JP2014054997A - 食品パッケージ及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】食品がフィルム状素材で形成された包装体に収容された食品パッケージであって、食品の加熱に伴って発生する蒸気の放出による包装体内部の雰囲気ムラの発生を抑制できる食品パッケージ、及び食品パッケージの製造装置を提供する。
【解決手段】フィルム包装体10A、10Bに食品Nが収容されている食品パッケージ1A、1Bであって、前記フィルム包装体10A、10Bは、互いに対向する第1の面Pu、Pbと第2の面Pb、Puとを備え、当該第1の面Pu、Pbと第2の面Pb、Puのいずれか一方にのみ貫通孔H:Ha、Hbが1つ以上設けられている。
【選択図】図1
【解決手段】フィルム包装体10A、10Bに食品Nが収容されている食品パッケージ1A、1Bであって、前記フィルム包装体10A、10Bは、互いに対向する第1の面Pu、Pbと第2の面Pb、Puとを備え、当該第1の面Pu、Pbと第2の面Pb、Puのいずれか一方にのみ貫通孔H:Ha、Hbが1つ以上設けられている。
【選択図】図1
Description
本発明は、食品がフィルム状素材で形成された包装体に収容された食品パッケージ及びその製造装置に関する。
電子レンジ等の調理器具を用いて加熱(必要に応じて解凍)すれば、食べることが可能な状態になる調理済みの食品(以降、「調理食品」)が包装用の袋(以降、「食品用包装袋」)に包装されているレトルト食品や冷凍食品などの食品パッケージが従来から販売されている。ユーザーは、調理食品を食するためには、調理食品を食品パッケージから取り出し、別の容器に載置し、調理器具を用いて加熱している。しかしながら、加熱作業の効率化及び利便性を考えれば、調理食品を内部に収容したままの状態で加熱することが望ましい。この要望に応えるべく、特許文献1及び特許文献2に提案されている食品用包装袋を図15及び図16を参照して説明する。
図15に、特許文献1に提案されている電子レンジ加熱調理用の軟包装袋(食品用包装袋)を示す。軟包装袋120は、シーラント層を有する2枚のフィルムがシーラント層同士が対向するように重ね合わされた状態で、所定の部分が熱溶着により密封されて作製される。図15において、熱溶着により密封された部分には、ハッチングが付されている。軟包装袋120の周縁は、開口部119を除いて、底部シール117と側部シール118とにより密封されている。
軟包装袋120には、折り込み部113が設けられている。折り込み部113は、軟包装袋120を構成する2枚のフィルムの内の一方が、そのシーラント層が内側になるように折り曲げられて形成されている。折り込み部113の内側には、易剥離テープ(不図示)が挿入されている。
折り込み部113において、折山113bの近傍に、所定数(図示例では3個)の蒸気抜き孔116が形成されている。蒸気抜き孔116それぞれの周囲は、異型シール115により、上述の易剥離テープ(不図示)を介して密封されている。折り込み部113において、未シール部113a及び114は密封されていない。
軟包装袋120は食品を収容した状態で、開口部119が密封されて、食品の包装体が作製される。食品の加熱のために、食品の包装体は、折り込み部113が形成されている方の面を上側にした状態で、電子レンジの庫内に載置される。食品の加熱の進行と共に食品から蒸気が発生し、やがて蒸気が包装体の内部に充満する。
蒸気の充満による包装体の内圧の上昇に伴って、異型シール115の易剥離テープ(不図示)のシール部分が折山113bに向けて後退し、やがて包装体の内部と蒸気抜き孔116の周囲に設けられた未シール部114とが連通する。包装体の内部に充満した蒸気は、蒸気抜き孔116から包装体の外部に放出される。連通した蒸気抜き孔116から蒸気が放出されることにより、内圧の過剰な上昇を抑え、包装体の破裂の防止が図られている。
図16に、特許文献2に提案されている食品等を収容させる包装用袋(食品用包装袋)を示す。包装用袋230は、シーラント用フィルム213を含む包装用フィルム材210の1枚をシーラント用フィルム213が対向するように折り返した状態で、所定の部分を熱溶着により密封してシール部231を設けて作製される。包装用袋230は、1枚では無く2枚の包装用フィルム材210がシーラント用フィルム213同士が対向するように重ね合わされた状態で、所定の部分が熱溶着により密封されて作製されてもよい。
接着剤層212により表面フィルム211の裏面側にシーラント用フィルム213が貼着されて、包装用フィルム材210が構成されている。表面フィルム211及びシーラント用フィルム213のそれぞれの熱膨張率は異なることが好ましい。この観点から、シーラント用フィルム213は表面フィルム211よりも熱膨張率が高く、表面フィルム211は熱等によって伸びにくいことが好ましい。具体的には、表面フィルム211として延伸処理されたフィルムが使用され、シーラント用フィルム213として未延伸のフィルムが使用されている。
包装用フィルム材210には、複数の空気抜き穴形成用の切込み214が所定の間隔で形成されている。切込み214は、包装用フィルム材210の表面フィルム211を貫通し、シーラント用フィルム213を貫通しないように形成されている。包装用袋230はこのように形成された包装用フィルム材210によって作製されている。そして、包装用袋230が食品220を収容した状態でその開口部が密封されて、食品の包装体240が作製される。食品の包装体240は電子レンジにより加熱され、加熱の進行と共に食品220から蒸気が発生し、やがて蒸気が包装用袋230の内部に充満する。
蒸気発生に伴う包装用袋230の内圧上昇は、包装用フィルム材210を膨張させようとする。しかし、包装用フィルム材210を構成する延伸処理された表面フィルム211によって、包装用フィルム材210が過剰に膨張するのが抑制される。この時、包装用フィルム材210に応力が生じると共に、熱膨張率が異なる表面フィルム211とシーラント用フィルム213との界面にも応力が生じる。生じた応力は、切込み214の部分に集中して、やがてシーラント用フィルム213における切込み214の先端214aに対応する部分の切断を招く。
シーラント用フィルム213が切断されると、表面フィルム211とシーラント用フィルム213とを貫通する空気抜き穴(不図示)が形成される。形成された空気抜き穴を通して、包装用袋230内の蒸気は外部に排出される。形成された空気抜き穴から蒸気が放出されることにより、包装用袋230の内圧の過剰な上昇が抑えられ、包装用袋230の破裂の防止が図られている。
冷凍食品に関わらず、食品の加熱時の、包装体の内部の温度や湿度は食品の品質に大きな影響を及ぼす。包装体内部の温度や湿度が不均一であれば、加熱される食品の部位(場所)別の温度や湿度も不均一になる。食品の部位によっては、加熱過剰であったり加熱不足であったりする。部位による加熱状態の不均一は、加熱後の食品の部位による品質のムラを生じせしめ、食品そのものの品質をも損なう大きな要因である。つまり、加熱後の食品の品質を保証するためには、包装体の破裂の防止策を講じた上で、包装体内部の温度及び湿度の均一化を図ることが重要である。
従って、食品の包装体(食品用包装袋)には、加熱時の内部の温度や湿度が均一であることが強く望まれる。加熱時の包装体内部の雰囲気(温度や湿度)は、収容されている食品の量や形状及び食品から発生する蒸気の量等の食品の加熱条件の影響を受けて、包装体内部で部位によって異なる。そのために、包装体内部の雰囲気のムラの発生が抑制されるように、食品の包装体から蒸気が放出されることが必要である。この観点から、以下に特許文献1及び特許文献2に提案されている食品用包装袋について考察する。
