JP2014055883A - レーダ装置、探知方法及び探知プログラム - Google Patents

レーダ装置、探知方法及び探知プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】鳥類の群れなど群れで移動する多数の物標やその群れの行動を早くかつ分かり易く伝えられるレーダ装置、探知方法及び探知プログラムを提供する。
【解決手段】第1アンテナ20及び第2アンテナ30は、所定平面を含む所定空間に対して、それぞれ異なる配置位置で電磁波を送受信する。第1送受信部40及び第1信号処理部60は、第1アンテナ20を基準として、第1アンテナ20で受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出する。第2送受信部50及び第2信号処理部70は、第2アンテナ30を基準として、第2アンテナ30で受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出する。合成部80は第1信号処理部60及び第2信号処理部70の検出結果を合成して所定平面の各位置における群れを形成する物標の速度ベクトルを生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、鳥類などのように群れで移動する物標を検出するためのレーダ装置、探知方法及び探知プログラムに関する。
レーダ装置では一般に、発射された電波の反射波をとらえることによって物標(航空機や船舶など)が検出され、検出された物標がディスプレイ上に表示される。ディスプレイに表示すべき物標の周りには波や雨などのクラッタ(不要な反射波)を発生する反射体が存在することもあるため、クラッタを抑圧する様々な手法が開発されている。物標として航空機や船舶などを捉えるレーダ装置の場合には、鳥類などはクラッタと同様に取り扱われ、受信信号から除去されるのが一般的である。
その一方で、学術的な鳥類の生体の観察や、飛行場及び風力発電地帯などにおける事故の防止及び鳥類保護の観点から鳥類を追跡するためにレーダ装置が用いられることがある。例えば、特許文献1(特開2010−525336号公報)や特許文献2(特開2008−96103号公報)には、レーダ装置を用いて飛行する鳥類を検出する技術が開示されている。
特に飛行場周辺において鳥類の行動を検出するのは、鳥類が飛行機に衝突するバードストライクなどによる事故を回避するためであり、鳥類が飛行機やその飛行ルートに近づくことを防止することを目的として行われる。そして、飛行ルートに鳥の群れが近づきそうなときには、大きな音などによって鳥の群れを飛行ルートから追い払うことが必要になる。しかし、大きな音などは騒音の原因ともなるので、鳥の群れの行動を把握して効果的に追い払うことが好ましい。そのような事故防止の観点で鳥の群れの検出にレーダ装置が用いられるときは、一羽一羽の正確な情報よりも鳥の群れの行動をできる限り早く監視者に把握させることが重要になる。
しかしながら、特許文献1などに開示されている技術では、一羽一羽の鳥を物標として正確に検出することに主眼が置かれているために、鳥類の群れやその行動を逸早くかつ分かり易く監視者に伝えるには十分ではない。また、鳥の場合には、鳥の向きと電磁波の向きによって反射波の出力が大きく変動するため、電磁波の照射方向と鳥の飛翔方向とが一定の条件を満たすときには鳥からの電磁波の反射が弱くなり、群れの一部がレーダ装置で捉え難くなる場合がある。
本発明の目的は、鳥類の群れなど群れで移動する多数の物標やその群れの行動を早くかつ分かり易く伝えられるレーダ装置、探知方法及び探知プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するためのレーダ装置は、所定平面を含む所定空間に対して、互いに異なる配置位置で電磁波を送受信する第1アンテナ及び第2アンテナと、第1アンテナを基準として、第1アンテナで受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出する第1検出部と、第2アンテナを基準として、第2アンテナで受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出する第2検出部と、第1検出部及び第2検出部の検出結果を合成して所定平面の各位置における群れを形成する物標の速度ベクトルを生成する合成部とを備える。
このレーダ装置によれば、合成部は、第1信号処理部及び第2信号処理部の検出結果を合成して、所定平面の各位置における各物標の速度ベクトルを生成することができる。このように生成される所定平面の各位置における群れの各物標の速度ベクトルを総合することで、鳥の飛翔方向によって群れの形状やその移動方向の予想に大きな誤差を生じることなく、群れの概略形状の変化の予想や群れの移動を把握するために必要な情報が得られる。
上記の課題を解決するための探知方法は、所定平面を含む所定空間に対して互いに異なる位置に配置されている第1アンテナ及び第2アンテナを用いて群れを形成する物標を探知する探知方法であって、第1アンテナを基準として、第1アンテナで受信されるエコー信号から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出するための第1検出ステップと、第2アンテナを基準として、第2アンテナで受信されるエコー信号から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出するための第2検出ステップと、第1検出部及び第2検出部の検出結果を合成して所定平面における群れの移動速度を求める速度算出ステップとを備える。
