JP2014051408A - アルミニウムケイ酸塩 - Google Patents

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Abstract

【課題】吸着水量が少ないアルミニウムケイ酸塩を提供する。
【解決手段】本発明アルミニウムケイ酸塩は、Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおける−78ppm近辺のピークAと、−85ppm近辺のピークBとの面積比率(ピークB/ピークA)が、2.0〜9.0であり、カルボニル基を有する。
【選択図】なし

Description

本発明はアルミニウムケイ酸塩に関する。
ゼオライトなどのアルミニウムケイ酸塩は吸着性に優れるため、有害汚染物質吸着剤、浄水剤、悪臭除去剤などとして広く用いられている。アルミニウムケイ酸塩は表面に水酸基を有するため水を吸着するという利点を有しているが、一方で、非水系溶媒や有機溶媒に分散させることが困難であるという課題を有している。
そこで、非水系溶媒や有機溶媒に分散させる方法として、アルミニウムケイ酸塩の表面を修飾する方法が挙げられる。具体的には例えば、超臨界処理により溶媒分子をアルミニウムケイ酸塩の表面に修飾する方法が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。
アルミニウムケイ酸塩の表面修飾の他の方法としては、水溶性ポリマーで表面修飾する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特許第4161048号公報 特許第4161049号公報 特許第4133550号公報
しかしながら、特許文献1及び2の方法では、超臨界下で溶媒を表面に修飾するため、修飾基の種類が限定される。また装置導入のためのコストもかかる。また、特許文献3の方法の場合、水溶性ポリマーが側鎖に水酸基を有していることから、アルミニウムケイ酸塩の吸着水を低減する効果が大きくない。
本発明は吸着水量が少ないアルミニウムケイ酸塩を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するアルミニウムケイ酸塩の表面の水酸基を特定の官能基で修飾することにより、吸着水量の少ないアルミニウムケイ酸塩を得ることができるという知見を得た。すなわち、本発明は、以下の通りである。
<1> Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおける−78ppm近辺のピークAと、−85ppm近辺のピークBとの面積比率(ピークB/ピークA)が、2.0〜9.0であり、カルボニル基を有するアルミニウムケイ酸塩。
<2> Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有し、透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在せず、カルボニル基を有するアルミニウムケイ酸塩。
<3> 透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在しない前記<1>に記載のアルミニウムケイ酸塩。
<4> 粉末X線回折スペクトルにおいて、更に2θ=18.8°、20.3°、27.8°、40.6°及び53.3°近辺にピークを有する、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載のアルミニウムケイ酸塩。
本発明の発明によれば、吸着水量の少ないアルミニウムケイ酸塩を提供することができる。
製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の粉末X線回折スペクトルである。 製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の27Al−NMRスペクトルである。 製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の29Si−NMRスペクトルである。 製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。 製造例2に係るアルミニウムケイ酸塩の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
また本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明のアルミニウムケイ酸塩は、Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有する。そして、29Si−NMRスペクトルにおける−78ppm近辺のピークAと、−85ppm近辺のピークBとの面積比率(ピークB/ピークA)が、2.0〜9.0であるか、或いは、透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在しない。
さらに本発明のアルミニウムケイ酸塩は、カルボニル基を有する。
特定の構造を有するアルミニウムケイ酸塩にカルボニル基が導入されることで、アルミニウムケイ酸塩の表面の水酸基の少なくとも一部がカルボニル基で修飾され、吸着水量が少ないアルミニウムケイ酸塩となる。なお、ピークB/ピークAの比が上記範囲外のアルミニウムケイ酸塩や、管状物が存在するアルミニウムケイ酸塩の場合には、カルボニル基の導入による吸着水量の低減の効果が小さい。この理由は明らかではないが、以下のように考えることができる。
本発明で規定される、ピークB/ピークAの比が上記範囲内のアルミニウムケイ酸塩は不定形部を多く有しているためシリカ由来の水酸基、アルミ由来の水酸基が表面に混在していると考えられる。一方、管状イモゴライト(ピーク比が上記範囲外のアルミニウムケイ酸塩)の表面にはアルミ由来の水酸基が存在しているが、シリカ由来の水酸基は管内部に存在している。そのためシリカ由来の水酸基は表面修飾することが難しく、このシリカ由来の水酸基に吸着している水分が原因で、吸着水量の低減の効果が小さいものと考えられる。
<本発明のアルミニウムケイ酸塩>
本発明のアルミニウムケイ酸塩(以下「特定アルミニウムケイ酸塩」と称する場合がある)は、Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有する。そして、29Si−NMRスペクトルにおける−78ppm近辺のピークAと、−85ppm近辺のピークBとの面積比率(ピークB/ピークA)が、2.0〜9.0であるか、或いは、透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在しない、アルミニウムケイ酸塩である。
特定アルミニウムケイ酸塩は、粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有する。粉末X線回折は、X線源としてCuKα線を用いて行なう。例えば、リガク社製:Geigerflex RAD−2X(商品名)の粉末X線回折装置を用いることができる。
図1に、特定アルミニウムケイ酸塩の一例として、後述の製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の粉末X線回折スペクトルを示す。比較として、図1には、後述の製造例2に係る、管状の、いわゆるイモゴライトの粉末X線回折スペクトも併せて掲載する。
図1に示すように、特定アルミニウムケイ酸塩は、粉末X線回折スペクトルにおいて、2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有する。2θ=26.9°及び40.3°近辺のピークは、アルミニウムケイ酸塩に由来するピークと推定される。
更に、特定アルミニウムケイ酸塩は、2θ=18.8°、20.3°、27.8°、40.6°及び53.3°近辺にピークを有してもよい。2θ=18.8°、20.3°、27.8°、40.6°及び53.3°近辺のピークは、副生物である水酸化アルミニウムに由来するピークと推定される。なお、後述のアルミニウムケイ酸塩の製造方法において、加熱処理時の加熱温度を160℃以下とすることで水酸化アルミニウムの析出を抑えることができる。また、遠心分離による脱塩処理時のpHを調整することによって、水酸化アルミニウムの含有量を調整することができる。
