JP2009303130A - 無線通信システム - Google Patents

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博之 出村
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Abstract

【課題】 簡易な構成で、単チャネルの無線機でも混信や通信衝突を起こさずに1対多の中長距離双方向通信を実現することができる無線通信システムを提供する。
【解決手段】 親機と複数の子機との間で1対多の無線通信を行う無線通信システムであって、子機が、予め設定された特定の網構築信号を受信した場合には自己のIDを付して送信元に応答を送信し、親機が、複数の子機に対して網構築信号を送信し、網構築信号に対する子機からの応答状況に基づいて、親機から複数の子機へ単チャネルを用いて通信する最適な経路を決定する網構築を行い、決定された経路毎に、各経路上にある子機のIDを親機に近い順に記憶しておき、データ送信の際には、宛先情報として、経路を特定する経路識別情報及び当該経路上の子機のIDを付して送信する無線通信システムとしている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、スペクトラム拡散方式を用いた無線通信システムに係り、特に単チャネルの無線機でも混信や通信衝突を起こさずに1対多(Point to Multipoint)の中長距離双方向通信を実現することができる無線通信システムに関する。
スペクトラム拡散方式を用いた時分割双方向通信の無線通信システムとしては、例えば車載用キーレスエントリーシステムがある。キーレスエントリーシステムでは、1対1の双方向通信を単チャネルで行い、且つ拡散符号を変更することにより複数の独立したシステムを構築することができるものである。
また、産業分野においては、遠隔監視等を行うために、中長距離や、ノイズが多い機器に設置した状態での中距離(数百メートル)での1対多の双方向無線通信システムに対する要望がある。
このような中長距離での1対多の双方向無線通信を行うには、例えば、メッシュ通信ネットワークにおいて、各無線機が複数のチャネルを送受信するようにして衝突を防ぐ構成や、常に各ノードが同期を保ち、時分割で衝突を防ぐ構成がある。
[先行技術文献]
尚、単チャネルを使用する無線機のネットワークに関する先行技術としては、特開平4−280136号公報(特許文献1)、特表平08−502151号公報(特許文献2)、特開平6−311078号公報(特許文献3)がある。
特許文献1には、周波数ホッピング方式を用いたポーリング方式の送受信装置において、主局からのホッピングパターン信号を同期捕捉し、同期保持回路が同期保持し、一定時間後に同期保持状態が続いていれば次の同期捕捉を省略して、直ちにポーリングを行うことが記載されている。
特許文献2には、移動電話システムにおけるランダム・アクセスにおいて、移動局が最も低い出力レベルでランダムアクセスを開始し、基地局がそのアクセス信号を検出するまで、送信出力レベルを上昇させ、一旦検出されると、メッセージの出力レベルは検出されたレベルに保持されるので、信号の干渉が回避されることが記載されている。
特許文献3には、移動無線通信装置において、制御回路に同期復旧制御機能を設け、通話中に同期はずれが検出された場合には、無線リンクを切断するまでの期間中に、同期復旧制御機能により同期確立指示信号をディジタル復調器に与え、同期の再確立動作を行なわせることが記載されている。
特開平4−280136号公報 特表平08−502151号公報 特開平6−311078号公報
しかしながら、従来の各無線機が複数のチャネルを送受信するようにして衝突を防ぐメッシュ通信ネットワークの場合、各無線機にPLL機能が必要となるため、回路構成が複雑になってしまうという問題点があった。
また、従来の各ノードが常に同期を保ち、時分割で衝突を防ぐメッシュ通信ネットワークの場合、時分割に限界があるため、ノードが多数になると時分割では対応できなくなってしまうという問題点があった。
本発明は上記実状に鑑みて為されたもので、簡易な構成で、単チャネルの無線機でも混信や通信衝突を起こさずに1対多の中長距離双方向通信を実現することができる無線通信システムを提供することを目的とする。
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、親機と複数の子機との間で1対多の無線通信を行う無線通信システムであって、親機が、自己のIDとシステム内の全ての子機のIDとを記憶しており、子機が、自己のIDと親機のIDとを記憶しており、子機が、予め設定された特定の網構築信号を受信した場合には自己のIDを付して送信元に応答を送信し、親機が、複数の子機に対して網構築信号を送信し、網構築信号に対する子機からの応答状況に基づいて、親機から複数の子機へ単チャネルを用いて通信する最適な経路を決定する網構築を行い、決定された経路毎に、各経路上にある子機のIDを親機に近い順に記憶しておき、データ送信の際には、宛先情報として、経路を特定する経路識別情報及び当該経路上の子機のIDを付して送信することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、親機から直接送信した網構築信号に対して応答があった子機のノード順位を第1ノードとして決定し、第1ノードの子機を介して送信した網構築信号に対して第1ノードの子機を介して応答があった別の子機のノード順位を第2ノードとし、当該第1ノードの子機と第2ノードの子信システムにおいて、親機は、網構築の際に、経路が決定されている第nノードの子機を介して送信した網構築信号に対して前記第nノードの子機を介して応答があった子機のノード順位を第n+1ノードとして決定し、当該第nノードの子機と第n+1ノードの子機とが同一経路上にあると決定して、前記第n+1ノードの子機のIDを前記経路の経路識別情報に対応して前記第nノードの子機の次に記憶することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、網構築信号の送信後、探索するノード順位に応じて設定された特定時間だけ子機からの応答を待ち受けることを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、その時点での末端ノードを介して網構築信号を送信し、応答する子機が1つもなく、ノード順位が未登録の子機があった場合に、前記未登録の子機のIDを付して当該子機の設置場所の変更を促すメッセージを出力することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、子機は、親機から送信された網構築信号を受信すると、自己のノード順位が第1ノードであることを記憶し、自己のIDを送信元とし自己のノード順位を含む応答を親機に送信すると共に、別の子機から当該子機のノード順位を含む応答を受信した場合に、自己のIDを送信元に付加して、親機に送信することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、子機は、別の子機から送信された網構築信号を受信すると、網構築信号から送信元の子機のIDとノード順位とを読み取り、送信元の子機のノード順位が第mノードであれば、自己のノード順位を第m+1ノードとし、送信元の子機のIDを自己の上位ノードとして記憶すると共に、自己のIDを送信元とし自己のノード順位を含む応答を送信元の子機に送信することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、子機は、受信した網構築信号の受信信号強度を測定し、受信したビット誤り率測定用データからビット誤り率を測定し、測定された受信信号強度とビット誤り率が予め記憶されている閾値よりも良好であった場合に応答を送信することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、子機は、複数の別の子機から網構築信号を受信した場合、ノード順位が最も高い子機を自己の上位ノードとし、ノード順位が等しい場合には、受信した網構築信号の受信信号強度とビット誤り率が最も良好な子機を自己の上位ノードとして記憶すると共に、前記上位ノードの子機に応答を送信することを特徴としている。
