JP2014052593A - ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法 - Google Patents

ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2014052593A
JP2014052593A JP2012198473A JP2012198473A JP2014052593A JP 2014052593 A JP2014052593 A JP 2014052593A JP 2012198473 A JP2012198473 A JP 2012198473A JP 2012198473 A JP2012198473 A JP 2012198473A JP 2014052593 A JP2014052593 A JP 2014052593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
diffraction grating
layer
mold
forming
resin layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012198473A
Other languages
English (en)
Inventor
Masateru Yanagisawa
昌輝 柳沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2012198473A priority Critical patent/JP2014052593A/ja
Priority to US14/016,372 priority patent/US9272463B2/en
Publication of JP2014052593A publication Critical patent/JP2014052593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/002Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0002Lithographic processes using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/10Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a light reflecting structure, e.g. semiconductor Bragg reflector
    • H01L33/105Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a light reflecting structure, e.g. semiconductor Bragg reflector with a resonant cavity structure

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Diffracting Gratings Or Hologram Optical Elements (AREA)
  • Semiconductor Lasers (AREA)

Abstract

【課題】ナノインプリントにおける凹凸パターンの転写精度の低下を軽減する。
【解決手段】回折格子の形成方法は、光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部13を有するモールド1を準備する工程と、基板21上に回折格子層26を形成する工程と、回折格子層26上に樹脂層31を形成する工程と、樹脂層31に凹凸パターン部13を押し当てた状態で樹脂層31を硬化させることによって、回折格子のためのパターン31pを樹脂層31に形成する工程と、パターン31pを用いて回折格子層26をエッチングすることにより、回折格子を形成する工程と、を備える。モールド1は、可撓性を有する第1基体11と、剛性を有する複数の第2基体12と、を備え、複数の第2基体12は、凹凸パターン部13を有し、第1基体11上に予め定められた間隔で設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法に関する。
従来、回折格子を有する光素子が知られている。この回折格子は、凹凸パターン部を有するモールドを基板上の樹脂層に押し当てることによって、モールドの凹凸パターンを樹脂層に転写し、転写された凹凸パターンを用いて基板をエッチングすることにより形成される。この回折格子の形成方法では、基板の表面が平坦でない場合、基板上の樹脂層にモールドの凹凸パターン部の一部が押し当てられないおそれがあり、凹凸パターンが転写されない場合がある。
これに対し、特許文献1には、可撓性材料を用いたモールドによって、ナノインプリントを行う構成が記載されている。このモールドは、基板の表面が平坦でない場合でも、基板の表面に沿って変形するので、基板上の樹脂層に凹凸パターン部が確実に押し当てられる。
特開2010−36514号公報
しかしながら、特許文献1に記載のモールドは可撓性を有するので、基板の表面に沿ってモールドを変形させた場合、モールドの凹凸パターン部が歪むおそれがある。その結果、凹凸パターンの転写精度が低下する。
そこで本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、凹凸パターンの転写精度の低下を軽減可能な構造を有するナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る回折格子の形成方法は、(a)光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部を有するモールドを準備する工程と、(b)基板上に前記回折格子のための第1の層を形成する工程と、(c)前記第1の層上に樹脂層を形成する工程と、(d)前記樹脂層に前記凹凸パターン部を押し当てた状態で前記樹脂層を硬化させることによって、前記回折格子のためのパターンを前記樹脂層に形成する工程と、(e)前記回折格子のためのパターンを用いて前記第1の層をエッチングすることにより、前記回折格子を形成する工程と、を備える。前記モールドは、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備え、前記複数の第2基体は、前記凹凸パターン部を有し、前記第1基体上に予め定められた間隔で設けられている。