また、特定アルミニウムケイ酸塩は、金属イオンの吸着能が向上する観点から、Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、0.4〜0.6であることが好ましく、0.45〜0.55であることがより好ましい。Si/Alがモル比で0.3未満の場合には、アルミニウムケイ酸塩の吸着能向上に寄与しないAlの量が過剰となり、1.0を超えると、アルミニウムケイ酸塩の吸着能向上に寄与しないSiの量が過剰になりやすい。
Si及びAlの元素比Si/Alは、ICP発光分光装置(例えば、日立製作所社製ICP発光分光装置:P−4010)を用いて、常法により測定できる。
特定アルミニウムケイ酸塩は、27Al−NMRスペクトルにおいて、3ppm近辺にピークを有する。27Al−NMR測定装置としては、例えば、ブルカー・バイオスピン製AV400WB型を用いることができ、具体的な測定条件は以下の通りである。
共鳴周波数:104MHz
測定方法:MAS(シングルパルス)
MAS回転数:10kHz
測定領域:52kHz
データポイント数:4096
resolution(測定領域/データポイント数):12.7Hz
パルス幅:3.0μsec
遅延時間:2秒
化学シフト値基準:α−アルミナを3.94ppm
window関数:指数関数
Line Broadening係数:10Hz
図2に、特定アルミニウムケイ酸塩の一例として、後述の製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の27Al−NMRスペクトルを示す。比較として、図2には、後述の製造例2に係る、いわゆるイモゴライトの27Al−NMRスペクトルも併せて掲載する。
図2に示すように、特定アルミニウムケイ酸塩は、27Al−NMRスペクトルにおいて、3ppm近辺にピークを有する。3ppm近辺のピークは、6配位のAlに由来するピークであると推定される。更に、55ppm付近にピークを有していてもよい。55ppm付近のピークは、4配位のAlに由来するピークであると推定される。
特定アルミニウムケイ酸塩は、27Al−NMRスペクトルにおいて、3ppm近辺のピークに対する、55ppm付近のピークの面積比率が、25%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、15%以下であることが更に好ましい。
特定アルミニウムケイ酸塩は、29Si−NMRスペクトルにおいて、−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有する。29Si−NMR測定装置としては、例えば、ブルカー・バイオスピン製AV400WB型を用いることができ、具体的な測定条件は以下の通りである。
共鳴周波数:79.5MHz
測定方法:MAS(シングルパルス)
MAS回転数:6kHz
測定領域:24kHz
データポイント数:2048
resolution(測定領域/データポイント数):5.8Hz
パルス幅:4.7μsec
遅延時間:600秒
化学シフト値基準:TMSP−d(3−(トリメチルシリル)(2,2,3,3−)プロピオン酸ナトリウム)を1.52ppm
window関数:指数関数
Line Broadening係数:50Hz
図3に、特定アルミニウムケイ酸塩の一例として、後述の製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩の29Si−NMRスペクトルを示す。比較として、図3には、後述の製造例2に係る、いわゆるイモゴライトの29Si−NMRスペクトルも併せて掲載する。
図3に示すように、特定アルミニウムケイ酸塩は、29Si−NMRスペクトルにおいて、−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有する。−78ppm近辺に現れるピークAは、イモゴライト・アロフェン類など結晶構造のアルミニウムケイ酸塩に由来するものと考えられ、−85ppm近辺に現れるピークBは、粘度構造のアルミニウムケイ酸塩又は非晶質構造のアルミニウムケイ酸塩と考えられる。したがって、特定アルミニウムケイ酸塩は、結晶構造のアルミニウムケイ酸塩と、粘度構造又は非晶質構造のアルミニウムケイ酸塩との混合物又は複合体であると推定される。
そして、特定アルミニウムケイ酸塩は、29Si−NMRスペクトルにおける−78ppm近辺のピークAと、−85ppm近辺のピークBとの面積比率(ピークB/ピークA)が、2.0〜9.0であるか、或いは、透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在しないものである。
29Si−NMRスペクトルにおける前記ピークの面積比率を求める際には、まず29Si−NMRスペクトルにおいてベースラインを引く。図3では、−55ppmと−140ppmとを結んだ直線をベースラインとする。
次に、−78ppm近辺に現れるピークと−85ppm近辺のピークとの谷に当たる化学シフト値(図3では、−81ppm付近)で区切る。
−78ppm近辺のピークAの面積は、図3においては−55ppmと−81ppmと上記ベースラインに囲まれた領域の面積であり、ピークBの面積は、−81ppmと上記ベースラインに囲まれた領域の面積である。
なお、上記各ピークの面積は、NMR測定装置に組み込まれた解析ソフトにより求めてもよい。
上記得られたピークA及びBの面積から求めたピークB/ピークAの面積比率は、金属イオンの吸着能が向上する観点から、2.0〜9.0であり、2.0〜7.0であることが好ましく、2.0〜5.0であることがより好ましく、2.0〜4.0であることが更に好ましい。
なお、管状アルミニウムケイ酸塩であるいわゆるイモゴライトの繊維が透過型電子顕微鏡(TEM)写真で観察される場合には、ピークBの面積が小さくなる方向にある。
図4に特定アルミニウムケイ酸塩の透過型電子顕微鏡(TEM)写真の一例を示す。図4に示すアルミニウムケイ酸塩は、後述の製造例1に係るアルミニウムケイ酸塩である。比較として、図5に、後述の製造例2に係る、管状アルミニウムケイ酸塩であるいわゆるイモゴライトの透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す。図4に示されるように、特定アルミニウムケイ酸塩では、透過型電子顕微鏡(TEM)において100,000倍で観察したときに、長さ50nm以上の管状物が存在していない。
アルミニウムケイ酸塩の透過型電子顕微鏡(TEM)の観察は、100kVの加速電圧で行う。また観察試料としては、後述する製造方法における第二洗浄工程(脱塩及び固体分離)前の加熱後溶液をTEM観察試料調製用の支持体上に滴下し、次いで乾燥して薄膜としたものを用いる。尚、TEM画像のコントラストが充分に得られない場合には、コントラストが充分に得られるように加熱処理後の溶液を適宜希釈したものを用いて観察試料を調製する。
本実施形態のアルミニウムケイ酸塩は、特定の構造を有するアルミニウムケイ酸塩にカルボニル基が導入されてなる。カルボニル基の導入方法は特に限定されず、例えば、アシル化剤でアシル化する方法が挙げられる。アシル化剤としては、カルボン酸無水物、カルボン酸ハロゲン化物などを挙げることができる。
カルボン酸無水物としては、炭素数2〜20のカルボン酸無水物が挙げられ、アルミニウムケイ酸塩の吸着水量を抑える観点から、炭素数2〜16のカルボン酸無水物が好ましく、炭素数2〜14のカルボン酸無水物がより好ましい。
具体的なカルボン酸無水物としては、無水酢酸、プロピオン酸無水物、ヘキサン酸無水物、オクタン酸無水物等を挙げることができる。
また、吸着水量を抑える観点から、酸無水物における炭化水素は、直鎖状、嵩高い構造(例えば、芳香環)等を有していても構わない。
カルボン酸ハロゲン化物としては、ハロゲン種によりカルボン酸フッ化物、カルボン酸塩化物、カルボン酸臭化物、カルボン酸ヨウ化物が挙げられ、いずれを用いても構わない。より汎用的で商業的、安全の面を考慮すると、カルボン酸塩化物がより好ましい。
またカルボン酸ハロゲン化物としては、アルミニウムケイ酸塩の吸着水量を抑える観点から、炭素数2〜12のカルボン酸ハロゲン化物が好ましく、炭素数2〜10のカルボン酸ハロゲン化物がより好ましい。
なかでも、アシル化剤としては、カルボン酸塩化物が好ましく、炭素数2〜12のカルボン酸塩化物がより好ましく、炭素数2〜10のカルボン酸塩化物がさらに好ましい。
上記特定のアルミニウムケイ酸塩にカルボニル基が導入されているかは、赤外吸収スペクトルにおいて、カルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークの有無により確認できる。
