JP2014047481A - ハウスラップ材 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた透湿性および防水性、特につづら針部分の水密シール性が高く、施工の効率を低下させないか、または向上させる、ハウスラップ材を提供する。
【解決手段】建築物の内部壁構造材102の外側面102aに取り付けられる第1のシート層2と、第1のシート層の上に全面に亘って積層される第2のシート層4と、第1のシート層と前記第2のシート層とを接着する接着層3とを有するハウスラップ材1であり、ハウスラップ材の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍において、第1のシート層と第2のシート層との間に非接着部5が形成されており、非接着部において第2のシート層を第1のシート層と反対方向に折り曲げて第1のシート層を露出させ、露出した第1のシート層をつづら針6により建築物の内部壁構造材の外側面に固定可能とした。
【選択図】図3

Description

本発明は、ハウスラップ材に関する。より詳しくは、本発明は、建築構造材として、または構造材の部分補修材として使用可能なハウスラップ材、すなわち、建築用外装壁材に関する。
ハウスラップ材は、住宅等の建築物の内装材と外壁材との間の内部壁構造材に設けられるシートであり、住宅等の建築物の壁、天井、床内部等の内壁まで雨水等が浸入することを抑制するとともに、住宅等の建築物の室内の湿気を外部に放出できるようにすることにより、内壁の結露を防止できるシートをいう。
各種透湿・防水シートがハウスラップ材として使われており、一例として、フラッシュ紡糸法により作製されたポリエチレン不織布は、ハウスラップ材として用いられている。
このようにして得られたフラッシュ紡糸法により作製された不織布は適度な孔径を有しており、水を遮断し、空気や水蒸気は通す性能を有し、優れた防水性と透湿性から広く普及している。
しかしながら、ハウスラップ材は、建築物の内部壁構造材に取り付けられた後、外壁ができ上がるまでの間は外部に面しており、建物の周囲に吹く風に煽られることになる。
このため、一般に使用されているフラッシュ紡糸された不織布が用いられているハウスラップ材は、施工時や施工途中に風による紙鳴り現象による騒音が発生し、施工する際に障害になり施工効率が低下するばかりか、周辺地域にも騒音による悪影響を与える。
この問題を解決するために、特開平7−258950号公報(特許文献1)には、エンボスの熱融着面積率が15〜80%、曲げ剛性値が0.1〜0.4gf/cm/cm、空隙率が50〜80%であるフラッシュ紡糸法で製造された不織布からなるハウスラップ材が開示されている。
また、従来より、例えば木造住宅またはモルタル仕上げ住宅等の外装壁材の結露防止シート材として、透湿性に優れたポリオレフィンのプレクシフィラメント・フィルム−フィブリル・ストランドからなる不織布シート(タイベック:イー・アイ・デュポン社の登録商標)にラス網を取り付けたものが用いられている。
上記タイベックの内部壁構造材への取り付けには、例えば釘またはタッカー等の留付け具を用いているため、その留付け具によりタイベックに生じた穴から漏水するおそれがある。このため、タイベックの表面に樹脂のコート層を設け、このコート層により漏水を防止する試みがされている。
従来のコート層を有するタイベックでは、留付け具によりタイベックに生じた穴からの漏水は確実に防げる。しかしながら、その樹脂コート層によりタイベックに本来的に備わっている透湿性が損なわれてしまうという不都合があった。
上述の技術的課題を解決し、防水性と透湿性の両方に優れ、例えば結露防止シート材等に好適に使用可能な建築用外装壁材を提供することを目的として、特開平6−330599号公報(特許文献2)が提案されている。
特開平6−330599号公報(特許文献2)には、ポリオレフィンのプレクシフィラメント・フィルム−フィブリル・ストランドからなる不織布シートと、該不織布シートの少なくとも一方に設けられ且つ多数の細孔を有する表面コート層とを含む建築用外装壁材が開示されている。
また、特開2001−311227号公報(特許文献3)には、外壁構造内および/または内壁と外壁構造との間に通気構造を設けることができ、それによって外気から内壁を遮熱し、漏水の侵入を防止でき、結露の問題も生じないという機能を有するとともに、施工が簡単で地域の気候に応じた厚みの通気層を有する外壁構造を形成できるハウスラップ材が開示されている。
この特開2001−311227号公報(特許文献3)に開示されたハウスラップ材は、透湿・防水性シートの少なくとも片面全面にわたって、ほぼ均一に分布する、樹脂からなる凸部を備え、その凸部によって外壁材と透湿性シートとの間に0.3mm以上の通気構造を提供する。