この探知方法によれば、速度算出ステップで群れの移動速度が求まるので、群れの移動に対する対策を立てるための情報を提供することができ、鳥類の群れなど群れで移動する物標の群れとしての行動を、早くかつ分かり易く伝えられる。
本発明によれば、合成部が生成する物標の速度ベクトルを使って鳥類の群れなど群れで移動する物標の群れとしての行動を、早くかつ分かり易く伝えられる。
本発明の第1実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第1アンテナ及び第2アンテナからの電磁波の照射を説明するための概念図。 (a)平均化処理の対象となる速度ベクトルを示す概念図、(b)平均化処理を説明するための概念図、(c)平均化処理後の速度ベクトルの合成について説明するための概念図。 2値化について説明するための概念図。 速度ベクトルの表示について説明するための概念図。 送信ビームと物標の関係を説明するための概念図。 群れの速度ベクトルを表示するための処理手順を示すフローチャート。 本発明の第2実施形態に係るレーダ装置の概略構成を示すブロック図。 第1アンテナ乃至第3アンテナからの電磁波の照射を説明するための概念図。 第1アンテナと第3アンテナの電磁波の照射角度を説明するための概念図。
<第1実施形態>
〔レーダ装置の構成〕
以下、本発明の第1実施形態に係るレーダ装置について図面を用いて説明する。図1は、このレーダ装置の概略構成を示すブロック図である。図1に示すレーダ装置10は、第1アンテナ20、第2アンテナ30、第1送受信部40、第2送受信部50、第1信号処理部60、第2信号処理部70、合成部80および表示装置90を備えている。以下、レーダ装置10によって滑走路周辺の鳥の群れ(例えばムクドリの群れなど)を監視する場合を例に挙げて、レーダ装置10を構成する各要素について詳細に説明する。
〔第1アンテナ及び第2アンテナ〕
このレーダ装置10は、第1アンテナ20及び第2アンテナ30を備えている。第1アンテナ20及び第2アンテナ30は、図2に示されているように、飛行機101が離着陸する滑走路100の周辺に配置される。図2においては、滑走路100の長手方向に沿ってx軸を取り、滑走路100を横断する方向に沿ってy軸を取り、滑走路100に垂直な方向にz軸を取っている。
第1アンテナ20及び第2アンテナ30は、それぞれ、鋭い指向性を持ったパルス状電波(レーダ送信信号)のビーム22,32を送信するとともに、その周囲にある物標からの反射波を受信する。第1アンテナ20及び第2アンテナ30は、ロータリージョイント21,31によって水平面内で回転しながら、上記の送信と受信を繰り返す。第1アンテナ20及び第2アンテナ30は、それぞれ所定の角度α、βだけ回転すると、次に逆方向に回転を始める。ここでは、角度α、βの回転の間に行う処理の単位を1スキャンとよぶ。
レーダ送信信号を送信してから次のレーダ送信信号を送信する直前までの期間における送信と受信の動作をスイープとよぶ。1スイープの時間、すなわち送信周期は、例えば1msである。そして、1スイープ当たりの受信データ数をサンプル点数とよぶ。1スイープで発射されるビームは、xy平面に平行に広がるが、そのビーム幅は、例えば2度に設定される。また、図2に示されているように、第1アンテナ20及び第2アンテナ30のビーム22,32は、それぞれ、発射された第1アンテナ20及び第2アンテナ30から遠ざかるにつれてz軸方向に広がる。
図2に示されているように、レーダ装置10は、1スキャンの処理によって、空間SP1に対して、第1アンテナ20及び第2アンテナ30からビームを照射することができる。そして、第1アンテナ20や第2アンテナ30から物標までの距離は、その物標信号を含むレーダ受信信号の受信時間と、当該レーダ受信信号に対応するレーダ送信信号の送信時間との時間差から求められる。また、物標の方位は、対応するレーダ送信信号を送信するときの第1アンテナ20や第2アンテナ30の方位から求められる。さらに、物標の速度(ドップラー速度値)は、レーダ受信信号の位相変化から求められる。
〔第1送受信部及び第2送受信部の構成〕
第1送受信部40及び第2送受信部50は、それぞれ、レーダ送信信号を生成して第1アンテナ20及び第2アンテナ30へ送出する。また、第1送受信部40及び第2送受信部50は、アンテナ1からレーダ受信信号を取り込み、レーダ受信信号を周波数変換する。そのために、第1送受信部40及び第2送受信部50は、信号生成器41,51、周波数変換器42,52、局部発振器43,53、送受切換器44,54および周波数変換器45,55を備える。図1から分かるように、第1送受信部40と第2送受信部50は同じ構成であるので、以下の説明は第1送受信部40について行い、第2送受信部50については説明を省略する。なお、レーダ装置10においては、レーダ干渉が生じないように第1送受信部40と第2送受信部50で周波数や送信間隔などが適切に設定される。
第1送受信部40の信号生成器41は、同一の時間間隔で、または、異なる時間間隔で、中間周波数のレーダ送信信号を生成して周波数変換器42へ出力する。信号生成器41が生成するレーダ送信信号は、例えば、チャープ信号として知られている周波数変調信号である。
第1送受信部40の周波数変換器42は、信号生成器41の出力信号を局部発振器43から出力されるローカル信号と混合し、信号生成器41の出力信号を周波数変換して送受切換器24へ出力する。第1送受信部40の送受切換器44は、第1アンテナ20と接続可能に構成されている。送受切換器44は、第1アンテナ20と第1送受信部40との間の信号の切り換えを行う。
第1送受信部40の周波数変換器45は、送受切換器44を介して第1アンテナ20から出力されるレーダ受信信号を取り込む。そして、周波数変換器45は、レーダ受信信号を局部発振器43から出力されるローカル信号と混合し、送受切換器44の出力信号を中間周波数に変換して後段の第1信号処理部60へ出力する。