このような回折格子の形成方法によれば、樹脂層に凹凸パターン部を押し当てた状態で樹脂層を硬化させることによって、回折格子のためのパターンを形成する。基板の表面は平坦でなく、起伏を有することがある。この場合、基板上に設けられた樹脂層の表面は、基板と同様に平坦でないことがある。複数の第2基体は予め定められた間隔で第1基体上に設けられており、モールドの第1基体は可撓性を有するので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた場合、複数の第2基体の間の第1基体は樹脂層の表面に沿って撓む。このため、樹脂層の表面に起伏があったとしても、凹凸パターン部がより確実に樹脂層に押し当てられる。また、第2基体は剛性を有するので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた際の凹凸パターン部の撓みを防止できる。このため、凹凸パターン部の凹凸パターンの歪みを防止でき、凹凸パターンの繰り返し周期の変化を抑制できる。このように、モールドを用いた回折格子の形成方法では、モールドの凹凸パターンの樹脂層への転写精度の低下を軽減できる。
前記モールドを準備する工程は、前記第1基体上に前記複数の第2基体のための剛性層を形成する工程と、前記剛性層をエッチングして複数の凹凸パターン部を形成する工程と、前記複数の凹凸パターン部の各々を覆うように前記剛性層上にマスク層を分離して形成する工程と、前記マスク層を用いて前記剛性層をエッチングすることによって、前記複数の第2基体を形成する工程と、を備えてもよい。この回折格子の形成方法によれば、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備え、複数の第2基体が凹凸パターン部を有し、第1基体上に予め定められた間隔で設けられているモールドを作製できる。そして、このようなモールドを用いて回折格子を形成することにより、モールドの凹凸パターンの樹脂層への転写精度の低下を軽減できる。
前記モールドを準備する工程は、前記凹凸パターン部に対応する複数のパターンが形成された一面を有する型枠用基板を準備する工程と、前記型枠用基板の前記一面に剛性層のための材料を塗布し、塗布した前記材料を固化することによって前記剛性層を形成する工程と、前記複数のパターンの各々を覆うように前記剛性層上にマスク層を分離して形成する工程と、前記マスク層を用いて前記剛性層をエッチングすることによって、前記複数の第2基体を形成する工程と、前記複数の第2基体に前記第1基体を形成する工程と、を備えてもよい。この回折格子の形成方法によれば、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備え、複数の第2基体が凹凸パターン部を有し、第1基体上に予め定められた間隔で設けられているモールドを作製できる。そして、このようなモールドを用いて回折格子を形成することにより、モールドの凹凸パターンの樹脂層への転写精度の低下を軽減できる。
前記基板と前記第1の層との間に活性層を有してもよい。この回折格子の形成方法によれば、活性層を有する光素子において、モールドの凹凸パターンの樹脂層への転写精度の低下を軽減できる。
前記第1基体は、PDMSから構成されてもよい。この回折格子の形成方法によれば、第1基体はPDMSから構成されるので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた場合、複数の第2基体の間の第1基体は樹脂層の表面に沿って撓む。このため、樹脂層の表面に起伏があったとしても、凹凸パターン部をより確実に樹脂層に押し当てることができる。
前記第2基体は、シリコン酸化物から構成されてもよい。この回折格子の形成方法によれば、第2基体はシリコン酸化物から構成されるので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた場合、凹凸パターン部の撓みを防止できる。このため、凹凸パターン部の凹凸パターンに歪みを防止でき、凹凸パターンの繰り返し周期の変化を抑制できる。
また、本発明に係る回折格子を有する光素子の製造方法は、光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部を有するモールドを準備する工程と、基板上に前記回折格子のための第1の層を形成する工程と、前記第1の層上に樹脂層を形成する工程と、前記樹脂層に前記凹凸パターン部を押し当てた状態で前記樹脂層を硬化させることによって、前記回折格子のためのパターンを前記樹脂層に形成する工程と、前記回折格子のためのパターンを用いて前記第1の層をエッチングすることにより、前記回折格子を形成する工程と、前記第1の層の屈折率と異なる屈折率を有する第2の層を前記回折格子上に成長する工程と、を備える。前記モールドは、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備え、前記複数の第2基体は、前記凹凸パターン部を有し、前記第1基体上に予め定められた間隔で設けられている。
このような回折格子を有する光素子の製造方法によれば、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し当てた状態で樹脂層を硬化させることによって、回折格子のためのパターンを形成する。基板の表面は平坦でなく、起伏を有することがある。この場合、基板上に設けられた樹脂層の表面は、基板と同様に平坦でないことがある。複数の第2基体は予め定められた間隔で第1基体上に設けられており、モールドの第1基体は可撓性を有するので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた場合、複数の第2基体の間の第1基体は樹脂層の表面に沿って撓む。このため、樹脂層の表面に起伏があったとしても、凹凸パターン部がより確実に樹脂層に押し当てられる。また、第2基体は剛性を有するので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた際の凹凸パターン部の撓みを防止できる。このため、凹凸パターン部の凹凸パターンの歪みを防止でき、凹凸パターンの繰り返し周期の変化を抑制できる。このように、モールドを用いた回折格子を有する光素子の製造方法では、モールドの凹凸パターンの樹脂層への転写精度の低下を軽減でき、モールドを用いて形成された回折格子パターンによって、所望の発振波長の光を得ることが可能となる。
また、本発明に係るナノインプリント用モールドは、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備える。前記複数の第2基体は、光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部を有し、前記第1基体上に予め定められた間隔で設けられている。