また、本発明は、上記無線通信システムにおいて、子機は、別の子機が親機又は自己以外の子機に応答した応答信号を傍受した場合に、前記別の子機が自己の近隣に位置していることを認識して近接局として記憶しておき、データ通信の際には、前記近接局と送信のタイミングが一致しないように制御することを特徴としている。
本発明によれば、親機と複数の子機との間で1対多の無線通信を行う無線通信システムであって、親機が、自己のIDとシステム内の全ての子機のIDとを記憶しており、子機が、自己のIDと親機のIDとを記憶しており、子機が、予め設定された特定の網構築信号を受信した場合には自己のIDを付して送信元に応答を送信し、親機が、複数の子機に対して網構築信号を送信し、網構築信号に対する子機からの応答状況に基づいて、親機から複数の子機へ単チャネルを用いて通信する最適な経路を決定する網構築を行い、決定された経路毎に、各経路上にある子機のIDを親機に近い順に記憶しておき、データ送信の際には、宛先情報として、経路を特定する経路識別情報及び当該経路上の子機のIDを付して送信することを特徴としており、簡易な構成で1対多の単チャネル双方向無線通信を実現することができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、親機から直接送信した網構築信号に対して応答があった子機のノード順位を第1ノードとして決定し、第1ノードの子機を介して送信した網構築信号に対して第1ノードの子機を介して応答があった別の子機のノード順位を第2ノードとし、当該第1ノードの子機と第2ノードの子機とが同一経路上にあると決定して、当該経路の経路識別情報に対応付けて前記第1ノードの子機のIDと前記第2ノードの子機のIDとをノード順位順に記憶することを特徴としており、親機の通信可能範囲に位置する子機を第1ノードに決定し、第1ノードから順次下位ノードの経路を構築していくことができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、経路が決定されている第nノードの子機を介して送信した網構築信号に対して前記第nノードの子機を介して応答があった子機のノード順位を第n+1ノードとして決定し、当該第nノードの子機と第n+1ノードの子機とが同一経路上にあると決定して、前記第n+1ノードの子機のIDを前記経路の経路識別情報に対応して前記第nノードの子機の次に記憶することを特徴としており、親機の通信可能範囲にいない子機は、上位ノードの子機の下位に属するよう経路を構築していくことができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、網構築信号の送信後、探索するノード順位に応じて設定された特定時間だけ子機からの応答を待ち受けることを特徴としており、網構築に要する時間を短縮することができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、親機は、網構築の際に、その時点での末端ノードを介して網構築信号を送信し、応答する子機が1つもなく、ノード順位が未登録の子機があった場合に、前記未登録の子機のIDを付して当該子機の設置場所の変更を促すメッセージを出力することを特徴としており、どの子機からも通信不能な場所に設置されている子機があれば、当該子機の設置場所を変更するよう促すことができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、子機は、親機から送信された網構築信号を受信すると、自己のノード順位が第1ノードであることを記憶し、自己のIDを送信元とし自己のノード順位を含む応答を親機に送信すると共に、別の子機から当該子機のノード順位を含む応答を受信した場合に、自己のIDを送信元に付加して、親機に送信することを特徴としており、親機に自己が第1ノードであることを報知できると共に、下位の子機のノード順位及び経路を報知することができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、子機は、別の子機から送信された網構築信号を受信すると、網構築信号から送信元の子機のIDとノード順位とを読み取り、送信元の子機のノード順位が第mノードであれば、自己のノード順位を第m+1ノードとし、送信元の子機のIDを自己の上位ノードとして記憶すると共に、自己のIDを送信元とし自己のノード順位を含む応答を送信元の子機に送信することを特徴としており、上位ノードの子機に自己のノード順位を報知することができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、子機は、受信した網構築信号の受信信号強度を測定し、受信したビット誤り率測定用データからビット誤り率を測定し、測定された受信信号強度とビット誤り率が予め記憶されている閾値よりも良好であった場合に応答を送信することを特徴としており、通信品質が良好でない経路は選択しないようにして、良好な経路を決定することができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、子機は、複数の別の子機から網構築信号を受信した場合、ノード順位が最も高い子機を自己の上位ノードとし、ノード順位が等しい場合には、受信した網構築信号の受信信号強度とビット誤り率が最も良好な子機を自己の上位ノードとして記憶すると共に、前記上位ノードの子機に応答を送信することを特徴としており、最も効率がよく、通信品質が最良な経路を決定することができる効果がある。
また、本発明によれば、上記無線通信システムにおいて、子機は、別の子機が親機又は自己以外の子機に応答した応答信号を傍受した場合に、前記別の子機が自己の近隣に位置していることを認識して近接局として記憶しておき、データ通信の際には、前記近接局と送信のタイミングが一致しないように制御することを特徴としており、近接局との通信衝突を防ぐことができる効果がある。
[発明の概要]
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
本発明の実施の形態に係る無線通信システムは、単チャネルで、親機から複数の子機への1対多の中長距離通信を行うシステムであって、親機から全ての子機に通信するために、最適な経路を定義する網構築として、まず親機と直接通信可能な第1ノードの子機を決定し、次に、第1ノードの子機を介して通信状態が最適となるよう、第2ノードの子機を決定し、以下順次上位ノードの子機を介して下位ノードの子機を決定していき、最適な経路が決定されると、当該経路に従って親機から順次上位ノードの子機を介して通信を行うものであり、簡易な構成で、単チャネルの無線機でも混信や通信衝突を起こさずに1対多の中長距離双方向通信を実現できるものである。
また、本システムは、子機が移動機ではなく、固定的に設置されるものを想定しており、一旦親機及び各子機を設置して最適経路を登録すれば、その後は常に最適な経路で通信を行うことができ、また、環境や経時変化によって設置状況が変更になった場合は再度網構築を行うことにより、最適な経路を更新して登録することができるものである。
[主局の構成:図1]
本発明の実施の形態に係る無線通信システムは、1つの主局と、複数の従局とから構成されており、主局と従局との間で1対多の通信が行われるものである。主局及び従局は移動型ではなく固定設置されている。
図1は、本発明の実施の形態に係る無線通信システム(本システム)の主局の概略構成ブロック図である。
本システムの主局は、無線通信機能を備えた親機1と、網構築及び構築された経路に基づいて通信を行うための制御を行う外部制御機2とから構成されている。
