢材および合板基材の少なくともいずれかであることが好ましい。
この場合、単独では防音効果がないフローリング板への適用が可能となる。特に、無垢材を使用したフローリング板を使用した場合であっても、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することをより低減することができる。
(8)
さらに他の局面に従う床下地材の製造方法は、突起シートおよびクッション層からなる床下地材の製造方法であって、一対のロールのうち少なくとも一方に設けられた複数の凹部に原材料が入り込み突起シートの突起部を形成する突起シート形成工程と、突起シート形成工程により形成された突起シートの突起部と、クッション層とを圧着、溶着、または接着により接合させる接合工程とを含むものである。
床下地材の製造方法においては、突起シート形成工程により、一対のロールのうち少なくとも一方に設けられた複数の凹部に原材料が入り込み突起シートの突起部が形成され、接合工程により突起シートの突起部と、クッション層とが圧着、溶着、または接着で接合される。
この場合、突起シートを容易に製造することができ、クッション層を突起シートと簡単に接合させることができる。その結果、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる床下地材を製造することができる。
本製造方法は、一局面に従う発明、ならびに第2から第5の発明に係る発明の少なくともいずれかの床下地材を製造する際に好適である。
この発明によれば、床衝撃の空気伝播音および/または固体伝播音の階下への伝播を低減させることができる床下地材およびフローリング材を提供することができる。
本実施の形態にかかるフローリング材の一例を示す模式的断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の一例を示す模式的一部拡大断面図である。 樹脂突起シート層の形状を説明するための模式的平面図である。 図1に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための模式的断面図である。 図1に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための模式的断面図である。 図1に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための模式的断面図である。 図1に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための模式的断面図である。 図1に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための模式的断面図である。 図1に示した樹脂突起シート層の突起部の他の例を説明するための模式的断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の一例を示す模式的断面図である。 本実施の形態にかかる床下地材の他の一例を示す模式的断面図である。 図1に示した床下地材を製造する製造装置の一例を示す模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
(第1実施の形態)
図1は、本実施の形態にかかるフローリング材500の一例を示す模式的断面図である。また、図2は、本実施の形態にかかる床下地材100の一例を示す模式的一部拡大断面図であり、図3は樹脂突起シート層200の形状を説明するための模式的平面図である。
(フローリング材500の概略構成)
図1に示すように、フローリング材500は、フローリング板510および床下地材100の順に積層されてなる。すなわち、床下地材100の上にフローリング板510が形成される。フローリング材500は、一般に床構造体520上に配設される。
床下地材100は、樹脂突起シート層200とクッション層300とからなる。なお、床下地材100は、樹脂突起シート層200の一方の面221に形成された突起部210が下方に凸となり且つ突起部210の先端がクッション層300に接するよう配設されているが、これに限定されず、上下を反転させた状態でフローリング板510および床構造体520の間に配設されてもよい。この場合、フローリング材500は、上から、フローリング板510、クッション層300、および樹脂突起シート200の順に積層される。
また、フローリング板510は、合板、MDF(中質繊維板)、パーティクルボード、5プライ合板、4プライ合板、樹脂と木材との混合物、無垢材などから形成され、表面側に長手方向または横手方向に凹部が設けられていてもよい。さらに、フローリング板510は、裏面から表面側に向けて形成された切溝(裏面溝付)が設けられていてもよい。