〔第1信号処理部及び第2信号処理部の構成〕
第1信号処理部60及び第2信号処理部70は、それぞれ、レーダ受信信号をデジタル信号に変換して信号処理を行う。そのために、第1信号処理部60及び第2信号処理部70は、A/D(Analog to Digital)変換器61,71、直交検波器62,72、干渉除去器63,73、マッチドフィルタ64,74及び絶対値検波器65,75を備える。図1から分かるように、第1信号処理部60と第2信号処理部70は同じ構成であるので、以下の説明は第1信号処理部60について行い、第2信号処理部70については説明を省略する。なお、第1信号処理部60及び第2信号処理部70は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のデジタル回路で実現することが可能である。
第1信号処理部60のA/D変換器61は、第1送受信部40の周波数変換器45から出力されるアナログ値の中間周波数信号をデジタル信号に変換する。直交検波器62は、A/D変換器61から出力されるデジタル値の中間周波数信号を直交検波し、I(In-Phase)信号およびこれとπ/2だけ位相の異なるQ(Quadrature)信号を生成する。ここで、I信号,Q信号(以下、適宜「I」,「Q」と略記する。)はそれぞれレーダ受信信号の複素エンベロープ信号の実数部,虚数部である。以下では、複素エンベロープ信号をたんに複素受信信号とよぶ。複素受信信号の振幅は、(I2+Q21/2で表され、複素受信信号の位相は、tan-1(Q/I)で表される。
第1信号処理部60の干渉除去器63は、直交検波器62の出力信号(I,Q)からレーダ干渉を除去する。ただし、干渉除去器63は、レーダ干渉以外に、クラッタやノイズを除去する機能をあわせ持っていてもよい。マッチドフィルタ64は、第1送受信部40の送信側で行われる変調の時間−周波数特性に対してちょうど逆の特性を有する。第1信号処理部60の絶対値検波器65は、マッチドフィルタ64が出力する複素受信信号の振幅を求める。その結果、絶対値検波器65からはレーダ干渉の除去された受信データが合成部80に出力される。この絶対値検波器65から出力される受信データは、方位と距離とで特定される各位置のレーダ受信信号の振幅値と位相変化量(速度)である。
〔合成部の構成〕
合成部80は、xy平面の各位置のうち、形状の大小に関する閾値を超える振幅値を持っていて物標が存在すると考えられる位置について、第1信号処理部60から得られる位相変化量と第2信号処理部70から得られる位相変化量から速度ベクトルを生成する。各物標の移動速度にはz方向の成分が含まれるが、ここではアンテナ1で観測される物標の移動速度に含まれるz成分及びアンテナ2で観測される物標の移動速度に含まれるz成分は小さいため、移動速度のz成分による誤差を無視して移動速度のアンテナ1から電磁波が放射される方向成分(y成分)とアンテナ2から電磁波が放射される方向成分(x成分)を算出している。速度ベクトルを生成する際に、合成部80は、2次元平均化処理部81において、ガウシアンフィルタなどによって各位置の速度をその周囲に広げて平均化する。図3(a)に示されているように、同じ物標であっても、第1アンテナ20で捉えられた位置と第2アンテナで捉えられた位置がずれることがある。例えば図3(a)の速度ベクトルVe1が第1アンテナ20で捉えた位置と速度を示しており、速度ベクトルVe2が第2アンテナ30で捉えた位置と速度を示している。このような場合でも、xy平面を小さなメッシュSMEに分割して、2次元平均化処理部81においてガウシアンフィルタを掛けることによって2次元でぼかしを行うと、図3(b)に示されているように速度ベクトルが相互に隣接して1つの塊のようになる。さらに、大きなメッシュLME(例えば、画素に対応しているもの)の中の隣接するメッシュSMEのうちの大きな速度を持つメッシュSMEを残すようにすれば、図3(c)のように合成された速度ベクトルVe3を得ることができる。
ところで、レーダ装置10で得たいのは、鳥の群れの概略形状の検出と群れの移動方向である。そこで、合成部80では、群れ検出部82によって、図3(a)、図3(b)又は図3(c)の状態のドップラー速度の分布を2値化する。図4には、2値化した分布の一例が示されている。2値化するために、例えば、ガウシアンフィルタを掛けるときに用いたメッシュを使うと、各メッシュには一つの物標が対応しているので、その物標の速度ベクトルの絶対値(移動速度)が速度閾値に達しているか否かを判定すると2値化できる。図4の斜線で示されている領域が「1」に対応し、斜線の引かれていない領域が「0」に対応している。
群れ検出部82は、比較的0に近い小さな値を速度閾値として、ドップラー速度の絶対値がその速度閾値を超える部分の集まりを合成鳥エコー領域として特定する。例えば、所定間隔よりも小さな間隔で隣接している物標の連続体を一つの合成鳥エコー領域として特定する。
図4のような2値化されたデータを使って群れを特定する方法は種々存在するが、ここでは連続する「1」の領域(連続体)を一つの群れとして特定する方法の例を2つ示す。一つ目は、境界に着目する方法である。通常、群れが検出領域の全面に散らばることは考えにくいため、「1」と「0」の境界として必ず閉じた領域を囲む連続した境界線LNが形成される。このような境界線に囲まれた領域が図4の合成鳥エコー領域EB1,EB2になる。この場合、群れか単独の物標かを区別するため、例えば、囲まれた領域に含まれる「1」のメッシュが10個以上であれば群れとして特定するなど、囲まれた領域の「1」のメッシュの個数を計算する。なお、この様な方法の場合、囲まれた領域の形がドーナッツ状になって、その領域中に「0」のメッシュが同時に囲い込まれることもある。