特許文献1の軟包装袋120(図15)においては、複数個の蒸気抜き孔116はそれぞれ異型シール115により軟包装袋120の内部空間から隔てられている。蒸気抜き孔116からの蒸気の放出は、食品の加熱に伴う包装体の内圧の上昇によって、軟包装袋120の内部空間と未シール部114との連通が生じて初めて起こる。
特許文献2の包装用袋230(図16)においても、各切込み214は包装用袋230の内部と連通していない。空気抜き穴(不図示)からの蒸気の放出は、食品の加熱に伴う包装体の内圧の上昇によってシーラント用フィルム213が切断されて、切込み214と包装用袋230の内部との連通が生じて初めて起こる。
加熱前の軟包装袋120(特許文献1)及び包装用袋230(特許文献2)に設けられている蒸気抜き孔116及び切込み214は、蒸気が放出される複数の孔(以降、「蒸気放出孔」)を形成し得る蒸気放出孔候補と見なすことができる。しかしながら、複数の蒸気抜き孔(空気抜き穴)の何れから蒸気が放出されるか、また何時放出されるかは確定されていない。蒸気放出される孔が形成される位置やタイミング等の蒸気放出機能の実現は、収容される食品の量や食品の加熱条件や、包装材の材質及び構造などの不確定要因によって左右される。つまり、軟包装袋120及び包装用袋230において、実際に機能する蒸気放出孔の個数、大きさ、形状、及び位置(配置パターン)は不確定である。さらに、個々の蒸気放出孔が形成される(蒸気抜き孔116や切込み214が包装体の内部と連通する)タイミングも不確定である。
包装体の内圧の上昇によって食品用包装袋に蒸気放出孔が形成されると、食品用包装袋の蒸気放出孔の周囲の部分の強度は(特に孔の形状が不確定の場合)低下する。蒸気の放出が始まると、蒸気放出孔の周囲の部分には放出される蒸気の圧力が掛かる。そのため、蒸気放出孔が食品パッケージの特定の部位に偏って形成されると、強度が低下した蒸気放出孔の周囲の部分に蒸気の圧力が集中して食品用包装袋の破壊に至る。破壊に至らない場合でも、加熱に伴って食品から出た液汁等の、蒸気以外の内容物が食品用包装袋から漏れて、食品の品質が損なわれると共に周囲を汚してしまう。
軟包装袋120(特許文献1)においては、蒸気抜き孔116(蒸気放出孔候補)はすべて、底部シール117の近傍に設けられた折り込み部113に形成されている。蒸気放出孔(包装体の内部と連通した状態の蒸気抜き孔116)は折り込み部113のみに形成されるので、放出される蒸気の圧力は折り込み部113に集中して働く。蒸気放出孔から蒸気が放出されることにより、内圧の過剰な上昇に起因する包装体の破裂の防止は図られている。つまり、上述のように、軟包装袋120の特定の部位において行われる蒸気放出による不均一な応力に起因する包装体の破壊の防止は図られていない。
また、蒸気抜き孔116が包装体の内部と連通するタイミングは不確定であるので、複数個の蒸気抜き孔116が同時に包装体の内部と連通する保証は無い。より大きな内圧が働く部分或いは他にくらべて強度が劣る(他の部分に比べて相対的に大きな剪断力が働く)部分で蒸気抜き孔116が包装体の内部と早く連通し、蒸気の放出は複数の蒸気抜き孔116のそれぞれで不均一に生じる。つまり、複数個の蒸気抜き孔116のいずれかに圧力が集中し、圧力が集中した蒸気抜き孔116からまず蒸気が放出され、その後必要に応じて他の蒸気抜き孔116からも蒸気が放出される。蒸気の放出が集中する蒸気抜き孔116を通して、加熱に伴って食品から出た液汁等の、蒸気以外の内容物が包装体から漏れてしまう。
包装用袋230(特許文献2)においても切込み214(蒸気放出孔候補)が包装体の内部と連通するタイミングは不確定であり、すべての切込み214が同時に包装体の内部と連通する保証は無い。相対的に大きな剪断力が働く部分で空気抜き穴が早く生じて、蒸気の放出は複数の空気抜き穴のそれぞれで不均一に生じる。蒸気の放出が集中する切込み214(空気抜き穴)を通して、加熱に伴って食品から出た液汁等の、蒸気以外の内容物が包装体から漏れてしまう。
なお、複数個の切込み214は、包装用袋230の両面に所定の間隔で格子状に配列されている。つまり、軟包装袋120(特許文献1)とは異なり、切込み214は包装用袋230の特定の部位に偏らせないことにより、空気抜き穴が包装用袋230の特定の部位に偏って生成されることを防止している。しかしながら、包装用袋230の、電子レンジの庫内に載置された状態で下側となる面に生じる空気抜き穴からは、液汁が包装体から漏れて(最悪、塞いで)しまうと共に蒸気排出機能が損なわれる。
また、軟包装袋120(特許文献1)においては、蒸気抜き孔116は軟包装袋120の特定の部位(折り込み部113)に偏って設けられている。つまり蒸気抜き孔116からの蒸気の放出は、内圧の過剰な上昇に起因する包装体の破裂を防止する手段に過ぎず、包装体内部の雰囲気(温度及び湿度)のムラを抑制することはできない。
一方、包装用袋230(特許文献2)においては、切込み214が形成されている位置は包装用袋230の特定の部位に偏ってはいないが、どの切込み214が蒸気放出孔として機能するかは不確定である。つまり実際に機能する蒸気放出孔の個数、大きさ、形状、及び位置(配置パターン)は不確定であるので、蒸気の放出による包装体内部の雰囲気ムラの抑制は軟包装袋120(特許文献1)と同様に、実現できない。
本発明は、上述の問題に鑑みて、食品がフィルム状素材で形成された包装体に収容された食品パッケージであって、食品の加熱に伴って発生する蒸気の放出による包装体内部の雰囲気ムラの発生を抑制できる食品パッケージ、及び食品パッケージの製造装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る食品パッケージは、
フィルム包装体に食品が収容されている食品パッケージであって、
前記フィルム包装体は、互いに対向する第1の面と第2の面とを備え、当該第1の面と第2の面のいずれか一方にのみ貫通孔が1つ以上設けられている。
フィルム包装体に食品が収容されている食品パッケージであって、
前記フィルム包装体は、互いに対向する第1の面と第2の面とを備え、当該第1の面と第2の面のいずれか一方にのみ貫通孔が1つ以上設けられている。
本発明に係る食品パッケージは、フィルム状素材で形成された包装体に収容された食品の加熱に伴って発生する蒸気の放出による包装体内部の雰囲気ムラの発生を抑制できる。
以下、本発明の実施の形態に係る食品パッケージ及びその製造装置について具体的に述べる前に、本発明の技術的特徴について簡単に説明する。本発明の食品パッケージは、フィルム状素材で形成された包装体(以降、「フィルム包装体」)に食品が収容されて、構成されている。食品の加熱は、食品パッケージごと、電子レンジや遠赤外線調理器等の電磁波を利用する非直火加熱調理器具を用いて行われる。
フィルム包装体は少なくとも、互いに対向する2つの面を備える。フィルム包装体には予め、食品の加熱に伴って発生する蒸気を外部に放出する手段として機能する蒸気抜き穴が形成されている。蒸気抜き穴は所定の大きさの貫通孔であって、フィルム包装体の所定の部分における所定の位置に所定のパターンに形成されてフィルム包装体の内部と連通している。蒸気抜き穴は、フィルム包装体の2つの面の内の一方の面にのみ形成されている。加熱に際して食品パッケージは、フィルム包装体の、蒸気抜き穴が形成されている面を上側にした状態で電子レンジの庫内に載置される。
