JP2014053168A - 蓄電デバイス電極用スラリー、蓄電デバイス電極および蓄電デバイス - Google Patents

蓄電デバイス電極用スラリー、蓄電デバイス電極および蓄電デバイス Download PDF

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巧治 大塚
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Abstract

【課題】活物質としてリチウム含有ニッケル複合酸化物、分散媒体として水系媒体を用いたスラリーの経時的な変質を抑制できると共に、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスが作製可能な蓄電デバイス電極用スラリー、および該スラリーを用いて製造された蓄電デバイス電極を提供する。
【解決手段】本発明に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、(A)無機酸のオニウム塩と、(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子と、(C)水系媒体と、を含有することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、蓄電デバイス電極用スラリー、該スラリーを用いて製造された蓄電デバイス電極、および該電極を備えた蓄電デバイスに関する。
近年、電子機器の駆動用電源として高電圧、高エネルギー密度を有する蓄電デバイスが要求されている。特にリチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタは、高電圧、高エネルギー密度を有する蓄電デバイスとして期待されている。
このような蓄電デバイスに使用される電極は、液状媒体にバインダーとなる重合体を分散または溶解させたバインダー組成物に、電極活物質(以下、単に「活物質」ともいう。)や導電性カーボン等の導電剤を混合して蓄電デバイス電極用スラリーを作製し、この蓄電デバイス電極用スラリーを集電体に塗布し、乾燥させることにより製造される。
このような蓄電デバイス電極用スラリーは、製造コスト、工程の安全性、および環境負荷の観点から分散媒体として水を用いることが好ましいとされる。たとえば特許文献1には、活物質、導電剤、結着剤、および分散媒体として水を含有するペーストを作製し、これを正極集電体に塗布した後、乾燥して製造される、正極極板の製造方法が開示されている。また、特許文献2には、正極活物質としてリチウム含有ニッケル複合酸化物を用いることにより、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタのような蓄電デバイスの特性を改善できることが開示されている。
特開2006−302553号公報 特開2008−13405号公報
しかしながら、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタのような蓄電デバイスの特性を改善するための活物質として有望なリチウム含有ニッケル複合酸化物は、水に対して不安定であり、水と混合することで変質しやすい傾向があった。このため、活物質としてリチウム含有ニッケル複合酸化物、分散媒体として水を用いて蓄電デバイス電極用スラリーを作製した場合、蓄電デバイス電極用スラリーが経時的に変質することがあった。また、この蓄電デバイス電極用スラリーを用いて蓄電デバイスを作製した場合には、リチウム含有ニッケル複合酸化物が本来有する特性を十分に発揮させることができないことがあった。さらに、リチウム含有ニッケル複合酸化物の変質に伴って発生する溶出物が、アルミニウム等の集電体の腐食等を引き起こし、電極抵抗を増大させるという問題があった。
そこで、本発明に係る幾つかの態様は、上記課題を解決することで、活物質としてリチウム含有ニッケル複合酸化物、分散媒体として水系媒体を用いた蓄電デバイス電極用スラリーの経時的な変質を抑制できると共に、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスが作製可能な蓄電デバイス電極用スラリー、および該スラリーを用いて製造された蓄電デバイス電極を提供するものである。
本発明は上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の態様または適用例として実現することができる。
[適用例1]
本発明に係る蓄電デバイス電極用スラリーの一態様は、
(A)無機酸のオニウム塩と、
(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子と、
(C)水系媒体と、
を含有することを特徴とする。
[適用例2]
適用例1の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
(D)不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位を有する重合体をさらに含有することができる。
[適用例3]
適用例2の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
前記(D)重合体が、不飽和カルボンエステルに由来する繰り返し単位をさらに有することができる。
[適用例4]
適用例2または適用例3の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
前記(D)重合体が、含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位をさらに有することができる。
[適用例5]
適用例4の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
前記含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位の含有割合が、前記(D)重合体100質量部中、1〜50質量部であることができる。
[適用例6]
適用例2ないし適用例5のいずれか一例の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
前記(D)重合体が粒子であることができる。
[適用例7]
適用例2ないし適用例6のいずれか一例の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
前記(D)成分の含有割合が、前記(B)成分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることができる。
[適用例8]
適用例1ないし適用例7のいずれか一例の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
pHが6以上10以下であることができる。
[適用例9]
適用例1ないし適用例8のいずれか一例の蓄電デバイス電極用スラリーにおいて、
前記(A)成分の含有割合が、前記(B)成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることができる。
[適用例10]
本発明に係る蓄電デバイス電極の一態様は、