そして、親機1は、無線通信を行う無線部11と、無線通信に伴う信号処理を行う制御部12と、自己のID及びシステム内の全ての子機のID等を記憶するメモリ部13とを備えている。
外部制御機2は、網構築の制御を行う制御部21と、全ての子機のIDや、網構築によって決定された経路等を記憶する記憶部22とを備えている。外部制御機2における制御については後で詳細に説明する。尚、図示は省略するが、外部制御機は、通常、メッセージを表示する表示部や、オペレータが指示やパラメータを入力するキー入力部を備えている。
親機1の制御部11及び外部制御機2の制御部21はCPU等で構成され、メモリ部13,22はメモリやハードディスク等で構成され、メモリ部13,22に記憶されているプログラムを制御部11,21が起動することにより処理が行われ、各種機能が実現される。
尚、外部制御機2を親機1と一体に構成してもよい。請求項に記載した「親機」は親機1と外部制御機2とを合わせたものに相当している。
[従局の構成:図2]
図2は、本システムの従局の概略構成ブロック図である。
従局は、無線通信機能を備えた子機3と、子機3によって制御される被制御装置4とから構成されている。
被制御装置4は、例えば、子局3を介して親機に集中管理される装置であり、ライト等が考えられる。
子機3は、無線通信を行う無線部31と、無線通信に伴う信号処理や、親機からの指示で被制御装置の監視や制御を行う制御部32と、自己のIDと親機のID及び網構築の際に取得した近隣の子局のID等を記憶するメモリ部33とを備えている。
そして、親機と同様に、子機3の制御部31はCPU等で構成され、メモリ部33はメモリやハードディスク等で構成され、メモリ部33に記憶されているプログラムを制御部31が起動することにより処理が行われ、子機における機能が実現される。
[網構築信号のデータ構成:図3]
本システムでは、親機から通信を行う際に最適な通信状態で最も効率的に単方向通信が行えるよう、親機に近い子機から順次遠くの子機に通信する経路を定義する網構築を行う。経路は1つに限らず、複数あってもよい。通信経路は、各子機について親機からのノード順位と、各子機同士の接続関係を決定することにより定義される。
網構築に際しては、網構築の処理を行うための専用の信号として、網構築信号を用いる。図3は、親機から送信される網構築信号のデータ構成例を示す模式説明図である。
図3に示すように、親機から送信される網構築信号は、網構築用の信号であることを示す「網構築用認識フラグ」と、「送信元ID」と、「通信先ID」と、「BER(Bit Error Rate;ビット誤り率)測定用データ」とから構成されている。網構築信号は、主局の外部制御機2で生成され、親機1から送信される。
「網構築用認識フラグ」は、通常のデータ通信ではなく網構築専用の信号であることを示すフラグであり、子機3は、受信信号に網構築用認識フラグが含まれていると、網構築を行うための処理を行う。
「送信元ID」は、自己のIDであるが、下位ノードの子機からの応答を受信して、更に上位ノードに応答する場合には、下位ノードの子機のIDも付加する。
「通信先ID」は、通信先のIDであり、第2ノード以下に送信する場合には、経由する経路上の上位ノードの子機のIDも付加する。
「BER測定用データ」は、網構築にあたり、最適な経路を定義するために、各子機が受信信号の当該データからBERを測定し、通信品質を確認する際に用いる測定用のデータである。
また、子機3から送信される網構築信号の構成は、図3に示した親機1からの網構築信号に含まれる「網構築用認識フラグ」と、「送信元ID」と、「通信先ID」と、「BER(Bit Error Rate)測定用データ」に加えて、更に「自己のノード順位」が含まれる。
網構築時の親機及び子機の処理については後で詳細に説明する。
[ノード順位テーブル:図11]
本システムにおける網構築の具体例について説明する前に、親機が網構築によって決定する子機のノード順位について図11を用いて説明する。図11は、親機の外部制御機に記憶されているノード順位テーブルの模式説明図である。
上述したように、親機の外部制御機は自己のIDと、全ての子機のIDとを記憶しており、各子機は、親機のIDと自己のIDとを記憶している。そして、親機は、網構築信号を送信し、子機からの応答に応じて各子機のノード順位を決定し、各子機のIDに対応付けてノード順位テーブルに記憶していく。また、子機は網構築によって自己の上位に位置する上位ノードの子機のIDや、近隣の子機のIDを記憶する。
図11に示すように、親機の外部制御機が備えるノード順位テーブルには、予めシステム内の全ての子機のID(ここでは子機1〜子機9)が記憶されており、網構築によってノード順位が決定された子機は、IDに対応してノード順位が記憶されるものである。
[網構築の例]
次に、本システムにおける網構築の例について図4〜図10を用いて説明する。
[通信品質]
本システムの子機には、予め通信可能と判断する通信品質の閾値が記憶されている。本システムでは、RSSI(Received Signal Strength Indicator;受信信号強度)とBERの閾値がそれぞれ記憶されており、受信した網構築信号から検出したRSSIが閾値以上であり、且つ測定したBERが閾値以下であった場合に、通信品質が良好であると判断する。そして、設定されるRSSIの閾値及びBERの閾値を調整することにより、通信可能範囲を調整することができるものである。例えば、RSSIの閾値を大きくし、BERの閾値を小さくすれば、通信品質の条件が厳しくなって通信可能範囲が狭くなる。
また、親機及び子機にはBERを測定するためのBER測定用データが予め記憶されており、必要な時に網構築信号に付加する。
[応答時間]
また、親機の外部制御機及び子機には、網構築信号を送信した後に応答を待ち受ける一定時間が予め設定されている(タイムアウト時間)。例えば通信先が1つの場合のタイムアウト時間n秒とすると、下位ノードと通信する場合や、通信先が複数の場合にはn秒よりも長くなるよう随時変更可能とする。
また、親機及び子機の無線部は送信時以外は間欠受信状態で消費電力の低減を図るようにしている。
[第1ノード決定のための処理:図4,5]
主局におけるノード決定の処理は外部制御機によって行われるが、説明を簡単にするために以下親機と外部制御機とを合わせたものを「親機」と称するものとする。
まず、親機と直接通信を行う第1ノードとなる子機を決定する際の手順について図4,5を用いて説明する。図4,5は、第1ノードとなる子機を決定する際の網構築信号の送信を示す模式説明図である。尚、子機8及び子機9については図示を省略している。
親機は、どの子機が第1ノードになるかわからないので、全ての子機に対して網構築信号を送信する。
図4の例では、親機が、子機1宛に網構築信号を送信している。
親機から子機1宛の網構築信号に含まれるものは、(1)網構築用認識フラグと、(2)送信元ID(ここでは親機のID)と、(3)通信先ID(ここでは子機1のID)と、(4)BER測定用データである。親機は、第1ノードを決定する場合のみBER測定用データを送信する。そして、親機は、網構築信号送信後、予め設定された一定時間だけ受信状態となって、通信先の子機1からの応答を待ち受ける。
このとき、親機の通信可能範囲にある子機2及び子機3も、子機1宛の網構築信号を受信するが、通信先IDが自己のIDと一致しないために自己宛ではないと判断し、当該網構築信号に対して応答することはなく、衝突は発生しない。
そして、図5に示すように、子機1が親機の通信可能範囲にある場合、子機1は親機が送信した網構築信号を受信し、自己のIDと通信先のIDとが一致していることから、自己宛であると判断する。
子機1は、受信した網構築信号の受信強度(RSSI)を算出し、更にBER測定用データについてBERを測定し、算出されたRSSIが予め記憶されているRSSIの閾値よりも大きく、且つBERの測定値が予め記憶されているBERの閾値よりも小さい場合に、受信状態が良好であると判断し、更に、受信した網構築信号の送信元が親機であることから、自分が第1ノードになることを認識し、内部に記憶する。