二つ目は、個々の物標の繋がりに着目する方法である。任意の「1」のメッシュに着目して、その着目メッシュの一つ隣のメッシュが「1」であればその隣接する隣接メッシュも同一の群れとして特定する。その同一の群れとして特定された隣接メッシュにさらに隣接する他の「1」のメッシュがあればその隣接するメッシュにさらに隣接するメッシュ(以下、隣接−隣接メッシュと記す)も同一の群れと特定する。さらに隣接−隣接メッシュに隣接する「1」のメッシュを探すという作業を、隣接−隣接メッシュに「1」のメッシュがなくなるまで繰り返す。なお、隣接メッシュや隣接−隣接メッシュを探す際に、上下左右の4つのメッシュで探す方法も考えられ、上下左右と斜め上や斜め下も含む8つのメッシュや24のメッシュで探す方法なども考えられるが、どのように作業を進めるかは物標である鳥の種類などによって適宜選択するようにすればよい。この場合も、群れか単独の物標かを区別するため、例えば、連続する「1」のメッシュが10個以上あれば群れとして特定するなど、連続する「1」のメッシュの個数を計算する。
例えば図5に示されている滑走路100を含むxy平面の原点が滑走路100から見て北東方向に当たるとする。この場合、図5には、一つの合成鳥エコー領域EB1が滑走路100の北西方向に示されており、他の合成鳥エコー領域EB2が滑走路100の南東方向に示されている。
群れ検出部82は、合成鳥エコー領域EB1,EB2のドップラー速度ベクトルを加算して、合成鳥エコー領域EB1,EB2毎に平均ドップラー速度ベクトルDV1,DV2と、ドップラー速度の分散を算出する。そして、群れ検出部82は、滑走路100に向かっているドップラー速度ベクトルを例えば後述する映像表示装置80に赤色で表示させ、滑走路100から離れる向きのドップラー速度ベクトルを例えば青色で表示させるように情報を生成する。このような表示を行えば、合成鳥エコー領域EB1が滑走路100に近づいてきていることを逸早く監視者に知らせることができるので、合成鳥エコー領域EB1の鳥の群れに対して大きな音で追い払うなどの対策を講じ易くなる。
なお、図6に示されているように、同じ位置y1において上下に鳥B1,B2が重なる場合がある。このような場合に、第1アンテナ20では鳥B1,B2を分離して捉えることはできない。しかし、個別に鳥を捉えることができなくて、どちらか、あるいは両方を一つの物標としたような速度が観測されても、群れを形成する個別の物標としては十分な情報である。図6のように同一位置で複数の鳥が重なっても、物標が欠落してしまう訳ではなくて一要素として示せているので、レーダ装置10が操作者に示す群れの概略形状の変化の予想や群れの移動を把握するための情報としては十分である。
〔映像表示装置の構成〕
映像表示装置90は、図示しないCPU、メモリおよび入力装置などのデバイスを備える。この映像表示装置90では、各スイープで得られた受信データを画像表示用のメモリに記憶するとともに、記憶したデータを所定の順序でこのメモリから読み出し、映像としてLCD(Liquid Crystal Display)などに表示する。通常のレーダ装置とは異なり、レーダ装置10は、物標の速度の表示を行う。物標の速度は、矢印の向きが速度の向きと一致するとともに長さが速度の大きさに対応するベクトルで表示されてもよく、あるいは色が速度の向きに応じて変わるとともに輝度が速度の大きさに応じて変わる色彩で表示されるなどしてもよい。カラー表示は、例えば、北向きが青色、南向きが赤色、東向きが緑色、西向きが黄色などのように表示し、速度が大きいほど輝度を大きくして表示するなどのように設定される。速度の表示は、図3(a)に示されているような第1アンテナ20で捉えられた速度と第2アンテナで捉えられた速度を個別に行うものであってもよい。また、図3(b)に示されているような2次元平均化処理部81において平均化された速度であってもよい。また、図3(c)に示されているように、2次元平均化処理部81において合成された後の速度であってもよい。さらには、図5に示されている群れ検出部82によって特定された合成鳥エコー領域EB1,EB2の平均ドップラー速度ベクトルDV1,DV2などを表示してもよい。この場合、例えば、合成鳥エコー領域EB1,EB2を一枚の平板とみなして、その平板の重心を平均ドップラー速度ベクトルDV1,DV2の原点とみなして表示するなどすればよい。
レーダ装置10のレーダ映像は、滑走路100の位置を中心に鳥瞰的に表示される。レーダ装置10の操作者は、物標の速度がレーダ映像上で表示された状況から、群れの概略形状の変化の予想や群れの移動を認識することが可能になる。
〔処理手順〕
上述した群れに関する探知方法の処理手順について図7を用いて簡単に説明する。まず、図3(a)に示されているように、アンテナ1で受信されるエコー信号(物標からの反射波)からxy平面の各位置における物標のアンテナ1のから放射される電磁波の方向と平行な方向(y方向)のドップラー速度(y方向の速度成分vy)を計算し、アンテナ2で受信されるエコー信号からxy平面の各位置における物標のアンテナ1のから放射される電磁波の方向と平行な方向(x方向)のドップラー速度(x方向の速度成分vx)を計算する(ステップS1)。
次に、図3(b)及び図3(c)に示されているように、速度のy方向成分Ve1とx方向成分を合成して物標の速度ベクトルを求める(ステップS2)
次に、図4に示されているように、2値化処理によって物標の連続体を顕在化させる(ステップS3)。そして、図4を用いて説明したように、所定の間隔よりも小さな間隔で隣接する検出対象の物標を関連付けることによって連続体を特定し、それにより群れを特定する(ステップS4)。