集電体の表面上に、適用例1ないし適用例9のいずれか一例の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて形成された活物質層を備えることを特徴とする。
[適用例11]
本発明に係る蓄電デバイスの一態様は、
適用例10の蓄電デバイス電極を備えることを特徴とする。
本発明に係る蓄電デバイス電極用スラリーによれば、水存在下におけるリチウム含有ニッケル複合酸化物の経時的な変質を抑制できる。また、本発明に係る蓄電デバイス電極を備える蓄電デバイスは、電池容量が高くかつ電池特性に優れる。
以下、本発明に係る好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲において実施される各種の変型例も含む。なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸〜」とは、「アクリル酸〜」および「メタクリル酸〜」の双方を包括する概念である。また、「〜(メタ)アクリレート」とは、「〜アクリレート」および「〜メタクリレート」の双方を包括する概念である。
1.蓄電デバイス電極用スラリー
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、(A)無機酸のオニウム塩と、(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子と、(C)水系媒体と、を含有する。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、リチウムイオン二次電池やリチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスに用いられる電極を作製する用途に用いられる。具体的には、本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーを集電体の表面に塗布して乾燥させることにより、集電体表面に活物質層が形成された蓄電デバイス電極を作製することができる。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、(C)水系媒体中に、(A)無機酸のオニウム塩が溶解しており、(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子が分散している状態で存在する水系分散液である。以下、本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーに含まれる各成分について詳述する。
1.1.(A)無機酸のオニウム塩
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、(A)無機酸のオニウム塩(以下、「(A)成分」ともいう。)を含有する。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーが(A)成分を含有することにより、(C)水系媒体中に分散された(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子の経時的な安定性が飛躍的に向上する。すなわち、(C)水系媒体中で(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子が長期に亘り凝集せずに分散した状態で存在することができるので、集電体の表面に(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子が均一に分散した活物質層を有する蓄電デバイス電極を作製することができる。さらに、このような蓄電デバイス電極を備えることで、電池容量が高くかつ良好な電池特性を有する蓄電デバイスが得られる。
(A)無機酸のオニウム塩としては、下記一般式(1)で表される化合物であることが好ましい。
n−・[XR ・・・・・(1)
(式(1)中、Xはホウ素、窒素、アルミニウム、ケイ素、リンおよび砒素からなる群より選択される少なくとも1種の原子を表す。複数存在するRはそれぞれ独立に、水素原子または置換もしくは非置換の炭化水素基を表す。Zは無機酸から水素イオンを除いた残基を表す。mは3〜6の整数を表す。nは1以上の整数を表す。)
前記一般式(1)中、Xはホウ素、窒素、アルミニウム、ケイ素、リンおよび砒素から選択される少なくとも1種の原子を表し、適宜蓄電デバイスに必要なものを選択することができるが、本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーより作製される蓄電デバイス電極の充放電特性の安定性の観点から、Xは窒素原子であることが好ましい。
前記一般式(1)中、複数存在するRはそれぞれ独立に、水素原子または置換もしくは非置換の炭化水素基を表し、適宜蓄電デバイスに最適なものを選択することができる。炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。なお、本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーより作製される蓄電デバイス電極の充放電特性の安定性の観点から、Rは水素原子であることが好ましい。
前記一般式(1)中、Zは無機酸から水素イオンを除いた残基を表す。Zの具体例としては、金属酸化物、リン酸、硫酸、硝酸、塩酸などの残基挙げられ、具体的にはメタタングステン酸、パラタングステン酸、リンタングステン酸、クロム酸、二クロム酸、モリブデン酸、二モリブテン酸、リンモリブテン酸、バナジン酸、ヘキサフルオロチタン酸、リン酸、硫酸、亜硫酸、硝酸、亜硝酸、塩酸、塩素酸、臭化水素酸、臭素酸などから水素イオンを除いた残基が挙げられる。これらの中でも、硫酸、リン酸、硝酸、塩酸、タングステン酸、モリブテン酸、バナジン酸が入手性や安全性の点で好ましい。
無機酸のオニウム塩の具体例としては、メタタングステン酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム、リンタングステン酸アンモニウム、リンモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、二モリブデン酸アンモニウム、バナジン(V)酸アンモニウム、クロム酸アンモニウム、二クロム酸アンモニウム、ヘキサフルオロチタン酸アンモニウム、アミド硫酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素アンモニウム、硫酸ニッケルアンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウムクロム(III)、硫酸第一鉄アンモニウム、硫酸第二鉄アンモニウム、硫酸アンモニウム銅、塩化二アンモニウム銅、硫酸亜鉛アンモニウム、フッ化水素アンモニウム、塩化アンモニウムなどが挙げられ、パラタングステン酸アンモニウム、バナジン(V)酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、塩化アンモニウムが好ましい。これらの中でも、得られる蓄電デバイス電極の電気特性に悪影響を及ぼさず、蓄電デバイス電極用スラリーのpHが非常に安定する観点から、硫酸アンモニウム、パラタングステン酸アンモニウム、塩化アンモニウム、モリブデン酸アンモニウム、硝酸アンモニウムがより好ましく、硫酸アンモニウムが特に好ましい。