(床下地材100の概略構成)
図2の床下地材100は、樹脂突起シート層200およびクッション層300が積層されてなる。樹脂突起シート層200は、突起部210および樹脂シート部220からなる。また、本実施の形態において樹脂突起シート層200は、樹脂からなる。
一方、クッション層300は、第1クッション層310および第2クッション層320からなる。また、本実施の形態においてクッション層300は、不織布からなる。本実施の形態において、第1クッション層310は、厚み4mm、目付200g/平方メートルからなり、第2クッション層320は、厚み0.2mm、目付30g/平方メートルからなる。
(樹脂突起シート層200の材質詳細)
なお、樹脂突起シート層200は、樹脂からなることとしているが、例えば、熱可塑性樹脂、発泡性樹脂であってもよく、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリスチレン共重合樹脂などのポリビニル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート、ポリアリレートなどのポリエステル系樹脂、ポリアセタール、ポリフェニレンエーテル、芳香族ポリサルホン、ポリエーテルケトンなどのポリエーテル系樹脂、ナイロン6、ナイロン6−6、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド系樹脂等、その他任意の樹脂を用いてもよい。
さらに、本実施の形態においては、樹脂突起シート層200が樹脂からなることについて説明したが、これに限定されず、金属、ゴム、無機物、木材、複合材等からなってもよい。さらに、本実施の形態においては、樹脂突起シート層200の突起部210および樹脂シート部220が一体に形成されることとしているが、これに限定されず、それぞれ異なる材質または別部材から形成されてもよい。また、樹脂突起シート層200の突起部210が積層部材または複数の材質からなってもよい。
(クッション層300の材質詳細)
一方、クッション層300の第1クッション層310および第2クッション層320は、不織布からなる。
当該不織布の素材としては、熱溶着繊維、非熱溶着繊維、その他任意の種類の合成樹脂繊維を使用することができる。
例えば、アラミド繊維、ガラス繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維、ビニロン繊維、ポリエステル繊維、ポリオレフィン繊維、レーヨン繊維、アクリル繊維等が挙げられる。特に、ポリエチレン(PE)ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂、ナイロンなどのポリアミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのアクリル系樹脂などを用いることができる。
また、クッション層300を形成する不織布は、一般的に樹脂繊維の集積層であるフリースを有する。当該フリースは、乾式法、湿式法、スパンボンド法、メルトブロー法、その他の製法により作られる。さらに該フリースの樹脂繊維同士を結合することにより形成される。
また、第1クッション層310および第2クッション層320は、特に、該フリースの樹脂繊維同士を結合するため、エマルジョン系の接着樹脂を含浸あるいはスプレー等の方法でフリースに付着させて、加熱し、繊維の交点を接着するケミカルボンド法を用いて形成してもよい。
さらに、第1クッション層310および第2クッション層320は、熱溶着繊維を混合したフリースを、熱圧着または熱処理して繊維同士を接着させるサーマルボンド法を用いて形成してもよく、高速で上下する針で繰り返し突き刺し、樹脂繊維を絡ませて結合させるニードルパンチ法を用いて形成してもよく、その他任意の方法を用いて形成してもよい。
なお、上記の実施の形態においては、クッション層300が不織布からなることとしているが、これに限定されず、不織布、グラスウール、ロックウール等の繊維状素材、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン、ウレタン、ゴム等からなるスポンジ、シート状発泡体等の発泡体(連続気泡発泡体、就中、独泡率50%以下が好ましい)、表層にエンボス加工を施したウレタンゴム等のゴム系素材、気泡緩衝材などその他の任意の素材を用いてもよい。
また、第2クッション層320は、第1クッション層310より引張弾性率の高い材料構成のもので、吸音効果を妨げないものであれば、特に限定されず、フィルム、薄膜シート等からなってもよいし、必要に応じて、多孔質フィルムまたは多孔質薄膜シート等からなってもよい。
<床下地材100の詳細寸法>