さらに、特定された群れに属する全ての物標の速度ベクトルを平均して、図5に示されている平均速度ベクトルDV1,DV2を算出する(ステップS5)。そして、この計算結果に基づいて群れに関する表示、特に群れごとに識別できるように平均速度ベクトルDV1,Dv2の表示を行なう(ステップS6)。
<特徴>
(1)第1アンテナ20及び第2アンテナ30は、xy平面に属する滑走路100(所定平面)を含む空間SP1(所定空間)に対して、それぞれ異なる配置位置で電磁波を送受信する。それにより、空間SP1の内部に入った鳥の群れに対して2つの方向から電磁波を照射することができる。
第1送受信部40及び第1信号処理部60からなる第1検出部は、第1アンテナ20で受信される電磁波から鳥(群れを形成する物標)の各位置におけるドップラー速度を検出する。同様に、第2送受信部50及び第2信号処理部70からなる第2検出部は、第2アンテナ30で受信される電磁波から鳥(群れを形成する物標)の各位置におけるドップラー速度を検出する。それにより、鳥の群れを形成する各鳥について、xy平面における速度ベクトルが得られる。
合成部80は、第1信号処理部60及び第2信号処理部70の検出結果を合成して、図3(a)、図3(b)、図3(c)あるいは図5に示されているように、xy平面の各位置における鳥の群れの各鳥の速度ベクトルを生成する。
一般に、群れて飛ぶ鳥は、例えば次の3つの条件を満たすようにして飛ぶことが知られている。つまり、(条件1)近くの相手に向かって飛ぶ、(条件2)近くの相手に速さを合わせる、(条件3)互いにぶつからないようにする、という条件である。このように、鳥の群れの行動にとって速度は重要な要因になっている。そのため、xy平面の各位置における鳥の群れの各鳥の速度ベクトルを生成することで、群れの概略形状の変化の予想や群れの移動を把握するために必要な情報を得ることができる。一羽一羽の鳥(個体)の方向によって電磁波を反射し易い方向と反射し難い方向が存在する場合は特に、複数の方角から群れを形成する個別の物標を捉えることで、群れの中の個別の物標を捉え損なって群れの概略形状が実際のものから掛け離れたものになるのを防止することができる。
(2)合成部80に含まれる2次元平均化処理部81は、第1信号処理部60及び第2信号処理部70で検出される各位置の速度を、当該位置の周囲の位置の速度を使って平均化処理する。
映像表示装置90(表示部)は、合成部80で生成されるxy平面の各位置における速度ベクトルに基づいて鳥の群れを表示画面に表示する。第1実施形態のレーダ装置10では、映像表示装置90は、図3(b)又は図3(c)に示されているように2次元平均化処理部81で平均化処理された後のxy平面の各位置の速度ベクトルに基づいて群れを形成する物標を表示することができる。このような表示によって、鳥の群れの概略の形状やその変化と移動をレーダ装置10の操作者に逸早くかつ分かり易く伝達することができる。
(3)合成部80に含まれる群れ検出部82は、第1信号処理部60及び第2信号処理部70で検出される各位置の速度からxy平面を、鳥の群れが存在する合成鳥エコー領域EB1,EB2(物標群エコー領域)と群れを形成する鳥が存在しない領域に二値化して、図5に示されている合成鳥エコー領域EB1,EB2を特定する。そして、群れ検出部82は、合成鳥エコー領域EB1,EB2毎に平均ドップラー速度ベクトルDV1,DV2(平均速度)を算出する。それにより、鳥の群れが存在する領域の概略の形状や鳥の群れとしての概略の移動に関する情報をレーダ装置10の操作者に対して提供し易くなる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るレーダ装置について図8、図9及び図10を用いて説明する。図8に示されている第2実施形態のレーダ装置10Aの構成は、図1に示されているレーダ装置10と比較して、第3アンテナ110、第3送受信部120、第2信号処理部130、合成部140及び映像表示装置150が異なる。
〔第3アンテナ〕
第3アンテナ110も第1アンテナ20及び第2アンテナ30と同様に構成され、ロータリージョイント111によって水平面内で回転しながら送信と受信を繰り返す。
第3アンテナ110は、図9に示されているように、第1アンテナ20の上方(z軸方向)に配置される。すなわち、第1アンテナ20の高さはz1であり、第3アンテナ110の高さはZ2であり、第1アンテナ20及び第3アンテナ110のxy座標は同じである。第3アンテナ110は、第1アンテナ20及び第2アンテナ30が電磁波を照射する空間SP2に対して電磁波を照射する。そのため、第3アンテナ110のメインビームの方向がxy平面となす角が、第1アンテナ20のメインビームの方向がxy平面となす角と異なるように設定されている。例えば、図10に示されているように、第1アンテナ20の送信ビーム22が略水平に照射されるのに対し、第3アンテナ110の送信ビーム112は、水平に対する角度がγになるように斜め下に向けて照射される。そして、水平方向の回転において、第1アンテナ20の回転角も第3アンテナ110の回転角も同じαに設定されていて、互いに同じように回転していれば、一方の速度から他方の速度を差し引くことで物標B3のz軸方向の速度成分vzを得ることができる。
〔第3送受信部及び第3信号処理部の構成〕
第2実施形態の第1送受信部40、第2送受信部50、第1信号処理部60及び第2信号処理部70は、図1に示されている第1実施形態の第1送受信部40、第2送受信部50、第1信号処理部60及び第2信号処理部70と同様である。
そして、第2実施形態の第3送受信部120も、第1実施形態の第1送受信部40が有する送信波形生成器41、周波数変換器41、局部発振器43、送受切換器44及び周波数変換器45と同じ構成を有している。また、第2実施形態の第3信号処理部130も、第1実施形態の第1信号処理部50が有するA/D変換器61、直交検波器62、干渉除去器63、マッチドフィルタ64及び絶対値検波器65と同じ構成を有している。