このようなナノインプリント用モールドによれば、複数の第2基体は予め定められた間隔で第1基体上に設けられており、モールドの第1基体は可撓性を有する。このため、モールドの凹凸パターン部を平坦でない樹脂層に押し付けて回折格子のためのパターンを形成する場合、複数の第2基体の間の第1基体は樹脂層の表面に沿って撓む。このため、樹脂層の表面に起伏があったとしても、凹凸パターン部がより確実に樹脂層に押し当てられる。また、第2基体は剛性を有するので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた際の凹凸パターン部の撓みを防止できる。このため、凹凸パターン部の凹凸パターンの歪みを防止でき、凹凸パターンの繰り返し周期の変化を抑制できる。このように、ナノインプリント用モールドを用いて回折格子を形成する場合に、ナノインプリント用モールドの凹凸パターンの樹脂層への転写精度の低下を軽減できる。
前記第1基体は、PDMSから構成されてもよい。このナノインプリント用モールドによれば、第1基体はPDMSから構成されるので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた場合、複数の第2基体の間の第1基体は樹脂層の表面に沿って撓む。このため、樹脂層の表面に起伏があったとしても、凹凸パターン部をより確実に樹脂層に押し当てることができる。
前記第2基体は、シリコン酸化物から構成されてもよい。このナノインプリント用モールドによれば、第2基体はシリコン酸化物から構成されるので、モールドの凹凸パターン部を樹脂層に押し付けた場合、凹凸パターン部の撓みを防止できる。このため、凹凸パターン部の凹凸パターンに歪みを防止でき、凹凸パターンの繰り返し周期の変化を抑制できる。
本発明によれば、ナノインプリントにおける凹凸パターンの転写精度の低下を軽減できる。
モールドの構成を概略的に示すための平面図である。 図1のモールドの一部を拡大した平面図である。 図2のIII−III線に沿っての断面図である。 半導体光素子の製造工程の一例を示す工程図である。 回折格子形成工程の一例を示す工程図である。 回折格子形成工程の一例を模式的に示す図である。 図6の後続の工程を模式的に示す図である。 図7の後続の工程を模式的に示す図である。 図8の後続の工程を模式的に示す図である。 半導体光素子の製造工程の一例を模式的に示す図である。 図10の後続の工程を模式的に示す図である。 図11の後続の工程を模式的に示す図である。 図4の製造方法によって作製される半導体光素子を一部破断して示す斜視図である。 (a)は図1のモールドを樹脂層に押し付けた状態を示す図、(b)〜(d)は比較例のモールドを樹脂層に押し付けた状態を示す図である。 モールド準備工程の第1変形例を模式的に示す図である。 図15の後続の工程を模式的に示す図である。 モールド準備工程の第2変形例を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るモールドの構成を概略的に示すための平面図である。図2は、モールドの一部を拡大した平面図である。図3は、図2のIII−III線に沿っての断面図である。図1〜図3に示されるように、モールド1は、ナノインプリント用のモールドであって、第1基体11と、複数の第2基体12と、複数の凹凸パターン部13とを備えている。
第1基体11は、可撓性を有し、例えば円板形状を呈している。第1基体11は、例えば半径が100mm程度の円板であり、第1基体11の厚さT1は、例えば100μm以上3mm以下である。第1基体11は、可撓性を有する材料から構成されており、例えばPDMS(ポリジメチルシロキサン)やPET(ポリエチレンテレフタラート)などの樹脂から構成されている。また、PMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)などの樹脂も用いることができる。第1基体11のヤング率は、第2基体12のヤング率よりも小さく、例えば0.1〜5GPa程度である。また、第1基体11は、第2基体12が設けられる主面11aと、主面11aと反対側の面であって後述のモールド押し当て工程において押圧される裏面11bと、を有する。
第2基体12は、剛性を有し、第1方向Aに延在する矩形板状の形状を呈している。第2基体12の第1方向Aの長さLは、例えば200μm〜500μm程度、第2基体12の第1方向Aと交差する第2方向Bの長さ(幅)Wは、5〜50μm程度、第2基体12の厚さT2は、例えば200nm〜500nm程度である。第2基体12は、剛性を有する材料から構成されており、例えばシリコン酸化物(石英)、合成石英などから構成されている。第2基体12のヤング率は、第1基体11のヤング率よりも大きく、例えば72GPa程度である。
また、第2基体12は、第1基体11の主面11a上に設けられ、第1基体11の主面11aに接している。図1において、主面11a上には、第2基体12の配置を説明するために用いられる列C〜列C及び行R〜行Rが示されている。列C〜列Cはそれぞれ、第1方向Aに延び、互いに一定の間隔で順に設けられている。行R〜行Rはそれぞれ、第2方向Bに延び、互いに一定の間隔で順に設けられている。複数の第2基体12は、列C及び行Rの交点上に配置されている。すなわち、複数の第2基体12は、各列C上に間隔D1で配列され、かつ、各行R上に間隔D2で配列されている。この間隔D1は、例えば500μm〜3mm程度である。また、間隔D2は、例えば400μm〜1mm程度である。
凹凸パターン部13は、回折格子を形成するための凹凸パターンを有し、第2基体12の主面12a上に設けられている。凹凸パターン部13は、剛性を有する材料から構成されており、例えばシリコン酸化物(石英)、合成石英などから構成されている。凹凸パターン部13は、複数の凸部13aと、複数の凹部13bとを含んでいる。凸部13a及び凹部13bは、第1方向Aに沿ってピッチ(繰り返し周期)Pで交互に配列されている。ピッチPは、所望の光波長に応じて定められ、例えば200〜300nm程度である。
凸部13aは、第2方向Bに延びており、主面12aの法線軸方向に突出している。凸部13aの第1方向Aの長さは、例えば100nm程度である。凸部13aの第2方向Bの長さは、第2基体12の幅W以下であって、光素子の活性層ストライプ領域STの幅よりも大きい。この凸部13aの突出方向の高さT3は、例えば20nm〜300nm程度である。凹部13bは、隣り合う2つの凸部13aと第2基体12の主面12aとから構成され、第2方向Bに延びている。凹部13bの第1方向Aの長さは、例えば100nm程度である。凹部13bの第2方向Bの長さは、凸部13aの第2方向Bの長さと同程度である。