無機酸のオニウム塩の添加方法は、特に限定されないが、無機酸のオニウム塩を(C)水系媒体中に直接添加してもよいし、別途準備した親水性媒体に溶解または分散させたものを添加してもよいし、また無機酸、無機酸の塩とアンモニア、有機アミン化合物を系中でイオン交換させて発生させてもよい。
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーにおける(A)成分の含有割合は、(B)成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.2質量部以上4質量部以下であることがより好ましい。(A)成分の含有割合が前記範囲内であると、蓄電デバイス電極用スラリーのpHが長期間安定するので、(C)水系媒体中に分散された(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子の経時的な安定性が飛躍的に向上する。その結果、集電体の表面上に均一な活物質層を形成させやすくすることができる。さらに、(A)成分の含有割合が前記範囲内であると、蓄電デバイス電極用スラ
リーのpHを9〜6程度に調整する緩衝作用もあり、スラリーによる集電体の腐食を抑制することができ、電極表面の荒れを抑制することにより安定した充放電特性を発現させることができる。
一方、前記範囲の下限未満では、(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子の加水分解を完全には抑制できず、蓄電デバイス電極用スラリーのpHが経時的に変動しやすくなる傾向がある。その結果、集電体の表面上に形成される活物質層が均一とはならずに、その全部もしくは一部が粗面化する場合がある。また、前記範囲の上限を超えると、相対的な活物質量が少なくなるため容量低下を引き起こす場合があり、さらには過剰の塩によってバインダー機能が低下することで、集電体と活物質層との密着性を十分に確保できずに活物質層にひび割れが発生する場合がある。
なお、無機酸の中和塩としてはアルカリ金属塩等も存在し、むしろアルカリ金属塩の方が汎用性も高いといえる。しかしながら、無機酸のアルカリ金属塩を使用した場合には、蓄電デバイス電極用スラリーのpHを低下させる傾向があるが、pHを安定させる効果に乏しい。これにより、集電体の腐食が促進されて、ひいては電気特性が著しく低下する傾向がある。
無機酸のオニウム塩を用いた場合には、その緩衝効果によりpHの変化が小さくなり、長期的にpHを安定させる効果が発揮される。また、オニウム塩は一価のカチオンであるためにゲル化を引き起こすこともない。さらに、蓄電デバイス電極用スラリーのpHが安定化することで、集電体および活物質の劣化が抑制されるので、蓄電デバイスとして良好な特性が発揮される。また、無機酸塩であるために、蓄電デバイス内で酸化されることがなく、分解物による蓄電デバイスの特性への悪影響がない。
一方、有機酸のオニウム塩を用いた場合はpHを低下させ、安定化させる効果は認められるものの、活物質層に残留した有機酸の残基が、蓄電デバイスが充放電を繰り返すことにより徐々に酸化されて、分解生成物が発生する結果、蓄電デバイスの耐久性を著しく低下させてしまうので好ましくない。
1.2.(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、(B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子(以下、「(B)成分」ともいう。)を含有する。ここで「酸化物」とは、リチウムと多価金属の酸化物あるいは、酸素と、酸素よりも電気陰性度の小さい元素と、からなる化合物または塩を意味する概念であり、金属酸化物のほか、金属のリン酸塩、硝酸塩、ハロゲンオキソ酸塩、スルホン酸塩などをも包含する概念である。(B)成分は、蓄電デバイスの分野で一般的に使用される活物質であれば特に限定されない。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、上述したように(A)成分を添加することで、(B)成分の(C)水系媒体に対する安定性を向上させることができる。これにより、蓄電デバイス電極用スラリー中における(B)成分の変質を抑制できる。したがって、(C)水系媒体との反応性に富み、変質しやすい(B)成分であっても、本実施の形態では好適に使用することができる。
(B)成分を構成するリチウム含有ニッケル複合酸化物としては、例えば下記一般式(2)で表される複合金属酸化物が挙げられる。
Li1+pNiq1 q2 ・・・・・(2)
(式(2)中、MはCoおよびMnよりなる群から選択される少なくとも1種の金属原子であり;MはAlおよびSnよりなる群から選択される少なくとも1種の金属原子であり;Oは酸素原子であり;p、q1、q2およびrは、それぞれ、0.10≧p≧0、4.00≧q1≧0.01、4.00≧q2≧0.01および2.00≧r≧0の範囲の
数である。)
また、(B)成分を構成するリチウム含有ニッケル複合酸化物としては、LiNiCoMn(x+y+z=1)、Li(NiCoAl(x+y+z=1、a+b=1)等を挙げることができ、これらの具体例としては、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiNiO、LiNi0.8Co0.15Al0.05、Li(Ni0.8Co0.15Al0.05)0.990.012、LiNi1/2Co1/5Mn3/10等が挙げられる。これらの中でも特にLiNi1/2Co1/5Mn3/10は、高容量リチウムイオン二次電池に好適に用いられる。
(B)成分の数平均粒子径は、0.4〜20μmの範囲とすることが好ましく、0.5〜15μmの範囲とすることがより好ましい。活物質として用いられる(B)成分の数平均粒子径が前記範囲内であると、活物質内におけるリチウムの拡散距離が短くなるので、充放電の際のリチウムの脱挿入に伴う抵抗を低減することができ、その結果、充放電特性がより向上する。さらに、蓄電デバイス電極用スラリーが後述の導電付与剤を含有する場合には、活物質と導電付与剤との接触面積を十分に確保することができることとなり、蓄電デバイス電極の電子伝導性が向上し、電極抵抗がより低下する。
ここで、(B)成分の数平均粒子径とは、レーザー回折法を測定原理とする粒度分布測定装置を用いて粒度分布を測定し、小さい粒子から粒子を累積したときの粒子数の累積度数が50%となる粒子径(D50)の値である。このようなレーザー回折式粒度分布測定装置としては、例えば、HORIBA LA−300シリーズ、HORIBA LA−920シリーズ(以上、株式会社堀場製作所製)などを挙げることができる。この粒度分布測定装置は、(B)成分の一次粒子だけを評価対象とするものではなく、一次粒子が凝集して形成された二次粒子をも評価対象とする。従って、この粒度分布測定装置によって得られた数平均粒子径は、蓄電デバイス電極用スラリー中に含まれる(B)成分の分散状態の指標とすることができる。なお、(B)成分の数平均粒子径は、蓄電デバイス電極用スラリーを遠心分離して(B)成分を沈降させた後、その上澄み液を除去し、沈降した(B)成分を上記の方法により測定することによっても測定することができる。
1.3.(C)水系媒体