〔合成部の構成〕
第2実施形態の合成部140は、第1実施形態の合成部80が第1アンテナ20と第2アンテナ30で受信される2次元の速度を合成しているのに対し、第1アンテナ20と第2アンテナ30と第3アンテナ110で受信される3次元の速度を合成する。そのため、合成部140では、空間SP2の各位置のうち、形状の大小に関する閾値を超える振幅値を持っていて物標が存在すると考えられる位置について、第1信号処理部60から得られる位相変化量と第2信号処理部70から得られる位相変化量と第3信号処理部130から得られる位相変化量から速度ベクトルを生成する。例えば、第1アンテナ20と第2アンテナ30で受信される2次元の速度に加えて、上述したように第1アンテナ20に対する速度から第3アンテナ110に対する速度を差し引いてz軸方向の速度成分vzを算出する。そして、第1アンテナ20と第2アンテナ30で得られるxy平面に平行な速度に、z軸方向の速度成分vzを加えて3つの次元の速度を得る。このようにして得られる3つの次元の速度について、速度ベクトルを生成する際に、合成部140は、3次元平均化処理部141において、2次元平均化処理部81と同様にガウシアンフィルタなどによって各位置の速度をその周囲に広げて平均化する。つまり、2次元平均化処理部81で行った図3(b)及び図3(c)を用いて説明した処理を、合成部140の3次元平均化処理部141でも3次元に拡大して行う。
ところで、レーダ装置10Aで得たいのは、鳥の群れの概略形状の検出とその移動方向である。そこで、第2実施形態の合成部140でも、第1実施形態の群れ検出部82と同様に空間領域特定部142によって、3次元平均化処理部141で得られるドップラー速度の分布を2値化する。空間領域特定部142は、比較的0に近い小さな値を速度閾値として、ドップラー速度の絶対値がその速度閾値を超える部分の集まりを合成鳥エコー領域として特定する。例えば、連続している速度閾値を超える部分の全体を一つの合成鳥エコー領域として特定する。群れ検出部82の合成鳥エコー領域EB1,EB2が2次元の領域であったのに対して、空間領域特定部142の合成鳥エコー領域は3次元の領域として特定される。そして、空間領域特定部142は、立体的な合成鳥エコー領域のドップラー速度ベクトルを加算して、合成鳥エコー領域毎に平均ドップラー速度ベクトルと、ドップラー速度の分散を算出する。そして、空間領域特定部142は、滑走路100に向かっているドップラー速度ベクトルを例えば後述する映像表示装置150に赤色で表示させ、滑走路100から離れる向きのドップラー速度ベクトルを例えば青色で表示させるように情報を生成する。この場合、群れ検出部82と異なり、飛行機101が離着陸する軌跡に対する鳥の群れの接近を検知するためz軸方向の速度成分vzも考慮させることができる。
〔映像表示装置の構成〕
第2実施形態の映像表示装置150も基本的には第1実施形態の映像表示装置90の構成と同様であり、物標の速度の表示を行う。物標の速度は、矢印の向きが速度の向きと一致するとともに長さが速度の大きさに対応するベクトルで表示されてもよく、あるいは色が速度の向きに応じて変わるとともに輝度が速度の大きさに応じて変わる色彩で表示されるなどしてもよい。表示画面は、通常平面であるので、3次元の速度を表示するには適当ではない。そのため、映像表示装置150は、例えばxy平面の速度成分を映像表示装置90と同じように表示するとともに、その表示と並べて、あるいは切り換えてz軸方向の速度vzを表示するようにしてもよい。
レーダ装置10Aのxy平面に関するレーダ映像は、滑走路100の位置を中心に鳥瞰的に表示される。一方、z軸方向に関するレーダ映像は、滑走路100を真横から見た状態が表示される。それにより、レーダ装置10Aの操作者は、物標の速度がレーダ映像上で表示された状況から、3次元における物標の群れの概略の形状とその移動方向を認識することが可能になる。
<特徴>
(1)第1アンテナ20、第2アンテナ30及び第3アンテナ110は、xy平面に属する滑走路100(所定平面)を含む空間SP2(所定空間)に対して、3つのアンテナが同時に同じ平面には属さない配置位置から電磁波を送受信する。それにより、空間SP2の内部に入った鳥の群れに対して立体的な3つの方向から電磁波を照射することができる。
第1送受信部40及び第1信号処理部60からなる第1検出部並びに第2送受信部50及び第2信号処理部70からなる第2検出部と同様に第3送受信部120及び第3信号処理部130からなる第3検出部は、第3アンテナ110で受信される電磁波から鳥の群れ(群れを形成する物標)の各位置におけるドップラー速度を検出する。第2実施形態では、第1アンテナ20で得られるドップラー速度と第3アンテナで得られるドップラー速度との差から、鳥の群れを形成する各鳥について、z軸方向における速度ベクトルが得られる。
合成部140は、第1信号処理部60、第2信号処理部70及び第3信号処理部130の検出結果を合成して、空間SP2の各位置における鳥の群れの各鳥の速度ベクトルを生成する。
空間SP2の各位置における鳥の群れの各鳥の速度ベクトルを生成することで、群れの3次元的な概略形状の変化の予想や群れの3次元的な移動を把握するために必要な情報を得ることができる。
(2)合成部140に含まれる3次元平均化処理部141は、第1信号処理部60、第2信号処理部70及び第3信号処理部130で検出される各位置の速度を、当該位置の周囲の位置の速度を使って平均化処理する。
