JP2014052768A - 防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局 - Google Patents

防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局 Download PDF

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Abstract

【課題】信号灯器の点灯制御に関する制御情報の通信品質を向上することにより、信号灯器の点灯制御を正確に行うことができる防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局を提供する。
【解決手段】防災型信号制御無線システム100は、中央処理装置3から信号灯器5A,5B,5Cの点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した制御情報を送信するための信号制御無線親局1と、信号制御無線親局1から制御情報を受信し、受信した制御情報を送信するための信号制御無線子局2A,2B,2Cと、信号制御無線子局2A,2B,2Cのうち、対応の信号制御無線子局から制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて信号灯器5A,5B,5Cの点灯を制御するための交通信号制御機7A,7B,7Cとを備え、信号制御無線親局1は、信号制御無線子局2A,2B,2Cへの制御情報の送信に用いられる親局アンテナを複数含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局に関し、特に、災害時において信号灯器の点灯制御のための制御情報を無線通信により送受信する防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局に関する。
従来、警視庁の交通管制センターなどに設けられた中央処理装置から送信される信号制御パラメータを含む制御情報に従って、信号灯器の点灯タイミングまたは点灯色を制御するための交通信号制御機を備えた信号制御システムが知られている。
たとえば、特開平5−266395号公報(特許文献1)には、中央処理装置により送信される制御パラメータを受信する受信アンテナと、通常時には受信した制御パラメータに基づいて信号灯器を制御する信号灯器制御部と、交差点の交通量をループコイルで検知して、検知結果を中央処理装置に対して送信する送信アンテナと、当該交差点を制御するに最適な制御パラメータを曜日および時刻に対応させて記憶する記憶部と、制御パラメータを受信できなかった場合に、記憶部の内容に基づいて各信号灯器を制御する異常時対応手段とを備える、制御装置が開示されている。
特開平5−266395号公報
また、震災等の災害時においては、たとえば都心への車両の流入を防ぐなどの通行規制を行うための防災型信号制御システムが知られている。このような防災型信号制御システムによれば、災害が発生したことが交通管制センターなどにおいて認識されると、災害時用の制御情報が中央処理装置から各信号灯器の交通信号制御機へ送信され、各交通信号制御機が当該制御情報に基づいて対応の信号灯器の点灯を制御する。
また、中央処理装置から各交通信号制御機への制御情報の送信は、通常時には、有線通信により行われるが、災害時における停電等によって有線通信が正常に行われない場合には、無線通信に切り替えられて無線通信により制御情報の送信が行われる。
この場合、たとえば、交通管制センターに設けられた無線中央局が中央処理装置から制御情報を取得して、高い建物の屋上またはアンテナ鉄塔上に取り付けられた中継局へ当該制御情報を送信する。そして、当該中継局が、受信した制御情報を信号灯器ごとに設けられた複数の無線機へ、それぞれ対応する制御情報を送信する。そして、各無線機が中継局から受信した制御情報を、自己に対応する交通信号制御機へ送信し、交通信号制御機が当該制御情報に基づいて信号灯器の点灯制御を行う。
ところで、このような防災型信号制御無線システムにおいて、中継局は、一般的に、信号灯器ごとに設けられた複数の無線機への制御情報の送信を可能にするため、無指向性のアンテナが用いられる。しかしながら、比較的高い位置に取り付けられている無指向性のアンテナであっても、周囲の環境の影響を受けることにより、方向によっては当該アンテナにより送信される無線信号の受信電力に強弱の差が生じてしまうことがある。そして、当該アンテナにより送信される無線信号の減衰が大きくなる方向に無線機が設置されている場合、当該無線機へ良好な品質で制御情報の送信を行うことができず、信号灯器の点灯制御に支障をきたす虞がある。
また、中継局から無線機への無線信号の送信電力を大きくすることによって、中継局と無線機との間における通信品質の向上を図ることが考えられる。しかしながら、無線設備規則によって、道路交通情報通信を行う無線局による送信電力の許容値には上限が定められており(無線設備規則第14条)、この上限を超える電力で無線信号の送信を行うことはできない。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、信号灯器の点灯制御に関する制御情報の通信品質を向上することにより、信号灯器の点灯制御を正確に行うことができる防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局を提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる防災型信号制御無線システムは、中央処理装置から信号灯器の点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した上記制御情報を送信するための信号制御無線親局と、上記信号制御無線親局から上記制御情報を受信し、受信した上記制御情報を送信するための複数の信号制御無線子局と、複数の上記信号制御無線子局のうち、対応の上記信号制御無線子局から上記制御情報を受信し、受信した上記制御情報に基づいて上記信号灯器の点灯を制御するための複数の交通信号制御機とを備え、上記信号制御無線親局は、上記信号制御無線子局への上記制御情報の送信に用いられる親局アンテナを複数含み、上記信号制御無線子局ごとに、複数の上記親局アンテナのうち少なくともいずれか1つの親局アンテナが対応づけられ、上記信号制御無線親局は、上記制御情報に含まれる識別情報に基づいて、上記制御情報の送信先である信号制御無線子局を特定し、特定した信号制御無線子局に対応づけられた親局アンテナを用いて上記信号制御無線子局へ上記制御情報を送信し、上記信号制御無線子局は、上記信号制御無線親局から受信した上記制御情報を、対応の上記交通信号制御機へ送信し、上記交通信号制御機から、上記交通信号制御機が上記制御情報を正常に受信したか否かを示す応答信号を受信し、受信した上記応答信号を上記信号制御無線親局へ送信する。
このような構成により、複数の親局アンテナのうち、一部の親局アンテナにより送信される無線信号の受信電力に強弱の差が生じる場合であっても、当該受信電力の小さい方向を、他の親局アンテナから送信される無線信号によって補うことによって、多方向における制御情報の通信品質を向上させることができ、信号灯器の点灯制御を正確に行うことができる。
また、このような構成により、信号制御無線子局が複数設けられている場合であっても、たとえば、信号制御無線子局ごとに、各親局アンテナにより送信される無線信号の減衰度合いの分布と、信号制御無線親局および信号制御無線子局の設置位置の関係とに基づいて、複数の親局アンテナのうち、各信号制御無線子局が設置されている方向への無線信号の減衰が小さい親局アンテナを、当該信号制御無線子局と対応づけておくことができる。これにより、当該信号制御無線子局への制御情報の送信の度に複数の親局アンテナの中から送信に用いる親局アンテナを選択するなどの複雑な処理を行うことなく、良好な通信品質で当該信号制御無線子局へ制御情報を送信することができる。
また、このように、信号制御無線子局が応答信号を信号制御無線親局へ送信することにより、正確な制御情報を送信することができたか否かを確認することができる。
(2)好ましくは、上記信号制御無線親局は、複数の上記親局アンテナのうち所定の親局アンテナを用いて、上記中央処理装置から上記制御情報を受信する。
このような構成により、たとえば、複数の親局アンテナのうち中央処理装置との間における通信品質が最も良い親局アンテナを、所定の親局アンテナとして予め対応づけておくことによって、中央処理装置からの無線信号の受信の度に複数の親局アンテナの中から受信に用いる親局アンテナを選択するなどの複雑な処理を行うことなく、良好な通信品質で中央処理装置から制御情報を受信することができる。
(3)好ましくは、上記信号制御無線親局は、複数の上記親局アンテナのうち、上記信号制御無線子局への上記制御情報の送信に用いた親局アンテナを用いて、上記信号制御無線子局から上記応答信号を受信する。