さらに、防水シートとモルタルとの間に水が滞留することを回避できるようにすると共に、滞留した水が防水シートに形成された貫通孔から外壁下地材側に浸入しても、その浸入量を僅かな量に留めることができようにするための外壁防水構造が、特開2009−180032号公報(特許文献4)に提案されている。
この特開2009−180032号公報(特許文献4)に提案された外壁防水構造においては、外壁にラスモルタルの外壁材を施工するものであり、防水シートが外壁骨組み部材の外側に設置した外壁下地材を覆って取り付けられている。防水シートは、合成樹脂製の基材シートの外壁材側の面を不織布層によってコーティングすると共に、外壁下地材側の面を高分子吸収樹脂層によってコーティングした防水シート材料からなっており、釘部材の打込み圧力によって高分子吸収樹脂層を外壁下地材に密着させた状態で、外壁下地材に取り付けられる。

特開平7−258950号公報 特開平6−330599号公報 特開2001−311227号公報 特開2009−180032号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたハウスラップ材はフラッシュ紡糸法という特殊な製造方法で製造された不織布を用いているために、建築構造材として、または構造材の部分補修材としては、高価であるという経済上の問題がある。
また、特許文献2に開示されたハウスラップ材は、ポリオレフィンのプレクシフィラメント・フィルム−フィブリル・ストランドという特殊な素材からなる不織布シートを用いているために、建築構造材として、または構造材の部分補修材としては、高価であるという経済上の問題がある。
さらに、特許文献1〜4等に開示されたハウスラップ材は、内部壁構造材(断熱材、外部骨組み材、外壁下地材等)の外側面に取り付けられる。実際の旋工場所では、一般的にはハンマータッカーと呼ばれるつづら針打ち込み器具等でハウスラップ材を固定する。このため、つづら針がハウスラップ材を貫通し充分な水密シール性が期待できず、更にハウスラップ材の固定時に、ハウスラップ材の表面に作業者が触れたりすると、つづら針の穴が大きくなり、水密シール性が低下するという施工上の問題が生じる。
さらに、特許文献1〜4等に開示されたハウスラップ材においては、その水密シール性は、ハウスラップ材を内部壁構造材の外側面に取り付ける際に用いられるつづら針等(ハウスラップ材の固定部材)が理想的な状態で打ち込まれているときにのみ、発生している。しかし.実際の旋工場所では、一般的にはハンマータッカーと呼ばれるつづら針打ち込み器具等で傾斜面でハウスラップ材を固定する。このため、充分な水密シール性が期待できず、更にハウスラップ材の固定時に、ハウスラップ材の表面に作業者が触れたりすると、つづら針の穴が大きくなり、水密シール性が低下するという施工上の問題が生じる。
本発明の目的
本発明は、上述のような従来技術に付随する問題点を解決して、建築構造材として、または構造材の部分補修材として、安価であり経済上の問題が生じないハウスラップ材を提供することを目的とする。
さらに、本発明は、優れた透湿性および防水性、特につづら針部分の水密シール性が高く、そして施工の効率を低下させないか、または向上させる、ハウスラップ材を提供することを目的とする。
本発明においては、
内部壁構造材の外側面に取り付けられる第1のシート層と、
透湿・防水シート材からなり、前記第1のシート層上の全面に亘って積層される第2のシート層と、
前記第1のシート層と前記第2のシート層とを接着する接着層と、
を有するハウスラップ材であり、
該ハウスラップ材の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍において、前記第1のシート層と前記第2のシート層との間に非接着部が形成されており、該非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した該第1のシート層をハウスラップ材の固定部材により前記内部壁構造材の外側面に固定可能としたことを特徴とするハウスラップ材により上記の目的を達成する。
さらに、本発明においては、
内部壁構造材の外側面に取り付けられる第1のシート層と、
透湿・防水シート材からなり、前記第1のシート層上の全面に亘って積層される第2のシート層と、
前記第1のシート層と前記第2のシート層とを接着する接着層と、
を有するハウスラップ材であり、