映像表示装置150(表示部)は、合成部140で生成される空間SP2の各位置における速度ベクトルに基づいて鳥の群れを表示画面に表示する。そのため、第2実施形態のレーダ装置10Aでは、映像表示装置150は、3次元平均化処理部141で平均化処理された後の空間SP2の各位置の速度ベクトルに基づいて群れを形成する物標を表示することができる。このような表示によって、鳥の群れの3次元的な概略形状の変化や群れの空間内での移動をレーダ装置10Aの操作者に逸早くかつ分かり易く伝達することができる。
(3)合成部140に含まれる空間領域特定部142は、第1信号処理部60、第2信号処理部70及び第3信号処理部130で検出される各位置の速度から空間SP2を、鳥の群れが存在する合成鳥エコー領域(物標群エコー領域)と群れを形成する鳥が存在しない領域に二値化して、合成鳥エコー領域を特定する。そして、空間領域特定部142は、合成鳥エコー領域毎に平均ドップラー速度ベクトル(平均速度)を算出する。それにより、鳥の群れが存在する領域の概略の形状や鳥の群れとしての概略の移動に関する情報をレーダ装置10Aの操作者に対して提供し易くなる。
<変形例1>
上記第1実施形態や第2実施形態のレーダ装置10,10Aでは、合成部80,140の出力を映像表示装置90,150に表示する場合について説明したが、合成部の出力を例えば音の発生器に直接接続して、例えば平均ドップラー速度ベクトルDV1,DV2の位置と方位と大きさが所定の範囲に入る場合に滑走路100の周囲に配置されている音の発生器から大きな音を発生させるようにしてもよい。このように、合成部80,140の出力は、映像表示装置90,150の表示に利用される場合だけに限られるものではない。
<変形例2>
上記各実施形態では、ドップラー速度を第1送受信部40及び第1信号処理部60と第2送受信部50及び第2信号処理部70の2組の検出部で検出し、あるいは第3送受信部120及び第3信号処理部130を含めた3組の検出部で検出しているが、これら複数の検出部は、一部若しくは全部を共通化してもよい。例えば、時間で分割して第1アンテナ20の受信データと第2アンテナ30など複数のアンテナで受信される受信データを処理することで第1検出部と第2検出部、あるいは第3検出部も含めて共通化することができる。
<変形例3>
上記各実施形態では、ロータリージョイント21,31,111を用いて第1アンテナ20、第2アンテナ30及び第3アンテナ110の送信ビーム及び受信ビームを移動する場合について説明したが、他のアクチュエータを用いて移動させてもよく、アレイアンテナにおいて位相差を変えて送信ビーム及び受信ビームを移動してもよい。また、照射する領域を空間SP1に固定する必要はなく、空間の形状や場所を状況や時間などに応じて変更できるように構成してもよい。
<変形例4>
上記各実施形態では、鳥の種類を区別していないが、例えば、カモメなどの大型の鳥とムクドリなどの小型の鳥をエコーの振幅によって区別するようにしてもよい。例えば、振幅が所定の閾値m1以上のものを大型の物標として分類し、振幅が所定の閾値m1未満m2以上のものを小型の物標として分類し、閾値m2未満のものを物標以外のものとして分類するなどである。
<変形例5>
上記各実施形態では、第1信号処理部60や第2信号処理部70や第3信号処理部130や合成部80,140の機能ブロックが、記憶装置(ROM、RAM、ハードディスク等)に格納された上述した処理手順を実行可能なプログラムデータが、CPUによって解釈実行されることで実現される場合について説明した。このプログラムデータは、記録媒体を介して記憶装置内に導入されてもよいし、記録媒体上から直接実行されてもよい。なお、記録媒体は、ROMやRAMやフラッシュメモリ等の半導体メモリ、フレキシブルディスクやハードディスク等の磁気ディスクメモリ、CD−ROMやDVDやBD等の光ディスクメモリ、及びメモリカード等をいう。また、記録媒体は、電話回線や搬送路等の通信媒体も含む概念である。
また、上記実施形態の第1信号処理部60や第2信号処理部70や第3信号処理部130や合成部80,140を構成する全て又は一部の機能ブロックは、典型的には集積回路であるLSI(集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSI等と称される)として実現される。これらは、個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全部を含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化の手法は、LSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
20 第1アンテナ
30 第2アンテナ
40 第1送受信部
50 第2送受信部
60 第1信号処理部
70 第2信号処理部
80,140 合成部
90 映像表示装置
110 第3アンテナ
120 第3送受信部
130 第3信号処理部
特開2010−525336号公報 特開2008−96103号公報

Claims (14)

  1. 所定平面を含む所定空間に対して互いに異なる配置位置で電磁波を送受信する第1アンテナ及び第2アンテナと、
    前記第1アンテナを基準として、前記第1アンテナで受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出する第1検出部と、
    前記第2アンテナを基準として、前記第2アンテナで受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出する第2検出部と、
    前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果を合成して前記所定平面の各位置における群れを形成する物標の速度ベクトルを生成する合成部と、
    を備える、レーダ装置。