このような構成により、信号制御無線親局が、たとえば、複数の親局アンテナのうち信号制御無線子局との間における通信品質が最も良い親局アンテナを用いて信号制御無線子局へ制御情報を送信した場合、当該親局アンテナを再び用いて信号制御無線子局から送信される応答信号を受信するため、良好な通信品質で応答信号を受信することができる。
(4)好ましくは、複数の上記親局アンテナのうち少なくともいずれか2つは、上記親局アンテナを取り付けるための取付柱を中心として30°以上離れて設けられている。
ここで、たとえば信号制御無線親局が互いに近い距離に設けられた2つの親局アンテナを含む場合であって、取付柱の影響を受けることによって、一方の親局アンテナから送信される無線信号の受信電力に強弱の差が生じるとき、他方の親局アンテナから送信される無線信号もまた、取付柱によって同様の影響を受ける可能性が高い。すなわち、この場合、一方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向と、他方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向とが同一の方向となる可能性が高く、当該方向に設置された信号制御無線子局へ良好な通信品質で制御情報を送信することができない虞がある。
これに対して、上記のように、複数の親局アンテナのうち少なくとも2つは、取付柱を中心として30°以上離れて設けられているため、一方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向と、他方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向とが同一の方向となることを防ぎ、多方向における制御情報の通信品質をより確実に向上させることができる。
(5)好ましくは、上記信号制御無線子局は、上記信号制御無線親局からの上記制御情報の受信に用いられる子局アンテナを複数含む。
このような構成により、ある子局アンテナを用いた信号制御無線親局との間の通信品質が十分でない場合であっても、信号制御無線親局との間における通信品質の良い他の子局アンテナを用いて無線通信を行うことにより、信号制御無線親局から送信される制御情報を良好な通信品質で受信することができる。
(6)好ましくは、上記信号制御無線子局は、複数の上記子局アンテナによりそれぞれ受信した無線信号に含まれる上記制御情報のうち、受信電力が所定条件を満たす上記無線信号に含まれる制御情報を選択し、選択した制御情報を対応の上記交通信号制御機へ送信し、上記交通信号制御機から上記応答信号を受信すると、複数の上記子局アンテナのうち、上記選択した制御情報に対応する子局アンテナを用いて、上記応答信号を上記信号制御無線親局へ送信する。
このように、たとえば、各子局アンテナにより受信した無線信号のうち、受信電力が最も大きい無線信号に含まれる制御情報を交通信号制御機へ送信するなど、より正確な制御情報を選択して交通信号制御機へ送信することにより、信号灯器の点灯制御をより正確に行うことができる。
また、このように、既に信号制御無線親局との通信に用いた子局アンテナを再び用いて応答信号の送信を行うことにより、信号制御無線親局への応答信号の送信を良好な通信品質で行うことができる。
(7)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる信号制御無線親局は、信号灯器の点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した上記制御情報を送信するための複数の信号制御無線子局と、複数の上記信号制御無線子局のうち、対応の上記信号制御無線子局から上記制御情報を受信し、受信した上記制御情報に基づいて上記信号灯器の点灯を制御するための複数の交通信号制御機とを備える防災型信号制御無線システムにおける信号制御無線親局であって、中央処理装置から上記制御情報を受信するための親局受信部と、上記制御情報の送信に用いられる複数の親局アンテナと、上記制御情報を、上記親局アンテナから上記信号制御無線子局へ送信するための親局送信部とを含み、上記信号制御無線子局ごとに、複数の上記親局アンテナのうち少なくともいずれか1つの親局アンテナが対応づけられ、上記親局送信部は、上記制御情報に含まれる識別情報に基づいて上記制御情報の送信先として特定された信号制御無線子局、に対応づけられた親局アンテナを用いて、上記信号制御無線子局へ上記制御情報を送信する。
このような構成により、複数の親局アンテナのうち、一部の親局アンテナにより送信される無線信号の受信電力に強弱の差が生じる場合であっても、当該受信電力の小さい方向を、他の親局アンテナから送信される無線信号によって補うことによって、多方向における制御情報の通信品質を向上させることができ、信号灯器の点灯制御を正確に行うことができる。
また、このような構成により、信号制御無線子局が複数設けられている場合であっても、たとえば、信号制御無線子局ごとに、各親局アンテナにより送信される無線信号の減衰度合いの分布と、信号制御無線親局および信号制御無線子局の設置位置の関係とに基づいて、複数の親局アンテナのうち、信号制御無線子局が設置されている方向への無線信号の減衰が小さい親局アンテナを、当該信号制御無線子局と対応づけておくことができる。これにより、当該信号制御無線子局への制御情報の送信の度に複数の親局アンテナの中から送信に用いる親局アンテナを選択するなどの複雑な処理を行うことなく、良好な通信品質で当該信号制御無線子局へ制御情報を送信することができる。
(8)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる信号制御無線子局は、中央処理装置から信号灯器の点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した上記制御情報を送信するための信号制御無線親局と、上記制御情報を受信し、受信した上記制御情報に基づいて上記信号灯器の点灯を制御するための複数の交通信号制御機とを備える防災型信号制御無線システムにおける信号制御無線子局であって、上記信号制御無線親局から送信される上記制御情報を受信するための子局受信部と、上記制御情報の受信に用いられる複数の子局アンテナと、上記子局受信部により上記信号制御無線親局から受信された上記制御情報を、対応の上記交通信号制御機へ送信するための子局送信部とを含み、上記子局受信部は、上記交通信号制御機から、上記交通信号制御機が上記制御情報を正常に受信したか否かを示す応答信号を受信し、上記子局送信部は、上記子局受信部により受信された上記応答信号を上記信号制御無線親局へ送信する。
このような構成により、ある子局アンテナを用いた信号制御無線親局との間の通信品質が十分でない場合であっても、信号制御無線親局との間における通信品質の良い他の子局アンテナを用いて無線通信を行うことにより、信号制御無線親局から送信される制御情報を良好な通信品質で受信することができる。
また、このように、信号制御無線子局が応答信号を信号制御無線親局へ送信することにより、正確な制御情報を送信することができたか否かを確認することができる。
本発明に係る防災型信号制御無線システム、信号制御無線親局および信号制御無線子局によれば、信号灯器の点灯制御に関する制御情報の通信品質を向上することにより、信号灯器の点灯制御を正確に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システムを説明するための図である。 図1に示す防災型信号制御無線システムにおける、信号の送受信の流れを示すブロック図である。 (a)は、比較例である信号制御無線親局の設置位置を説明するための図であり、(b)は、比較例である信号制御無線親局を(a)の矢印X1に示す方向から見た状況を示す図である。 図3(b)に示す信号制御無線親局の無線送受信特性を示す図である。 (a)は、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局の設置状況を説明するための図であり、(b)は、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局を(a)の矢印X2に示す方向から見た状況を示す図である。 図5(b)に示す信号制御無線親局の無線送受信特性を示す図である。 本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局の構成を示す図である。 図7に示す制御部の詳細な構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る信号制御無線子局の構成を示す図である。 図9に示す制御部の詳細な構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システムによる信号灯器の点灯制御の動作手順を示すシーケンス図である。 変形例1に係る防災型信号制御無線システムによる信号灯器の点灯制御の動作手順を示すシーケンス図である。 変形例2に係る防災型信号制御無線システムによる信号灯器の点灯制御の動作手順を示すシーケンス図である。