床下地材100の樹脂突起シート層200は、それに外接する最小の六平面V(図1参照)で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上となるように構成される。六平面Vの上面および下面は、それぞれ、樹脂突起シート層200の他方の面222および突起部210の先端に接しており、六平面Vに囲まれた体積から樹脂突起シート200によって排除された体積が、当該六平面Vに囲まれた体積に対して50パーセント以上を占めるように構成される。
図2の床下地材100の樹脂突起シート層200全体の高さL20は、3.2mmまたは5.2mmからなる。
また、樹脂突起シート層200における突起部210は、樹脂シート部220の一方の面221からの突起長さL21が3mmまたは5mmからなる。
本実施の形態における突起部210は、一方の面221から円柱状に突出して形成され、円柱状の先端に半球状が突出形成されている。
また、第1クッション層310は、4mmからなる。第2クッション層320は、0.2mmからなる。
また、図3に示すように、床下地材100の樹脂突起シート層200の突起部210は、千鳥状に配設される。当該千鳥状に配設された突起部210と、隣接する突起部210同士のピッチPは、8mmからなる。また、突起部210の基端部の直径LRは、φ4mmからなる。
なお、樹脂突起シート層200全体の高さL20は、1mm以上10mm以下からなってもよく、樹脂シート部220の一方の面221からの突起長さL21は、1mm以上10mm以下、好ましくは、2mm以上6mm以下からなってもよい。
さらに、第1クッション層310は、1mm以上10mm以下からなってもよく、第2クッション層320は、0.05mm以上5mm以下からなってもよい。
当該千鳥状に配設された突起部210と、隣接する突起部210同士のピッチPが2mm以上50mm以下でもよく、突起部210の基端部の直径LRは、φ2mm以上φ11mm以下であってもよい。
また、なお、第1クッション層310および第2クッション層320は、同一素材で形成されてもよい。
<空間部の定義>
図2または図3に示すように、床下地材100においては、樹脂突起シート層200における突起部210がピッチPで配設され、突起部210の先端がクッション層300の第2クッション層320に接触する。
その結果、突起部210の設けられていない樹脂シート部220の一方の面221と、突起部210に接触していないクッション層300との間に空間領域AR30が形成される。
また、第2クッション層320は、第1クッション層310より引張弾性率が高いため、突起部210の沈み込みに対する突っ張りとなって、沈み込みを抑制することができる。すなわち、上述したように、本実施の形態において、第1クッション層310は、厚み4mm、目付200g/平方メートルからなり、第2クッション層320は、厚み0.2mm、目付30g/平方メートルからなる。その結果、積極的により大きな空間領域AR30を形成することができる。
なお、空間領域AR30は、図3に示すように突起部210と、当該突起部210に隣接する突起部210との間に形成されるため、互いの空間領域AR30が連通して大きな領域を有する。
さらに、本実施の形態においては、突起部210の配設パターンが千鳥状の配設パターンで説明したが、これに限定されず、格子状、その他の規則性のある配設パターン、または規則性のない配設パターンを用いてもよい。
なお、本実施の形態においては、突起部210の形状を円柱形状の先端に半球形状を設けたこととしているが、これに限定されず、円錐形状、角錐形状、切頭逆円錐形状、切頭逆角錐形状、円筒形状を用いてもよく、先端に球形状を設けてもよい。
また突起部210が中実部材からなることとしているが、これに限定されず、一方の面221側から突起部210の先端側へ向けて肉盗み部を設けてもよく、突起部210の先端側から一方の面221側へ向けて肉盗み部を設けてもよい。
<効果>
本実施の形態にかかるフローリング材500および床下地材100においては、突起部210を設けることにより、積極的に空間領域AR30を設けることができる。この場合、当該空間領域AR30に配設されたクッション層300の不織布の繊維が樹脂シート部220の一方の面221に接触することなく、自由に振動を行うことができ、効率よく軽量床衝撃の固体伝播音または空気伝播音を吸収または減衰させることができる。
また、図1から図3に示す突起部210の先端部を半球状で設けることにより、クッション層300との接地面積を少なくして、振動の伝達を抑制することができる。
さらに、空間領域AR30は、突起部210と隣接する突起部210との間から、他の突起部210と隣接する突起部210との間へと、連通して設けられた場合、音の伝達距離が鉛直方向のみと比較して、水平方向に広くとることができ、効率よく軽量床衝撃の固体伝播音または空気伝播音を吸収または減衰させることができる。