そして、子機1は、応答用の網構築信号を受信信号の送信元である親機に送信する。
子機1からの応答の網構築信号には、(1)網構築用認識フラグ、(2)送信元ID(子機1のID)、(3)通信先ID(親機のID)、更に(4)自分のノード順位(第1ノード)、(5)BER測定用データが含まれる。
ここで送信されるBER測定データは、子機1から親機への応答信号を傍受した別の子機が、自己と子機1との通信品質の確認を行うために付されるものである。
そして、親機は、図4の網構築信号の送信後一定時間内に図5の子機1からの応答を受信して、子機1が第1ノードになることを決定し、図11のノード順位テーブルに登録する。
次に、図4に示すように、親機は、通信先を子機2に変えて、同様に網構築信号を送信する。親機は以下同様にして、全ての子機に網構築信号を送信し、第1ノードを決定する。図4の例では、子機1,子機2,子機3が第1ノードとなり、それ以外の子機については網構築信号に対する応答を時間内に受信できずタイムアウトとなり、第2ノード以下を決定する処理に回す。
ところで、図5において、子機4及び子機5は、子機1の通信可能範囲内にあり、子機1が親機に対して応答した網構築信号を傍受している。
子機4及び子機5は、受信した網構築信号のRSSI及びBERから通信品質を判定し、子機1が自分の通信可能範囲にあり、且つ子機1のノードデータ順位が第1ノードであることから、子機4及び子機5はそれぞれ、自分が第2ノードになれることを認識する。
ここで、子機4及び子機5は、子機1について、自分の上位ノードになる可能性がある子機であると認識して、「上位ノード候補」として子機1のIDと、受信信号から得られるRSSI及びBERとを対応付けて記憶しておく。上位ノード候補は、自分の上位ノードとして最適な子局を登録するものであり、複数の上位ノードの子局からの送信信号を受信した場合には、それらのノード順位が同一であれば、通信品質が最も良好な子局を自己の上位ノードとして登録する。これにより、最適な経路が選択されるものである。
更に、後で説明するが、子機は、ノード順位が自己と同等又は下位であって上位ノード候補でない子機からの送信を傍受した場合、送信元の子機が近隣にいることを認識し、「近接局」としてそのIDとRSSI及びBERを記憶しておく。「近接局」に登録された子機がある場合、近くに別の子機が存在することを示すものであるから、網構築後にデータ通信を行う際に、近接局の送信と衝突しないように送信のタイミングを調整することが必要となる。この処理については後で説明する。
[第2ノード決定のための処理:図6〜図9]
次に、第2ノード決定のための処理について図6〜図9を用いて説明する。図6〜図9は、第2ノード決定のための網構築信号を示す模式説明図である。
親機は、図11のノード順位テーブルを参照して、第1ノードにならなかった子機に対して、第1ノードを介して接続を試み、第2ノード以下を決定する。図5までの段階で、子機1〜子機3は第1ノードであることが判明しているので、まず子機1を介して、ノード順位が未定の子機4〜子機9宛に網構築信号を送信する。
まず、図6に示すように、親機が、第1ノードの子機1を介して子機4に網構築信号を送信する。
親機から子機4宛の網構築信号には、(1)網構築用認識フラグ、(2)送信元ID(親機)、(3)通信先ID(子機1+子機4)が含まれる。第1ノードを決定する処理ではないので、BER測定用データは含まれない。このとき、親機の通信可能範囲にある子機2及び子機3もこの網構築信号を受信するが、通信先IDが自己のIDではないので、何もしない。
次に、図7に示すように、網構築信号を受信した子機1は、通信先IDに自己のIDが含まれるので、網構築信号を送信する処理を行う。
具体的には、通信先IDから自己のIDを除去して、子機4に網構築信号を送信する。すなわち、子機1から子機4への網構築信号には、(1)網構築用認識フラグ、(2)送信元ID(子機1)、(3)通信先ID(子機4)、更に(4)自分のノード順位(第1ノード)が含まれる。
ここで、子機1の通信可能範囲にある親機及び子機5は、子機1から子機4への網構築信号を傍受するが、親機及び子機5は、通信先IDが自己のIDと一致しないために何もしない。
そして、図8に示すように、子機4は、既に第1ノード決定時に自分が子機1の通信可能範囲にいて、第2ノードになれることを認識しているが、子機1からの網構築信号を受信してそのことを確認し、子機1に応答用の網構築信号を送信する。
子機4からの応答の網構築信号には、(1)網構築用認識フラグ、(2)送信元ID(子機4)、(3)通信先ID(子機1)、(4)自分のノード順位(第2ノード)、(5)BER測定用データが含まれる。
ここで、子機5は、子機4が子機1に送信した網構築信号を傍受するが、既に「上位ノード候補」として記憶されている子機1が第1ノードであるのに対して、子機4は第2ノードであるため、子機4を上位ノード候補とすることはない。
しかし、子機5は、受信信号からRSSI及びBERを測定し、良好であれば、通信可能範囲にいる他局であると認識し、子機4を近接局としてそのIDとRSSI及びBERを記憶しておく。
そして、図9に示すように、子機1は、子機4からの応答を受信して、送信元に自己のIDを追加して親機に送信する。つまり、子機1からの応答は、(1)網構築用認識フラグ、(2)送信元ID(子機1+子機4)、(3)通信先ID(親機)、(4)自分のノード順位(第1ノード)となる。
親機では、子機1を介して子機4との通信を試みる際には、第2ノードの探索となるためタイムアウト時間を2n秒とし、2n秒の間受信動作を行う。2n秒の間に子機1を介して子機4からの応答を受信すると、親機は、子機1→子機4の経路を確定して記憶する。また、図11のノード順位テーブルに、子機4が第2ノードであることを登録する。
次に、親機は、子機1を介してノード順位が未定の子機5に網構築信号を送信し、図6〜図8と同様の手順で子機1→子機5の経路を決定し、ノード順位テーブルに子機5が第2ノードであることを登録する。
尚、子機5から子機1への応答の際に、子機4はこれを傍受して、子機5のIDを取得し、RSSI、BERを測定して、子機5を近接局として記憶しておく。
そして、親機は、子機1を介して子機6〜子機9に網構築信号を送信し、網構築を試みるが、子機6〜9は子機1の通信可能範囲にいないために、応答が受信できずタイムアウトとなり、子機6〜9は子機1の下位ノードにはならず、ノード順位は未登録のままとなる。
次に、親機は、別の第1ノードの子機2を介してノード順位が未登録の子機の経路を探索する。
すなわち、親機は、子機2を介して子機6〜9に網構築信号を送信し、子機6が子機2の下位ノードとなることを認識して、子機2→子機6の経路を決定し、子機6のノード順位を第2ノードとして登録する。
以下同様にして、親機は子機3を介して子機7〜9に網構築信号を送信し、子機7が子機3の下位ノードとなることを認識して、子機3→子機7の経路を決定し、子機7のノード順位を第2ノードとして登録する。
[第3ノード決定のための処理:図10]
次に、第3ノード決定のための処理について図10を用いて説明する。図10は、第3ノード決定の模式説明図である。
親機は、第2ノードまでに登録されなかった子機8,9について第3ノードとしての登録を試みる。
図10に示すように、親機は、第1ノード+第2ノードを介して子機8,9に網構築信号を送信する。子機1を介して探索する場合、通信先は、(子機1+子機4+子機8)と(子機1+子機5+子機8)の2通りがある。
子機1は、親機からの網構築信号を受信すると、通信先IDを(子機4+子機8)として網構築信号を送信する。そして、衝突を避けるために、予め設定されている一定時間が経過してから通信先ID(子機5+子機8)の網構築信号を送信する。
図10の例では、子機8は、子機4からも子機5からも受信可能な位置にあり、最初に子機4からの網構築信号を受信すると、「上位ノード候補」として、送信元の子機4のIDとノード順位、RSSI及びBERを記憶する。