該ハウスラップ材の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍において、前記第1のシート層と前記第2のシート層との間に第1の非接着部が形成されており、前記第2のシート層の長手方向に切り込み部またはオーバーラップ部が設けられるとともに該切り込み部またはオーバーラップ部近傍の該第2のシート層の面と該面に対向する前記第1のシート層との間に第2の非接着部が設けられており、前記第1の非接着部および前記第2の非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した該第1のシート層をハウスラップ材の固定部材により前記内部壁構造材の外側面に固定可能としたことを特徴とするハウスラップ材により、上記の目的を達成することもできる。
また、本発明においては、前記第2のシート層は、前記非接着部と対向する位置に低粘着剤が塗布されていてもよい。
本発明の第1のシート層は、固定部材(例えば、つづら針)により孔があけられるので、破れないように或る程度の強度が必要である。第1のシート層は、例えばポリプロピレン(PP)繊維、ポリエステル繊維(PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維等)または天然繊維等を素材とした通気性を有する不織布シート材とすることができる。また、第1のシート層は、上記不織布シート材とメッシュとの積層シートとしてもよい。さらに、第1のシート層は、細かいメッシュを単独で用いることもできる。
このような素材を採用した第1のシート層は、つづら針のようなハウスラップ材の固定部材により、内部壁構造材の外側面にしっかりと固定することができる。
本発明の第2のシート層は、透湿・防水性を有するものを使用する。第2のシート層は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン等からなる透湿・防水フィルム、例えばポリプロピレン(PP)繊維、ポリエステル繊維(PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維等)または天然繊維等を素材とした通気性を有する不織布シート材とポリエチレン、ポリプロピレン、ウレタン等からなる透湿・防水フィルムとの積層シートとすることができる。または、第2のシート層は、目の細かいメッシュと上記透湿・防水フィルムとの積層シートを用いることができる。
このような素材を採用した第2のシート層は透湿・防水性を有し、ハウスラップ材に囲まれた建築物から発生する湿気を外部に逃がすとともに水分が外部からハウスラップ材を越えて建築物側に侵入することを防止できる。
第1のシート層および/または第2のシート層に用いるメッシュは経糸と緯糸からなる織物構造でもよく、または経糸と緯糸とを織らずに重ねて交点を熱融着または接着剤により接合した構造でもよい。いずれの場合にも、メッシュの形状が容易に変形しないようになっていることが好ましい。
第1のシート層と第2のシート層とを接合する接着層3には、対象物間を接合するために一般に用いられている接着剤、粘着剤、またはホットメルト剤を用いることが好ましい。
接着層3は、第1のシート層の上で、長手方向の少なくとも一方の側縁近傍を除き、全面に亘って形成されており、第2のシート層4の透湿・防水性を損ねないようにしていることが好ましい。
本発明に係るハウスラップ材は、内部壁構造材の外側面に取り付けられる第1のシート層と、前記第1のシート層の上に全面に亘って積層される第2のシート層と、前記第1のシート層と前記第2のシート層とを接着する接着層とを有している。
第1のシート層は、好ましくはポリエチレンやポリエステル等からなる不織布シートとしてもよい。第1のシート層は、上記不織布シートとメッシュとの積層シートとしてもよい。また、第1のシート層は、目の細かいメッシュを用いてもよい。
第2のシート層は透湿・防水シート材からなっている。
本発明に係るハウスラップ材は、建築構造材として、または構造材の部分補修材として、安価であり経済上の問題が生じない。
本発明に係るハウスラップ材においては、ハウスラップ材の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍において、前記第1のシート層と前記第2のシート層との間に非接着部が形成されており、該非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した不織布シート材等からなる該第1のシート層をつづら針等のハウスラップ材の固定部材により前記内部壁構造材の外側面に固定可能としたので、第2のシート層につづら針等の穴を形成することなく第1のシート層を内部壁構造材に固定することができ、透湿性および防水性を高めることができる。