フィルム包装体は、樹脂フィルム(フィルム状素材)の所定の部分に上述の蒸気抜き穴を設けられた後に、同樹脂フィルムが折り曲げられ、食品を収容するように袋状に形成されて構成される。食品パッケージは、食品の樹脂フィルムへの供給と、樹脂フィルムを用いた食品の包装とが平行して行われて製造される。
(実施の形態1)
以下に図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8、及び図9を参照して、本発明の実施の形態1に係る食品パッケージ及び食品パッケージの製造装置について説明する。まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る食品パッケージについて説明する。次に、図3を参照して、フィルム包装体を構成する樹脂フィルムについて説明する。その後、図4、図5、図6、図7、図8、及び図9を参照して、食品パッケージの製造装置について説明する。
以下に図1、図2、図3、図4、図5、図6、図7、図8、及び図9を参照して、本発明の実施の形態1に係る食品パッケージ及び食品パッケージの製造装置について説明する。まず、図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る食品パッケージについて説明する。次に、図3を参照して、フィルム包装体を構成する樹脂フィルムについて説明する。その後、図4、図5、図6、図7、図8、及び図9を参照して、食品パッケージの製造装置について説明する。
図1及び図2に、本実施の形態に係る食品パッケージ1Aを示す。食品パッケージ1Aは、食品Nと、食品Nを収容するフィルム包装体10Aとを含む。フィルム包装体10Aは、後ほど、図3、図4、図5、図6、図7、図8、及び図9を参照して詳述するように、長尺状の樹脂フィルムF(図4)に蒸気抜き穴が設けられた被穿孔フィルムFA(図3)により成形されている。被穿孔フィルムFAについて、後ほど図3を参照して詳述する。X方向(以降、「長さ方向X」)に延在する被穿孔フィルムFAは、長さ方向Xに対して垂直なY方向(以降、「幅方向Y」)の両端部を長さ方向Xに概ね平行に折り曲げられ、同両端部を貼り合わせて筒状に形成された後に、内部に食品Nを収容した状態で長さ方向Xの両端部で接合・切断されて袋状に成形されている。つまり、フィルム包装体10Aは、食品Nが収納された状態で、3箇所の接合部(接合部12(図1)、接合部14(図1)、及び接合部16(図2))が接合されている。
フィルム包装体10Aは、加熱して温め(必要に応じて解凍し)た後で調理に供される下拵え済みの食品(以降、「下拵え食品」)の収容及び加熱に特に好適に構成されている。本願明細書において「下拵え」は、調理の準備として食材を加工することと、食材を喫食用に調理完了の手前の状態に止めておくこと(いわゆる半調理)とを含む。図1に示す例では、フィルム包装体10Aには、食品Nとして概ね厚板状(直方体)に成形された冷凍麺塊Nが収容されている。冷凍麺塊Nは、後ほど説明するように、茄で上げた麺を1食分ずつ塊にして冷凍したものである。
フィルム包装体10Aは少なくとも、互いに対向する2つの面を備え、収容している冷凍麺塊Nに準じた形状をとっている。便宜上、図1に示す状態で、フィルム包装体10Aの表面は、それぞれ収容している冷凍麺塊Nの上面、下面、及び左右の側面に対応する、上面Puと下面Pb(図2)と左右の側面Psr及びPsl(側面Psと総称する)に大別される。以降、冷凍麺塊Nがフィルム包装体10Aに収容されている場合を例として、食品パッケージ1Aについて説明する。
フィルム包装体10Aの所定の部分には、食品の加熱に伴って発生する蒸気を外部に放出する手段である蒸気抜き穴Hが予め形成されている。具体的には、上面Puに、長さ方向Xに所定数Nx個及び幅方向Yに所定数Ny個の合計Nx×Ny個の蒸気抜き穴Hが格子状に設けられている。なお、Nx×Ny個の蒸気抜き穴Hは、所定の直径Da(図3)を有する穴Haを所定数Na個と所定の直径Db(図3)を有する穴Hbを所定数Nb個とを含んでいる。蒸気抜き穴Hは貫通孔であり、フィルム包装体10Aの内部空間と連通している。
穴Ha及び穴Hbに関して、次式(1)及び(2)が成立する。
Nx×Ny=Na+Nb ・・・・ (1)
Da≧Db ・・・・ (2)
Nx×Ny=Na+Nb ・・・・ (1)
Da≧Db ・・・・ (2)
なお、図1に示す例では、Nx=4、Ny=4、Na=8、及びNb=8であり、Daは約2mm〜3mm、及びDbは約1mm〜2mmである。
より詳しくは、幅方向Yに設けられた4個(Ny=4)の蒸気抜き穴Hの内、中央の2個が穴Haであり、両端の2個が穴Hbである。2個の穴Haと2個の穴Hbのそれぞれの間隔、位置、及び大きさ(Da及びDb)は、フィルム包装体10Aに収容される冷凍麺塊Nのボリュームと、穴Ha及びHbの冷凍麺塊Nとの相対位置によって適宜に決定される。これについては、後ほど図3を参照して詳述する。幅方向Yに配設された4個(Ny=4)の蒸気抜き穴H(Ha及びHb)を1単位(以降、「Ny単位」)として、長さ方向XにNx単位(合計Nx×Ny=Na+Nb個)の蒸気抜き穴H(Ha及びHb)が上面Puに設けられている。
フィルム包装体10Aに収容されている冷凍麺塊Nは、1食分の茄で上げた麺を角型の樹脂製トレイに投入して冷凍することにより作製される。冷凍麺塊Nの外形状は、トレイの内形状に対応しており、図1及び図2に示すように概ね厚板(直方体)状である。但し、冷凍麺塊Nの下面Snb(図2)と4つの側面とはほぼ平面であるが、上面Snu(図2)は平らではなく、麺の端が棒状に突き出していたり、麺のうねりによって凹凸が形成されていたりする。
以下に、食品パッケージ1Aの食品の加熱方法について具体的に説明する。冷凍麺塊Nの加熱のために、食品パッケージ1Aは、蒸気抜き穴Hが形成されている上面Puを上に、接合部16が設けられた下面Pbを下にした状態で、電子レンジの庫内に載置される。
電子レンジによる食品パッケージ1A(主に、冷凍麺塊N)の加熱が開始されると、加熱の進行と共に冷凍麺塊Nから蒸気が発生し、やがて蒸気がフィルム包装体10Aの内部に充満する。フィルム包装体10A内の麺は、この蒸気によって蒸らされる。フィルム包装体10Aの内圧は、蒸気の発生及びフィルム包装体10A内部の空気の膨張に伴って上昇する。フィルム包装体10Aの内圧が所定値を超えると、蒸気は上面Puに形成された蒸気抜き穴Hからフィルム包装体10Aの外部に放出される。
食品パッケージ1Aにおいては、貫通孔である蒸気抜き穴Hはすべて予め(加熱される前に)フィルム包装体10Aの所定の部分、具体的には互いに対向する2つの面の内の一方の面(上面Pu)のみに所定のパターンで設けられている。上面Puは食品パッケージ1Aが電子レンジの庫内に載置された状態で上側となるため、蒸気抜き穴Hからの蒸気の放出が妨げられることはない上に、液汁の蒸気抜き穴Hからの漏出が防止される。蒸気抜き穴Hは予めフィルム包装体10Aの内部空間と連通しているため、食品の加熱に伴って発生する蒸気は遅滞なく蒸気抜き穴Hから外部に放出される。つまり、内圧の過剰な上昇に起因する食品パッケージ1Aの破裂が確実に防止される。
さらに、蒸気抜き穴Hは上面Pu全体に所定の間隔で設けられており、上面Puの特定の部位に偏っていない。蒸気抜き穴Hが形成されている上面Puの強度は他の部分(下面Pb及び側面Ps)の強度より若干低い。しかしながら上面Puには蒸気抜き穴Hが予め形成されるため、包装体の内圧の上昇によって蒸気放出孔が形成される従来の食品用包装袋に比して強度の低下の度合いを所望の範囲内に収めることができる。そのため、蒸気放出に伴って働く圧力に起因する食品パッケージ1Aの破裂が防止される。