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、分散媒体として(C)水系媒体(以下、「(C)成分」ともいう。)を含有する。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、分散媒体として(C)水系媒体を使用しているので、製造コスト、工程の安全性および環境負荷の点で優れている。なお、本発明における「水系媒体」とは、分散媒体100質量%中、水の含有割合が80質量%以上の液状媒体のことをいう。(C)水系媒体中の水の含有割合は、好ましくは90質量%以上、より好ましくは95質量%以上、特に好ましくは100質量%である。
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーに用いることのできる水以外の分散媒体としては、標準沸点が80〜350℃である非水系媒体が好ましい。このような非水系媒体としては、例えば、N−メチルピロリドン;トルエン、キシレン、n−ドデカン、テトラリン等の炭化水素類;2−エチル−1−ヘキサノール、1−ノナノール、ラウリルアルコール等のアルコール類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ホロン、アセトフェノン、イソホロン等のケトン類;酢酸ベンジル、酪酸イソペンチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル等のエステル類;o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン等のアミン類;N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;γ−ブチロラクトン、δ−ブチロラクトン等のラクトン類;ジメチルスルホキシド、スルホラン等のスルホキシド・スルホン類が挙げられる。これらの中でもN−メチルピロリドンが特に好ましい。
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーにおける(C)成分の含有割合は、(B)成分100質量部に対して、20質量部以上50質量部以下であることが好ましく、25質量部以上45質量部以下であることがより好ましい。(C)成分の含有割合が前記範囲内であると、蓄電デバイス電極用スラリーの塗布性が良好となるので、集電体の表面上に均一な活物質層を形成させやすくすることができる。
1.4.(D)重合体
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、さらに(D)不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位を有する重合体(以下、「バインダー」または「(D)成分」ともいう。)を含有することが好ましい。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーが(D)成分を含有することにより、集電体と活物質層との密着性を向上させることができるが、(D)成分が不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位を有することで、上記(B)成分と混合した際に(B)成分を凝集させることなく、(B)成分が良好に分散したスラリーを作製することができる。これにより、集電体の表面上に均一な活物質層を形成させやすくすることができるので、集電体と活物質層との密着性がより向上するものと考えられる。なお、本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリー中における(D)成分の態様は、特に限定されるものではなく、(C)水系媒体中に溶解していてもよく、(C)水系媒体中に粒子として分散されたラテックス状であってもよい。
不飽和カルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のモノまたはジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸が特に好ましい。なお、これらの不飽和カルボン酸は、一種単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位の含有割合は、(D)成分100質量部中、0.3〜10質量部であることが好ましく、0.3〜6質量部であることがより好ましい。不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位の含有割合が前記範囲にあると、蓄電デバイス電極用スラリーの調製時、重合体粒子の分散安定性に優れ、凝集物が生じにくい。また、経時的なスラリー粘度の上昇も抑えることができる。
(D)成分は、不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位を有すれば特に限定されないが、不飽和カルボン酸エステルに由来する繰り返し単位をさらに有することが好ましい。(D)成分が不飽和カルボン酸エステルに由来する繰り返し単位を有することで、集電体と活物質層との密着性をさらに向上させることができる。
不飽和カルボン酸エステルの具体例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸n−アミル、(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸エチレングリコールなどを挙げることができ、これらのうちから選択される1種以上であることができる。これらのうち、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルおよび(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルから選択される1種以上であることが好ましく、(メタ)アクリル酸メチルであることが特に好ましい。なお、これらの不飽和カルボン酸エステルは、一種単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
不飽和カルボン酸エステルに由来する繰り返し単位の含有割合は、(D)成分100質
量部中、65質量部以上であることが好ましく、75質量部以上であることがより好ましい。
(D)成分は、含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位をさらに有することが好ましい。(D)成分が含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位を有することで、(D)成分に耐酸化性を付与することができる。これにより、充放電を繰り返しても酸化分解して変質することを抑制できるため、良好な充放電特性を備えた蓄電デバイス電極を作製することができる。
含フッ素エチレン系単量体の具体例としては、フッ素原子を有するオレフィン化合物、フッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物等が挙げられる。フッ素原子を有するオレフィン化合物としては、例えばフッ化ビニリデン、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、三フッ化塩化エチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル等が挙げられる。フッ素原子を有する(メタ)アクリレート化合物としては、例えば下記一般式(3)で表される化合物、(メタ)アクリル酸3[4〔1−トリフルオロメチル−2,2−ビス〔ビス(トリフルオロメチル)フルオロメチル〕エチニルオキシ〕ベンゾオキシ]2−ヒドロキシプロピル等が挙げられる。