また、第2のシート層は透湿・防水シート材からなっており、優れた透湿性および防水性が保持される。
さらに、本発明においては、更に前記第2のシート層の長手方向に切り込み部またはオーバーラップ部が設けられるとともに該切り込み部またはオーバーラップ部近傍の該第2のシート層の面と該面に対向する前記第1のシート層との間に第2の非接着部が設けられていて、前記第1の非接着部および前記第2の非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した該第1のシート層をハウスラップ材の固定部材により前記内部壁構造材の外側面に固定可能とすることもできる。このように構成することにより、第2のシート層につづら針等の穴を形成することなく第1のシート層を一層堅固に内部壁構造材の外側面に固定することができ、更に透湿性および防水性を高めることができる。
なお、第2のシート層に設けられる長手方向の切り込み部またはオーバーラップ部は、第2のシート層の中央部に設けられることが好ましい。
第2のシート層にオーバーラップ部を設けるには、第2のシート層を複数のシートとし、複数のシートの長手方向の端部を互いにオーバーラップさせる。そして、第2のシート層のオーバーラップ部近傍の面と該面に対向する第1のシート層との間に、第2の非接着部を設ける。
本発明に係るハウスラップ材によれば、上述のように、非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した該第1のシート層をつづら針等のハウスラップ材の固定部材により内部壁構造材の外側面に固定する。その後、折り曲げていた防水シート材を元に戻し、つづら針表面をこの戻した防水シート材で覆う。このようにつづら針表面が防水シート材に覆われることにより、つづら針により生じた孔を塞ぐことができるので、例えつづら針の打ち損じや施工時の負荷によりつづら針により生じた孔ができたとしても、ハウスラップ材としての水密シール性を一層高めることができる。
また、第2のシート層が、非接着部と対向する位置に低粘着剤が塗布されていることにより、第2のシート層の非接着部と対向する幅部分が第1のシート層から捲れ上がり難くなり、つづら針が隠され続け、ハウスラップ材の水密シール性が一層高められる。
本発明に係るハウスラップ材の第1実施例の斜視図である。 第1実施例のハウスラップ材の要部拡大断面図である。 第1実施例のハウスラップ材を内部壁構造材の外側面に固定する手順を(a)から(c)へと順に示す説明図である。 第1実施例のハウスラップ材をつづら針等で内部壁構造材の外側面に固定した状態を示す側面図である。 本発明に係るハウスラップ材の第2実施例を示す斜視図である。 本発明に係るハウスラップ材の第3実施例を示す斜視図である。
本発明の第1の実施例
以下、本発明に係るハウスラップ材の第1の実施例を図示した図面を参照し、本発明を詳細に説明する。
図2に示すように、本発明のハウスラップ材1は、少なくとも、建築物の内部壁構造材(断熱材、外部骨組み材、外壁下地材等)102の外側面102a(図4参照)に固定される第1のシート層2と、第1のシート層の上に全面に亘って積層される第2のシート層4と、第1のシート層2と第2のシート層4とを接着する接着層3とを有しており、少なくとも3層構造のシート体となっている。
ハウスラップ材1の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍においては、第1のシート層2と第2のシート層4との間は、接着層3を介在させることなく非接着部5としている。
ハウスラップ材1を構成する第1のシート層2は、例えばポリプロピレン(PP)繊維、ポリエステル繊維(PET(ポリエチレンテレフタレート)繊維等)または天然繊維等を素材とした通気性を有する不織布シート材が用いられている。または、第1のシート層2は、上記不織布シート材とメッシュ素材との積層シートとしてもよい。さらに、第1のシート層2は、目の細かいメッシュ素材を用いることもできる。
第1のシート層2に、このようなシート材を用いていることにより、ハウスラップ材1を建築物の内部壁構造材102の外側面102a上に固定する場合、強度があり、取り扱い易く、高い作業効率が保持される。また、ハウスラップ材1が内部壁構造材102の外側面102aの表面に対して馴染んで変形することにより、ハウスラップ材1の外側面102aへの密着状態が保持でき、ハウスラップ材1を内部壁構造材102へ容易に固定することができる。
更に、第1のシート層2を、上述したようなシート材を用いて形成することにより、建築物の屋内で生じて内壁を透過した湿気等を外部へと放出する良好な透湿特性を有するようにできる。