本実施形態のアルミニウムケイ酸塩は、金属イオンの吸着能が向上する観点から、前記カルボニル基を有する前において、BET比表面積が200m/g以上であることが好ましく、250m/g以上であることがより好ましく、280m/g以上であることが更に好ましい。また、BET比表面積の上限値は特に制限が無いが、アルミニウムケイ酸塩中のSiとAlの一部がSi−O−Alという形で結合し、それが金属イオン吸着能の向上に寄与しているという観点からは、BET比表面積は1500m/g以下であることが好ましく、1200m/g以下であることがより好ましく、1000m/g以下であることが更に好ましい。
アルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は、JIS Z 8830に準じて窒素吸着能から測定する。評価装置としては、例えば、QUANTACHROME社製:AUTOSORB−1(商品名)などを用いることができる。BET比表面積の測定を行う際には、試料表面及び構造中に吸着している水分がガス吸着能に影響を及ぼすと考えられることから、まず、加熱による水分除去の前処理を行う。
前記前処理では、0.05gの測定試料を投入した測定用セルを、真空ポンプで10Pa以下に減圧した後、110℃で加熱し、3時間以上保持した後、減圧した状態を保ったまま常温(25℃)まで自然冷却する。この前処理を行った後、評価温度を77Kとし、評価圧力範囲を相対圧(飽和蒸気圧に対する平衡圧力)にて1未満として測定する。
本実施形態のアルミニウムケイ酸塩は、金属イオンの吸着能が向上する観点から、全細孔容積が0.1cm/g以上であることが好ましく、0.12cm/g以上であることがより好ましく、0.15cm/g以上であることが更に好ましい。また、全細孔容積の上限値は特に制限が無いが、アルミニウムケイ酸塩中のSiとAlの一部がSi−O−Alという形で結合し、それが金属イオン吸着能の向上に寄与しているという観点からは、全細孔容積は1.5cm/g以下であることが好ましく、1.2cm/g以下であることがより好ましく、1.0cm/g以下であることが更に好ましい。
アルミニウムケイ酸塩の全細孔容積は、前記BET比表面積に基づき、相対圧が0.95以上1未満の範囲で得られたデータの中、相対圧1に最も近いガス吸着量を液体に換算して求める。
本実施形態のアルミニウムケイ酸塩は、金属イオンの吸着能が向上する観点から、平均細孔直径が1.5nm以上であることが好ましく、1.7nm以上であることがより好ましく、2.0nm以上であることがより好ましい。また、全細孔容積の上限値は、金属イオンの吸着能が向上する観点から、50nm以下であることが好ましく、20nm以下であることがより好ましく、5.0nm以下であることが更に好ましい。
アルミニウムケイ酸塩の平均細孔直径は、前記BET比表面積及び全細孔容積に基づき、全細孔を1つの円筒形細孔で構成されていると仮定して求める。
<特定アルミニウムケイ酸塩の製造方法>
特定アルミニウムケイ酸塩の製造方法は、(a)ケイ酸イオンを含む溶液及びアルミニウムイオンを含む溶液を混合して反応生成物を得る工程と、(b)前記反応生成物を、脱塩及び固体分離する工程と、(c)前記工程(b)で固体分離されたものを水性媒体中、酸の存在下、ケイ素原子濃度が100mmol/L以上且つアルミニウム原子濃度が100mmol/L以上となる濃度条件で加熱処理する工程と、(d)前記工程(c)で加熱処理して得られたものを、脱塩及び固体分離する工程とを有し、得られたアルミニウムケイ酸塩に、カルボニル基を導入する。さらに必要に応じてその他の工程を有して構成される。
以降において、カルボニル基が導入される前のアルミニウムケイ酸塩を「第一のアルミニウムケイ酸塩」と称する場合があり、カルボニル基が導入された後のアルミニウムケイ酸塩を「アシル化アルミニウムケイ酸塩」と称する場合がある。
ケイ酸イオン及びアルミニウムイオンの反応生成物を含む溶液から共存イオンを脱塩処理した後に、いわゆるイモゴライトを製造するときよりも高濃度の条件で、酸の存在下に加熱処理することで、第一のアルミニウムケイ酸塩を効率よく製造することができる。
これは例えば以下のように考えることができる。一般に、アルミニウムケイ酸塩の酸の存在下での加熱処理を希薄溶液で実施すると、規則的な構造が連続している管状のアルミニウムケイ酸塩が形成される。しかし、本発明の製造方法のような高濃度条件下では、規則的な部分構造に加えて粘土構造及び非晶質構造を有するアルミニウムケイ酸塩が形成されると考えられる。アルミニウムケイ酸塩がこのような多様な構造を有することで、優れた金属イオン吸着能が発揮されると考えられる。そしてこのような構造のアルミニウムケイ酸塩は、表面にアルミ由来の水酸基とシリカ由来の水酸基が存在しているため、これら水酸基は表面修飾しやすく、吸着水量が低減するものと考えられる。したがって、本発明に係る特定アルミニウムケイ酸塩は、長さ50nm以上の管状物に成長するのに代えて、このような多様な構造が形成されているものと推測される。
(第一のアルミニウムケイ酸塩の製造方法)
(a)反応生成物を得る工程
反応生成物を得る工程では、ケイ酸イオンを含む溶液と、アルミニウムイオンを含む溶液とを混合して反応生成物であるアルミニウムケイ酸塩及び共存イオンを含む混合溶液を得る。
(ケイ酸イオン及びアルミニウムイオン)
アルミニウムケイ酸塩を合成する際、原料には、ケイ酸イオン及びアルミニウムイオンが必要となる。ケイ酸イオンを含む溶液(以下、「ケイ酸溶液」ともいう)を構成するケイ酸源としては、溶媒和した際にケイ酸イオンが生じるものであれば特に制限されない。
例えば、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、テトラエトキシシラン等のテトラアルコキシシランなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、アルミニウムイオンを含む溶液(以下、「アルミニウム溶液」ともいう)を構成するアルミニウム源は、溶媒和した際にアルミニウムイオンが生じるものであれば特に制限されない。例えば、塩化アルミニウム、過塩素酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、アルミニウムsec−ブトキシド等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
溶媒としては、原料であるケイ酸源及びアルミニウム源と溶媒和し易いものを適宜選択して使用することができる。具体的には、水、エタノール等を使用することができる。加熱処理時における溶液中の共存イオンの低減、及び、取扱の容易さから、水を用いることが好ましい。
(混合比と溶液の濃度)
これらの原料をそれぞれ溶媒に溶解させて原料溶液(ケイ酸溶液及びアルミニウム溶液)を調製した後、原料溶液を互いに混合して混合溶液を得る。混合溶液中のSi及びAlの元素比Si/Alは、得られるアルミニウムケイ酸塩におけるSi及びAlの元素比Si/Alに合わせて、モル比で0.3〜1.0となるように調整し、好ましくは0.4〜0.6となるように調整し、より好ましくは0.45〜0.55となるように調整する。
元素比Si/Alを0.3〜1.0とすることで、所望の規則的な構造を有するアルミニウムケイ酸塩が合成され易くなる。
また、原料溶液の混合の際には、アルミニウム溶液に対してケイ酸溶液を徐々に加えることが好ましい。このようにすることで、所望のアルミニウムケイ酸塩の形成を阻害する要因となりうる、ケイ酸の重合を抑えることができる。
ケイ酸溶液のケイ素原子濃度は、特に制限されるものではない。好ましくは100mmol/L〜1000mmol/Lである
ケイ酸溶液のケイ素原子濃度が100mmol/L以上であると、生産性が向上し、効率よくアルミニウムケイ酸塩を製造することができる。またケイ酸溶液のケイ素原子濃度が1000mmol/L以下であると、ケイ酸溶液のケイ素原子濃度に応じて生産性がより向上する。
アルミニウム溶液のアルミニウム原子濃度は、特に制限されるものではない。好ましくは100mmol/L〜1000mmol/Lである。
アルミニウム溶液のアルミニウム原子濃度が100mmol/L以上であると、生産性が向上し、効率よくアルミニウムケイ酸塩を製造することができる。またアルミニウム溶液のアルミニウム原子濃度が1000mmol/L以下であると、アルミニウム溶液のアルミニウム原子濃度に応じて生産性がより向上する。
(b)第一洗浄工程(脱塩及び固体分離)