蒸気抜き穴Hは、蒸気を外部に放出する手段としての機能を果たす必要がある一方で、麺を蒸らすと共に麺の乾燥を防止するために蒸気がフィルム包装体10Aから抜け過ぎないように設ける必要がある。より具体的には、蒸気抜き穴Hは、蒸気の放出によって食品パッケージ1A内部の雰囲気(温度及び湿度)のムラの発生が抑制されて、内部の温度及び湿度が所定の範囲内に収められるように設ける必要がある。蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)は、これらの条件を満たすように加熱対象である冷凍麺塊Nに応じて、またフィルム包装体10Aを構成する樹脂フィルムの材質や厚さに応じて適宜決定される。
図1に示す例において、複数個の蒸気抜き穴Hは大きさの異なる穴Haと穴Hbとを含み、長さ方向X及び幅方向Yに沿って格子状に設けられているが、これに限定されるものではない。蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)は、冷凍麺塊Nの体積や重量に応じて、また樹脂フィルムの強度に及ぼす影響を考慮して、適宜決定される。
蒸気抜き穴Hの直径に関し、上述の式(2)に規定されるように、穴Ha及び穴Hbそれぞれの直径が等しくてもよい。蒸気抜き穴Hの個数は、上述のNy単位及びNx単位の数値を適宜選択することにより例示以外の数値を取り得る。具体例として、冷凍麺塊Nの重量が約200gの場合、蒸気抜き穴Hの個数は24個(4個(Ny)×6列(Nx))または28個(4個(Ny)×7列(Nx))が望ましい。なお、蒸気抜き穴Hは千鳥に設けられてもよい。フィルム包装体10Aを構成する樹脂フィルムFに蒸気抜き穴Hを設ける方法については、後ほど図5〜図8を参照して説明する。
加熱が完了した食品パッケージ1Aは、上面Puを上にした状態のまま、電子レンジから取り出される。解凍され加熱された麺は、高温かつやわらかくなっている。またフィルム包装体10Aの内部には麺から出た液汁が溜まっていることがあるので、食品パッケージ1Aの取り扱いには注意を要する。蒸気抜き穴Hが形成された上面Puを上にした状態で加熱後の食品パッケージ1Aを取り扱えば、液汁が蒸気抜き穴Hから漏れることが防止される。
次に図3を参照して、フィルム包装体10Aを構成する被穿孔フィルムFAについて説明する。被穿孔フィルムFAは、複数のフィルム包装体10Aに対応して、一方向(長さ方向X)に沿って延在する長尺のシート状に形成されている。なお、図3において、2本の二点鎖線Lの間に延在する被穿孔フィルムFAの部分が、1つのフィルム包装体10Aに対応している。被穿孔フィルムFAには、所定の形状及び大きさの蒸気抜き穴Hが所定の個数、所定の配置パターンに形成されている。
被穿孔フィルムFAは、食品の包装に用いられると共に、包装している食品の電子レンジ等の電磁波を用いた調理器具による加熱に使用される。そのため被穿孔フィルムFAは、防水性、耐熱性、及び柔軟性等の機械的性質に関する要求と共に、食品に対する安全性を満たす材質で形成される。本実施の形態において、被穿孔フィルムFAはポリプロピレン製であり、その厚さは約25μmである。被穿孔フィルムFAの幅Wfa、つまり幅方向Yにおける長さは300mmである。
被穿孔フィルムFAは、長さ方向Xに沿って延在する3種類の領域を含む。第1の領域である中央部分Ppu、第2の領域である側面部分Pps1及びPps2、及び第3の領域である接合部分Ppj1及びPpj2である。接合部分Ppj1及びPpj2はそれぞれ、被穿孔フィルムFAの幅方向Yにおける端部に位置する。側面部分Pps1は接合部分Ppj1に隣接して延在する。側面部分Pps2は接合部分Ppj2に隣接して延在する。中央部分Ppuは、側面部分Pps1とPps2との間、つまり被穿孔フィルムFAの幅方向Yにおける中央部に位置する。
上述したように、被穿孔フィルムFAは、幅方向Yの両端部を長さ方向Xに概ね平行に折り曲げて、同両端部を貼り合わせて筒状に形成した後に、内部に冷凍麺塊Nを収容した状態で長さ方向Xの両端部で接合・切断されて袋状のフィルム包装体10Aに形成される。中央部分Ppuは、フィルム包装体10Aの上面Pu(図1)に相当する。側面部分Pps1及びPps2はそれぞれ、フィルム包装体10Aの側面Psと下面Pb(図2)とに相当する。
側面部分Pps1と接合部分Ppj1との境界Bsj1と、側面部分Pps2と接合部分Ppj2との境界Bsj2とは長さ方向Xに沿って接合されて、フィルム包装体10Aの接合部16(図2)を形成する。なお、接合部分Ppj1及びPpj2それぞれの幅(幅方向Yにおける長さ)は、10mm〜20mm程度である。
蒸気抜き穴Hは、フィルム包装体10Aの上面Puに相当する中央部分Ppuに形成されている。先に図1を参照して説明したように、被穿孔フィルムFAにおける1つのフィルム包装体10Aに対応する部分(2本の二点鎖線Lの間に延在する部分)に、合計16個(Nx=4、Ny=4)の円形の蒸気抜き穴Hが格子状に設けられている。被穿孔フィルムFAに設けられる蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)は、フィルム包装体10Aの上面Puにおける蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)に対応する。フィルム包装体10Aから抜ける蒸気の総量は、フィルム包装体10Aに形成された蒸気抜き穴Hの面積の総和によって決まる。
蒸気抜き穴Hは大きさの異なる穴Haと穴Hbとを含み、穴Haの面積は穴Hbの面積よりも大きい。つまり、穴Haから放出される蒸気の量は穴Hbから放出される蒸気の量よりも多い。幅方向Yに設けられた4個の蒸気抜き穴Hの内、中央の2個が穴Haであり、両端の2個が穴Hbである。
幅方向Yにおいて、穴Haと穴Hbとは所定の間隔Pybに、2個の穴Haは所定の間隔Pyaに形成されている。また長さ方向Xにおいて、穴Ha及び穴Hbは所定の間隔Pxに形成されている。間隔Px、間隔Pya、及び間隔Pybは、フィルム包装体10Aに収容される冷凍麺塊Nのボリュームと、穴Ha及びHbの冷凍麺塊Nとの相対位置によって適宜に決定される。
図3に示す例では、間隔Pya及び間隔Pybに関して、次式(3)が成立する。
Pya=2×Pyb ・・・・ (3)
Pya=2×Pyb ・・・・ (3)
上述したように、加熱時の食品パッケージ1A内部で発生する蒸気の量は一様ではなく、食品パッケージ1Aの部位によって異なる。食品パッケージ1A内部の麺の均一な蒸らしを図るために、蒸気抜き穴Hは、蒸気の放出によって食品パッケージ1A内部の雰囲気(温度及び湿度)のムラが抑制されて、内部の温度及び湿度が所定の範囲内に収まるように設ける必要がある。そのために、フィルム包装体10Aの各部位から抜ける蒸気の量を、当該部位において発生する蒸気の量に応じて調節する必要がある。
厚板状の冷凍麺塊Nの中央部からは周辺部より多くの蒸気が発生する。つまり、冷凍麺塊Nの中央部に位置する蒸気抜き穴H(穴Ha)からは、周辺部に位置する蒸気抜き穴H(穴Hb)からよりも多くの蒸気を排出する必要がある。よって、中央部の穴Ha(直径Da)は周辺部の穴Hb(直径Db)より大きく設定されている。