すなわち、一般に、音は、距離の2乗に反比例して減衰するため、空間領域AR30が広いほど音の減衰に効果がある。
(他の例)
<突起部210の形状変更パターン>
図4から図9までは、図1に示した樹脂突起シート層200の突起部210の他の例を説明するための模式的断面図である。なお、図1の樹脂突起シート層200と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明を省略する。
図4に示すように、樹脂突起シート層200bの突起部210bは、一方向に延在されたリブ形状からなってもよい。
また、図5に示すように、樹脂突起シート層200cは、一方向に延在された突起部210c1と、当該一方向と交差する方向に延在して設けられた突起部210c2を有する。突起部210c1および突起部210c2は、平面視した場合に格子状を形成するリブ形状からなってもよい。
また、図6に示すように、樹脂突起シート層200dは、突起部210dを有する。突起部210dは、水平断面が十字形状からなってもよい。
突起部210dにおいては、十字形状の角部分を設けることができるので、肉厚を薄くしつつ、突起部210dの強度の向上を図ることができる。
なお、図6においては、水平断面形状が、十字形状からなることとしているが、これに限定されず、L字状、コ字状からなってもよく、突起部210dの基端側から先端に向かって水平断面積が減少する形状であってもよい。
さらに、図7に示すように、樹脂突起シート層200eは、突起部210dおよび突起部210eを有する。突起部210dは、図6の突起部210dと同じで水平断面が十字形状からなり、突起部210eは、隣接する突起部210dと、隣接する突起部210dとの間に形成されたリブからなる。
この場合、図6の樹脂突起シート層200dと比較して、突起部210dに突起部210eをさらに設けているのでより強度の向上を図ることができる。
また、突起部210eの高さは、突起部210dよりも低く形成されているので、隣接する空間領域AR30を突起部210eで遮蔽することがないため、空間領域AR30の領域を大きくとることができる。
また、図8に示すように、樹脂突起シート層200fは、突起部210f1および突起部210f2を有する。
突起部210f1は、一方向に延在して設けられ、突起部210f2は、突起部210f1に直交して設けられる。したがって、突起部210f1および突起部210f2は、隣接する突起部210同士のみを格子状に接続する形状からなる。
さらに、突起部210f1は、一方の面221からの突起部210f2と長さが異なる。その結果、突起部210f2の長さが、突起部210f1よりも短いので、隣接する空間領域AR30と連通した空間領域AR30を形成されやすくなる。
次に、図9に示すように、突起部210gの高さを低くしてもよい。この場合、クッション層300の第2クッション層320が一方の面221に接触する場合があるが、空間領域AR30を形成することができる。
<防音マットとの組み合わせパターン>
図10および図11は、図2に示した床下地材100の他の例を説明するための模式的断面図である。なお、図2の床下地材100と同様の構造を有する場合は、同じ符号を付し、説明は省略する。
図10に示すように、床下地材100hは、樹脂突起シート層200の他方の面222上に、合板450を介して防音マット400を有する。すなわち、樹脂突起シート層200の他方の面222に接触して合板450が積層され、さらに合板450に接触して防音マット400が積層されている。
防音マット400は、通常、自身の重さによって防音効果を発揮するものであれば特に限定されない。防音マットの素材が有する比重は、防音性能の観点からは大きいほど好ましい。例えば、当該比重は2.0以上3.0以下である。コストおよび/または入手容易性を考慮すると、具体的には2.1以上2.8以下、より具体的には2.4以上2.8以下である。防音マットの素材としては、たとえば、アスファルト、ゴム、およびこれらに鉄粉を含ませた素材が挙げられる。
防音マット400の厚さは、素材の比重に応じて当業者が適宜選択することができるが、たとえば2mm以上15mm以下、より好ましくは4mm以上8mm以下である。
合板450は、フローリング板510を固定(具体的には、クギによる固定)するために用いられる。フローリング板510を固定可能であればいかなる素材が用いられてもよい。例えば、針葉樹合板、ラワン合板、パーティクルボード、配向性ストランドボード(OSB)などが用いられる。
防音マット400を用いる床下地材100hは、特に、フローリング板510(図1参照)として、それ自体に防音効果がないもの、例えば無垢材を用いる場合に特に有用である。