次に、図4〜図13を参照して、モールド1を用いた光素子の製造方法の一例について説明する。図4は、モールド1を用いた半導体光素子の製造方法を示す工程図である。図5は、モールド1を用いた回折格子の形成方法を示す工程図である。図6〜図9は、回折格子形成工程S02における図2のIII−III線に沿っての断面を模式的に示す図である。図10は、第2エピタキシャル成長工程S03及びメサ形成工程S04における図2のIII−III線に沿っての断面を模式的に示す図である。図11は、メサ形成工程S04における第1方向Aと交差する断面を模式的に示す図である。図12は、埋込工程S05〜電極形成工程S07における第1方向Aと交差する断面を模式的に示す図である。図13は、図4の製造方法によって作製される半導体光素子2を一部破断して示す斜視図である。
図4に示されるように、モールド1を用いた半導体光素子2の製造方法は、第1エピタキシャル成長工程S01と、回折格子形成工程S02と、第2エピタキシャル成長工程S03と、メサ形成工程S04と、埋込工程S05と、第3エピタキシャル成長工程S06と、電極形成工程S07と、によって構成されている。
エピタキシャル成長工程S01では、図8の(a)に示されるように、半導体領域20を形成する。例えば、基板21の主面21aの法線軸に沿って、基板21の主面21a上に第1クラッド層22、第1光閉じ込め層23、活性層24、第2光閉じ込め層25及び回折格子層26(第1の層)を順に成長する。基板21は、例えばn型InPなどのIII−V族化合物半導体からなる。第1クラッド層22は、例えばn型InPなどのIII−V族化合物半導体からなる。第1光閉じ込め層23は、例えばn型GaInAsPなどのIII−V族化合物半導体からなる。活性層24は、例えばGaInAsPを含む多重量子井戸構造を有する。第2光閉じ込め層25は、例えばp型GaInAsPなどのIII−V族化合物半導体からなる。回折格子層26は、例えばp型GaInAsPなどのIII−V族化合物半導体からなる。なお、第1光閉じ込め層23及び第2光閉じ込め層25は、形成されなくてもよい。
回折格子形成工程S02では、半導体領域20の主面20aに回折格子層26を形成する。図5に示されるように、回折格子形成工程S02は、モールド準備工程S21と、樹脂層形成工程S22と、モールド押し当て工程S23と、硬化工程S24と、離型工程S25と、エッチング工程S26と、によって構成されている。
モールド準備工程S21は、モールド1を準備する。図6及び図7を参照して、モールド準備工程S21について具体的に説明する。まず、図6の(a)に示されるように、第1基体11の主面11aに第2基体12のための剛性層12Aを形成する。この剛性層12Aは、例えばシリコン酸化物(石英)などの剛性材料から構成されている。剛性層12Aは、例えばUV(ultraviolet)接着により第1基体11の主面11a上に貼り付けられる。また、剛性層12Aは、剛性層12Aのための材料を主面11a上に塗布し、固めることによって形成されてもよい。そして、剛性層12A上にレジスト16を形成する。
次に、図6の(b)に示されるように、例えば電子ビーム(Electron Beam;EB)リソグラフィ(EB描画及び現像)によって、複数の凹凸パターン部13を規定するためのパターンをレジスト16に形成する。続いて、図6の(c)に示されるように、レジスト16をエッチングマスクとして、例えばCFを用いた反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching;RIE)により剛性層12Aをエッチングし、複数の凹凸パターン部13を形成する。そして、例えばOを用いたプラズマアッシングによりレジスト16を除去する。
次に、図7の(a)に示されるように、複数の第2基体12を規定するためのフォトレジスト17(マスク層)を剛性層12A上に形成する。フォトレジスト17は、例えばi線ステッパを用いて露光され、パターン形成される。このフォトレジスト17は、複数の凹凸パターン部13の各々を覆うように、凹凸パターン部13ごとに分離して形成される。続いて、図7の(b)に示されるように、フォトレジスト17をエッチングマスクとして、例えばCFを用いたRIEにより第1基体11の主面11aが露出するまで剛性層12Aをエッチングし、複数の第2基体12を形成する。そして、図7の(c)に示されるように、例えばOを用いたプラズマアッシングによりフォトレジスト17を除去する。以上のようにして、モールド1が作製される。
樹脂層形成工程S22では、図8の(a)に示されるように、エピタキシャル成長工程S01において形成された半導体領域20の主面20a上に樹脂層31を形成する。樹脂層31は、例えば主面20aに塗布されることによって形成される。この樹脂層31は、例えば紫外線硬化性樹脂から構成されている。なお、樹脂層31は、熱可塑性樹脂から構成されてもよい。
モールド押し当て工程S23では、図8の(b)に示されるように、モールド1の凹凸パターン部13を半導体領域20上に形成された樹脂層31に押し当てる。具体的には、まず、凹凸パターン部13が樹脂層31の表面31aに接するようにモールド1を樹脂層31上に載置する。そして、第1基体11を挟んで第2基体12と対向する第1基体11の裏面11bを押圧することによって、凹凸パターン部13を樹脂層31に押し当てる。これにより、凹凸パターン部13の凸部13a及び凹部13bが樹脂層31によって充たされ、モールド1の凹凸パターン部13の形状が樹脂層31に転写される。
硬化工程S24では、モールド押し当て工程S23において樹脂層31に凹凸パターン部13が押し当てられた状態で樹脂層31を硬化させる。樹脂層31が紫外線硬化性樹脂から構成されている場合には、樹脂層31に紫外線を照射することにより樹脂層31を硬化させる。また、樹脂層31が熱可塑性樹脂から構成されている場合には、モールド押し当て工程S23において樹脂層31を加熱して樹脂層31を軟化させておき、モールド1の凹凸パターン部13を押し当てた状態で樹脂層31の温度を下げて硬化させる。
離型工程S25では、図8の(c)に示されるように、硬化工程S24において硬化させた樹脂層31からモールド1を剥離する。以上の工程により、樹脂層31の表面31aに回折格子のためのパターン31pが形成される。このパターン31pの形状は、モールド1の凹凸パターン部13の形状に対応している。
エッチング工程S26では、半導体領域20に凹凸パターン部13の形状を転写する。図9を参照して、エッチング工程S26について具体的に説明する。まず、図9の(a)に示されるように、主面20aが露出するまで樹脂層31を全面ドライエッチングする。さらに、図9の(b)に示されるように、樹脂層31をエッチングマスクとして、例えばCHとHとの混合ガスを用いた反応性イオンエッチングにより半導体領域20の回折格子層26をエッチングする。そして、図9の(c)に示されるように、例えばOを用いたプラズマアッシングによって樹脂層31を除去する。