[構成および基本動作]
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(防災型信号制御無線システムの構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システムを説明するための図である。また、図2は、図1に示す防災型信号制御無線システムにおける、信号の送受信の流れを示すブロック図である。
図1および図2を参照して、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システム100は、信号制御無線親局1と、信号制御無線子局2A,2B,2Cと、中央処理装置3と、無線中央局4と、信号灯器5A,5B,5Cと、端末アダプタ6A,6B,6Cと、交通信号制御機7A,7B,7Cと、発動発電機8A,8B,8Cとを備える。
中央処理装置3および無線中央局4は、たとえば警視庁の交通管制センターに設けられている。中央処理装置3は、端末アダプタ6A,6B,6Cと専用回線により接続されており、この専用回線を用いて端末アダプタ6A,6B,6Cとの間で有線通信を行う。また、中央処理装置3は、端末アダプタ6A,6B,6Cとの間における有線通信を正常に行うことが可能な状況であるか否かを監視し、有線通信を正常に行うことができない状況であると判断した場合には、端末アダプタ6A,6B,6Cとの間で無線通信を行う。
具体的には、中央処理装置3は、専用回線を用いて端末アダプタ6A,6B,6Cへ定期的に信号を送信し、端末アダプタ6A,6B,6Cからの応答を所定時間内に受信するか否かを確認する。そして、中央処理装置3は、所定時間内に上記応答を受信した場合には、有線通信を正常に行うことができる状況であると判断する。一方、中央処理装置3は、所定時間内に上記応答を受信しない場合には、有線通信を正常に行うことができない状況であると判断する。
中央処理装置3と端末アダプタ6A,6B,6Cとの間で無線通信が行われる場合には、中央処理装置3は、無線中央局4へ例えば有線で信号を送信し、無線中央局4が、信号制御無線親局1を経由して信号制御無線子局2A,2B,2Cへ無線信号を送信する。そして、信号制御無線子局2A,2B,2Cが、受信した無線信号に含まれる信号制御パラメータを含む制御情報を取得し、取得した当該制御情報を、対応の端末アダプタ6A,6B,6Cへ出力する。
なお、制御情報とは、信号灯器5A,5B,5Cの点灯タイミングまたは点灯色を制御するための情報であり、たとえば中央処理装置3において設定される。
信号制御無線親局1は、たとえば建物の上またはアンテナ鉄塔上に取り付けられた無線機であり、無線中央局4、および、信号制御無線子局2A,2B,2Cとの間で無線通信を行う。信号制御無線親局1は、無線中央局4から制御情報を含む無線信号を受信すると、受信した無線信号を信号制御無線子局2A,2B,2Cへ送信する。
信号制御無線子局2Aは端末アダプタ6Aと接続され、信号制御無線子局2Bは端末アダプタ6Bと接続され、信号制御無線子局2Cは端末アダプタ6Cと接続されている。信号制御無線子局2A,2B,2Cは、信号制御無線親局1から無線信号を受信すると、各種信号処理を行うことによって当該無線信号に含まれる制御情報を取得し、取得した制御情報を対応の端末アダプタ6A,6B,6Cへ出力する。
なお、図1に示す例では、防災型信号制御無線システムに3つの信号制御無線子局、すなわち信号制御無線子局2A,2B,2Cが設けられている状況を示しているが、防災型信号制御無線システムに設けられている信号制御無線子局は、1つ、2つまたは4つ以上であってもよい。
端末アダプタ6A,6B,6Cは、中央処理装置3から専用回線を用いた有線通信により制御情報を受信した場合には、受信した制御情報を対応の交通信号制御機7A,7B,7Cへ送信する。また、端末アダプタ6A,6B,6Cは、無線中央局4、信号制御無線親局1、および、信号制御無線子局2A,2B,2Cを介して、中央処理装置3から制御情報を受信した場合も同様に、受信した制御情報を対応の交通信号制御機7A,7B,7Cへ送信する。
交通信号制御機7A,7B,7Cは、端末アダプタ6A,6B,6Cから受信した制御情報に従って、対応の信号灯器5A,5B,5Cの点灯制御、すなわち点灯タイミングまたは点灯色を制御する。
発動発電機8A,8B,8Cは、自己の内部で燃料を燃焼させて動力を取り出す内燃機関を有する発電機であり、停電時などの状況において、対応の信号制御無線子局2A,2B,2C、信号灯器5A,5B,5C、端末アダプタ6A,6B,6C、および、交通信号制御機7A,7B,7Cへの給電を行う。
なお、通常時には、通常時用に設定された制御情報が、専用回線を用いた有線通信により、中央処理装置3から端末アダプタ6A,6B,6Cへ送信される。一方、交通管制センターにおいて災害が発生したことが認識されると、通常時用の制御情報に替えて災害時用の制御情報に設定し、中央処理装置3は、この災害時用の制御情報を、有線通信または無線通信により端末アダプタ6A,6B,6Cへ送信する。中央処理装置3は、端末アダプタ6A,6B,6Cとの間における有線通信を正常に行うことが可能な状況である場合、有線通信により制御情報を送信し、有線通信を正常に行うことができない状況である場合、無線通信により制御情報を送信する。なお、災害時用の制御情報とは、たとえば、都心への車両の流入を防ぐなど災害時特有の通行規制を行うための制御情報である。
以下、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局1および信号制御無線子局2A,2B,2Cの詳細について説明する。
(信号制御無線親局の比較例の説明)
ここで、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局1の比較例として、信号制御無線親局50について説明する。図3(a)は、比較例である信号制御無線親局の設置位置を説明するための図であり、図3(b)は、比較例である信号制御無線親局を、図3(a)の矢印X1に示す方向から見た状況を示す図である。また、図4は、図3(b)に示す信号制御無線親局の無線送受信特性を示す図である。
図3(a)および図3(b)を参照して、比較例である信号制御無線親局50は、たとえば建物の上またはアンテナ鉄塔上など、比較的高い位置に取り付けられ、親局アンテナ51と、取付柱52とを含む。親局アンテナ51は、無指向性のアンテナであって、たとえば複数段のコーリニアアンテナである。取付柱52は、たとえば金属製であって、親局アンテナ51を取り付けるために作業者等が上り下りするための柱である。
このような状況において、親局アンテナ51から無線信号が送信される場合、親局アンテナ51は無指向性のアンテナであるにもかかわらず、周囲の環境の影響を受けることにより、方向によっては当該無線信号の受信電力に強弱の差が生じてしまうことがある。たとえば、図4に示すように、親局アンテナ51から送信された無線信号は、取付柱52の影響を受けることにより、取付柱52の方向の受信電力が他の方向の受信電力に比べて小さくなることがある。
このように受信電力に強弱の差が生じる場合であって、親局アンテナ51により送信される無線信号の減衰が大きくなる方向に信号制御無線子局2A,2B,2Cのいずれかが設置されている場合、当該信号制御無線子局へ正確な制御情報が送信されず、対応の信号灯器の点灯制御に支障をきたす虞がある。
これに対して、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局1は、以下のように構成されている。
(本発明の信号制御無線親局の構成)
(a)信号制御無線親局の設置状況の説明
図5(a)は、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局の設置状況を説明するための図であり、図5(b)は、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局を、図5(a)の矢印X2に示す方向から見た状況を示す図である。また、図6は、図5(b)に示す信号制御無線親局の無線送受信特性を示す図である。
図5(a)および図5(b)を参照して、信号制御無線親局1は、図3(a)および図3(b)に示す比較例である信号制御無線親局50と同様に、たとえば建物の上またはアンテナ鉄塔上など、比較的高い位置に取り付けられている。また、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bと、取付柱12とを含む。親局アンテナ11a,11bは、親局アンテナ51と同様に、無指向性のアンテナであって、たとえば複数段のコーリニアアンテナである。また、取付柱12は、取付柱52と同様に、たとえば金属製であって、親局アンテナ11a,11bを取り付けるために作業者等が上り下りするための柱である。