Figure 2014053168
(一般式(3)中、Rは水素原子またはメチル基であり、Rはフッ素原子を含有する炭素数1〜18の炭化水素基である。)
上記一般式(3)中のRとしては、例えば炭素数1〜12のフッ化アルキル基、炭素数6〜16のフッ化アリール基、炭素数7〜18のフッ化アラルキル基等が挙げられるが、これらの中でも炭素数1〜12のフッ化アルキル基であることが好ましい。上記一般式(3)中のRの好ましい具体例としては、例えば2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン−2−イル基、β−(パーフルオロオクチル)エチル基、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル基、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル基、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル基、1H,1H,9H−パーフルオロ−1−ノニル基、1H,1H,11H−パーフルオロウンデシル基、パーフルオロオクチル基等が挙げられる。
含フッ素エチレン系単量体としては、これらのうち、フッ素原子を有するオレフィン化合物が好ましく、フッ化ビニリデン、四フッ化エチレンおよび六フッ化プロピレンよりなる群から選ばれる少なくとも1種であることがより好ましい。なお、これらの含フッ素エチレン系単量体は、一種単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。
含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位の含有割合は、(D)成分100質量部中、1〜50質量部であることが好ましく、5〜30質量部であることがより好ましい。含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位の含有割合が前記範囲にあると、(D)成分に耐酸化性を付与することができ、良好な充放電特性を備えた蓄電デバイス電極を作製することができる。
(D)成分は、上記以外の繰り返し単位を有してもよい。上記以外の繰り返し単位としては、例えば、共役ジエン化合物、芳香族ビニル化合物、エチレン性不飽和カルボン酸のアルキルアミド、カルボン酸ビニルエステル、ビニルエーテル化合物、α,β−不飽和ニトリル化合物、に由来する繰り返し単位等が挙げられる。
(D)成分は、上記例示した繰り返し単位の中でも、不飽和カルボン酸および不飽和カルボン酸エステルに由来する繰り返し単位を含有することが好ましく、さらに含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位を含有することがより好ましい。
(D)成分の製造方法は特に限定されないが、具体的には、乳化重合、播種乳化重合、懸濁重合、播種懸濁重合、溶液析出重合、溶液重合等の方法が挙げられる。これらの方法によって得られる(D)成分はそのまま用いることもできるし、酸成分を含む場合には水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア、有機アミン化合物(エタノールアミン、ジエチルアミン等)等の水溶液を加えて塩を形成させて用いることもできる。
また、上記例示した単量体を主とし、これに少量の架橋性単量体を加えて重合することにより、バインダーとなる重合体に架橋構造を付与することは、重合体が分散媒体や電解液に溶解しにくくなり、また水溶性の重合体の場合は分子量が大きくなり少量で増粘させることができるので好ましい。かかる架橋性単量体としては、ジビニルベンゼン等のジビニル化合物;ジ(メタ)アクリル酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸プロピレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール等のジ(メタ)アクリル酸エステル;トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール、ヘキサ(メタ)アクリル酸ジペンタエリスリトール等の多官能(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。架橋性単量体は、重合性単量体全体に対して、通常0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜15質量%の割合で使用される。
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーにおける(D)成分の含有割合は、(B)成分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下であることが好ましく、0.3質量部以上4質量部以下であることがより好ましい。(D)成分の含有量が前記範囲にあると、(B)成分同士および(B)成分と集電体とを十分に結着することができ、さらに(D)成分が(B)成分間のイオンや電子の移動を阻害しない。そのため、良好な電池特性を有する蓄電デバイスを作製することができる。
1.5.その他の添加剤
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーには、必要に応じて増粘剤や導電付与剤をさらに添加することができる。
上記増粘剤の具体例としては、例えばセルロース誘導体、ポリカルボン酸、ポリカルボン酸のアルカリ金属塩、水溶性ポリ(アクリル酸/アクリル酸エステル)共重合体、アルカリ増粘型ポリ(アクリル酸/アクリル酸エステル)共重合体、ポリビニルアルコール系(共)重合体、不飽和カルボン酸とビニルエステルとの共重合体の鹸化物、天然多糖類などを挙げることができる。セルロース誘導体としては、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロースなど:およびこれらのアンモニウム塩またはアルカリ金属を挙げることができる。これらのうち、カルボキシメチルセルロースまたはその塩が特に好ましい。
上記導電付与剤としては、グラファイト、活性炭等のカーボンが挙げられる。カーボンとしては、例えばアセチレンブラック、ファーネスブラック、黒鉛、炭素繊維、フラーレン類等が挙げられる。これらの中でも、アセチレンブラック、ファーネスブラックが好ましい。導電付与剤の使用量は、通常活物質100質量部に対して1〜20質量部、好ましくは2〜10質量部である。
1.6.pH
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーのpHは、好ましくは6以上10以下であり、より好ましくは6.5以上9.5以下である。pHが前記範囲にあると、上記(B)成分の水による変質を効果的に抑制することができ、さらにスラリーの分散安定性を向上させることができる。
1.7.調製方法