なお、第1のシート層2は、所定の機械的強度を有する範囲で薄厚のものを用いたり、ハウスラップ材1のコストを大幅にアップさせたり取り扱い性を低下させない範囲で厚みが大きなものを用いてもよい。
図2に示した本実施例においては、第1のシート層2として、単層構造のもので描いているが、前述したように複数層の構造のものであってもよい。このような複数層の構造の第1のシート層2にすることにより、第1のシート層2自体に良好な強度を持たせるようにしてもよい。
さらに、図示しないが、ハウスラップ材1の固定時に第1のシート層2の下面となり、内部壁構造材102に対向する面に、ハウスラップ材1の施工時の仮止め用粘着層を設けるようにしてもよい。
第2のシート層4を構成する透湿・防水シート材は、例えば、透湿・防水性を有する合成樹脂系シート(フィルム)等を用いて形成されることが望ましい。また、第2のシート層4は、透湿・防水紙等の透湿・防水加工された紙でもよい。
第2のシート層4としては、透湿・防水フィルムと不織布またはメッシュとを貼り合わせたものでもよい。不織布としては、第1のシート層2を構成する不織布シート材と同様に、例えばポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維またはPET繊維等を用いてもよい。
また、この第2のシート層4も、第1のシート層2と同様に、複数層構造のものとすることにより、第2のシート層4自体に予め良好な透湿・防水性と強度とを持たせることもできる。
第1のシート層2と第2のシート層4を接合する接着層3には、対象物間を接合するために一般に用いられている接着剤や粘着剤を用いることが好ましい。接着層3にホットメルト剤を用いてもよい。
図2に図示したように、接着層3は、第1のシート層2の上で、長手方向の一方の側縁近傍を除き、全面に亘って形成されており、第2のシート層4の透湿・防水性を損ねないようにしている。
本発明のハウスラップ材の形成
本発明のハウスラップ材1は次のようにして形成する。第1のシート層2の上に所定量の接着剤、粘着剤またはホットメルト剤が、この技術分野で広く採用されている方法によりハウスラップ材1の長手方向に供給される。なお、接着剤、粘着剤またはホットメルト剤は、第1のシート層2および第2のシート層4の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍には供給しないようにする。
その後、第2のシート層4が接着剤、粘着剤またはホットメルト剤からなる接着層3の上に積層された後に、第1のシート層2、第2のシート層4および接着剤、粘着剤またはホットメルト剤からなる接着層3に圧着等の適宜の処理が施され、第1のシート層2の上に積層された第2のシート層4が接着剤、粘着剤またはホットメルト剤からなる接着層3を介して接合される。なお、前述のように接着剤、粘着剤またはホットメルト剤が供給されなかった第1のシート層2および第2のシート層4の長手方向の側縁側近傍には、図2に図示するように非接着部5が形成される。
また、接合に際し、接着層3を形成している接着剤、粘着剤またはホットメルト剤の一部が、第1のシート層2や第2のシート層4を構成する不織布シート材の内部に浸潤して、繊維に絡みあって硬化させる。
本発明のハウスラップ材1においては、上述のように3層からなる長さA(図1参照:例えば、幅方向の長さ1m)のハウスラップ材1の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍の第1のシート層2と第2のシート層4との間に、図2に示すように側縁に沿って非接着部5が形成されている。この非接着部5の幅は、約5cmから15cmとすることが好ましい。
ハウスラップ材の建築物の内部壁構造材の外側面への固定
以上のように構成されたハウスラップ材1を、次の手順により建築物の内部壁構造材102の外側面102aへ貼り付け、固定する。
上述のように、ハウスラップ材1は、所定幅を有する長尺のシート体であり、図示しないが、ロール状に巻回した状態で内部壁構造材102の外側面102aの外側に供給することができる。
ハウスラップ材1は、各層が前述のような素材により形成されることから、現場対応にて内部壁構造材102の外側面102aの上に貼り付け、カッター等により余剰部分を容易に切断することができる。
ハウスラップ材1の第2のシート層4は、一方の側縁において第1のシート層2と接着されていないので、図3(a)に図示するように、側縁から約5cmから15cmの幅部分4aを矢印Bで示すように折り返すことができ、第1のシート層2の側縁近傍の表面2aを外部に露出させることができる。