以上の工程により、半導体領域20の回折格子層26に回折格子パターン26pが形成される。回折格子パターン26pの形状は、モールド1の凹凸パターン部13の形状に対応し、回折格子パターン26pの繰り返し周期は、所望の光の発振波長により決定される。この回折格子パターン26pは、例えば1.3〜1.6μm程度の波長の光を発振する。このような波長の光を発振するために、回折格子パターン26pの繰り返し周期は、0.1nm程度の精度が要求される。
図4に戻って、モールド1を用いた半導体光素子2の製造方法の後続の工程を説明する。第2エピタキシャル成長工程S03では、図10の(a)に示されるように、回折格子形成工程S02において形成された回折格子パターン26p上に第2クラッド層27(第2の層)を成長する。この成長により、第2クラッド層27が回折格子パターン26pを埋め込む。第2クラッド層27は、回折格子層26とは異なる材料からなり、例えばp型InPなどのIII−V族化合物半導体からなる。また、第2クラッド層27の屈折率は、回折格子層26の屈折率と異なる。
メサ形成工程S04では、半導体領域20及び第2クラッド層27に半導体メサMを形成する。図10の(b)、(c)及び図11を参照して、メサ形成工程S04について具体的に説明する。まず、図10の(b)に示されるように、第2クラッド層27上に絶縁膜32を堆積する。絶縁膜32は、例えばシリコン酸化物またはシリコン窒化物などからなる。さらに、図10の(c)に示されるように、絶縁膜32上にレジスト33を形成する。そして、図11の(a)に示されるように、半導体メサMを形成するためのストライプパターンをレジスト33に露光により転写する。露光されたレジスト33を現像して、半導体メサMを規定するためのレジストパターン33aを形成する。このレジストパターン33aは、例えば1〜3μm程度の幅を有し、第1方向Aに延在するストライプパターンである。続いて、図11の(b)に示されるように、レジストパターン33aを用いて絶縁膜32をエッチングし、マスク32aを形成する。そして、図11の(c)に示されるように、マスク32aをエッチングマスクとして、例えばCHとHとの混合ガスを用いたRIEにより第2クラッド層27及び半導体領域20をエッチングし、半導体メサMを形成する。この半導体メサMは第1方向Aに延在し、その幅は例えば1〜3μm程度である。
埋込工程S05では、図12の(a)に示されるように、メサ形成工程S04において形成された半導体メサMを半導体層40によって埋め込む。このとき、マスク32aを用いて半導体層40を選択成長する。半導体層40は、例えばFeがドープされたInPなどの半絶縁性III−V族化合物半導体を含む。半導体メサMを半導体層40によって埋め込んだ後にマスク32aを除去する。
第3エピタキシャル成長工程S06では、図12の(b)に示されるように、埋込工程S05において埋め込まれた半導体メサM(第2クラッド層27)及び半導体層40上に第3クラッド層28及びコンタクト層29を順に成長する。第3クラッド層28は、例えばp型InPなどのIII−V族化合物半導体からなる。コンタクト層29は、例えばp型GaInAsなどのIII−V族化合物半導体からなる。なお、第3クラッド層28は、形成されなくてもよい。
電極形成工程S07では、コンタクト層29上に上部電極41を形成する。また、半導体領域20の裏面20bに下部電極42を形成する。上部電極41は、例えばTi/Pt/Au積層構造から構成されている。下部電極42は、例えばAuGeNiから構成されている。以上のようにして、半導体光素子2として図13に示される分布帰還型半導体レーザ素子が作製される。
次に、上述したようなモールド1を用いた回折格子の形成方法及び光素子の製造方法における作用効果を説明する。図14の(a)はモールド1を樹脂層31に押し付けた状態を示す図、(b)は第1比較例のモールド100を樹脂層31に押し付けた状態を示す図、(c)は第2比較例のモールド200を樹脂層31に押し付けた状態を示す図、(d)は第3比較例のモールド300を樹脂層31に押し付けた状態を示す図である。図14に示されるように、半導体領域20の主面20aは平坦でなく、例えば1μm〜10μm程度の高低差の起伏を有することがある。この場合、半導体領域20の主面20a上に設けられた樹脂層31の表面31aは、主面20aと同様に平坦でなく、例えば1μm〜10μm程度の高低差の起伏を有することがある。一方、モールドの凹凸パターンの凸部の突出方向における高さT3は、例えば20nm〜300nm程度である。
図14の(b)に示されるように、モールド100は、基体111と、複数の凹凸パターン部113とを有する。この基体111及び複数の凹凸パターン部113はいずれも可撓性を有する。このため、モールド100を樹脂層31に押し付けた場合、モールド100は樹脂層31の表面31aに沿って撓む。その結果、樹脂層31に凹凸パターン部113が確実に押し当てられる。しかしながら、モールド100が撓むことによって、凹凸パターン部113の凹凸パターンに歪みが生じ、凹凸パターンの繰り返し周期が変化する。このため、モールド100を用いて形成された回折格子パターンの繰り返し周期は、所望の周期からずれてしまい、所望の発振波長の光が得られない。
また、図14の(c)に示されるように、モールド200は、基体211と、複数の凹凸パターン部213とを有する。この基体211及び複数の凹凸パターン部213はいずれも剛性を有する。このため、モールド200を樹脂層31に押し付けた場合、モールド200は撓まないので、凹凸パターン部213の凹凸パターンに歪みが生じることはなく、凹凸パターンの繰り返し周期は変化しない。しかしながら、樹脂層31の表面31aのうち窪んだ部分に凹凸パターン部213が確実に押し当てられないことがある。この場合、凹凸パターン部213の凹凸パターンの樹脂層31への転写精度が低下する。その結果、モールド200を用いて形成された回折格子パターンの精度が低くなるおそれがある。
また、図14の(d)に示されるように、モールド300は、基体311と、凹凸パターン部313とを有する。この基体311及び凹凸パターン部313はいずれも剛性を有する。このため、モールド300を樹脂層31に押し付けた場合、モールド300は撓まないので、凹凸パターン部313の凹凸パターンに歪みが生じることはなく、凹凸パターンの繰り返し周期は変化しない。また、モールド300の長さは、モールド200の長さよりも小さいので、樹脂層31の表面31aに起伏があったとしても、樹脂層31に凹凸パターン部313がより確実に押し当てられる。しかしながら、モールド300は1つの凹凸パターン部313のみを有するので、モールド300を繰り返し樹脂層31に押し付ける必要がある。その結果、凹凸パターン部313の凹凸パターンの樹脂層31への転写効率が低下する。