ケイ酸イオンを含む溶液とアルミニウムイオンを含む溶液とを混合し、反応生成物として共存イオンを含むアルミニウムケイ酸塩を生成させた後、生成した共存イオンを含むアルミニウムケイ酸塩を脱塩及び固体分離する第一洗浄工程を行う。第一洗浄工程では、混合溶液中から共存イオンの少なくとも一部を除去して混合溶液中の共存イオン濃度を低下させる。第一洗浄工程を行うことで、合成工程において所望の規則的な構造を有するアルミニウムケイ酸塩を形成し易くなる。
第一洗浄工程で、脱塩及び固体分離する方法は、ケイ酸源及びアルミニウム源に由来するケイ酸イオン以外のアニオン(例えば塩化物イオン、硝酸イオン)及びアルミニウムイオン以外のカチオン(例えばナトリウムイオン)の少なくとも一部を除去(脱塩)して固体分離できればよく、特に制限されるものではない。第一洗浄工程としては例えば、遠心分離を用いる方法、透析膜を用いる方法、イオン交換樹脂を用いる方法等が挙げられる。
第一洗浄工程は、共存イオンの濃度が所定の濃度以下になるように行うことが好ましい。具体的には例えば第一洗浄工程で得られる固体分離されたものを、濃度が60g/Lとなるように純水に分散させた場合に、その分散液の電気伝導率が4.0S/m以下となるように行なうことが好ましく、1.0mS/m以上3.0S/m以下となるように行なうことがより好ましく、1.0mS/m以上2.0S/m以下となるように行なうことがより好ましい。
分散液の電気伝導率が4.0S/m以下であると、合成工程において所望のアルミニウムケイ酸塩がより形成しやすくなる傾向がある。
尚、電気伝導率は、HORIBA社製:F−55及び同社の一般的な電気伝導率セル:9382−10Dを用いて、常温(25℃)で測定される。
第一洗浄工程は、前記アルミニウムケイ酸塩を水性媒体に分散して分散物を得る工程と、前記分散物のpHを5〜7に調整してアルミニウムケイ酸塩を析出させる工程とを含むことが好ましい。
例えば第一洗浄工程を、遠心分離を用いて行なう場合、以下のようにして行うことができる。混合溶液にアルカリ等を加えてpHを5〜7に調整する。pHを調整した溶液を遠心分離した後、上澄み溶液を排出してゲル状沈殿物として固体分離する。そして固体分離されたものを溶媒に再分散させる。その際、遠心分離前の容積に戻すことが好ましい。再分散させた分散液を同様にして遠心分離して脱塩及び固体分離する操作を繰り返すことで、共存イオンの濃度を所定の濃度以下にすることができる。
第一洗浄工程においてはpHを例えば5〜7に調整するが、5.5〜6.8であることが好ましく、5.8〜6.5であることがより好ましい。pH調整に用いるアルカリは特に制限されない。例えば水酸化ナトリウム、アンモニア等が好ましい。
また遠心分離の条件は製造規模や使用する容器等に応じて適宜選択される。例えば、室温下、1200G以上で1〜30分間とすることができる。具体的には例えば、遠心分離装置としてTOMY社製:Suprema23、及び同社のスタンダードロータNA−16を用いる場合、室温下、3000rpm(1450G)以上で5〜10分間とすることができる。
第一洗浄工程における溶媒としては、原料と溶媒和し易いものを適宜選択して使用することができ、具体的には、水、エタノール等を使用することができるが、加熱合成時における溶液中の共存イオンの低減、及び、取扱の容易さから、水を用いることが好ましく、純水を用いることより好ましい。尚、繰り返し複数回の洗浄を行う際は、pH調整を省略することが好ましい。
第一洗浄工程における脱塩及び固体分離の処理回数は、共存イオンの残存量に応じて適宜設定すればよい。例えば1〜6回とすることができる。3回程度の洗浄を繰り返すと、共存イオンの残存量が所望のアルミニウムケイ酸塩の合成に影響しない程少なくなる。
pH調整する際のpH測定は、一般的なガラス電極を用いたpHメータによって測定できる。具体的には、例えば、株式会社堀場製作所製の商品名:MODEL(F−51)を使用することができる。
(c)合成工程
合成工程では、第一洗浄工程で固体分離されたものを水性媒体中、酸の存在下、ケイ素原子濃度が100mmol/L以上且つアルミニウム原子濃度が100mmol/L以上となる濃度条件で加熱処理を行う。
従来の製造方法においては、加熱処理を希薄溶液で行うことでアルミニウムケイ酸塩を管状に成長させる。このような従来の製造方法では、希薄溶液で加熱処理を行うため生産性の向上に限界がある。しかしながら、本発明の製造方法のようにケイ素原子及びアルミニウム原子の濃度を特定の濃度以上の条件下で加熱処理を行うことで、金属イオン吸着能に優れ、管状とは異なる構造を有するアルミニムケイ酸塩を、生産性よく製造することができる。
第一洗浄工程後、固体分離されたものに含まれるケイ素原子及びアルミニウム原子がそれぞれ所定の濃度となるように調整する。
本発明においてはケイ素原子濃度が100mmol/L以上且つアルミニウム原子濃度が100mmol/L以上である。好ましくはケイ素原子濃度が120mmol/L以上2000mmol/L以下且つアルミニウム原子濃度が120mmol/L以上2000mmol/L以下であり、より好ましくはケイ素原子濃度が150mmol/L以上1500mmol/L以下且つアルミニウム原子濃度が150mmol/L以上1500mmol/Lである。
ケイ素原子濃度が100mmol/L未満又はアルミニウム原子濃度が100mmol/L未満の場合には、所望のアルミニウムケイ酸塩が得られにくくなる場合がある。
またアルミニウムケイ酸塩の生産性が低下する傾向にある。
尚、上記ケイ素原子濃度及びアルミニウム原子濃度は、後述する酸性化合物を加えてpHを所定の範囲に調整した後のケイ素原子濃度及びアルミニウム原子濃度である。
また、ケイ素原子濃度及びアルミニウム原子濃度は、ICP発光分光装置(例えば、日立製作所社製ICP発光分光装置:P−4010)を用いて、常法により測定される。
ケイ素原子濃度及びアルミニウム原子濃度が上記所定の濃度となるように調整する際には、溶媒を加えてもよい。溶媒としては、原料と溶媒和し易いものを適宜選択して使用することができ、具体的には、水、エタノール等を使用することができるが、加熱合成時における溶液中の共存イオンの低減、及び、取扱の容易さから、水を用いることが好ましい。
合成工程においては、加熱処理の前に酸性化合物の少なくとも1種を加える。酸性化合物を加えた後のpHは特に制限されない。所望のアルミニウムケイ酸塩を効率よく得る観点から、pH3以上7未満であることが好ましく、pH3以上5以下であることがより好ましい。
合成工程において加える酸性化合物は特に制限されるものではなく、有機酸であっても無機酸であってもよい。中でも無機酸を用いることが好ましい。無機酸として具体的には、塩酸、過塩素酸及び硝酸等を挙げることができる。後述の加熱処理時における溶液中の共存イオン種の低減を考慮すれば、使用したアルミニウム源に含まれるアニオンと同様のアニオンを生成する酸性化合物を用いることが好ましい。
酸性化合物を加えた後、加熱処理を行うことで、所望の構造を有するアルミニウムケイ酸塩を得ることができる。
加熱温度は特に制限されない。所望のアルミニウムケイ酸塩を効率よく得る観点から、80℃〜160℃であることが好ましい。
加熱温度が160℃以下であると、ベーマイト(水酸化アルミニウム)が析出することを抑制することができる傾向がある。また加熱温度が80℃以上であると、所望のアルミニウムケイ酸塩の合成速度が向上し、より効率よく所望のアルミニウムケイ酸塩を製造できる傾向がある。
加熱時間は特に制限されるものではない。所望の構造を有するアルミニウムケイ酸塩をより効率的に得る観点から、96時間(4日)以内であることが好ましい。
加熱時間が96時間以下であると、より効率的に所望のアルミニウムケイ酸塩を製造することができる。
(d)第二洗浄工程(脱塩及び固体分離)
合成工程において加熱処理して得られたものは、第二洗浄工程において脱塩及び固体分離される。これにより優れた金属イオン吸着能を有するアルミニウムケイ酸塩を得ることができる。これは例えば以下のように考えることができる。すなわち合成工程において加熱処理して得られたものは、アルミニウムケイ酸塩の吸着サイトが共存イオンで塞がれている場合があり、期待する程の金属イオン吸着能は得られない場合がある。そのため、合成工程で得られたアルミニウムケイ酸塩から共存イオンの少なくとも一部を除去する第二洗浄工程によって、脱塩及び固体分離することで優れた金属イオン吸着能を有するアルミニウムケイ酸塩を得ることができると考えることができる。
第二洗浄工程は、ケイ酸イオン以外のアニオン及びアルミニウムイオン以外のカチオンの少なくとも一部を除去できればよく、合成工程前の第一洗浄工程と同様の操作であっても、異なる操作であってもよい。