図11に示すように、床下地材100iは、防音マット400、樹脂突起シート層200およびクッション層300のセットが二段に積層されて構成されるものである。下段においては、樹脂突起シート層200の他の面222に接触して防音マット400が積層されている。上段においては、床下地材100hと同様、樹脂突起シート層200の他の面222に接触して合板450が積層され、合板450に接触して防音マット400が積層されている。さらに、下段の防音マットに接触して上段のクッション層300が積層されている。
(突起状シートの製造方法の一例)
続いて、図12を用いて床下地材100の製造方法の一例について説明する。床下地材製造装置900は、床下地材100の製造装置である。
床下地材製造装置900は、主に混練押出機910、一対のロール930および一対の圧接ローラ960を含む。
樹脂突起シート層200の製造方法においては、混練押出機910および一対のロール930を用いる。
図12に示すように、一対のロール930は、少なくとも一方のロールの外周面に多数の凹部940が均一に配設されている。また、一対のロール930は、樹脂突起シート層200の原材料を送り出すように、互いに逆方向に回転する。
なお、一対のロール930の一方の外周面に配設された凹部940の形状は、特に限定されず、例えば、角柱状、円柱状、その他任意の形状であってもよい。
まず、混練押出機910において樹脂突起シート層200の材料が混練されて押し出され、一対のロール930の間に設けられたクリアランスに挿入される。一対のロール930に挿入された樹脂突起シート層200を構成する材料が凹部940に入り込み、突起部210が形成され、当該クリアランスに応じて樹脂シート部220の厚みが形成される。その結果、樹脂突起シート層200が形成される。
続いて、クッション層300を巻回したロール950からクッション層300が樹脂突起シート層200の突起部210の上に載置される。その後、一対の圧接ローラ960により床下地材100が製造される。
なお、樹脂突起シート層200は、当該方法以外で製造してもよい。例えば、樹脂突起シート層200を構成する樹脂材料を混練して射出成形機に供給し、突起部210の形状に応じた凹部を有する金型に射出した後、冷却して形成してもよく、突起部210を別途形成して、樹脂シート部220に取り付け、または接着してもよく、厚みの大きな樹脂シートから、切削加工により突起部210を形成し、樹脂突起シート層200を形成してもよく、その他の任意の方法で形成してもよい。
また、床下地材100を、一対の圧接ローラ960により製造することとしたが、これに限定されず、溶着(特に、ホットメルト)、接着等、その他の任意の方式で製造してもよい。
続いて、以下の実施例1から実施例5において、本発明の床下地材を溝付のフローリング板の下面に装着してフローリング材を形成し、軽量床衝撃音の減衰効果を測定した。実施例3および実施例4においては、図1に示した床下地材100を溝付のフローリング板510の下面に装着してフローリング材500を形成し、軽量床衝撃音の減衰効果を測定した。
(実施例1)
実施例1におけるフローリング材500のフローリング板510としては、合板からなり、裏面から表面側に向けて形成された切溝(裏面溝付)が設けられているものを用いた。当該フローリング板510は、裏面溝付の厚み9mmのものを用いた。当該溝のピッチは、15mm、溝の深さ5mm、溝の幅2mmのものを用いた。
また、樹脂突起シート層200としては、ポリプロピレン(PP)製のものを用いた。突起部210は円柱形からなり、突起部210の先端は、半球状ではなく平面状のものを用いた。
なお、一方の面221からの突起長さL21は、3mmのものを用いた。
本実施例においては、クッション層300として、第1クッション層310のみの単層構造を有するものを用いた。第1クッション層310としては、目付200g/平方メートル、厚み4mmのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いた。
(実施例2)
次に、実施例2におけるフローリング材500について説明する。実施例2におけるフローリング材500は、樹脂突起シート層200の突起部210の一方の面221からの突起長さL21が5mmのものを用いた。その他の条件は、実施例1と同様である。
(実施例3)
次に、実施例3におけるフローリング材500について説明する。実施例3におけるフローリング材500は、クッション層300として、第1クッション層310と第2クッション層320とから構成される2層構造を有するものを用いた。
第1クッション層310として、厚み4mm、目付200g/平方メートルのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いた。
第2クッション層320として、厚み0.2mm、目付30g/平方メートルのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いた。