これら親局アンテナ11aと親局アンテナ11bとは、取付柱12を中心として30°以上離れて設けられている。すなわち、親局アンテナ11aと取付柱12の中心Oとを結ぶ線と、親局アンテナ11bと取付柱12の中心Oとを結ぶ線とのなす角度のうち、鋭角側の角度θが30°以上となるように親局アンテナ11a,11bが設置されている。
なお、ここでは、信号制御無線親局1に2つの親局アンテナ、すなわち親局アンテナ11a,11bが含まれている状況について説明しているが、信号制御無線親局1には3つ以上の親局アンテナが含まれていても良い。この場合、3つ以上の親局アンテナのうち、少なくともいずれか2つの親局アンテナは、取付柱12を中心として30°以上離れて設けられている。
また、親局アンテナ11a,11bから送信される無線信号は、取付柱12だけでなく、他の周囲の環境の影響を受けることによって受信電力に強弱の差が生じる可能性がある。このため、たとえば、予め実験またはシミュレーションを行い、周囲の環境を把握したうえで、親局アンテナ11a,11bの設置を行うことが可能である。
このような状況において、親局アンテナ11a,11bからそれぞれ無線信号が送信される場合、たとえば図6に示すように、それぞれの無線信号は、受信電力に強弱の差が生じてしまうことがある。
しかしながら、親局アンテナ11a,11bは取付柱12を中心として30°以上離れて設けられているため、親局アンテナ11a,11bから送信される各無線信号が同じように取付柱12の影響を受けたとしても、親局アンテナ11aから送信された無線信号の減衰が大きくなる方向と、親局アンテナ11bから送信された無線信号の減衰が大きくなる方向との間にずれが生じ、一方の無線信号の減衰が大きくなる方向を、他方の無線信号によって補うことができる。
(b)信号制御無線親局の構成
次に、信号制御無線親局1の構成について説明する。図7は、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局の構成を示す図である。
図7を参照して、信号制御無線親局1は、上述した親局アンテナ11a,11bと、図7において図示しない取付柱12とに加えて、さらに、サーキュレータ13と、受信部14(親局受信部)と、信号処理部15と、送信部16(親局送信部)と、制御部17とを含む。また、信号処理部15は、受信信号処理部18と、送信信号処理部19とを有する。
サーキュレータ13は、親局アンテナ11a,11bにより受信された無線信号を受信部14へ出力し、また、送信部16から受けた無線信号を親局アンテナ11a,11bへ出力する。
受信部14は、サーキュレータ13から受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して受信信号処理部18へ出力する。
受信信号処理部18は、受信部14から受けたデジタル信号に対して種々の信号処理を行ない、この信号処理後の信号の一部または全部を制御部17へ出力する。
送信信号処理部19は、制御部17から受けた信号に対して種々の信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号を送信部16へ出力する。
送信部16は、送信信号処理部19から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ13へ出力する。
なお、親局アンテナ11a,11bにより受信される無線信号には、無線中央局4を経由して中央処理装置3から送信される制御情報だけでなく、信号制御無線子局2A,2B,2Cから送信される応答信号も含まれる。この応答信号とは、交通信号制御機7A,7B,7Cが端末アダプタ6A,6B,6Cを経由して信号制御無線子局2A,2B,2Cから制御情報を正常に受信したか否かを示す受信結果を含む信号である。なお、応答信号には、さらに、信号制御無線子局2A,2B,2Cが信号制御無線親局1から制御情報を正常に受信したか否かを示す受信結果が含まれていても良い。
(c)信号制御無線親局の制御部の詳細な構成
次に、信号制御無線親局1の制御部17の詳細な構成について説明する。図8は、図7に示す制御部の詳細な構成を示す図である。
図8を参照して、制御部17は、信号選択部41と、認識部42と、送信アンテナ決定部43と、メモリ44とを有する。
信号選択部41は、受信信号処理部18から、親局アンテナ11aにより受信された無線信号の受信電力の大きさを示す情報、および、親局アンテナ11bにより受信された無線信号の受信電力の大きさを示す情報を取得する。そして、信号選択部41は、取得した受信電力の大きさを示す情報に基づいて、受信電力が大きい方の無線信号を選択する。
なお、信号選択部41は、受信電力が大きい方の無線信号に限らず、たとえば、親局アンテナ11a,11bのうち、無線中央局4との間の無線通信における信号の誤り率が低い親局アンテナを特定し、特定した親局アンテナにより受信された無線信号を選択することも可能である。
また、信号選択部41は、選択した無線信号に含まれる制御情報を受信信号処理部18から取得し、取得した制御情報を認識部42へ出力する。なお、制御情報には、信号制御無線子局2A,2B,2Cのうち、制御情報の送信先である信号制御無線子局の識別情報が含まれている。
また、信号選択部41は、自己の信号制御無線親局1が信号制御無線子局2A,2B,2Cから送信される応答信号を受信する場合、制御情報を含む無線信号を受信する場合と同様に、受信信号処理部18から、親局アンテナ11aにより受信された応答信号の受信電力の大きさを示す情報、および、親局アンテナ11bにより受信された応答信号の受信電力の大きさを示す情報を取得して、受信電力が大きい方の応答信号を選択する。また、信号選択部41は、選択した応答信号を受信信号処理部18から取得し、取得した応答信号を送信アンテナ決定部43へ出力する。
なお、この場合も上記と同様に、信号選択部41は、受信電力が大きい方の応答信号に限らず、たとえば、親局アンテナ11a,11bのうち、信号制御無線子局2A,2B,2Cとの間の無線通信における信号の誤り率が低い親局アンテナを特定し、特定した親局アンテナにより受信された応答信号を選択することも可能である。
認識部42は、信号選択部41から受けた制御情報に含まれている識別情報に基づいて、当該制御情報の送信先である信号制御無線子局を認識する。そして、認識部42は、識別情報等の認識結果および信号選択部41から受けた制御情報を送信アンテナ決定部43へ出力する。
ここで、信号制御無線親局1および信号制御無線子局2A,2B,2Cは、設置位置が固定であるため、たとえば、信号制御無線子局2A,2B,2Cごとに、各親局アンテナ11a,11bにより送信される無線信号の受信電力の減衰度合いの分布と、信号制御無線親局1および信号制御無線子局2A,2B,2Cの設置位置の関係とに基づいて、親局アンテナ11a,11bのうち、各信号制御無線子局が設置されている方向への無線信号の減衰度合いが小さい親局アンテナを、信号制御無線子局2A,2B,2Cごとに予め対応づけておくことができる。
たとえば、信号制御無線子局2Aには親局アンテナ11aが対応づけられ、信号制御無線子局2Bには親局アンテナ11bが対応づけられ、さらに、信号制御無線子局2Cには親局アンテナ11bが対応づけられた対応テーブルが、メモリ44に記憶される。
送信アンテナ決定部43は、メモリ44に記憶されている上記対応テーブルを参照して、親局アンテナ11a,11bのうち、認識部42により認識された信号制御無線子局に対応する親局アンテナを決定する。
そして、送信アンテナ決定部43は、決定内容を示す情報、制御情報の送信先である信号制御無線子局を示す認識結果、および、制御情報を送信信号処理部19へ出力する。
なお、ここでは、防災型信号制御無線システムが、信号制御無線子局を3つ備えている状況について説明しているが、防災型信号制御システムに備えられる信号制御無線子局は1つ以上であればよい。そして、たとえば、防災型信号制御システムに備えられる信号制御無線子局が1つである場合、メモリ44には、親局アンテナ11a,11bのうち一方の親局アンテナが当該信号制御無線子局と対応づけられている対応テーブルが記憶される。
また、送信アンテナ決定部43は、自己の信号制御無線親局1が信号制御無線子局2A,2B,2Cから受信した応答信号を無線中央局4へ送信する場合、たとえば、親局アンテナ11a,11bのうち、信号選択部41から受けた制御情報に対応する親局アンテナを、応答信号の送信に用いる親局アンテナとして決定する。そして、送信アンテナ決定部43は、応答信号の送信に用いる親局アンテナを示す情報、および、信号選択部41から受けた応答信号を送信信号処理部19へ出力する。