第二洗浄工程は、共存イオンの濃度が所定の濃度以下になるように行うことが好ましい。具体的には例えば第二洗浄工程で得られる固体分離されたものを、濃度が60g/Lとなるように純水に分散させた場合に、その分散液の電気伝導率が4.0S/m以下となるように行なうことが好ましく、1.0mS/m以上3.0S/m以下となるように行なうことがより好ましく、1.0mS/m以上2.0S/m以下となるように行なうことがより好ましい。
分散液の電気伝導率が4.0S/m以下であると、より優れた金属イオン吸着能を有するアルミニウムケイ酸塩を得られやすくなる傾向がある。
第二洗浄工程を、遠心分離を用いて行なう場合、例えば以下のようにして行うことができる。混合溶液にアルカリ等を加えてpHを5〜10に調整する。pHを調整した溶液を遠心分離した後、上澄み溶液を排出してゲル状沈殿物として固体分離する。次いで固体分離されたものを溶媒に再分散させる。その際、遠心分離前の容積に戻すことが好ましい。
再分散させた分散液を同様にして遠心分離して脱塩及び固体分離する操作を繰り返すことで、共存イオンの濃度を所定の濃度以下にすることができる。
第二洗浄工程においてはpHを例えば5〜10に調整するが、8〜10であることが好ましい。pH調整に用いるアルカリは特に制限されない。例えば水酸化ナトリウム、アンモニア等が好ましい。
また遠心分離の条件は製造規模や使用する容器等に応じて適宜選択される。例えば、室温下、1200G以上で1〜30分間とすることができる。具体的には例えば、遠心分離装置としてTOMY社製:Suprema23、及び同社のスタンダードロータNA−16を用いる場合、室温下、3000rpm(1450G)以上で5〜10分間とすることができる。
第二洗浄工程における溶媒としては、原料と溶媒和し易いものを適宜選択して使用することができ、具体的には、水、エタノール等を使用することができるが、共存イオンの低減、及び、取扱の容易さから、水を用いることが好ましく、純水を用いることより好ましい。尚、繰り返し複数回の洗浄を行う際は、pH調整を省略することが好ましい。
第二洗浄工程における脱塩及び固体分離の処理回数は、共存イオンの残存量によって設定すればよいが、1〜6回が好ましく、3回程度の洗浄を繰り返すと、アルミニウムケイ酸塩における共存イオンの残存量が充分に低減される。
第二洗浄工程後の分散液については、残存する共存イオンの中でも、特にアルミニウムケイ酸塩の吸着能に影響を与える塩化物イオン及びナトリウムイオンの濃度が低減されていることが好ましい。すなわち、第二洗浄工程における洗浄後のアルミニウムケイ酸塩は、当該アルミニウムケイ酸塩を水に分散させて濃度400mg/Lの水分散液を調製したとき、当該水分散液において塩化物イオン濃度100mg/L以下及びナトリウムイオン濃度100mg/L以下を与えることが好ましい。塩化物イオン濃度100mg/L以下且つナトリウムイオン濃度100mg/L以下であると、吸着能を更に向上させることができる。塩化物イオン濃度は、50mg/L以下がより好ましく、10mg/L以下が更に好ましい。ナトリウムイオン濃度は、50mg/L以下がより好ましく、10mg/L以下が更に好ましい。塩化物イオン濃度及びナトリウムイオン濃度は、洗浄工程の処理回数やpH調整に使用するアルカリの種類により調整することができる。
尚、塩化物イオン濃度及びナトリウムイオン濃度は、イオンクロマトグラフィー(例えば、ダイオネクス社製DX−320及びDX−100)により通常の条件で測定される。
尚、ここで述べる「第二洗浄工程後の分散液」とは、第二洗浄工程を終了した後に、第二洗浄工程を行う前の容積に、溶媒を用いて容積を戻した分散液を意味する。用いる溶媒は、原料と溶媒和し易いものを適宜選択して使用することができ、具体的には、水、エタノール等を使用することができるが、アルミニウムケイ酸塩における共存イオンの残存量の低減、及び、取扱の容易さから、水を用いることが好ましい。
アルミニウムケイ酸塩のBET比表面積は、第二洗浄工程の処理方法(例えば、合成溶液にアルカリを加えてpHを5〜10に調整し、遠心分離した後、上澄み溶液を排出してゲル状沈殿物として残ったアルミニウムケイ酸塩を溶媒に再分散させ、遠心分離前の容積に戻す処理を一度もしくは複数回繰り返す方法)により調整することができる。
またアルミニウムケイ酸塩の全細孔容積は、第二洗浄工程の処理方法(例えば、合成溶液にアルカリを加えてpHを5〜10に調整し、遠心分離した後、上澄み溶液を排出してゲル状沈殿物として残ったアルミニウムケイ酸塩を溶媒に再分散させ、遠心分離前の容積に戻す処理を一度もしくは複数回繰り返す方法)により調整することができる。
またアルミニウムケイ酸塩の平均細孔直径は、第二洗浄工程の処理方法(例えば、合成溶液にアルカリを加えてpHを5〜10に調整し、遠心分離した後、上澄み溶液を排出してゲル状沈殿物として残ったアルミニウムケイ酸塩を溶媒に再分散させ、遠心分離前の容積に戻す処理を一度もしくは複数回繰り返す方法)により調整することができる。
(アシル化アルミニウムケイ酸塩の製造方法)
上記第一のアルミニウムケイ酸塩にカルボニル基を導入する。カルボニル基の導入する際に、第一のアルミニウムケイ酸塩は十分乾燥し、反応を阻害する恐れがある水分を極力除去することが好ましい。
具体的には、乾燥条件としては、真空乾燥状態で行うことが好ましい。乾燥温度としては、80℃以上300℃以下が好ましく、120℃以上300℃以下であることがより好ましい。乾燥温度が300℃以下の場合、第一のアルミニウムケイ酸塩から水酸基が脱離し、構造変化するのが抑えられる。一方、乾燥温度が80℃以下の場合、水分の除去が十分となる傾向にある。
これら乾燥させた第一のアルミニウムケイ酸塩へのカルボニル基の導入方法は特に限定されない。以下では、前述のアシル化剤でアシル化する方法について説明する。
アシル化剤として上記カルボン酸無水物あるいはカルボン酸ハロゲン化物を用いる反応では、溶媒を併用してもよい。また反応試薬が溶液状態である場合は、反応試薬が溶媒の役割を兼ねてもよく、この場合には溶媒を使用しなくともよい。
アシル化の反応の際に、塩基を添加する。塩基としては特に制限されず、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミンなどが挙げられる。これら塩基は、使用に際して水分を除去した脱水グレードのものを用いることが好ましい。これば、塩基に含まれる水分が原因で反応効率を低下させるのを防ぐためである。
アシル化剤としてカルボン酸無水物を用いる場合は、塩基を溶媒として使用し、カルボン酸無水物またはカルボン酸ハロゲン化物を滴下して反応させても構わない。
アシル化の反応後のアルミニウムケイ酸塩は、濾過、吸引濾過、遠心分離等の方法で不要な反応試薬から分離できる。不要な反応試薬からの分離方法は上記の方法に限定されず、アルミニウムケイ酸塩を効率よく得られる方法であればいずれの方法でもよい。作業上の面から、少量製造であれば吸引濾過が好ましい。
アシル化したアルミニウムケイ酸塩は反応に使用した溶媒または極性溶媒(例えば酢酸エチル)で複数回洗浄する。洗浄のたびに吸引濾過または遠心分離により、溶媒とアルミニウムケイ酸塩を分離することが好ましい。この作業を数回少なくとも3回以上必要に応じてそれ以上の回数で洗浄する。
ついで水と親和性の高い溶媒でアシル化したアルミニウムケイ酸塩を複数回洗浄する。水と親和性の高い溶媒として、アセトン、アルコール等が挙げられ、アルコールを用いることが好ましく、作業効率が向上することから、低沸点アルコールを用いることがより好ましい。しかしながら、必ずしも上記溶媒に限定されない。
ついでアシル化したアルミニウムケイ酸塩を純水で数回洗浄して、アシル化反応で生成した塩を除去する。洗浄と風乾を数回繰り返す。
脱塩したアシル化アルミニウムケイ酸塩は水と親和性の高い溶媒、例えば上記で示したようなアルコールで洗浄し、風乾させる。製造工程の簡便さから、乾燥速度が速い溶媒であることが好ましい。
得られたアシル化アルミニウムケイ酸塩は、乾燥される。乾燥温度は特に制限はないが、120℃以上200℃以下の温度で真空乾燥機により乾燥させることが好ましく、アシル化した修飾基の脱離を抑える観点から、乾燥温度は120℃以上150℃以下とすることがより好ましい。
<用途>
本発明のアシル化アルミニウムケイ酸塩は、吸着水量が少ないため、水分が厳禁の環境下でも使用可能となる。
次に、本発明を実施例及び比較例に基づいて具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