本例においては、大小2種類の穴Haと穴Hbを格子状に設けることによって、直径(面積)の異なる穴Haと穴Hbとを組み合わせて蒸気抜き穴Hの個数の増加を抑えて、麺の均一な蒸らしを図りながら、被穿孔フィルムFA(特に中央部分Ppu)の強度の低下を防止している。蒸気抜き穴H1個当たりの面積(直径)及び、蒸気抜き穴Hの個数や位置を調整することにより、フィルム包装体10Aの各部位での蒸気排出量を調節することができるので、蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置は図3に示す例に限られないことは言うまでもない。
図4〜図9を参照して、食品パッケージ1Aの製造方法及び製造装置について説明する。食品パッケージ1Aは、冷凍麺塊Nを上述の被穿孔フィルムFA(図3)で包装することにより製造される。冷凍麺塊Nの包装は、ピロー包装、中でも正ピロー包装と通称される方法で行われる。冷凍麺塊Nのピロー包装について、以下その手順を簡単に述べる。長尺状の被穿孔フィルムFAは、幅方向Yにおける端部同士が長さ方向Xに沿って連続的に接合されて筒状に形成される。筒状化と並行して、被穿孔フィルムFAに冷凍麺塊Nが順次供給される。複数個の冷凍麺塊Nを収容した筒状に形成された被穿孔フィルムFAが、幅方向Yに沿って1個の冷凍麺塊N単位で封止されると共に切断されて、冷凍麺塊Nの包装が完了して、食品パッケージ1Aが製造される。
次に、図4を参照して、食品パッケージ製造装置100の概略構成及び動作について、食品パッケージ1Aの製造作業の流れに沿って上流から下流に向けて説明する。食品パッケージ製造装置100は、被穿孔フィルムFAを作製する被穿孔フィルム作成装置Afaと、冷凍麺塊Nを被穿孔フィルムFAに供給する供給手段である冷凍麺塊供給装置Anと、冷凍麺塊Nを被穿孔フィルムFAで個別に包装する包装手段である冷凍麺塊包装装置Awとを含む。
食品パッケージ製造装置100において、最上流に被穿孔フィルムFAの材料である樹脂フィルムFが円筒状に巻かれたロールWr1と予備のロールWr2とが設置され、最下流に封止・切断装置90が設置されている。ロールWr1及びWr2と封止・切断装置90との間に、印字装置30と、穴開け装置50と、ベルトコンベアCv1と、センターシール装置70とが設置されている。
印字装置30と、穴開け装置50とは、被穿孔フィルム作成装置Afaに含まれる。ベルトコンベアCv1は複数個の冷凍麺塊Nを所定の間隔で間欠的に搬送する冷凍麺塊供給装置Anである。センターシール装置70と、封止・切断装置90とは、冷凍麺塊包装装置Awに含まれる。
以下、食品パッケージ製造装置100の動作を、食品パッケージ1Aの製造作業の流れに沿って説明する。まず、ロールWr1から樹脂フィルムFが引き出される。引き出された樹脂フィルムFは複数本のローラ22を介して、垂れたりしないようにテンションが掛かった状態で印字装置30に搬送される。印字装置30において、樹脂フィルムFに日付(賞味期限)等の情報が印字される。その後、樹脂フィルムFは、樹脂フィルムFに蒸気抜き穴Hを穿孔する穴開け手段である穴開け装置50に搬送される。
穴開け装置50において、樹脂フィルムFの幅方向における中央部分に上述の蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)が形成され、図3を参照して説明した被穿孔フィルムFAが作製される。穴開け装置50の構成及び動作については、後ほど図5〜図8を参照して説明する。
センターシール装置70には、穴開け装置50において作製された被穿孔フィルムFAがローラ22によって連続的に供給されると共に、ベルトコンベアCv1によって冷凍麺塊Nが間欠的に供給される。冷凍麺塊Nの外形状は、上述したように直方体状である。冷凍麺塊Nは、ほぼ平らな下面Snb(図2)を下にした状態で、ベルトコンベアCv1に載置される。被穿孔フィルムFAはセンターシール装置70に向かって搬送されながら、ベルトコンベアCv1によってセンターシール装置70に向かって搬送されている複数の冷凍麺塊Nを順次上から覆うように変形される。
センターシール装置70及び封止・切断装置90において、冷凍麺塊Nが被穿孔フィルムFAで包装される。センターシール装置70において被穿孔フィルムFAは、冷凍麺塊Nを覆った状態のままで、幅方向Yにおける端部同士が連続的に接合されて筒状に形成される。具体的には、被穿孔フィルムFAの境界Bsj1と境界Bsj2(図3)とが被穿孔フィルムFAの長さ方向Xに沿って熱溶着されることにより、被穿孔フィルムFAは筒状に成形される。筒状化と平行して、被穿孔フィルムFAに複数個の冷凍麺塊Nが供給される。センターシール装置70の構成及び動作については、後ほど図9を参照して説明する。
筒状に成形された被穿孔フィルムFAは、内部に複数個の冷凍麺塊Nを収容した状態で、封止・切断装置90に搬送される。封止・切断装置90は、互いに対向する封止・切断ユニット96及び96を含む。2つの封止・切断ユニット96はそれぞれ、平板状のカッター92と、2個の平板状のヒータ94とを含む。カッター92は、2個のヒータ94の間に配置されている。
封止・切断装置90において、筒状に成形された被穿孔フィルムFAは、1個の冷凍麺塊Nごとに封止されると共に切断される。具体的には、筒状に成形された被穿孔フィルムFAは、隣接する冷凍麺塊N及びNの間の位置で、互いに対向する二組のヒータ94により熱溶着されて封止されると共に、対向するカッター92及び92により切断されて、冷凍麺塊Nが被穿孔フィルムFAにより包装される。筒状に成形された被穿孔フィルムFAの封止及び切断は、幅方向Yに沿って行われる。冷凍麺塊Nが被穿孔フィルムFAで個別に包装されることにより、図1及び図2に示す食品パッケージ1Aが連続的に製造される。なお、ロールWr1から樹脂フィルムFが全て引き出されると、ロールWr1に代わってロールWr2から樹脂フィルムFが引き出されて、上述の工程が継続されると共に、新たなロールWr1が補充される。
食品パッケージ1Aの接合部16(図2)は、センターシール装置70において行われる被穿孔フィルムFAの長さ方向Xに沿った熱溶着(筒状化)により形成される。食品パッケージ1Aの接合部12及び接合部14(図1)は、封止・切断装置90において行われる被穿孔フィルムFAの幅方向Yに沿った熱溶着により形成される。
次に、穴開け装置50の構成及び動作について詳しく説明した後に、センターシール装置70の構成及び動作について詳しく説明する。
まず、図5〜図8を参照して、穴開け装置50の構成及び動作について説明する。図5は、穴開け装置50の要部を模式的に示す斜視図である。穴開け装置50は、それぞれ円柱状に形成されているローラ52及び穿孔ローラ54と、一対の支持部材56及び56とを含む。支持部材56及び56は、ローラ52と穿孔ローラ54とを支持する。穿孔ローラ54は、その中心軸Axに関して、図中に矢印で示すDr方向に回転可能に支持されている。樹脂フィルムFは、幅方向Yが穿孔ローラ54の軸Ax方向と略平行になるように穿孔ローラ54に架けられる。穿孔ローラ54に設けられている針が樹脂フィルムFに刺さることにより、樹脂フィルムFに蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)が形成される。蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)の直径及び幅方向Yにおける位置は、上記針の樹脂フィルムFを貫通している部分の直径及び位置に対応する。この意味において、穿孔ローラ54に設けられている針は、蒸気抜き穴HのNy単位を形成する穿孔ユニットである。