なお、ハウスラップ材1の上面となる第2のシート層4の非接着部5に対応する部分の上面を、他の上面箇所と異なる色に着色して表示したり、非接着部5と接着層3との境界線と対応する位置に折り曲げ線7(図1に点線で示す)を線引き表示して、非接着部5の位置を示してもよい。
先ず、内部壁構造材102の下側から横手方向に、ハウスラップ材1を敷設していく。このとき、ハウスラップ材1の非接着部5側が下方に位置するようにする。
次いで、図3(a)に図示するように、第2のシート層4の非接着部5に対応する幅部分4aを端部側から折り曲げ線7に沿って矢印B方向に折り曲げ、図3(b)に図示するように、第1のシート層2の上面2aを外部に露出させる。
露出させた第1のシート層2の上面2aへ、つづら針6をハンマータッカー(図示せず)等で打ち込み、ハウスラップ材1と内部壁構造材102との接合を行う。
このとき、第1のシート層2の上面2aに、つづら針6の打ち込み位置を表示する表示部8(図1参照)を予め所定間隔で表示しておき、この表示に従ってつづら針6を打ち込むようにすると、打ち込み作業が容易になり、好ましい。
ここで使用するつづら針6としては、一般的な工業用ステープルやステープラつづら針等が使用でき、特にその形状や材質について限定されるものではない。
また、つづら針6を用いた固定に使われる打ち込み器具としては、それぞれのつづら針6に対応するハンマータッカーやガンタッカー、さらに圧縮空気で打ち込むエアタッカー等が使用できる。
その後、第2のシート層4を矢印Cで示すように元に戻し、図3(c)に図示するように、つづら針6の表面を元に戻した第2のシート層4の非接着部5に対応する幅部分4aで覆う。
このようにつづら針6の表面が第2のシート層4で覆われることにより、つづら針6が隠され、たとえ第1のシート層2においてつづら針6の打ち込み孔と第1のシート層2との間に隙間が生ずることがあったとしても、第2のシート層4によりこの隙間を塞ぐことができるので、高度の水密シール性を保つことができる。
次いで、図4を参照して、上述した第1実施例のハウスラップ材をつづら針等で内部壁構造材102の外側面102aに固定する手順を説明する。なお、図4においては、ハウスラップ材の長手方向の一方の側縁側近傍における第1のシート層2、第2のシート層4、接着層3、接着部5およびつづら針6は誇張して図示している。
図4に図示するように、建築物の内部壁構造材102の下段に固定したハウスラップ材1の上部に次のハウスラップ材1の下部の非接着部5に対応する幅部分4aを重ね、前述したと同様な手順で新たに重ねたハウスラップ材1を建築物の内部壁構造材102に固定する。同様な手順を繰り返すことにより、複数のハウスラップ材1を建築物の内部壁構造材102に固定する。
なお、第2のシート層4が、非接着部と対向する位置に低粘着剤が塗布されていると、第2のシート層4の非接着部と対向する幅部分4aが第1のシート層4から捲れ上がり難くなり、つづら針6の頭部が隠され続け、ハウスラップ材1の水密シール性が一層高められる。
外壁材の取り付け
以上のようにして、建築物の内部壁構造材102の外側面102aに本発明のハウスラップ材1が固定される(図4参照)。ハウスラップ材1の外表面1a(図4の右側)に、外壁材(図示せず)が取り付けられる。
外壁材の取り付けは、従来技術と同様に行うことができる。例えば、ハウスラップ材1の外表面1a(図4の右側)の上に、細幅の角材を適宜の間隔をなして格子状に打ち付け、さらに格子の角材の上に合板を取り付け、合板の上にモルタルを塗る。さらに、ハウスラップ材1と外壁材との間に適宜断熱材を設けてもよい。
本発明の第2実施例
また、上述した実施例においては、ハウスラップ材10の長手方向の側縁片側に非接着部を設けていたが、本発明の第2実施例として、図5に図示するように、ハウスラップ材10の長手方向の側縁両側に非接着部11、12を設けてもよい。
本発明の第3実施例
図6は、本発明に係るハウスラップ材の第3実施例を示す斜視図である。図6に示されるハウスラップ材20においては、ハウスラップ材20の長手方向の側縁両側に非接着部21、22を設け、さらに、ハウスラップ材20の長手方向中央部に長手方向Aに沿って、このハウスラップ材20の表面側を構成する第2のシート層4に切り込み部23を設け、この切り込み部23の両側にも第1のシート層2と第2のシート層4との間に非接着部24を設けたものである。
このように、ハウスラップ材20の中央部にもつづら針6による内部壁構造材102との接合部を設けることにより、ハウスラップ材20を内部壁構造材102により強固に接合することができる。