<第一のアルミニウムケイ酸塩の作製>
濃度:700mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液(500mL)に、濃度:350mmol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液(500mL)を加え、30分間攪拌した。この溶液に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を330mL加え、pH=6.1に調整した。
pH調整した溶液を30分間攪拌後、遠心分離装置としてTOMY社製:Suprema23及びスタンダードロータNA−16を用い、回転速度:3,000回転/分で、5分間の遠心分離を行った。遠心分離後、上澄み溶液を排出し、ゲル状沈殿物を純水に再分散させ、遠心分離前の容積に戻した。このような遠心分離による脱塩処理を3回行った。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、濃度が60g/Lとなるように純水に分散し、HORIBA社製:F−55及び電気伝導率セル:9382−10Dを用いて、常温(25℃)で、電気伝導率を測定したところ、1.3S/mであった。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物に、濃度:1mol/Lの塩酸を135mL加えてpH=3.5に調整し、30分間攪拌した。このときの溶液中のケイ素原子濃度及びアルミニウム原子濃度を、ICP発光分光装置:P−4010(日立製作所社製)を用いて常法により測定したところ、ケイ素原子濃度は213mmol/L、アルミニウム原子濃度は426mmol/Lであった。
次に、この溶液を乾燥器に入れ、98℃で48時間(2日間)加熱した。
加熱後溶液(アルミニウムケイ酸塩濃度47g/L)に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を188mL添加し、pH=9.1に調整した。pH調整により溶液中のアルミニウムケイ酸塩を凝集させ、上記同様の遠心分離でこの凝集体を沈殿させることで、上澄み液を排出した。これに純水を添加して遠心分離前の容積に戻すという脱塩処理を3回行った。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、濃度が60g/Lとなるように純水に分散し、HORIBA社製:F−55及び電気伝導率セル:9382−10Dを用いて、常温(25℃)で電気伝導率を測定したところ、0.6S/mであった。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、60℃で16時間乾燥して30gの粉末を得た。この粉末を試料Aとした。
<BET比表面積、全細孔容積、平均細孔直径>
試料AのBET比表面積、全細孔容積、平均細孔直径を、窒素吸着能から測定した。評価装置には、QUANTACHROME社製:AUTOSORB−1(商品名)を用いた。これらの測定を行う際には、後述する試料の前処理を行った後、評価温度を77Kとし、評価圧力範囲を相対圧(飽和蒸気圧に対する平衡圧力)にて1未満として測定した。
前処理として、0.05gの試料Aを投入した測定用セルに、真空ポンプで脱気及び加熱を自動制御で行った。この処理の詳細条件は、10Pa以下に減圧した後、110℃で加熱し、3時間以上保持した後、減圧した状態を保ったまま常温(25℃)まで自然冷却するという設定とした。
評価の結果、試料AのBET比表面積は363m/g、全細孔容積は0.22cm/g、そして平均細孔直径は2.4nmであった。
<粉末X線回折>
粉末X線回折は、リガク社製:Geigerflex RAD−2X(商品名)を用い、X線源:CuKα線、出力:40kV、40mA、回折角度:2θ=5°〜60°、発散:スリット1°、散乱スリット:1°、受光スリット:0.3mm、走査速度:2°min−1で測定した。
図1に、試料Aの粉末X線回折のスペクトルを示す。2θ=26.9°、そして40.3°近辺にブロードなピークが観測された。また2θ=18.8°、20.3°、27.8°、40.6°、そして53.3°近辺にシャープなピークが観測された。
27Al−NMR>
27Al−NMRスペクトルの測定装置として、ブルカー・バイオスピン製AV400WB型を用い、下記条件で測定を行った。
共鳴周波数:104MHz
測定方法:MAS(シングルパルス)
MAS回転数:10kHz
測定領域:52kHz
データポイント数:4096
resolution(測定領域/データポイント数):12.7Hz
パルス幅:3.0μsec
遅延時間:2秒
化学シフト値基準:α−アルミナを3.94ppm
window関数:指数関数
Line Broadening係数:10Hz
図2に試料Aの27Al−NMRのスペクトルを示す。図2に示されるように、3ppm近辺にピークを有していた。また55ppm近辺に若干のピークが見られた。3ppm近辺のピークに対する、55ppm近辺のピークの面積比率は、15%であった。
29Si−NMR>
29Si−NMRスペクトルの測定装置としては、ブルカー・バイオスピン製AV400WB型を用い、下記条件で測定を行った。
共鳴周波数:79.5MHz
測定方法:MAS(シングルパルス)
MAS回転数:6kHz
測定領域:24kHz
データポイント数:2048
resolution(測定領域/データポイント数):5.8Hz
パルス幅:4.7μsec
遅延時間:600秒
化学シフト値基準:TMSP−d(3−(トリメチルシリル)(2,2,3,3−)プロピオン酸ナトリウム)を1.52ppm
window関数:指数関数
Line Broadening係数:50Hz
図3に試料Aの29Si−NMRのスペクトルを示す。図3に示されるように、−78ppm及び−85ppm近辺にピークを有していた。−78ppm及び−85ppm近辺のピークの面積を上記方法により測定した。その結果、−78ppm近辺のピークAの面積を1.00としたとき、−85ppm近辺のピークBの面積は2.61であった。
<元素比Si/Al>
常法のICP発光分光分析(ICP発光分光装置:P−4010(日立製作所社製))から求めたSi及びAlの元素比Si/Alは、0.5であった。
<透過型電子顕微鏡(TEM)写真観察>
図4に、試料Aを100,000倍で観察したときの透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す。尚、TEM観察は、透過型電子顕微鏡(日立ハイテクノロジーズ社製、H−7100FA型)を用いて、100kVの加速電圧で行なった。また、TEM観察対象の試料Aは以下のようにして調製した。すなわち、最終の脱塩処理工程前の、加熱後溶液(アルミニウムケイ酸塩濃度47g/L)を純水で10倍に希釈し、超音波照射処理を5分間行ったものをTEM観察試料調整用の支持体上に滴下し、次いで自然乾燥して薄膜とすることで調製した。
図4に示されるように、長さ50nm以上の管状物が存在していない。
[実施例1]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の1.3gに無水酢酸を10ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで、無水ピリジン1.94mlをシリンジで滴下しながら加えた。溶液に発熱がないことを確認後、オイルバスを150℃まで昇温し、3時間加熱還流した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で除去した。その後、酢酸エチル、蒸留水で数回洗浄し、最後にメタノールで洗浄し、真空乾燥機で120℃12時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
<吸着水量の測定>
吸着水はTg−DTA(SIIナノテク製)で測定した200℃1時間の加熱前後の重量変化量とした。まずアシル化アルミニウムケイ酸塩を乾燥窒素ガス下に保管し、重量減少が見られなくなるまで放置し、重量が安定したところを測定前重量とした。ついで50℃/minで200℃まで昇温し、そのまま1時間保持し、保持後の重量を測定した。測定前重量から保持後の重量を引いた変化量から吸着水量(質量%)を算出した。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は8.2質量%であった。