第1クッション層310と第2クッション層320とからなるクッション層300は、鉛直方向に対する垂直方向の圧縮応力0.04MPaである場合の変位量が1.8mmであった。
その他の条件は、実施例1と同様である。
(実施例4)
次いで、実施例4におけるフローリング材500について説明する。実施例4におけるフローリング材500としては、樹脂突起シート層200の突起部210の一方の面221からの突起長さL21が5mmのものを用いた。その他の条件は、実施例3と同様である。
(実施例5)
実施例5におけるフローリング材500について説明する。実施例5におけるフローリング材500の床下地材100においては、クッション層300として、第1クッション層310のみの単層構造を有するものを用いた。第1クッション層310としては、厚み4mm、目付400g/平方メートルのPET不織布を用いた。
第1クッション層310のみからなるクッション層300は、鉛直方向の圧縮応力0.04MPaである場合の変位量が1.0mmであった。
その他の条件は、実施例2と同様である。
(比較例1)
比較例1におけるフローリング材について説明する。比較例1におけるフローリング材においては、床下地材100を使用せず、フローリング板510のみからなるものを用いた。
(比較例2)
比較例2におけるフローリング材について説明する。比較例2におけるフローリング材の床下地材100においては、樹脂突起シート層200を用いず、クッション層300のみを用いた。
クッション層300として、厚み4mm、目付200g/平方メートルのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いた。
(比較例3)
比較例3におけるフローリング材について説明する。比較例3におけるフローリング材の床下地材100においては、クッション層300を用いず、樹脂突起シート層200のみを用いた。
樹脂突起シート層200として、ポリプロピレン(PP)を用いた。突起部210は円柱形からなり、突起部210の先端は、半球状ではなく平面状のものを用いた。
なお、一方の面221からの突起長さL21は、3mmのものを用いた。
(比較例4)
比較例4におけるフローリング材について説明する。比較例4におけるフローリング材の床下地材100においては、クッション層300を用いず、樹脂突起シート層200のみを用いた。
樹脂突起シート層200として、ポリプロピレン(PP)を用いた。突起部210は円柱形からなり、突起部210の先端は、半球状ではなく平面状のものを用いた。
なお、一方の面221からの突起長さL21は、5mmのものを用いた。
(LL値測定)
実施例1から5、および比較例1から4のフローリング材について、JIS規格 A 1418「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法」に基づいて測定を行った。具体的には、測定は、タッピングマシンという軽量床衝撃音を発生させる機械で生じる音を下階において複数点測定した。また、1/1オクターブバンドで音圧レベル(LL値)を測定した。
(官能テスト)
また、歩行感についての官能テストを行った。具体的には、10名の試験官が実施例4および実施例5のフローリング材の上を歩行し、歩行感を評価した。10名の試験官のうち、歩行感が良好であると評価した人数を官能テスト結果とした。
Figure 2014058859
表1に示した結果より、比較例1から4においては、本発明の床下地材を設けないため、LL値が最小47であった。一方、実施例1から4においては、LL値が最小40であった。
また、実施例1と比較例2とを比較した場合、樹脂突起シート層200を設けることにより、LL値が47から44まで低下することがわかった。
また、実施例1と実施例2とを比較した場合、樹脂突起シート層200の突起部210の一方の面221からの突起長さL21を長くした場合、LL値が44から42まで低下することがわかった。
また、実施例1と実施例3とを比較した場合、クッション層300の第2クッション層320を設けることで、より広い空間領域AR30を形成することができることから、LL値が44から42まで低下することがわかった。
同様に、実施例2と実施例4とを比較した場合、クッション層300の第2クッション層320を設けることで、より広い空間領域AR30を形成することができることから、LL値が42から40まで低下することがわかった。
さらに、以下の実施例6から実施例11において、本発明の床下地材を無垢フローリング板の下面に装着してフローリング材を形成し、軽量床衝撃音の減衰効果を測定した。
実施例7から実施例9においては、図10に示した床下地材100hをフローリング板の下面に装着してフローリング材を形成し、軽量床衝撃音の減衰効果を測定した。