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極用スラリーは、(A)成分、(B)成分、(C)成分、および(D)成分を撹拌機、脱泡機、ビーズミル、高圧ホモジナイザー等を利用して混合することにより作製することができる。また、蓄電デバイス電極用スラリーの調製は、減圧下で行うことが好ましい。これにより、得られる電極層内に気泡が生じることを防止することができる。
蓄電デバイス電極用スラリーを調製するための混合撹拌には、スラリー中に活物質の凝集体が残らない程度に撹拌し得る混合機と、必要にして十分な分散条件とを選択する必要がある。分散の程度は粒ゲージにより測定可能であるが、少なくとも100μmより大きい凝集物が無くなるように混合分散すべきである。混合機としては、ボールミル、サンドミル、顔料分散機、擂潰機、超音波分散機、ホモジナイザー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサー等が例示される。
2.蓄電デバイス電極
本実施の形態に係る蓄電デバイス電極は、金属箔等の集電体の表面に、上述した蓄電デバイス電極用スラリーを塗布し、乾燥させることにより、バインダーおよび活物質、さらに必要に応じて添加した導電剤等を含有する活物質層が結着されてなるものである。本実施の形態に係る蓄電デバイス電極によれば、集電体の表面に上述した蓄電デバイス電極用スラリーから形成された活物質層を有するため、電池容量が高くかつ電池特性に優れた蓄電デバイスを作製することができる。
2.1.集電体
集電体の具体例としては、金属箔、エッチング金属箔、エキスパンドメタル等が挙げられる。集電体を構成する材料の具体例としては、アルミニウム、銅、ニッケル、タンタル、ステンレス、チタン等の金属材料が挙げられ、適宜選択して用いることができる。集電体の厚みは、5〜50μmであることが好ましく、7〜30μmであることがより好ましい。
2.2.蓄電デバイス電極の作製方法
蓄電デバイス電極用スラリーを集電体へ塗布する手段の具体例としては、ドクターブレード法、リバースロール法、コンマバー法、グラビヤ法、エアーナイフ法等が挙げられる。また、蓄電デバイス電極用スラリー塗布膜の乾燥処理方法の具体例としては、温風、熱風、低湿風による乾燥、真空乾燥、(遠)赤外線や電子線等の照射による乾燥法が挙げられる。乾燥速度は、通常は応力集中によって活物質層に亀裂が入ったり、活物質層が集電体から剥離したりしない程度の速度範囲の中で、できるだけ速く(C)水系媒体が除去できるように調整する。乾燥温度は20〜250℃であることが好ましく、50〜150℃
であることがより好ましい。また、乾燥時間は1〜120分間であることが好ましく、3〜30分間であることがより好ましい。
さらに、乾燥後プレスすることにより蓄電デバイス電極の活物質層の密度を高めてもよい。プレス加工する手段の具体例としては、高圧スーパープレス、ソフトカレンダー、1トンプレス機等が挙げられる。プレス加工の条件は、用いる加工機に応じて適宜設定される。このようにして形成される活物質層は、厚みが40〜200μmであり、密度が2.3〜3.7g/cmである。このようにして得られる蓄電デバイス電極は、例えばリチウムイオン二次電池の正極として好適に用いることができる。
3.蓄電デバイス
本実施の形態に係る蓄電デバイスは、上述した蓄電デバイス電極を備えたものであり、さらに電解液を含み、セパレータ等の部品を用いて、常法に従って製造されるものである。具体的な製造方法としては、例えば、負極と正極とをセパレータを介して重ね合わせ、これを電池形状に応じて巻く、折るなどして電池容器に入れ、電池容器に電解液を注入して封口する方法が挙げられる。電池の形状は、コイン型、ボタン型、シート型、円筒型、角形、扁平型など何れであってもよい。
セパレータは気孔部を有する多孔性基材であるが、使用可能なセパレータとしては
、(a)気孔部を有する多孔性セパレータ、(b)片面または両面上に高分子コート層
が形成された多孔性セパレータ、または(c)無機セラミック粉末また有機高分子粒子粉末を含む多孔質の樹脂コート層が形成された多孔性セパレータがある。これらの具体例としては、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、ポリオレフィン系、またはアラミド系多孔性セパレータ、ポリビニリデンフルオライド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルまたはポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン共重合体などの固体高分子電解質用またはゲル状高分子電解質用の高分子フィルム、ゲル化高分子コート層がコートされたセパレータ、または無機フィラー、無機フィラー用分散剤、有機フィラー、有機フィラー分散剤を含んでなる多孔膜層がコートされたセパレータなどがある。
電解液は、通常の蓄電デバイスに用いられるものであれば、液状でもゲル状でもよく、負極活物質または正極活物質の種類に応じて電池としての機能を発揮するものを選択すればよい。
電解質の具体例としては、リチウムイオン二次電池では、従来から公知のリチウム塩がいずれも使用でき、LiClO、LiBF、LiI、LiPF、LiCFSO、LiAsF、LiSbF、LiAlCl、LiCl、LiBr、LiB(C、LiCHSO、LiCSO、Li(CFSON等が挙げられる。
この電解質を溶解させるための溶媒の具体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等のカーボネート類;γ−ブチルラクトン等のラクトン類;トリメトキシシラン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、2−エトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン等のオキソラン類;アセトニトリル、ニトロメタン等の窒素含有化合物;ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、リン酸トリエステル等のエステル類;ジグライム、トリグライム、テトラグライム等のグライム類;アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;スルホラン等のスルホン類;2−メチル−2−オキサゾリジノン等のオキサゾリジノン類;
1,3−プロパンスルトン、1,4−ブタンスルトン、2,4−ブタンスルトン、1,8−ナフタスルトン等のスルトン類等が挙げられる。これらは、単独もしくは二種以上の混合溶媒として使用することができる。
4.実施例
以下、本発明を実施例に基いて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」および「%」は、特に断らない限り質量基準である。
4.1.(D)重合体の合成
4.1.1.重合体粒子Aの合成