<IR測定>
顕微ダイヤモンドセルで、試料をプレスし測定用サンプルを作成し、顕微透過法により測定した。測定にはフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR8300、島津製作所製)に赤外顕微鏡(AIM8000R、島津製作所製)を付属した装置を使用し、分解能:4cm−1、積算回数:128回の条件で測定した。
IR測定において、アシル化アルミニウムケイ酸塩は、カルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
<BET比表面積>
アシル化アルミニウムケイ酸塩のBET比表面積を、上記記載の方法により測定したところ、67m/gであった。
[実施例2]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の4.7gにプロピオン酸無水物を15ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで無水ピリジン1.6mlをシリンジで滴下しながら加えた。溶液に発熱がないことを確認後、オイルバスを段階的に昇温させながら160℃で7時間加熱還流した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で除去した。その後酢酸エチル、蒸留水で数回洗浄し、最後にメタノールで洗浄し、真空乾燥機で120℃12時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は4.5質量%であった。
[実施例3]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の2.4gにトルエンを30ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで塩化ブチリル1.6mlをシリンジで滴下しながら加えた。ついで無水ピリジン3mlをシリンジで滴下しながら加えた。そのまま室温で1時間撹拌した後、オイルバスを82℃に昇温し5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で溶媒を除去した。その後トルエンで数回洗浄と吸引濾過を繰り返した後、メタノールで2,3度洗浄と吸引濾過した。次いで蒸留水で数回洗浄し、再びメタノールで洗浄後風乾し、真空乾燥機で120℃24時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は5.0質量%であった。
[実施例4]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の2.4gにトルエンを30ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで塩化イソブチリル2.7gをシリンジで滴下しながら加えた。ついで無水ピリジン3mlをシリンジで滴下しながら加えた。そのまま室温で1時間撹拌した後、オイルバスを82℃に昇温し5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で溶媒を除去した。その後トルエンで数回洗浄と吸引濾過を繰り返した後、メタノールで2、3度洗浄と吸引濾過した。次いで蒸留水で数回洗浄し、再びメタノールで洗浄後風乾し、真空乾燥機で120℃24時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は5.5質量%であった。
[実施例5]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の1.96gにトルエンを30ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで塩化ピバロイル2.0mlをシリンジで滴下しながら加えた。ついで無水ピリジン3mlをシリンジで滴下しながら加えた。そのまま室温で1時間撹拌した後、オイルバスを82℃に昇温し5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で溶媒を除去した。その後トルエンで数回洗浄と吸引濾過を繰り返した後、メタノールで2、3度洗浄と吸引濾過した。次いで蒸留水で数回洗浄し、再びメタノールで洗浄後風乾し、真空乾燥機で120℃24時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は5.9質量%であった。
[実施例6]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の2.23gにヘキサン酸無水物4mlを加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで無水ピリジン0.45mlをシリンジで滴下しながら加えた。溶液に発熱がないことを確認後、オイルバスを段階的に昇温させながら150℃で5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で除去した。その後酢酸エチル、蒸留水で数回洗浄し、最後にメタノールで洗浄し、真空乾燥機で120℃12時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は3.4質量%であった。
[実施例7]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の1.93gにオクタン酸無水物を4ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで無水ピリジン0.32mlをシリンジで滴下しながら加えた。溶液に発熱がないことを確認後、オイルバスを段階的に昇温させながら150℃で5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で除去した。その後酢酸エチル、蒸留水で数回洗浄し、最後にメタノールで洗浄し、真空乾燥機で120℃12時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は4.8質量%であった。
[実施例8]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の2.29gにトルエンを30ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで塩化デカノイル3mgをシリンジで滴下しながら加えた。ついで無水ピリジン3mlをシリンジで滴下しながら加えた。そのまま室温で1時間撹拌した後、オイルバスを82℃に昇温し5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で溶媒を除去した。その後トルエンで数回洗浄と吸引濾過を繰り返した後、メタノールで2、3度洗浄と吸引濾過した。次いで蒸留水で数回洗浄し、再びメタノールで洗浄後風乾し、真空乾燥機で120℃24時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は5.2質量%であった
[実施例9]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の2.07gにトルエンを30ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところでウンデカノイルクロリド2.8mgをシリンジで滴下しながら加えた。ついで無水ピリジン3mlをシリンジで滴下しながら加えた。そのまま室温で1時間撹拌した後、オイルバスを82℃に昇温し5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で溶媒を除去した。その後トルエンで数回洗浄と吸引濾過を繰り返した後、メタノールで2、3度洗浄と吸引濾過した。次いで蒸留水で数回洗浄し、再びメタノールで洗浄後風乾し、真空乾燥機で120℃24時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は7.1質量%であった