穿孔ローラ54は、樹脂フィルムFに上述の穴Ha及びHbを形成するのに用いられる複数個の針Neを備える。針Neは、寸法の異なる2種類の針Nea及びNebを含む。針Neaは穴Haの形成に用いられ、針Nebは穴Hbの形成に用いられる。針Nea及びNebは、穿孔ローラ54の軸Ax方向における中央部分に取り付けられている。針Nea及びNebの穿孔ローラ54への取り付けは、針Nea及びNebを穿孔ローラ54に形成された孔54hに挿入して固定することにより行われる。針Nea及びNebそれぞれの、穿孔ローラ54の表面から露出する部分は略円錐形である。
穴開け装置50に供給された樹脂フィルムFは、一定のテンションが掛かった状態で、ローラ52と穿孔ローラ54とに架けられる。Dr方向に回転する穿孔ローラ54に架けられた樹脂フィルムFに針Nea及びNebが突き刺さることにより、樹脂フィルムFに円形の穴が開けられる。樹脂フィルムFは、穿孔ローラ54の回転によりセンターシール装置70に向かって搬送され、搬送の過程で針Nea及びNebは樹脂フィルムFから抜ける。以上の動作により樹脂フィルムFに(フィルム包装体10Aにおける)蒸気抜き穴HのNy単位(幅方向Yにおける1単位の蒸気抜き穴H)が形成される。以上の動作(蒸気抜き穴HのNy単位の形成)が繰り返し行われることにより、樹脂フィルムFにその長手方向に沿って所定の間隔Px(図3)で穴Ha及びHbが形成されて、被穿孔フィルムFAが完成される。
図6及び図7を参照して、穿孔ローラ54の構成について説明する。穿孔ローラ54には、複数個の孔54h(図5)が軸Ax方向に所定の間隔で形成されている。また穿孔ローラ54には、孔54hの個数と同じ数の穴54iが、軸Ax方向に沿って所定の間隔で形成されている。孔54hは、針Nea及びNebが挿入される貫通孔である。穴54iについては、後ほど図8を参照して説明する。
針Nea及びNebはそれぞれ所定の孔54hに挿入され、その両端が穿孔ローラ54の表面から露出した状態で固定されて、上述の穿孔ユニットUAが構成される。針Neaの露出部Eneaと、針Nebの露出部Enebとは略円錐形である。露出部Eneaの高さは、露出部Enebの高さよりも大きい。また、穿孔ローラ54の表面において、露出部Eneaの直径は露出部Enebの直径よりも大きい。針Nea及びNebの配置は、被穿孔フィルムFA(図3)の幅方向Yにおける穴Ha及びHbの配置に対応する。つまり、針Nebと針Nebとの間に2個の針Neaが配置されている。
軸Ax方向において、針Neaと針Nebとは所定の間隔Pynbで、2個の針Neaは所定の間隔Pynaで配置されている。間隔Pynaは2個の穴Haの間隔Pya(図3)と略等しく、間隔Pynbは穴Haと穴Hbとの間隔Pyb(図3)と略等しい。針Nea及びNebの取り付け位置、及び針Neの間隔Pyna及び間隔Pynbを変更することにより、被穿孔フィルムFAの幅方向Yにおける蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)の位置、間隔、及び個数を変更することができる。針Nea及びNebの取り付け位置は、針Nea及びNebが挿入される孔54hを選択することにより決定される。
なお、被穿孔フィルムFAの長さ方向Xにおける蒸気抜き穴Hの間隔Px(Ny単位間の距離)は、穿孔ローラ54の直径を変更することにより変更することができる。これにより、加熱対象である冷凍麺塊Nやフィルム包装体10Aを構成する樹脂フィルムFの材質や厚さに応じて適宜決定される、蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)を実現できる。
図8を参照して、針Neaの構成及び、針Neaの穿孔ローラ54への取り付けについて説明する。針Neaは、穿孔部Tnea及びTneaと、本体部Bneaとを含む。穿孔部Tnea及びTneaは略円錐形であり、本体部Bneaの両端に取り付けられている。本体部Bneaは全体として、3個の円柱状の部材Bnea1、Bnea2、及びBnea3がその中心軸を共有して連結されたような形状を有する。部材Bnea1及びBnea3の直径は、孔54hの内径よりわずかに小さい。部材Bnea2の直径は、部材Bnea1及びBnea3の直径よりも小さい。
穿孔ローラ54には、個々の孔54hと連通するように穴54iが形成されている。穴54iの内周壁には、ねじが切ってある。穴54iに挿入されたねじBを締めると、ねじBの先端が針Neaの部材Bnea2の側面に押し付けられる。結果、針Neaは孔54hの内部で固定される。なお、針Nebの構成及び、針Nebの穿孔ローラ54への取り付け方法も、上述の針Neaの構成及び、針Neaの穿孔ローラ54への取り付け方法と同様である。
次に図9を参照して、センターシール装置70の構成と動作、及びセンターシール装置70への冷凍麺塊N及び被穿孔フィルムFAの供給方法について説明する。冷凍麺塊Nと被穿孔フィルムFAとのセンターシール装置70への供給は、複数個の冷凍麺塊Nが載せられたベルトコンベアCv1が被穿孔フィルムFAによって覆われた状態で延在方向Dcvに沿ってセンターシール装置70へ向けて駆動されることにより行われる。
複数個の冷凍麺塊Nは、互いの間に所定の間隔を有してベルトコンベアCv1の載置面Scv1上に配置される。被穿孔フィルムFAは、長さ方向X(図3)がベルトコンベアCv1の延在方向Dcvに沿った状態で、冷凍麺塊NとベルトコンベアCv1とを上から覆っている。つまり、被穿孔フィルムFAは、中央部分Ppu(図3)が冷凍麺塊Nの上面Snu(図2)に被さると共に、幅方向Yにおける両端部(境界Bsj1及びBsj2を含む部分)が載置面Scv1の下方に位置する状態で、ベルトコンベアCv1を覆っている。
センターシール装置70は、搬送装置Cv2と、搬送装置Cv2の下方に配置されたシール装置72(図4)とを含む。搬送装置Cv2は、2つの板状部材Cv2a及びCv2bを含む。板状部材Cv2aは、略直角三角形状のガイド部Gcv2aと、略長方形状の搬送部Ccv2aとを含む。板状部材Cv2bも同様に、略直角三角形状のガイド部Gcv2bと、略長方形状の搬送部Ccv2bとを含む。板状部材Cv2aとCv2bとは、搬送部Ccv2aとCcv2bとの間に所定の間隔を有して配置されている。ガイド部Gcv2aとGcv2bとは、両者の間隔が、食品パッケージ製造装置100の上流から下流に向かって小さくなるように配置されている。
センターシール装置70へ供給された冷凍麺塊Nは、被穿孔フィルムFAによって覆われたまま、ベルトコンベアCv1上から板状部材Cv2a及びCv2bの上面に移動される。冷凍麺塊Nが板状部材Cv2a及びCv2bの上面に載置される際に、被穿孔フィルムFAの幅方向Yにおける両端部(境界Bsj1及びBsj2を含む部分)は、ガイド部Gcv2a及びGcv2bによって板状部材Cv2aとCv2bとの間隙に導かれる。被穿孔フィルムFAの境界Bsj1と境界Bsj2とは、板状部材Cv2a及びCv2bの下方に配置されたシール装置72(図4)において熱溶着される。結果、被穿孔フィルムFAは、冷凍麺塊Nを覆った状態のままで、幅方向Yにおける端部同士が長さ方向Xに沿って接合されて筒状に形成される。
(実施の形態2)