送信信号処理部19は、送信アンテナ決定部43から、制御情報の送信に用いる親局アンテナを示す情報、制御情報の送信先である信号制御無線子局を示す認識結果、および、制御情報を受けた場合、これらの信号に対して信号処理を行い、送信部16へ出力する。これにより、送信部16は、信号選択部41により選択された制御情報を、送信アンテナ決定部43により決定された親局アンテナを用いて、制御情報の送信先である信号制御無線子局へ送信する。
また、送信信号処理部19は、送信アンテナ決定部43から、応答信号の送信に用いる親局アンテナを示す情報および応答信号を受けた場合、これらの信号に対して信号処理を行い、送信部16へ出力する。これにより、送信部16は、信号制御無線子局2A,2B,2Cから受けた応答信号を、送信アンテナ決定部43により決定された親局アンテナを用いて無線中央局4へ送信する。
(本発明の信号制御無線子局の構成)
(a)信号制御無線子局の構成
次に、本発明の実施の形態に係る信号制御無線子局2A,2B,2Cの構成について説明する。図9は、本発明の実施の形態に係る信号制御無線子局の構成を示す図である。
図9を参照して、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、子局アンテナ21a,21bと、スイッチ22と、サーキュレータ23と、受信部24(子局受信部)と、信号処理部25と、送信部26(子局送信部)と、制御部27と、スイッチ切替部28とを含む。また、信号処理部25は、受信信号処理部29と、送信信号処理部30とを有する。
子局アンテナ21a,21bは、信号灯器5A,5B,5Cを道路脇に設置するための信号柱などに取り付けられ、スイッチ22が切り替えられることにより、子局アンテナ21aまたは子局アンテナ21bが、信号制御無線親局1から送信される制御情報を含む無線信号を受信する。また、スイッチ22が切り替えられることにより、子局アンテナ21aまたは子局アンテナ21bが、信号制御無線親局1へ応答信号を送信する。
サーキュレータ23は、子局アンテナ21a,21bにより受信された無線信号を受信部24へ出力し、また、送信部26から受けた無線信号を子局アンテナ21a,21bへ出力する。
受信部24は、サーキュレータ23から受けた無線信号をベースバンド信号またはIF(Intermediate Frequency)信号に周波数変換し、この周波数変換した信号をデジタル信号に変換して受信信号処理部29へ出力する。
受信信号処理部29は、受信部24から受けたデジタル信号に対して種々の信号処理を行ない、この信号処理後の信号の一部または全部を制御部27へ出力する。
送信信号処理部30は、制御部27から受けた信号に対して種々の信号処理を行ない、この信号処理後のデジタル信号を送信部26へ出力する。
送信部26は、送信信号処理部30から受けたデジタル信号をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を無線信号に周波数変換してサーキュレータ23へ出力する。
スイッチ切替部28は、制御部27から受けた信号に従ってスイッチ22の切り替えを行う。これにより、子局アンテナ21a,21bとの間で、無線信号の送信または受信に用いられるアンテナが切り替えられる。
(b)信号制御無線子局の制御部の詳細な構成
次に、信号制御無線子局2A,2B,2Cの制御部27の詳細な構成について説明する。図10は、図9に示す制御部の詳細な構成を示す図である。
図10を参照して、制御部27は、信号選択部31と、接続部32と、送信アンテナ決定部33と、受信アンテナ決定部34とを有する。
信号選択部31は、受信信号処理部29から、子局アンテナ21a,21bによりそれぞれ受信された無線信号の受信電力に関する情報を取得し、取得した情報に基づき、子局アンテナ21a,21bによりそれぞれ受信された無線信号の中から受信電力が所定条件を満たす無線信号を選択する。
具体的には、信号選択部31は、子局アンテナ21aにより受信された無線信号の受信電力の大きさを示す情報、および、子局アンテナ21bにより受信された無線信号の受信電力の大きさを示す情報を取得する。そして、信号選択部31は、取得した受信電力の大きさを示す情報に基づいて、受信電力が大きい方の無線信号を選択する。
なお、信号選択部31は、受信電力が大きい方の無線信号に限らず、たとえば、子局アンテナ21a,21bのうち、信号制御無線親局1との間の無線通信における信号の誤り率が低い子局アンテナを特定し、特定した子局アンテナにより受信された無線信号を選択することも可能である。
また、信号選択部31は、選択した無線信号に含まれる制御情報を受信信号処理部29から取得し、取得した制御情報を接続部32および送信アンテナ決定部33へ出力する。
接続部32は、信号選択部31から受けた制御情報を、対応の端末アダプタ6A,6B,6Cへ出力する。これにより、対応の端末アダプタ6A,6B,6Cは、受信した制御情報を対応の交通信号制御機7A,7B,7Cへ送信する。そして、交通信号制御機7A,7B,7Cは、端末アダプタ6A,6B,6Cから受信した制御情報に従って対応する信号灯器5A,5B,5Cの点灯を制御する。
また、接続部32は、対応の端末アダプタ6A,6B,6Cを経由して、交通信号制御機7A,7B,7Cから、制御情報を正常に受信したか否かを示す受信結果、すなわち応答信号を受信する。そして、接続部32は、受信した応答信号に、さらに、自己の信号制御無線子局2A,2B,2Cが信号制御無線親局1から制御情報を正常に受信したか否かを示す受信結果を含めて、当該応答信号を送信アンテナ決定部33へ出力する。
送信アンテナ決定部33は、信号選択部31から出力された制御情報を受信し、子局アンテナ21a,21bのうち、信号選択部31から受けた制御情報に対応する子局アンテナを特定する。そして、送信アンテナ決定部33は、特定した子局アンテナを、信号制御無線親局1へ応答信号を送信する際に使用する子局アンテナとして決定する。
そして、送信アンテナ決定部33は、決定した子局アンテナを示す決定結果をスイッチ切替部28へ出力する。これにより、スイッチ切替部28は、送信アンテナ決定部33により決定された子局アンテナとサーキュレータ23とが接続されるようにスイッチ22を切り替える。
受信アンテナ決定部34は、自己の信号制御無線子局2A,2B,2Cが信号制御無線親局1から送信される制御情報を含む無線信号を受信する際、子局アンテナ21a,21bの双方により当該無線信号が受信されるようにスイッチ切替部28へ制御信号を出力する。すなわち、受信アンテナ決定部34は、子局アンテナ21a,21bのうちいずれか一方の子局アンテナにより無線信号が受信されたことを示す情報を受信信号処理部29から受けると、他方の子局アンテナにより無線信号が受信されるように制御信号をスイッチ切替部28へ出力する。
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係る信号制御無線親局1および信号制御無線子局2を備える防災型信号制御無線システム100による信号灯器5の点灯制御の動作について説明する。
図11は、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システムによる信号灯器の点灯制御の動作手順を示すシーケンス図である。
防災型信号制御無線システム100は、シーケンス図の各ステップを含むプログラムを図示しないメモリから読み出して実行する。このプログラムは、外部からインストールすることができる。このインストールされるプログラムは、たとえば記録媒体に格納された状態で流通する。
ここでは、警視庁の交通管制センターにおいて災害が発生したことが認識され、さらに、中央処理装置3による監視の結果、端末アダプタ6A,6B,6Cとの間の専用回線を用いた通信を正常に行うことができない状況であると判断されている場合を想定する。
図11を参照して、まず、上記のような状況において、中央処理装置3は、制御情報を災害時用に設定し、無線中央局4へ制御情報を含む信号を送信する(ステップS11)。
次に、無線中央局4は、中央処理装置3から受信した制御情報を含む信号を無線通信により信号制御無線親局1へ送信する(ステップS12)。
次に、信号制御無線親局1は、自己の親局アンテナ11a,11bの双方により制御情報を含む無線信号を受信し、親局アンテナ11aにより受信された無線信号および親局アンテナ11bにより受信された無線信号のうち、受信電力が大きい方の無線信号を選択する(ステップS13)。
次に、信号制御無線親局1は、ステップS13において選択した無線信号に含まれる制御情報を取得し、当該制御情報に含まれる識別情報に基づいて、信号制御無線子局2A,2B,2Cのうち制御情報の送信先である信号制御無線子局を認識する(ステップS14)。
次に、信号制御無線親局1は、自己のメモリ16を参照して、親局アンテナ11a,11bのうち、ステップS14において認識した信号制御無線子局に対応する親局アンテナを、制御情報の送信に用いるアンテナとして決定する(ステップS15)。