なお、この切り込み部23から非接触部24に雨水等が入らないようにするには、切り込み部23において第2のシート層4の両側の片を延在して重ね合わせ部25を設け、ハウスラップ材20を内部壁構造材102に取り付けた時に上方に位置する片23aを上側とし、下方に位置する片23bを下側とすればよい。
本発明の第3実施例の変形
さらに、図示していないが、上記第3実施例の変形として、ハウスラップ材20の長手方向の側縁両側に非接着部21、22を設け、さらに、ハウスラップ材20の長手方向中央部に長手方向Aに沿って、互いにオーバーラップした2枚のシートで第2のシート層4を構成し、このオーバーラップしたシートのオーバーラップ部の両側にも第1のシート層2と第2のシート層4との間に非接着部24を設けてもよい。
この第3実施例の変形態様においては、ハウスラップ材20の長手方向中央部で長手方向Aに沿って形成された第2のシート層4のオーバーラップ部を外側に折り曲げ、第1のシート層2の上面2aを外部に露出させる。
露出させた第1のシート層2の上面2aへ、つづら針6をハンマータッカー(図示せず)等で打ち込み、ハウスラップ材1と内部壁構造材102との接合を行う。
その後、第2のシート層4を元に戻し、つづら針6の表面を元に戻した第2のシート層4のオーバーラップ部で覆う。
このようにつづら針6の表面が第2のシート層4のオーバーラップ部で覆われることにより、つづら針6が隠され、例え第1のシート層2においてつづら針6の打ち込み孔と第1のシート層2との間に隙間が生ずることがあったとしても、第2のシート層4によりこの隙間を塞ぐことができるので、高度の水密シール性を保つことができる。
上述した第2実施例および第3実施例等に示すように、非接着部11、12、21、22及び24を複数とすることにより、つづら針6による打ち込み位置を増やすことができるとともに、いずれのつづら針打ち込み位置においても、つづら針6を防水性を有する第2のシート層4により覆い、つづら針6により第1のシート層2に生じた孔(つづら針6の打ち込み孔と第1のシート層2との間にできた隙間)を塞ぐことができ、水密シール性を高めることができる。
1、10、20 ハウスラップ材
1a ハウスラップ材の外表面
2 第1のシート層
2a 第1のシート層の上面
3 接着層
4 第2のシート層
4a 第2のシート層の非接着部に対応する幅部分
5、21、22、24 非接着部
6 つづら針(固定部材)
7 折り曲げ線
8 表示部
23 切り込み部
25 重ね合わせ部
34 低粘着剤
102 建築物の内部壁構造材
102a 内部壁構造材の外側面

Claims (3)

  1. 内部壁構造材の外側面に取り付けられる第1のシート層と、
    透湿・防水シート材からなり、前記第1のシート層上の全面に亘って積層される第2のシート層と、
    前記第1のシート層と前記第2のシート層とを接着する接着層と、
    を有するハウスラップ材であり、
    該ハウスラップ材の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍において、前記第1のシート層と前記第2のシート層との間に非接着部が形成されており、該非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した該第1のシート層をハウスラップ材の固定部材により前記内部壁構造材の外側面に固定可能としたことを特徴とするハウスラップ材。
  2. 内部壁構造材の外側面に取り付けられる第1のシート層と、
    透湿・防水シート材からなり、前記第1のシート層上の全面に亘って積層される第2のシート層と、
    前記第1のシート層と前記第2のシート層とを接着する接着層と、
    を有するハウスラップ材であり、
    該ハウスラップ材の長手方向の少なくとも一方の側縁側近傍において、前記第1のシート層と前記第2のシート層との間に第1の非接着部が形成されており、前記第2のシート層の長手方向に切り込み部またはオーバーラップ部が設けられるとともに該切り込み部またはオーバーラップ部近傍の該第2のシート層の面と該面に対向する前記第1のシート層との間に第2の非接着部が設けられており、前記第1の非接着部および前記第2の非接着部において前記第2のシート層を前記第1のシート層と反対方向に折り曲げて該第1のシート層を露出させ、露出した該第1のシート層をハウスラップ材の固定部材により前記内部壁構造材の外側面に固定可能としたことを特徴とするハウスラップ材。
  3. 前記第2のシート層は、前記非接着部と対向する位置に低粘着剤が塗布されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のハウスラップ材。
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