次に図10、図11、図12、図13、及び図14を参照して、本発明の実施の形態2に係る食品パッケージ、及び食品パッケージの製造装置について説明する。図10及び図11に示すように、本実施の形態に係る食品パッケージ1Bは、上述の実施の形態1に係る食品パッケージ1A(図1、図2)において、フィルム包装体10Aがフィルム包装体10Bに交換されていると共に、冷凍麺塊Nがほぼ平らな下面Snbを上にした状態でフィルム包装体10Bに収容されている。以下に、本実施の形態に固有の特徴に重点をおいて述べる。
次に図10、図11、図12、図13、及び図14を参照して、本発明の実施の形態2に係る食品パッケージ、及び食品パッケージの製造装置について説明する。図10及び図11に示すように、本実施の形態に係る食品パッケージ1Bは、上述の実施の形態1に係る食品パッケージ1A(図1、図2)において、フィルム包装体10Aがフィルム包装体10Bに交換されていると共に、冷凍麺塊Nがほぼ平らな下面Snbを上にした状態でフィルム包装体10Bに収容されている。以下に、本実施の形態に固有の特徴に重点をおいて述べる。
まず、図10及び図11を参照して、フィルム包装体10B及び食品パッケージ1Bについて説明する。上述のフィルム包装体10A(図2)においては冷凍麺塊Nの上面Snuに対応する上面Puのみに複数個の蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)が形成されている。これに対しフィルム包装体10Bにおいては、冷凍麺塊Nの下面Snbに対応する下面Pbのみに複数個の蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)が形成されている。下面Pbには、幅方向Yに配設された4個(Ny=4)の蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)を1単位(以降、「Ny単位」)として、長さ方向XにNx単位(合計Nx×Ny=Na+Nb個)の蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)が設けられている。下面Pbには、フィルム包装体10Aと同様に、接合部16が設けられている。
食品パッケージ1Bにおいては、上述の食品パッケージ1A(図1、図2)においては蒸気抜き穴Hが形成されている上面Puに対向するのは冷凍麺塊Nの上面Snuであるのに対して、蒸気抜き穴Hが形成されている下面Pbに対向するのは冷凍麺塊Nのほぼ平らな下面Snbである。
食品パッケージ1Bは、食品パッケージ1Aと同様に、冷凍麺塊Nを正ピロー包装と通称される方法で包装することにより製造される。冷凍麺塊Nの包装には、図12に示す被穿孔フィルムFBが用いられる。つまり、上面Snu(図11)を上にした状態でベルトコンベアCv1に載置された冷凍麺塊Nを被穿孔フィルムFBにより上から覆い、被穿孔フィルムFBの幅方向Yにおける端部同士を接合することにより、冷凍麺塊Nが包装される。
図12を参照して、被穿孔フィルムFBについて説明する。被穿孔フィルムFBにおいては、上述の被穿孔フィルムFA(図3)においては穴Ha及びHbが中央部分Ppuに形成されているのに対して、穴Ha及びHbが側面部分Pps1及びPps2にそれぞれ形成されている。具体的には側面部分Pps1及びPps2のそれぞれにおいて、穴Haの列と穴Hbの列とが1列ずつ長さ方向Xに沿って形成されている。言い換えると、被穿孔フィルムFBに設けられる蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)は、被穿孔フィルムFBがフィルム包装体10Bに形成された状態で、下面Pbにおける蒸気抜き穴Hの直径、個数、及び形成位置(配置パターン)に対応するように形成されている。
穴Haの列は、側面部分Pps1においては境界Bsj1の近傍に、側面部分Pps2においては境界Bsj2の近傍に、それぞれ設けられている。穴Hbの列は、側面部分Pps1においては穴Haの列よりも中央部分Ppuに近い位置に、側面部分Pps2においては穴Haの列よりも中央部分Ppuに近い位置に、それぞれ設けられている。
被穿孔フィルムFBにおいては、上述の被穿孔フィルムFA(図3)と同様に、幅方向Yにおいて、穴Haと穴Hbとは所定の間隔Pybで形成されている。長さ方向Xにおいて、穴Ha及び穴Hbは所定の間隔Pxで形成されている。但し、幅方向Yにおいて穴Haは境界Bsj1またはBsj2から所定の間隔Pycを設けた位置に形成されている。図12に示す例では、間隔Pyb及び間隔Pycに関して、次式(4)が成立する。
Pyb=Pyc ・・・・ (4)
Pyb=Pyc ・・・・ (4)
被穿孔フィルムFBの中央部分Ppuは、フィルム包装体10Bの上面Pu(図11)を構成する部分である。側面部分Pps1及びPps2はそれぞれ、フィルム包装体10Bの側面Psと下面Pb(図11)とを構成する部分である。側面部分Pps1と接合部分Ppj1との境界Bsj1、及び側面部分Pps2と接合部分Ppj2との境界Bsj2は、フィルム包装体10Bの接合部16(図11)を構成する部分である。
被穿孔フィルムFBは、被穿孔フィルムFA(図3)と同様に、食品パッケージ製造装置100の穴開け装置50において、樹脂フィルムFに穴Ha及びHbが形成されることにより作製される。被穿孔フィルムFBの作製には、上述の穿孔ローラ54(図5〜図8)に換えて、図13及び図14に示す穿孔ローラ54Bが用いられる。
穿孔ローラ54Bは、針Nea及びNebの取り付け位置を除いて、穿孔ローラ54(図5〜図8)と同様に構成されている。上述したように、針Neaは穴Haの、針Nebは穴Hbの形成にそれぞれ用いられ、針Nea及びNebの配置は、被穿孔フィルムFBにおける穴Ha及びHbの配置に対応する。針Neaは、穿孔ローラ54Bの軸Ax方向における両端部に1個ずつ取り付けられている。針Nebは、針Neaに隣接すると共に穿孔ローラ54Bの軸Ax方向における中央部寄りの位置に1個ずつ取り付けられている。針Nea及びNebは、その両端が穿孔ローラ54Bの表面から露出した状態で固定されて、蒸気抜き穴HのNy単位を形成する穿孔ユニットUBが構成される。穿孔ユニットUBは、図14に示すように、穿孔ユニットUB1と穿孔ユニットUB2とを含む。穿孔ユニットUB1及びUB2はそれぞれ、互いに隣接する針Nea及びNebを含む。穿孔ユニットUB1と穿孔ユニットUB2とは、穿孔ローラ54Bの両端部に離間して設けられている。つまり、穿孔ユニットUBは穿孔ローラ54Bの両端部に2つに分割されて設けられている。
軸Ax方向において、針Neaと針Nebとは所定の間隔Pynbで配置されている。間隔Pynbは穴Haと穴Hbとの間隔Pyb(図12)と略等しい。針Nea及びNebの取り付け位置、及び針Neの間隔Pynbを変更することにより、被穿孔フィルムFBの幅方向Yにおける蒸気抜き穴H(穴Ha及びHb)の位置、間隔、及び個数を変更することができる。
なお、被穿孔フィルムFBの長さ方向Xにおける蒸気抜き穴Hの間隔Pxは、穿孔ローラ54Bの直径を変更することにより変更することができる。
上述のように構成された食品パッケージ1Bにおいては、冷凍麺塊Nの下面Snbが下面Pbに対向すると共に、冷凍麺塊Nの上面Snuが上面Puに対向する状態でフィルム包装体10Bに収容されている。つまり、穴Ha及びHbが形成された下面Pbに対向するのは、冷凍麺塊Nのほぼ平らな下面Snbであり、穴が形成されていない上面Puに対向するのは、麺の端が棒状に突き出していたり、麺のうねりによって凹凸が形成されていたりする上面Snuである。