そして、子機8は更に予め設定された時間、別の上位ノード候補からの網構築信号を待ち受ける。図10の例では、子機8は、当該時間内に子機5からの網構築信号を受信することになる。そして、子機8は、当該網構築信号の送信元である子機5のIDとノード順位、RSSI及びBERを記憶する。
そして、子機8は、既に上位ノード候補に記憶されている子機4と、後から記憶した子機5とを比較し、まずノード順位が高いほうを上位ノードとするが、同順位の場合、通信品質が良好な方を選択する。ここでは、子機4よりも子機5の方が通信品質が高いため、子機5を上位ノードとして選択して、子機5に応答の網構築信号を送信する。
子機4では、子機8からの応答が得られず、タイムアウトになる。
そして、子機1は、子機5を介して子機8からの応答を受信するので、送信元として(子機1+子機5+子機8)を含む網構築信号を親機に送信する。親機では、当該網構築信号を受信して、子機1→子機5→子機8の経路を決定し、子機8のノード順位を第3ノードとしてノード順位テーブルに記憶する。
更に親機は、同様にして子機9が子機4の下位ノードとなることを決定し、子機1→子機4→子機9の経路と子機9が第3ノードであることを記憶する。
このようにして全ての子機のノード順位及び経路が決定されるものである。
尚、どの子機の通信可能範囲からも外れてしまう位置にある子機については、どの末端ノードから網構築信号を送信してもタイムアウトとなってしまい、ノード順位が登録されないことになる。その場合、当該子機の設置場所が適切ではないということであるから、親機の外部制御機は、表示部に「子機xxは設置場所が不適切です」といったメッセージを出力して移設を促す。
[経路テーブル:図12]
上述したように親機は、全ての子機が含まれるよう経路を決定していく。そして、経路が確定する毎に、経路テーブルに記憶する。図12は、経路テーブルの模式説明図である。
図12に示すように、経路テーブルは、経路の名称(経路識別データ)と、各経路に含まれる子機のIDをノード順位と共に記憶している。ここでは、経路1は子機1→子機4→子機9、経路2は子機1→子機5→子機8、経路3は子機2→子機6、経路4は子機3→子機7が登録されている。尚、図では子機nのIDを「IDn」と記載している。
[親機の外部制御機におけるノード決定時の処理:図13,14]
次に親機の外部制御機におけるノード決定の処理について図13及び図14を用いて説明する。図13及び図14は、親機の外部制御機におけるノード順位決定の処理を示すフローチャート図である。尚、説明を簡単にするために、親機の外部制御機を「親機」と称する。
図13に示すように、親機は、まず、ノード要求順位を1に設定し(100)第1ノードから探索する。そして、iに1を設定し(102)、子機i(ここでは子機1)に網構築信号を送信する(104)。
親機は、子機iからの応答を待ち受け(106)、応答がなければ(Noの場合)、タイムアップしたかどうかを判断し(108)、タイムアップしていなければ(Noの場合)処理106に戻って応答を待ち受ける。
また、処理106で応答があれば(Yesの場合)、親機は、子機iのノード順位を「1(第1ノード)」として登録する(110)。
そして、処理108でタイムアップした場合(Yesの場合)と処理110で第1ノードの登録を行った場合、親機は、全ての子機についてチェックしたかどうかを判断し(112)、全ての子機についてチェックしていない場合(Noの場合)には、iにi+1を設定し(114)、処理104に戻って次の子機について同様の処理を行う。
処理112で全ての子機についてチェックした場合(Yesの場合)には、親機は、全ての子機のノード順位が登録されたかどうかを判断し(120)、登録された場合(Yesの場合)には処理を終了する。
また、処理112で全ての子機のノード順位が登録されていない場合(Noの場合)には、第2ノード以下を決定する処理に移行する(A)。
図14に示すように、図13の(A)に続き、親機はまずNに1を設定し(200)、ノード要求順位をN+1とする(202)。ここでは、まず、ノード要求順位は2となる。そして親機は、ノード順位Nの子機を介してノード順位が未登録の子機に網構築信号を送信する(204)。例えば第1ノードの子機1を介して未登録の子機4に網構築信号を送信する。
そして、親機はノード順位Nの子機を介して応答があるかどうかを判断し(206)、応答がなければ(Noの場合)、タイムアップしたかどうかを判断し(208)、タイムアップしていなければ(Noの場合)処理206に戻って応答を待ち受ける。
処理206で応答があれば(Yesの場合)、親機は、当該下位の子機のノード順位に「N+1」を登録する(210)。上の例では、第1ノードの子機1を介して子機4から応答があれば、子機4を第2ノードに登録する。
それと共に、確定した経路を登録する(212)。上の例では、子機1→子機4の経路を登録する。
そして、処理208でタイムアップした場合(Yesの場合)と処理212で経路の登録を行った場合、親機は、まだ未登録の子機があれば(例えば子機5〜)同一の第Nノードの子機(ここでは子機1)を介して処理204〜212を繰り返す(図示省略)。
そして、当該第Nノードの子機(ここでは子機1)を介して全ての未登録の子機について探索が終わった場合には、親機は、全ての第Nノードの子機(子機1,子機2,子機3)についてチェックしたかどうかを判断し(212)、全ての第Nノードの子機についてチェックしていない(Noの場合)場合には、処理204に戻って別の第Nノードの子機(例えば子機2)を介して未登録の子機との通信を試みる。
処理214において、全ての第Nノードの子機についてチェックした場合(Yesの場合)には、親機は、全ての子機のノード順位が登録されたかどうかを判断し(216)、登録された場合(Yesの場合)には処理を終わる。
また、処理216でまだ全ての子機のノード順位が登録されていない(Noの場合)場合には、親機は、ノード順位N+1の子機が少なくとも1つ登録されたかどうかを判断し(218)、1つも登録されていない場合(Noの場合)には、現時点の末端ノードから通信可能な子機は残っていないと判断して、未登録の子機のIDを付して設置場所変更のメッセージを出力し(220)、処理を終わる。
処理218でノード順位N+1の子機が1つでも登録されていれば(Yesの場合)、親機は、NにN+1を設定し(222)、処理202に移行して、更に下位のノード順位の子機を探索する。
このようにして親機の処理が行われるものである。
[子機におけるノード決定時の処理:図15,16,17]
次に、子機におけるノード決定の処理について図15,16,17を用いて説明する。図15,16,17は、子機におけるノード順位決定の処理を示すフローチャート図である。特に、図15では、第1ノードを確定する処理を示している。
図15に示すように、子機は、間欠受信の受信待ち受け状態において、網構築信号を受信すると(300)、送信元が親機であるかどうかを判断し(302)、親機でなければ(Noの場合)、図16の(C)に移行する。
また、処理302において通信元が親機であれば(Yesの場合)、子機は、更に通信先IDが1つで自己のIDと一致しているかを判断し(304)、通信先IDが1つではない、又は通信先が1つでも自己と一致していない場合(Noの場合)には、図17の(D)に移行する。
処理304で通信先のIDが1つで自己のIDと一致している場合(Yesの場合)、子機は、受信信号から受信信号強度(RSSI)とBERを測定し(306)、それぞれ予め設定されている閾値と比較して、RSSI、BER共に閾値よりも良好かどうか、すなわち通信品質が良好かどうかを判断する(308)。
処理308で、通信品質が良好でなければ(Noの場合)、子機は、処理300に戻って網構築信号を待ち受ける。
処理308で通信品質が良好であれば(Yesの場合)、子機は、自己のノード順位として「1(第1ノード)」を内部に記憶し、親機に自ノード順位が1であることを示す網構築信号を送信し(312)、待ち受け状態に戻る。