電磁式撹拌機を備えた内容積約6リットルのオートクレーブの内部を十分に窒素置換した後、脱酸素した純水2.5リットル、および乳化剤としてパーフルオロデカン酸アンモニウム25gを仕込み、350rpmで撹拌しながら60℃まで昇温した。次いで、フッ化ビニリデン(VDF(登録商標))44.2%、および六フッ化プロピレン(HFP)55.8%からなる混合ガスを、内圧が20kg/cmGに達するまで仕込んだ。その後、重合開始剤としてジイソプロピルパーオキシジカーボネートを20%含有するフロン113溶液25gを、窒素ガスを使用して圧入し、重合を開始させた。重合中はVDF60.2%、及びHFP39.8%からなる混合ガスを逐次圧入して、圧力を20kg/cmGに維持した。また、重合の進行とともに重合速度が低下するため、3時間経過後に、先と同量の重合開始剤を、窒素ガスを使用して圧入して、更に3時間反応を継続させた。反応液を冷却するとともに撹拌を停止し、未反応単量体を放出して反応を停止させ、フッ素重合体のラテックスを得た。
容量2リットルのセパラブルフラスコに水120質量部、容量2リットルのセパラブルフラスコの内部を十分に窒素置換した後、得られたフッ素重合体のラテックス11質量部(固形分換算)を仕込み、内部を十分に窒素置換した。一方、別の容器に、水45質量部、乳化剤としてエーテルサルフェート型乳化剤(株式会社ADEKA製、商品名「アデカリアソープSR1025」)を固形分換算で0.9質量部、エチルアクリレート11質量部、アクリロニトリル5質量部、2−エチルヘキシルアクリレート59質量部、メチルメタクリレート20質量部およびアクリル酸5質量部を加え、十分に攪拌することで上記各モノマーを含むモノマー乳化液を作製した。その後、上記フラスコ内部の昇温を開始し、60℃に到達したところで、重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.24質量部を加え、更に70℃に到達した時点でモノマー乳化液の添加を開始した。反応温度を70℃に維持したままモノマー乳化液を3時間かけて投入し、更に80℃にて2時間反応させた。冷却して反応を停止させた後、アンモニウム水溶液でpHを7.6に調整して、重合体粒子Aの水性分散液を得た。
4.1.2.重合体粒子Bの合成
「アンモニウム水溶液」の代わりに「水酸化ナトリウム水溶液」を使用した以外は、上記の合成方法と同様にして、重合体粒子Bの水性分散液を得た。
4.1.3.重合体粒子Cの合成
「エチルアクリレート11質量部」の代わりに「テトラフルオロエチルアクリレート11質量部」を使用した以外は、上記の合成方法と同様にして、重合体粒子Cの水性分散液を得た。
4.1.4.重合体粒子Dの合成
「アクリロニトリル5質量部」の代わりに「アクリルアミド5質量部」を使用した以外は、上記の合成方法と同様にして、重合体粒子Dの水性分散液を得た。
4.1.5.重合体粒子Eの合成
「アクリロニトリル5質量部」の代わりに「ヒドロキシエチルメタクリレート5質量部」を使用した以外は、上記の合成方法と同様にして、重合体粒子Eの水性分散液を得た。
4.2.蓄電デバイス電極用スラリーの調製
4.2.1.実施例1
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)に、(A)成分として硫酸アンモニウム1質量部(固形分換算)、(B)成分としてLiNi1/3Co1/3Mn1/3100質量部(固形分換算)、添加剤としてアンモニウムCMC(ダイセル化学工業株式会社製、品番「DN−800H」)3%水溶液1質量部(固形分換算)、アセチレンブラック5質量部(固形分換算)、および水25質量部を投入し、60rpmで1時間撹拌を行った。その後、(D)成分として前記「4.1.1.重合体粒子Aの合成」で作製された重合体粒子Aを2質量部(固形分換算)加え、更に1時間撹拌しペーストを得た。得られたペーストに水10質量部を投入した後、撹拌脱泡機(株式会社シンキー製、製品名「あわとり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、次いで1,800rpmで5分間、更に真空条件下1,800rpmで1.5分間撹拌・混合することにより、実施例1に係る蓄電デバイス電極用スラリーを得た。
得られた蓄電デバイス電極用スラリーのpHは、和光純薬工業株式会社製の標準緩衝液(フタル酸塩pH標準液、中性りん酸塩pH標準液、ほう酸塩pH標準液)を用いて校正したpHメーター(株式会社堀場製作所製pHメーター、型番「D−51」)を用いて25℃の恒温槽中で測定した。
4.2.2.実施例2〜7、比較例1〜7
表1〜表2にそれぞれ示す組成とした以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜7および比較例1〜7に係る蓄電デバイス電極用スラリーを得た。なお、実施例7では、重合体としてプライマルASE−60(ロームアンドハース社製のアクリル系ポリマー)を10%アンモニアにて中和した水溶性のアクリル重合体(表中では「ASE−60」と表記)を使用した。
なお、表1〜表2に示す添加剤は、ダイセル化学工業株式会社製の商品名「CMCダイセル」であり、各品番は下記の特徴を有している。
・DN−800H(カルボキシメチルセルロースアンモニウム、1%水溶液粘度:700〜1000mPa・s)
・DN−10L(カルボキシメチルセルロースアンモニウム、1%水溶液粘度:10〜50mPa・s)
・1120(カルボキシメチルセルロースナトリウム、1%水溶液粘度:20〜50mPa・s)
4.3.リチウムイオン二次電池の作製
4.3.1.リチウムイオン二次電池正極の作製
アルミ箔からなる集電体の表面に、上記「4.2.蓄電デバイス電極用スラリーの調製」にて調製した蓄電デバイス電極用スラリーを、乾燥後の膜厚が90μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で20分間乾燥させた。その後、活物質層の密度が3.3g/cmとなるようにロールプレス機を使用してプレス加工することにより、リチウムイオン二次電池正極を得た。作製後の極板の表面観察を目視で行い、その状態を記録した。
4.3.2.リチウムイオン二次電池負極の作製
二軸型プラネタリーミキサー(プライミクス株式会社製、商品名「TKハイビスミックス 2P−03」)に、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)4質量部(固形分換算)、負極活物質としてグラファイト100質量部(固形分換算)、NMP(N−メチルピロリドン)80質量部を投入し、60rpmで1時間撹拌を行った。その後、更にNMP20質量部を投入した後、撹拌脱泡機(株式会社シンキー製、製品名「あわとり練太郎」)を使用して、200rpmで2分間、次いで1,800rpmで5分間、更に真空条件下1,800rpmで1.5分間撹拌・混合することにより、負極用スラリーを調製した。銅箔からなる集電体の表面に、得られた負極用スラリーを、乾燥後の膜厚が150μmとなるようにドクターブレード法によって均一に塗布し、120℃で20分間乾燥させた。その後、活物質層の密度が1.8g/cmとなるようにロールプレス機を使用してプレス加工することにより、リチウムイオン二次電池負極を得た。
4.3.3.リチウムイオン電池セルの組立て