フィルム包装体10Bの下面Pbは、穴Ha及びHbが設けられているため、上面Puに比較して強度が低下している。フィルム包装体10Bにおいては、下面Pbに対向するのは、冷凍麺塊Nのほぼ平らな下面Snbであるので、冷凍麺塊Nとの接触による下面Pbの破損の頻度が減少する。さらに、冷凍麺塊Nの上面Snuに対向するのは、蒸気抜き穴Hが形成されていない上面Puである。つまり、フィルム包装体10Bは、上述のフィルム包装体10Aに比して、冷凍麺塊Nとの接触による破損の頻度がより小さい。
食品パッケージ1Bは、フィルム包装体10Bの、蒸気抜き穴Hが形成されると共に接合部16が設けられた下面Pbを上にした状態で、電子レンジの庫内に置かれて加熱される。上述の通り、解凍され加熱された麺は、高温かつやわらかくなっている。また、フィルム包装体10Bの内部には麺から出た液汁が溜まっていることがある。上述の食品パッケージ1Aと同様に、蒸気抜き穴Hが形成された面(下面Pb)を上にした状態で加熱後の食品パッケージ1Bを取り扱えば、液汁が蒸気抜き穴Hから漏れることが防止される。
食品パッケージ1Bにおいては、接合部16はフィルム包装体10Bの下面Pbに設けられている。下面Pbに設けられた接合部16は、食品パッケージ1Bを取り扱う際の「つまみ」として使用することができる。接合部16(被穿孔フィルムFB)自体は素手で問題なく摘める程度の温度である。また、電子レンジから取り出した食品パッケージ1Bを平らな場所に置き、接合部16を両方向から指で摘んで引き剥がすと、液汁が蒸気抜き穴Hから漏れることなく、麺をフィルム包装体10Bから容易に取り出すことができる。つまり、食品パッケージ1Bは、調理時の利便性が優れている。
上述の実施の形態1及び実施の形態2においては、冷凍麺塊Nをフィルム包装体に収容された食品の例として説明したが、本発明の食品パッケージは冷凍麺塊N以外の下拵え食品にも適用できることは言うまでもない。水分が少ない下拵え食品が、本発明の食品パッケージに好適な食品である。
本発明は、加熱解凍される冷凍食品に用いることができる。
1A、1B 食品パッケージ
10A、10B フィルム包装体
N 冷凍麺塊(食品)
Snu 上面
Snb 下面
H、Ha、Hb 蒸気抜き穴
Pu 上面
Pb 下面
Ps、Psr、Psl 側面
12、14、16 接合部
F 樹脂フィルム
FA、FB 被穿孔フィルム
Ppu 中央部分
Pps1、Pps2 側面部分
Ppj1、Ppj2 接合部分
Bsj1、Bsj2 境界
X 長さ方向
Y 幅方向
Da、Db 直径
Px、Pya、Pyb、Pyc 間隔
100 食品パッケージ製造装置
Wr1、Wr2 ロール
22 ローラ
30 印字装置
50 穴開け装置
52 ローラ
54、54B 穿孔ローラ
UA、UB、UB1、UB2 穿孔ユニット
Ne、Nea、Neb 針
Enea、Eneb 露出部
54h 孔
54i 穴
Pyna、Pynb 間隔
B ねじ
56 支持部材
70 センターシール装置
72 シール装置
Cv1 ベルトコンベア
Cv2 搬送装置
90 封止・切断装置
92 カッター
94 ヒータ
96 封止・切断ユニット
10A、10B フィルム包装体
N 冷凍麺塊(食品)
Snu 上面
Snb 下面
H、Ha、Hb 蒸気抜き穴
Pu 上面
Pb 下面
Ps、Psr、Psl 側面
12、14、16 接合部
F 樹脂フィルム
FA、FB 被穿孔フィルム
Ppu 中央部分
Pps1、Pps2 側面部分
Ppj1、Ppj2 接合部分
Bsj1、Bsj2 境界
X 長さ方向
Y 幅方向
Da、Db 直径
Px、Pya、Pyb、Pyc 間隔
100 食品パッケージ製造装置
Wr1、Wr2 ロール
22 ローラ
30 印字装置
50 穴開け装置
52 ローラ
54、54B 穿孔ローラ
UA、UB、UB1、UB2 穿孔ユニット
Ne、Nea、Neb 針
Enea、Eneb 露出部
54h 孔
54i 穴
Pyna、Pynb 間隔
B ねじ
56 支持部材
70 センターシール装置
72 シール装置
Cv1 ベルトコンベア
Cv2 搬送装置
90 封止・切断装置
92 カッター
94 ヒータ
96 封止・切断ユニット
Claims (14)
- フィルム包装体に食品が収容されている食品パッケージであって、
前記フィルム包装体は、互いに対向する第1の面と第2の面とを備え、当該第1の面と第2の面のいずれか一方にのみ貫通孔が1つ以上設けられている食品パッケージ。 - 前記フィルム包装体は、フィルム状素材を第1の方向に関して両端部を当該第1の方向に近づけ、前記第1の面及び第2の面のいずれかで、互いに接合して形成されている、請求項1に記載の食品パッケージ。
- 前記貫通孔が複数個、第1の方向及び当該第1の方向に垂直な第2の方向のいずれかに第1の所定の間隔に一列に設けられている、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の食品パッケージ。
- 前記第1の方向に一列に設けられている複数個の貫通孔は、前記第2の方向に第2の所定の間隔に、1回以上繰り返して設けられて格子状に配置されている、請求項3に記載の食品パッケージ。
- 前記第1の方向に一列に設けられている複数個の貫通孔は、第1の所定の直径を有する第1の貫通孔と、前記第1の所定の直径以下の第2の所定の直径を有する第2の貫通孔とを含む、請求項4に記載の食品パッケージ。
- 前記第1の方向において、複数の前記第2の貫通孔の間に1つ以上の前記第1の貫通孔が配置されている、請求項5に記載の食品パッケージ。
- 前記第1の方向において、複数の前記第1の貫通孔が配置され、
前記第1の方向において、前記第2の貫通孔と前記第1の貫通孔とは第3の所定の間隔に設けられると共に、前記複数の第1の貫通孔は前記第3の所定の間隔より大きい第4の所定の間隔に設けられる、請求項6に記載の食品パッケージ。 - 前記貫通孔は、前記食品が加熱された場合に、前記食品パッケージの内部の蒸気が外部に流出可能に形成されている、請求項1及び請求項2のいずれか一項に記載の食品パッケージ。
- 前記食品をフィルム状素材でピロー包装して、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項5、請求項6、請求項7、及び請求項8のいずれか一項に記載の食品パッケージを製造する食品パッケージ製造装置であって、
前記フィルム状素材に前記貫通孔を穿孔する穴開け手段と、
前記貫通孔が穿孔されたフィルム状素材で前記食品を個別に包装する包装手段とを備える食品パッケージ製造装置。 - 前記穴開け手段は、円柱状の穿孔ローラを備え、
当該穿孔ローラは、中心軸が第1の方向に平行に配置されて当該中心軸に関して回転可能に支持されていると共に、1つ以上の針を備える、請求項9に記載の食品パッケージ製造装置。 - 前記貫通孔の直径及び前記第1の方向における位置は、前記針の前記フィルム状素材を貫通している部分に対応することを特徴とする、請求項10に記載の食品パッケージ製造装置。
- 前記貫通孔の直径は、前記針の前記フィルム状素材を貫通している部分の直径によって決定されることを特徴とする、請求項11に記載の食品パッケージ製造装置。
- 前記第1の方向に一列に設けられている貫通孔の個数は、前記針の内で前記フィルム状素材を貫通する個数に等しいことを特徴とする、請求項11に記載の食品パッケージ製造装置。
- 前記第1の方向に垂直な第2の方向における前記貫通孔の間隔は、前記穿孔ローラの直径に基づき決定されることを特徴とする、請求項11、請求項12、及び請求項13に記載の食品パッケージ製造装置。
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