次に、信号制御無線親局1は、ステップS15において決定した親局アンテナを用いて、ステップS14において認識した信号制御無線子局へ、制御情報を送信する(ステップS16)。
次に、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、自己の子局アンテナ21a,21bの双方により、信号制御無線親局1から送信された無線信号を受信する。そして、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、子局アンテナ21aにより受信された無線信号と、子局アンテナ21bにより受信された無線信号とのうち、受信電力が大きい方の無線信号を選択する(ステップS17)。
次に、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、ステップS17において選択した無線信号に含まれる制御情報を、対応の端末アダプタ6A,6B,6Cへ送信する(ステップS18)。そして、端末アダプタ6A,6B,6Cは、信号制御無線子局2A,2B,2Cから制御情報を受信すると、受信した制御情報を対応の交通信号制御機7A,7B,7Cへ送信する(ステップS19)。
次に、交通信号制御機7A,7B,7Cは、端末アダプタ6A,6B,6Cから制御情報を受信すると、受信した制御情報に従って信号灯器5A,5B,5Cの点灯を制御する(ステップS20)。
次に、交通信号制御機7A,7B,7Cは、制御情報を正常に受信したか否かを示す受信結果、すなわち応答信号を端末アダプタ6A,6B,6Cへ送信する(ステップS21)。
次に、端末アダプタ6A,6B,6Cは、交通信号制御機7A,7B,7Cから応答信号を受けて、当該応答信号を信号制御無線子局2A,2B,2Cへ送信する(ステップS22)。
次に、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、子局アンテナ21a,21bのうち、ステップS17において選択した無線信号に対応する子局アンテナを、応答信号の送信に用いる子局アンテナとして決定する(ステップS23)。
次に、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、ステップS23において決定した子局アンテナを用いて、信号制御無線親局1へ応答信号を送信する(ステップS24)。
次に、信号制御無線親局1は、信号制御無線子局2A,2B,2Cから受けた応答信号を、自己の親局アンテナ11aおよび親局アンテナ11bの双方により受信する。そして、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11aにより受信された応答信号および親局アンテナ11bにより受信された応答信号のうち、受信電力が大きい方の応答信号を選択する(ステップS25)。
次に、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bのうち、ステップS13において選択した無線信号に対応する親局アンテナを、応答信号の送信に用いる親局アンテナとして決定する(ステップS26)。
そして、信号制御無線親局1は、ステップS26において決定した親局アンテナを用いて、ステップS25において選択した応答信号を無線中央局4へ送信する(ステップS27)。
次に、無線中央局4は、信号制御無線親局1から受信した応答信号を、中央処理装置3へ送信する(ステップS28)。これにより、たとえば、中央処理装置3が設置されている交通管制センターにおいて、信号制御無線子局2A,2B,2Cおよび交通信号制御機7A,7B,7Cのそれぞれに対して、災害時用の制御情報が正常に送信されているか否かを把握することができる。
このように、ステップS11からステップS28において制御情報の送受信および応答信号の送受信が行われる。たとえば、防災型信号制御無線システム100では、ステップS11からステップS28までの動作を1サイクルとして、このサイクルが繰り返し実行される。
信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bのうち、あるサイクルにおいて無線中央局4との間で通信品質の良い方の親局アンテナを、当該サイクルにおいて無線中央局4との間の通信で使用する親局アンテナとして決定する。また、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、子局アンテナ21a,21bのうち、あるサイクルにおいて信号制御無線親局1との間で通信品質の良い方の子局アンテナを、当該サイクルにおいて信号制御無線親局1との間の通信で使用する子局アンテナとして決定する。
なお、上述した例では、中央処理装置3と信号制御無線親局1との間における無線通信は無線中央局4を経由しているが、必ずしも無線中央局4を経由する必要はない。たとえば、信号制御無線親局1が交通管制センターに設けられ、信号制御無線親局1と中央処理装置3との間で直接、信号の送受信が行われる構成であっても良い。
ところで、防災型信号制御無線システムにおいて、中継局は、一般的に、信号灯器ごとに設けられた複数の無線機への制御情報の送信を可能にするため、無指向性のアンテナが用いられる。しかしながら、比較的高い位置に取り付けられている無指向性のアンテナであっても、周囲の環境の影響を受けることにより、方向によっては無線信号の受信電力に強弱の差が生じてしまうことがある。そして、中継局のアンテナにより送信される無線信号の減衰が大きくなる方向に無線機が設置されている場合、当該無線機へ良好な品質で制御情報の送信を行うことができず、信号灯器の点灯制御に支障をきたす虞がある。
また、中継局から無線機への無線信号の送信電力を大きくすることによって、中継局と無線機との間における通信品質の向上を図ることが考えられる。しかしながら、無線設備規則によって、道路交通情報通信を行う無線局による送信電力の許容値には上限が定められており(無線設備規則第14条)、この上限を超える電力で無線信号の送信を行うことはできない。
これに対して、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システム100では、信号制御無線親局1が、中央処理装置3から信号灯器5A,5B,5Cの点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した制御情報を送信する。また、信号制御無線子局2A,2B,2Cが、信号制御無線親局1から制御情報を受信し、受信した制御情報を送信する。また、交通信号制御機7A,7B,7Cが、信号制御無線子局2A,2B,2Cのうち、対応の信号制御無線子局から制御情報を受信し、受信した制御情報に基づいて信号灯器5A,5B,5Cの点灯を制御する。さらに、信号制御無線親局1は、信号制御無線子局2A,2B,2Cへの制御情報の送信に用いられる親局アンテナを複数含み、信号制御無線子局2A,2B,2Cごとに、親局アンテナ11a,11bのうち少なくともいずれか1つの親局アンテナが対応づけられている。また、信号制御無線親局1は、制御情報に含まれる識別情報に基づいて、制御情報の送信先である信号制御無線子局を特定し、特定した信号制御無線子局に対応づけられた親局アンテナを用いて信号制御無線子局へ制御情報を送信する。また、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、信号制御無線親局1から受信した制御情報を、対応の交通信号制御機へ送信し、交通信号制御機から、交通信号制御機が制御情報を正常に受信したか否かを示す応答信号を受信し、受信した応答信号を信号制御無線親局1へ送信する。
このような構成により、親局アンテナ11a,11bのうち、一部の親局アンテナにより送信される無線信号の受信電力に強弱の差が生じる場合であっても、当該受信電力の小さい方向を、他の親局アンテナから送信される無線信号によって補うことによって、多方向における制御情報の通信品質を向上させることができ、信号灯器5A,5B,5Cの点灯制御を正確に行うことができる。
また、このような構成により、信号制御無線子局が複数設けられている場合であっても、たとえば、信号制御無線子局2A,2B,2Cごとに、各親局アンテナ11a,11bにより送信される無線信号の減衰度合いの分布と、信号制御無線親局1および信号制御無線子局2A,2B,2Cの設置位置の関係とに基づいて、親局アンテナ11a,11bのうち、各信号制御無線子局が設置されている方向への無線信号の減衰が小さい親局アンテナを、信号制御無線子局ごとに対応づけておくことができる。これにより、信号制御無線子局2A,2B,2Cへの制御情報の送信の度に親局アンテナ11a,11bの中から送信に用いる親局アンテナを選択するなどの複雑な処理を行うことなく、良好な通信品質で信号制御無線子局2A,2B,2Cへ制御情報を送信することができる。