一方、図14の(a)に示されるように、複数の第2基体12は予め定められた間隔で第1基体11上に設けられており、モールド1の第1基体11は可撓性を有するので、モールド1を樹脂層31に押し付けた場合、複数の第2基体12の間の第1基体11は樹脂層31の表面31aに沿って撓む。このため、樹脂層31の表面31aに起伏があったとしても、モールド200を用いた場合と比較して、樹脂層31に凹凸パターン部13がより確実に押し当てられる。また、第2基体12及び凹凸パターン部13は剛性を有するので、モールド1を樹脂層31に押し付けた際の第2基体12及び凹凸パターン部13の撓みを防止できる。このため、凹凸パターン部13の凹凸パターンの歪みを防止でき、凹凸パターンの繰り返し周期の変化を防止できる。このように、モールド1を用いた回折格子の形成方法及び光素子の製造方法では、モールド1の凹凸パターンの樹脂層31への転写精度の低下を軽減することが可能となる。その結果、モールド1を用いて形成された回折格子パターンによって、所望の発振波長の光が得られる。なお、上述の効果は、樹脂層31の表面31aに異物が堆積されている場合においても奏される。
[第1変形例]
図15及び図16は、モールド準備工程S21の第1変形例を模式的に示す図である。第1変形例のモールド準備工程S21では、図15の(a)に示されるように、まず型枠用の基板51(型枠用基板)を準備する。この基板51は、例えばシリコンなどの加工が容易な材料から構成されている。そして、図6と同様に、基板51の主面51a上にレジストを形成し、例えばEBリソグラフィによって、凹凸パターン51pを規定するためのパターンをレジストに形成する。続いて、レジストをエッチングマスクとして、例えばCFを用いたRIEにより基板51をエッチングし、複数の凹凸パターン51pを形成する。そして、例えばOを用いたプラズマアッシングによりレジストを除去する。なお、離型性を向上するために、シランカップリング剤による表面処理を主面51aに施してもよい。
次に、図15の(b)に示されるように、剛性層12Bのための材料であるSOG(Spin on Glass)を基板51の主面51aの全体にスピン塗布し、複数の凹凸パターン51pの各々をSOGで充たす。そして、塗布したSOGを例えば350℃でキュアすることにより、剛性層12Bを形成する。この剛性層12Bの厚さは、例えば200nmから500nm程度である。このとき、基板51の凹凸パターン51pの形状が剛性層12Bに転写され、剛性層12Bの一面12aに複数の凹凸パターン部13が形成される。
次に、図15の(c)に示されるように、第2基体12を規定するためのフォトレジスト52(マスク層)を剛性層12Bの他面12b上に形成する。フォトレジスト52は、例えばi線ステッパを用いて露光され、パターン形成される。このフォトレジスト52は、剛性層12Bを挟んで複数の凹凸パターン部13の各々を覆うように、凹凸パターン部13ごとに分離して形成される。続いて、図16の(a)に示されるように、フォトレジスト52をエッチングマスクとして、例えばCFを用いたRIEにより剛性層12Bをエッチングし、複数の第2基体12を形成する。そして、例えばOを用いたプラズマアッシングによりフォトレジスト52を除去する。
次に、図16の(b)に示されるように、エッチングにより形成された複数の第2基体12の他面12bに1つの第1基体11を貼り付ける。例えば紫外線硬化性樹脂を接着剤として用いて第1基体11を複数の第2基体12の他面12bに貼り付ける。そして、図16の(c)に示されるように、第2基体12を基板51から離型する。以上のようにして、モールド1が作製される。
以上の第1変形例によって作製されたモールド1によっても、上述した実施形態のモールド1と同様の効果が奏される。さらに、モールド準備工程S21の第1変形例では、剛性層12Bに直接的に微細な凹凸パターン部13を加工する必要がなく、比較的加工が容易で一般的に技術が確立されているシリコンへの加工となる。このため、微細パターンである凹凸パターン部13の作製精度が確保されやすい。
[第2変形例]
図17は、モールド準備工程S21の第2変形例を模式的に示す図である。図17の(a)に示されるように、第1変形例と同様にして、基板51の主面51a上に複数の第2基体12を形成する。次に、図17の(b)に示されるように、第2基体12の他面12bを覆うように基板51の主面51aの全面に固化前の第1基体11を塗布し、塗布した第1基体11を固化する。そして、図17の(c)に示されるように、第2基体12を基板51から離型する。以上のようにして、モールド1が作製される。
以上の第2変形例によって作製されたモールド1によっても、上述した実施形態のモールド1と同様の効果が奏される。また、この第2変形例によって作製されたモールド1では、凹凸パターン部13を除いて第2基体12が第1基体11によって覆われているので、第1基体11と第2基体12との接続強度を向上することができる。剛性基体である複数の第2基体12と可撓性基体である第1基体11とを均一に接着するには高度な技術を要するが、第2変形例では液状の第1基体11を第2基体12の他面12bに塗布する方法を採るため、高精度な接着加工が不要である。
なお、本発明に係るナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法は上記実施形態に記載したものに限定されない。例えば、第1基体11の形状は円形に限られず、矩形などであってもよい。
また、凹凸パターン部13は、第2基体12と異なる材料によって構成されてもよく、第2基体12とは別体として形成されてもよい。また、凹凸パターン部13は、フォトニック結晶などの二次元回折格子を形成するための凹凸パターンを有してもよい。このモールド1によれば、フォトニック結晶などの二次元回折格子を形成することができる。
また、半導体領域20に代えてシリコン酸化物(石英)からなる基板としてもよい。この場合、モールド1を用いて、石英光導波路内の回折格子を形成することができる。
1…モールド、2…半導体光素子(光素子)、11…第1基体、12…第2基体、12A,12B…剛性層、13…凹凸パターン部、17…フォトレジスト(マスク層)、21…基板、26…回折格子層(第1の層)、26p…回折格子パターン、27…第2クラッド層(第2の層)、31…樹脂層、31p…パターン、51…基板(型枠用基板)、51a…主面(一面)、51p…凹凸パターン、52…フォトレジスト(マスク層)。