実施例11においては、図11に示した床下地材100iをフローリング板の下面に装着してフローリング材を形成し、軽量床衝撃音の減衰効果を測定した。
(実施例6)
実施例6におけるフローリング材のフローリング板としては、無垢材からなるものを用いた。当該フローリング板は、厚み15mmのものを用いた。
防音マットとしては、鉄粉入りアスファルト製、公称比重2.8、厚み4mmのものを用いた。
合板としては、厚み12mmのものを用いた。
その他の条件は、実施例1と同様である。
(実施例7)
実施例7におけるフローリング材について説明する。実施例7におけるフローリング材は、クッション層300として、第1クッション層310と第2クッション層320とから構成される2層構造を有するものを用いた。
第1クッション層310として、厚み4mm、目付200g/平方メートルのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いた。
第2クッション層320として、厚み0.2mm、目付30g/平方メートルのポリエチレンテレフタレート(PET)不織布を用いた。
その他の条件は、実施例6と同様である。
(実施例8)
実施例8におけるフローリング材について説明する。実施例8におけるフローリング材は、樹脂突起シート層200として、突起部210の一方の面221からの突起長さL21が5mmのものを用いた。その他の条件は、実施例7と同様である。
(実施例9)
実施例9におけるフローリング材について説明する。実施例9におけるフローリング材は、防音マット400として、厚み8mmのものを用いた。その他の条件は、実施例8と同様である。
(実施例10)
実施例10におけるフローリング材について説明する。実施例10におけるフローリング材においては、防音マットを使用しなかった。その他の条件は、実施例9と同様である。
(比較例5)
比較例5におけるフローリング材について説明する。比較例5におけるフローリング材においては、防音マットおよび本発明の床下地材を使用しなかった。その他の条件は、実施例9と同様である。
(比較例6)
比較例6におけるフローリング材について説明する。比較例6におけるフローリング材においては、床下地材を使用しなかった。その他の条件は、実施例9と同様である。
(比較例7)
比較例7におけるフローリング材について説明する。比較例7におけるフローリング材においては、防音マットおよび突起シートを使用しなかった。その他の条件は、実施例7と同様である。
(LL値測定)
実施例6から実施例10、および比較例5から比較例7のフローリング材について、JIS規格 A 1418「建築物の床衝撃音遮断性能の測定方法」に基づいて測定を行った。具体的には、測定は、タッピングマシンという軽量床衝撃音を発生させる機械で生じる音を下階において複数点測定した。また、1/1オクターブバンドで音圧レベルを測定した。
Figure 2014058859
表2に示した結果より、比較例5から比較例7においては、本発明の床下地材を設けないため、LL値が最小64であった。一方、実施例6から実施例10においては、LL値が最小55であった。
また、比較例5と比較例6とを比較した場合、防音マットの使用により、LL値が73から69へ(4dB)低下した。すなわち、防音マット自体に、軽量床衝撃音について4dBの防音効果が確認された。
一方、実施例10と比較例5とを比較した場合、本発明の床下地材100を使用することにより、LL値が73から61へ(12dB)低下した。すなわち、本発明の床下地材100自体に、軽量床衝撃音について12dBの防音効果が確認された。
以上より、本発明の床下地材100は、軽量床衝撃音について、防音マットよりも高い防音効果を奏することが分かった。
さらに、実施例9と比較例5とを比較した場合、防音マットが組み合わせられた本発明の床下地材100hを使用することにより、LL値が73から55(18dB)へ低下した。
以上より、防音マットが組み合わせられた本発明の床下地材100hは、軽量床衝撃音について、防音マット単独の防音効果(4dB)と床下地材100単独の防音効果(12dB)との単純和を上回る防音効果(18dB)を奏することが確認された。
(実施例11)
実施例11におけるフローリング材について説明する。実施例11におけるフローリング材においては、床下地材100iを用いた。その他の条件は、実施例9と同様である。
Figure 2014058859
表3に示したように、床下地材を樹脂突起シート層およびクッション層のセットを二段に積層して構成することにより、LL値がさらに47まで低下し、より優れた防音効果が得られた。
(実施例における効果)