次に、図15の(C)以降の処理について図16を用いて説明する。(C)以降の処理は、当該子機の上位ノードを決定し、自己のノード順位及び親機からの経路を確定する処理である。
図16に示すように、子機は、図15の処理302で送信元が親機ではなかった場合、上位ノード候補が記憶されているかどうかを判断し(400)、上位ノード候補が記憶されていない場合(Noの場合)、子機は、当該網構築信号の送信元を上位ノード候補として、送信元IDと、ノード順位と、RSSI及びBERを記憶する(410)。
また、処理400において、上位ノード候補が記憶されている場合(Yesの場合)、子機は、受信した網構築信号の送信元のノード順位と、記憶されている上位ノード候補のノード順位とを比較する(402)。
そして、受信した網構築信号の送信元のノード順位のほうが上位であれば、子機は、処理410に移行して、受信した網構築信号の送信元を上位ノード候補として登録する。
また、処理402で送信元のノード順位のほうが下位であれば、子機は、受信待ち受け状態に移行する。
更に、処理402で送信元のノード順位と、記憶されている上位ノード候補のノード順位とが同じであった場合、子機は、受信信号のRSSIが記憶されているRSSIよりも大きいかどうかを判断し(404)、記憶されているRSSI以下であった場合(Noの場合)には、受信待ち受け状態に移行する。
処理404で、受信信号のRSSIが、記憶されているRSSIよりも大きかった場合(Yesの場合)、子機は、更にBERを比較して(406)、受信信号のBERが記憶されているBER以上であった場合には待ち受け状態に移行する。
処理406で、受信信号のBERが記憶されているBERよりも低かった場合(Yesの場合)、子機は、RSSIとBERの値が閾値と比較して良好かどうかを判断し(408)、良好でなければ受信待ち受け状態に移行する。
また、処理408で通信品質が良好であった場合には(Yesの場合)、子機は、処理410に移行して、送信元を上位ノード候補として記憶する(410)。RSSIとBERの両方をチェックするのは、受信信号強度が十分であってもノイズが多い経路を排除するためである。
そして、子機は、自己のノード順位を、上位ノード候補の順位+1として記憶する(412)。
更に子機は、一定時間内に別の上位ノードから網構築信号を受信するかどうかを監視し(414)、受信した場合には(Yesの場合)、子機は処理402に移行して、同様にして上位ノードを選択する。
処理414で一定時間内に別の上位ノードから網構築信号を受信しなかった場合(Noの場合)、子機は、現在記憶されている上位ノード候補を自己の上位ノードと確定して、自己のノード順位を上位ノード順位+1として記憶し、当該上位ノードに自己のノード順位が上位ノード順位+1であることを報知する網構築信号を送信し(416)、受信待ち受け状態に移行する。
次に、図15の(D)以降の処理について図17を用いて説明する。(D)以降の処理は、当該子機よりも更に下位の子機を探索する場合の処理である。
図17に示すように、子機は、受信した網構築信号の通信先IDが複数で、最上位が自己のIDと一致しているかどうかを判断し(500)、通信先IDが複数ではない場合又は最上位が自己のIDではない場合には(Noの場合)、受信待ち受け状態に移行する。
また、処理500において、受信した網構築信号の通信先IDが複数で、最上位が自己のIDと一致している場合(Yesの場合)には、親機が当該子機を介して下位の子機を探索するための網構築信号であるから、子機は、通信先IDから自己のIDを削除して網構築信号を送信する(502)。
そして、子機は、下位の子機からの応答を待ち受け(504)、応答がない場合(Noの場合)、タイムアウトしたかどうかを判断し(510)、タイムアウトした場合には(Yesの場合)受信待ち受け状態に戻る。また、タイムアウトしていなければ(Noの場合)、処理504に戻って応答を待ち受ける。
また、処理504で下位の子機から応答を受信した場合(Yesの場合)、子機は、通信先IDが自己のIDと一致しているかどうかを判断し(506)、一致していなければ(Noの場合)、処理504に戻って応答を待ち受ける。
処理506で通信先IDが自己のIDと一致した場合には(Yesの場合)、子機は、応答として受信した網構築信号の送信元IDに自己のIDを付加して上位ノードへ網構築信号を送信する(508)。
このようにして、子機におけるノード決定の処理が行われるものである。
[網構築後の通信]
次に、網構築により通信経路が定義された後の実際の通信について説明する。
[データ送信信号:図18]
データ通信時のデータ送信信号の構成について図18を用いて説明する。図18は、データ通信時のデータ送信信号の構成を示す模式説明図である。
本システムの親機は、データ通信時には、送信すべきデータの他に、宛先情報として、網構築で決定された経路毎に通信先の子機を指定する情報を付したデータ送信信号を送信する。宛先情報は、経路を識別する経路識別データと、個々の子機を指定する通信先IDとから成る。複数の経路の子機に送信する場合には、経路識別データと通信先IDとから成る情報を複数含むようにする。
送信データの具体的な構成は、図18に示すように、送信元IDと、経路識別データと、それに対応する通信先IDとを備え、ここでは、経路1に対応する通信先IDとして子機1,子機4,子機9が書き込まれている。尚、図では子機nに対応するIDを、「IDn」と記載している。更に、経路2に対応する通信先として子機1,子機5,子機8が書き込まれている。このように複数の経路の子機に送信する場合には、経路毎に通信先を指定した情報を複数備える。そして、宛先情報の後に送信すべきデータを付加して送信するようになっている。
[通信例:図19〜図28]
具体的な通信例について図19〜図28を用いて説明する。図19〜図28は、具体的な通信例を示す模式説明図である。
ここでは、図10に示したシステムにおいて、親機から子機8,9にデータ通信を行う場合について説明する。
図19に示すように、まず、親機は、図12に示した経路テーブルに基づいて、子機8及び子機9が含まれる経路識別データと、それぞれの経路の途中にある子機のIDを取得し、宛先情報として送信データに組み込む。ここでは、経路1に対応して、子機1+子機4+子機9を指定し、経路2に対応して、子機1+子機5+子機8を指定する。
従って、親機から送信される送信信号には、(1)送信元ID(ここでは親機)(2)経路識別データと通信先IDの組合せ(3)送信データが含まれる。図19の例では、経路1に対応した通信先として、子機1+子機4+子機9を指定し、経路2に対応する通信先として、子機1+子機5+子機8が指定されている。それらの宛先情報に加えて送信すべきデータを付している。
そして、親機が、図19に示した送信信号を送信すると、通信先IDが自己のIDと一致する子機1がそれを受けて処理を行う。
図20に示すように、子機1は、受信した信号の通信先IDを読み取って、自己の下位ノードである子機4及び子機5にデータを送信するための信号を送信する。その際に、子機1は、受信した送信信号の通信先から自己のIDを削除して送信する。
具体的には、子機1は、(1)送信元ID(子機1)(2)経路1に対応する通信先として子機4+子機9、経路2に対応する通信先として子機5+子機8(3)送信すべきデータを含む信号を送信する。子機1からの送信信号は、子機4と子機5が受信して、更に下位ノードに送信する処理を行う。
ここで、子機4と子機5は、受信信号の通信先IDから判断して、自分の他に同時に下位ノードへ送信する可能性がある子機があることがわかる。ところで、子機4には、網構築時に、近接局のデータとして、近隣に子機5が存在することを認識して記憶しており、同様に、子機5は、近隣に子機4が存在することを記憶している。そこで、お互いに送信のタイミングをずらさなければならないことがわかる。
本システムの特徴として、近接局が存在する場合、衝突を避けるためにID(子機番号)の若い順に優先的に送信を行い、IDが大きい子機は、上位ノードから受信した受信データを保持しておき、送信可能な状態になるまで送信動作を行わずに待機する。