Claims (10)

  1. 光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部を有するモールドを準備する工程と、
    基板上に前記回折格子のための第1の層を形成する工程と、
    前記第1の層上に樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に前記凹凸パターン部を押し当てた状態で前記樹脂層を硬化させることによって、前記回折格子のためのパターンを前記樹脂層に形成する工程と、
    前記回折格子のためのパターンを用いて前記第1の層をエッチングすることにより、前記回折格子を形成する工程と、
    を備え、
    前記モールドは、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備え、
    前記複数の第2基体は、前記凹凸パターン部を有し、前記第1基体上に予め定められた間隔で設けられていることを特徴とする回折格子の形成方法。
  2. 前記モールドを準備する工程は、
    前記第1基体上に前記複数の第2基体のための剛性層を形成する工程と、
    前記剛性層をエッチングして複数の凹凸パターン部を形成する工程と、
    前記複数の凹凸パターン部の各々を覆うように前記剛性層上にマスク層を分離して形成する工程と、
    前記マスク層を用いて前記剛性層をエッチングすることによって、前記複数の第2基体を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の回折格子の形成方法。
  3. 前記モールドを準備する工程は、
    前記凹凸パターン部に対応する複数のパターンが形成された一面を有する型枠用基板を準備する工程と、
    前記型枠用基板の前記一面に剛性層のための材料を塗布し、塗布した前記材料を固化することによって前記剛性層を形成する工程と、
    前記複数のパターンの各々を覆うように前記剛性層上にマスク層を分離して形成する工程と、
    前記マスク層を用いて前記剛性層をエッチングすることによって、前記複数の第2基体を形成する工程と、
    前記複数の第2基体に前記第1基体を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の回折格子の形成方法。
  4. 前記基板と前記第1の層との間に活性層を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の回折格子の形成方法。
  5. 前記第1基体は、PDMSから構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の回折格子の形成方法。
  6. 前記第2基体は、シリコン酸化物から構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の回折格子の形成方法。
  7. 光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部を有するモールドを準備する工程と、
    基板上に前記回折格子のための第1の層を形成する工程と、
    前記第1の層上に樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に前記凹凸パターン部を押し当てた状態で前記樹脂層を硬化させることによって、前記回折格子のためのパターンを前記樹脂層に形成する工程と、
    前記回折格子のためのパターンを用いて前記第1の層をエッチングすることにより、前記回折格子を形成する工程と、
    前記第1の層の屈折率と異なる屈折率を有する第2の層を前記回折格子上に成長する工程と、
    を備え、
    前記モールドは、可撓性を有する第1基体と、剛性を有する複数の第2基体と、を備え、
    前記複数の第2基体は、前記凹凸パターン部を有し、前記第1基体上に予め定められた間隔で設けられていることを特徴とする回折格子を有する光素子の製造方法。
  8. 可撓性を有する第1基体と、
    剛性を有する複数の第2基体と、
    を備え、
    前記複数の第2基体は、光素子の回折格子を形成するための凹凸パターン部を有し、前記第1基体上に予め定められた間隔で設けられていることを特徴とするナノインプリント用モールド。
  9. 前記第1基体は、PDMSから構成されていることを特徴とする請求項8に記載のナノインプリント用モールド。
  10. 前記第2基体は、シリコン酸化物から構成されていることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のナノインプリント用モールド。
JP2012198473A 2012-09-10 2012-09-10 ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法 Pending JP2014052593A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012198473A JP2014052593A (ja) 2012-09-10 2012-09-10 ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法
US14/016,372 US9272463B2 (en) 2012-09-10 2013-09-03 Mold for nano-imprinting, method for forming diffraction grating, and method for producing optical device including diffraction grating

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012198473A JP2014052593A (ja) 2012-09-10 2012-09-10 ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014052593A true JP2014052593A (ja) 2014-03-20

Family

ID=50233662

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012198473A Pending JP2014052593A (ja) 2012-09-10 2012-09-10 ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9272463B2 (ja)