上記の実施の形態にかかる床下地材100およびフローリング材500においては、突起部210を設けて空間領域AR30を積極的に形成したことにより、クッション層300の表面が自由に振動できる。その結果、軽量床衝撃音について空気伝播音および/または固体伝播音を吸収および/または低減させることができる。
また、空間領域AR30が突起部210と、当該隣接する突起部210により形成される空間領域AR30と連通するので、広範囲のクッション層300の表面が自由に振動できる。その結果、軽量床衝撃音について空気伝播音または固体伝播音をより吸収またはより減衰させることができる。その結果、軽量床衝撃音について空気伝播音および/または固体伝播音が階下へ伝播することを低減することができる。
なお、空間領域AR30が非連通の場合でも効果があることは言うまでも無く、空間領域AR30が連通された場合にさらに良い効果が得られることは、言うまでもない。
また、樹脂突起シート層200に外接する最小の六平面で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上であることから、クッション層300の自由に振動できる空間領域AR30を大きくでき、効率よく軽量床衝撃の固体伝播音または空気伝播音を吸収または減衰させることができる。
また、クッション層300が第1クッション層310、第2クッション層320からなり、第2クッション層320が沈下することを抑制する層からなるので、空間領域AR30を大きく形成することができる。その結果、軽量床衝撃の固体伝播音または空気伝播音を吸収または減衰させることができる。
本発明においては、床下地材100,100g,〜,100iが床下地材に相当し、突起部210,210b,210c1,210c2,210d,210e,210f1,210f2,210gが突起部に相当し、樹脂突起シート層200,200b,〜,200fが突起シートに相当し、クッション層300がクッション層に相当し、一方の面221が一方の面に相当し、空間領域AR30が空間部に相当し、第2クッション層320が沈下するのを抑止するための層に相当し、第1クッション層310が他の層に相当し、防音マット400が防音マットに相当し、フローリング板510がフローリング板に相当し、フローリング材500がフローリング材に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
100,100g,〜,100i 床下地材
200,200b,〜,200f 樹脂突起シート層
210,210b,210c1,210c2,210d,210e,210f1,210f2,210g 突起部
220 樹脂シート部
221 一方の面
300 クッション層
310 第1クッション層
320 第2クッション層
400 防音マット
500 フローリング材
510 フローリング板

Claims (8)

  1. 少なくとも一方の面に突起部が設けられた突起シートと、
    前記突起シートの前記突起部に接触するように設けられたクッション層と、
    前記突起シートの前記一方の面と前記クッション層との間に空間部と、が設けられていることを特徴とする床下地材。
  2. 前記突起シートは、外接する最小の六平面で閉塞した場合の空間体積が50パーセント以上であることを特徴とする請求項1に記載の床下地材。
  3. 前記クッション層は、複数層からなり、前記複数層のうち少なくとも一層は、前記突起部がクッション層内部に沈下するのを抑止するための層からなることを特徴とする請求項1または2に記載の床下地材。
  4. 前記クッション層の、前記一方の面に対する垂直方向の圧縮応力が0.04MPaである場合の変位量が0.05mm以上1.5mm以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の床下地材。
  5. 前記突起シートの前記他方の面上に防音マットがさらに設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の床下地材。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の床下地材と、フローリング板と、を積層させたことを特徴とするフローリング材。
  7. 前記フローリング板が無垢材および合板基材の少なくともいずれかである、請求項6に記載のフローリング材。
  8. 突起シートおよびクッション層からなる床下地材の製造方法であって、
    一対のロールのうち少なくとも一方に設けられた複数の凹部に原材料が入り込み突起シートの突起部を形成する突起シート形成工程と、
    前記突起シート形成工程により形成された突起シートの突起部と、クッション層とを圧着、溶着、または接着により接合させる接合工程と、を含むことを特徴とする床下地材の製造方法。
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