また、このように、信号制御無線子局2A,2B,2Cが応答信号を信号制御無線親局1へ送信することにより、正確な制御情報を送信することができたか否かを確認することができる。
また、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システム100では、親局アンテナ11a,11bのうち少なくともいずれか2つは、親局アンテナ11a,11bを取り付けるための取付柱12を中心として30°以上離れて設けられている。
ここで、たとえば信号制御無線親局1が互いに近い距離に設けられた2つの親局アンテナを含む場合であって、取付柱12の影響を受けることによって、一方の親局アンテナから送信される無線信号の受信電力に強弱の差が生じるとき、他方の親局アンテナから送信される無線信号もまた、取付柱12によって同様の影響を受ける可能性が高い。すなわち、この場合、一方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向と、他方の親局アンテナから送信される無線信号減衰が大きくなる方向とが同一の方向となる可能性が高く、当該方向に設置された信号制御無線子局2A,2B,2Cへ良好な通信品質で制御情報を送信することができない虞がある。
これに対して、上記のように、親局アンテナ11a,11bのうち少なくとも2つは、取付柱12を中心として30°以上離れて設けられているため、一方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向と、他方の親局アンテナから送信される無線信号の減衰が大きくなる方向とが同一の方向となることを防ぎ、多方向における制御情報の通信品質をより確実に向上させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システム100では、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、信号制御無線親局1からの制御情報の受信に用いられる子局アンテナを複数含む。
このような構成により、ある子局アンテナを用いた信号制御無線親局1との間の通信品質が十分でない子局アンテナがある場合であっても、信号制御無線親局1との間における通信品質の良い他の子局アンテナを用いて無線通信を行うことにより、信号制御無線親局1から送信される制御情報を良好な通信品質で受信することができる。
また、本発明の実施の形態に係る防災型信号制御無線システム100では、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、子局アンテナ21a,21bによりそれぞれ受信した無線信号に含まれる制御情報のうち、受信電力が所定条件を満たす無線信号に含まれる制御情報を選択し、選択した制御情報を対応の交通信号制御機へ送信する。また、信号制御無線子局2A,2B,2Cは、交通信号制御機7A,7B,7Cから応答信号を受信すると、子局アンテナ21a,21bのうち、選択した制御情報に対応する子局アンテナを用いて、応答信号を信号制御無線親局1へ送信する。
このように、たとえば、各子局アンテナ21a,21bにより受信した無線信号のうち、受信電力が最も大きい無線信号に含まれる制御情報を交通信号制御機7A,7B,7Cへ送信するなど、より正確な制御情報を選択して交通信号制御機7A,7B,7Cへ送信することにより、信号灯器5A,5B,5Cの点灯制御をより正確に行うことができる。
また、このように、既に信号制御無線親局1との通信に用いた子局アンテナを再び用いて応答信号の送信を行うことにより、信号制御無線親局1への応答信号の送信を良好な通信品質で行うことができる。
(変形例1)
上述した本発明の実施の形態では、信号制御無線親局1が無線中央局4から制御情報を受信する際、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11aにより受信された無線信号および親局アンテナ11bにより受信された無線信号のうち、受信電力が大きい無線信号を選択する。これに対して、変形例1では、信号制御無線親局1の親局アンテナ11a,11bのうち、無線中央局4との間における無線通信に用いる親局アンテナが予めいずれか一方に定められている場合について説明する。
ここで、信号制御無線親局1と無線中央局4との設置位置の関係は固定されているため、信号制御無線親局1の親局アンテナ11a,11bのうち、無線中央局4との間における通信品質が良い方の親局アンテナを予め把握することが可能である。
変形例1に係る信号制御無線親局1において、メモリ16には、親局アンテナ11a,11bのうち無線中央局4との間における通信品質が良い方の親局アンテナと、無線中央局4とが対応づけられた対応テーブルが記憶されている。ここでは、たとえば、親局アンテナ11aが無線中央局4と対応づけられていると仮定する。
このように構成されている変形例1に係る信号制御無線親局1を備える防災型信号制御無線システム100によれば、信号灯器5A,5B,5Cの点灯制御の動作において、図12に示すような動作が行われる。
図12は、変形例1に係る防災型信号制御無線システムによる信号灯器の点灯制御の動作手順を示すシーケンス図である。図12に示すシーケンスでは、図11に示すシーケンスのステップS13およびステップS26に相当する動作が行われない。
すなわち、図12を参照して、中央処理装置3は、制御情報を災害時用に設定し、無線中央局4へ制御情報を含む無線信号を送信する(ステップS31)。そして、無線中央局4は、中央処理装置3から受信した無線信号を信号制御無線親局1へ送信する(ステップS32)。
次に、信号制御無線親局1は、メモリ16を参照して、親局アンテナ11a,11bのうち、対応テーブルにおいて無線中央局4と対応づけられている親局アンテナ11aを特定する。そして、信号制御無線親局1は、特定した親局アンテナ11aにより受信された無線信号に含まれる制御情報を取得し、取得した当該制御情報に含まれる識別情報に基づいて、制御情報の送信先である信号制御無線子局を認識する(ステップS33)。
次に、ステップS34からステップS44までの動作が行われる。このステップS34からステップS44までの動作は、図11に示すステップS15からステップS25までの動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
そして、信号制御無線親局1は、メモリ16を参照して、対応テーブルにおいて無線中央局4と対応づけられている親局アンテナ11aを用いて、応答信号を無線中央局4へ送信する(ステップS45)。
次に、無線中央局4は、信号制御無線親局1から受信した応答信号を、中央処理装置3へ送信する(ステップS46)。
このように、変形例1に係る信号制御無線親局1を備える防災型信号制御無線システム100によれば、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bのうち所定の親局アンテナを用いて、中央処理装置3から制御情報を受信する。
このような構成により、たとえば、親局アンテナ11a,11bのうち中央処理装置3との間における通信品質が最も良い親局アンテナを、所定の親局アンテナとして予め対応づけておくことによって、中央処理装置3からの無線信号の受信の度に親局アンテナ11a,11bの中から受信に用いる親局アンテナを選択するなどの複雑な処理を行うことなく、良好な通信品質で中央処理装置3から制御情報をすることができる。
(変形例2)
また、上述した本発明の実施の形態では、信号制御無線親局1が信号制御無線子局2A,2B,2Cから応答信号を受信する際、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11aにより受信された応答信号および親局アンテナ11bにより受信された応答信号のうち、受信電力の大きい応答信号を選択する。これに対して、変形例2では、信号制御無線親局1が、信号制御無線子局2A,2B,2Cへ制御情報を送信する際に用いた親局アンテナを再び用いて、当該信号制御無線子局2A,2B,2Cから送信される応答信号を受信する場合について説明する。
変形例2に係る信号制御無線親局1は、無線中央局4から制御情報を含む無線信号を受信すると、この制御情報に含まれる識別情報に基づいて、制御情報の送信先である信号制御無線子局2A,2B,2Cを認識する。そして、信号制御無線親局1は、メモリ16に記憶されている対応テーブルを参照して、認識した信号制御無線子局2A,2B,2Cに対応づけられている親局アンテナを選択し、選択した親局アンテナを用いて制御情報を信号制御無線子局2A,2B,2Cへ送信する。
そして、変形例2に係る信号制御無線親局1は、信号制御無線子局2A,2B,2Cから応答信号を受信する際、制御情報の送信に用いた親局アンテナと同じ親局アンテナを用いて応答信号を受信し、当該応答信号を無線中央局4へ送信する。