JP (1) JP2014052593A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015166851A1 (ja) * 2014-05-02 2015-11-05 日本碍子株式会社 光学素子の製造方法
JP2016096274A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 大日本印刷株式会社 インプリント用モールド及びインプリント方法
JP2016096275A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 大日本印刷株式会社 インプリント用モールド、インプリント方法、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法及びワイヤーグリッド偏光子

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109023235B (zh) * 2018-08-13 2021-01-26 京东方科技集团股份有限公司 掩模基板、掩膜组件、显示面板和显示装置
CN109188606B (zh) * 2018-10-17 2024-01-05 华中科技大学 一种柔性可拉伸光波导感知器件及其制备方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5110924B2 (ja) * 2007-03-14 2012-12-26 キヤノン株式会社 モールド、モールドの製造方法、加工装置及び加工方法
JP5117318B2 (ja) 2008-08-07 2013-01-16 株式会社日立ハイテクノロジーズ ナノインプリント用スタンパ及び該スタンパを使用する微細構造転写装置
JP5359154B2 (ja) * 2008-09-26 2013-12-04 住友電気工業株式会社 回折格子の形成方法および分布帰還型半導体レーザの製造方法
JP5644192B2 (ja) * 2010-06-09 2014-12-24 住友電気工業株式会社 積層樹脂膜の形成方法及び半導体デバイスの製造方法
JP5648362B2 (ja) * 2010-08-10 2015-01-07 住友電気工業株式会社 ナノインプリント用モールドの製造方法、ナノインプリント法による樹脂パターンの製造方法、及び、ナノインプリント用モールド
JP5678728B2 (ja) * 2011-03-03 2015-03-04 大日本印刷株式会社 モールドおよびその製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015166851A1 (ja) * 2014-05-02 2015-11-05 日本碍子株式会社 光学素子の製造方法
JP2016096274A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 大日本印刷株式会社 インプリント用モールド及びインプリント方法
JP2016096275A (ja) * 2014-11-14 2016-05-26 大日本印刷株式会社 インプリント用モールド、インプリント方法、ワイヤーグリッド偏光子の製造方法及びワイヤーグリッド偏光子

Also Published As

Publication number Publication date
US20140073073A1 (en) 2014-03-13
US9272463B2 (en) 2016-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101155200B1 (ko) 임프린트 방법 및 임프린트 방법을 사용하는 기판의 가공 방법
US8679392B2 (en) Process to form a mold of nanoimprint technique for making diffraction grating for DFB-LD
JP5404140B2 (ja) テンプレート及び半導体装置の製造方法
US8027089B2 (en) Minute structure and its manufacturing method
JP5742517B2 (ja) サンプルドグレーティングの形成方法及び半導体レーザの製造方法
JP2014052593A (ja) ナノインプリント用モールド、回折格子の形成方法及び回折格子を有する光素子の製造方法
JP5760714B2 (ja) ナノインプリント用モールド
KR20080114678A (ko) 임프린트 리소그래피 시스템
JP5359154B2 (ja) 回折格子の形成方法および分布帰還型半導体レーザの製造方法
US8636498B2 (en) Method for manufacturing nano-imprint mold, method for forming resin pattern by nano-imprint technique, and nano-imprint mold
JP2012035578A (ja) ナノインプリント用モールド
US9278490B2 (en) Method for manufacturing a two-dimensional polymer optical waveguide
JP2008298869A (ja) 光学素子、複合光学素子及び光学素子の製造方法
JP5315803B2 (ja) 回折格子の形成方法及び分布帰還型半導体レーザの製造方法
JP6578883B2 (ja) フィルムモールド及びインプリント方法
JP2010102008A (ja) フォトマスク及び鋸歯型パターン製造方法
JP5707990B2 (ja) インプリント用モールド、およびインプリント方法
JP2010263124A (ja) Iii−v族半導体光デバイスの製造方法
US20220082935A1 (en) Nanostamping Method and Nano-Optical Component
KR20070054896A (ko) 나노 임프린트용 스탬프 제조방법 및 그를 이용한 광 결정제조방법
JP2005300715A (ja) 三次元構造体の製造方法
CN113514912B (zh) 梯度渐变微纳米光学结构制备方法及其结构
JP2010264720A (ja) ナノインプリント用モールド及びそれを用いた半導体光デバイスの製造方法
TWI418852B (zh) 微透鏡結構、微透鏡製程及應用於微透鏡製程的岸堤圖案
JP2006084635A (ja) 光学素子の製造方法