[実施例10]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の2.20gにトルエンを30ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところでベンゾイルクロライド3.55gをシリンジで滴下しながら加えた。ついで無水ピリジン3mlをシリンジで滴下しながら加えた。そのまま室温で1時間撹拌した後、オイルバスを82℃に昇温し5時間加熱した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で溶媒を除去した。その後トルエンで数回洗浄と吸引濾過を繰り返した後、メタノールで2、3度洗浄と吸引濾過した。次いで蒸留水で数回洗浄し、再びメタノールで洗浄後風乾し、真空乾燥機で120℃24時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
アシル化アルミニウムケイ酸塩は、IR測定においてカルボニル基に基づく1440cm−1付近及び1620cm−1付近のC=O伸縮振動由来の吸収ピークが確認された。
アシル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は4.0質量%であった
[比較例1]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩を未修飾のまま吸着水量を測定したところ、16.3質量%であった。
[比較例2]
(製造例2)
<管状アルミニウムケイ酸塩の作製>
濃度:180mmol/Lの塩化アルミニウム水溶液(500mL)に、濃度:74mmol/Lのオルトケイ酸ナトリウム水溶液(500mL)を加え、30分間攪拌した。この溶液に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を93mL加え、pH=7.0に調整した。
pH調整した溶液を30分間攪拌後、遠心分離装置としてTOMY社製:Suprema23及びスタンダードロータNA−16を用い、回転速度:3,000回転/分で、5分間の遠心分離を行った。遠心分離後、上澄み溶液を排出し、ゲル状沈殿物を純水に再分散させ、遠心分離前の容積に戻した。このような遠心分離による脱塩処理を3回行った。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、濃度が60g/Lとなるように調整し、HORIBA社製:F−55及び電気伝導率セル:9382−10Dを用いて、常温(25℃)で、電気伝導率を測定したところ、1.3S/mであった。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物に純水を加え、容積を12Lとした。その溶液に濃度:1mol/Lの塩酸を60mL加えてpH=4.0に調整し、30分間攪拌した。このときの溶液中のケイ素原子濃度及びアルミニウム原子濃度をICP発光分光装置:P−4010(日立製作所社製)を用いて測定したところ、ケイ素原子濃度は2mmol/Lであり、アルミニウム原子濃度は4mmol/Lであった。
次に、この溶液を乾燥器に入れ、98℃で96時間(4日間)加熱した。
加熱後溶液(アルミニウムケイ酸塩濃度0.4g/L)に、濃度:1mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を60mL添加し、pH=9.0に調整した。pH調整により溶液を凝集させ、遠心分離でこの凝集体を沈殿させ、第一洗浄工程と同様の遠心分離でこの凝集体を沈殿させることで、上澄み液を排出した。これに純水を添加して遠心分離前の容積に戻すという脱塩処理を3回行った。
脱塩処理3回目の上澄み排出後に得たゲル状沈殿物を、濃度が60g/Lとなるように調整し、HORIBA社製:F−55及び電気伝導率セル:9382−10Dを用いて、常温(25℃)で電気伝導率を測定したところ、0.6S/mであった。
脱塩処理後に得たゲル状沈殿物を、60℃で72時間(3日間)乾燥して4.8gの粉末を得た。この粉末を試料Bとした。
<元素比Si/Al>
常法のICP発光分光分析(ICP発光分光装置:P−4010(日立製作所社製))から求めたSi及びAlの元素比Si/Alは、0.5であった。
<BET比表面積、全細孔容積、平均細孔直径>
実施例1と同様の方法で、BET比表面積、全細孔容積、及び平均細孔直径を、窒素吸着能から測定した。
評価の結果、試料BのBET比表面積は323m/g、全細孔容積は0.22cm/g、そして平均細孔直径は2.7nmとなった。
<粉末X線回折>
製造例1と同様の方法で、試料Bの粉末X線回折を行った。図1に、試料Bの粉末X線回折のスペクトルを示す。2θ=4.8°、9.7°、14.0°、18.3°、27.3°、そして40.8°近辺にブロードなピークを有していた。2θ=18.8°、20.3°、27.8°、40.6°、そして53.3°近辺にシャープなピークは観測されなかった。
27Al−NMR>
図2に試料Bの27Al−NMRのスペクトルを示す。図2に示すように、3ppm近辺にピークを有した。また55ppm近辺に若干のピークが見られた。3ppm近辺のピークに対する、55ppm近辺のピークの面積比率は、4%であった。
29Si−NMR>
図3に試料Bの29Si−NMRのスペクトルを示す。図3に示されるように、−78ppm及び−85ppm近辺にピークを有した。−78ppm及び−85ppm近辺のピークの面積を上記方法により測定した。その結果、−78ppm近辺のピークAの面積を1.00としたとき、−85ppm近辺のピークBの面積は0.44であった。
<透過型電子顕微鏡(TEM)写真観察>
図5に、試料Bを実施例1と同様の方法により100,000倍で観察したときの透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す。図5に示されるように管状物が生成しており、管状体10aの管部長さ方向の長さは、1nm〜10μm程度であり、外径は1.5〜3.0nm程度であり、内径は0.7〜1.4nm程度であった。
<吸着水量の測定>
管状のアルミニウムケイ酸塩である試料Bの吸着水量は、13.5質量%であった。
[比較例3]
上記製造例1で得られたアルミニウムケイ酸塩の4.1gに対してEtOH/水=9/1の混合溶媒を10ml、シランカップリング剤(KM3063、信越化学工業社製)を133.8mg加え、8時間加熱還流した。反応溶媒が室温に戻ったところで、吸引ろ過により反応溶媒、未反応シランカップリング剤を除去し、エタノールで数回洗浄した。最後に真空乾燥機で120℃18時間乾燥させた。このシリル化アルミニウムケイ酸塩の吸着水量は16.0質量%であった。
[比較例4]
上記製造法2で得られたアルミニウムケイ酸塩1.2gに無水酢酸を10ml加え、スターラーで撹拌した。アルミニウムケイ酸塩が溶媒中に分散したところで、無水ピリジン1.94mlをシリンジで滴下しながら加えた。溶液に発熱がないことを確認後、オイルバスを150℃まで昇温し、3時間加熱還流した。反応溶液が室温に戻ったところで溶液を吸引濾過で除去した。その後、酢酸エチル、蒸留水で数回洗浄し、最後にメタノールで洗浄し、真空乾燥機で120℃12時間乾燥し、アシル化アルミニウムケイ酸塩を得た。
本発明に該当する実施例1〜10のカルボニル基が導入されたアルミニウムケイ酸塩では、吸着水量が少なく抑えられていることが確認された。

Claims (4)

  1. Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおける−78ppm近辺のピークAと、−85ppm近辺のピークBとの面積比率(ピークB/ピークA)が、2.0〜9.0であり、カルボニル基を有するアルミニウムケイ酸塩。
  2. Si及びAlの元素比Si/Alがモル比で0.3〜1.0であり、27Al−NMRスペクトルにおいて3ppm近辺にピークを有し、29Si−NMRスペクトルにおいて−78ppm近辺および−85ppm近辺にピークを有し、X線源としてCuKα線を用いた粉末X線回折スペクトルにおいて2θ=26.9°及び40.3°近辺にピークを有し、透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在せず、カルボニル基を有するアルミニウムケイ酸塩。
  3. 透過型電子顕微鏡(TEM)写真において100,000倍で観察したときに長さ50nm以上の管状物が存在しない、請求項1に記載のアルミニウムケイ酸塩。
  4. 粉末X線回折スペクトルにおいて、更に2θ=18.8°、20.3°、27.8°、40.6°及び53.3°近辺にピークを有する、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のアルミニウムケイ酸塩。
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