  2. 前記合成部で生成される前記所定平面の各位置における速度ベクトルに基づいて群れを形成する物標を表示画面に表示する表示部をさらに備え、
    前記合成部は、前記第1検出部及び前記第2検出部で検出される各位置の速度を、当該位置の周囲の位置の速度を使って平均化処理する2次元平均化処理部を含み、
    前記表示部は、前記2次元平均化処理部で平均化処理された後の前記所定平面の各位置の速度ベクトルに基づいて群れを形成する物標を表示画面に表示する、
    請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記合成部は、前記第1検出部及び前記第2検出部で検出される各位置の速度から前記所定平面を、群れを形成する物標が連続して存在する物標群エコー領域と群れを形成する物標が存在しない領域に二値化して物標群エコー領域を特定し、物標群エコー領域毎に平均速度を算出する群れ検出部を含む、請求項1又は請求項2に記載のレーダ装置。
  4. 前記所定空間に対して、前記第1アンテナ及び前記第2アンテナとは異なる配置位置で電磁波を送受信する第3アンテナと、
    前記第3アンテナを基準として、前記第3アンテナで受信される電磁波から群れを形成する物標の各位置における速度を検出する第3検出部と、
    をさらに備え、
    前記合成部は、前記第1検出部、第2検出部及び前記第3検出部の検出結果を合成して前記所定空間の各位置における速度ベクトルを生成する、
    請求項1に記載のレーダ装置。
  5. 前記合成部で生成される前記所定空間の各位置における速度ベクトルに基づいて群れを形成する物標を表示画面に表示する表示部をさらに備え、
    前記合成部は、前記第1検出部、前記第2検出部及び前記第3検出部で検出される各位置の速度を、当該位置の周囲の位置の速度を使って平均化処理する3次元平均化処理部を含み、
    前記表示部は、前記3次元平均化処理部で平均化処理された後の前記所定空間の各位置の速度ベクトルに基づいて群れを形成する物標を表示画面に表示する、
    請求項4に記載のレーダ装置。
  6. 前記合成部は、前記第1検出部、前記第2検出部及び前記第3検出部で検出される各位置の速度から前記所定空間を、群れを形成する物標が存在する物標群エコー領域と群れを形成する物標が存在しない領域に二値化して物標群エコー領域を特定し、物標群エコー領域ごとに平均速度を算出する空間領域特定部を含む、請求項4又は請求項5に記載のレーダ装置。
  7. 所定平面を含む所定空間に対して互いに異なる位置に配置されている第1アンテナ及び第2アンテナを用いて群れを形成する物標を探知する探知方法であって、
    前記第1アンテナを基準として、前記第1アンテナで受信されるエコー信号から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出するための第1検出ステップと、
    前記第2アンテナを基準として、前記第2アンテナで受信されるエコー信号から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出するための第2検出ステップと、
    前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果を合成して前記所定平面における群れの移動速度を求める速度算出ステップと、
    を備える、探知方法。
  8. 前記所定平面における移動速度が予め設定されている閾値に達している物標を抽出する抽出ステップをさらに備える、
    請求項7に記載の探知方法。
  9. 前記抽出ステップで抽出された物標を検出対象とするとともに、任意の検出対象に対して所定の間隔よりも小さな間隔で隣接する検出対象の連続体として関連付けて同一の群れを特定する群れ特定ステップをさらに備える、
    請求項8に記載の探知方法。
  10. 同一の群れに関連付けされた検出対象の各速度ベクトルを平均することにより群れの移動速度として群れの平均速度ベクトルを求める平均化ステップをさらに備える、
    請求項9に記載の探知方法。
  11. 群れの移動速度を群れごとに識別可能に表示する表示ステップをさらに備える、
    請求項7から10のいずれか一項に記載の探知方法。
  12. 前記第1検出ステップで受信されるエコー信号は、前記第1アンテナから送信された電磁波に係るエコー信号であり、
    前記第2検出ステップで受信されるエコー信号は、前記第2アンテナから送信された電磁波に係るエコー信号である、
    請求項7から11のいずれか一項に記載の探知方法。
  13. 前記所定平面は、水平平面であり、
    前記移動速度は、検出対象の鉛直方向の高さによって補正された前記水平平面内の速度成分である、
    請求項7から12のいずれか一項に記載の探知方法。
  14. 所定平面を含む所定空間に対して互いに異なる位置に配置されている第1アンテナ及び第2アンテナで受信されるエコー信号から群れに関する探知を行なうための探知プログラムであって、
    前記第1アンテナを基準として、前記第1アンテナで受信されるエコー信号から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出するための第1検出機能と、
    前記第2アンテナを基準として、前記第2アンテナで受信されるエコー信号から群れを形成する物標の各位置におけるドップラー速度を検出するための第2検出機能と、
    前記第1検出部及び前記第2検出部の検出結果を合成して前記所定平面における群れの移動速度を求める速度算出機能と
    をコンピュータに実現させるための探知プログラム。
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