図13は、変形例2に係る防災型信号制御無線システムによる信号灯器の点灯制御の動作手順を示すシーケンス図である。図13に示すシーケンスでは、図11に示すシーケンスのステップS25に相当する動作が行われない。
すなわち、図13を参照して、ステップS51からステップS63までの動作は、図11に示すステップS11からステップS23までの動作と同様であるため、ここでの詳細な説明は繰り返さない。
次に、信号制御無線親局1は、信号制御無線子局2A,2B,2Cから送信される応答信号を受信する。このとき、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bのうち、ステップS55において選択した親局アンテナを再び選択し、当該親局アンテナを用いて応答信号を受信する(ステップS64)。
次に、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bのうち、ステップS53において選択した無線信号に対応する親局アンテナを、応答信号の送信に用いる親局アンテナとして決定する(ステップS65)。
そして、信号制御無線親局1は、ステップS64において決定した親局アンテナを用いて、応答信号を無線中央局4へ送信する(ステップS66)。
なお、ステップS53において選択された無線信号に対応する親局アンテナ、すなわちステップS66において無線中央局4へ応答信号を送信する親局アンテナと、ステップS55において決定された親局アンテナ、すなわちステップS64において信号制御無線子局2A,2B,2Cから応答信号を受信する親局アンテナとは、同一のものであっても、異なるものであっても良い。
次に、無線中央局4は、信号制御無線親局1から受信した応答信号を、中央処理装置3へ送信する(ステップS67)。
このように、変形例2に係る信号制御無線親局1を備える防災型信号制御無線システム100によれば、信号制御無線親局1は、親局アンテナ11a,11bのうち、信号制御無線子局2A,2B,2Cへの制御情報の送信に用いた親局アンテナを用いて、信号制御無線子局2A,2B,2から応答信号を受信する。
このような構成により、信号制御無線親局1が、たとえば、親局アンテナ11a,11bのうち信号制御無線子局2A,2B,2Cとの間における通信品質が最も良い親局アンテナを用いて信号制御無線子局2A,2B,2Cへ制御情報を送信した場合、当該親局アンテナを再び用いて信号制御無線子局2A,2B,2Cから送信される応答信号を受信するため、良好な通信品質で応答信号を受信することができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 信号制御無線親局
2A,2B,2C 信号制御無線子局
3 中央処理装置
4 無線中央局
5A,5B,5C 信号灯器
6A,6B,6C 端末アダプタ
7A,7B,7C 交通信号制御機
8A,8B,8C 発動発電機
11a,11b 親局アンテナ
12 取付柱
13 サーキュレータ
14 受信部(親局受信部)
15 信号処理部
16 送信部(親局送信部)
17 制御部
18 受信信号処理部
19 送信信号処理部
21a,21b 子局アンテナ
22 スイッチ
23 サーキュレータ
24 受信部(子局受信部)
25 信号処理部
26 送信部(子局送信部)
27 制御部
28 スイッチ切替部
29 受信信号処理部
30 送信信号処理部
31 信号選択部
32 接続部
33 送信アンテナ決定部
34 受信アンテナ決定部
41 信号選択部
42 認識部
43 送信アンテナ決定部
44 メモリ
50 信号制御無線親局
51 親局アンテナ
52 取付柱
100 交通信号制御システム

Claims (8)

  1. 防災型信号制御無線システムであって、
    中央処理装置から信号灯器の点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した前記制御情報を送信するための信号制御無線親局と、
    前記信号制御無線親局から前記制御情報を受信し、受信した前記制御情報を送信するための複数の信号制御無線子局と、
    複数の前記信号制御無線子局のうち、対応の前記信号制御無線子局から前記制御情報を受信し、受信した前記制御情報に基づいて前記信号灯器の点灯を制御するための複数の交通信号制御機とを備え、
    前記信号制御無線親局は、前記信号制御無線子局への前記制御情報の送信に用いられる親局アンテナを複数含み、前記信号制御無線子局ごとに、複数の前記親局アンテナのうち少なくともいずれか1つの親局アンテナが対応づけられ、
    前記信号制御無線親局は、前記制御情報に含まれる識別情報に基づいて、前記制御情報の送信先である信号制御無線子局を特定し、特定した信号制御無線子局に対応づけられた親局アンテナを用いて前記信号制御無線子局へ前記制御情報を送信し、
    前記信号制御無線子局は、前記信号制御無線親局から受信した前記制御情報を、対応の前記交通信号制御機へ送信し、前記交通信号制御機から、前記交通信号制御機が前記制御情報を正常に受信したか否かを示す応答信号を受信し、受信した前記応答信号を前記信号制御無線親局へ送信する、防災型信号制御無線システム。
  2. 前記信号制御無線親局は、複数の前記親局アンテナのうち所定の親局アンテナを用いて、前記中央処理装置から前記制御情報を受信する、請求項1に記載の防災型信号制御無線システム。
  3. 前記信号制御無線親局は、複数の前記親局アンテナのうち、前記信号制御無線子局への前記制御情報の送信に用いた親局アンテナを用いて、前記信号制御無線子局から前記応答信号を受信する、請求項1または請求項2に記載の防災型信号制御無線システム。
  4. 複数の前記親局アンテナのうち少なくともいずれか2つは、前記親局アンテナを取り付けるための取付柱を中心として30°以上離れて設けられている、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の防災型信号制御無線システム。
  5. 前記信号制御無線子局は、前記信号制御無線親局からの前記制御情報の受信に用いられる子局アンテナを複数含む、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の防災型信号制御無線システム。
  6. 前記信号制御無線子局は、複数の前記子局アンテナによりそれぞれ受信した無線信号に含まれる前記制御情報のうち、受信電力が所定条件を満たす前記無線信号に含まれる制御情報を選択し、選択した制御情報を対応の前記交通信号制御機へ送信し、前記交通信号制御機から前記応答信号を受信すると、複数の前記子局アンテナのうち、前記選択した制御情報に対応する子局アンテナを用いて、前記応答信号を前記信号制御無線親局へ送信する、請求項5に記載の防災型信号制御無線システム。
  7. 信号灯器の点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した前記制御情報を送信するための複数の信号制御無線子局と、
    複数の前記信号制御無線子局のうち、対応の前記信号制御無線子局から前記制御情報を受信し、受信した前記制御情報に基づいて前記信号灯器の点灯を制御するための複数の交通信号制御機とを備える防災型信号制御無線システムにおける信号制御無線親局であって、
    中央処理装置から前記制御情報を受信するための親局受信部と、
    前記制御情報の送信に用いられる複数の親局アンテナと、
    前記制御情報を、前記親局アンテナから前記信号制御無線子局へ送信するための親局送信部とを含み、
    前記信号制御無線子局ごとに、複数の前記親局アンテナのうち少なくともいずれか1つの親局アンテナが対応づけられ、
    前記親局送信部は、前記制御情報に含まれる識別情報に基づいて前記制御情報の送信先として特定された信号制御無線子局、に対応づけられた親局アンテナを用いて、前記信号制御無線子局へ前記制御情報を送信する、信号制御無線親局。
  8. 中央処理装置から信号灯器の点灯の制御に関する制御情報を受信し、受信した前記制御情報を送信するための信号制御無線親局と、
    前記制御情報を受信し、受信した前記制御情報に基づいて前記信号灯器の点灯を制御するための複数の交通信号制御機とを備える防災型信号制御無線システムにおける信号制御無線子局であって、
    前記信号制御無線親局から送信される前記制御情報を受信するための子局受信部と、
    前記制御情報の受信に用いられる複数の子局アンテナと、
    前記子局受信部により前記信号制御無線親局から受信された前記制御情報を、対応の前記交通信号制御機へ送信するための子局送信部とを含み、
    前記子局受信部は、前記交通信号制御機から、前記交通信号制御機が前記制御情報を正常に受信したか否かを示す応答信号を受信し、
    前記子局送信部は、前記子局受信部により受信された前記応答信号を前記信号制御無線親局へ送信する、信号制御無線子局。
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