図20の例では子機4が優先となり、子機5は受信データを保持して送信可能状態になるのを待ち受ける。
図21に示すように、子機4は、子機1からの受信信号に基づいて、通信先IDから自己のIDを削除して送信する。具体的には、子機4からの送信信号は、(1)送信元ID(子機4)(2)経路1に対応する通信先として子機9、経路2に対応する通信先として子機5+子機8(3)送信すべきデータを含む信号を送信する。子機は、受信信号中に複数の経路が含まれている場合、自分が含まれない経路についての通信先IDは変更せず、そのまま送信する。
この送信信号は子機9だけでなく、近隣に位置する子機5にも受信されるが、子機5は、送信元の子機4が自己の上位ノードではないため、処理は行わない。
そして、図22に示すように、子機9は、子機4からの信号を受信して、親機からの送信データを取得し、子機4に応答を行う。子機9からの応答信号は、(1)送信元ID(子機9)(2)経路1に対応する通信先として子機4、経路2に対応する通信先として子機5+子機8(3)応答データを含む信号である。
次に、図23に示すように、子機9からの応答信号を子機4が受信し、子機4は上位ノードへ応答する処理を行う。尚、子機5も子機9からの応答信号を受信するが、送信元の子機9が自己の上位ノードではないので処理は行わない。
子機4は、子機9からの応答信号の送信元IDに自己のIDを付して、自己の上位ノードである子機1に応答信号を送信する。子機4からの応答信号は、(1)送信元ID(子機4+子機9)(2)経路1に対応する通信先として子機1、経路2に対応する通信先として子機5+子機8(3)応答データを含む信号である。
次に、図24に示すように、子機4からの応答信号を子機1が受信して、子機1は親機に応答する処理を行う。尚、子機5も子機4からの応答信号を受信するが、送信元の子機4が自己の上位ノードではないので処理は行わない。
子機1は、子機4からの応答信号の送信元IDに更に自己のIDを付して、自己の上位ノードである親機に応答信号を送信する。子機1からの応答信号は、(1)送信元ID(子機1+子機4+子機9)(2)経路1に対応する通信先として親機、経路2に対応する通信先として子機5+子機8(3)応答データを含む信号である。
親機は、この応答信号を受信すると、送信元IDの情報から、経路1の子機9への通信が完了したことを認識する。
このとき、子機1からの送信信号は、親機だけでなく子機5にも受信される。子機5は、送信元が自己の上位ノードであり(子機1のこと)、既に子機1から受信して保持している図20に示した信号と比較して、経路1の通信先IDが異なっていることを確認すると、経路1の通信が完了したと判断し、保持していたデータを下位ノードに送信する処理を開始する。ここでは、図20の送信信号における経路1の通信先IDは、子機4+子機9であったのに対し、図24の送信信号における経路1の通信先IDは、親機であり、通信先が異なっていることがわかる。
そして、図25に示すように、子機5は、図20で受信した信号の通信先IDから自己のIDを削除して、子機8に送信する。子機5からの送信信号は、(1)送信元ID(子機5)(2)経路1に対応する通信先として親機、経路2に対応する通信先として子機8(3)送信すべきデータを含む信号である。
次に、図26に示すように、子機5からの信号を受信した子機8が応答を行う。子機8からの応答信号は、(1)送信元ID(子機8)(2)経路1に対応する通信先として親機、経路2に対応する通信先として子機5(3)応答データを含む信号である。
そして、図27に示すように、子機5は、子機8からの応答信号を受信して、送信元IDに自己のIDを付して、更に上位ノードに応答を行う。子機5からの応答信号は、(1)送信元ID(子機5+子機8)(2)経路1に対応する通信先として親機、経路2に対応する通信先として子機1(3)応答データを含む信号である。
そして、図28に示すように、子機5からの応答信号を受信した子機1は、送信元IDに自己のIDを付して、親機へ応答信号を送信する。子機1からの応答信号は、(1)送信元ID(子機1+子機5+子機8)(2)経路1に対応する通信先として親機、経路2に対応する通信先として親機(3)応答データを含む信号である。
親機は、子機1からの応答信号を受信して、送信元IDの情報から、経路2の子機8への通信が完了したことを認識する。このようにして、子機8及び子機9への通信が行われるものである。尚、この通信によって、子機8及び子機9への経路上にある子機1,4,5にも全て送信すべきデータが受信されたものとなる。
また、子機1の下位に、第2ノードとして、子機4,子機5以外の別の子機が存在し、当該別の子機を含む経路が指定されていた場合には、上述したのと同様に、別の子機は、子機4,5の通信が完了するまで下位ノードへの送信を行わずに待っており、子機1から経路2の応答信号が親機に送信された場合に、当該別の子機が下位ノードへの送信を開始する。
更に、ここでは子機1を介した通信のみについて説明したが、子機1方面(子機1,4,5,8,9)で通信を行っている際に、子機1方面とは衝突しない子機2→子機6や子機3→子機7の通信を行わせることも可能である。
但し、子機2と子機3は、互いに通信可能範囲内に存在し、網構築の際に近接局として記憶されているので、子機2→子機6の通信が完了してから子機3→子機7の通信を行うことになる。
また、第1ノードの子機から親機への応答送信についても、子機1,子機2,子機3の順で優先としておき、子機2と子機3は親機への応答送信を待機させておき、親機からの指示を待ち受けるよう構成することも可能である。すなわち、親機が、子機1から2つの経路について応答を受信した後に、子機2に応答を要求し、更に子機2からの応答を受信した後に子機3に応答を要求して、子機3からの応答を受信することができるものである。これにより、応答信号の衝突を防ぐことができるものである。
このように、離れた経路を同時に通信させることにより、通信時間の短縮を図ることができるものである。
[実施の形態の効果]
本システムによれば、親機と複数の子機とが通信を行うために、網構築として、各子機のノード順位と子機同士の接続関係を経路として定義し、網構築によって決定された経路を用いて通信を行うようにしているので、親機に近い上位ノードから遠くの下位ノードまで順次中継して通信を行うことができ、簡単なシステム構成でありながら、親機対複数の子機との間で、単チャネルで1対多の双方向無線通信を行うことができる効果がある。
また、本システムによれば、予め、親機と子機との間で網構築信号に基づく処理を記憶しており、親機は、網構築信号を送信し、子機から応答された網構築信号を解析することにより、親機からの最適な経路を決定することができる効果がある。
また、本システムによれば、各子機は、複数の上位ノードから網構築信号を受信した場合、受信した網構築信号に基づいてRSSI及びBERを測定し、通信品質が最も良好となる子機を上位ノードとして選択するようにしているので、通信品質が良好になる経路を設定することができる効果がある。
また、本システムによれば、網構築の際に、どの末端のノードからも網構築信号が送信できない子機が存在した場合、当該子機は設置場所が不適切であるとして「設置場所の変更が望ましい」といったメッセージを出力するようにしており、不適切な場所に設置された子機の移設を促すことができる効果がある。
また、本システムでは、網構築時に取得した近接局の情報を利用して、近接局同士の送受信が衝突しないよう、優先順位を決めて、優先順位の高い子機から順次送信を行うようにしているので、単チャネル双方向通信における衝突を防ぐことができる効果がある。
また、本システムでは、一旦網構築を行って経路が決定しても、子機の設置状況や環境の変化により経路を修正する必要が生じた場合には、再度網構築信号を送信して新しい経路で更新することができ、経時変化や環境の変化に応じて常に最適な経路を設定することができる効果がある。