露点が−80℃以下となるようAr置換されたグローブボックス内で、2極式コインセル(宝泉株式会社製、商品名「HSフラットセル」)に、上記「4.3.2.リチウムイオン二次電池負極の作製」にて作製した負極を直径15.95mmに打ち抜き成型したものを載置した。次いで、直径24mmに打ち抜いたポリプロピレン製多孔膜からなるセパレータ(セルガード株式会社製、商品名「セルガード#2400」)を載置し、さらに、空気が入らないように電解液を500μL注入した。その後、上記「4.3.1.リチウムイオン二次電池正極の作製」にて作製した正極を直径16.16mmに打ち抜き成型したものを載置し、前記2極式コインセルの外装ボディーをネジで閉めて封止することによりリチウムイオン二次電池を作製した。なお、使用した電解液は、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート/ジエチルカーボネート=1/1/1の溶媒に、LiPFを1モル/リットルの濃度で溶解した溶液である。
4.4.電池特性の評価
上記「4.3.3.リチウムイオン電池セルの組立て」にて作製したセルを、充放電測定装置(北斗電工株式会社製、型番「HJ1001SM8A」、電池セル常温下)に接続して以下に示す電池特性の評価を行った。その結果を表1〜表2に併せて示す。
4.4.1.サイクル特性の評価
上記「4.3.3.リチウムイオン電池セルの組立て」にて作製したセルを、定電流(1.0C)にて充電を開始し、電圧が4.2Vになった時点で引き続き定電圧(4.2V)にて充電を続行し、電流値が0.01Cとなった時点を充電完了(カットオフ)とした。その後、定電流(1.0C)にて放電を開始し、電圧が3.0Vになった時点を放電完了(カットオフ)とし、1サイクル目の放電容量を算出した。このようにして100回充放電を繰り返し、100サイクル目の放電容量を算出した。このようにして測定した100サイクル目の放電容量を、1サイクル目の放電容量で割った値を100サイクル放電容量維持率(%)とした。100サイクル目の放電容量維持率が50%以上である場合、充放電サイクルで起こる蓄電デバイス電極の劣化が抑制されており良好と判断できる。
なお、測定条件において「1C」とは、ある一定の電気容量を有するセルを定電流放電して1時間で放電終了となる電流値のことを示す。例えば「0.1C」とは、10時間かけて放電終了となる電流値のことであり、10Cとは0.1時間かけて放電完了となる電流値のことをいう。
4.4.2.貯蔵後サイクル特性の評価
蓄電デバイス電極用スラリーは、実際の蓄電デバイス製造工程においてすぐに全て消費されてしまうことは稀であり、大量にスラリーを調製して使用を開始してから1週間程度
にわたり連続的に蓄電デバイスの製造に供されることが一般的である。このため、スラリーを1週間程度保管した場合でも、調製直後と比較して、得られる蓄電デバイスの性能が一定となる必要がある。したがって、上記「4.2.蓄電デバイス電極用スラリーの調製」で得られた蓄電デバイス電極用スラリーを用いて製造された蓄電デバイスが、1週間貯蔵した後の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて製造された蓄電デバイスと遜色ない電池特性を示す場合には、該蓄電デバイス電極用スラリーの貯蔵安定性が良好であると判断することができる。
上記「4.2.蓄電デバイス電極用スラリーの調製」で得られた蓄電デバイス電極用スラリーをポリビンに1,000g充填し、25℃に設定した恒温槽で1週間貯蔵した。この貯蔵後の蓄電デバイス電極用スラリーを使用して上記「4.3.リチウムイオン二次電池の作製」と同様に蓄電デバイスを製造し、上記「4.4.1.サイクル特性」と同様にして1週間貯蔵後のサイクル特性の評価を行った。その結果を表1〜2にそれぞれ示した。また、1週間貯蔵後の蓄電デバイス電極用スラリーについても上記と同様にしてpHを測定し、さらに得られた極板の表面観察を目視で行い、その状態を記録した。その結果も表1〜2に併せて示した。
Figure 2014053168
Figure 2014053168
4.5.評価結果
表1〜表2に示すように、実施例1〜7の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて作製した電極は、比較例1〜7の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて作製した電極よりも極版表面が均一かつ平滑であり、さらに貯蔵後サイクル特性にも優れていることが判明した。
一方、比較例1〜7の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて作製した電極は、初期のサイクル特性が良好なものも存在した。しかしながら、1週間貯蔵後の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて作製した電極は、いずれもサイクル特性が不良であり、実用に供することができないことが判明した。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (11)

  1. (A)無機酸のオニウム塩と、
    (B)リチウム含有ニッケル複合酸化物粒子と、
    (C)水系媒体と、
    を含有する、蓄電デバイス電極用スラリー。
  2. (D)不飽和カルボン酸に由来する繰り返し単位を有する重合体をさらに含有する、請求項1に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  3. 前記(D)重合体が、不飽和カルボンエステルに由来する繰り返し単位をさらに有する、請求項2に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  4. 前記(D)重合体が、含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位をさらに有する、請求項2または請求項3に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  5. 前記含フッ素エチレン系単量体に由来する繰り返し単位の含有割合が、前記(D)重合体100質量部中、1〜50質量部である、請求項4に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  6. 前記(D)重合体が粒子である、請求項2ないし請求項5のいずれか一項に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  7. 前記(D)成分の含有割合が、前記(B)成分100質量部に対して、0.1質量部以上10質量部以下である、請求項2ないし請求項6のいずれか一項に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  8. pHが6以上10以下である、請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  9. 前記(A)成分の含有割合が、前記(B)成分100質量部に対して、0.1質量部以上5質量部以下である、請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の蓄電デバイス電極用スラリー。
  10. 集電体の表面上に、請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の蓄電デバイス電極用スラリーを用いて形成された活物質層を備える、蓄電デバイス電極。
  11. 請求項10に記載の蓄電デバイス電極を備える、蓄電デバイス。
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