本発明は、簡易な構成で、単チャネルの無線機でも混信や通信衝突を起こさずに1対多の中長距離双方向通信を実現することができる無線通信システムに適している。
本発明の実施の形態に係る無線通信システム(本システム)の主局の概略構成ブロック図である。 本システムの従局の概略構成ブロック図である。 親機から送信される網構築信号のデータ構成例を示す模式説明図である。 第1ノードとなる子機を決定する際の網構築信号の送信(親機から)を示す模式説明図である。 第1ノードとなる子機を決定する際の網構築信号の送信(子機から)を示す模式説明図である。 第2ノード決定のための網構築信号(親機から)を示す模式説明図である。 第2ノード決定のための網構築信号(子機1から)を示す模式説明図である。 第2ノード決定のための網構築信号(子機4から)を示す模式説明図である。 第2ノード決定のための網構築信号(子機1から)を示す模式説明図である。 第3ノード決定の模式説明図である。 親機(外部制御機)に記憶されているノード順位テーブルの模式説明図である。 経路テーブルの模式説明図である。 親機の外部制御機におけるノード順位決定(第1ノード)の処理を示すフローチャート図である。 親機の外部制御機におけるノード順位決定(第2ノード以下)の処理を示すフローチャート図である。 子機におけるノード順位決定の処理(第1ノード決定)を示すフローチャート図である。 子機におけるノード順位決定の処理(上位ノード決定)を示すフローチャート図である。 子機におけるノード順位決定の処理(下位の子機探索)を示すフローチャート図である。 データ通信時のデータ送信信号の構成を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(1)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(2)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(3)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(4)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(5)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(6)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(7)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(8)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(9)を示す模式説明図である。 本システムの具体的な通信例(10)を示す模式説明図である。
符号の説明
1…親機、 2…外部制御機、 11…無線部、 12…制御部、 13…メモリ部、 21…制御部、 22…メモリ部、 3…子機、 31…無線部、 32…制御部、 33…メモリ部、 4…被制御装置

Claims (10)

  1. 親機と複数の子機との間で1対多の無線通信を行う無線通信システムであって、
    親機が、自己のIDとシステム内の全ての子機のIDとを記憶しており、子機が、自己のIDと親機のIDとを記憶しており、
    子機が、予め設定された特定の網構築信号を受信した場合には自己のIDを付して送信元に応答を送信し、
    親機が、複数の子機に対して網構築信号を送信し、前記網構築信号に対する子機からの応答状況に基づいて、親機から複数の子機へ単チャネルを用いて通信する最適な経路を決定する網構築を行い、前記決定された経路毎に、前記各経路上にある子機のIDを親機に近い順に記憶しておき、データ送信の際には、宛先情報として、経路を特定する経路識別情報及び当該経路上の子機のIDを付して送信することを特徴とする無線通信システム。
  2. 親機は、網構築の際に、親機から直接送信した網構築信号に対して応答があった子機のノード順位を第1ノードとして決定し、
    前記第1ノードの子機を介して送信した網構築信号に対して前記第1ノードの子機を介して応答があった別の子機のノード順位を第2ノードとし、前記第1ノードの子機と前記第2ノードの子機とが同一経路上にあると決定して、前記経路の経路識別情報に対応付けて前記第1ノードの子機のIDと前記第2ノードの子機のIDとをノード順位順に記憶することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  3. 親機は、網構築の際に、経路が決定されている第nノードの子機を介して送信した網構築信号に対して前記第nノードの子機を介して応答があった子機のノード順位を第n+1ノードとして決定し、前記第nノードの子機と前記第n+1ノードの子機とが同一経路上にあると決定して、前記第n+1ノードの子機のIDを前記経路の経路識別情報に対応して前記第nノードの子機の次に記憶することを特徴とする請求項2記載の無線通信システム。
  4. 親機は、網構築の際に、網構築信号の送信後、探索するノード順位に応じて設定された特定時間だけ子機からの応答を待ち受けることを特徴とする請求項2又は3記載の無線通信システム。
  5. 親機は、網構築の際に、その時点での末端ノードを介して網構築信号を送信し、応答する子機が1つもなく、ノード順位が未登録の子機があった場合に、前記未登録の子機のIDを付して当該子機の設置場所の変更を促すメッセージを出力することを特徴とする請求項2乃至4記載の無線通信システム。
  6. 子機は、親機から送信された網構築信号を受信すると、自己のノード順位が第1ノードであることを記憶し、自己のIDを送信元とし自己のノード順位を含む応答を親機に送信すると共に、別の子機から当該子機のノード順位を含む応答を受信した場合に、自己のIDを送信元に付加して、親機に送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  7. 子機は、別の子機から送信された網構築信号を受信すると、前記網構築信号から送信元の子機のIDとノード順位とを読み取り、送信元の子機のノード順位が第mノードであれば、自己のノード順位を第m+1ノードとし、前記送信元の子機のIDを自己の上位ノードとして記憶すると共に、自己のIDを送信元とし自己のノード順位を含む応答を前記送信元の子機に送信することを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
  8. 子機は、受信した網構築信号の受信信号強度を測定し、受信したビット誤り率測定用データからビット誤り率を測定し、測定された受信信号強度とビット誤り率が予め記憶されている閾値よりも良好であった場合に応答を送信することを特徴とする請求項6又は7記載の無線通信システム。
  9. 子機は、複数の別の子機から網構築信号を受信した場合、ノード順位が最も高い子機を自己の上位ノードとし、ノード順位が等しい場合には、受信した網構築信号の受信信号強度とビット誤り率が最も良好な子機を自己の上位ノードとして記憶すると共に、前記上位ノードの子機に応答を送信することを特徴とする請求項8記載の無線通信システム。
  10. 子機は、別の子機が親機又は自己以外の子機に応答した応答信号を傍受した場合に、前記別の子機が自己の近隣に位置していることを認識して近接局として記憶しておき、データ通信の際には、前記近接局と送信のタイミングが一致しないように制御することを特徴とする請求項6乃至9記載の無線通信システム。
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JP2013207687A (ja) * 2012-03-29 2013-10-07 Toshiba Corp 通信局、通信制御プログラム及び通信ネットワークシステム
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